JPH0640255A - 車両用ドアインパクトビーム - Google Patents
車両用ドアインパクトビームInfo
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- JPH0640255A JPH0640255A JP40164790A JP40164790A JPH0640255A JP H0640255 A JPH0640255 A JP H0640255A JP 40164790 A JP40164790 A JP 40164790A JP 40164790 A JP40164790 A JP 40164790A JP H0640255 A JPH0640255 A JP H0640255A
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Abstract
とができるとともに特性曲線の初期の立ち上がり勾配が
緩くならないようなドアインパクトビームを提供するこ
とを主要な目的とする。 【構成】ドアの内部にドアインパクトビームが設けられ
る。ドアインパクトビームのビーム本体3は、ドアの前
後方向に配置されかつ両端がドアのフレ−ムに固定され
る。ビーム本体3は角パイプ状の中空材20からなる。
この中空材20は、その断面のコ−ナ−部分22の外側
が曲率半径Rの丸みをもっている。しかもその肉厚をt
とした時、1.5t≦R≦4tなる関係を満足するもの
である。
Description
に内蔵されるドアインパクトビームに関する。
て、ドアインパクトビームが知られている。従来のドア
インパクトビームは、高張力鋼板を凹凸状にプレス成形
したものをドア内部に前後方向に配置することにより、
ドア側面方向からの入力に対し高剛性化を図っている。
側面衝突時のエネルギ−はこのドアインパクトビームの
変形によって吸収され、ドアの変形が最小限に押さえら
れることにより、乗員の安全性が確保される。
所定のエネルギ−吸収量とドア変形量を満足するために
狭いドア内部にレイアウトするには、かなり幅の広いも
のが必要であり、しかも1枚あたりの重量が5〜8Kg
前後とかなり重くなるという欠点があった。
れた鋼製パイプを用いることにより、取付スペ−スおよ
び重量を減少させることが考えられた。しかしながら丸
パイプは、断面二次モ−メントが同一断面積の角パイプ
よりも劣るため、荷重とたわみとの関係を示す特性曲線
の初期の立ち上がりにおける勾配が緩くなり、衝突の瞬
間に必要以上のたわみを許すことになる。このため、丸
パイプで所望の強度を得るには角パイプよりも大きな断
面積を必要とし、重量増を招くなどの問題を生じる。
な四角断面の角パイプaを用いることが検討された。従
来の角パイプaの断面は、4箇所のコ−ナ−部分bにお
いて互いに隣り合う面が直角に交わるか、あるいはコ−
ナ−部分bが多少円弧状の丸みをおびたものであり、そ
の曲率半径Rは板厚tと同程度であった。
プaは、たわみがある程度進行すると急に座屈を生じる
ことがあり、丸パイプに比べて小さなたわみで衝撃吸収
性能が喪失する傾向があった。
9に示されるような試験装置を用いて行われている。こ
の試験装置は、ラムcを用いて、ビームdの長手方向中
央部に側面衝突時のエネルギ−に相当する荷重Wを負荷
するようにしている。この場合、荷重Wの増加に伴っ
て、ビームdが図10のようにたわみ、U字状に塑性変
形が進行する。従ってビームdは、ラムcとの接点A,
Bにおいて接線角度θで接する。
た場合には、おおむね図11に示されるような変形挙動
が生じる。すなわち、たわみの初期は、断面二次モ−メ
ントにより支配されるところの梁の3点曲げによって行
われる弾性変形域である。弾塑性変形域では、断面二次
モ−メントから断面係数へと支配する数値が移行してゆ
く領域である。塑性変形域は、ビームの材料の降伏応力
と断面係数によって支配される領域となっている。この
塑性変形域において材料は徐々に偏平化が進み、たわみ
量がある値を越えるとその傾向が顕著になり、特性曲線
が下降し始める。そしてビームの曲率がきつくなって、
急激な荷重低下すなわち座屈が始まり、ついには破断に
至る。
従来(図8)の角パイプ(肉厚3mm,スパンL=700
mm)を上記試験装置でたわませた場合、図12に実線で
示すような特性曲線となり、100mm程度のたわみで破
断に至っている。この程度のたわみではドアを十分に補
強することができない。そうかといって、角パイプと同
一断面積の丸パイプでは、図12に1点鎖線で示すよう
に特性曲線の立ち上がりの勾配が緩くなるため、座屈は
しないが衝突瞬間に必要以上のたわみを許すことにな
る。このため、断面積の大きい丸パイプを使用する傾向
となり、重量増を招く結果になる。
みを大きくとることができるとともに特性曲線の初期の
立ち上がり勾配が緩くならず、衝突の瞬間に所望の強度
を発揮できるようなドアインパクトビームを提供するこ
とにある。
開発された本発明のドアインパクトビームのビーム本体
は、その断面のコ−ナ−部分の外側が曲率半径Rの丸み
をもつ角パイプ状の中空材からなり、この中空材の肉厚
をtとした時、1.5t≦R≦4tなる関係を満足する
中空材を用いたことを特徴とするものである。
場合、実験の結果、次式(1)によってたわみの値を予
測できることが判明した。
ムから離れる傾向となり、ビームの曲率がきつくなっ
て、急激な荷重低下が始まる。
は、コ−ナ−部分のR値を大きくしてゆけば、やがては
丸パイプの特性に近付いてゆき、座屈が起こりにくくな
るが、特性曲線の初期の立ち上がり勾配が緩くなり、衝
突瞬間に必要以上のたわみを許すことになる。
記のような範囲に設定することにより、特性曲線の立ち
上がりを満足しつつ、座屈に至るまでのたわみを大きく
とることができる。
いし図3を参照して説明する。図1に示されるように、
自動車のドア1の内部に、本発明に係るドアインパクト
ビーム2がドア1の前後方向にわたって配置されてい
る。この実施例のドアインパクトビーム2は、ビーム本
体3と、ビーム本体3の長手方向両端部に溶接された取
付用ブラケット5,6とによって構成されている。ビー
ム本体3は、焼入れ・焼戻し等の熱処理が施された角パ
イプに似た断面形状(図3参照)の鋼製の中空材20か
らなる。この中空材20の肉厚tは管軸方向に一定であ
る。
図2に示されるように一方のブラケット5はドアの後側
サイドフレ−ム10に溶接によって固定されている。こ
のブラケット5は、ビーム本体3の外形に応じた形状の
部分5aと、サイドフレ−ム10に固定される平板状の
部分5bとを有している。図中の符号11,12は、そ
れぞれ溶接部を示している。
ドフレ−ム15に溶接されている。このブラケット6
も、ビーム本体3の外形に応じた形状の部分6aと、サ
イドフレ−ム15に固定される平板状の部分6bとを有
している。
成する中空材20の断面形状は、4面の平面部21と、
4箇所のコ−ナ−部分22とからなり、おおむね正方形
に似た形状となっているが、コ−ナ−部分22における
外側の曲率半径Rは、板厚をtとしたとき、以下に述べ
る理由により、1.5t≦R≦4tなる関係を満足する
ような値に設定されている。
空材20でR=2t=6mmの特性は、図4に実線で示し
たように、破断がたわみ130mm付近で生じている。こ
れに対し、R=1.5t=4.5mmの中空材の場合は、
同図に2点鎖線で示すように、たわみ120mm付近で破
断を生じている。すなわち同一荷重ではR値が大きいほ
ど、たわみを大きくとることができ、所要強度が確保さ
れる。
には、破断に至るまでのたわみが実質的に従来の角パイ
プと変わりがなく、特性曲線の立ち上がりが急である反
面、小さなたわみで座屈を生じることが判っている。
場合に、初期抵抗比と中間抵抗比がどのように変化する
かを示している。初期抵抗比とは、ビームを6インチ
(15.24cm)までたわませる時に要した荷重の総和
の平均を、同一外形寸法の丸パイプと比較したもの(丸
パイプの場合を1とする)をいう。中間抵抗比とは、ビ
ームを12インチ(30.48cm)までたわませる時に
要した荷重の総和の平均を、同一外形寸法の丸パイプと
比較したものである。図5に示されるように、Rが1.
5t以上かつ4t以下であれば、初期抵抗比と中間抵抗
比のいずれのピ−クも包含することができる。Rが大き
過ぎると丸パイプの特性に近付き過ぎ、前述した丸パイ
プの欠点を生じるようになる。これらのことから、Rと
tとの関係を前記範囲に限定するものとする。
が長方形に近い中空材30にも適用できる。あるいは図
7に示されるような台形に似た断面をもつ中空材31
や、三角形や多角形に似た断面など、要するに本発明は
コ−ナ−部分をもちえる中空材であれば同様に適用でき
る。
本体は、そのコ−ナ−部分におけるRと肉厚tとの関係
を前述した範囲に設定したことにより、丸パイプのもつ
座屈しにくい長所と、角パイプの長所(特性曲線の立ち
上がりを大きくとれること)を発揮させることができ、
軽量でかつ適度なエネルギ−吸収性能を発揮するドアイ
ンパクトビームが得られる。
を備えたドアの斜視図。
部分を示す斜視図。
示す図。
す図。
概要を示す正面図。
す図。
たわみの関係を示す図。
体、20…中空材、22…コ−ナ−部分、30,31…
中空材。
Claims (1)
- 【請求項1】ドア内部に前後方向に配置されかつ両端が
ドアのフレ−ムに固定されるビーム本体を備えたドアイ
ンパクトビームであって、上記ビーム本体はその断面の
コ−ナ−部分の外側が曲率半径Rの丸みをもつ角パイプ
状の中空材からなり、この中空材の肉厚をtとした時、
1.5t≦R≦4tなる関係を満足する中空材を用いた
ことを特徴とする車両用ドアインパクトビーム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2401647A JP3025023B2 (ja) | 1990-12-12 | 1990-12-12 | 車両用ドアインパクトビーム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2401647A JP3025023B2 (ja) | 1990-12-12 | 1990-12-12 | 車両用ドアインパクトビーム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0640255A true JPH0640255A (ja) | 1994-02-15 |
JP3025023B2 JP3025023B2 (ja) | 2000-03-27 |
Family
ID=18511484
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2401647A Expired - Lifetime JP3025023B2 (ja) | 1990-12-12 | 1990-12-12 | 車両用ドアインパクトビーム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3025023B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6908141B2 (en) * | 2001-02-26 | 2005-06-21 | Nippon Steel Corporation | Structural member for car and car body fabricated using the member |
JP2005349015A (ja) * | 2004-06-11 | 2005-12-22 | Paramount Bed Co Ltd | ベッド等の仰臥台におけるフレーム構築用部材及びベッド等の仰臥台のフレーム |
KR100862476B1 (ko) * | 2007-12-13 | 2008-10-08 | 현대자동차주식회사 | 자동차 도어의 임팩트 패드 |
US8894162B2 (en) | 2009-02-27 | 2014-11-25 | Sugatsune Kogyo Co., Ltd. | Stay for opening and closing of door |
WO2016168588A1 (en) * | 2015-04-17 | 2016-10-20 | Shape Corp. | Impact beam for vehicle side door intrusion resistance |
JP2021138167A (ja) * | 2020-03-02 | 2021-09-16 | 日本製鉄株式会社 | 車体構造部材の設計方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5358198B2 (ja) * | 2008-01-17 | 2013-12-04 | 学校法人中部大学 | 燃焼器及び当該燃焼器を用いた発電装置 |
-
1990
- 1990-12-12 JP JP2401647A patent/JP3025023B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (7)
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JP3025023B2 (ja) | 2000-03-27 |
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