JPH0637331A - 不揮発性半導体メモリの制御装置および制御方法 - Google Patents

不揮発性半導体メモリの制御装置および制御方法

Info

Publication number
JPH0637331A
JPH0637331A JP4249451A JP24945192A JPH0637331A JP H0637331 A JPH0637331 A JP H0637331A JP 4249451 A JP4249451 A JP 4249451A JP 24945192 A JP24945192 A JP 24945192A JP H0637331 A JPH0637331 A JP H0637331A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
gate electrode
semiconductor memory
drain
control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4249451A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinari Enomoto
良成 榎本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP4249451A priority Critical patent/JPH0637331A/ja
Publication of JPH0637331A publication Critical patent/JPH0637331A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Non-Volatile Memory (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造プロセスがCMOSプロセスと同じで、
歩留り良く製造可能な紫外線消去方式と同様の構成の不
揮発性半導体メモリに対して電気的な消去が可能な制御
方法および装置を用いて、この不揮発性半導体メモリを
多用化等に対応した半導体装置、特に受光素子と同一の
半導体装置に搭載可能とする。 【構成】 不揮発性半導体メモリ(EPROM)15の
消去時において、基準電圧制御回路24およびドレイン
電圧制御回路22により、ドレイン層3、ソース層2の
電圧を制御し、チャネルホットエレクトロン8を発生さ
せ、これによりインパクトイオン化された正孔13をゲ
ート制御回路23によりコントロールゲート電極7を介
して浮遊ゲート電極5の電圧を制御し、捕獲する。この
正孔13の注入により浮遊ゲート電極5の電圧を回復さ
せることにより、データの消去を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不揮発性半導体メモリ
の書込み、消去を行う制御装置、および制御方法に関
し、特に、消去を行う制御装置の構成および制御方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8および図9に、一般的に用いられて
いる不揮発性半導体メモリの構成を示してある。これら
の示すメモリはいずれもnチャネル型の浮遊ゲートを備
えた不揮発性メモリであり、p型半導体基板1の表面に
+ 型のソース層2およびドレイン層3が形成され、こ
れらのソース層2およびドレイン層3に亘ってゲート酸
化膜4が形成されている。ゲート酸化膜4の上には、浮
遊ゲート電極5が設置されており、さらに、この浮遊ゲ
ート電極5の上には、ゲート酸化膜6を介してコントロ
ールゲート電極7が設置されている。
【0003】図8に示す不揮発性半導体メモリ(EPR
OM)は、先ず、ソース層2に対しドレイン層3に9V
前後の正の高電圧を印加する。そして、浮遊ゲート電極
5に、ドレイン層3に印加した電圧と同程度の電圧がか
かるように、コントロールゲート電極7に高いゲート電
圧を印加すると、チャネル電流のうち、ドレイン層3の
近傍で加速されたエレクトロン(チャネルホットエレク
トロン8・CHE)の一部が浮遊ゲート電極5に注入さ
れ、これによりデータの入力が行なわれる。また、浮遊
ゲート電極5に3V前後の電圧がかかるようにコントロ
ール電極7に電圧を印加すると、チャネル電流の一部が
ドレイン層3の近傍の電界でインパクトイオン化を起こ
し、その時生じた電子(ドレインアバランシェホットエ
レクトロン9・DAHE)が浮遊電極5に注入され、こ
れによりデータの入力が行なわれる。そして、メモリの
消去は、紫外線を照射し、浮遊ゲート電極5から光励起
によって電子が周囲の半導体基板に放出されることで行
われる。従って、不揮発性半導体メモリ自体の構造は簡
単であり、多くの装置のROMとして採用されている。
【0004】しかし、このような紫外線を照射してメモ
リを消去する紫外線消去方式の不揮発性半導体メモリで
は、実装された状態での消去は困難であり、特に、受光
素子を用いた装置においては、受光素子以外は遮光措置
がとられるため、紫外線消去方式のメモリの書換えは不
可能である。また、紫外線消去方式の半導体メモリにお
いては、全体に紫外線が当たってしまうので、選択的に
メモリを消去することも不可能である。
【0005】このため、電気的にメモリの消去が可能な
EEPROM、EAROMと呼ばれる不揮発性半導体メ
モリが開発されており、その一例が図9に示すトンネリ
ングを用いたFLOTOXと呼ばれる半導体メモリであ
る。このメモリは、図8に示すメモリと殆ど同様の構成
であるが、浮遊ゲート電極5は、半導体基板1上に形成
されたドレイン層3またはソース層2とトンネル酸化膜
10を介して設置されている。そして、浮遊ゲート電極
5は、ドレイン層3との距離が小さなトンネリング部分
11が用意されており、このトンネリング部分11を通
ってドレイン層3からトンネリングにより浮遊ゲート電
極5に電子が移動可能となっている。この不揮発性半導
体メモリにおいて、浮遊ゲート電極5への電子の注入
(データの消去)は、図8に示した紫外線消去方式のE
PROMと同様にコントロールゲート電極7に高い電圧
を印加することにより行われる。一方、データの書き込
み(電子の放出)は、ドレイン層3に対しコントロール
ゲート電極7の電圧を短期間低く設定することで、トン
ネリングにより浮遊ゲート電極5からドレイン層3に電
子が流れ、データが書き込まれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、図9に示
す不揮発性半導体メモリは電気的にデータの設定、消去
が可能である。従って、受光素子などを含む装置に内蔵
される場合であっても、設定されたデータの消去が可能
であり、また、特定のデータを消去することも容易であ
る。しかしながら、トンネリング及びデータ保持を確実
に行うために製造プロセスが複雑・高度となり、同一の
半導体基板に搭載される受光素子などの製造プロセスと
異なるプロセスが必要となる。このため、図9にしめす
不揮発性半導体メモリを搭載することは製品価格を上昇
させ、また、歩留りが低下するという問題に繋がる。製
品価格を低下させ、歩留りを高くするためには、製造プ
ロセスが同じで、構造が簡単な紫外線消去方式の不揮発
性メモリを搭載することが望ましいのであるが、先に説
明したように消去が自由に行えず、近年のシステムの高
度化、多様化する装置に対応することが困難である。
【0007】そこで、本発明においては、上記の問題に
鑑みて、紫外線消去方式と同様の簡単な構造の不揮発性
半導体メモリを用いてデータの消去を電気的に容易に行
うことが可能な制御装置、および制御方式を提供するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明においては、チャネルホットエレクトロン
のインパクトイオン化により発生したホットホールと呼
ばれる正孔を用いて浮遊ゲート電極に蓄えられた電子数
を減少させてデータを消去するようにしている。すなわ
ち、本発明に係る第1導電型の半導体基板の表面に、第
2導電型のソース領域とドレイン領域とを備え、これら
のソース領域およびドレイン領域に亘って、コントロー
ルゲート領域により電位が制御される浮遊ゲート電極が
絶縁膜を介して設置された不揮発性半導体メモリの制御
を行う制御装置においては、ソース領域および半導体基
板に印加される基準電圧に対しドレイン領域に所定のド
レイン電圧を印加可能なドレイン電圧印加手段と、コン
トロールゲート領域に予め設定された2以上のゲート電
圧を印加可能なゲート電圧印加手段とを有することを特
徴としている。このような制御装置においては、半導体
基板にバイアスを印加してホットホールの注入効率を上
昇させるべく、半導体基板にソース領域に印加される基
準電圧に対し所定の基板電圧を印加可能な基板電圧印加
手段を有することが有効である。
【0009】このような制御装置を用いることにより、
不揮発性半導体メモリをソース領域および半導体基板に
印加される基準電圧に対しドレイン領域に所定のドレイ
ン電圧を印加する初期電圧設定工程と、コントロールゲ
ート領域に予め設定された2以上のゲート電圧を段階的
に印加するメモリ消去工程とを有することを特徴とする
制御方法により制御できる。また、初期電圧設定工程と
しては、ソース領域に印加される基準電圧に対し半導体
基板に所定の基板電圧を印加する基板・ドレイン電圧設
定工程を用いることが有効である。
【0010】
【作用】このような制御装置を用いて不揮発性半導体メ
モリを消去する場合は、先ず、ソース領域および半導体
基板を基準電圧に設定し、これに対しコントロールゲー
ト領域及びドレイン領域に所定の電圧を印加することに
より、チャネルホットエレクトロンを発生させる。そし
て、チャネルホットエレクトロンのインパクトイオン化
によりホットホールと呼ばれる正孔がドレイン領域側に
発生する。浮遊ゲート電極は、コントロールゲート領域
を基準電圧に対し所定のゲート電圧に保持することによ
り、発生したホットエレクトロンを捕獲するために最も
適した電圧に設定することが可能である。従って、デー
タを不揮発性半導体メモリに設定する際に、電子が注入
されて電圧が低下した浮遊ゲート電極は、正孔を捕獲す
ることにより、電圧が復帰し、データが消去される。こ
の正孔を捕獲可能な電圧値の範囲は狭い。浮遊ゲート電
極の電圧が復帰するに従って、段階的にコントロールゲ
ート領域に印加されるゲート電圧を低下させることによ
り、浮遊ゲート電極の電圧を正孔の捕獲に適した電圧に
設定でき、浮遊ゲート電極の状態をデータが消去された
状態に復帰させることが可能となる。
【0011】
【実施例】以下に図面を参照して、本発明の実施例を説
明する。
【0012】〔実施例1〕図1に、実施例1に係る不揮
発性半導体メモリ15の制御装置20の構成を示してあ
る。本例の制御装置20は、不揮発性半導体メモリ(以
降EPROM)15にデータを設定し、また、データの
消去も行うことが可能な制御装置である。
【0013】そのため、EPROM15のコントロール
ゲート電極7にゲート電圧を印加するゲート制御回路2
3、不揮発性半導体メモリ15のドレイン層3のドレイ
ン電圧を印加するドレイン電圧制御回路22、ソース層
2および半導体基板1に基準電圧を印加する基準電圧制
御回路24、さらにこれらの制御回路22〜24を制御
するCPU21を有している。
【0014】また、本例の制御装置20により制御され
るEPROM15は、図8に基づき説明したnチャネル
型の浮遊ゲート5を備えた不揮発性メモリであり、p型
半導体基板1の表面にn+ 型のソース層2、ドレイン層
3が形成されており、さらに浮遊ゲート電極5およびコ
ントロールゲート電極7が設置されている。なお、本例
の不揮発性半導体メモリ15の構造等については、図8
と同じ番号を付し構造等の説明は省略する。このEPR
OM15の製造プロセスはCMOSの製造プロセスと同
様であり、構造が簡単であることから歩留りも高く、信
頼性に富む不揮発性メモリである。図2に、浮遊ゲート
電極5直下のゲート酸化膜4の厚みを100Åとした場
合に浮遊ゲート電極5に注入されるチャネルホットエレ
クトロン(CHE)8、ドレインアバランシェホットエ
レクトロン(DAHE)9、インパクト化で発生した正
孔13の量を注入電流Iとして示してある。図2により
判るように、浮遊ゲート電極の電圧を7V程度に設定す
ると、CHE8による注入電流Iの量は大きく、これに
より浮遊ゲート電極5の電圧を短期間に設定することが
可能である。従って、CHE8により浮遊ゲート電極5
の電圧を変動させ、データの設定を行っている。そし
て、従来においては、注入されたCHE8を紫外線によ
り励起させ、平衡状態に復帰させることにより、データ
の消去を行っている。
【0015】本例の装置20は、従来と異なり、主にC
HE8により設定された浮遊ゲート電極5の電圧を、イ
ンパクトイオン化で発生した正孔13を注入することに
より、復帰させようとするものである。このインパクト
イオン化により発生する正孔13は、図2に示すよう
に、ゲート電圧が略1.5V〜2Vにおいて鋭いピーク
を持つため、浮遊ゲート電極5の電圧値をこの値に保つ
必要がある。本例の装置20においてはコントロールゲ
ート電極7にゲート電圧を印加するゲート制御回路23
を用いて、2以上のゲート電圧をコントロールゲート電
極7に印加することにより、浮遊ゲート電極5の電圧値
を制御するようにしている。すなわち、データを消去す
る場合は、先ず、コントロールゲート電極7に適当な電
圧V1 (V)を印加し、浮遊ゲート電極5の電圧を1.
5Vとする。そして、正孔13が注入されることによ
り、浮遊ゲート電極5の電圧が上昇すると、コントロー
ルゲート電極7に(V1 −α)(V)(αはゲート酸化
膜4とゲート酸化膜6の比に依存する)のゲート電圧を
印加し、浮遊ゲート電極5の電圧を1.5Vに再設定す
るようにしている。
【0016】なお、ドレイン電圧制御回路22により印
加されるドレイン電圧は、CHE8により正孔13を発
生させるために必要な電圧、本例においては略7Vが選
択可能となっている。また、ソース層2および基板1に
は、基準電圧として基準電圧制御回路24から0Vが印
加されている。
【0017】図3および図4に基づき、本制御装置によ
るEPROM15の制御を説明する。図3は、EPRO
M15におけるCHE8、正孔13の発生の概要を示
し、図4は、コントロールゲート電極7と浮遊ゲート電
極5の電圧変動をタイミングチャートにより示してあ
る。先ず、EPROM15にデータを設定するようすを
説明する。このデータを設定する工程は、従来と全く同
じである。時刻t1にEPROM15のソース層2およ
び基板1を0Vに設定し、ドレイン層3を6.5Vに設
定する。そして、コントロールゲート電極7に14Vの
ゲート電圧を印加する。ここで、EPROM15におい
ては、コントロールゲート電極7と浮遊ゲート電極5の
間のゲート酸化膜6と、浮遊ゲート電極5直下のゲート
酸化膜6との厚みは略同じに設計されているので、浮遊
ゲート電極5の電圧は略7Vとなる。
【0018】この状態で、ソース層2から流れだした電
子は、ドレイン層3近傍の高電界により加速されチャネ
ルホットエレクトロン(CHE)8となる。そして、図
2において説明したように、このCHE8の内、エネル
ギーを失わなかったものの一部が浮遊ゲート電極5に注
入される。その結果、浮遊ゲート電極5内に注入された
電子12が存在することとなり、浮遊ゲート電極5の電
位が低下する。一般に、2V程度低下したところでデー
タが設定されたと判断され、時刻t2にデータの設定を
終了する。この間の注入電流Iは、図2に示すように、
数pA〜数100fAである。そして、インパクトイオ
ン化により発生した電子9の寄与は小さい。
【0019】次に、EPROM15に設定されたデータ
を消去する場合は、先ず、データ設定時と同様にCHE
8を発生させるために、時刻t11にソース層2および
基板1に基準電圧0Vを印加し、ドレイン層3に略7V
のドレイン電圧を印加する。
【0020】そして、コントロールゲート電極7に略7
Vのゲート電圧を印加する。これにより、浮遊ゲート電
極5の電圧値は、略1.5Vとなる。従って、図2に説
明したように、浮遊ゲート電極5にインパクトイオン化
により発生した正孔13を数10fA〜数100fA注
入でき、浮遊ゲート電極5の電圧が上昇する。時刻t1
2に浮遊ゲート電極5の電圧が0.5V上昇すると、正
孔13の注入効率が著しく低下するので、コントロール
ゲート電極7を略6Vに低下させる。その結果、浮遊ゲ
ート電極5の電圧は、再度1.5Vに設定され、正孔1
3の注入を続行できる。同様に、時刻t13になると、
浮遊ゲート電極5の電圧が略0.5V上昇するので、再
度コントロールゲート電極7のゲート電圧を略5Vに低
下させ、浮遊ゲート電極5の電圧値を1.5Vとする。
また、時刻t14には、ゲート電圧を略4Vに低下さ
せ、再度浮遊ゲート電極5の電圧値を調整する。このよ
うに、時刻t15には、時刻t11と比較し、浮遊ゲー
ト電極5の値は、略2V上昇することとなる。従って、
EPROM15におけるデータの消去が終了する。
【0021】このように、本例の制御装置20を用いる
ことにより、従来の紫外線消去方式のEPROM15に
対し電気的に消去を行うことができる。従って、EPR
OMが受光素子等と同一基板に搭載される場合であって
も、データの消去が可能となる。さらに、紫外線消去で
は不可能であった選択的なデータの消去も可能となり、
図9に基づき説明したFLOTOX等のEEPROM、
EAROMなどと同様の機能を発揮させることが可能と
なる。そして、本例の制御装置において制御されるEP
ROMは紫外線消去方式と同じ構造の不揮発性半導体メ
モリであるので、CMOSプロセスにより安価に製造で
き、また歩留りを高くすることができる。
【0022】〔実施例2〕図5には、実施例2に係る制
御装置20の構成を示してある。本例の制御装置20も
実施例1と同様に、先に図8に基づき説明した従来の紫
外線消去方式不揮発性半導体メモリと同じ構成の不揮発
性半導体メモリ(EPROM)15の制御を行う装置で
ある。従って、本例の装置20も、EPROM15のコ
ントロールゲート電極7にゲート電圧を印加するゲート
制御回路23、不揮発性半導体メモリ15のドレイン層
3のドレイン電圧を印加するドレイン電圧制御回路2
2、ソース層2に基準電圧を印加する基準電圧制御回路
24、さらにこれらの制御回路22〜24を制御するC
PU21を有している。そして、本例の装置20におい
て着目すべき点は、これらの制御回路22〜24に加
え、半導体基板1にソース層2と別のバイアス電圧を印
加する基板電圧制御回路25を備えていることである。
【0023】浮遊ゲート電極5を有するEPROM15
において、半導体基板1にバイアスをかけると、浮遊ゲ
ート電極5に注入できる電子の量が増加することが知ら
れており、特に、浮遊ゲート電極5直下のゲート酸化膜
4の厚さが薄い場合にはこの効果が大きい。
【0024】図6に、浮遊ゲート電極5直下のゲート酸
化膜4の厚さが100Å以下、浮遊ゲート電極5とコン
トロールゲート電極7の間のゲート酸化膜6の厚さがゲ
ート酸化膜4の略2倍であるEPROM15において、
そのバイアス電圧を−3Vに設定した場合の浮遊ゲート
電極5の電圧と、注入電流Iとの関係を示してある。
【0025】本図にて判るように、このEPROM15
に対し、ドレイン電圧を5.5V、コントロール電極7
のゲート電圧を18Vにして浮遊ゲート電極5の電圧を
約6Vとすると、数pA〜数10pAの注入電流Iを流
すことができる。このように、バイアス電圧を印加する
ことにより、図2と比較し同じゲート電圧に対し電子に
よる注入電流Iを〜10倍以上に増加することができ
る。ここで着目すべき点は、電子による注入電流Iが増
加していると同時に、さらに正孔による注入電流Iも大
幅に増加していることである。
【0026】そこで、本例の制御装置20においては、
基板電圧制御回路25を用いて半導体基板1にバイアス
電圧を印加し、データ設定時の電子による注入電流を増
加すると同時に、データ消去時における正孔による注入
電流も増加可能としている。
【0027】従って、本例の制御装置20を用いること
により、データの設定、消去の時間を大幅に短縮するこ
とができる。
【0028】図7に、本例の制御装置20を用いてEP
ROM15を制御するようすを示してある。なお、コン
トロールゲート電極7にゲート電圧を印加するタイミン
グなどについては、実施例1について図4に基づき説明
したと略同様につき、説明を省略する。本例の制御装置
20を用いてデータの設定を行う場合は、図7(a)に
示すように、先ず、ソース層2に基準電圧である0Vを
基準電圧制御回路24を用いて設定する。そして、ドレ
イン層3には、ドレイン電圧制御回路22を用いて5.
5Vのドレイン電圧を印加する。また、半導体基板1に
は基板電圧制御回路25を用いて−3Vのバイアス電圧
を印加し、コントロールゲート電極7には、ゲート制御
回路23を用いてデータ設定時のゲート電圧として18
Vを印加する。これにより、浮遊ゲート電極5の電圧
は、約6Vに設定され、実施例1と同様にCHE8によ
る注入電流Iが流れる。従って、浮遊ゲート電極5に電
子12が導入され、浮遊ゲート電極5の電圧が低下し、
所定の電圧になったところでデータの設定が完了する。
本例の制御装置20を用いる場合は、この注入電流Iを
増加することができるため、所定の電圧値、本例におい
ては−2V、に達する時間を短縮することができる。従
って、データの設定を短時間で行うことが可能となる。
【0029】一方、データを消去する場合は、図7
(b)に示すように、ソース層2を基準電圧である0
V、ドレイン層3を5.5V、半導体基板1には−3V
のバイアス電圧をデータ設定時と同様に印加する。そし
て、コントロールゲート電極7のゲート電圧を15Vに
設定する。これにより、浮遊ゲート電極5の電圧は、略
1Vに設定できる。図6において判るように、正孔13
による注入電流Iは、浮遊ゲート電極5の電圧が略1V
で最大値をとるため、コントロールゲート電極7のゲー
ト電圧を調整し、浮遊ゲート電極5の電圧を略1Vに保
つことが望ましいのである。このような条件で、数10
0fA〜1pA程度の正孔13による注入電流Iが流
れ、浮遊ゲート電極5の電圧が約0.5V上昇する。本
例においては、正孔13による注入電流Iが実施例1に
おける注入電流と比較すると、10倍程度に増加してお
り、電圧の復帰に必要が時間を短縮することができる。
また、浮遊ゲート電極5の電圧が1.5V程度となる
と、注入電流Iとして流れる量が減少するので、実施例
1と同様に、コントロールゲート電極7のゲート電圧を
15Vから13.5Vに低下させ、浮遊ゲート電極5の
電圧値を1Vに再設定する。そして、正孔13の注入を
繰り返す。同様に、コントロールゲート電極7のゲート
電圧を12V、10.5Vに順次設定することにより、
浮遊ゲート電極5に注入された電子12で設定された電
圧を、正孔13を注入することにより復帰でき、データ
の消去が終了する。従って、本例の制御装置20を用い
て半導体基板1にバイアス電圧を印加することにより、
この合計4回に及ぶ正孔13の注入において、注入電流
Iを増加することができるので、データの消去に必要な
時間を大幅に短縮すことができる。
【0030】このように、本例の制御装置を用いること
により、製造プロセスがCMOS等と同様で歩留り良く
製造可能な紫外線消去方式のEPROMと同じ構成の不
揮発性半導体メモリに、電気的な制御を用いて短時間で
データの設定および消去を行うことが可能となる。従っ
て、安価で半導体基板上に導入し易く、さらに信頼性の
高いEPROMに対し、自由に、さらに短時間でデータ
の書換えを行うことが可能となる。このため、システム
の高度化、多用化に対応したLSI等の半導体集積回路
装置において、信頼性が高く、多用化に対応可能で、さ
らに安価な装置を供給することが可能となる。
【0031】なお、上記実施例1および2においては、
浮遊ゲート電極と、コントロールゲート電極とが積層さ
れた2層ゲート構造のEPROMに基づき説明している
が、コントロールゲート領域として拡散層を用いた1層
ゲート構造のEPROMについても適用可能であること
は勿論である。
【0032】
【発明の効果】以上において説明したように、本発明に
係る不揮発性半導体メモリの制御装置およびその制御方
法においては、不揮発性半導体メモリに設定されたデー
タの消去に際し、インパクトイオン化により発生した正
孔による注入電流を用いるようにしている。このため、
紫外線消去方式と同様の簡易な構造の不揮発性半導体メ
モリに対し、トンネリング等を用いた複雑な構造の不揮
発性半導体メモリと同様に、電気的にメモリの消去を行
うことができる。従って、本発明に係る制御装置、また
は制御方法を用いることにより、製造プロセスが簡単
で、歩留りが良く、信頼性に富んだ構造の不揮発性半導
体メモリを用いて、多用化、複雑化した半導体装置に搭
載される記憶領域を構成することが可能となる。特に、
受光素子などを搭載した紫外線を照射不可能な半導体装
置にとって有用である。このように、本発明に係る制御
装置、制御方法を用いることにより、多用化等の要求に
対応した半導体集積回路装置であって、信頼性が高く、
安価な装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る不揮発性半導体メモリ
(EPROM)の制御装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】図1に示す制御装置により制御されるEPRO
Mにおける注入電流の特性を示すグラフ図である。
【図3】図1に示す制御装置によりEPROMが制御さ
れるようすを示す説明図である。
【図4】図1に示す制御装置によりEPROMを制御す
るタイミングを示すタイミングチャートである。
【図5】本発明の実施例2に係るEPROMの制御装置
の構成を示すブロック図である。
【図6】図1に示す制御装置により制御されるEPRO
Mにおける注入電流の特性を示すグラフ図である。
【図7】図1に示す制御装置によりEPROMが制御さ
れるようすを示す説明図である。
【図8】紫外線消去方式のEPROMの構成を示す説明
図である。
【図9】EEPROMの1つとしてトンネリングを用い
た不揮発性半導体メモリの構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ・・・半導体基板 2 ・・・ソース層 3 ・・・ドレイン層 4 ・・・ゲート酸化膜 5 ・・・浮遊ゲート電極 6 ・・・ゲート酸化膜 7 ・・・コントロールゲート電極 8 ・・・チャンネルホットエレクトロン(CHE) 9 ・・・ドレインアバランシェホットエレクトロン
(DAHE) 10・・・トンネル酸化膜 11・・・トンネリング部分 12・・・注入された電子 13・・・正孔 14・・・コンタクト層 15・・・EPROM 20・・・制御装置 21・・・CPU 22・・・ドレイン電圧制御回路 23・・・ゲート制御回路 24・・・基準電圧制御回路 25・・・基板電圧制御回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板の表面に、第2
    導電型のソース領域とドレイン領域とを備え、これらの
    ソース領域およびドレイン領域に亘って、コントロール
    ゲート領域により電位が制御される浮遊ゲート電極が絶
    縁膜を介して設置された不揮発性半導体メモリの制御を
    行う制御装置であって、前記ソース領域および半導体基
    板に印加される基準電圧に対し前記ドレイン領域に所定
    のドレイン電圧を印加可能なドレイン電圧印加手段と、
    前記コントロールゲート領域に予め設定された2以上の
    ゲート電圧を印加可能なゲート電圧印加手段とを有する
    ことを特徴とする不揮発性半導体メモリの制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記半導体基板に前
    記基準電圧に対し所定の基板電圧を印加可能な基板電圧
    印加手段を有することを特徴とする不揮発性半導体メモ
    リの制御装置。
  3. 【請求項3】 第1導電型の半導体基板の表面に、第2
    導電型のソース領域とドレイン領域とを備え、これらの
    ソース領域およびドレイン領域に亘って、コントロール
    ゲート領域により電位が制御される浮遊ゲート電極が絶
    縁膜を介して設置された不揮発性半導体メモリの制御方
    法において、前記ソース領域および半導体基板に印加さ
    れる基準電圧に対し前記ドレイン領域に所定のドレイン
    電圧を印加する初期電圧設定工程と、前記コントロール
    ゲート領域に予め設定された2以上のゲート電圧を段階
    的に印加するメモリ消去工程とを有することを特徴とす
    る不揮発性半導体メモリの制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記初期電圧設定工
    程は、前記ソース領域に印加される基準電圧に対し前記
    半導体基板に所定の基板電圧を印加する基板・ドレイン
    電圧設定工程であることを特徴とする不揮発性半導体メ
    モリの制御方法。
JP4249451A 1992-05-18 1992-09-18 不揮発性半導体メモリの制御装置および制御方法 Pending JPH0637331A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4249451A JPH0637331A (ja) 1992-05-18 1992-09-18 不揮発性半導体メモリの制御装置および制御方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12444892 1992-05-18
JP4-124448 1992-05-18
JP4249451A JPH0637331A (ja) 1992-05-18 1992-09-18 不揮発性半導体メモリの制御装置および制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0637331A true JPH0637331A (ja) 1994-02-10

Family

ID=26461125

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4249451A Pending JPH0637331A (ja) 1992-05-18 1992-09-18 不揮発性半導体メモリの制御装置および制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0637331A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6229736B1 (en) 1998-10-29 2001-05-08 Hyundai Electronics Industries Co., Ltd. Method of erasing flash memory and substrate voltage supply circuit

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6229736B1 (en) 1998-10-29 2001-05-08 Hyundai Electronics Industries Co., Ltd. Method of erasing flash memory and substrate voltage supply circuit

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2839819B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置
US5485423A (en) Method for eliminating of cycling-induced electron trapping in the tunneling oxide of 5 volt only flash EEPROMS
JPH0927560A (ja) 不揮発性半導体記憶装置
US7746715B2 (en) Erase and read schemes for charge trapping non-volatile memories
JP3811760B2 (ja) フラッシュメモリ用途のための傾斜付きまたは段階的ゲートチャネル消去
JP2010514196A (ja) 2tnor型不揮発性メモリセルアレイ及び2tnor型不揮発性メモリのデータ処理方法
JPH1131391A (ja) 不揮発性半導体記憶装置
US6452840B1 (en) Feedback method to optimize electric field during channel erase of flash memory devices
KR100558004B1 (ko) 게이트 전극과 반도체 기판 사이에 전하저장층을 갖는비휘발성 메모리 소자의 프로그램 방법
US6473342B2 (en) Methods of operating split-gate type non-volatile memory cells
JP2754887B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置及びその書き込み・消去方法
JP2794974B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置の起動方法
US6760270B2 (en) Erase of a non-volatile memory
US6049484A (en) Erase method to improve flash EEPROM endurance by combining high voltage source erase and negative gate erase
JP3425881B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置及び不揮発性半導体記憶装置におけるデータの消去方法
US7586792B1 (en) System and method for providing drain avalanche hot carrier programming for non-volatile memory applications
JPH0637331A (ja) 不揮発性半導体メモリの制御装置および制御方法
KR19990047973A (ko) 불휘발성 반도체 메모리를 소거하는 회로 및 방법
US5408430A (en) Method for operating nonvolatile memory semiconductor devices memories
US6768683B1 (en) Low column leakage flash memory array
JPH1065029A (ja) 不揮発性メモリセルの電気的消去方法
JPH0997500A (ja) 不揮発性半導体記憶装置
JP3074939B2 (ja) 不揮発性半導体装置
JP3073725B2 (ja) 半導体集積回路装置
JPH02114674A (ja) 半導体不揮発性メモリの動作方法