JPH0638141A - Ｔｖ受像機の音声回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ＩＣ化に適したＴＶ受像機の音声
回路に関する。 【構成】 本発明は、ＩＦ検波回路（２）と、ＢＰＦ
（３）と、第１のリミッタ（９）と、トラップフィルタ
（１０）と、乗算回路（５）と、第２のリミッタ（７）
と、ＦＭ検波回路（８）とから成り、第１のリミッタ
（９）によりトラップフィルタ（１０）に入力される信
号の振幅を最適値に設定している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ＩＣ化に適したＴＶ受
像機の音声回路に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般にＴＶ受像機では、映像信号搬送波
と音声信号搬送波の差の周波数成分を抽出し、抽出した
信号（ＮＴＳＣ方式で４．５ＭＨｚ）を直接にＦＭ検波
して音声信号を得ている。ところが、最近前記信号の周
波数を一旦低い周波数に変換した後、ＦＭ検波する方式
が登場している。

【０００３】図２は、そのようなＴＶ受像機の音声回路
を示す回路図で、アンテナからの放送信号は、チューナ
で選択されてＩＣ（１）内のＩＦ検波回路（２）に印加
される。ＩＦ検波回路（２）は、ＩＦ信号の増幅、振幅
制御及び検波を行なう。そして、前記検波による出力信
号が４．５ＭＨｚ（ＮＴＳＣ方式）の中心周波数を持つ
ＢＰＦ（３）に印加され、音声ＩＦ信号が抽出されてト
ラップフィルタ（４）に印加される。

【０００４】図２では４．５ＭＨｚの音声信号を３．５
８ＭＨｚの色副搬送信号に基づき９２０ＫＨｚに周波数
変換している。その場合、前記４．５ＭＨｚの音声信号
中の２．６６ＭＨｚの成分が防害波となるため、前記
２．６６ＭＨｚの成分を除去する必要がある。そこで、
乗算回路（５）の前段に２．６６ＭＨｚを除去するトラ
ップフィルタ（４）が配置されている。

【０００５】一方、Ｙ／Ｃ処理回路（６）は、ＩＦ検波
回路（２）からの映像信号を処理するもので、一定周波
数の３．５８ＭＨｚの色副搬送波を発生する。これによ
り、乗算回路（５）からは９２０ＫＨｚの音声信号が発
生し、リミッタ（７）で振幅制限された後、ＦＭ検波回
路（８）でＦＭ検波され、音声信号が得られる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、ＴＶ受像機
における音声ＲＦ信号レベルと映像ＲＦ信号レベルの比
は、放送局等の伝送系の違いにより、バラツキがある。
映像ＩＦ信号は、ＩＦ（中間周波）検波回路内のＡＧＣ
の働きにより一定レベルに変換された後、検波される
が、音声ＩＦ信号レベルは前記バラツキに従って変動す
る。それ故、トラップフィルタ（４）には上述のレベル
変動する信号が加わる。図２のトラップフィルタ（４）
は、ＩＣ（１）の外部に配置されるものであり、セラミ
ック等の共振子を利用したフィルタである。このような
フィルタでは入力レベル変動が起きてもフィルタ特性は
変化せず問題は起きない。ところが、最近前記トラップ
フィルタ（４）をＩＣ（１）内のアクティブフィルタ構
成で内蔵するタイプのＩＣが登場している。これによ
り、ＩＣの外付部品の削減が可能となる。前記アクティ
ブフィルタは、Ｓ／Ｎと歪に相反関係を有している。Ｓ
／Ｎを良くするためには大入力信号を前記フィルタに印
加したいが、大入力信号は前記フィルタの中心周波数を
乱し、周波数特性が崩れ出力信号が歪む、という問題が
あった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上述の点に鑑み
成されたもので、映像信号と音声信号を含む複合信号か
ら音声信号を検波するＩＦ検波回路と、該ＩＦ検波回路
の出力信号中から音声信号を抽出するＢＰＦと、該ＢＰ
Ｆの出力信号を振幅制限する第１のリミッタと、該第１
のリミッタの出力信号から不要成分を取り除くトラップ
フィルタと、該トラップフィルタの出力信号を周波数変
換するための乗算回路と、該乗算回路の出力信号を振幅
制限する第２のリミッタと、該第２のリミッタの出力信
号をＦＭ検波するＦＭ検波回路と、から成ることを特徴
とする。

【０００８】

【作用】本発明に依れば、アクティブフィルタ構成のト
ラップフィルタに入力される信号のレベルを前記フィル
タに最適な値となるようにリミッタで振幅制御してい
る。

【０００９】

【実施例】図１は、本発明の一実施例を示す回路図で、
（９）はＩＦ検波回路（２）の出力信号レベルを所定値
に制御するリミッタ、及び（１０）はＩＣ（１）に内蔵
されるアクティブフィルタ構成のトラップフィルタであ
る。尚、図１において、図２と同一の回路素子について
は同一の符号を付し、説明を省略する。

【００１０】図１のトラップフィルタ（１０）はＩＣ
（１）内に内蔵されており、入力信号のＳ／Ｎと歪の関
係から最適な入力レベルが存在する。そこで、本発明で
はトラップフィルタ（１０）の前段にリミッタ（９）を
設け、その振幅制限値を前述の最適レベルに設定する。
これにより、トラップフィルタ（１０）のＳ／Ｎが良好
になると共に中心周波数が変動しない、という利点を有
する。

【００１１】図３は、図１のリミッタ（９）の具体回路
図を示すもので、入力端子（１１）からの入力信号は、
第１差動増幅器（１２）で増幅された後、更に第２差動
増幅器（１３）で増幅される。第２差動増幅器（１３）
は、入力信号に応じてスイッチング動作するようにな
り、出力端子（１４）に振幅制限された信号が得られ
る。

【００１２】

【発明の効果】以上述べた如く、本発明によればＩＣに
内蔵されたフィルタに対して、最適レベルの信号を印加
することができる。その為、フィルタのＩＣ化が可能と
なり、ＩＣの外付部品の削減が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のＴＶ受像機の音声回路を示すブロック
図である。

【図２】従来のＴＶ受像機の音声回路を示すブロック図
である。

【図３】図１のリミッタ（７）の具体回路図である。

【符号の説明】

（２） ＩＦ検波回路 （３） ＢＰＦ （７） リミッタ （８） ＦＭ検波回路 （９） リミッタ （１０） トラップフィルタ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 映像信号と音声信号を含む複合信号から
   音声信号を検波するＩＦ検波回路と、 該ＩＦ検波回路の出力信号中から音声信号を抽出するＢ
   ＰＦと、 該ＢＰＦの出力信号を振幅制限する第１のリミッタと、 該第１のリミッタの出力信号から不要成分を取り除くト
   ラップフィルタと、 該トラップフィルタの出力信号を周波数変換するための
   乗算回路と、 該乗算回路の出力信号を振幅制限する第２のリミッタ
   と、 該第２のリミッタの出力信号をＦＭ検波するＦＭ検波回
   路と、 から成ることを特徴とするＴＶ受像機の音声回路。
2. 【請求項２】 前記ＢＰＦはＩＣの外付けとして配置さ
   れ、前記第１のリミッタ及び前記トラップフィルタは前
   記ＩＣに内蔵されることを特徴とする請求項１記載のＴ
   Ｖ受像機の音声回路。