JPH0641066B2 - ワイヤ放電加工方法及びその装置 - Google Patents

ワイヤ放電加工方法及びその装置

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JPH0641066B2
JPH0641066B2 JP61150685A JP15068586A JPH0641066B2 JP H0641066 B2 JPH0641066 B2 JP H0641066B2 JP 61150685 A JP61150685 A JP 61150685A JP 15068586 A JP15068586 A JP 15068586A JP H0641066 B2 JPH0641066 B2 JP H0641066B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、細いワイヤを電極として、該ワイヤにテン
ションを掛けた状態でワイヤを直線走行させ、工作物と
ワイヤとの間で放電を発生させて放電エネルギーによっ
て工作物を放電加工するワイヤ放電加工方法及びその装
置に関する。
〔従来の技術〕
従来、ワイヤ放電加工装置は、第5図に示すように、ワ
イヤ電極51が垂直方向、言い換えれば、上下方向に走
行している部分を使用して工作物を加工しているのが現
状である。ワイヤ電極51は、ワイヤ放電加工装置50
の本体側に固定されているローラ52に案内されてワイ
ヤガイドを有するワイヤヘッド53に供給されている。
一方、工作物は、テーブル54上に設けられた工作物取
付ブロック台55にクランプされて、ワイヤ電極51に
よって放電加工される。テーブル54は、NC装置から
の指令で工作物の加工状況に従ってX方向及びY方向に
移動し、ワイヤヘッド53に供給されたワイヤ電極51
との間で加工が進行する。
工作物のワイヤ電極51による放電加工中は、放電加工
は前進ばかりでなく、サーボ移動すなわちサーボ機能を
繰り返している。言い換えれば、ワイヤヘッド53は、
ワイヤ放電加工中に工作物に対して相対的に加工方向に
進むだけでなく、加工屑等の状況に応じて放電加工が不
安定になると、短絡解消のため瞬時の間、加工軌跡に沿
って後退もする。次いで、ワイヤ電極51は再び前進し
て放電加工が行われている。
そして、NC装置からの指令を受けて、工作物が水平方
向即ちX方向及びY方向に移動して、両者の移動が合成
されて、両者の相対的運動によって工作物は所定の加工
形状に放電加工されている。また、加工液については、
工作物に対して上下方向に設置されているノズルから噴
出されている。そして、両方がハイブリッドに成ってい
るものもある。
更に、工作物が板状である場合には、工作物を複数枚、
例えば、数枚から数十枚を重ね合わせて、場合によって
は、工作物の一端部を溶接して一体的に固定し、他端部
をクランプ金具等で固定して、ワイヤ電極を上方から下
方又はその逆の方向に走行させ、それら重ね合わせ又は
接触状態に載置した板状の工作物を放電加工しているの
が現状である。
また、工作物が超硬合金材料で作られ且つ捻られた形状
のものを切削加工する場合については、高硬度であり且
つ形状が複雑であるため、切削加工するに当たっては、
放電加工を行わずにグラインダ加工によって目的の形状
に切削加工を行っていることが多かった。
更に、工作物を量産する場合には、超硬パウダを焼結す
る時、金型を使用して仕上代を見込んだ形状に焼結して
いる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、従来のワイヤ放電加工装置で放電加工を
行う場合、ワイヤのソースボビンから繰り出され且つ一
定方向即ち直線方向に走行し且つ一定の張力を掛けた状
態の連続状のワイヤ電極と、テーブル上に取り付けた工
作物との間で火花放電し、工作物に対して放電加工を進
行させるが、ワイヤ電極が工作物との間で火花放電して
いる箇所はワイヤ電極の軸方向から見ると直線であり、
その形状は一般的に二次元的な運動である。
それ故に、工作物をドリル等の螺旋形状を有する部品に
切削加工する場合に、例えば、第4図に示すような工作
物1の長さLの途中から切り込み、また途中で切り抜く
ような切削加工をしなければならない場合があるが、工
作物1の長手方向から見た切削加工軌跡は加工深さ及び
加工幅が異なる曲面であり、従来のワイヤ放電加工方法
或いは装置では上記のような加工形状の放電加工は不可
能であった。
超硬製品を大量生産する場合には、超硬パウダを焼結し
て量産することができるが、試作品、少量生産等の場合
には高価な金型を使用することは非常なロスであり、準
備できるものではない。
特に、試作品の場合には、その形状も定まらず、試行錯
誤を繰り返し切削加工を行うものであり、砥石の使用量
が増加し、切削加工時間を長時間要し、しかも手作り的
なものとなって作業者の技能に左右されることが多く、
工作物の加工精度にもバラツキが発生していた。
そこで、この発明の目的は、上記の問題点を解決するこ
とであり、工作物に対する加工軌跡が加工深さ、加工幅
等が異なる螺旋形状即ち捻られた形状等の曲面であって
も放電加工を行うことができ、少量生産、試作品生産等
に当たって、ワイヤ放電加工装置の備えるプログラムを
簡単な操作でセット状態を変更するだけで工作物に対す
る加工形状の変更を可能にし、作業者の技能に関係な
く、工作物に対して高精度にしかも無人で放電加工を行
うことができるワイヤ放電加工方法及びワイヤ放電加工
装置を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明は、上記の目的を達成するために、次のように
構成されている。即ち、この出願の第1番目の発明は、
直線走行するワイヤ電極に対して、テーブルの直線移動
に応じて取付ユニットに回転可能に取り付けた工作物に
直線運動を与えることを可能にし、前記取付ユニットを
前記テーブルに上下方向に揺動可能に且つ水平方向に旋
回可能に取り付けて前記工作物に揺動運動と旋回運動を
与えて前記工作物を前記ワイヤ電極に対して三次元的に
移動させて前記工作物に予め決められた加工形状の加工
を可能にするように前記取付ユニットを前記テーブルに
対してセットし、前記工作物に直線運動と回転運動を行
わせ且つ前記直線運動と前記回転運動とを同期させてサ
ーボ機能に応答させ、前記直線運動と前記回転運動との
合成運動軌跡に応じて前記工作物を放電加工することを
特徴とするワイヤ放電加工方法に関する。
また、この出願の第2番目の発明は、直線走行するワイ
ヤ電極、直線移動可能に設置されたテーブル、及び工作
物を回転可能に取り付け、前記工作物の前記ワイヤ電極
に対する三次元的な移動のため前記テーブルに対して上
下方向に揺動可能に且つ水平方向に旋回可能に前記テー
ブルに取り付けられた取付ユニットを有し、前記取付ユ
ニットに対する前記工作物の回転運動と前記テーブルの
直線移動に伴う前記工作物の直線運動とを同期させてサ
ーボ機能に応答させるように構成されており、前記直線
運動と前記回転運動との合成運動軌跡に応じて前記工作
物に予め決められた加工形状を前記ワイヤ電極によって
放電加工することを特徴とするワイヤ放電加工装置に関
する。
また、このワイヤ放電加工装置において、前記取付ユニ
ットは前記テーブルに固定した取付ベースに旋回可能に
取り付けられた回転取付台を介して揺動可能に取り付け
られているものである。
また、このワイヤ放電加工装置において、前記取付ユニ
ットには前記工作物を固定するチャックが回転可能に取
り付けられているものである。
〔作用〕
この発明によるワイヤ放電加工方法及びワイヤ放電加工
装置は、上記のように構成されており、次のように作用
する。即ち、このワイヤ放電加工方法は、取付ユニット
をテーブルに上下方向に揺動可能に且つ水平方向に旋回
可能に取り付けて工作物に揺動運動と旋回運動を与えて
前記工作物をワイヤ電極に対して三次元的に移動させて
前記工作物に予め決められた加工形状の加工を可能にす
るように前記取付ユニットを前記テーブルに対してセッ
トし、前記テーブルを直線移動させ、前記テーブルに取
り付けられた前記工作物を回転運動させ、前記直線移動
と前記回転運動との合成運動軌跡に従って前記工作物を
直線走行する前記ワイヤ電極によって放電加工を行うの
で、従来の放電加工方法が二次元的な形状に放電加工し
ていたのに対して、前記工作物に対して前記合成運動軌
跡によって三次元的な加工形状に変更可能に放電加工を
行うことができ、前記工作物に対してその長手方向にお
いて加工深さ、加工幅等の異なる螺旋形状等の複雑な曲
面形状を切削加工することができる。
例えば、前記工作物を複数回Nの割り出しを行えば、複
数箇所Nの切削加工ができ、又は前記工作物の回転数を
連続的に変化させれば、リードの異なった形状の加工が
でき、或いは途中で回転方向を変更すれば、逆リードの
形状の加工を行うこともできる。
また、前記直線移動と前記回転運動とは同期して行われ
るので、ワイヤ電極が断線する等の問題は生じることが
少ない。
特に、このワイヤ放電加工装置は、直線走行するワイヤ
電極、直線移動するように設置されているテーブル、及
び該テーブルに対して上下方向に揺動可能に且つ水平方
向に旋回可能に支持すると共に工作物を回転可能に取り
付けた取付ユニットを有しているので、前記工作物を前
記ワイヤ電極に対して三次元的な運動軌跡に従って移動
させることができ、前記工作物に対して前記ワイヤ電極
によって三次元的な加工形状に放電加工を行うことがで
きる。その時、前記テーブルと前記工作物とは前記取付
ユニットを介して同期して作動されるので、サーボ機能
が働いた時、前記工作物をサーボ機能に従って瞬時に逆
転させることができる。
また、前記テーブルに対して前記取付ユニットは揺動可
能に取り付けられ、更に前記テーブルに対して前記取付
ユニットは旋回可能に取り付けられているので、前記工
作物に対して前記工作物の揺動運動、旋回運動の移動量
に応じて前記工作物の長手方向において切削深さ、切削
幅等を種々に変更して前記工作物に螺旋形状等の複雑な
形状の加工形状に放電加工することができる。
〔実施例〕
以下、図面を参照して、この発明によるワイヤ放電加工
方法の実施に直接使用する装置であるこの発明によるワ
イヤ放電加工装置の一実施例を詳述する。
第1図において、この発明によるワイヤ放電加工装置の
要部が符号10によって全体的に示されている。このワ
イヤ放電加工装置10においては、回転移動ユニットを
備えており、この回転移動ユニットに工作物1が保持さ
れている。
この回転移動ユニットは、主として、移動テーブル1
9、移動テーブル19に固定された取付ベース6、取付
ベース6にスイベル即ち旋回可能に取り付けられた回転
取付台5、回転取付台5に揺動可能に取り付けられた取
付ユニット8、及び取付ユニット8に回転可能に取り付
けられたチャック本体25から構成されている。
移動テーブル19には、送りねじ2に螺入されたテーブ
ル送り部材4が固定されている。送りねじ2はテーブル
移動用モータ3によって回転させられ、送りねじ2の回
転に従ってテーブル送り部材4がY軸方向に往復運動し
て移動する。テーブル送り部材4の移動は、移動テーブ
ル19を同様にY軸方向に往復運動して移動させる。移
動テーブル19には取付ベース6が取外し可能に固定さ
れており、取付ベース6上には、テーパ部材7を介して
回転取付台5が移動テーブル19の水平方向に回転可能
に取り付けられている。また、テーパ部材7によって取
付ユニット8の高さ方向が調節できるように構成されて
いる。
回転取付台5には、枢支ピン13を軸に移動テーブル1
9に対して上下方向にスイング即ち揺動可能に取付ユニ
ット8が取り付けられている。回転取付台5の回転位置
は、取付ベース6に付された目盛り36によって検出で
きる。
また、取付ユニット8の揺動位置は、取付ユニット8に
付された目盛り37によって検出できる。取付ユニット
8にはチャック本体25が回転可能に取り付けられ、チ
ャック本体25は工作物回転用モータ9によって回転さ
せられる。チャック本体25にはチャック11が設けら
れており、チャック11に工作物1が取り付けられる。
ワイヤ電極15は、案内ローラ24、上部ヘッド23、
下部ヘッド22、及びワイヤガイド、給電ブラシ、案内
ローラ等の保持体14,16を通って走行するように構
成されており、保持体16は送りねじ12によって上下
方向に移動できるように構成されている。送りねじ12
の回転は、上部ヘッド移動用モータ17によって行われ
る。この送りねじ12の作動によって、工作物1の端面
と上部ヘッド23との距離hを一定に維持するように上
部ヘッド23及び保持体16を上下移動させる。
テーブル移動用モータ3、工作物回転用モータ9及び上
部ヘッド移動用モータ17は、符号A又はB方向の両方
向に回転できる可逆モータである。工作物回転用モータ
9は、テーブル移動用モータ3の動きに対応して作動さ
れるもので、ライン21、パルス分配器18、及びライ
ン20を通じて制御される。なお、工作物1が図に示す
ようにストレート形状の場合には、ライン26に信号が
送られないように、ライン26の回路は遮断されてい
る。
従って、このワイヤ放電加工装置は、上記の構成によ
り、工作物1にはワイヤ電極15に対して三次元的な移
動を行わせ、移動テーブル19に固定した取付ベース6
に対して取付ユニット8をセットすることができ、しか
も、工作物1のワイヤ電極15による加工時には、工作
物1には取付ユニット8に対して回転運動を行わせると
共に移動テーブル19の移動に伴って直線運動を行わせ
ることができる。
第2図において、第1図に示すワイヤ放電加工装置を示
し、取付ユニット8が枢支ピン13を中心に揺動した状
態が示されている。図に示すように、取付ユニット8を
傾斜させることによって、テーパ形状の工作物35に対
して放電加工を行うことができる。
この場合、ワイヤ電極15を保持している上部ヘッド2
3と工作物35上面との間の距離hは変わってくるが、
上部ヘッド移動用モータ17の作動によって調節され
る。即ち、この場合には、ライン26にも信号が送られ
て、工作物回転用モータ9及び上部ヘッド移動用モータ
17は、テーブル移動用モータ3の動きに対応して作動
され、ライン21、パルス分配器18、及びライン20
及び26を通じて制御される。
第3図において、この発明によるワイヤ放電加工装置の
別の実施例が示されている。この実施例によるワイヤ放
電加工装置30は、工作物1が加工液中に浸けられて放
電加工が行われる以外は第1図に示されているワイヤ放
電加工装置10と同様である。それ故に、同一部品につ
いては同一符号を付し、それらの説明を省略し、異なっ
た点についてのみ説明する。
加工液34を収容できる加工槽には、工作物1を取付け
るチャック本体25が貫通されている。加工槽のタンク
壁32には、工作物1を貫通させ且つ工作物1が直線運
動、回転運動及び揺動運動をできるように、可動式蛇腹
体31が加工槽の一部を構成するように設置されてい
る。工作物1はこの可動式蛇腹体31を貫通して設置さ
れ、工作物1と可動式蛇腹体31との間には漏水防止シ
ール33が介在している。
第4図において、工作物1に対して捻られた形状27に
切削するように放電加工した場合の一例が示されてい
る。
この発明による一実施例であるワイヤ放電加工機10
は、以上のように構成されており、次のように作動す
る。
まず、第1図及び第4図を参照して説明する。取付ユニ
ット8におけるチャック本体25のチャック11に、放
電加工を行うべき工作物1をクランプする。移動テーブ
ル19は、NC装置(図示省略)からの指令によって二
次元平面上の移動を行うが、同時に移動テーブル19の
移動量に同期する回転移動量の指令を、パルス分配器1
8から取付ユニット8に与える。
工作物1に対する二次元平面上の放電加工が進行すると
共に、工作物1に対する切削加工形状に従って移動テー
ブル19の移動量に比例同期して工作物1は回転移動す
る。
工作物1の回転は、工作物回転用モータ9によってチャ
ック本体25が回転することによって達成される。それ
故に、工作物1の放電加工面の軌跡は、移動テーブル1
9の二次元平面上の移動量と工作物1の回転移動量が合
成されたものとなり、三次元的な切削軌跡となる。
例えば、第4図に示すように、長さLの工作物1に対し
て捻られた形状の切込み部27があるような形状の放電
加工を行うには、符号29の位置でワイヤ電極15を工
作物1に切込み、移動テーブル19を移動させながら同
時に工作物1を第4図の矢印B方向に回転させる。移動
テーブル19が所定の距離lだけ進み、工作物1が所定
の角度αだけ回転した状態で、工作物1からワイヤ電極
15を符号28の位置で切抜くことによって、工作物1
に捻られた形状の切込み部27が形成される。しかも、
工作物1に形成された捻られた形状の切込み部27は、
工作物1の長手方向において、加工深さ、加工幅が漸次
異なっている螺旋形状に形成されている。
また、工作物1を複数回割出せば、それに対応した数の
複数箇所の切削加工を行うことができる。また、工作物
1の回転数を変化させながら連続して放電加工を行え
ば、可変リードの形状を有する切削加工ができる。更
に、工作物1の回転方向を途中で変更すると、工作物1
の中間部位で方向が変わった逆リードの形状を有する切
削加工ができる。
通常、ワイヤ放電加工装置においては、加工時に工作物
1及びワイヤ電極の移動は常に進行方向だけに進むので
なく、場合によっては加工状態が不安定になると原因解
消のため瞬時後退するような機能即ちサーボ機能が働く
ことがある。
この発明によるワイヤ放電加工装置については、上記サ
ーボ移動即ちサーボ機能が働く時には、移動テーブル1
9の直線移動と工作物1の回転運動とは同期されるもの
であって、移動テーブル19の後退に応じて工作物1は
逆回転するようになる。
テーパ形状の工作物を放電加工する場合について、第2
図を参照して説明する。回転取付台5に対して取付ユニ
ット8を図で示すように傾斜した状態に設定する。工作
物35を取付ユニット8のチャック11に保持し、移動
テーブル19を移動させて、工作物35を回転させる。
工作物35に対して二次元平面上に放電加工が進行する
と、工作物35上面と上部ヘッド23との間の距離hが
変わってくるが、この場合でもテーブル移動量に同期回
転するようにパルス分配器18から上部ヘッド移動用モ
ータ17に指令を与える。このことで上部ヘッド移動用
モータ17は移動テーブル19の移動量に比例して同期
回転する。この機能によって、工作物35上面と下部ヘ
ッド23との間の距離hは、常に一定に保たれ、加工条
件の変化に伴うトラブルを防止することができる。
第3図に示されているワイヤ放電加工装置30の作動に
ついては、上記のワイヤ放電加工装置10の場合と同様
であるので、それらの作動についての詳細な説明は省略
する。
〔発明の効果〕
この発明によるワイヤ放電加工方法及びその装置は、上
記のように構成されており、次のような効果を有する。
即ち、このワイヤ放電加工方法は、テーブルを直線移動
させ、工作物を前記ワイヤ電極に対して三次元的に移動
させてセットすることを可能にし、前記テーブルに取り
付けられた工作物を回転運動させ、前記直線移動と前記
回転運動との合成運動軌跡に従って前記工作物を直線走
行するワイヤ電極によって放電加工を行うので、従来の
放電加工方法が二次元的な形状に放電加工していたのに
対して、前記工作物に対して前記合成運動軌跡によって
三次元的な形状に放電加工を行うことができ、前記工作
物に対して螺旋形状等の複雑な曲面の加工形状を放電加
工することができる。
例えば、前記工作物を複数回N割出せば、複数箇所Nの
加工ができ、又は前記工作物の回転数を連続的に変化さ
せればリードの異なった形状の加工ができ、或いは途中
で回転方向を変更すれば逆リードの形状の加工ができ
る。また、前記直線移動と前記回転運動とは同期して行
われるので、ワイヤ電極が断線することが少ない。
特に、このワイヤ放電加工装置は、直線移動するテーブ
ル、直線走行するように設定されているワイヤ電極、及
び前記テーブルに取り付けられ且つ工作物を回転可能に
支持すると共に、前記テーブルに対して上下方向に揺動
可能に且つ水平方向に旋回可能に取り付けた取付ユニッ
トから成るので、前記工作物を前記ワイヤ電極に対して
三次元的な運動軌跡に従って移動させることができ、前
記工作物に三次元的な形状、例えば、切り込み深さ、加
工幅の異なる螺旋形状の加工形状に放電加工を行うこと
ができる。
また、前記テーブルと前記工作物とは同期して作動され
るもので、例えば、加工時に前記工作物の移動は常に進
行方向にだけ進むのでなく、時として加工状態が不安定
になると原因解消のため瞬時後退をするようなサーボ機
能が働いた時、前記工作物をサーボ機能に従って瞬時逆
転させることができ、前記ワイヤ電極を断線することが
なく、無人状態で連続して放電加工を続けることができ
る。
更に、前記テーブルに対して前記取付ユニットは揺動可
能に取り付けられ、更に前記テーブルに対して前記取付
ユニットは旋回可能に取り付けられているので、前記工
作物の揺動運動と旋回運動との移動量に応じて切削深
さ、切削幅等を種々に変更して前記工作物の外周面に螺
旋形状等の複雑な形状即ち加工形状をも切削加工するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明によるワイヤ放電加工方法の実施に直
接使用するワイヤ放電加工装置の実施例を示す正面図、
第2図は第1図のワイヤ放電加工装置における取付ユニ
ットを傾斜させた状態を示す正面図、第3図はこの発明
によるワイヤ放電加工方法の実施に直接使用するワイヤ
放電加工装置の別の実施例を示す正面図、第4図はこの
ワイヤ放電加工装置によって放電加工した工作物を示す
斜視図、及び第5図はワイヤ電極をほゞ鉛直方向に走行
させるタイプの従来のワイヤ放電加工装置を示す概略図
である。 1,35……工作物、2……送りねじ、3……テーブル
移動用モータ、4……テーブル送り部材、5……回転取
付台、6……取付ベース、7……テーパ部材、8……取
付ユニット、9……工作物回転用モータ、10,30…
…ワイヤ放電加工装置、12……送りねじ、15……ワ
イヤ電極、17……上部ヘッド移動用モータ、18……
パルス分配器、19……移動テーブル、27……工作物
放電加工部、28……切抜き部、29……切込み部、
A,B……回転方向、Y……移動テーブルの移動方向。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直線走行しているワイヤ電極に対して、テ
    ーブルの直線移動に応じて取付ユニットに回転可能に取
    り付けた工作物に直線運動を与えることを可能にし、前
    記取付ユニットを前記テーブルに上下方向に揺動可能に
    且つ水平方向に旋回可能に取り付けて前記工作物に揺動
    運動と旋回運動を与えて前記工作物を前記ワイヤ電極に
    対して三次元的に移動させて前記工作物に予め決められ
    た加工形状の加工を可能にするように前記取付ユニット
    を前記テーブルに対してセットし、前記工作物に直線運
    動と回転運動を行わせ且つ前記直線運動と前記回転運動
    とを同期させてサーボ機能に応答させ、前記直線運動と
    前記回転運動との合成運動軌跡に応じて前記工作物を放
    電加工することを特徴とするワイヤ放電加工方法。
  2. 【請求項2】直線走行するワイヤ電極、直線移動可能に
    設置されたテーブル、及び工作物を回転可能に取り付
    け、前記工作物の前記ワイヤ電極に対する三次元的な移
    動のため前記テーブルに対して上下方向に揺動可能に且
    つ水平方向に旋回可能に前記テーブルに取り付けられた
    取付ユニットを有し、前記取付ユニットに対する前記工
    作物の回転運動と前記テーブルの直線移動に伴う前記工
    作物の直線運動とを同期させてサーボ機能に応答させる
    ように構成されており、前記直線運動と前記回転運動と
    の合成運動軌跡に応じて前記工作物に予め決められた加
    工形状を前記ワイヤ電極によって放電加工することを特
    徴とするワイヤ放電加工装置。
  3. 【請求項3】前記取付ユニットは前記テーブルに固定し
    た取付ベースに旋回可能に取り付けられた回転取付台を
    介して揺動可能に取り付けられていることを特徴とする
    特許請求の範囲第2項に記載のワイヤ放電加工装置。
  4. 【請求項4】前記取付ユニットには前記工作物を固定す
    るチャックが回転可能に取り付けられていることを特徴
    とする特許請求の範囲第2項に記載のワイヤ放電加工装
    置。
JP61150685A 1986-06-28 1986-06-28 ワイヤ放電加工方法及びその装置 Expired - Lifetime JPH0641066B2 (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
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JPS637228A JPS637228A (ja) 1988-01-13
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