JPH0640894B2 - ゲル状芳香剤組成物 - Google Patents

ゲル状芳香剤組成物

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JPH0640894B2
JPH0640894B2 JP2069797A JP6979790A JPH0640894B2 JP H0640894 B2 JPH0640894 B2 JP H0640894B2 JP 2069797 A JP2069797 A JP 2069797A JP 6979790 A JP6979790 A JP 6979790A JP H0640894 B2 JPH0640894 B2 JP H0640894B2
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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    • Y02A20/20Controlling water pollution; Waste water treatment
    • Y02A20/204Keeping clear the surface of open water from oil spills

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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ゲル状芳香剤組成物に関する。
さらに詳しくは、低温条件下や高温条件下においても香
料成分の分離や凍結、あるいはゲルの型くずれや溶解が
起こらず、広範な種類の香料成分に対して一定の揮散速
度を与え、香調および芳香強度を長期間にわたり維持す
ることができ、しかも、使用後の残さのきわめて少ない
透明性に優れた油性ゲル状芳香剤組成物に関する。
(従来の技術) 近年、芳香剤は、住宅環境の変化や生活空間の快適化に
伴い、香りに強い関心を持つ消費者が急増し、生活の必
需品として定着してきている。その対象も、従来はトイ
レ中心であったが、現在は室内用、車内用など使用範囲
が拡大しており、今後さらに多方面の分野での利用が予
想されている。
芳香剤には、スプレー状、リキッド状、ソリッド状、ゲ
ル状などのタイプがあるが、香料の徐放性にすぐれ転倒
時の液漏れの起こらないゲル状芳香剤組成物が多く用い
られている。
ゲル状芳香剤組成物は一般に、水性ゲル状タイプと油性
ゲル状タイプに分類される。水性ゲル状タイプは、例え
ば、寒天、カラギーナン(特開昭54−13522
9)、水溶性高分子(特開昭55−81655)などの
ゲル化剤を用いて水をゲル化した水性ゲル中に界面活性
剤の存在下に香料を分散または可溶化させたものであ
る。
しかし、これらの水性ゲル状タイプの芳香剤は、一般に
香料が水に不溶であることから香料含有量に限りがあ
り、通常数%の香料含有率で使用するために香りの強度
が弱く、かつ芳香の持続性にも劣るものであった。ま
た、香料の揮散速度が湿度によって変化したり、低温条
件下で水の分離や凍結が生じたり、ゲル強度が弱く高温
で溶解するなどの欠点を有していた。
これに対して、油性ゲル状タイプは、香料もしくは香料
と油性希釈剤の混合物を、例えば、ステアリン酸ナトリ
ウム(特開昭55−141243)、ベンジリデンソル
ビトール(特開昭59−77859)、アミノ酸系ゲル
化剤(特開昭61−206450)、スチレン−ブタジ
エン−スチレン共重合体(特開昭62−24965
2)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合
体(特開昭62−249653)などをゲル化剤に用い
ゲル化させたものであり、水性ゲル状タイプの欠点を改
善したものが多い。
しかし、ステアリン酸ナトリウム、アミノ酸系ゲル化
剤、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレ
ン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体をゲル化剤
として用いる場合、製造時にゲル化剤を香料成分中に溶
解させるために高い温度を必要とし、香料の揮散、変
質、変色などを生じやすい。また、車内などの高温下に
さらされた場合、一旦形成されたゲルが再溶解するなど
の欠点を有していた。
また、アセトアセチル化オリゴマーを香料成分中で架橋
したゲル化させる手法が特開昭62−19171におい
て報告されている。これは、香料中でアセトアセチル化
1,4ポリブタジエンを架橋剤の添加のもとに常温で架
橋ゲル化させるものである。しかし、一般に香料成分中
には反応性置換基を有するものが多く、これら香料を使
用した場合、アセトアセチル基と香料との反応が進行し
ゲルを形成しない不都合が生じるため、香料成分を特定
のものに限定したり、香料成分を多量の油性希釈剤で希
釈する必要があり、適応範囲が狭かった。しかも、この
アセトアセチル化オリゴマーを用いた芳香剤は芳香強度
が弱く、香調が崩れやすいなどの欠点を有していた。
また、上記従来の油性ゲル化剤を用いた場合には、ゲル
強度が弱くて強いゲルを形成させるためにはゲル化剤の
添加を多量に必要とし、残さが多く、ゲルが不透明とい
った欠点を有するものが多かった。さらに従来の油性ゲ
ル状タイプの芳香剤では、高含有率の香料成分を長期間
一定の香調で徐放することが難しく、揮散が速すぎた
り、あるいは、特定成分のみが初期に揮散し香調が短期
間に崩れる欠点があった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、従来のゲル状芳香剤組成物が有する上記問題
点をすべて解決するものである。
すなわち、本発明の目的は、製造が常温で行え、広範な
種類の香料成分に対して、揮散コントロール性およびゲ
ルの保形性に優れ、しかも香料の含有率の高く使用後の
残さが少ない透明性に優れた油性ゲル状芳香剤組成物を
提供することにある。
(課題を解決するための手段および作用) 本発明者らは、特定の単量体を重合して得た架橋重合体
が、広範な種類の香料成分を常温下で多量に吸収して膨
潤し、こうして得られたゲル状物が香料成分の揮散コン
トロール性、保形性、透明性に優れた香料成分含有率の
高いゲル状芳香剤組成物となることを見いだし、本発明
を完成するに至った。
すなわち、本発明は、溶解度パラメーター(SP値)が
9以下の単量体を主成分としてなる分子中に1個の重合
性不飽和基を有する単量体(A)96〜99.999重
量%および分子中に少なくとも2個の重合性不飽和基を
有する架橋性単量体(B)0.001〜4重量%(ただ
し単量体(A)および(B)の合計は100重量%であ
る)からなる単量体成分を重合して得られる架橋重合体
(I)および香料成分を含有してなるゲル状芳香剤組成
物に関する。
溶解度パラメーター(SP値)は、化合物の極性を表わ
す尺度として一般に用いられており、本発明ではSma
llの計算式にHoyの凝集エネルギー定数を代入して
導いた値を適用するものとし、単位は(ca/cm3
1/2で表わされる。
本発明で用いられる単量体(A)の主成分を構成する単
量体は、溶解度パラメーター(SP値)が9以下で分子
中に1個の重合性不飽和基を有する単量体である。溶解
度パラメーター(SP値)が9を越える単量体を単量体
(A)の主成分に用いると、ゲルを形成しなかったり、
香料成分含有量の著しく少ないゲル状芳香剤組成物しか
得られなかったりする。また、香料成分の揮散コントロ
ール性が著しく劣ったゲル状芳香剤組成物となるため好
ましくない。
溶解度パラメーター(SP値)が9以下で分子中に1個
の重合性不飽和基を有する単量体としては、例えば、メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、n-オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、
フェニル(メタ)アクリレート、オクチルフェニル(メ
タ)アクリレート、ノニルフェニル(メタ)アクリレー
ト、ジノニルフェニル(メタ)アクリレート、シクロヘ
キシル(メタ)アクリレート、メンチル(メタ)アクリ
レート、ジブチルマレエート、ジドデシルマレエート、
ドデシルクロトネート、ジドデシルイタコネートなどの
不飽和カルボン酸エステル;(ジ)ブチル(メタ)アク
リルアミド、(ジ)ドデシル(メタ)アクリルアミド、
(ジ)ステアリル(メタ)アクリルアミド、(ジ)ブチ
ルフェニル(メタ)アクリルアミド、(ジ)オクチルフ
ェニル(メタ)アクリルアミドなどの炭化水素基を有す
る(メタ)アクリルアミド;1−ヘキセン、1−オクテ
ン、イソオクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデ
センなどのα−オレフイン;ビニルシクロヘキサンなど
の脂環式ビニル化合物;ドデシルアリルエーテルなどの
脂肪族炭化水素基を有するアリルエーテル;カプロン酸
ビニル、ラウリン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステ
アリン酸ビニルなどの脂肪族炭化水素基を有するビニル
エステル;ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエー
テルなどの脂肪族炭化水素基を有するビニルエーテル;
スチレン、t-ブチルスチレン、オクチルスチレンなどの
芳香族ビニル化合物などをあげることができ、これらの
単量体を1種または2種以上用いることができる。これ
らの中でも、前記した性能に一層優れたゲル状芳香剤組
成物を与える単量体しては、少なくとも1個の炭素数3
〜30の脂肪族炭化水素基を有し、かつアルキル(メ
タ)アクリレート、アルキルアリール(メタ)アクリレ
ート、アルキル(メタ)アクリルアミド、アルキルアリ
ール(メタ)アクリルアミド、アルキルスチレンおよび
αオレフインからなる群より選ばれる少なくとも1種の
不飽和化合物(a)を主成分としてなる単量体(A)が
特に好ましい。
このような溶解度パラメーター(SP値)が9以下の単
量体の単量体(A)中における使用量は、単量体(A)
の全体量に対して50重量%以上、より好ましくは70
重量%以上となる割合である。溶解度パラメーター(S
P値)が9以下の単量体の単量体(A)中の使用量が5
0重量%未満では香料成分の含有率が著しく低下した
り、香料成分の揮散コントロール性の低いゲル状芳香剤
組成物しか得られない。
したがって、本発明では、単量体(A)中に溶解度パラ
メーター(SP値)が9以下の単量体が50重量%以上
含有される必要があるが、単量体(A)中に50重量%
以下の割合で溶解度パラメーター(SP値)が9を越え
る分子中に1個の重合性不飽和基を有する単量体が含有
されてもよい。このような単量体としては、例えば(メ
タ)アクリル酸、アクリロニトリル、無水マレイン酸、
フマル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メト
キシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートなど
をあげることができる。
本発明で用いられる架橋性単量体(B)としては、例え
ばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリ
コール−ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、
1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,
6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、N,
N′−メチレンビスアクリルアミド、N,N′−プロピ
レンビスアクリルアミド、グリセリントリ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリ
レート、多価アルコール(たとえばグリセリン、トリメ
チロールプロパンあるいはテトラメチロールメタン)の
アルキレンオキシド付加物と(メタ)アクリル酸とのエ
ステル化によって得られる多官能(メタ)アクリレート
や、ジビニルベンゼンなどをあげることができ、これら
の架橋性単量体を1種または2種以上用いることができ
る。
架橋重合体(I)を製造する際に用いられる単量体成分
中の単量体(A)および架橋性単量体(B)の比率は、
単量体(A)および架橋性単量体(B)の合計量に対し
て、単量体(A)が96〜99.999重量%の範囲、
架橋性単量体(B)が0.001〜4重量%の範囲であ
る。
単量体(A)が96重量%未満であったり、架橋性単量
体(B)が4重量%を越えると、得られる架橋重合体の
架橋密度が高くなりすぎて香料成分を吸収する能力が低
下し、香料成分含有率の低い芳香剤しか得られず好まし
くない。また、単量体(A)が99.999重量%を越
えると、得られる重合体の香料成分への可溶性が増大し
て、得られるゲル状芳香剤のゲル強度が著しく低下した
り、ゲル状物そのものが形成されなくなるので好ましく
ない。
架橋重合体(I)を製造するには、重合開始剤を用いて
前記単量体成分を共重合させればよい。共重合は、懸濁
重合や塊状重合などの公知の方法により行うことができ
る。
懸濁重合は、例えば、高HLB値を有する乳化剤や、ポ
リビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ゼ
ラチンなどの保護コロイド剤を使用し、単量体成分を水
中に懸濁させ、油溶性重合開始剤の存在下で重合すれば
よい。重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオ
キシド、ラウロイルパーオキシド、クメンハイドロパー
オキシド等の有機過酸化物、2,2′−アゾビスイソブ
チロニトリル、2,2′−アゾビスジメチルバレロニト
リル等のアゾ化合物などを用いることができ、重合温度
は50〜150℃の範囲が好ましい。得られた10〜1
000μ程度の微粒状樹脂の水性懸濁液を過乾燥し
て、目的の架橋重合体(I)が得られる。
塊状重合は、例えば、単量体成分を上記重合開始剤の存
在下、型に流し込み、50〜150℃の条件下にて重合
を行う事により、目的の架橋重合体(I)が得られる。
本発明で用いられる香料成分は、香料単独もしくは、香
料と油性希釈剤の混合物からなる。本発明で用いられる
香料は、例えばレモン油やライム油等の柑橘系油、ジャ
スミン油などの天然系香料や、合成香料たとえばリモネ
ン等のモノテルペン系炭化水素;アビエチン等のジテル
ペン系炭化水素;パラサイメン等の芳香族炭化水素;リ
ナロール、シトロネロール、ネロール、l−メントール
等のテルペン系アルコール;ベンジルアルコール、α−
フェニルエタノール等のアルコール類;デカナール等の
脂肪族アルデヒド;シラトール、シトロネラール、リラ
ール等のテルペン系アルデヒド;ベンズアルデヒド、シ
ンナムアルデヒド等の芳香族アルデヒド;メントン、カ
ルボン等のテルペン系ケトン;p-メチルアセトフェノ
ン、ベンゾフェノン等の芳香族ケトン;α,β,γ−イ
オノン、α,β,γ−イロン等の脂環式ケトン;ムスコ
ン、シベトン等の大環状ケトン;ジフェニルエーテル等
のエーテル類;ローズオキサイド、リナロールオキサイ
ド等の環状エーテル;シトラールジメチルアセタール等
のアセタール類;イソシアルアセテート等のカルボン酸
エステル;γ−ヘプチルブチロラクトン等のラクトン
類;インドール、メチルキノリン等の複素環式化合物な
どを任意に調合して用いることができる。
また、油性希釈剤としては、香料を溶解し且つ常温で揮
散性の油性液体であれば特に制限なく、例えばパラフィ
ン系油(特に、炭素数8〜16程度のイソパラフィンが
好ましい)、アルコール、ケトン、エステル、エーテル
などを挙げることができ、香料と任意の割合で混合して
用いることができる。
本発明のゲル状芳香剤組成物は、架橋重合体(I)中に
香料成分を含有させることにより得られる。例えば、架
橋重合体(I)と香料成分を混合して架橋重合体(I)
を香料成分で膨潤させてゲル状物とすることにより容易
に得ることができる。また、香料成分が揮散、変質しな
い範囲で、混合物を加熱して香料成分の吸収速度を速め
ることも可能である。
架橋重合体(I)および香料成分の組成物中の混合割合
は、架橋重合体(I)が2〜40重量%の範囲、香料成
分が60〜98重量%の範囲であることが好ましい。架
橋重合体(I)の使用量が2重量%未満であれば、香料
成分を完全に吸収、膨潤しきれず未処理の液状香料成分
が残存するため好ましくない。また、架橋重合体(I)
を40重量%を越えて使用すると、芳香剤としての持続
性が低下したり、使用後の残さが増大するため好ましく
ない。
また、本発明のゲル状芳香剤組成物を製造する好ましい
方法として、多量の香料成分中に架橋重合体(I)を浸
漬し、常温で一定時間香料成分を架橋重合体(I)に吸
収膨潤させた後、得られたゲル状物を香料成分から引き
上げて芳香剤組成物とする方法を採用することができ
る。
更に、本発明のゲル状芳香剤組成物には、必要に応じて
酸化防止剤、色素、殺虫剤、医薬品その他の添加物を加
えてもよい。
(発明の効果) 本発明のゲル状芳香剤組成物は、香料成分を特定の架橋
重合体中に含有させることによって得られるものであ
り、架橋重合体に香料成分を常温で吸収膨潤させて製造
することもできるので、製造中の香料の揮散や変質、変
色などの心配がない。また、香料成分との相溶性の高い
単量体から得られる架橋重合体を用いているため、広範
な種類の香料成分に対して安定な芳香強度持続性および
香調持続性を示す。
さらに、本発明のゲル状芳香剤組成物は、特定の架橋重
合体によりゲル化させているためゲル強度が強く、保形
性に優れ、高温下でも溶解せず、また、香料成分の含有
率向上による残さの低減も同時に達成されている。
また、本発明のゲル状芳香剤組成物は、透明性に富み、
極めて美観に優れている。
したがって、本発明のゲル状芳香剤組成物は、車内、室
内、トイレ、浴場、受話器などの芳香剤として、更に
は、医薬品や殺虫剤などと混合して多目的芳香剤とし
て、広い分野において有効に用いることができる。
(実施例) 次に、本発明のゲル状芳香剤組成物について、実施例及
び比較例をあげて詳細に説明するが、本発明はこれだけ
に限定されるものではない。なお、例中に特に断わりの
ない限り部は重量部を表すものとする。
実施例1 温度計、攪拌機、ガス導入管および還流冷却器を備えた
500mフラスコに、ゼラチン3部を水300部に溶
解して仕込み、攪拌下フラスコ内を窒素置換し、窒素気
流下に40℃に加熱した。その後、単量体(A)として
ノニルフェニルアクリレート(SP値:8.3)99.
794部、架橋性単量体(B)として1,6−ヘキサン
ジオールジアクリレート0.206部および重合開始剤
としてベンゾイルパーオキシド0.5部からなる溶液を
フラスコ内に一度に加え、400rpmの条件下で激しく
攪拌した。
ついで、フラスコ内の温度を80℃に昇温し、同温度で
2時間維持して重合反応を行い、その後さらにフラスコ
内を90℃に昇温し、2時間維持して重合を完了させ
た。重合完了後、粒状の生成物をろ別し、水で洗浄した
後60℃で乾燥させることにより、粒径100〜100
0μmの架橋重合体(1)を得た。
得られた架橋重合体(1)を常温でレモン系香料50部
とイソパラフィン50部を混合して得た香料成分中に2
4時間浸漬、膨潤させるどとにより、透明で粒状のゲル
状芳香剤組成物(1)を得た。このゲル状芳香剤組成物
(1)の香料成分含有率は93.0重量%であった。
実施例2 実施例1において単量体(A)としてヘキサデシルメタ
クリレート(SP値:7.8)49.930部およびN
−オクチルメタクリルアミド(SP値:8.6)49.
930部、架橋性単量体(B)としてジビニルベンゼン
0.140部を代わりに用いた以外は、実施例1と同様
の方法により粒径100〜1000μmの架橋重合体
(2)を得た。
得られた架橋重合体(2)を常温でキンモクセイ系香料
50部とイソパラフィン50部を混合して得た香料成分
中に24時間浸漬、膨潤させることにより、透明なゲル
状芳香剤組成物(2)を得た。このゲル状芳香剤組成物
(2)の香料成分含有率は88.3重量%であった。
実施例3 実施例1において単量体(A)としてドデシルアクリレ
ート(SP値:7.9)57.772部およびN,N−
ジオクチルアクリルアミド(SP値:8.2)38.5
15部、架橋性単量体(B)としてポリプロピレングリ
コールジメタクリレート(分子量4000)3.713
部を代わりに用いる以外は、実施例1と同様の方法によ
り、粒状の架橋重合体(3)を得た。
得られた架橋重合体(3)をオレンジ系香料からなる香
料成分中に、常温で24時間浸漬、膨潤させることによ
り、透明で粒状のゲル状芳香剤組成物(3)を得た。こ
のゲル状芳香剤組成物(3)の香料成分含有率は86.
6重量%であった。
実施例4 温度計およびガス導入管を備えたガラス製注型重合用型
(大きさ5×5×1cmのトレイ状)に、単量体(A)と
してドデシルアクリレート(SP値:7.9)99.8
23部、架橋性単量体(B)としてエチレングリコール
ジアクリレート0.177部および重合開始剤として
2,2′−アゾビスジメチルバレロニトリル0.1部か
らなる混合溶液を注入し、窒素気流下50℃で2時間加
熱して重合反応を行い、その後、80℃に昇温し、2時
間維持して重合を完了させた。放冷後ゲル状物を型から
剥離させ、架橋重合体(4)を得た。
得られた架橋重合体(4)を常温でオレンジ系香料から
なる香料成分中に7日間浸漬、膨潤させることにより、
透明なゲル状芳香剤組成物(4)を得た。このゲル状芳
香剤組成物(4)の香料成分含有率は92.7重量%で
あった。
実施例5 実施例4において、単量体(A)としてt-ブチルスチレ
ン(SP値:7.9)54.881部および1−デセン
(SP値:7.0)44.903部、架橋性単量体
(B)としてジビニルベンゼン0.216部を代わりに
用いる以外は、実施例4と同様の方法により架橋重合体
(5)を得た。
得られた架橋重合体(5)をジャスミン系香料50部と
イソパラフィン50部を混合して得た香料成分中に、常
温で7日間浸漬、膨潤させることにより、透明なゲル状
芳香剤組成物(5)を得た。このゲル状芳香剤組成物
(5)の香料成分含有率は90.1重量%であった。
実施例6 実施例4において単量体(A)としてノニルフェニルア
クリレート(SP値:8.3)74.793部およびヒ
ドロキシエチルアクリレート(SP値:10.3)2
4.931部、架橋性単量体(B)として1,6−ヘキ
サンジオールジアクリレート0.276部を代わりに用
いた以外は、実施例4と同様の方法により架橋重合体
(6)を得た。
得られた架橋重合体(6)をオレンジ系香料からなる香
料成分中に、常温で7日間浸漬、膨潤させることによ
り、透明なゲル状芳香剤組成物(6)を得た。このゲル
状芳香剤組成物(6)の香料成分含有率は85.6重量
%であった。
比較例1 実施例4においてドデシルアクリレートの量を94.6
37部に、エチレングリコールジアクリレートの量を
5.363部にそれぞれ変更した以外は、実施例4と同
様の方法により硬質な架橋重合体(7)を得た。
得られた架橋重合体(7)を常温でオレンジ系香料から
なる香料成分中に7日間浸漬することにより、比較芳香
剤組成物(1)を得た。しかし、この浸漬時に架橋重合
体(7)は大きく膨潤せず、この比較芳香剤組成物
(1)の香料成分含有率は44.1重量%であった。
比較例2 実施例4においてドデシルアクリレート99.823部
からなる単量体(A)の代わりにドデシルアクリレート
39.854部およびメタクリル酸(SP値:10.
1)59.780部を用い、エチレングリコールジアク
リレートの量を0.366部に変更した以外は、実施例
4と同様の方法により架橋重合体(8)を得た。
得られた架橋重合体(8)を常温でオレンジ系香料から
なる香料成分中に7日間浸漬することにより、半透明な
比較芳香剤組成物(2)を得た。しかし、この浸漬時に
架橋重合体(8)は大きく膨潤せず、この比較芳香剤組
成物(2)の香料成分含有率は45.5重量%であっ
た。
比較例3 実施例4において架橋性単量体(B)を用いなかった以
外は、実施例4と同様の方法により重合体(9)を得
た。
得られた重合体(9)を常温でオレンジ系香料からなる
香料成分中に7日間浸漬したところ、重合体(9)は香
料成分へ溶解しゲル状物は生成しなかった。
実施例7(透明性試験) 実施例1〜6により得られたゲル状芳香剤組成物(1)
〜(6)および比較例1〜2により得られた比較芳香剤
組成物(1)〜(2)を圧縮または切断して厚さ10mm
のシート状に成形した。
得られたシート状成形物を3mm活字の書かれた白色紙面
上に置き、成形物を通して活字を判読することにより透
明性試験を実施した。評価は、下記の4段階評価により
行い、結果を第1表に示した。
◎鮮明に見える。
○ややぼやけて見える。
△かなりぼやけて見える。
×まったく見えない。
実施例8(揮散性試験) 実施例1〜3により得られた粒状のゲル状芳香剤組成物
(1)〜(3)並びに実施例4〜6および比較例1〜2
により得られたゲル状芳香剤組成物(4)〜(6)およ
び比較芳香剤組成物(1)〜(2)の各100gを20
0mのトールビーカー中に充填し、常温下で室内に放
置し、1,2,3および4週間後における香料成分の残
量を重量測定により求めた。次いで、香料成分の揮散率
を下記の計算式により算出し、その結果を第1表に示し
た。
揮散率(%)=(揮散香料成分重量/初期香料成分重
量)×100 実施例9(香調安定性試験) 揮散性試験において重量測定を行った直後に各サンプル
の香りを10人のパネラーにより官能評価した。評価
は、下記のように設定した点数の合計により行い、その
結果を第1表に示した。
0点 香料本来の香りと完全に違う。
1点 新鮮さを失い香料本来の香りとやや違う。
2点 新鮮さをやや失っている。
3点 変化なし。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶解度パラメーター(SP値)が9以下の
    単量体を主成分としてなる分子中に1個の重合性不飽和
    基を有する単量体(A)96〜99.999重量%およ
    び分子中に少なくとも2個の重合性不飽和基を有する架
    橋性単量体(B)0.001〜4重量%(ただし単量体
    (A)および(B)の合計は100重量%である)から
    なる単量体成分を重合して得られる架橋重合体(I)お
    よび香料成分を含有してなるゲル状芳香剤組成物。
  2. 【請求項2】単量体(A)が、少なくとも1個の炭素数
    3〜30の脂肪族炭化水素基を有し、かつアルキル(メ
    タ)アクリレート、アルキルアリール(メタ)アクリレ
    ート、アルキル(メタ)アクリルアミド、アルキルアリ
    ール(メタ)アクリルアミド、アルキルスチレンおよび
    α−オレフインからなる群より選ばれる少なくとも1種
    の不飽和化合物(a)を主成分としてなるものである請
    求項1記載のゲル状芳香剤組成物。
  3. 【請求項3】単量体(A)が、請求項2記載の不飽和化
    合物(a)を単量体(A)中に50重量%以上含有して
    なるものである請求項2記載のゲル状芳香剤組成物。
  4. 【請求項4】香料成分が、香料単独または香料と油性希
    釈剤との混合物である請求項1記載のゲル状芳香剤組成
    物。
  5. 【請求項5】架橋重合体(I)および香料成分の組成物
    中における配合割合が架橋重合体(I)が2〜40重量
    %の範囲、香料成分が60〜98重量%の範囲である請
    求項1記載のゲル状芳香剤組成物。
  6. 【請求項6】請求項1記載の架橋重合体(I)と香料成
    分を混合して架橋重合体(I)を香料成分で膨潤させて
    なる請求項1記載のゲル状芳香剤組成物。
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