JPH0637620B2 - 炭素繊維用水添ピツチの製造法 - Google Patents

炭素繊維用水添ピツチの製造法

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JPH0637620B2
JPH0637620B2 JP8939986A JP8939986A JPH0637620B2 JP H0637620 B2 JPH0637620 B2 JP H0637620B2 JP 8939986 A JP8939986 A JP 8939986A JP 8939986 A JP8939986 A JP 8939986A JP H0637620 B2 JPH0637620 B2 JP H0637620B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、炭素繊維用水添ピツチを連続的に製造する
方法に関する。特に本発明は、原料ピツチ、有機溶媒お
よび水添用固体触媒からなるピツチスラリーを定量的に
水添反応器へ供給し、水添ピツチを連続的に製造する方
法に関する。
(従来の技術) 炭素繊維用水添ピツチを製造する方法については、型式
としては回分式と連続式がある。触媒については無触媒
の場合と、水添用固体触媒を用いる懸濁触媒方式、ある
いは固定(充填)触媒方式等が知られている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、従来の方法では下記に述べるような種々
の問題点を有していた。
すなわち、反応型式において回分式と連続式を比較する
と、連続式では生産性が良く、得られる水添ピツチの品
質のバラツキも小さいなど利点がある。
また触媒に関しては、 (1)無触媒の場合は、テトラヒドロキノリンなど水素付
与性を有する有機溶媒を使用することゝなるが、この場
合ピツチが該溶媒に殆ど溶解するので、該溶媒に溶解し
たピツチを連続的に水添反応器へ供給することは容易で
ある。
しかし前記水素付与性溶媒は極めて高価であり、また水
添反応速度はおそく、したがつて、原材料費がコスト高
で、かつ水添反応器もかなり大容量のものを必要とする
ので、実用的な面で問題がある。
(2)固定触媒で水添反応を連続的に行なう場合は、一般
に触媒活性が、該ピツチの水添処理の進行とゝもに劣化
するため、水添反応の度合、すなわち水添ピツチの品質
が時間とともに変動するという問題があつた。その際、
該水添ピツチをメソ化後、紡糸して炭素繊維を得るが、
上記の該水添ピツチの品質の変動は、後の炭素繊維の紡
糸性にも影響し、良好な紡糸性を定常的に維持すること
は困難である。
この場合、触媒の劣化が進んだ段階で、水添反応を停止
し、旧触媒を水添反応器より取出し、再び新触媒を該反
応器へ充填することが必要となり、生産性にも問題があ
る。
また触媒充填層を複数個設置し、切替え運転することも
考えられるが、水添反応器は一般に高圧系の高価な反応
器であるので、複数個設置することは経済的ではない。
(3)懸濁触媒を用いて、水添反応を連続的に行なう場合
には、常に新しい触媒が、原料ピツチおよび溶媒ととも
に定量的に水添反応器へ供給出来れば、上記(1)及び(2)
の問題が解決できると考えられるが、水添用固体触媒と
していくら微細な粒子を用いても、これをピツチととも
に溶媒に混合すると、ピツチの粘性に起因して、触媒が
フロツク化する現象が生じ、仕込触媒粒子の100倍以
上、場合によつては1000〜10000倍の大きさに凝集して
しまう。
そのため該ピツチスラリーを連続的に水添反応器へ供給
する手段として用いる定量ポンプ内で、凝集したり触媒
が閉塞したり、ピツチ成分が粘着したりするので、該ピ
ツチスラリーを連続的かつ定量的に水添反応器へ供給す
ることは不可能であり、品質が安定しないだけでなく、
予熱装置や反応器でのコーキングをひきおこし、安定運
転できないという問題があつた。
(問題点を解決するための手段) そこで、本発明者等は従来技術が有する以上のような問
題点を解消させ、炭素繊維用水添ピツチを連続的に製造
する方法について鋭意検討した結果、湿式粉砕処理によ
り原料ピツチ、有機溶媒および水添用固体触媒からなる
ピツチスラリーを得、これを定量的に水添反応器へ供給
することにより従来の問題点が解決できることを見い出
し本発明に到達した。
すなわち本発明の目的は、原料ピツチ、有機溶媒および
水添用固体触媒からなるピツチスラリーを定量的に水添
反応器に供給して安定して水添ピツチを製造する方法を
提供するものである。
そして、その目的はピツチを有機溶媒および水添用固体
触媒の存在下、水素と反応させて、炭素繊維用水添ピツ
チを連続的に製造する方法において、ピツチ、有機溶媒
および水添用固体触媒を含む混合物を湿式粉砕処理し
て、ピツチスラリーを得、該ピツチスラリーを定量ポン
プを介して水添反応器に連続的に供給することにより達
成される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のピツチとしては、一次石炭液化物、例えば、石
炭の溶剤抽出処理により得られたピツチ、石炭の水素化
処理により得られたピツチの他、タールピツチ、石油ピ
ツチ及び石油の水素化分解や残渣油の熱処理から得られ
たピツチ、及びそれらの類似物等が用いられる。
有機溶媒としては、実質的にトルエン可溶性であり、沸
点200〜550℃を有し、芳香族炭素比率(fa)が0.5
以上の芳香族系炭化水素油が用いられ、例えば、石炭液
化油、分解油、アントラセン油、吸収油、ナフタリン
油、アルキルナフタレン、テトラリンなどが挙げられ
る。またこれら芳香族炭化水素に灯油などの脂肪族炭化
水素を少量混合して使用することもできる。ピツチと有
機溶媒との仕込比率は、通常ピツチ1重量部に対し、0.
2〜10重量部、好ましくは0.5〜3重量部の割合であ
る。
なおピツチを水添して得た反応液の一部を有機溶媒とし
てリサイクル使用してもよい。この場合流体の粘性から
トルエン不溶分は30%以下が好ましい。
水添用固体触媒としては、ニツケル、クロム、モリブデ
ン、鉄、コバルト、亜鉛、銅、イツトリウム、ランタニ
ド、錫、バナジウム、マンガン、タングステンの少なく
とも一種から選ばれる金属もしくは合金、それらの酸化
物もしくは硫化物またはこれらの混合物が用いられる。
水添用固体触媒は、1次粒子として50〜500メツシ
ユ好ましくは100〜325メツシユの粒度にあらかじ
め粉砕整粒した後、上記ピツチおよび有機溶媒と混合す
る必要がある。これは後工程の水添反応における触媒表
面積を大きくし、触媒活性を高めるだけでなく、ピツチ
スラリーの湿式粉砕を効果的に取進めるためである。一
方上記の粒度よりもさらに微細な粒子にまで粉砕するこ
とは、過大な粉砕エネルギーを必要とするので好ましく
ない。
また該触媒仕込量は、該ピツチ仕込量に対して0.1〜3
0重量%、好ましくは1〜10重量%である。
本発明では、ピツチ、有機溶媒および水添用固体触媒を
含む混合物を湿式粉砕処理することが重要であり、ここ
で湿式粉砕処理とは、上記のピツチ、有機溶媒および水
添用固体触媒の混合物からなるピツチスラリーに高度の
剪断力を作用させて、水添用固体触媒のフロツク(凝集
体)を粉砕破壊させる操作をいう。かゝる処理に使用す
る湿式粉砕機としては、フロツクを粉砕することができ
る型式のものであれば何れも使用することが出来る。
湿式粉砕機としては、剪断磨砕型、切断剪断ミル型、衝
撃式粉砕機型などの湿式粉砕機が使用される。
これら湿式粉砕機は、高度の剪断力を付与させるもの
で、その回転数通常500〜20,000rpm、好ましくは1000〜
5000rpm、攪拌仕事量としては、ピツチスラリー1kg当
り0.1〜20W(ワツト)・hr、好ましくは1〜10W
(ワツト)・hr程度である。回分式湿式粉砕機における
処理時間としては0.01〜10時間程度である。
回転数(攪拌数)ないし攪拌動力の上限は、フロツクを
粉砕、破壊するという点からは、特に限定されるもので
はないが、水添用固体粒子そのものが更に微粉砕される
ことは、水添反応後の触媒分離(過)操作上、有利で
はないので、固体触媒の種類、性質、反応温度、処理時
間、処理量等に応じて適宜に選択することが必要であ
る。処理温度としては通常50〜300℃、好ましくは
100〜200℃の範囲から選択される。
さらに攪拌仕事量については、処理するピツチスラリー
におけるピツチと有機溶媒との仕込比率、ピツチに対す
る固体触媒の濃度、ピツチスラリーの粘度によつてその
所要仕事量は大幅に変わるものである。
たとえば極端な場合ピツチ1重量部に有機溶媒10重量
部、ピツチに対する固体触媒が0.1重量%であるピツチ
スラリーを300℃の高温下湿式粉砕する場合は、該ピ
ツチスラリー中のピツチおよび固体触媒の濃度が小さい
こと、および高温のため該ピツチスラリーの粘度が小さ
いことにより、該ピツチスラリー1kg当りの湿式粉砕に
おける所要仕事量は0.1〜1W(ワツト)・hr程度でよ
い。
該湿式粉砕機の形状としては通常、高粘性型タービンが
用いられる。該タービンにおいては、タービン翼とステ
ーターを両者の間隙が2mm以下、好ましくは1mm以下と
なるように組合せた構造が用いられる。
湿式粉砕機の型式としては、回分式粉砕機のほかに流体
移動管内に高速回転翼を設けた、いわゆるパイプライン
型の粉砕機を使用することもできる。この粉砕機は粉砕
作用と共に、ピツチスラリーの移送作用を併せ有するの
で、装置がコンパクトになり、特に連続法に好適であ
る。パイプライン型の粉砕機においても、回転数、攪拌
仕事量、処理温度等は、回分式粉砕機の場合と同様であ
る。
湿式粉砕機の市販品としては、特殊機化工業(株)製
(商標)“ホモミクサー”、“パイプラインホモミクサ
ー”、小松ゼアノ(株)製(商標)“デイスインテグレ
ーター”などがあげられる。
本発明においては、ピツチ、有機溶媒、水添用固体触媒
を上述した湿式粉砕機に一度に供給することにより、充
分均一なピツチスラリーとすることができるが、更に好
ましくは、これら3成分を湿式粉砕機に供給する前に、
あらかじめ槽型混合機で予備混合するのがよい。予備混
合槽は通常の攪拌槽でよく、とりわけ大きな剪断力や高
速回転を必要とするものではない。回転数としては50
〜300rpm程度で充分である。
特に、予備混合槽を用いてスタートアップする場合、ま
ず最初に有機溶媒を仕込み、次いで触媒を加え、最後に
ピツチを加える順序で3者を混合することが好ましい。
(第2図参照) 本発明の最も好ましい態様は、予備混合槽に外部循環路
を設け、該循環路内に湿式粉砕機を設け、充分量の循環
をとり、その一部を定量ポンプを介して水添反応器に供
給する方法である(第3図、第4図参照)。
該外部循環路におけるピツチスラリーの循環流量は該予
備混合槽におけるピツチスラリーの量に応じて決めれば
よいが、通常該循環流量をQ(kg/hr)とし、予備混合槽
におけるピツチスラリーの量M(kg)とすれば、Q/Mは0.5
〜20好ましくは1〜10の範囲である。このピツチス
ラリーの外部循環をあらかじめ0.5ないし10時間実施
することにより、ピツチスラリー中のフロツイ化した固
体触媒が、外部循環路内の湿式粉砕機により、1次粒子
の粒度まで充分粉砕、分散され、該外部循環路を循環す
るピツチスラリーの一部を定量ポンプを介して水添反応
器へ供給すれば、その定量性は極めて良好で、該外部循
環による湿式粉砕処理は、上記他の方法による湿式粉砕
処理に比べて、最も望ましい態様である。
なお上記いずれのケースの場合でも水添反応後のピツチ
スラリーの一部を、該湿式粉砕機または該予備混合槽へ
戻し、循環させてもよい。かくすることにより水添反応
を効率的に行なうことができる。
上記湿式粉砕処理されたピツチスラリーを、水添反応器
へ供給する定量ポンプとしては、プランジャーポンプ、
ギアポンプなどが通常用いられる。
第1図は、ピツチ、有機溶媒および水添用固定触媒を直
接湿式粉砕機へ供給し湿式粉砕処理したピツチスラリー
を水添反応器へ連続供給するフローシートを示す。この
場合の湿式粉砕機としては、槽型ホモミクサーではな
く、パイプラインホモミクサーが好適である。
第2図は、ピツチ、有機溶媒および該触媒を槽型混合機
で予備混合し、該予備混合物を湿式粉砕処理し、該処理
によつて得られたピツチスラリーを水添反応器へ連続供
給するフローシートを示す。
第3図は予備混合槽に湿式粉砕機を含む外部循環ライン
を設け、該ラインの湿式粉砕機入口側よりピツチスラリ
ーを水添反応器へ連続供給するフローシートを示す。
第4図は、予備混合槽に湿式粉砕機を含む外部循環ライ
ンを設け、該ラインの湿式粉砕機出口側よりピツチスラ
リーを水添反応器へ連続供給するフローシートを示す。
第3図および第4図に示すような外部循環ラインを有す
る槽型混合機を使用する場合、定量ポンプへの抜出量1
重量部に対して1〜50重量部の循環量をとることが好
ましい。かくすることにより、スラリーを一層均一に湿
式粉砕処理することができる。
(作用) ピツチ、有機溶媒および水添用固体触媒を湿式粉砕処理
することにより、ピツチの粘性に起因して凝集した触媒
が、実に効果的に微粒化かつ分散するため、該ピツチス
ラリーを定量ポンプを介して水添反応器へ連続的に供給
する際、定量ポンプ内で触媒が閉塞したり粘着すること
なく、円滑に運転することが可能になつた。
(効果) 以上のように、本発明によれば、炭素繊維用水添ピツチ
を連続的に、かつ安定的に製造することが可能となつ
た。
また、水添用固体触媒が十分な分散状態を維持して反応
器へ供給されるため、水添反応速度も向上し、水添反応
器の所要容量も小さくなり、該反応器は高圧容器である
ため、建設コストが大幅に軽減される。
そして、品質面で安定した水添ピツチを得ることが出来
るため、後工程の炭素繊維の紡糸性も格段に向上し、紡
糸の安定運転が可能となつた。
更には、ピツチ、有機溶媒および水添用固体触媒の均一
スラリーは、通常予熱器を経て、水添反応器へ供給され
るが、本発明においては予熱器への供給量が一定である
ので、該予熱器内でのピツチのコーキングによるトラブ
ルも解消される等の種々の利点を有しているので、本発
明は工業上非常に有用である。
以下実施例によつて本発明を具体的に説明するが、本発
明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定される
ものではない。
(実施例1) 第1図に示すフローシートにより、下記に示すピツチ、
有機溶媒および水添用固体触媒を湿式粉砕処理してピツ
チスラリーを得、該ピツチスラリーを定量ポンプを介し
て水添反応器へ供給した。
湿式粉砕機1へ、ピツチ2;500kg/hr、有機溶媒
3;500kg/hr、触媒4;25kg/hrを連続的に供給
し、温度150℃にて、湿式粉砕機1で湿式粉砕処理を
行ない、定量ポンプ5を介して水添反応器6へ1025
kg/hrで連続供給した。連続供給は安定して運転でき、
その定量性は±5%以内であつた。
尚、実施例1で使用するピツチ、有機溶媒および水添用
固体触媒の種類、性質は次の通りである。
ピツチ;石炭の溶剤処理により得られたピツチで、粒度
が2〜10mmのもの 有機溶媒;アントラセン油 水添用固体触媒;銅、亜鉛系酸化物触媒で、粒度が35
0メツシユ以下のもの (実施例2) 第2図に示すフローシートにより、ピツチ、有機溶媒お
よび水添用固体触媒を、容量4m3の槽型混合機を経由し
て、湿式粉砕機により湿式粉砕処理する他は実施例1と
同様である。槽型混合機7における液量は3.0Tとし、
触媒が混合機内で沈降しない程度に攪拌を行なつた。こ
の場合も、ピツチフラリーの水添反応器への連続供給は
安定して運転でき、その定量性は±3%以内であつた。
(実施例3) 第3図に示すフローシートにより、湿式粉砕機を含む外
部循環ラインを設け、予めピツチスラリーを所定時間湿
式粉砕処理した後、該スラリーを水添反応器へ連続供給
した。
すなわち槽型混合機7に、有機溶媒3;1000kg、触
媒4;50kgを仕込み、該混合機7内を攪拌しながら1
50℃まで昇温する。ついでピツチ21000kgを段階
的に小分けして混合機7へ仕込み、ピツチ2を有機溶媒
3に溶解する。ついで循環ポンプ8により5000kg/h
rの流量にて槽型混合機7に対し該ピツチスラリーの外
部循環を行ない、これにともなつて該循環ラインに設け
た湿式粉砕機1により該ピツチスラリーの湿式粉砕処理
を3時間実施した。その後該ピツチスラリーを定量ポン
プ5を介して水添反応器6へ80kg/hrで連続供給し
た。該連続供給は極めて安定して運転でき、その定量性
は±1%以内であつた。
なお実施例3におけるピツチ、有機溶媒、水添用固体触
媒は、それぞれ実施例1に記載のものを使用した。
(実施例4) 第4図に示すフローシートにより、湿式粉砕機を含む外
部循環ラインを設け、ピツチスラリーの湿式粉砕処理と
同時に、該スラリーを水添反応器へ連続供給した。すな
わち槽型混合機7へピツチ2;500kg/hr、有機溶媒
3;500kg/hr、触媒4;25kg/hrを連続的に供給
し、温度150℃で、該ピツチスラリーを循環ポンプ8
にて30,000kg/hrで外部循環を行ない、該循環ラ
インに設置した湿式粉砕機1で湿式粉砕処理されたピツ
チスラリーのうち、1025kg/hrは定量ポンプ5を介
して水添反応器6へ連続供給し、残りのピツチスラリー
28,975kg/hrを槽型混合機へ戻した。
ピツチスラリーの水添反応器6への上記連続供給は極め
て安定して運転でき、その定量性は±1%以内であつ
た。
なお実施例4におけるピツチ、有機溶剤、水添用固体触
媒は、それぞれ実施例1に記載のものを使用した。
(比較例) 実施例2において、湿式粉砕機1を全く使用しない以外
は実施例2と同様に実施した。この場合は、定量ポンプ
5内部で、しばしば凝集した触媒による閉塞や、ピツチ
分による粘着を生じ、その都度定量ポンプ5の回転数を
手動により変更するなどを要し、ピツチスラリーの安定
な連続供給は不可能であつた。
【図面の簡単な説明】
第1〜4図は本発明の方法の各種実施態様を示す図であ
る。 1;湿式粉砕機、7;槽型混合機 2;ピツチ、8;循環ポンプ 3;有機溶媒、9;水素 4;水添用固体触媒 5;定量ポンプ 6;水添反応器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深尾 隆久 福岡県北九州市八幡西区大字藤田2447番地 の1 三菱化成工業株式会社黒崎工場内 (72)発明者 高木 司美 福岡県北九州市八幡西区大字藤田2447番地 の1 三菱化成工業株式会社黒崎工場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピツチを有機溶媒および水添用固体触媒の
    存在下、水素と反応させて、炭素繊維用水添ピツチを連
    続的に製造する方法において、ピツチ、有機溶媒および
    水添用固体触媒を含む混合物を湿式粉砕処理して、ピツ
    チスラリーを得、該ピツチスラリーを定量ポンプを介し
    て水添反応器に連続的に供給することを特徴とする炭素
    繊維用水添ピツチの製造法。
  2. 【請求項2】ピツチ、有機溶媒および水添用固体触媒を
    含む混合物を槽型混合機で予備混合し、該予備混合物を
    湿式粉砕処理することを特徴とする、特許請求の範囲第
    1項記載の水添ピツチの製造法。
  3. 【請求項3】有機溶媒と水添用固体触媒を槽型混合機で
    混合し、次いでピツチを加えて該混合機で予備混合する
    ことからなる特許請求の範囲第2項記載の水添ピツチの
    製造法。
  4. 【請求項4】槽型混合機に湿式粉砕機を含む外部循環ラ
    インを設け、該ラインよりピツチスラリーを定量ポンプ
    を介して抜き出すことからなる特許請求の範囲第2項記
    載の水添ピツチの製造法。
  5. 【請求項5】回転数500〜20,000rpmの湿式粉砕機を使用
    することからなる特許請求の範囲第1項記載の水添ピツ
    チの製造法。
  6. 【請求項6】ピツチスラリー1kgあたりの攪拌仕事量が
    0.1〜20W(ワツト)・hrの湿式粉砕処理することか
    らなる特許請求の範囲第1項記載の水添ピツチの製造
    法。
  7. 【請求項7】有機溶媒が芳香族炭化水素、又は芳香族炭
    化水素と脂肪族炭化水素の混合物である特許請求の範囲
    第1項記載の水添ピツチの製造法。
  8. 【請求項8】水添用固体触媒が、ニツケル、クロム、モ
    リブデン、鉄、コバルト、亜鉛、銅、イツトリウム、ラ
    ンタニド、錫、バナジウム、マンガン、タングステンの
    少なくとも一種から選ばれる金属もしくは合金、それら
    の酸化物もしくは硫化物またはこれらの混合物である、
    特許請求の範囲第1項記載の水添ピツチの製造法。
  9. 【請求項9】水添用固体触媒の粒度が50〜500メツ
    シユである特許請求の範囲第1項記載の水添ピツチの製
    造法。
JP8939986A 1986-04-18 1986-04-18 炭素繊維用水添ピツチの製造法 Expired - Lifetime JPH0637620B2 (ja)

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