JPH0641088Y2 - 開放型湯沸器に使用する湯水混合装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 産業上の利用分野…本考案は開放型湯沸器の改良に関す
るものである。

従来の技術…従来の開放型湯沸器は飲料用湯沸器として
使用されており、雑湯（洗い物用湯沸器等）用としては
別の熱源で40℃前後の湯を供給する別個の湯沸器を使用
していた。又開放型湯沸器に湯と水を混合する水栓を使
用して低温の湯を得ようとしても、湯沸器の水圧が殆ん
どないため、従来の混合水栓では湯と水の混合が不充分
であった。又、混合水に圧力が少いため混合水の流出が
悪くシャワーには用いられなかった。

考案が解決しようとする問題点…以上のように従来の開
放型湯沸器では湯水の混合を充分に適温にすることがで
きず、又カランからの流出が悪く、シャワーには用いら
れない欠点があった。本考案の目的は、水の圧力エネル
ギーを利用して湯と水とを混合することができ、カラン
から充分な圧力の混合水を流すことができ、前記水圧の
変化に対しても一定温度の混合湯水が得られ、而も湯沸
器の湯面よりも高い位置に混合湯水を送ることを可能と
することによりシャワー等にも使用することができる開
放型湯沸器を提供することにある。

〔考案の構成〕

問題点を解決するための手段…前記の目的を達成するた
め本考案は、湯沸器本体（１）より導出した送湯管
（８）の途中に逆流防止弁（９）及び湯水混合比率設定
弁（10）を介在させその先に吸引混合器を設け、湯と混
合させる混合用水管（11）を吸引混合器内に設けた水噴
出ノズル（６）に連絡させ送湯管（８）の先端にバルブ
付出湯口を設けたものである。

図示実施例について説明すると、１は湯沸器本体を示
し、大気が入る給気孔２を設けた開放型で、上方にボー
ルタップ３を装着した給水管４を設ける。５は吸引混合
器で、上方に水噴出ノズル６を内装し、下端に温度自動
調節弁７を設ける。湯沸器本体１と吸引混合器５とは送
湯管８を介して連絡させ、送湯管８に逆流防止弁９及び
湯水混合比率設定弁10を介在させる。又水噴出ノズル６
は給水管４より分岐した混合用水管11の先端に設けて送
水源から送られる圧力水を吸引混合器５内に噴出させ、
その噴出力で湯沸器本体１内の熱湯を吸引し、温度自動
調節弁７を経て混合した湯水を複数のバルブ付出湯口、
例えばカラン12、或いはシャワー弁13に送るようにす
る。

混合水用管11の途中に混合水用バルブ14と負圧作動弁15
を介装し、混合水用バルブ14を開閉することにより、低
温水を流出させ、又停止させる作用を行う。負圧作動弁
15は混合水用バルブ14を閉じ、或いは断水すると、サイ
フォン現象によって熱湯のみが流出するのを防ぐための
もので、熱湯流出時作動し空気を吸引混合器５に吸引
し、サイフォン現象を解除して熱湯の流出を停止する。

送湯管８は図に実線で示したように湯面の近くに取出口
8aを設けても、或いは鎖線のように取出口8bを8aより下
方に設けても良い。

送湯管８に介在させた湯水混合比率設定弁10を調節する
と飲料用熱湯管16の温度は変化し、低温水の温度は変化
する。逆流防止弁９はカラン12或いはシャワー弁13の停
止時、水が湯沸器本体１内に逆流するのを防ぐ役目をす
る。

更に温度自動調節弁７は水温が上昇すると閉方向に動
き、かくして抵抗が生じ熱湯の吸引量が減少し、水温が
低下する。水温が下降すると弁は開方向に動き抵抗が少
なくなり、熱湯の吸引量が増し水温が上昇する。この弁
７は必ずしも取付けなくとも差支えなく、カランやシャ
ワー弁の給出量で加減できるし、湯水混合比率設定弁10
でも調節することができる。16は湯沸器本体１より導出
した飲料用熱湯管である。

〔作用〕

水噴出ノズル６から噴出る水の噴出力により、吸引混合
器５内に負圧が生じ、この負圧で送湯管８を経て湯沸器
本体１内の湯を吸引し、噴出する水と混合し適温の圧力
湯水となってバルブ付出湯口即ち、カラン、シャワーよ
り給油する。而して上記適温の圧力湯水は出湯管を閉止
しているときは吸引混合器（５）の圧力は混合用水管の
圧力と等しくなり、逆流防止弁（９）により湯水が湯沸
器本体（１）内に逆流しない。

〔考案の効果〕

本考案によれば、湯水の混合は、圧力水管からの水を水
噴出ノズルから噴出する際の水の圧力エネルギーにより
吸引混合器内に負圧を生じさせるものであるため、湯側
の圧力は全く必要としないで、従来不可能とされた開放
型湯沸器における湯水の混合を充分可能とし、而も開放
型湯沸器においては湯に圧力がかからないため、湯水の
混合に際しては湯沸器内の湯は、湯水混合比率設定弁
（10）の通過面積と圧力水管から噴出する水の圧力エネ
ルギーに比例した湯量が吸引せられ、従って水圧変化に
対しても一定の温度の混合湯水が自動的に得られる。又
混合湯水は水圧により圧力を附与されているため湯沸器
よりも高い位置に湯を送ることも可能であり、従ってシ
ャワー等の高所から混合湯水を噴出する場合にも使用す
ることができる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る開放型湯沸器の一実施例を示す断面
図である。 １……湯沸器本体、４……給水管、５……吸引混合器、
６……水噴出ノズル、８……送湯管、９……逆流防止
弁、11……混合水用管。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】湯沸器本体（１）より導出した送湯管
   （８）の途中に逆流防止弁（９）及び湯水混合比率設定
   弁（10）を介在させ、その先に吸引混合器（５）を設
   け、湯と混合させる混合用水管（11）を吸引混合器内に
   設けた水噴出ノズル（６）に連絡させ、送湯管（８）の
   先端にバルブ付出湯口を設けた開放型湯沸器に使用する
   湯水混合装置。
2. 【請求項２】混合用水管（11）に混合水用バルブ（14）
   と負圧作動弁（15）とを介在させた実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の開放型湯沸器に使用する温水混合装
   置。
3. 【請求項３】吸引混合器（５）に温度自動調節弁（７）
   を設けた実用新案登録請求の範囲第１項記載の開放型湯
   沸器に使用する温水混合装置。