JPH0638433U - グリップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 支持管に固定するための固定具を一体に形成
し、しかもブロー成型によって製作可能な形状として製
作費を低減する。 【構成】 円筒状の握り部２９の両端に、中心を貫通す
る支持管３１に嵌合する支持筒部３３，３３を設け、支
持筒部３３を軸方向に切り欠いた切欠溝３５の両側縁部
に、対面して半径方向に突出する２個の板状のクランプ
片３７，３７の一端をそれぞれ一体に固着した形状に形
成し、このクランプ片３７，３７の他端をそれぞれ中心
方向に向って折り返して適宜な間隙をもって対面する形
状に形成し、このクランプ片３７，３７を貫通して締め
付けるねじ４１を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、刈払機等の携帯用作業機を把持して作業するためのグリップに係る ものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のグリップは、合成樹脂で金型によって加熱成型していたが、内 部の中空部を形成するために中子を必要としていた。このためこの中子を廃止し て加工を容易とし、中子の製作をなくして製作費を安価とするために、図５に示 すように、加熱して軟化させた２枚の合成樹脂板の間に空気を圧入して、この合 成樹脂板を挾持する金型に内方から圧着させて成型するブロー成型法が用いられ ていた。すなわち、図５において、上部金型１，下部金型３によって、予め加熱 軟化させた２枚の合成樹脂板５，７を鎖線Ａ，Ｂに示すように重ね合せて圧着し 、一端に設けた凹部９，１１を貫通する空気管１３より空気を圧入すると、合成 樹脂板５，７は、上部金型１，下部金型３の内面に形成された型面１５，１７に 圧着されて温度が低下するとともに硬度が復帰し、上部金型１，下部金型３を開 いて成型物を取り出す。

【０００３】 このブロー成型によると、空気の洩れない袋状に形成されるので、形状に制限 があり、グリップに用いる際には、図４に示すようにグリップを支持管に固定す るための金属製の固定具が別途に設けられていた。

【０００４】 すなわち、図４においてグリップ１８は次のように構成されている。合成樹脂 製の円筒状の握り部１９の両端に、中心を貫通する支持管２１に嵌合する支持筒 部２３が形成され、支持筒部２３の外周に係合する金属製の固定具２５を介して ねじ２７によって支持管２１に固定している。またグリップ１８の下部にはスロ ットルワイヤ２２を貫通している。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

従来は、固定具を一体に形成した形状のグリップを製作費の安価なブロー成型 によって製作することができなかった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、円筒状の握り部の両端に、支持管に嵌合する支持筒部を設け、この 支持筒部を軸方向に切り欠いた切欠溝の両側縁部に、対面して半径方向に突出す る２個の板状のクランプ片の一端をそれぞれ一体に固着して形成し、クランプ片 の他端をそれぞれ中心方向に向って折り返して、適宜の間隙をもって対面する形 状に形成したものである。

【０００７】

【作用】

本考案によれば、ブロー成型によって成型して、支持筒部の両端および固定具 部分の内端等を切り落し、固定具部分にねじの貫通する孔を加工すれば、固定具 を一体に形成し、しかもブロー成型によって製作することができるものである。

【０００８】

【実施例】

以下、図面により本考案の一実施例について詳細に説明する。

【０００９】 図１〜図２において、グリップ２８はつぎのように形成されている。すなわち 、合成樹脂製の円筒状の握り部２９の両端に、中心を貫通する支持管３１に嵌合 する支持筒部３３が形成され、支持筒部３３を軸方向に切り欠いた切欠溝３５の 両側縁部に、対面して半径方向に突出する２個の板状のクランプ片（固定具部分 ）３７，３７の一端をそれぞれ一体に固着した形状に形成し、クランプ片３７， ３７の他端をそれぞれ中心方向に向って折り返して適宜間隙３９をもって対面す る形状に形成し、クランプ片３７，３７を貫通するねじ４１によって締め付けら れている。またグリップ２８の下部にはスロットルワイヤ４２が貫通して設けら れている。

【００１０】 グリップ２８は図２に示すようにブロー成型によって成型される。すなわち、 上部金型４３，下部金型４５によって、予め加熱軟化させた２枚の合成樹脂板４ ７，４９を鎖線Ａ，Ｂに示すように重ね合せて圧着し、一端に設けた凹部５１， ５３を貫通する空気管５５より空気を圧入すると、合成樹脂板４７，４９は、上 部金型４３，下部金型４５の内面に形成された型面５７，５９に圧着され、温度 が低下するとともに硬度が復帰する。上部金型４３，下部金型４５を開いて成型 物を取出し、支持筒部３３の端面と、クランプ片３７，３７の内端の接続部Ｃを 切り落し、クランプ片３７にねじ４１の貫通する孔を加工するものである。なお 、図３に示すように、クランプ片３７，３７の内端のＣの部分を支持管３１の外 径より外方に位置せしめて、成型後切り落すことなく設けてもよい。

【００１１】

【考案の効果】

本考案によれば、グリップを支持管に固定するための固定具（クランプ片）を 一体に形成し、しかもブロー成型法による製作を可能とする形状としたので、金 型が安価で、製作容易となるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るグリップの一実施例で、（ａ）は
側断面図、（ｂ）は正面図である。

【図２】同ブロー成型の説明図で、（ａ）は側断面図、
（ｂ）は正面図、（ｃ）は正断面図である。

【図３】同他の実施例の正面図である。

【図４】従来例を示すもので、（ａ）は側断面図、
（ｂ）は正面図である。

【図５】従来例のブロー成型の説明図で、（ａ）は側断
面図、（ｂ）は正面図、（ｃ）は正断面図である。

【符号の説明】

２９ 握り部 ３１ 支持管 ３３ 支持筒部 ３５ 切欠溝 ３７ クランプ片 ３９ 間隙 ４１ ねじ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 合成樹脂製の円筒状の握り部２９の両端
   に、中心を貫通する支持管３１に嵌合する支持筒部３
   ３，３３を設け、前記支持筒部３３を軸方向に切り欠い
   た切欠溝３５の両側縁部に、対面して半径方向に突出す
   る２個の板状のクランプ片３７，３７の一端をそれぞれ
   一体に固着した形状に形成し、前記クランプ片３７，３
   ７の他端をそれぞれ中心方向に向って折り返して適宜の
   間隙３９をもって対面する形状に形成し、前記クランプ
   片３７，３７を貫通して、前記クランプ片３７，３７を
   互いに締め付けて、前記握り部２９を前記支持管３１に
   固定するための締付ねじ４１を設けたことを特徴とする
   グリップ。