JPH0637705Y2 - カード挟持用雄ホック - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は孔を開けずにカード等を取付けることができる
カード挟持用雄ホックに関するものである。

（従来の技術） このような孔を開けずにカード等を取付けるようにした
カード挟持用雄ホックには、実公昭56-13767号公報に開
示されたものがある。

このカード挟持用雄ホックは第４図に示すように、雌ホ
ックの嵌合孔に嵌合する中空部を有する先尖突起11を金
属製の座板10の中央に一体突出した雄部13と、止座板14
の中央に連結筒15を突出した取付部16とから構成され、
座板10と止座板14との間に取付生地等を挟んだ状態で雄
部13と取付部16とを嵌着することにより結合するように
したものである。

（考案が解決しようとする課題） 上記した従来のカード挟持用雄ホックは、金属製ではあ
るが中空であり、全体として剛性に難点があることか
ら、その先尖部でカード等に孔を開けようとした時に変
形しやすく孔が開けにくいといった実際の使用面におい
て問題点があるとともに、中空部分に水等が入って錆の
発生の原因となり、また多数の部品の保管や運搬におい
て重量が大となること及び二種類の部品を製作する必要
があること等製作、取り扱いにおいても問題があった。

また取付対象物への取付けにおいて、雄部と取付部の二
部品を結合した後、カシメ状に両者を嵌着しなければな
らないので、取付け作業も非常に厄介であり、その取付
け作業性においても問題があった。

本考案は、上記従来のカード挟持用雄ホックの有する問
題点を解消し、カード挟持用雄ホックの製作性と取付け
作業性を向上させるとともに軽量で確実な穿孔ができる
ところのカード挟持用雄ホックを提供することを目的と
している。

（課題を解決するための手段） 本考案のカード挟持用雄ホックは、前記目的を達成する
ために、合成樹脂製とし、胴部と先の尖った頭部との間
に僅かに細くなった首部を形成した中実の突起を、座板
の中央に一体に突設形成し、前記座板を熱溶融性の取付
対象物を熱溶着手段で固着し、前記先の尖った頭部を雌
ホックに挿入して、前記首部に雌ホックを脱着自在に嵌
着するようにしたことを特徴としている。

（実施例） 次に本考案のカード挟持用雄ホックの実施例を図面に基
づいて説明すると以下の通りである。

第１図は本考案のカード挟持用雄ホックの断面図、第２
図は雌ホックと嵌合した状態の同組立状態の断面図、第
３図は使用状態を示す説明図である。

実施例に示したカード挟持用雄ホックＡは、全体をポリ
アセタール樹脂、ナイロン樹脂等で形成したものであっ
て、断面円形の胴部１と略円錐形の先の尖った形状にし
た頭部２との間に僅かに細くなった首部３を形成した中
実の突起４を円形の座板５の中央に一体に突設形成した
ものであるが、樹脂の種類は、座板を取付対象物に熱溶
着（高周波溶着、超音波溶着）できるものであれば特に
限定されるものではない。

このカード挟持用雄ホックＡは、その突起４を熱溶融性
の取付対象シートに貫通させて座板５を該取付対象シー
トに熱溶着手段で固着するとともに、別の取付対象シー
ト若しくは同一シートの別位置に取付いた雌ホックＢの
雌孔部に前記突起４を嵌合することにより雌ホックＢに
嵌装したスプリング６が、突起４の首部３に係合されて
結合するようになるのであるが、例えば、第３図に示す
ように、カード挟持用雄ホックＡ、Ａと対応して雌ホッ
クＢ、Ｂを取付けた取付対象シートＣのカード挟持用雄
ホックＡ、Ａ上に、紙等よりなるカードＤを置いた状態
で雌ホックＢ、Ｂをカード挟持用雄ホックＡ、Ａに嵌合
押圧すれば、カード挟持用雄ホックＡ、Ａの突起４の頭
部２はカードＤを突き破って両者は嵌着され、カードＤ
を簡単に止着挟持するようになる。

（考案の作用効果） 以上説明した本考案のカード挟持用雄ホックは、全体を
合成樹脂製とし、胴部と先の尖った頭部との間に僅かに
細くなった首部を形成した中実の突起を座板の中央に一
体に突設形成し、前記座板を熱溶融性の取付対象物に熱
溶着手段で固着するようにしたから、一部品でもって構
成され、部品相互の結合を必要としないものとなり、そ
の製作性を著しく良好として安価に提供できるととも
に、先の尖った突起が中実で剛性を有するようになるか
ら、カード等を突き破る際に変形するようなことがな
く、雌ホックとカード挟持用雄ホックの間に確実にカー
ド等を挟持することができ、スキーのチケットホルダー
等に使用するカード挟持用雄ホックとして最適品が提供
できる。

また本考案のカード挟持用雄ホックは合成樹脂製であ
り、かつ突起部分が中実であるから、適当な剛性を具備
するようになるとともに、中空部に水が入って溜るとい
ったこともなく、当然のことながら錆を発生せず、雌ホ
ックとの嵌合に支障が生じたり、挟持しているカードに
錆が付着するようなことがないとともに、商品の保管や
運搬における重量が軽量であること及び二種類の部品を
製作する必要がないこと等から、部品の製作、組立て、
取り扱いにおける従来の問題点を解消することができ
る。

また単一部品から構成しているので、取付対象シートへ
の取付けにおいて、突起を取付対象シートに貫通させて
座板を熱溶着すればよく、従来のように、雄部と取付部
の二部品を結合した後、カシメ状に両者を嵌着しなけれ
ばならないといった厄介や手間が不要となり、極めて能
率的な取付け作業により取付けができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のカード挟持用雄ホックの断面図、第２
図は雌ホックと嵌合した状態の断面図、第３図は使用状
態を示す説明図、第４図は従来品の断面図である。 Ａ……カード挟持用雄ホック Ｂ……雌ホック Ｃ……取付対象シート、Ｄ……カード １……胴部、２……頭部 ３……首部、４……突起 ５……座板、６……スプリング

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】胴部と先の尖った頭部との間に僅かに細く
   なった首部を形成した中実の突起を、座板の中央に一体
   に突設形成し、前記座板に熱溶融性の取付対象物を熱溶
   着手段で固着し、前記先の尖った頭部を雌ホックに挿入
   して、前記首部に雌ホックを脱着自在に嵌着するように
   したことを特徴とする合成樹脂製のカード挟持用雄ホッ
   ク。