JP3167212B2 - サイドメンバー - Google Patents
サイドメンバーInfo
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Description
設けられ衝突等の衝撃をそれ自体がー座屈することより
吸収し、乗員の安全を確保するサイドメンバーに関す
る。
設けられるサイドメンバー10は、図中の矢印方向の衝
突時に、衝突による衝撃のエネルギーを吸収する吸収体
として機能することにより、乗員の安全性を確保するも
のである。そのようなサイドメンバー10を図3及び図
4により説明する。図3はサイドメンバー10の側面を
示す図で、図4は図3のA−A断面図である。サイドメ
ンバー10は、対向する左右のフランジパネル11と対
向する上下のウエブパネル12とで断面の側面部分が矩
形となるように形成された柱状で、取付部材13に支持
されて自動車へ装備される。尚、各パネルの幅厚比は同
じで、柱状の内部には、図3に示すように、断面を田ま
たは日の字状にする補強材が挿入されている。このよう
なサイドメンバー10は矢印方向の衝突が起きると、図
3(b)の如くそれ自体が座屈することにより衝突の衝
撃を吸収し乗員の安全を確保する。
メンバー10の座屈の形態には二種あり、図5及び図6
にそれを示す。図5(a)及び図6(a)は共に、衝突
が起きている間のサイドメンバーによる衝突エネルギー
の吸収の変化を示すグラフで、斜線部分が衝突のエネル
ギーを吸収している部分である。尚、Pはサイドメンバ
ーにかかる荷重で、δは衝突の始めからどれだけサイド
メンバーが縮んだかを示すサイドメンバーの変位であ
る。図5は、オイラー座屈と呼ばれるもので、図5
(b)に示すように柱状のサイドメンバーが一箇所で二
次曲線状に曲がってしまう。この場合、サイドメンバー
が曲がりきってしまうまではエネルギー吸収は大きい
が、一旦サイドメンバーが曲がりきってまうと殆どエネ
ルギーを吸収しなくなる。図6は、コンサティーナ座屈
(通称アコーディオン座屈)と呼ばれるもので、図6
(b)に示すように柱状のサイドメンバーがアコーディ
オン状に曲がる。この場合は、衝突の始めと終わりとで
衝突のエネルギー吸収が安定して行われる。サイドメン
バーの座屈の形態としては、このアコーディオン座屈が
望まれる。
サイドメンバーは全長が長くなると、オイラー座屈が起
こりやすくなるという問題があった。そのため、衝突時
に、衝撃のエネルギーを十分に吸収できず、乗員の安全
性を確保することができないという実用上の問題があっ
た。
題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするとこ
ろは、全長が長くなっても、オイラー座屈が起こりにく
いサイドメンバーをを提供せんとするものである。
に、本発明のサイドメンバーは、サイドメンバーの一枚
のパネルがアコーディオン座屈すると、それに影響され
て他のパネルがアコーディオン座屈する確率も高くなる
という状況に着目してなされたもので、サイドメンバー
のアコーディオン状に座屈する確率の高いパネルを衝突
の始めに他のパネルよりも先に座屈させて、それによっ
て他のパネルのアコーディオン状に座屈する確率を高め
サイドメンバー全体としてのアコーディオン座屈する確
率を高くしたものである。
と対向する一対のフランジパネルとで断面の側面部分が
矩形となるように形成された柱状で、衝突時に柱状の長
手方向からの衝撃を座屈することにより吸収し乗員の安
全をはかる自動車のフロント等に設けられるサイドメン
バーであって、曲げの弱軸側のウエブパネルが、座屈し
た場合にアコーディオン状に座屈する確率が曲げの弱軸
側のフランジパネルよりも高い曲げの断面二次モーメン
トの強軸回りの曲げの圧縮を受ける圧縮面であり、且
つ、パネルの座屈のし易さを表す幅厚比を前記フランジ
パネルの幅厚比よりも大きくして前記フランジパネルよ
りも座屈し易くしたものである。
軸回りの曲げの圧縮を受ける圧縮面で、その幅厚比が前
記フランジパネルの幅厚比よりも大きくいものである
と、フランジパネルよりアコーディオン状に座屈する確
率の高いウエブパネルが衝突の始めにフランジパネルよ
りも先に座屈する。そして、その座屈がアコーディオン
座屈であると、そのアコーディオン座屈に影響されて、
フランジパネルのアコーディオン座屈する確率も高くな
り、サイドメンバー全体としてのアコーディオン座屈す
る確率が向上する。
て説明する。図1は、サイドメンバー1の断面図であ
り、対向する上下のウエブパネル2と対向する左右のフ
ランジパネル3とで、断面の側面部分を矩形に形成して
いる。図中のX及びYは曲げの断面の二次モーメントの
回転軸で、Tw 及びTf はそれぞれウエブパネル及びフ
ランジパネルの厚みを示し、2a及び2bはそれぞれウ
エブパネル及びフランジパネルの幅方向の長さを示して
いる。
強軸について説明する。断面の側面部分が矩形であるサ
イドメンバー1の曲げの断面二次モーメントは、X軸回
りのモーメントLX とY軸回りのモーメントLY との2
つで定義され、それらは次式で表される。尚、図1にお
いて、Tf =Tf ′,Tw =Tw ′である必要はない
が、簡単化のためTf =Tf ′,Tw =Tw ′とする。
例えばLX >LY ならば、Xを強軸と呼び、Yを弱軸と
呼ぶ。又、LY >LX ならば、Yを強軸と呼び、Xを弱
軸と呼ぶ。衝突時の衝撃が紙面手前から加わわりパネル
が座屈した場合、断面二次モーメントが小さい弱軸を中
心とした回転が起こりやすいので、仮にオイラー座屈す
るとすれば弱軸を中心とした回転が生ずる確率が高い。
は、圧縮力が働いた時の各パネルが受ける荷重を示して
おり、この幅厚比が大きいパネルが、衝突時の衝撃が加
わわると他のパネルよりも容易に座屈する。パネルの荷
重形態によって定義が異なるが、図1に示すサイドメン
バー1の紙面手前から圧縮力を受けた場合を想定する
と、断面の側面部分を矩形となるようにサイドメンバー
1を形成するウエブパネル2及びフランジパネル3の幅
厚比Rw ・Rf は次式で表される。式中のνはポアッソ
ン比、Eはヤング率、σy は降伏応力である。
アコーディオン座屈すると、それに影響されて他のパネ
ルがアコーディオン座屈する確率も高くなるという状況
に着目して、衝突時に、強軸を中心とした回転の曲げの
圧縮を受ける圧縮面でアコーディオン座屈する確率が高
い方の圧縮面パネルを先に座屈させるために、圧縮面パ
ネルの幅厚比を他のパネルの幅厚比よりも大きくなるよ
うに、式(1)、(2)、(3)、(4)により、各パ
ネルの厚みTw ・Tf 、及び各パネルの幅方向の長さ2
a・2b等の各変数を定める。
りの二次モーメントは車全体の曲げ及び捩じり剛性の要
求特性から決められるので、此処では議論できないが、
断面のもつ効率からは一般的にRf ≦1.2,Rw ≦
1.2程度が望ましく、本発明では更にRf ≧Rw が付
加されることになる。此処で、Rf は弱軸回りのフラン
ジ幅厚比、Rw は弱軸回りのウエブ幅厚比である。
して、各パネルの厚みがTw =1.5mm、Tf =3.
2mm、各パネルの幅方向の長さが2a=50mm、2
b=90mmであるアルミニウム合金のサイドメンバー
を取り上げ説明する。
びY軸回りの断面の二次モーメントは、それぞれLX =
8.9×105 mm4 、LY =4.1×105 mm
4 で、強軸がX軸で弱軸がY軸であり、オイラー座屈す
るとすればY軸回りの回転となる。フランジパネル3と
ウエブパネル2の幅厚比は、降伏応力σy =27kgf
/m2 、ヤング率E=7000kgf/m2 とすれば、
それぞれRf =0.46、Rw =0.55で、フランジ
パネル3とウエブパネル2の幅厚比の比は(Rf /
Rw )=0.84である。
縮力を受け座屈した場合に、ウエブパネル2の方がアコ
ーディオン状に座屈する確率がフランジパネル3よりも
高く、フランジパネル3よりも座屈し易いので、衝突時
に、上下のウエブパネル2のどちらかがフランジパネル
3よりも先に座屈し、それがアコーディオン座屈である
と、それによって他のパネルのアコーディオン座屈する
確率が高まり、サイドメンバー全体としてのアコーディ
オン座屈する確率も高くなる。
試験は、図1に示すサイドメンバーの紙面手前の方から
力を加え行った。比較例として、フランジパネルとウエ
ブパネルの厚みがTf =Tw =2.3mmで各パネルの
幅方向の長さが2a=50mm、2b=90mmのアル
ミニウム合金で従来同様各側面のパネルの幅厚比が同じ
であるサイドメンバーの圧縮試験の結果も記載されてい
る。
mを越えると、すでにオイラー座屈になっているのに対
し、本発明実施のサイドメンバーは1200mmまでア
コーディオン座屈である。このように、全長が長くなっ
ても従来のサイドメンバーのようにオイラー座屈が起こ
りやすくなるということがなく、衝突時には衝撃のエネ
ルギーを十分に吸収して、乗員の安全性の確保の向上に
寄与する。又、ウエブパネル及びフランジパネルとも同
じ材料を用いると、パネルの厚みと幅方向の長さを調整
するだけでよいので、加工も簡単である。
て、断面が田の字型を取り上げたが断面が日及び目の字
型をしていても同様の効果が得られる。この場合も上記
式(1)、(2)、(3)、(4)により、サイドメン
バーのアコーディオン状に座屈する確率の高いパネルが
衝突の始めに他のパネルよりも先に座屈するように各変
数を定める。
バーの一枚のパネルがアコーディオン座屈すると、それ
に影響されて他のパネルがアコーディオン座屈する確率
も高くなるという状況に着目してなされたものであ
り、、サイドメンバーのアコーディオン状に座屈する確
率の高いパネルを衝突の始めに他のパネルよりも先に座
屈させて、それによって他のパネルのアコーディオン状
に座屈する確率を高めサイドメンバー全体としてのアコ
ーディオン座屈する確率を高くしたものであるので、従
来のサイドメンバーのように全長が長くなると、オイラ
ー座屈が起こりやすくなるということがない。その結
果、衝突時には衝撃のエネルギーを十分に吸収して、乗
員の安全性の確保の向上に寄与する。
を示す図である。
ある。
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】 対向する一対のウエブパネルと対向する
一対のフランジパネルとで断面の側面部分が矩形となる
ように形成された柱状で、衝突時に柱状の長手方向から
の衝撃を座屈することにより吸収し乗員の安全をはかる
自動車のフロント等に設けられるサイドメンバーであっ
て、曲げの弱軸側のウエブパネルが、座屈した場合にア
コーディオン状に座屈する確率が曲げの弱軸側のフラン
ジパネルよりも高い曲げの断面二次モーメントの強軸回
りの曲げの圧縮を受ける圧縮面であり、且つ、パネルの
座屈のし易さを表す幅厚比を前記フランジパネルの幅厚
比よりも大きくして前記フランジパネルよりも座屈し易
くしたことを特徴とするサイドメンバー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05948693A JP3167212B2 (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | サイドメンバー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05948693A JP3167212B2 (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | サイドメンバー |
Publications (2)
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JPH06247338A JPH06247338A (ja) | 1994-09-06 |
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Family
ID=13114685
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP05948693A Expired - Fee Related JP3167212B2 (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | サイドメンバー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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KR102423093B1 (ko) * | 2020-06-05 | 2022-07-21 | 주식회사 포스코 | 차량용 프런트 사이드멤버 |
-
1993
- 1993-02-23 JP JP05948693A patent/JP3167212B2/ja not_active Expired - Fee Related
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