JPH0638713Y2 - 芯カートリッジの開閉装置 - Google Patents

芯カートリッジの開閉装置

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JPH0638713Y2
JPH0638713Y2 JP1987145439U JP14543987U JPH0638713Y2 JP H0638713 Y2 JPH0638713 Y2 JP H0638713Y2 JP 1987145439 U JP1987145439 U JP 1987145439U JP 14543987 U JP14543987 U JP 14543987U JP H0638713 Y2 JPH0638713 Y2 JP H0638713Y2
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JP
Japan
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core
closing
elastic
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秀平 陰山
良英 光谷
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株式会社寿
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  • Mechanical Pencils And Projecting And Retracting Systems Therefor, And Multi-System Writing Instruments (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この考案はカセット式シャープペンシルの芯カートリッ
ジの開閉装置に関する。
【従来の技術】
最近、例えば第17図示にように筆記用芯を収納した芯カ
ートリッジ101全体を収納し、芯の一品毎の詰め換え作
業をなくし、手を汚すことなく、芯交換・芯補充を行
う、いわゆるカセット式シャープペンシルが提供されて
いる。 従来のカセット式シャープペンシルの芯カートリッジ10
1は、先端にキャップ102が被嵌されているだけであっ
て、シャープペンシルの芯交換・芯補給を行う際、ま
ず、先端キャップ102を取り外して廃棄し、芯カートリ
ッジ先端を開口した状態で、第18図示のように、シャー
プペンシルの外筒103内に嵌合していた。 従って、先端キャップ102の取り外し後、芯カートリッ
ジ101を少しでも下向き状態にすると、芯104が芯カート
リッジ101内から飛び出してしまうという問題点があっ
た。 そこで、芯交換の際には、常に芯カートリッジ101を上
向きに保持した状態で気づかいしながら外筒103内への
嵌合を行う必要があった。 また、外筒103から芯カートリッジ101を離脱させる場合
も、芯カートリッジ101を少しでも下向きにすると、芯1
04が芯カートリッジ101内から飛び出し、外筒103内に残
存してしまうという問題点があった。 一方、従来のものでは、第18図示のように、芯104を多
数収納した芯カートリッジ101と、この芯カートリッジ1
01を着脱可能に内嵌するリードガイド105とが外筒103内
に収納されているので、外筒103内の残存芯を芯カート
リッジ101で拾うために、その先端内面にテーパ状の面
取り部107が必要であると共に、外筒103の内径を図示の
ように、段差形状の内方段差壁部106を設ける必要があ
り、この内方段差壁部106によって芯カートリッジ101が
小径に制約され、芯収納容量が小さくなるという問題点
があった。また、上述のような段差壁部106を有する外
筒103は押出成形が不可能なため、インジェクション成
形しなければならず、この場合、金型が押出成形に比し
て高価になるという問題点もあった。 そこで、本出願人は先に出願した特願昭61-204692,実願
昭61-199672,実願昭61-199673号等の芯カートリッジの
開閉装置によって上記問題点を解消するに至った。 上記先願に係る芯カートリッジの開閉装置は、軸線に沿
って径方向に分割された弾性開閉片部を有して芯カート
リッジの先端に装着されたチャック式開閉機構からな
り、上記弾性開閉片部のそれぞれの先端側で径方向外方
へ反対向きに突出する外向係合片部がリードガイド内に
圧入係合した時、上記弾性開閉片部の内方弾性力に抗し
て該弾性開閉片部の先端軸心部に形成された径方向分割
の芯導通孔が拡径状態に開口し、かつ、上記リードガイ
ドから芯カートリッジを引き抜くと、上記圧入係合が解
除され、上記弾性開閉片部の弾性復元力で上記芯導通孔
が同心円状の縮径状態に閉じるようになっている。 このような先願の芯カートリッジの開閉装置では、チャ
ック式開閉機構が成形直後の新品であれば、弾性開閉片
部の弾発力が十分なため、リードガイドから抜いた際、
上記弾性開閉片部の弾性復元力で芯導通孔は確実に閉じ
るが、上記チャック式開閉機構を上記リードガイドに差
し込んだままの状態で長時間放置すると、上記弾性開閉
片部が上記芯導通孔を開いた状態のまま馴染変形するこ
とにより、上記弾性開閉片部の弾発力が経時変化によっ
て劣化する。 従って、上述の如く、リードガイド内に圧入係合したま
まの状態で長時間放置された弾性開閉片部は、経時変化
による弾発力の劣化で芯導通孔を閉じる力が弱まり、芯
カートリッジをリードガイドから引き抜いた際に上記芯
導通孔は閉じるが、その引き抜いた芯カートリッジを芯
確認等のために振ると、上述のように芯導通孔の閉じ力
が弱まっているため、中の芯の荷重と振った振動とによ
り上記芯導通孔が開いて中の芯が飛び出す虞れがあっ
た。 この考案は上記問題点を解消するためになされたもの
で、芯カートリッジをリードガイドから引き抜いた際、
チャック式開閉機構の弾性開閉片部の経時変化による弾
発力の劣化に関係なく、芯導通孔を規定寸法に確実に閉
じることができ、引き抜いた芯カートリッジを芯確認等
のために振っても中の芯が濫りに飛び出すような虞れの
ない芯カートリッジの開閉装置を提供することを目的と
する。
【問題点を解決するための手段】
この考案に係る芯カートリッジの開閉装置は、軸線に沿
って径方向に分割され且つ内方弾性力が付与されて同軸
上に組合せ合体された弾性開閉片部を有し、これらの弾
性開閉片部には、先端側軸心部で径方向に分割形成さ
れ、それぞれの半径中心点が位置ズレして、その位置ズ
レ状態で相互が連通して閉口する芯導通孔と、リードガ
イドへの圧入係合時に上記内方弾性力に抗し直径方向内
方に移動して上記芯導通孔を開口させると共に上記圧入
係合の解除時に直径方向外方に弾性復元移動して上記芯
導通孔をそれぞれの半径中心点が位置ズレした段違い連
通状態に閉口させる外向係合片部とを設けたものであ
る。
【作用】
この考案における芯カートリッジの開閉装置では、芯カ
ートリッジがリードガイドに圧入係合されると、チャッ
ク式開閉機構が拡径方向に弾性変形して芯導通孔が開口
し、かつ、上記圧入係合を解除すると、上記チャック式
開閉機構が内方弾性力(弾性復元力)により縮径方向に
弾性復元することにより、上記芯導通孔が閉口する。こ
の閉口時において、上記芯導通孔はそれぞれの半径中心
点が位置ズレした状態で連通合致し、これにより、上記
芯導通孔の相互が段違い状となって、該芯導通孔の閉口
孔径が実質的に小径化されるため、上記芯導通孔を芯が
飛び出すことのない確実な閉口状態に維持でき、このた
め、芯カートリッジをリードガイドから引き抜いて振っ
た際、中の芯が飛び出すようなことがなくなる。特に、
上記リードガイドに対する上記チャック式開閉機構の圧
入時には、弾性開閉片部の外向係合片部がリードガイド
の内周面で押されて上記芯導通孔を拡げ開口させるの
で、該芯導通孔の閉じ孔径を最小芯径より小径に設定し
ても、その芯導通孔を最大芯径の芯導通が可能な孔径ま
で開口させることができる。従って、この考案による芯
カートリッジの開閉装置は、異径芯共用のものとするこ
とができるという汎用性が得られる。
【実施例】
以下、この考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 まず、第1図において、1はシャープペンシルの外筒、
2は外筒1の先端に螺合された先具、3は外筒1内に配
置された芯繰出機構の一部であって、芯4を喰着するた
めのリードチャック5を有し、このリードチャック5の
後端にはリードガイド6が嵌合されている。ここで、リ
ードチャック5とリードガイド6の間にチャック継手を
設計に加えることは勿論差し支えない。 上記リードガイド6は、芯4をリードチャック5に1本
毎送り出す機能を有するもので、第2図および第3図示
のように、リードチャック5の後端部が嵌合された前側
嵌合孔60と、この前側嵌合子60に連なって芯4を1本だ
け送り出すことができる内径の芯送り孔61と、この芯送
り孔61の後端部に連なる大径段差状のチャック収納孔62
と、この後端部に連なって芯カートリッジ7が着脱可能
に嵌合される大径段差状の後側嵌合孔63とを同軸上に有
している。尚、この後側嵌合孔63の内周壁部には、芯カ
ートリッジ7との離脱をスムーズに行うためのリブ(図
示せず)が多数突設されている。 そして、上記リードガイド6に芯カートリッジ7がチャ
ック式開閉機構8を介して着脱可能に嵌合連結されてい
る。 この第1実施例のチャック式開閉機構8は、その後側円
筒部80を芯カートリッジ7内に嵌込み係合させることに
より、該芯カートリッジ7の先端に連結されている。 上記後側円筒部80の前端には、小径段差状の前側円筒部
82が同軸上に一体連設されている。 この前側円筒部82には、第2図,第3図,第6図,第7
図示のように、略中間部から前端に至る軸方向のスリッ
ト83によって、直径方向に2分割された弾性開閉片部8
4,85が一体形成されている。 これらの弾性開閉片部84,85は、内方弾性力を有して直
径方向に拡縮可能になっているもので、それらの先端側
軸心部には、上記スリット83によって2分割された半円
弧形状の半割芯導通孔86,87が設けられている。 ここで、上記半割芯導通孔86,87は、第4図および第7
図示のように、それらの閉口時において、上記弾性開閉
片部84,85の内側接合面接線方向にそれぞれの半径中心
点を位置ズレさせた状態に形成されている。 これにより、上記半割芯導通孔86,87は、閉口時に段違
い状に連通合致し、それらの実質的閉口径が最小径の芯
4の直径方向より小径となるようにしてある。 また、上記半割芯導通孔86,87は、上記弾性開閉片部84,
85の拡径方向への弾性変形時において、後述する外向係
合片部88,89と上記チャック収納孔62との相互作用によ
り、第5図示のように、上述のような半径中心点の位置
ズレが解消された規定寸法の拡径状態に開口するように
なっている。 もって、上記半割芯導通孔86,87は、上記弾性開閉片部8
4,85の拡径方向への弾性変形時に芯径の異なる芯4を導
通可能で、かつ、上記弾性開閉片部84,85の縮径方向へ
の弾性変形時に最小径の芯4を導通不可能とする内径で
それぞれの半径中心点が位置ズレした状態に形成されて
いる。 そして、上記弾性開閉片部84,85は、自然状態におい
て、内方弾性力により、それぞれの半割芯導通孔86,87
の相互が最小径となる段違い状の縮径状態に閉じてい
る。 即ち、同一芯径の芯4にのみ使用する場合、半割芯導
通孔86,87は、弾性開閉片部84,85の後述する外向係合片
部88,89がリードガイド6のチャック収納孔62に圧入係
合した時、、例えば、0.5mm,0.7mm,0.9mm等の一種類の
芯4のみを導通できる大きさに開口するように形成され
ている。次に、異径の芯4(例えば、0.5mmと0.7mmの
芯)のいずれにも兼用使用する場合、半割芯導通孔86,8
7は、チャック収納孔62への外向係合片部88,89の圧入係
合時に、いずれの芯4も導通できる開口量に、また、上
記圧入係合の解除時に、いずれの芯4も導通不可能な開
口量に変形可能に形成されている。 このような半割芯導通孔86,87の前端には、第2図,第
3図および第6図,第9図示のように、それら相互の前
端側が漸次大径となる半割前部テーパ孔86a,87aが形成
されている。 また、上記半割芯導通孔86,87の後端には、それら相互
の後端側が漸次大径となる半割後部テーパ孔86b,87bが
形成されている。 そして、上記弾性開閉片部84,85の先端側には、それぞ
れ反対方向に延出する外向係合片部88,89が一体形成さ
れている。 更に詳しく述べると、上記弾性開閉片部84,85の各先端
部において、第4図,第5図示のように、それぞれの反
対側で径方向外方に突出する外向係合片部88,89が一体
形成され、かつ、上記弾性開閉片部84,85における上記
外向係合片部88,89の反対側には、第9図示のように切
欠部84b,85b(一方の切欠部84bのみを図示)が設けられ
ている。 そして、一方の弾性開閉片部84の外向係合片部88が他方
の弾性開閉片部85の切欠部85bに、かつ、他方の弾性開
閉片部85の外向係合片部89が一方の弾性開閉片部84の切
欠部84bにそれぞれ移動可能に嵌込まれ、これにより、
上記各弾性開閉片部84,85は互い違いとなって相手側の
弾性開閉片部84,85の外周面から外方に突出している。 ここで、上記外向係合片部88,89は、第2図および第5
図示のように、それぞれの軸心部からの長さ(a),
(b)がチャック収納孔62の半径(c)より長く形成さ
れている。 そして、各外向係合片部88,89の前部には、第2図およ
び第6図示のように、前向円弧面88a,89aが形成され、
これらの前向円弧面88a,89aによって、上記弾性開閉片
部84,85は上記芯カートリッジ7のチャック収納孔62に
容易に圧入できるようになっている。 即ち、上記弾性開閉片部84,85は、第2図、第6図,第
7図示のように、それぞれの内方弾性力で縮径方向に弾
性変形して半割芯導通孔86,87相互を段違い状に閉じた
自然状態において、それぞれの外向係合片部88,89が、
リードガイド6の後側嵌合孔63を介してチャック収納孔
62に圧入される。 この圧入時には、上記外向係合片部88,89の各外端が、
第4図示の状態から第5図示の状態に、上記チャック収
納孔62の内周面で押され、上記外向係合片部88,89がす
れ違い方向に移動することにより、それらの外向係合片
部88,89と一体の弾性開閉片部84,85相互が拡径方向に弾
性変形して半割芯導通孔86,87が開口する。 この場合、上述のように、チャック収納孔62の内周面で
外向係合片部88,89が押されて弾性開閉片部84,85が拡径
方向に弾性変形する過程では、上記チャック収納孔62の
内周面に沿って上記外向係合片部88,89が求心方向に押
され、上記弾性開閉片部84,85の相互が求心方向に拡径
移動する。即ち、第4図示のような半割芯導通孔86,87
の閉口状態において、その半径中心の位置ズレ分に対応
した隙間(各弾性開閉片部84,85と切欠部84b,85bとの隙
間)84c,85cを方向に上記弾性開閉片部84,85が寄ってく
ることにより、上記半径中心点の位置ズレが解消され、
上記半割芯導通孔86,87は最も大径の芯4を導通可能な
規定寸法の正円孔拡径状態に開口する。 ここで、上記外向係合片部88,89は、リードガイド6の
チャック収納孔62内に弾着係合され、これにより、芯カ
ートリッジ7は、チャック式開閉機構8を介してリード
ガイド6に差し込みセットされている。 また、上記弾性開閉片部84,85の外周面には、第6図,
第7図,第9図示のように、両者に跨がって断面半円弧
状のえぐり部84a,85aが設けられている。 このえぐり部84a,85aにより、弾性開閉片部84,85は直径
方向が肉薄となって弾性変形し易く形成され、これによ
り、上記チャック収納孔62から上記弾性開閉片部84,85
を引き抜いた際、該弾性開閉片部84,85が弾性復元力で
元に戻り易くなり、もって、上記チャック収納孔62への
弾着係合およびその係合解除が円滑かつ確実に行われ
る。尚、上記えぐり部84a,85aは不可欠要素ではない。 次に動作について説明する。芯交換あるいは途中での芯
確認等の際、リードガイド6に嵌合された芯カートリッ
ジ7をチャック式開閉機構8ともども抜き取る。 この時、該チャック式開閉機構8の外向係合片部88,89
がチャック収納孔62との弾着係合を解除されることによ
り、弾性開閉片部84,85のそれぞれが自らの内方弾性力
(弾性復元力)で縮径方向に弾性変形して半割芯導通孔
86,87相互が自動的に、例えば0.5mm以上の芯4であれば
0.5mm以下になるように芯4が導通不可能な径まで閉じ
る。 このとき、上記半割芯導通孔86,87は第4図および第7
図示のように段違い状に閉じることにより、最小径の芯
4に対する実質的な閉口孔径が更に小径となる。 このため、上記芯カートリッジ7の抜き取り時に、芯カ
ートリッジ7内の芯4がその先端開口から抜けて外筒1
内に残存したり、外筒1外にこぼれたり、また、引き抜
いた芯カートリッジ7を芯確認等のために振った際にお
ける中の芯の荷重と振動等により芯4が飛び出すような
虞れがなくなる。 さらに、残存芯発生の虞れがないため、芯カートリッジ
7の先端内面にテーパ等の面取り部を設ける必要もない
ので、芯カートリッジ7の成形時の先端内面の肉薄によ
る樹脂の流れが不十分になるという製造上の問題もな
い。 また、従来のように、外筒1内の内方段差部を設ける必
要がなくなったので、外筒1を安価な押出成形で形成す
ることも可能であり、しかも、芯カートリッジ7の径を
太くでき、芯収納容量も飛躍的に増大できる。 更に、リードガイド6の芯送り孔61とチャック式開閉機
構8の半割芯導通孔86,87とに跨がって芯4が残存して
いる場合、この残存芯4は上記チャック式開閉機構8の
取り外し時における外向係合片部88,89の弾着係合解除
で弾性開閉片部84,85が縮径方向に弾性変形し、かつ半
割芯導通孔86,87が段違い状に閉口していることによ
り、該半割芯導通孔86,87による十分な芯喰着力が得ら
れ、このため、上記弾性開閉片部84,85で確実にチャッ
キングされて抜き取られる。 そこで、芯カートリッジ7の抜き取り後、芯4を半割芯
導通孔86,87より引っ張り出すか、あるいは芯カートリ
ッジ7内に押し込むかの何れかの方法を取れば、芯カー
トリッジ7の交換時に上記残存芯4が折損したり、該折
損芯4によるリードガイド6の芯詰まりが生じたりする
虞れがない。 そして、新たな芯カートリッジ7を外筒1の後端から押
し込めば、チャック式開閉機構8の外向係合片部88,89
がリードガイド6の後側円筒部61に圧入されて弾着係合
し、これにより、チャック式開閉機構8の半割芯導通孔
86,87が上述のように規定寸法の正円孔拡径状態に開口
し、該開口状態では、芯径の異なるそれぞれの芯4の供
給が可能となる。 このような芯カートリッジ7の交換時において、外向係
合片部88,89がチャック収納孔62内に差し込まれるまで
は、半割芯導通孔86,87が小径段差状に閉じているの
で、従来のように芯カートリッジ7内の芯4が飛び出す
ような虞れがない。また、シャープペンシルを逆さに倒
立させて芯カートリッジ7を上向きに維持しながら交換
作業を行う必要がないので、シャープペンシルの向きに
関係なく芯カートリッジ7の交換作業を簡単かつ容易に
手際よく行える。 特に、チャック式開閉機構8は、複数分割の弾性開閉片
部84,85がそれぞれ外向係合片部88,89を有し、これらの
外向係合片部88,89を介して径方向に開閉動作可能にな
っているので、同一のみの芯または芯径の異なる芯4を
収納した新たな芯カートリッジ7を上述の要領でリード
ガイド6に取付けてその芯4の供給を可能とすることが
できる。 即ち、上記チャック式開閉機構8は、外向係合片部88,8
9を介して弾性開閉片部84,85が開閉動作することによ
り、その開閉度が調整されるので、同一径のみの芯はも
ちろん異径の芯4に兼用させ得る。 第10図〜第16図には第2実施例に係るチャック式開閉機
構8を示す。 この第2実施例のチャック式開閉機構8は、全体を軸線
に沿って直径方向に2分割した構成としている。 即ち、後側円筒部80は、その軸線に沿って直径方向に2
つ割された半割円筒部801,802からなっている。 これらの半割円筒部801,802は、第1図〜第3図示の芯
カートリッジ7の先端孔部に圧入の際、それぞれが同心
円状に組合せ合体されるが、この組合せ合体時に相互が
確実に係合固定されるようになっている。 その係合手段として、第10図,第12図,第13図,第15図
示のように、上記半割円筒部801,802の合せ面における
一方に係合凸部803と係合凹部804が、かつ、他方に上記
係合凸部803と対応する係合凹部805および上記係合凹部
804に対応する係合凸部806がそれぞれ一体形成されてい
る。 ここで、上記係合凸部803,806および係合凹部804,805
は、第10図,第13図,第15図示のように、上記半割円筒
部801,802の合せ面において、それぞれの軸方向へ長く
形成されている。 そして、上記係合凹部804,805の内周面面には係合リブ8
04a,805aが一体突設され、かつ、上記係合凸部803,806
の外周面には上記係合リブ804a,805aを嵌込み係合させ
るための係合溝803a,806aが設けられている。 従って、一方の半割円筒部801の係合凸部803と係合凹部
804を他方の半割円筒部802の係合凹部805と係合凸部806
にそれぞれ嵌込むと、それらの係合リブ804a,805aと係
合溝803a,806aが係合することにより、上記両方の半割
円筒部801,802相互が軸方向に位置ズレすることなく正
しく組合せ合体される。 このため、上記係合凸部803,806が上記係合凹部804,805
から抜けるようなことがなく、上記半割円筒部801,802
の相互を組合せ合体時に更に一層強固に一体結合でき、
上記チャック式開閉機構8の組立精度が更に一層向上し
て芯カートリッジ7への取付けセットが簡単かつ確実に
行えると共に、後述する弾性開閉片部84,85を円滑かつ
確実に開閉動作させ得る。 また、上記半割円筒部801,802のそれぞれの外周面面に
は、第13図,第15図,第1図示のように、断面半円弧状
の幅広係合突部807と、先鋭状の係合リブ808が交互に一
体突設されている。そして、上記半割円筒部801,802を
組合せ合体して芯カートリッジ7内に嵌合した状態で
は、該芯カートリッジ7の内周面に上記幅広係合突部80
7と係合リブ808が圧接係合し、該係合状態では、特に、
上記幅広係合突部807によって、上記芯カートリッジ7
内周面との充分な嵌合圧が得られる。 このため、その充分な嵌合圧で上記チャック式開閉機構
8を安定性よく嵌合連結できる。 かかる半割円筒部801,802の先端には、弾性開閉片部84,
85のそれぞれが一体連設されている。 これらの弾性開閉片部84,85は、その一方を示す第13図
のように、θ角だけ径方向内側に予め塑性変形(弾性変
形)されている。 もって、上記弾性開閉片部84,85の組合せ合体時には、
それらが強く圧接することにより、上記弾性開閉片部8
4,85の相互を隙間なく組合せ合体させることができる。 このため、上記弾性開閉片部84,85の先端側に一体形成
され、第10図および第11図示のように、直径方向の反対
側に延出する外向係合片部88,89を、第1図〜第3図示
のように、リードガイド6に圧入した際。それらの外向
係合片部88,89が相対方向(直径方向内側)に移動し、
該外向係合片部88,89と一体に上記弾性開閉片部84,85が
直径方向外側に移動することにより、半割芯導通孔86,8
7が前実施例の場合と同じく規定の正円孔拡径状態に開
口する。 この状態において、上記リードガイド6から上記外向係
合片部88,89を引き抜くと、上記弾性開閉片部84,85が直
径方向内側に弾性復元することにより、上記半割芯導通
孔86,87が前実施例の場合と同様に段違い縮径状態に閉
口する。 このように、上記外向係合片部88,89の上記リードガイ
ド6への圧入および該リードガイド6からの引き抜きに
よって、上記弾性開閉片部84,85が上記半割芯導通孔86,
87の開閉動作を行うが、上述のように、チャック式開閉
機構8全体を2つ割したことにより、上記弾性開閉片部
84,85の開閉動作半径が大きくなって、それらの弾性開
閉片部84,85が弾性変形し易くなる。 しかも、上記弾性開閉片部84,85は、上述のように、そ
れぞれが径方向内側に予め塑性変形されて充分な弾性復
元力を有するため、円滑に開閉動作し、該開閉動作の繰
り返しにより疲労度が減少する。 また、上記チャック式開閉機構8の全体を2つ割したこ
とにより、上記弾性開閉片部84,85の先端側における上
記外向係合片部88,89および半割芯導通孔86,87の形成部
分を、第11図示のように、段違い直径方向に容易に分断
形成することができる。 このため、チャック式開閉機構8の成形が簡単に行える
共に、上記弾性開閉片部84,85の充分な弾性復元力によ
り、上記半割芯導通孔86,87の合せ面をも隙間なく確実
に接合させることができ、上記弾性開閉片部84,85内お
よび芯カートリッジ7内の芯4が抜け出し落下するよう
な虞れは全くない。
【考案の効果】
以上のように、この考案によれば、芯カートリッジをリ
ードガイドに圧入した際、該リードガイドの内周面で弾
性開閉片部の外向係合片部が押されてその弾性開閉片部
が芯導通孔の拡径方向に弾性変形するので、上記芯導通
孔の閉じ孔径を最小芯径より小径に設定しても、その芯
導通孔を最大芯径の芯導通が可能な孔径まで開口させる
ことができ、従って、異径芯であっても、該芯の円滑な
導通が可能になるという効果がある。また、上記リード
ガイドから上記芯カートリッジを抜き取ると、上記弾性
開閉片部が内方弾性力で上記芯導通孔を閉じる方向に弾
性復元して上記芯導通孔が閉口し、該閉口状態では上記
芯導通孔のそれぞれの半径中心点が位置ズレした状態に
連通合致し、これにより、上記芯導通孔の相互が段違い
状となって、該芯導通孔の閉口孔径が実質的に小径化さ
れるため、上記チャック式開閉機構の弾性開閉片部の経
時変化による弾発力の劣化に関係なく、上記芯導通孔を
芯が飛び出すことのない確実な閉口状態に維持できる。
このため、リードガイドから引き抜いた芯カートリッジ
を芯確認等のために振っても、芯の荷重や振動等で中の
芯が飛び出すようなことがなくなる。 特に、この考案では、複数の異径芯共用の場合であって
も、上記チャック式開閉機構の開閉ストロークは小さく
てよく、それでいて、芯導通孔の閉口時には最小径の芯
を確実に導通不可能とし、かつ、芯導通孔開口時には最
大径の芯を導通可能にすることができる。 即ち、異径芯共用の場合、芯導通孔の閉口時に最小径の
芯が導通不可能で且つ開口時に最大径の芯が導通可能と
しなければならず、そのために、芯導通孔の閉口時の孔
径を最小径の芯径より小さく形成し、かつ、開口時に最
大径の芯径より大きく開くようにすると、チャック式開
閉機構の開閉ストロークが大きくなって該チャック式開
閉機構に無理な応力が発生するため、該チャック式開閉
機構が元の閉口状態に戻り難くなる。 しかるに、この考案では、芯導通孔の閉口時にそれぞれ
の半径中心点が位置ズレし、その位置ズレによって、上
記芯導通孔の閉口時の孔径が最小径の芯径より小径にな
るので、該芯導通孔そのものの孔径を最小径の芯径より
必要以上に小さくする必要がなく、これによって、最大
径の芯が導通可能な開位置までのチャック式開閉機構の
開閉ストロークを小さくできるため、該チャック式開閉
機構に無理な応力が発生することもなく、該チャック式
開閉機構を常時円滑かつ確実に開閉動作させることでき
る。もって、リードガイドから芯カートリッジに引き抜
くことにより、芯導通孔が最小径の芯径より実質的に小
径な状態に閉口し、該閉口状態が上述のような経時変化
による弾発力の劣化に関係なく確実に維持されることに
よって、引き抜かれた芯カートリッジを芯確認等のため
に振っても中の芯が飛び出すようなことがなくなり、ま
た、芯カートリッジをリードガイドに差し込んだ際に
は、最大径の芯を導通可能な状態が上記芯導通孔が円滑
に開口するという設計上の種々の利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例に係るカセット式シャープ
ペンシルの概略的な斜視図、第2図は同シャープペンシ
ルにおける芯カートリッジ取付要部の組立前の断面図、
第3図は同組立後の断面図、第4図は第2図のIV-IV線
断面図、第5図は第3図のV-V線断面図、第6図は第1
実施例に係るチャック式開閉機構の側面図、第7図は第
6図のVII-VII線断面図、第8図は第6図のVIII-VIII線
断面図、第9図は第6図のIX-IX線断面図、第10図は第
2実施例に係るチャック式開閉機構を組合せ合体させた
状態の側面図、第11図は第10図の左側端面図、第12図は
第10図のA−A線断面図、第13図は第10図の一方のチャ
ック式開閉機構を示す側面図、第14図は第13図のB−B
線断面図、第15図は第13図の平面図、第16図は第15図の
C−C線断面図、第17図は従来の芯カートリッジの斜視
図、第18図は従来のこの種のシャープペンシルの縦断面
図である。 図において、4は芯、6はリードガイド、7は芯カート
リッジ、8はチャック式開閉機構、86,87は芯導通孔で
ある。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シャープペンシルの芯送出機構の後端に連
    結されたリードガイドに着脱可能に差し込み嵌合されて
    芯の補給・交換を行う芯カートリッジと、径方向に分割
    された芯導通孔を有し、該芯導通孔の相互が内方弾性力
    で閉じ方向に付勢されて上記芯カートリッジに設けら
    れ、上記リードガイドへの圧入係合時に弾性変形して上
    記芯導通孔を開口し、且つ、上記圧入係合の解除時に弾
    性復元して上記芯導通孔を閉口するチャック式開閉機構
    とを備え、上記チャック式開閉機構は、その軸線に沿っ
    て径方向に分割され且つ内方弾性力が付与されて同軸上
    に組合せ合体された弾性開閉片部を有し、これらの弾性
    開閉片部の先端側軸心部に径方向分割の上記芯導通孔が
    設けられ、該芯導通孔は、それぞれの半径中心点が位置
    ズレして、その位置ズレ状態で上記閉口時に相互が連通
    するように形成され、また、上記弾性開閉片部には、上
    記リードガイドへの圧入係合時に上記内方弾性力に抗し
    直径方向内方に移動して上記芯導通孔を開口させ、且
    つ、上記圧入係合の解除時に直径方向外方に弾性復元移
    動して上記芯導通孔をそれぞれの半径中心点が位置ズレ
    した段違い連通状態に閉口させる外向係合片部が一体形
    成されていることを特徴とする芯カートリッジの開閉装
    置。
  2. 【請求項2】上記弾性開閉片部は、相対方向にθ角弾性
    変形していることを特徴とする実用新案登録請求の範囲
    第1項記載の芯カートリッジの開閉装置。
  3. 【請求項3】上記弾性開閉片部の外周面には、えぐり部
    がそれぞれ形成されていることを特徴とする実用新案登
    録請求の範囲第1項または第2項記載の芯カートリッジ
    の開閉装置。
JP1987145439U 1987-09-25 1987-09-25 芯カートリッジの開閉装置 Expired - Lifetime JPH0638713Y2 (ja)

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JPS5997089U (ja) * 1982-12-20 1984-06-30 株式会社 寿 筆記具

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