JPH063996B2 - 無刷子電動機 - Google Patents
無刷子電動機Info
- Publication number
- JPH063996B2 JPH063996B2 JP60217013A JP21701385A JPH063996B2 JP H063996 B2 JPH063996 B2 JP H063996B2 JP 60217013 A JP60217013 A JP 60217013A JP 21701385 A JP21701385 A JP 21701385A JP H063996 B2 JPH063996 B2 JP H063996B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- circuit
- rotation
- output
- permanent magnet
- magnet rotor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02P—CONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
- H02P6/00—Arrangements for controlling synchronous motors or other dynamo-electric motors using electronic commutation dependent on the rotor position; Electronic commutators therefor
- H02P6/20—Arrangements for starting
- H02P6/21—Open loop start
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は無刷子電動機に関するもので、特に回転子の回
転基準位置を検出し回転基準位置信号を出力できる無刷
子電動機に関するものでる。 従来の技術 本発明が関与するものに例えばVTRに用いられる回転
ヘッド駆動用の無刷子電動機が挙げられる。一般にVT
Rの回転ヘッド駆動用の無刷子電動機は、固定子巻線の
通電相を回転子の回転に応じて順次切り換えるために例
えばホール素子の如き特別な位置検出手段を複数個備
え、さらに回転子に取り付けられた回転ヘッドが磁気テ
ープの一定の位置を走査できるように回転基準位置を検
出するもう一つの位置検出手段(例えばホール素子)を
備えていた。しかし、このような位置検出手段は決して
安価なものではなく、さらに複数個の位置検出手段を設
けることは電動機を構成する上で構造上の制約が大きく
小型化するのが極めて困難である。そこで、上記の位置
検出手段を不要とするために固定子巻線の通電相切り換
えのために特別な位置検出手段をもたない無刷子電動機
がいくつか提案されている。 特開昭55−160980号公報には、例えばホール素
子の如き位置検出手段を全く使用しない無刷子電動機の
技術が開示されている。以下その従来例を図面を用いて
説明する。 第7図は特別な位置検出手段を持たない無刷子電動機の
一従来例を示すブロック図である。 図中、1は永久磁石回転子、2a,2b,2cは固定子
巻線である。21は位置検出演算回路であり、3a,3
b,3cはそれぞれ固定子巻線2a,2b,2cに発生
する逆起電圧の非通電域(特にここでは+VCCより上の
部分)をとりだすための整流回路であり、4a,4b,
4cはそれぞれ整流回路3a,3b,3cで得られる逆
起電圧の半波波形を電流に変換する吐出型の電圧電流変
換回路、5a,5b,5cはそれぞれ整流回路3a,3
b,3cで得られる逆起電圧の半波波形を電流に変換す
る吸引型の電圧電流変換回路、11a,11b,11c
はそれぞれ電圧電流変換回路4bと5c、4cと5a,
4aと5bによって充放電される時間積分コンデンサで
ある。12は適当な直流電圧を与えるバイアス電源であ
る。6は巻線駆動回路であり、入力端子7a,7b,7
cには固定子巻線の通電相切り換えのための回転位置信
号が入力され、出力端子8a,8b,8cにはそれぞれ
固定子巻線2a,2b,2cが接続される。巻線駆動回
路6は入力端子7a,7b,7cに与えられる電圧値を
比較し一番大きい入力信号を選び、7a入力が大きい時
は8aを通じ固定子巻線2aを附勢し、7a入力が大き
い時は8bを通じ固定子巻線2bを附勢し、7c入力が
大きい時は8cを通じ固定子巻線2cを附勢しするもの
である。10a,10b,10cはそれぞれ電圧値E
a,Eb,Ecを有する直流電源であって充放電される
時間積分コンデンサ11a,11b,11cの初期値を
与えるものである。9a,9b,9cは起動時にある一
定時間閉じる転送スイッチであって、直流電源10a,
10b,10cの電圧値がそれぞれ時間積分コンデンサ
11a,11b,11cに転送され初期値が与えられ
る。13b,13cは上記とは反対に起動時のある一定
時間開く位置決めスイッチで永久磁石回転子1の初期位
置決めのために設けられる。 次に第7図に示した無刷子電動機の起動時の動作につい
て説明する。起動時において、転送スイッチ9a,9
b,9cが閉じられ位置決めスイッチ13b,13cが
開かれているとき、時間積分コンデンサ11a,11
b,11cには直流電圧10a,10b,10cの予め
決めた電圧値Ea,Eb,Ecが転送され時間積分コン
デンサに初期値が転送される。同時に巻線駆動回路6に
は入力端子7cのみに電圧値Ecが印加される。すると
巻線駆動回路6により固定子巻線2cのみが附勢され、
永久磁石回転子1は一義的に定まる位置まで回転し停止
する。 ここで前記一義的に定まる位置について、第9図を用い
て説明しておく。第9図(a)に示すものは永久磁石回転
子1を回転させたときの固定子巻線に発生する逆起電圧
波形であって、図中40a,40b,40cはそれぞれ
固定子巻線2a,2b,2cに発生する逆起電圧波形で
ある。第9図(a)の逆起電圧波形はトルク波形を示すも
のでもある。すなわち、各逆起電圧波形が固定子巻線の
中点電位(ここでは、+VCC)より下にある位相でその
固定子巻線に電流を流してやれば所定方向のトルクを発
生し、逆に+VCCより上にある位相で電源を流してやれ
ば所定方向とは逆方向のトルクを発生することになる。
さらに加えて言えば、図中θ1の位相で固定子巻線2
c,θ2の位相で固定子巻線2a,θ3の位相で固定子
巻線2bをそれぞれ通電するようにすれば所定方向のト
ルクが常に発生し、回転は持続する。さて、第7図に示
す一実施例において起動時に固定子巻線2cのみが附勢
されると永久磁石回転子1は第9図(a)のC点に位置決
めされる様に振舞う。例えば永久磁石回転子1の初期位
置が第9図(a)のB点であった場合、回転子は所定方向
へのトルクをうけてC点へ向って移動する。そしてC点
を横切ったところで、こんどは逆に所定方向とは逆のト
ルクをうけることになり再びC点へもどされることにな
る。最終的にはC点に位置決めされることになる。また
初期位置がD点であった場合も同様の振舞でC点で位置
決めされる。すなわち、前記一義的に定まる位置という
のは第9図(a)のC点のことである。そして、永久磁石
回転子1がC点で位置決めされている時に固定子巻線2
aを附勢すると所定方向のトルクを発生して所定方向へ
の回転を開始する。なお初期位置がE点であった場合は
特異点であり、何らかの外乱があって少しでもE点から
移動しないとC点には位置決めされない。 第9図(b),(c),(d),(e)には、それぞれ同図(a)に示した
B,C,D,E点に永久磁石回転子1がある場合の様子
を簡易的に示しておく。なお、それぞれ永久磁石回転子
1について反時計方向への回転が同図(a)における所定
の回転方向である。 第7図において直流電源EaをEb,Ecに比して大き
く予め設定しておくと、起動時においてある一定時間後
に転送スイッチ9a,9b,9cが開かれスイッチ13
b,13cが閉じられた時には永久磁石回転子1は上記
の如く所定方向に加速され回転を開始する。 第8図は第7図に示す一従来例の起動後の動作を説明す
るための要部波形図である。 第8図(a)の14a,14b,14cはそれぞれ固定子
巻線2a,2b,2cの電圧波形の時間的推移を示すも
のであり、それぞれ+VCCより上の部分は永久磁石回転
子が回転することによって発生する逆起電圧波形であっ
て、+VCCより下の部分は逆起電圧波形に加えて巻線駆
動電流と巻線抵抗による電圧降下(14aの波形につい
てのみ特に斜線を施した)がみられる。 第8図(b)は時間積分コンデンサ11aの電圧波形であ
って固定子巻線2aを駆動するための位置信号となる。
第8図(b)に示す位置信号は、位置検出演算回路21に
よって以下のように得られる。すなわち、第7図におい
て固定子巻線2bの逆起電圧波形14bを整流回路3b
により半波整流し+VCCより上の部分の波形をとりだ
し、これを電圧電流変換回路4bによって電流に変換し
時間積分コンデンサ11aを充電する。さらに固定子巻
線2cの逆起電圧波形14cを整流回路3cにより半波
整流し+VCCより上の波形をとりだし、これを電圧電流
変換回路5cにより電流に変換し時間積分コンデンサ1
1aを放電する。すると前記の如く第8図(b)に示す電
圧波形が得られ固定子巻線2aを駆動するための位置信
号となる。同様に第8図(c)は時間積分コンデンサ11
bの電圧波形であって固定子巻線2bを駆動するための
位置信号となり、第8図(d)は時間積分コンデンサ11
cの電圧波形であって固定子巻線2cを駆動するための
位置信号となる。第8図(e)は同図(b),(c),(d)に示す位
置信号に応じて固定子巻線2a,2b,2cに流れる電
流波形を示したものであり、図中15a,15b,15
cはそれぞれ固定子巻線2a,2b,2cに流れる電流
波形を示す。 そして、前記した如く例えばVTRの回転ヘッド駆動用
の電動機として使用する場合には、永久磁石回転子1に
別個の磁石を取付け、これを例えばホール素子により検
出することで回転個1回転当り1回の信号すなわち回転
基準位置信号を得ることができる。 発明が解決しようとする問題点 前記従来例で示した様な構成の無刷子電動機では特別な
位置検出手段を設けることなく駆動が可能であるが、起
動時において位置決めを行う際、永久磁石回転子が所望
の位置決め点を中心に振動を繰り返し所望の位置に静止
するまでに時間を要する。しかも静止するまでの時間は
負荷や回転子の慣性によって大きくばらつき、特に回転
子の慣性が大きいときには前記した位置に静止するのに
かなりの長時間を必要とする。さらに起動前に静止して
いる位置がある特異点すなわち前記した位置決めしよう
とする位置(第9図(a)のC点)に対し電気的に180
度ずれた位置(第9図(a)のE点)であった場合なんら
かの外乱がない限り回転せず起動失敗をおこすことがあ
った。 問題点を解決するための手段 本発明は上記問題点を解決するため、起動時において複
数の固定子巻線を強制的に順次附勢し永久磁石回転子を
回転させ起動させる。(以下、外部同期状態とよぶ)。
次に唯一設ける位置検出手段(例えばホール素子)によ
って特定の固定子巻線の相切り換え位置を検出する様に
し、この位置を検出したところで前記特定の固定子巻線
を附勢し永久磁石回転子を加速させ、その時点から各固
定子巻線に発生する発電波形を電流に変換し、これによ
って位置検出用コンデンサを充放電して回転位置信号を
得ることにより従来例と同じく駆動する。(以下、位置
検出状態と呼ぶ)ものである。さらに、唯一設ける前記
位置検出手段が永久磁石回転子1回転当りに検出する特
定の固定子巻線の位置信号に対し永久磁石回転子1回転
当り1回だけ検出しないか或いは他に比べ幅を短く検出
するように構成し、これを回転基準位置検出回路により
論理的に導きだすことで永久磁石回転子1回転当り1回
の信号を得るものである。 作用 本発明は上記した構成により、起動時において固定子巻
線を強制的に順次附勢し永久磁石回転子を回転させるの
で特異な位置で止まって起動失敗をおこすこともなく、
さらに固定子巻線を強制的に順次附勢するのは唯一設け
る位置検出手段が特定な位置を検出するまでであり時間
的にもわずかである。さらに前記位置検出手段出力後は
固定子巻線に発生する逆起電圧波形を用いて回転位置信
号を得て、これにより固定子巻線を順次附勢することに
より回転子を加速するので確実な起動性が得られるもの
である。さらに唯一設ける位置検出手段出力を適時観測
することで回転子1回転当り1回の回転基準位置信号を
得るものである。 実施例 第1図は本発明の無刷子電動機の一実施例を示すブロッ
ク図である。なお、第7図と同一機能のものについては
同一の番号を付し重複した説明は省略する。第1図にお
いて、16は起動回路であって出力端子17a,17
b,17cにはリング状にくりかえす信号が発生し外部
同期状態には切り換えスイッチ18a,18b,18c
を介して巻線駆動回路6の入力端子7a,7b,7cに
接続されている。 19は唯一設ける位置検出手段であって永久磁石回転子
1の特定の固定子巻線(ここでは固定子巻線2c)に対
する回転位置信号の位相に合致した位置を検出するもの
である。39は位置検出手段19の出力を波形整形する
波形整形回路である。20は駆動状態切換回路であって
起動時の外部同期状態と通常回転時の位置検出状態とを
切り換える。駆動状態切換回路20により位置検出手段
19が前記特定な位置を検出するまでの外部同期状態で
は転送スイッチ9a,9b,9cが閉じられ時間積分コ
ンデンサ11a,11b,11cの初期値設定が行われ
る。同時に切換スイッチ18a,18b,18cは起動
回路16の出力端子17a,17b,17c側へ切り換
えられ固定子巻線は強制的に順次附勢される。その結
果、永久磁石回転子が回転を始め、位置検出手段19が
前記位置を検出すると駆動状態切換回路20によって切
換スイッチ18a,18b,18cは位置検出演算回路
21側へ切り換えられる。同時に転送スイッチ9a,9
b,9cは開かれ位置検出のための積分演算が開始され
永久磁石回転子1は回転を続ける。 22はパルス信号発生回路であって固定子巻線の少なく
とも一つの固定子巻線(ここでは固定子巻線2a,2
b)に発生する逆起電圧を検出しパルス信号を出力す
る。23a,23cは入力端子、24は出力端子であ
る。また、25は回転基準位置検出回路であって入力端
子26には前記パルス信号発生回路の出力端子24、入
力端子27には前記位置検出手段19の波形整形回路3
0によって波形整形された出力がそれぞれ入力され、こ
れらを論理的に処理し出力端子28から永久磁石1回転
当り1回の回転基準信号を出力する。 され、第1図の一環した動作を説明するまえに、まず位
置検出手段19が検出する回転位置の位相について第2
図を用いて説明する。 なお、以後の説明に際し、6極着磁(N=3)された永
久磁石回転子を例にとり、説明を行うがこれに特に限定
されないことを予めことわっておく。 第2図(a)は、無刷子電動機が定速回転しているときの
固定子巻線に発生する逆起電圧波形である。図中29
a,29b,29cは、それぞれ固定子巻線2a,2
b,2cの逆起電圧波形である。 第2図(b),(c),(d)は、第8図と同様にそれぞれ位置検
出演算回路21によって得られる固定子巻線2a,2
b,2cの位置信号波形である。そして第2図(e)は位
置検出手段19の出力波形を示す。すなわち、位置検出
手段19は固定子巻線2cの位置信号波形に対し位相を
同じくした回転位置を検出し、永久磁石回転子1が回転
する間、得られるパルス群(ここでは3パルス)のうち
の1パルスを発生しないか、或いは他のパルスに対し、
所定の分だけパルス幅を狭く出力するものである(図中
特にハッチを施した)。なお上記において所定の分だけ
パルス幅を狭くするとは第1図において29aが+VCC
より上の所から下の所へと変化するA時点以前にパルス
が終了しているように出力することである。次に位置検
出手段の具体的な構成例を説明しておく。第3図,第4
図は、永久磁石回転子1の着磁の様子を示したもので、
その内周に対向する位置に例えばホール素子を設け、N
極(又はS極)を検出する様にすればよい。そして、こ
のホール素子出力を波形整形することで第2図(e)に示
した様な位相のパルス信号を得ることができる。なお、
永久磁石回転子1を第3図のように着磁すれば、第2図
(e)で示したパルス信号においてハッチを施した部分は
出力されず、永久磁石回転子1を第4図のように着磁す
れば、第2図(e)において示した如く出力される。 さて、第1図の一環した動作は以下の様になる。起動時
の外部同期状態では駆動状態切換回路20によって転送
スイッチ9a,9b,9cが閉じられ、時間積分コンデ
ンサ11a,11b,11cに初期値Ea,Eb,Ec
がが転送され同時に切換スイッチ18a,18b,18
cが起動回路出力端子17a,17b,17cへ切換え
られると固定子巻線2a,2b,2cは強制的に順次附
勢され永久磁石回転子1は回転を開始する。その後位置
検出手段19が第2図(e)に示す位相の位置を検出した
ところで駆動状態切換回路20によって転送スイッチ9
a,9b,9cが開かれると同時に切換スイッチ18
a,18b,18cがそれぞれ時間積分コンデンサ11
a,11b,11cへ切換えられる。そうすると前記し
た如く時間積分コンデンサ11a,11b,11cには
Ea,Eb,Ecなる初期値が与えられており、しかも
EcはEa,Ebに比して大きく設定しているので巻線
駆動回路6は出力端子8cのみ出力し、固定子巻線2c
のみを附勢する。その結果永久磁石回転子1は加速さ
れ、以後は従来例と同じく固定子巻線の逆起電圧を検出
し位置検出演算回路21によって回転位置信号が作ら
れ、それによって固定子巻線2a,2b,2cが順次附
勢され回転を続ける。なお、位置検出演算回路21につ
いては先に説明した一従来例のそれと全く同一であり、
前記説明と重複するので動作については説明を省略す
る。 次に、パルス信号発生回路22、回転基準位置検出回路
25の動作について説明する。第5図は、第1図におけ
るパルス信号発生回路22、回転基準位置検出回路25
の一実施例を示すものである。 第5図において、22はパルス信号発生回路であり、比
較器32,33とRSフリップフロップ37より構成さ
れる。比較器32は、正転入力に固定子巻線2aに発生
する逆起電圧29aが入力され、反転入力に与えた電圧
値(ここでは+VCC)をもつ電圧源34とを比較し、正
転入力が+VCCを越えたときに出力端子38よりパルス
信号を発生し、37のセット端子に入力される。また比
較器33は正転入力に固定子巻線2cに発生する逆起電
圧29cが入力され、反転入力には電圧値(ここでは+
VCC)をもつ電圧源35とが入力される。比較器33は
両入力を比較し、出力端子30よりパルス信号を発生
し、37のリセット端子に入力される。比較器32,3
3の出力をうけたRSフリップフロップ37は出力端子
24よりパルス信号を出力する。回転基準位置検出回路
25はDフリップフロップ36より構成される。 Dフリップフロップ36は、クロック入力26としてパ
ルス信号発生回路22の出力をうけ、入力27として、
位置検出手段19の波形整形後の出力が入力され、D入
力の状態をクロック入力が来るたべにDフリップフロッ
プ36のQ出力端子28より出力し、永久磁石回転子1
回転当り1回の回転基準信号を得る。次に第6図を用い
て第5図の動作を説明する。第6図は第5図に示すパル
ス信号発生回路22と回転基準位置検出回路25の一実
施例の要部波形図である。第6図(a)は、第1図におけ
る固定子巻線2a,2b,2cに発生する逆起電圧波形
であり、第2図(a)と全く同じものである。第6図(b)
は、固定子巻線2aに発生する逆起電圧波形(第6図
(a)の29a)を第5図の比較器32を通じた結果であ
り、第5図38の波形を示す。同様に第6図(c)は、固
定子巻線2cに発生する逆起電圧波形(第6図(a)の2
9c)を第5図の比較器33を通じた結果であり、第5
図30の波形を示す。さて、第6図(b),(c)に示すパル
ス波形をそれぞれRSフリップフロップ37のセット入
力、リセット入力とすることで第6図(d)に示すパルス
波形がQ出力24に得られる。第6図(e)は位置検出手
段19の波形整形後の出力波形であり、位相は前記した
如く固定子巻線2a,2b,2cに対し第6図に示す如
くであり、第2図(a),(e)に示したものと全く同じであ
る。 第6図(f)はDフリップフロップ36のQ出力28の波
形を示したものである。Dフリップフロップ36のD入
力27には位置検出手段19の波形整形後の出力波形
(第6図(e))が入力され、クロック入力26にはRS
フリップフロップ37のQ出力(第6図(d))が入力さ
れているのでDフリップフロップ36のQ出力28から
は第6図(e)の状態を第6図(d)の立ち上りエッジで取り
出した第6図(f)の信号が得られる。第6図(f)の信号は
永久磁石回転子1回転当り1回の基準位置信号となる。
すなわち、回転基準位置検出回路25により回転基準位
置を検出できる。 発明の効果 以上述べてきたように本発明によれば従来例のもつ起動
性に関する問題を全て解決できる。すなわち、例えばホ
ール素子の如き位置検出手段を複数個備えた無刷子電動
機と比べても起動性を含め全く遜色のない無刷子電動機
が構成出来る。さらに、唯一の位置検出手段をもつだけ
であるので電動機そのものを構成する上で構造上の制約
も極めて少なく、安価にかつ小型に構成できる。 しかも、上記唯一の位置検出手段は、単に無刷子電動機
の起動性を改善するだけでなく、回転子の回転基準位置
を検出するのに用いられ、回転子の回転基準信号が必要
とされる無刷子電動機を構成する上で極めて有効とな
る。
転基準位置を検出し回転基準位置信号を出力できる無刷
子電動機に関するものでる。 従来の技術 本発明が関与するものに例えばVTRに用いられる回転
ヘッド駆動用の無刷子電動機が挙げられる。一般にVT
Rの回転ヘッド駆動用の無刷子電動機は、固定子巻線の
通電相を回転子の回転に応じて順次切り換えるために例
えばホール素子の如き特別な位置検出手段を複数個備
え、さらに回転子に取り付けられた回転ヘッドが磁気テ
ープの一定の位置を走査できるように回転基準位置を検
出するもう一つの位置検出手段(例えばホール素子)を
備えていた。しかし、このような位置検出手段は決して
安価なものではなく、さらに複数個の位置検出手段を設
けることは電動機を構成する上で構造上の制約が大きく
小型化するのが極めて困難である。そこで、上記の位置
検出手段を不要とするために固定子巻線の通電相切り換
えのために特別な位置検出手段をもたない無刷子電動機
がいくつか提案されている。 特開昭55−160980号公報には、例えばホール素
子の如き位置検出手段を全く使用しない無刷子電動機の
技術が開示されている。以下その従来例を図面を用いて
説明する。 第7図は特別な位置検出手段を持たない無刷子電動機の
一従来例を示すブロック図である。 図中、1は永久磁石回転子、2a,2b,2cは固定子
巻線である。21は位置検出演算回路であり、3a,3
b,3cはそれぞれ固定子巻線2a,2b,2cに発生
する逆起電圧の非通電域(特にここでは+VCCより上の
部分)をとりだすための整流回路であり、4a,4b,
4cはそれぞれ整流回路3a,3b,3cで得られる逆
起電圧の半波波形を電流に変換する吐出型の電圧電流変
換回路、5a,5b,5cはそれぞれ整流回路3a,3
b,3cで得られる逆起電圧の半波波形を電流に変換す
る吸引型の電圧電流変換回路、11a,11b,11c
はそれぞれ電圧電流変換回路4bと5c、4cと5a,
4aと5bによって充放電される時間積分コンデンサで
ある。12は適当な直流電圧を与えるバイアス電源であ
る。6は巻線駆動回路であり、入力端子7a,7b,7
cには固定子巻線の通電相切り換えのための回転位置信
号が入力され、出力端子8a,8b,8cにはそれぞれ
固定子巻線2a,2b,2cが接続される。巻線駆動回
路6は入力端子7a,7b,7cに与えられる電圧値を
比較し一番大きい入力信号を選び、7a入力が大きい時
は8aを通じ固定子巻線2aを附勢し、7a入力が大き
い時は8bを通じ固定子巻線2bを附勢し、7c入力が
大きい時は8cを通じ固定子巻線2cを附勢しするもの
である。10a,10b,10cはそれぞれ電圧値E
a,Eb,Ecを有する直流電源であって充放電される
時間積分コンデンサ11a,11b,11cの初期値を
与えるものである。9a,9b,9cは起動時にある一
定時間閉じる転送スイッチであって、直流電源10a,
10b,10cの電圧値がそれぞれ時間積分コンデンサ
11a,11b,11cに転送され初期値が与えられ
る。13b,13cは上記とは反対に起動時のある一定
時間開く位置決めスイッチで永久磁石回転子1の初期位
置決めのために設けられる。 次に第7図に示した無刷子電動機の起動時の動作につい
て説明する。起動時において、転送スイッチ9a,9
b,9cが閉じられ位置決めスイッチ13b,13cが
開かれているとき、時間積分コンデンサ11a,11
b,11cには直流電圧10a,10b,10cの予め
決めた電圧値Ea,Eb,Ecが転送され時間積分コン
デンサに初期値が転送される。同時に巻線駆動回路6に
は入力端子7cのみに電圧値Ecが印加される。すると
巻線駆動回路6により固定子巻線2cのみが附勢され、
永久磁石回転子1は一義的に定まる位置まで回転し停止
する。 ここで前記一義的に定まる位置について、第9図を用い
て説明しておく。第9図(a)に示すものは永久磁石回転
子1を回転させたときの固定子巻線に発生する逆起電圧
波形であって、図中40a,40b,40cはそれぞれ
固定子巻線2a,2b,2cに発生する逆起電圧波形で
ある。第9図(a)の逆起電圧波形はトルク波形を示すも
のでもある。すなわち、各逆起電圧波形が固定子巻線の
中点電位(ここでは、+VCC)より下にある位相でその
固定子巻線に電流を流してやれば所定方向のトルクを発
生し、逆に+VCCより上にある位相で電源を流してやれ
ば所定方向とは逆方向のトルクを発生することになる。
さらに加えて言えば、図中θ1の位相で固定子巻線2
c,θ2の位相で固定子巻線2a,θ3の位相で固定子
巻線2bをそれぞれ通電するようにすれば所定方向のト
ルクが常に発生し、回転は持続する。さて、第7図に示
す一実施例において起動時に固定子巻線2cのみが附勢
されると永久磁石回転子1は第9図(a)のC点に位置決
めされる様に振舞う。例えば永久磁石回転子1の初期位
置が第9図(a)のB点であった場合、回転子は所定方向
へのトルクをうけてC点へ向って移動する。そしてC点
を横切ったところで、こんどは逆に所定方向とは逆のト
ルクをうけることになり再びC点へもどされることにな
る。最終的にはC点に位置決めされることになる。また
初期位置がD点であった場合も同様の振舞でC点で位置
決めされる。すなわち、前記一義的に定まる位置という
のは第9図(a)のC点のことである。そして、永久磁石
回転子1がC点で位置決めされている時に固定子巻線2
aを附勢すると所定方向のトルクを発生して所定方向へ
の回転を開始する。なお初期位置がE点であった場合は
特異点であり、何らかの外乱があって少しでもE点から
移動しないとC点には位置決めされない。 第9図(b),(c),(d),(e)には、それぞれ同図(a)に示した
B,C,D,E点に永久磁石回転子1がある場合の様子
を簡易的に示しておく。なお、それぞれ永久磁石回転子
1について反時計方向への回転が同図(a)における所定
の回転方向である。 第7図において直流電源EaをEb,Ecに比して大き
く予め設定しておくと、起動時においてある一定時間後
に転送スイッチ9a,9b,9cが開かれスイッチ13
b,13cが閉じられた時には永久磁石回転子1は上記
の如く所定方向に加速され回転を開始する。 第8図は第7図に示す一従来例の起動後の動作を説明す
るための要部波形図である。 第8図(a)の14a,14b,14cはそれぞれ固定子
巻線2a,2b,2cの電圧波形の時間的推移を示すも
のであり、それぞれ+VCCより上の部分は永久磁石回転
子が回転することによって発生する逆起電圧波形であっ
て、+VCCより下の部分は逆起電圧波形に加えて巻線駆
動電流と巻線抵抗による電圧降下(14aの波形につい
てのみ特に斜線を施した)がみられる。 第8図(b)は時間積分コンデンサ11aの電圧波形であ
って固定子巻線2aを駆動するための位置信号となる。
第8図(b)に示す位置信号は、位置検出演算回路21に
よって以下のように得られる。すなわち、第7図におい
て固定子巻線2bの逆起電圧波形14bを整流回路3b
により半波整流し+VCCより上の部分の波形をとりだ
し、これを電圧電流変換回路4bによって電流に変換し
時間積分コンデンサ11aを充電する。さらに固定子巻
線2cの逆起電圧波形14cを整流回路3cにより半波
整流し+VCCより上の波形をとりだし、これを電圧電流
変換回路5cにより電流に変換し時間積分コンデンサ1
1aを放電する。すると前記の如く第8図(b)に示す電
圧波形が得られ固定子巻線2aを駆動するための位置信
号となる。同様に第8図(c)は時間積分コンデンサ11
bの電圧波形であって固定子巻線2bを駆動するための
位置信号となり、第8図(d)は時間積分コンデンサ11
cの電圧波形であって固定子巻線2cを駆動するための
位置信号となる。第8図(e)は同図(b),(c),(d)に示す位
置信号に応じて固定子巻線2a,2b,2cに流れる電
流波形を示したものであり、図中15a,15b,15
cはそれぞれ固定子巻線2a,2b,2cに流れる電流
波形を示す。 そして、前記した如く例えばVTRの回転ヘッド駆動用
の電動機として使用する場合には、永久磁石回転子1に
別個の磁石を取付け、これを例えばホール素子により検
出することで回転個1回転当り1回の信号すなわち回転
基準位置信号を得ることができる。 発明が解決しようとする問題点 前記従来例で示した様な構成の無刷子電動機では特別な
位置検出手段を設けることなく駆動が可能であるが、起
動時において位置決めを行う際、永久磁石回転子が所望
の位置決め点を中心に振動を繰り返し所望の位置に静止
するまでに時間を要する。しかも静止するまでの時間は
負荷や回転子の慣性によって大きくばらつき、特に回転
子の慣性が大きいときには前記した位置に静止するのに
かなりの長時間を必要とする。さらに起動前に静止して
いる位置がある特異点すなわち前記した位置決めしよう
とする位置(第9図(a)のC点)に対し電気的に180
度ずれた位置(第9図(a)のE点)であった場合なんら
かの外乱がない限り回転せず起動失敗をおこすことがあ
った。 問題点を解決するための手段 本発明は上記問題点を解決するため、起動時において複
数の固定子巻線を強制的に順次附勢し永久磁石回転子を
回転させ起動させる。(以下、外部同期状態とよぶ)。
次に唯一設ける位置検出手段(例えばホール素子)によ
って特定の固定子巻線の相切り換え位置を検出する様に
し、この位置を検出したところで前記特定の固定子巻線
を附勢し永久磁石回転子を加速させ、その時点から各固
定子巻線に発生する発電波形を電流に変換し、これによ
って位置検出用コンデンサを充放電して回転位置信号を
得ることにより従来例と同じく駆動する。(以下、位置
検出状態と呼ぶ)ものである。さらに、唯一設ける前記
位置検出手段が永久磁石回転子1回転当りに検出する特
定の固定子巻線の位置信号に対し永久磁石回転子1回転
当り1回だけ検出しないか或いは他に比べ幅を短く検出
するように構成し、これを回転基準位置検出回路により
論理的に導きだすことで永久磁石回転子1回転当り1回
の信号を得るものである。 作用 本発明は上記した構成により、起動時において固定子巻
線を強制的に順次附勢し永久磁石回転子を回転させるの
で特異な位置で止まって起動失敗をおこすこともなく、
さらに固定子巻線を強制的に順次附勢するのは唯一設け
る位置検出手段が特定な位置を検出するまでであり時間
的にもわずかである。さらに前記位置検出手段出力後は
固定子巻線に発生する逆起電圧波形を用いて回転位置信
号を得て、これにより固定子巻線を順次附勢することに
より回転子を加速するので確実な起動性が得られるもの
である。さらに唯一設ける位置検出手段出力を適時観測
することで回転子1回転当り1回の回転基準位置信号を
得るものである。 実施例 第1図は本発明の無刷子電動機の一実施例を示すブロッ
ク図である。なお、第7図と同一機能のものについては
同一の番号を付し重複した説明は省略する。第1図にお
いて、16は起動回路であって出力端子17a,17
b,17cにはリング状にくりかえす信号が発生し外部
同期状態には切り換えスイッチ18a,18b,18c
を介して巻線駆動回路6の入力端子7a,7b,7cに
接続されている。 19は唯一設ける位置検出手段であって永久磁石回転子
1の特定の固定子巻線(ここでは固定子巻線2c)に対
する回転位置信号の位相に合致した位置を検出するもの
である。39は位置検出手段19の出力を波形整形する
波形整形回路である。20は駆動状態切換回路であって
起動時の外部同期状態と通常回転時の位置検出状態とを
切り換える。駆動状態切換回路20により位置検出手段
19が前記特定な位置を検出するまでの外部同期状態で
は転送スイッチ9a,9b,9cが閉じられ時間積分コ
ンデンサ11a,11b,11cの初期値設定が行われ
る。同時に切換スイッチ18a,18b,18cは起動
回路16の出力端子17a,17b,17c側へ切り換
えられ固定子巻線は強制的に順次附勢される。その結
果、永久磁石回転子が回転を始め、位置検出手段19が
前記位置を検出すると駆動状態切換回路20によって切
換スイッチ18a,18b,18cは位置検出演算回路
21側へ切り換えられる。同時に転送スイッチ9a,9
b,9cは開かれ位置検出のための積分演算が開始され
永久磁石回転子1は回転を続ける。 22はパルス信号発生回路であって固定子巻線の少なく
とも一つの固定子巻線(ここでは固定子巻線2a,2
b)に発生する逆起電圧を検出しパルス信号を出力す
る。23a,23cは入力端子、24は出力端子であ
る。また、25は回転基準位置検出回路であって入力端
子26には前記パルス信号発生回路の出力端子24、入
力端子27には前記位置検出手段19の波形整形回路3
0によって波形整形された出力がそれぞれ入力され、こ
れらを論理的に処理し出力端子28から永久磁石1回転
当り1回の回転基準信号を出力する。 され、第1図の一環した動作を説明するまえに、まず位
置検出手段19が検出する回転位置の位相について第2
図を用いて説明する。 なお、以後の説明に際し、6極着磁(N=3)された永
久磁石回転子を例にとり、説明を行うがこれに特に限定
されないことを予めことわっておく。 第2図(a)は、無刷子電動機が定速回転しているときの
固定子巻線に発生する逆起電圧波形である。図中29
a,29b,29cは、それぞれ固定子巻線2a,2
b,2cの逆起電圧波形である。 第2図(b),(c),(d)は、第8図と同様にそれぞれ位置検
出演算回路21によって得られる固定子巻線2a,2
b,2cの位置信号波形である。そして第2図(e)は位
置検出手段19の出力波形を示す。すなわち、位置検出
手段19は固定子巻線2cの位置信号波形に対し位相を
同じくした回転位置を検出し、永久磁石回転子1が回転
する間、得られるパルス群(ここでは3パルス)のうち
の1パルスを発生しないか、或いは他のパルスに対し、
所定の分だけパルス幅を狭く出力するものである(図中
特にハッチを施した)。なお上記において所定の分だけ
パルス幅を狭くするとは第1図において29aが+VCC
より上の所から下の所へと変化するA時点以前にパルス
が終了しているように出力することである。次に位置検
出手段の具体的な構成例を説明しておく。第3図,第4
図は、永久磁石回転子1の着磁の様子を示したもので、
その内周に対向する位置に例えばホール素子を設け、N
極(又はS極)を検出する様にすればよい。そして、こ
のホール素子出力を波形整形することで第2図(e)に示
した様な位相のパルス信号を得ることができる。なお、
永久磁石回転子1を第3図のように着磁すれば、第2図
(e)で示したパルス信号においてハッチを施した部分は
出力されず、永久磁石回転子1を第4図のように着磁す
れば、第2図(e)において示した如く出力される。 さて、第1図の一環した動作は以下の様になる。起動時
の外部同期状態では駆動状態切換回路20によって転送
スイッチ9a,9b,9cが閉じられ、時間積分コンデ
ンサ11a,11b,11cに初期値Ea,Eb,Ec
がが転送され同時に切換スイッチ18a,18b,18
cが起動回路出力端子17a,17b,17cへ切換え
られると固定子巻線2a,2b,2cは強制的に順次附
勢され永久磁石回転子1は回転を開始する。その後位置
検出手段19が第2図(e)に示す位相の位置を検出した
ところで駆動状態切換回路20によって転送スイッチ9
a,9b,9cが開かれると同時に切換スイッチ18
a,18b,18cがそれぞれ時間積分コンデンサ11
a,11b,11cへ切換えられる。そうすると前記し
た如く時間積分コンデンサ11a,11b,11cには
Ea,Eb,Ecなる初期値が与えられており、しかも
EcはEa,Ebに比して大きく設定しているので巻線
駆動回路6は出力端子8cのみ出力し、固定子巻線2c
のみを附勢する。その結果永久磁石回転子1は加速さ
れ、以後は従来例と同じく固定子巻線の逆起電圧を検出
し位置検出演算回路21によって回転位置信号が作ら
れ、それによって固定子巻線2a,2b,2cが順次附
勢され回転を続ける。なお、位置検出演算回路21につ
いては先に説明した一従来例のそれと全く同一であり、
前記説明と重複するので動作については説明を省略す
る。 次に、パルス信号発生回路22、回転基準位置検出回路
25の動作について説明する。第5図は、第1図におけ
るパルス信号発生回路22、回転基準位置検出回路25
の一実施例を示すものである。 第5図において、22はパルス信号発生回路であり、比
較器32,33とRSフリップフロップ37より構成さ
れる。比較器32は、正転入力に固定子巻線2aに発生
する逆起電圧29aが入力され、反転入力に与えた電圧
値(ここでは+VCC)をもつ電圧源34とを比較し、正
転入力が+VCCを越えたときに出力端子38よりパルス
信号を発生し、37のセット端子に入力される。また比
較器33は正転入力に固定子巻線2cに発生する逆起電
圧29cが入力され、反転入力には電圧値(ここでは+
VCC)をもつ電圧源35とが入力される。比較器33は
両入力を比較し、出力端子30よりパルス信号を発生
し、37のリセット端子に入力される。比較器32,3
3の出力をうけたRSフリップフロップ37は出力端子
24よりパルス信号を出力する。回転基準位置検出回路
25はDフリップフロップ36より構成される。 Dフリップフロップ36は、クロック入力26としてパ
ルス信号発生回路22の出力をうけ、入力27として、
位置検出手段19の波形整形後の出力が入力され、D入
力の状態をクロック入力が来るたべにDフリップフロッ
プ36のQ出力端子28より出力し、永久磁石回転子1
回転当り1回の回転基準信号を得る。次に第6図を用い
て第5図の動作を説明する。第6図は第5図に示すパル
ス信号発生回路22と回転基準位置検出回路25の一実
施例の要部波形図である。第6図(a)は、第1図におけ
る固定子巻線2a,2b,2cに発生する逆起電圧波形
であり、第2図(a)と全く同じものである。第6図(b)
は、固定子巻線2aに発生する逆起電圧波形(第6図
(a)の29a)を第5図の比較器32を通じた結果であ
り、第5図38の波形を示す。同様に第6図(c)は、固
定子巻線2cに発生する逆起電圧波形(第6図(a)の2
9c)を第5図の比較器33を通じた結果であり、第5
図30の波形を示す。さて、第6図(b),(c)に示すパル
ス波形をそれぞれRSフリップフロップ37のセット入
力、リセット入力とすることで第6図(d)に示すパルス
波形がQ出力24に得られる。第6図(e)は位置検出手
段19の波形整形後の出力波形であり、位相は前記した
如く固定子巻線2a,2b,2cに対し第6図に示す如
くであり、第2図(a),(e)に示したものと全く同じであ
る。 第6図(f)はDフリップフロップ36のQ出力28の波
形を示したものである。Dフリップフロップ36のD入
力27には位置検出手段19の波形整形後の出力波形
(第6図(e))が入力され、クロック入力26にはRS
フリップフロップ37のQ出力(第6図(d))が入力さ
れているのでDフリップフロップ36のQ出力28から
は第6図(e)の状態を第6図(d)の立ち上りエッジで取り
出した第6図(f)の信号が得られる。第6図(f)の信号は
永久磁石回転子1回転当り1回の基準位置信号となる。
すなわち、回転基準位置検出回路25により回転基準位
置を検出できる。 発明の効果 以上述べてきたように本発明によれば従来例のもつ起動
性に関する問題を全て解決できる。すなわち、例えばホ
ール素子の如き位置検出手段を複数個備えた無刷子電動
機と比べても起動性を含め全く遜色のない無刷子電動機
が構成出来る。さらに、唯一の位置検出手段をもつだけ
であるので電動機そのものを構成する上で構造上の制約
も極めて少なく、安価にかつ小型に構成できる。 しかも、上記唯一の位置検出手段は、単に無刷子電動機
の起動性を改善するだけでなく、回転子の回転基準位置
を検出するのに用いられ、回転子の回転基準信号が必要
とされる無刷子電動機を構成する上で極めて有効とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における無刷子電動機を示す
ブロック図、第2図は第1図を説明するための要部波形
図、第3図は第1図の構成要素の一実施例を示す説明
図、第4図は別の一実施例を示す説明図、第5図は第1
図に示すブロック図の構成要素の一実施例を示す回路
図、第6図は第5図を説明するための要部波形図、第7
図は一従来例における無刷子電動機を示すブロック図、
第8図及び第9図は第7図を説明するための要部波形図
である。 1……永久磁石回転子、2a,2b,2c……固定子巻
線、6……巻線駆動回路、16……起動回路、19……
位置検出手段、20……駆動状態切換回路、21……位
置検出演算回路、22……パルス信号発生回路、24…
…回路基準位置検出回路。
ブロック図、第2図は第1図を説明するための要部波形
図、第3図は第1図の構成要素の一実施例を示す説明
図、第4図は別の一実施例を示す説明図、第5図は第1
図に示すブロック図の構成要素の一実施例を示す回路
図、第6図は第5図を説明するための要部波形図、第7
図は一従来例における無刷子電動機を示すブロック図、
第8図及び第9図は第7図を説明するための要部波形図
である。 1……永久磁石回転子、2a,2b,2c……固定子巻
線、6……巻線駆動回路、16……起動回路、19……
位置検出手段、20……駆動状態切換回路、21……位
置検出演算回路、22……パルス信号発生回路、24…
…回路基準位置検出回路。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】2N極(Nは2以上の自然数)着磁された
永久磁石回転子と複数の固定子巻線と前記複数の固定子
巻線のそれぞれに発生する逆起電圧の非通電領域の全部
又は一部を個別にとりだしてこれを時間的に加算積分及
び減算積分し積分演算した結果を永久磁石回転子の回転
位置信号となす位置検出演算回路と、前記複数の固定子
巻線を附勢する巻線駆動回路と、起動時に固定子巻線を
強制的に順次附勢することにより永久磁石回転子を回転
させる起動回路と、特定な固定子巻線を駆動するための
1回転当りN回の回転位置信号と同位相の位置を1回転
当りN−1回は等しい幅で検出し、残りの1回は所定の
分だけ狭い幅で検出するか或いは検出しないように構成
された位置検出手段と、前記複数の固定子巻線の少なく
とも一つの固定子巻線に発生する逆起電圧を取り出し1
回転当りN回のパルス信号を得るパルス信号発生回路
と、前記パルス信号発生回路出力と位置検出手段出力を
論理的に処理して永久磁石回転子1回転当り1回の回転
基準位置信号を出力する回転基準位置検出回路を具備
し、前記位置検出手段が前記回転位置を検出するまでは
前記起動回路出力で前記駆動回路を動作させ、検出後は
前記位置検出演算回路出力で前記駆動回路を動作させる
ように構成された回転基準位置信号出力を有する無刷子
電動機。 【請求項2】位置検出演算回路は、逆起電圧整流回路と
吐出形の電圧電流変換回路と吸引型の電圧電流変換回路
とこれによって充放電される時間積分コンデンサを含め
て構成したことを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記
載の無刷子電動機。 【請求項4】起動回路出力で動作している時は位置検出
演算回路に演算初期値を与えるように構成したことを特
徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の無刷子電動機。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60217013A JPH063996B2 (ja) | 1985-09-30 | 1985-09-30 | 無刷子電動機 |
US06/804,253 US4631459A (en) | 1984-12-25 | 1985-12-03 | Brushless DC motor |
EP85309486A EP0189675B1 (en) | 1984-12-25 | 1985-12-24 | Brushless dc motor |
KR1019850009754A KR900005814B1 (ko) | 1984-12-25 | 1985-12-24 | 직류 무정류자 전동기 |
DE8585309486T DE3582578D1 (de) | 1984-12-25 | 1985-12-24 | Buerstenloser gleichstrommotor. |
CN85109334.5A CN1004041B (zh) | 1984-12-25 | 1985-12-25 | 无刷直流电动机 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60217013A JPH063996B2 (ja) | 1985-09-30 | 1985-09-30 | 無刷子電動機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6277892A JPS6277892A (ja) | 1987-04-10 |
JPH063996B2 true JPH063996B2 (ja) | 1994-01-12 |
Family
ID=16697457
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60217013A Expired - Lifetime JPH063996B2 (ja) | 1984-12-25 | 1985-09-30 | 無刷子電動機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH063996B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01255496A (ja) * | 1988-04-05 | 1989-10-12 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 直流ブラシレスモータ |
GB2477834B (en) | 2010-08-31 | 2012-02-01 | Jemella Ltd | Hair styling appliance |
-
1985
- 1985-09-30 JP JP60217013A patent/JPH063996B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6277892A (ja) | 1987-04-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0189675B1 (en) | Brushless dc motor | |
KR940009208B1 (ko) | 무정류자 직류전동기 | |
KR960004262B1 (ko) | 무정류자직류모터 | |
JP3456158B2 (ja) | 内燃機関用スタータジェネレータ | |
KR100288770B1 (ko) | 센서리스 3상 비엘디시 모터의 정류 회로 | |
JP2000516080A (ja) | 電気機器 | |
JPS62268387A (ja) | ブラシレス直流モ−タの整流制御装置 | |
JPS62502163A (ja) | ブラシレス形電動機の制御回路装置 | |
JPS588239B2 (ja) | 直流ブラシレスモ−タの駆動装置 | |
KR960010148B1 (ko) | 무정류자 직류모터 | |
JPH063996B2 (ja) | 無刷子電動機 | |
JP2000032794A (ja) | 給電回路 | |
JPH0223088A (ja) | 4相ブラッシュレスdcモータを制御する回路および方法 | |
JP2755057B2 (ja) | 直流ブラシレスモータの駆動回路 | |
JPH063995B2 (ja) | 無刷子電動機 | |
US6194861B1 (en) | Circuit and method for sensorless brushless direct current (BLDC) motor | |
JP2653586B2 (ja) | ブラシレスdcモータ | |
JPS6220792B2 (ja) | ||
JPH0681543B2 (ja) | 無整流子直流電動機の位置検出回路 | |
JPS6220793B2 (ja) | ||
JP2827467B2 (ja) | 無整流子直流電動機 | |
JP2770559B2 (ja) | 無整流子直流電動機 | |
JP2751607B2 (ja) | 無整流子直流電動機 | |
JP2958360B2 (ja) | 同期形ブラシレスdcモータ | |
SU1557642A1 (ru) | Реверсивный бесконтактный тахогенератор посто нного тока и способ его настройки |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |