JPH0641341B2 - シート収集装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はいわゆるシートを収集するための装置に係る。
この収集装置はベースプレートとウオールプレートから
なる収集トレイ、並びに少なくとも１つのコンベヤロー
ラを含む。前記ベースプレートは第１の方向から見ると
平坦であり、集収すべきシートの長さに相当する有効長
をこの第１方向に有する。前記ウオールプレートは第１
方向と交わる第２の方向に延びる前記ベースプレートの
第１エツジと直角に接する。また前記コンベヤローラは
前記第１エツジと平行に延びる軸線を有し、収集プレー
トから遠い方のウオールプレート側面に近傍に配置さ
れ、且つ該ローラ上のシートを収集トレイ方向へ送出し
得る。

この種の装置は米国特許明細書第3840222号によつて既
に知られている。この米国特許明細書に記載の装置は、
完全に平らなベースプレートとこのプレートに直角に接
する完全に平らなウオールプレートで構成される収集プ
レート、並びに前記ウオールプレートの上方で前記収集
プレートにシートを供給するコンベヤローラを有する。
この公知装置ではシートを比較的高速度で収集トレイに
供給すると、シートがベースプレート上で、ウオールプ
レートから或る程度離れた時の位置及び／又はウオール
プレートに対して斜めになつた時の位置で停止し得る。
この位置はベースプレート上又はその上のシート上を滑
り動くシートの収集トレイ内での速度低下の程度によつ
ても決定される。この速度低下はベースプレートの配置
角度と、シート及びベースプレート間の摩擦係数と、シ
ート相互間の摩擦係数と、シートの重量とによつて制御
される。前述の如き不正確なシートの配置は特に、軽量
で滑らかなシートを前記第１方向から見て上方又は下方
へ僅かしか傾斜していないベースプレート上に配置した
時に生じ得る。別の要因として、少しだけ上方に傾斜す
るベースプレートを用いると、シートが前述の如き不正
確な位置で停止した後でこのシャフトをウオールプレー
ト方向へ簡単に滑り動かすことができない。

この公知装置の別の欠点は、収集トレイに正確に導入さ
れた最後のシートが、収集トレイに別のシートを導入し
た時にこれら次のシートが前記シートの上を滑るため、
容易に移動し易いということである。

本発明の目的の１つは、これら欠点のない装置を提供す
ることにある。

この目的は最初に述べたような装置によつて達成され
る。この装置ではベースプレートの第２エツジが第１エ
ツジと平行であり且つ支承ストリツプを備え、このスト
リツプのコンベヤローラと向かい合う側面がコンベヤロ
ーラの中心線と合致する中心線を持つ円筒面の一部分を
なし、ローラ周縁と第２エツジとの間の最小距離が収集
すべきシートの長さに合わせられる。

その結果、収集プレートのベースプレート方向に供給さ
れる各シートは、実質的にそのシートの前方縁が前記支
承ストリツプに当接するまでコンベヤローラによつて運
ばれる。このようにするとシートが収集トレイ上にきち
んと積重される。また、１つの束を構成する複数のシー
トをまとめて１つの単位として収集トレイに供給して
も、最上部のシートがシート束の比較的大きい重量に起
因して収集トレイ内で移動することはなく、従つて積重
シートの秩序が乱れることもない。

第１エツジがベースプレートの最下底点を構成するとい
う、前記米国特許明細書に記載の如き前述の装置の利点
は、この装置をシート処理機械、例えば複写機の上に配
置した時に、その機械の最上部と収集トレイのコンベヤ
ローラとの間の供給路を比較的短かくすることができ、
且つ収集トレイと機械最上部との間のスペースを介して
前記機械及び／又は装置の他の手段に容易にアプローチ
できることにある。しかしながらこの公知装置では、ベ
ースプレート上で不正確な位置におかれたシートがウオ
ールプレートと接触するように下方へ滑り得るとは限ら
ない。特に、収集トレイの傾斜が僅かしかない場合に
は、比較的重くて堅いシートであればベースプレート上
で容易に停止し得る。

本発明の別の目的は、最初に述べたような装置であつ
て、第１エツジがベースプレートの最下底点を構成し且
つ前記欠点が存在しない装置を提供することにある。

本発明の別の特徴によれば、この別の目的は、ウオール
プレートが第２エツジと合致する中心線を持つ円筒面の
一部分をなすようにすることで達成される。このように
するとシートは収集トレイ上でウオールプレートと支承
ストツプとの間に正確に配置され、その結果収集トレイ
内でのシートの移動の自由が最小になり、従つてシート
をきちんと積重された状態に維持し得る。

本発明の更に別の目的は、最初に述べたような装置であ
つて、一角がピンで綴じられた束状のシートも収集トレ
イ上でのシート又はシート束の秩序を乱すことなく収集
できる装置を提供することにある。

そのためには、第２方向から見てベースプレートの中央
部分が両端部分より高くなるようにする。

このようにすれば第２方向から見て収集トレイ上のシー
トが湾曲し、そのためトレイに導入されたシート又はシ
ート束が既にトレイ内にあるバラのシート又は綴じられ
たシート束と前記中央部分においてしか接触し得ず、従
つて収集トレイ内の束の最上部に存在し得る綴じピンに
ぶつからずに支承ストリツプまで容易に滑り動き得る。

本発明の他の特徴及び利点は、添付図面に基づく以下の
非限定的具体例の説明から明らかにされよう。

添付図面の装置は複写機の如きシート処理装置に固定さ
れた収集トレイ１を含む。前記処理装置はシート放出部
２のみを図示した。このシート放出部には複数のコンベ
ヤローラ３が回転自在に装着される。これらのローラ３
は図示されていない手段によつって駆動し得る。コンベ
ヤローラ３の両側では自由に回転し得る複数のローラ４
がシート放出部２に装着される。これらローラ４の回転
軸はローラ３の回転軸と平行である。ローラ３及び４の
回転軸を通過する平面は、ローラ３及び４の間に放出さ
れるシートを斜め上方へ送出せしめるような方向で鉛直
面に対し25°の角度をなす。これら回転軸相互間の距離
は、ローラ３及び４の直径合計値の1/2より小さい。こ
のような状態では、これらローラの間に供給されるシー
トが波形になり、従つて放出方向での剛性が増大し、そ
のためローラ３及び４を越えて突出するシート部分は自
己の重量によつて直ぐに下方へ湾曲せずに比較的長い間
斜め上方へ移動し続ける。その目的については後で説明
する。ローラ４は垂直方向に移動し得、ローラ３とロー
ラ４との間に供給される既に十分な剛性を持つシートに
よつて上方へ持上げられ得る。その結果これらシートの
波形が弱まり、更に付加的な剛性が加わることはない。

収集トレイ１はベースプレート６とウオールプレート
（wall plate）７とからなり、これらプレートが互に固
定されて１つのユニツトを構成する。このユニツトは図
示されていない手段によりシート処理機に接続される。
ウオールプレート７はこの装置で収集し得るシート束の
高さに等しい距離に亘つてコンベヤローラ３から下方へ
延在する。ウオールプレート７の形状については後で説
明する。

第２図及び第３図から明らかなように、ベースプレート
６は３つの部分、即ち中央部分８と側縁部分９及び１０
とで構成され、これらの部分は送出方向と交わる方向に
並置される。ベースプレート６の中央部分８は、先ず放
出部２から部分１１に亘つて斜め上方へ水平線に対し25
°の角度で延び（第４図参照）、次いで部分１２に亘つ
て水平に延びる。中央部分８の両側は直立エツジ１３及
び１４で規定される。ベースプレート６の側縁部分９は
部分１６に亘り水平線に対して25°の角度で放出部から
斜め上方へ延在し、次いで部分１７に亘つて水平に延び
る。ベースプレートのもう一方の側縁部分１０は部分１
１及び１６より短い部分１８に亘つて、水平線に対し20
°の角度で、放出部２から延び、次いで部分１９に亘つ
て水平に延びる。部分１９は従つて水平部分１７より低
い位置にある。

収集トレイ１は更に、直立エツジ１３及び１４の間で、
ベースプレート６の中央部分８の傾斜部１１に亘つて、
第１図及び第４図に示した矢印方向に往復移動し得るス
ライダ２１も備える。スライダ２１は底部２２と直立部
２５とからなり、底部２２は特に第２図から明らかなよ
うに上表面２３が長手方向では直線状、これと直交する
方向では円形状である。直立部２５は後述の如く収集す
べきシートの支承面２６を構成する。直立部２５は底部
２２の幅と同じ幅を有し、該装置で収集し得るシート束
の高さに相当する長さを有する。スライダ２１の直線状
底部２２は、該装置で収集されるシートの最大長さに相
当する長さを有する。中央部分８の傾斜部１１には細長
い穴３０が設けられ、スライダ２１はこの穴を貫通する
ネジ３１によつてベースプレートに固定され得る（第４
図参照）。スライダー２１の固定位置は、支承面２６に
接する底部表面２３の最高点Ａとウオールプレート７に
接する底部表面２３の、最下底点Ｂとの間の距離が該装
置で収集されるシートの長さ、例えば203〜216mmに相当
するように決定される。支承面２６は円筒状に湾曲して
おり、点Ａ及びＢ間の距離が最大であるようなスライダ
２１位置では前記支承面２６に相応する円筒の中心線が
コンベヤローラ３の回転軸と合致し、この円筒の半径が
Ａ及びＢ間の最大距離とコンベヤローラの半径との合計
値に相当する。

ウオールプレート７はベースプレート６の幅全長に亘つ
て延在する。ウオールプレート７の面２７は該装置で収
集すべきシートの後縁の支承面を構成し、スライダ２１
の底部２２と直角に接する。支承面２７も支承面２６と
同様に円筒状に湾曲しており、スライダ２１が該装置で
収集し得る最大長シートフオーマツトに対応する位置に
ある場合は前記支承面２７に相当する円筒の中心線が点
Ａを通り、この円筒の半径が前記最大シート長に相当す
る。スライダ２１は円形状底部分２２と直立部２５の支
承面２６とに亘つて長手方向に延びる複数の溝２８を有
する（第３図参照）。ウオールプレート７も第３図から
明らかなように複数の溝２９を有する。

この装置は次のように作動する。

ローラ３及び４を介してシート処理機からシートが送出
される。送出されるのは単一シート、綴じてないシート
束、又は綴じてあるシート束のいずれであつてもよい。
綴じピンはシート処理機内で、第３図の平面図から見て
収集トレイの左下方に配置されることになるシート束の
角に与えられる。スライダ２１を処理機から送出される
シートの長さに合わせて配置する。ローラ３及び４の相
対位置は、収集トレイが空の場合にシート処理機から送
出される最も剛性の大きいシート又はシート束が、その
後縁がローラ３及び４から離れる前でもスライダ２１の
底部表面２３の最高部に接するに足る程度のたわむよう
に決定される。説明の便宜上、以後は綴じたシート束を
収集する場合を想定して該装置の動作を説明する。シー
ト束の速度に起因して、及び／又はシート束の後縁がロ
ーラ３の周縁に沿つて下方へ滑り且つこのローラによつ
て前進方向へ更に押し動かされるという理由から、束の
前縁は束が底部表面２３と接触した後で支承面２６に当
接するまで前進することになる。この時点で束の後縁は
ローラ３の周縁から離れ、次いで支承面２７沿いに下方
へ滑る。この動きの間点Ａは言わばシート束の枢軸とな
る。この動きが終了すると束は全長に亘つてスライダ２
１の底面２３上に載置され、如何なる遊動も生じないよ
うに支承面２６及び２７相互間に挾まれる。

束の前記動きと同時に、又はそれに次いで、束の側縁が
最大限度でベースプレート６の側縁部分９及び１０に当
接するまで下方へ移動する。側縁部分１０の部分１８及
び１９は側縁部分９の部分１６及び１７より下方にある
ため、束は側縁部分１０の側面で更にたわみ得る。中央
部分８の配置が非対称的であるため、シート束はたわみ
の差にも拘らず平衡を保ち、ベースプレート６から側縁
部分１０方向へ滑ることはない。綴じピンを有する束の
角は、スライダ２１の底部表面２３に接する側方水平面
に対して最も大幅に垂下し得る。次いで別のシート束又
は別個のシートが前述の如く該装置に配置される。唯一
の相違はこれらシート束が先に配置されたシートの最上
部の上を滑つて支承面２６に到達する点にある。先に配
置されたシートは支承面２６及び２７間に挾まれている
ため一緒に滑ることはない。また、先に配置された束は
いずれもかなりたわんでいるため、比較的平らな状態を
維持して前進するシートが先に配置された束に存在し得
る綴じピンと衝突することはなく、従つて収集トレイ内
でのシートの配向が乱されることもない。

側縁部分１０の水平部１９は、シート束を補足してトレ
イから除去すべく、部分１９とその上方に垂れ下がるシ
ート束部分（第２図及び第３図に点線で図示）との間に
手を挿入する動作が容易に実施できるような高さに配置
される。

送出方向と交差する方向に互にずらして配置された複数
のシート束を１つにまとめて積重する場合には、収集ト
レイ１を束の送出前に、図示されていない手段によつて
横に少し移動させることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の装置の側面図、第２図は第１図の装置
の背面図、第３図は該装置の平面図、第４図は第３図の
線IV-IVによる断面図である。 １……収集トレイ、２……シート放出部、３，４……ロ
ーラ、６……ベースプレート、７……ウオールプレー
ト、８……ベースプレート中央部分、９，１０……ベー
スプレート側縁部分、１３，１４……直列エツジ、２１
……スライダ、２２……スライダ底部、２５……スライ
ダ直立部、２６，２７……支承面。

フロントページの続き (72)発明者 レオナルドス・フアン・ラアイテン オランダ国、5932・ヘー・エム・テヘーレ ン、ヘルテンカンプ・１ (56)参考文献 特開 昭61−7169（ＪＰ，Ａ)

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ベースプレートとウオールプレートとから
   なる収集トレイと、少なくとも１つのコンベヤローラと
   を含むシート収集装置であつて、前記ベースプレートは
   第１の方向から見ると平坦であり、この方向での有効長
   が収集すべきシートの長さに相当し、前記ウオールプレ
   ートは前記第１方向と直交する第２の方向に延びるベー
   スプレートの第１エツジに直角に接し、前記ローラは前
   記第１エツジと平行な方向に延びる軸線を有し、かつ前
   記収集トレイか遠い方のウオールプレート側面の側に配
   置された上このローラの上に置かれたシートを収集トレ
   イ方向へ送出せしめ、ベースプレートの第２エツジが第
   １エツジと平行であり且つ支承ストリツプを備えこの支
   承ストリツプの前記コンベヤローラと向かい合う側面が
   このコンベヤローラの中心線と合致する中心線を有する
   円筒面の一部分をなし、前記ローラの周縁と前記第２エ
   ツジとの間の最小距離が収集すべきシートの長さに合わ
   せられることを特徴とするシート収集装置。
2. 【請求項２】前記第１エツジがベースプレートの最下底
   点を構成し、ウオールプレートが前記第２エツジに合致
   する中心線をもつ円筒面の一部分をなすことを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項に記載のシート収集装置。
3. 【請求項３】ベースプレートの前記第１方向から見る
   と、ベースプレートの少なくとも一部分が水平線に対し
   て１０〜５０°の角度を有することを特徴とする特許請
   求の範囲第２項に記載のシート収集装置。
4. 【請求項４】前記第２方向から見ると、ベースプレート
   の中央部分がベースプレートの側縁部分より高いことを
   特徴とする特許請求の範囲第１項から第３項のいずれか
   に記載のシート収集装置。
5. 【請求項５】前記側縁部分の一方が他方の側縁部分より
   低いことを特徴とする特許請求の範囲第４項に記載のシ
   ート収集装置。
6. 【請求項６】前記第２方向から見ると、前記低い方の側
   縁部分が高い方の側縁部分より短いことを特徴とする特
   許請求の範囲第５項に記載のシート収集装置。
7. 【請求項７】前記第１方向から見ると、ベースプレート
   の低い方の側縁部分のうちウオールプレートと接する部
   分が、水平線に対して、ウオールプレートと接する他の
   ベースプレート部分より小さい角度を有することを特徴
   とする特許請求の範囲第３項、第５項又は第６項のいず
   れかに記載のシート収集装置。
8. 【請求項８】前記各側縁部分の高い方の部分が水平に延
   びることを特徴とする特許請求の範囲第７項に記載のシ
   ート収集装置。
9. 【請求項９】前記第１方向から見ると、前記低い方の側
   縁部分の水平部が高い方の側縁部分の水平部より長いこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第８項に記載のシート収
   集装置。
10. 【請求項１０】ベースプレートの中央部分と前記支承ス
    トリツプとが前記第１方向でベースプレートの残りの部
    分に対して調整し得るユニツトを構成することを特徴と
    する特許請求の範囲第４項から第９項のいずれかに記載
    のシート収集装置。
11. 【請求項１１】前記支承ストリツプがベースプレートの
    中央部分のみに沿つて延在することを特徴とする特許請
    求の範囲第４項から第１０項のいずれかに記載のシート
    収集装置。