JPH0639403Y2 - 前金制システム - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はホテル等において各室の機器を使用可能とする
前金制システムに関する。

（従来の技術） ホテル等において各室の機器を使用可能とする装置には
コインの投入で機器の電源等を所定時間オンさせてこ
の機器を使用可能とするコインタイマー、フロントマ
ンが顧客からお金を受け取ってその顧客の室の機器をス
イッチ操作等により使用可能とし課金するシステム、
日付、室番号等のデータを記録したカードをホテル等で
発行してこのカードを顧客が室内の端末ユニットに入れ
ることによりこの端末ユニットに接続されている機器を
使用可能とし課金するシステムが知られている。

（考案が解決しようとする問題点） のコインタイマーではホテル等の者がコインを入れる
物と各室の鍵を持って各室をすべて回ってコインタイマ
ーからコインを回収するので、その作業が大変である。
のシステムではフロントマンのスイッチ操作回数と顧
客の支払ったお金との間に何の関係もないので、このシ
ステムの利益をリース等でホテル等とシステム設置者と
の間で配分する場合にはフロントマンと馴染客との間で
不正に使用される恐れが有り、またフロントマンの一存
で各室の機器を使用可能にしたり使用不可能にしたりで
きることでシステム設置者に不利となる。また顧客は機
器の使用をフロントマンに知られるので、機器の使用が
テレビジョン受像機によるアダルトビデオの視聴などで
ある場合には顧客に機器の使用が敬遠されることがあ
る。のシステムでは端末ユニットはカードの挿入で機
器の使用を可能とするので、端末ユニットにカードリー
スが必要となって高価になる。またカードは不正使用を
防止するために毎日発行しなくてはならず、この点でも
高価となる。

（問題点を解決するための手段） 本考案はそれぞれ所定の機器が接続され各室に設置され
る複数の端末ユニットと、上記各室以外の所に設置され
る販売機とを備え、 この販売機は入力装置、検銭部、信号送出手段を有す
る。

（作用） 顧客が入力装置により室番号を入力して貨幣を挿入する
と、検銭部がその貨幣を検出して信号送出部が検銭部か
らの検出信号により所定金額の貨幣の挿入で入力装置か
ら入力された室番号の室における端末ユニットへ使用許
可信号を送出する。そして端末ユニットは販売機から送
出された使用許可信号により接続されている機器を所定
時間使用可能とする。

（実施例） 第１図は本考案の一実施例を示す。

ホテル等において販売機１はフロントまたは各フロアに
設置され、検銭部2,客室番号検出部3,つり銭機構部4,伝
票発行部5,タイマカウンタ付制御部6,FSK変調等を行う
送信専用モデム７により構成されている。また各客室に
はそれぞれ端末ユニット８及びテレビジョン受像機９が
設置され、各端末ユニット８は受信専用モデム・アドレ
スデコーダ10及びビデオ受信制御部11により構成されて
いる。アドレスデコーダは設置されている客室のアドレ
スだけをデコードする。ヘッドエンド装置12はビデオテ
ープレコーダ等からなる自主放送装置からのビデオ放送
信号とアンテナからのテレビジョン放送信号とを共聴ラ
イン13を介して各客室のテレビジョン受像機９へ送り、
また販売機１内の送信専用モデム７の出力信号が共聴ラ
イン13を介して各客室内の受信専用モデム・アドレスデ
コーダ10へ送られる。

販売機１において検銭部２は顧客により挿入口から挿入
された貨幣（硬貨又は紙幣）を検出し、客室番号検出部
３は顧客により押釦スィッチ又はキーボードからなる入
力装置で入力された客室番号を検出する。制御部６は第
２図に示すような処理を行い、まず検銭部２からの検出
信号により顧客の挿入した貨幣が所定の金額（テレビジ
ョン受像機の視聴料）に達したか否かを判断する。そし
て制御部６は顧客の挿入した貨幣が所定の金額に達すれ
ば客室番号検出部３からの客室番号を取り込んでこれが
正しいか否か（客室番号以外のデータでないかどうか）
を判断し、客室番号が正しくなければ正しい客室番号の
入力を持つ、客室番号が正しければ制御部６はその客室
番号の客室内の端末ユニットに対する使用許可信号（こ
の客室のアドレスを含むテレビジョン受像機の電源オン
信号）を送信専用モデム７を介して共聴ライン13へ送出
してタイマで時限（テレビジョン受像機の１回の視聴時
間）の計測を開始し、この時限の計測終了で上記客室番
号の客室内の端末ユニットに対する使用禁止信号（この
客室のアドレスを含むデレビジョン受像機の電源オフ信
号）を送信専用モデム７を介して共聴ライン13へ送出し
た後にタイマをクリアして待機状態となる。また制御部
６は検銭部２からの信号より顧客の挿入した貨幣が上記
所定の金額より多いか否かを判断し、顧客の挿入した貨
幣が所定の金額より多い場合にはその差額をつり銭とし
てつり銭機構部４に返却口へ出させることにより顧客に
払い戻す。更に制御部６は顧客に対して入力された客室
番号、挿入された貨幣の金額及びつり銭等を記録した伝
票を伝票発行部５に発行させる。制御部６は上述の処理
を各客室について行い、第２図の破線内の処理を各端末
ユニット毎に行う。

各端末ユニット８においては第３図に示すように受信専
用モデム・アドレスデコーダ10は共聴ライン13からの信
号を復調して販売機１からの制御信号を識別し、ビデオ
受信制御部11はその制御信号内のアドレス情報が自分の
客室のアドレスと一致するか否かを判断する。アドレス
が一致したときにはビデオ受信制御部11は上記受信した
制御信号が使用許可信号であればテレビジョン受像機９
の電源をオンにしてテレビジョン受像機９の視聴を可能
とし、また制御信号が使用禁止信号であればテレビジョ
ン受像機９の電源をオフにしてテレビジョン受像機９の
視聴を禁止する。

なお上記実施例において端末ユニットに周知のマルチセ
レクタ等を接続し、これをビデオ受信制御部11により制
御信号に応じて制御することで共聴ライン13からテレビ
ジョン受像機９へのビデオ放送信号をオン／オフ制御し
てビデオ放送の視聴のみを有料化することもできる。ま
た販売機１からの信号は共聴ライン13の代りに内線電話
回線等で伝送することもできる。

（考案の効果） 以上のように本考案によればそれぞれ所定の機器が接続
され各室に設置される複数の端末ユニットと、上記各室
以外の所に設置される販売機とを備え、この販売機は室
番号を入力する入力装置と、挿入された貨幣を検出する
検銭部と、この検銭部からの検出信号により所定金額の
貨幣の挿入で上記入力装置から入力された室番号の室に
おける端末ユニットへ使用許可信号を送出する信号送出
手段とを有し、上記端末ユニットは上記販売機から送出
された使用許可信号を受信して接続されている機器を所
定時間使用可能とするユニットからなるので、カードの
毎日発行、コインの回収やフロントマンの作業が不要で
人件費等を削減できて安価にでき、システムの利益をリ
ース等によりホテル等とシステム設置者との間で配分す
る場合にもシステム設置者に不利とならない。更に機器
の使用をフロントマンに知られないので、機器の使用が
敬遠されることも無くなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すブロック図、第２図は
同実施例における販売機制御部の処理フローを示すフロ
ーチャート、第３図は同実施例における端末ユニットの
処理フローを示すフローチャートである。 １…販売機、２…検銭部、６…制御部、８…端末ユニッ
ト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】それぞれ所定の機器が接続され各室に設置
   される複数の端末ユニットと、上記各室以外の所に設置
   される販売機とを備え、 この販売機は室番号を入力する入力装置と、挿入された
   貨幣を検出する検銭部と、この検銭部からの検出信号に
   より所定金額の貨幣の挿入で上記入力装置から入力され
   た室番号の室における端末ユニットへ使用許可信号を送
   出する信号送出手段とを有し、 上記端末ユニットは上記販売機から送出された使用許可
   信号を受信して接続されている機器を所定時間使用可能
   とするユニットからなることを特徴とする前金制システ
   ム。