JPH0639390Y2 - カ−ド式自動販売機の制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

この考案は、事前に支払われた金額（入金額）を磁気カ
ード内に記録しておき、この磁気カードを用いて自動販
売機で商品が購入されるごとに、利用金額を磁気カード
内の残金額から差し引く、いわゆる前払い方式のカード
式自動販売機の制御装置に関する。

【従来の技術】 本出願人は先に、職域で客に接待用のコーヒーなどを提
供するときに便利な手段を講じたカード式自動販売機に
ついて出願した（実願昭62-39626号）。 第３図および第４図により、上記出願に係る自動販売機
について改めて説明すると以下の通りである。 まず、磁気カードには第４図に示すように、入金額（残
額）を書き込む領域の他に、前払い金による販売（前払
い販売と称することにする。）か、総務課のような職場
で接待用として利用する販売（サービス販売と称するこ
とにする。）かを判別するための判別コートを記録する
領域と、利用職場などを識別する識別コードを記録する
領域とが設けられている。なお、STXは記憶データの始
めを示す符号、ETXは同じく終わりを示す符号である。 この磁気カードは一般の前払い販売用のカード（前払い
カード）１として現金で購入される場合には、入金額の
みが書き込まれている。そして、前払いカード１がカー
ド読み込み・書き込み機２に挿入されると、カード読み
込み・書き込み機２は前払いカード１内の情報を読み込
み、カード判別制御部3aを介して演算制御部３にその内
容を送出する。 演算制御部３は前払いカード１内の入金額（残金額）を
金額表示器４に表示するとともに、この金額と商品選択
押ボタン６（P1〜P3）の商品販売価格とを比較し、販売
可否を販売制御部５にベンド信号V1〜V3として送出す
る。販売制御部５は販売可能な押ボタン６が押される
と、対応する商品搬出装置７（S1〜S3）を駆動して商品
を搬出させ、同時に演算制御部３に対して販売金額情報
と販売開始情報（RESET）信号を送出する。 そこで、演算制御部３は前払いカード１内の残金額より
販売金額を減算し新たな残金額をカード読み込み・書き
込み機２に送って磁気カード１内の金額情報の書き換え
を指令する。カード読み込み・書き込み機２が前払いカ
ード１に残金額を書き込み・カード返却ボタン８が押さ
れると前払いカード１を返却して販売動作を終了する。 一方、磁気カードをサービス販売用のカード（サービス
カード）1aとして利用する場合には、サービスカード1a
には入金額の代わりに判別コードと個人識別コードとが
記録されている。このサービスカード1aが挿入される
と、カード判別制御部3aは判別コードからサービス販売
であると判定し、その識別コードを演算制御部３に送出
する。演算制御部３は識別コードを受信すると、識別コ
ード記憶部９に照合し、有効であれば販売可として販売
制御部５にベンド信号を送出する。そして、上述と同一
の動作で商品が搬出されると、識別コードと共に販売金
額を販売額記憶部11に記憶した後、サービスカード1aを
返却する。10は識別コード記憶手段９に識別コードを登
録する識別コード登録手段である。 販売額記憶部11に記憶された情報は、例えば月締め時に
伝票発行押ボタン12が押されることにより、識別コード
と利用金額とをプリントした伝票がプリンタ13により打
ち出され、一括精算される。

【考案が解決しようとする問題点】

以上説明した自動販売機においては、磁気カードが１枚
あれば自由に自動販売機を利用することができ、サービ
ス販売のために前払いカードを一々現金で購入する必要
がないので職域などではきわめて便利である。 しかし、上述構成では識別コード別にサービス販売金額
を自動販売機内に記憶しておくために、販売額記憶部と
して多大な記憶領域を自動販売機内に用意しておかなけ
ればならないので、自動販売機の価格の上昇を招くとい
う問題点があった。 そこで、この考案は、上記出願に係る自動販売機におけ
る販売金額記憶手段を不要にし、安価にサービス販売を
利用できる自動販売機の制御装置を提供することを目的
とするものである。

【問題点を解決するための手段】

上記目的を達成するために、この考案は、サービス販売
であることを示す判別コードと個人識別コードとを記録
し、更に販売金額を書き込む領域を設けた磁気カードを
サービスカードとして設ける一方、自動販売機内に前記
個人識別コードを登録しておく識別コード記憶手段と、
挿入された磁気カードがサービスカードか否かを前記判
別コードの有無により判別し、サービスカードであれば
前記個人識別コードを前記識別コード記憶手段に照会し
て有効か否かを判定する判別制御手段と、挿入された磁
気カードが有効なサービスカードであることが前記判別
制御手段により判定されたら、選択された商品の販売を
行うとともに、その販売金額を前記サービスカードに加
算して書き込ませる販売制御手段と、必要に応じて前記
サービスカードに書き込まれた販売金額を出力させる手
段とを設けるものとする。

【作用】

この考案によれば、サービス販売の販売金額を販売の度
にサービスカード内に加算して書き込んで置き、精算時
にはサービスカード内に記録されたサービス販売金額を
識別コードと共に自動販売機内に読み込んで伝票を発行
できるので、自動販売機内にサービス販売金額を記憶さ
せておく記憶領域を設ける必要がない。

【実施例】

以下、第１図および第２図に基づいて、この考案の実施
例を説明する。なお、第３図および第４図の構成と同一
ないしは対応する部分には同一の符号をつけ説明を省略
する。 サービスカード1aには第２図に示すように、判別コード
と個人識別コードの記録の他に、サービス販売による販
売金額を記録するための領域が設けられている。 第１図において、このサービスカード1aがカード読み込
み・書き込み機２に挿入されると、演算制御部３はカー
ド判別制御部3aを介して識別コードと前回までの販売金
額を読み込んだ後、サービス販売を可能にする。そし
て、販売があれば、演算制御部３はその金額情報を販売
制御部５から受信し、前回までの販売金額に加算してカ
ード読み込み・書き込み機２に送る。カード読み込み・
書き込み機２は加算後の販売金額をサービスカード1aに
書き込んで返却する。 精算は、例えば月締め時に、、サービスカードカード1a
をカード読み込み・書き込み機２に挿入して伝票発行押
ボタン12を押し、識別コードと使用金額をプリントした
伝票を打ち出すことによりなされる。 なお、上記実施例では一種類の磁気カードを前払いカー
ドとサービスカードの両方に兼用できるようにしたが、
通常の前払いカードの他の専用のサービスカードを設け
てもよいことはいうまでもない。

【考案の効果】

この考案は、サービスカードとしての磁気カード内にサ
ービス販売の販売金額を記録する領域を設け、精算時に
この磁気カードをカード読み込み・書き込み機に挿入し
て磁気カード内の情報を自動販売機内に読み取ることに
より伝票を発行するようにしたので、精算が済むまで識
別コード別の販売金額を自動販売機内に記録しておく必
要がないため、自動販売機内の記憶領域を削減すること
ができ、安価にサービス販売を実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例の構成を示すブロック図、第
２図はこの考案に用いられる磁気カードのデータ構成例
を示す説明図、第３図は従来装置の構成を示すブロック
図、第４図は従来装置に用いられる磁気カードのデータ
構成の説明図。 1:前払いカード、11a:サービスカード、2:カード読み込
み・書き込み機、3:演算制御部、3a:カード判別制御
部、5:販売制御部、9:識別コード記憶部、13:プリン
タ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】磁気カードに記録された情報を読み取り、
   またこの磁気カードに情報を書き込む手段を備え、磁気
   カードが挿入されると、この磁気カードから読み出した
   残金額の範囲内で商品の販売を行うとともに、前記残金
   額から販売金額を減算した新たな残金額を前記磁気カー
   ドに書き込んで返却するカード式自動販売機において、 サービス販売であることを示す判別コードと個人識別コ
   ードとを記録し、更に販売金額を書き込む領域を設けた
   磁気カードをサービスカードとして設ける一方、自動販
   売機内に前記個人識別コードを登録しておく識別コード
   記憶手段と、挿入された磁気カードがサービスカードか
   否かを前記判別コードの有無により判別し、サービスカ
   ードであれば前記個人識別コードを前記識別コード記憶
   手段に照会して有効か否かを判定する判別制御手段と、
   挿入された磁気カードが有効なサービスカードであるこ
   とが前記判別制御手段により判定されたら、選択された
   商品の販売を行うとともに、その販売金額を前記サービ
   スカードに加算して書き込ませる販売制御手段と、必要
   に応じて前記サービスカードに書き込まれた販売金額を
   出力させる手段とを設けたことを特徴とするカード式自
   動販売機の制御装置。