JPH0636908A - 電子回路装置 - Google Patents

電子回路装置

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JPH0636908A
JPH0636908A JP18841892A JP18841892A JPH0636908A JP H0636908 A JPH0636908 A JP H0636908A JP 18841892 A JP18841892 A JP 18841892A JP 18841892 A JP18841892 A JP 18841892A JP H0636908 A JPH0636908 A JP H0636908A
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Mitsuhiro Saito
斎藤  光弘
Hiroyuki Ban
伴  博行
Takashi Nagasaka
長坂  崇
Kengo Oka
賢吾 岡
Yuji Otani
祐司 大谷
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  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】応力に起因する抵抗器の抵抗値変動による回路
の出力ばらつきを低減可能な電子回路装置を提供する。 【構成】例えばモールド樹脂部3の硬化収縮によりモー
ルド樹脂部3と回路基板2との間に残留応力が発生す
る。この残留応力はモールド樹脂部3と回路基板2に固
定された第1、第2抵抗器群(ここでは両群は各1個の
抵抗器で構成される)R1,R2に作用し、両抵抗器群
R1,R2の抵抗値が変化する。この発明では、第1抵
抗器群R1の上記抵抗値変化による回路の出力変化と、
第2抵抗器群R2の上記抵抗値変化による回路出力の変
化量が等しく、かつ、回路出力の変化方向(増減方向)
が反対となる回路基板2上の固定位置を選定し、これら
の固定位置に両抵抗器群R1,R2を固定している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子回路装置に関し、
詳しくは樹脂モールドハイブリッドICに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のハイブリッドICは、リード取り
出し構造によりSIPタイプ及びDIPタイプに分類さ
れるが、いずれも樹脂モールド(封止)の場合は、注型
法、浸漬法、トランスファ法などにより金型又はケース
に回路基板を予め挿入しておき、液状又は粉体状の熱硬
化性樹脂(例えばエポキシ樹脂やシリコーン樹脂)をモ
ールドしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
従来のハイブリッドICでは、主としてモールド樹脂部
の加熱硬化やその後の冷却により樹脂が収縮する過程で
応力が発生し、又、モールド樹脂部と回路基板との間の
収縮率や熱膨張率の差によっても両者間に残留応力が発
生する。としてこれらの応力が回路基板に固定された抵
抗器に作用し、その結果、この抵抗器の抵抗値が受承す
る応力に応じて変化してしまう。
【0004】本発明者らの試験、解析によれば、モール
ド樹脂部の収縮により回路基板には圧縮応力及び面直方
向の曲げ応力が作用し、この曲げ応力により上記抵抗器
に圧縮あるいは引張応力が掛かることがわかった。上記
曲げ応力は回路基板各部においてばらつくので、回路基
板上の抵抗体形成位置によって抵抗器の抵抗値がばらつ
き、その結果、抵抗値を用いた回路の出力がばらつく。
【0005】また、ハイブリットIC外部から加わる応
力によっても抵抗器の抵抗値がばらついてしまうことも
確認した。本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので
あり、モールド樹脂部と回路基板との間に生じる硬化収
縮応力、熱膨張率差に起因する応力、外部応力等による
抵抗器の抵抗値変動によって、回路の出力がばらつくの
を低減可能な電子回路装置を提供することを、その目的
としている。
【0006】
【課題を解決するために手段】本発明の電子回路装置
は、回路基板と、前記回路基板に固定されそれぞれ1個
以上の抵抗器からなる第1、第2抵抗器群を含み前記回
路基板に配設された回路と、前記回路基板表面に固着さ
れ前記回路を被覆するモールド樹脂部と、一端が前記回
路基板に固定され他端が前記モールド樹脂部を貫通して
外部に突出するリードとを備える電子回路装置におい
て、応力に起因する前記両抵抗器群の抵抗値変化による
前記回路の出力変化が互いに相殺し合う位置に、前記両
抵抗器群が配設されることを特徴としている。
【0007】本発明でいう抵抗器として、印刷、焼成で
形成された厚膜抵抗体の他、各種PVD法やCVD法で
形成された薄膜抵抗体を採用することができる。これら
抵抗器は、回路基板に導電ペーストや接着剤や半田など
により接着、固定されることができ、その他、回路基板
上に直接形成される抵抗器も包含される。そして、これ
ら抵抗器は、コンデンサなどの他の受動回路素子やIC
及びトランジスタなどの能動回路素子とともに回路基板
に搭載される。
【0008】第1態様において、前記回路の出力は前記
両抵抗値の比の関数となり、かつ、前記両抵抗器群はそ
れぞれ1個の抵抗器で構成され、前記両抵抗器が受承す
る応力による前記両抵抗値の変化率は略等しく設定され
る。第2態様において、前記回路の出力は前記両抵抗値
の積の関数となり、かつ、前記両抵抗器群はそれぞれ1
個の抵抗器で構成され、前記両抵抗器が受承する応力に
よる前記両抵抗値の変化率の積は略1に設定される。
【0009】第3態様において、前記回路の出力は前記
両抵抗値をR1、R2とし、Kを定数とした場合にR1
+KR2の関数となり、かつ、前記両抵抗器群はそれぞ
れ1個の抵抗器で構成され、前記両抵抗器が受承する応
力による前記両抵抗値R1の変化率α及びR2の変化率
βは、K=α/βに設定される。前記第1〜第3態様の
好適な態様である第4態様において、前記両抵抗器は、
前記両抵抗器が受承する応力の大きさが等しい位置に
て、前記両抵抗器の長手方向と前記応力の方向との間の
角度が等しくなる姿勢で配設される。
【0010】第4態様の好適な態様において、前記両抵
抗器は、回路基板の一短辺から等距離の位置に配設され
る。第4態様の好適な態様において、前記両抵抗器は、
前記回路基板の両短辺からそれぞれ等距離の位置に配設
される。第4態様の好適な態様において、前記両抵抗器
は、前記基板の辺縁部に配置される。
【0011】第4態様の好適な態様において、前記両抵
抗器の長手方向は、前記基板の短辺と平行に配置され
る。
【0012】
【作用及び発明の効果】モールド樹脂部の硬化収縮によ
り回路基板に応力が発生する。あるいは、モールド樹脂
と回路基板の熱膨張率差、外部要因により応力は発生す
る。この応力はモールド樹脂部と回路基板に固定された
第1、第2抵抗器群に作用し、両抵抗器群の抵抗値が変
化する。
【0013】この発明では、第1抵抗器群の上記抵抗値
変化による回路の出力変化による回路出力の変化量と、
第2抵抗器群の上記抵抗値変化による回路出力の変化量
が等しく、かつ、変化方向(増減方向)が反対となる回
路基板上の固定位置を選定し、これらの固定位置に両抵
抗器群を固定している。その結果、上記応力による両抵
抗器群の抵抗値変化にかかわらず、回路出力の変動はほ
ぼ相殺され、高精度の電子回路装置を実現することがで
きる。
【0014】
【実施例】
(実施例1)本発明の電子回路装置の一実施例を図1〜
図4に示す。この電子回路装置はハイブリッドICであ
って、ケ−ス1と、ケ−ス1内に収容された回路基板2
と、ケ−ス1内に充填されたモールド樹脂部3と、一端
が回路基板2に固定され他端がモールド樹脂部3を貫通
して外部に突出するリード4とを備えている。なお、図
1では回路基板2の主面上のモールド樹脂部3は剥離し
て図示している。
【0015】ケ−ス1は、縦、横、高さが50mm×6
mm×18mmの直方中空体形状を有し、底面が開口さ
れている。ケ−ス1の壁厚は約1mmで、PBT樹脂の
射出成形により形成されている。ケ−ス1の長手方向両
端に位置する両内端面には、回路基板2の位置決め、案
内用の一対のガイド突起11が互いに平行に突設されて
いる。
【0016】回路基板2はアルミナを素材とする多層基
板であって、回路基板2の両短辺21、22はそれぞれ
ガイド突起対11の間にゆるやかに嵌入されて保持され
ている。回路基板2の寸法は、縦、横、厚さ13mm×
47.5mm×0.8mmであり、その線膨張率は約
7.5×10-6/℃である。回路基板2には多層の配線
パタン(図示せず)が形成されている。回路基板2の一
面には、各種回路部品が固定され、電気接続されてい
る。特にこの実施例では、回路基板2の短辺21に近接
しかつ短辺21から約2mmの距離に抵抗器R1、R2
が固定され、同様に、回路基板2の短辺21に近接しか
つ短辺21からから約4.6mmの距離に抵抗器R3、
R4が固定されている。
【0017】抵抗器R1、R2は、縦、横、厚さが1.
5mm×0.85mm×10μmの直方体形状を有し、
抵抗器R1、R2の長手方向は短辺21と平行となって
いる。抵抗器R1〜R4は、その一部を図4に拡大図示
するようにRuO2 を素材とした厚膜抵抗体であって、
回路基板2上に印刷、焼成により形成されている。5は
Ag系からなる厚さ約10μmの配線層である。
【0018】モールド樹脂部3は、ケ−ス1内へ回路基
板2を挿入後、溶融エポキシ樹脂(摂氏約40度)を常
温のケ−ス1内に注入し、熱硬化させ、冷却して形成さ
れる。このエポキシ樹脂の線膨張率は約51×10-6
℃、溶融状態から硬化後常温復帰状態した場合、体積収
縮率は約96%である。上記した回路基板2上の回路
は、モノリシックのオペアンプOPと、抵抗器R1、2
からなる初段センスアンプ(図5参照)を有し、このオ
ペアンプ増幅回路の電圧増幅率kは、(1+R2/R
1)となる。
【0019】上記したハイブリッドICは、モールド樹
脂部3の硬化冷却時の収縮により図6に略示するように
回路素子搭載面A側へ反る。これは、回路素子搭載面A
側のモールド樹脂量が、裏面側のモールド樹脂量よりも
多いために、回路基板2の回路素子搭載面Aに掛かる圧
縮力(特にその長手方向における)が、裏面Bのそれに
優り、そのために、回路基板2の中央部が回路基板2の
両短辺21、22に対して回路素子搭載面Aを窪ませる
方向に反るためである。なお、この反り量すなわち残留
応力は当然、温度変化に応じても変化する。また、回路
基板2の中央部は回路基板2の両長辺23、24に対し
ても回路素子搭載面Aを窪ませる方向に反るが、この反
り量は比較的小さいので、この実施例では無視するもの
とする。
【0020】また、回路素子搭載面A上に固定した各回
路素子により回路基板2の各部は局部的に剛性強化さ
れ、各部の反り量及び応力分布はばらつくが、この実施
例では無視する。このような回路基板2の反り(すなわ
ち回路基板2の面直方向の曲げ応力)により、その上に
固定された抵抗器R1、R2に圧縮応力が加えられる。
【0021】回路基板2に加えられる応力と回路基板に
固定された抵抗器の抵抗値変化との関係を調べた。試験
用の回路基板20は、図7に示すように、縦、横、厚さ
が13mm×47.5mm×0.8mmの寸法を有し、
台座90で回路基板2の長手方向の両端部を支持した。
抵抗器Rは回路基板20の短辺21から0.153mm
の位置に固定され、回路基板2の中央を回路基板2に向
けて押圧して、抵抗値の変化を調べた。その結果を図8
に示す。
【0022】図8から、押圧力(曲げ応力)ΔFと抵抗
値の変化ΔRとはほぼ直線関係にあり、この押圧力によ
る回路基板2の湾曲により、抵抗器R1に圧縮応力が生
じる場合には抵抗減少、抵抗器R1に引っ張り応力が生
じる場合には抵抗増加が生じることがわかった。なお、
この実施例では、抵抗器R1の長手方向すなわち通電方
向は回路基板2の長手方向としたが、抵抗器R1の長手
方向すなわち通電方向を回路基板2の長手方向との角度
を変えても、抵抗器R1に圧縮応力が生じる場合には抵
抗減少、抵抗器R1に引っ張り応力が生じる場合には抵
抗増加が生じることがわかった。
【0023】次に、図7の回路基板20における反り量
(変位量)と抵抗値変化量との関係を調べた。その結果
を図9に示す。ただし、反り量は基板中央部の最大変位
量とした。なお、回路基板2の両短辺21、22を支持
して中央部を押圧した場合、回路基板2の弾性変形によ
り回路基板2の長手方向各部に作用する圧縮あるいは引
張り応力は図10に示すように、中央部が最大で両短辺
21、22でほぼ0となり、連続的に(略直線的に)変
化する。
【0024】次に、抵抗器Rが上記位置に固定された回
路基板20をケ−ス1に収容し、モールド樹脂部で全面
モールドした場合の抵抗器Rの抵抗値変化を調べた。そ
の結果、この抵抗器R1の抵抗値変化率の平均値は室温
状態で約−0.7%であった。以下、本実施例の特徴点
を説明する。
【0025】以上説明したようにこの実施例では、抵抗
器R1、R2が短辺21から回路基板2の長手方向に等
距離位置に固定されている。その結果、上記した回路基
板2を通じて抵抗器R1、R2に作用する圧縮応力は等
しくなり、その結果、抵抗器R1、R2の抵抗値変化率
が等しくなる。抵抗器R1、R2を用いたオペアンプ電
圧増幅回路の電圧増幅率kは(1+R2/R1)である
ので、このオペアンプ電圧増幅回路の出力特性(電圧増
幅率k)から回路基板2の反りの影響がキャンセルされ
る。
【0026】またこの実施例では、抵抗器R1、R2を
短辺21に近接して配置するため、回路基板2の曲げ応
力に比例する抵抗器R1、R2に作用する圧縮応力も小
さく、圧縮応力の差も小さくできる。その結果、このオ
ペアンプ電圧増幅回路の出力特性(電圧増幅率k)から
回路基板2の反りの影響が低減される。更にこの実施例
では、抵抗器R1、R2の長手方向が短辺21と平行に
配置されている。このようにすれば、抵抗器R1、R2
の各部に作用する圧縮応力のばらつきが小さく、両抵抗
器R1、R2の抵抗値のばらつきも小さくなる。
【0027】以上の結果として、このオペアンプ電圧増
幅回路からなる初段センスアンプの電圧増幅率のばらつ
きを大幅に低減することができた。通常、微小な入力信
号電圧又は信号電流を増幅する初段センスアンプの電圧
増幅率はより大きな信号電圧を扱うその後の回路段に比
べて格段に高い安定度が要求されるが、本実施例によれ
ば電圧増幅率のばらつきを大幅に低減でき、このような
初段センスアンプに好適である。
【0028】なお、抵抗器R1、R2の各長手方向を回
路基板2の長辺23、24と平行とすることも可能であ
り(図11参照)、また抵抗器R1、R2の長手方向と
回路基板2の長手方向との角度を所定値としてもよく
(図12参照)、更に抵抗器R1、R2が回路基板2の
長手方向の基準線を中心として鏡像関係にあるように配
設してもよい(図13参照)。
【0029】特に、図11、図13では、抵抗器R1、
R2が回路基板2の長手方向に延びる中央線Cを基準と
して対称配置されており、中央線Cに対する回路基板2
の長辺23、24の湾曲変形に対する両抵抗器R1、R
2の増加率が等しくなるという効果も生じる。 (実施例2)上記実施例では回路基板2及びその上の回
路素子と直接接触してエポキシ樹脂を素材とするモール
ド樹脂部3を形成したが、図14に示すように抵抗器R
1、R2を含む回路素子を軟質のゲル状シリコン樹脂層
8で被覆した後、モールド樹脂部3を形成してもよい。
このようにすれば、抵抗器R1、R2に作用する圧縮応
力を減らすことができる。5は配線電極である。
【0030】すなわち、回路基板2が湾曲するのは、回
路素子搭載面A側のモールド樹脂量が裏面B側のモール
ド樹脂量より多い分、その回路素子搭載面Aに作用する
収縮力が優り、そのために回路基板2が回路素子搭載面
A側に湾曲することがわかった。したがって、ゲル状シ
リコン樹脂層8で回路素子搭載面Aを被覆することによ
り回路素子搭載面Aに作用するモールド樹脂部3の収縮
力(曲げ応力)を緩和すれば、回路基板2の湾曲が減少
あるいは解消され、実施例1の抵抗器R1、R2のペア
配置効果と相まって、安定した電圧増幅率が得られる。
【0031】(実施例3)他の実施例を図15に示す。
この実施例では、抵抗器R1、R2をレーザートリミン
グし、かつ、レーザートリミングによる溶断領域Awの
短辺21からの距離をほぼ等しくしたものである。
【0032】このようにすれば、レーザートリミング後
においても、短辺21からの抵抗器R1、R2の実質距
離は等しくなり、回路基板2の上記湾曲に伴う抵抗値増
加率がほぼ等しくなり、両抵抗値のばらつきをキャンセ
ルすることができる。 (実施例4)他の実施例を図16に示す。
【0033】この実施例では、短辺21からの抵抗器R
1の距離と、短辺22からの抵抗器R2の距離とを等し
く配置したものである。このようにしても抵抗器R1、
R2の抵抗値変化率はほぼ等しくなり、上記抵抗値のば
らつきをキャンセルが可能となる。 (実施例5)他の実施例を図17に示す。
【0034】この実施例では、抵抗器R1、R2を、短
辺21から回路基板2の長手方向へ等距離位置におい
て、回路基板2の表裏に個別に固定している。そして、
この抵抗器R1、R2を用いた回路の出力(出力電圧又
は出力電流又は出力周波数)は、抵抗器R1の抵抗値を
r1、抵抗器R2の抵抗値をr2とした場合に、(r1
×r2)又は(r1+r2)を変数とする任意の関数値
とする。
【0035】このようにすれば、抵抗器R1の抵抗値増
加率と、抵抗器R2の抵抗値減少率とがそれらの積又は
和によりキャンセルされる。 (実施例6)他の実施例を図18に示す。この実施例で
は、抵抗器R1、R2を、短辺21から回路基板2の長
手方向へ等距離位置において、厚さ方向に重ねて固定し
ている。すなわち、回路基板2上に抵抗器R1を固定し
た後、回路基板2上に層間ガラス膜7をコートし、その
上に抵抗器R2を固定している。層間ガラス膜7の厚さ
は約0.05mmとした。なお、回路基板2の厚さ0.
8mmに対して層間ガラス膜7は充分薄いので、両抵抗
器R1、R2に掛かる圧縮応力はほぼ等しいと近似する
ことができる。なお、内側の抵抗器R1に作用する圧縮
応力は外側の抵抗器R2に作用する圧縮応力より僅かに
小さいので、内側の抵抗器R1を外側の抵抗器R2より
回路基板2の長手方向中央寄りに僅かに変位させてもよ
い。
【0036】この実施例によれば、回路基板2の長辺2
3からの距離が等しくなるので、回路基板2の短辺2
1、22の湾曲方向への曲げ応力により抵抗器R1、R
2に作用する短辺平行方向の圧縮応力もキャンセルする
ことができる。 (実施例7)他の実施例を図19に示す。
【0037】この実施例では、抵抗器R1を短辺21か
ら回路基板2の長手方向へ距離L1の位置に固定し、抵
抗器R2を短辺21(又は短辺22)から回路基板2の
長手方向へ距離L2の位置に固定している、そして、こ
の抵抗器R1、R2を用いた回路の出力(出力電圧又は
出力電流又は出力周波数)は、抵抗器R1の抵抗値をr
1、抵抗器R2の抵抗値をr2とした場合に、(r1−
a×r2)を変数とする任意の関数値とする。なお、a
は、抵抗器R1の抵抗値増加量Δr1/抵抗器R2の抵
抗値増加量Δr2に等しい定数値としている。このよう
にすれば、上記変数(r1−a×r2)は(r1+Δr
1−a×r2−a×Δr2)となり、Δr1=a×Δr
2であるから、抵抗器R1、R2の抵抗値の変化は相殺
される。
【0038】なおこの実施例では、短辺21からの距離
と抵抗器R1、R2の抵抗値増加率とは直線比例する場
合である。 (実施例8)他の実施例を図20に示す。この実施例
は、実施例7において、抵抗器R2を回路基板2の裏面
に固定したものであり、そして、この抵抗器R1、R2
を用いた回路の出力(出力電圧又は出力電流又は出力周
波数)は、抵抗器R1の抵抗値をr1、抵抗器R2の抵
抗値をr2とした場合に、(r1+a×r2)を変数と
する任意の関数値とする。なお、aは、抵抗器R1の抵
抗値増加量Δr1/抵抗器R2の抵抗値減少率に等しい
定数値としている。このようにすれば、上記変数(r1
+a×r2)は(r1+Δr1+a×r2−a×Δr
2)となり、Δr1−a×Δr2=0であるから、抵抗
器R1、R2の抵抗値の変化は相殺される。
【0039】(実施例9)他の実施例を図21、図22
に示す。この実施例は、抵抗器R1〜R4を用いたオペ
アンプ電圧増幅回路からなる初段センスアンプであっ
て、抵抗器R1〜R4の配置は図1と同じく、抵抗器R
1、R2は短辺21から回路基板2の長手方向へ等距
離、抵抗器R3、R4は短辺21から回路基板2の長手
方向へ等距離となっている。また、このセンスアンプの
電圧増幅率Kは、抵抗器R1の抵抗値をr1、抵抗器R
2の抵抗値をr2、抵抗器R3の抵抗値をr3、抵抗器
R4の抵抗値をr4とした場合に、 となる。
【0040】したがって、回路基板2の歪みによる各抵
抗値r1〜r4のばらつきが電圧増幅率Kに与える影響
は相殺される。 (実施例10)他の実施例を図23に示す。この実施例
は、実施例9において、抵抗器R1〜R4の配置を変更
したものである。すなわち、この実施例では、抵抗器R
2は短辺21からL1に距離に固定され、抵抗器R1、
R4は短辺21からL2に距離に固定され、抵抗器R3
は短辺21からL3に距離に固定されている。
【0041】そして、L1/L2=L2/L3に設定さ
れている。なお、回路基板2の湾曲変形により抵抗器R
1〜R4に加わる圧縮応力は短辺21で0、短辺21か
ら回路基板2の長手方向への距離に略比例して増大する
ものとする。この場合にも当然、増幅率Kは変化しない
ことがわかる。この実施例からわかることは、回路基板
2の湾曲に伴う第1の抵抗器群(ここでは抵抗器R1、
R2)の変化が回路の出力特性に与える影響により、回
路基板2の湾曲に伴う第2の抵抗器群(ここでは抵抗器
R3、R4)の変化が回路の出力特性に与える影響をキ
ャンセルするように、回路基板2上における第1、第2
の抵抗器群の配置パタンを設定することにより、多数の
抵抗器からなる抵抗器群の抵抗値変化を相殺できること
である。
【0042】また上記各実施例ではオペアンプ電圧増幅
回路への応用例を説明したが、本発明は電流増幅、波形
処理、周波数処理、デジタル処理、コンパレータ、A/
D変換、D/A変換などの諸回路に広く応用できること
は当然であり、特に最も高精度を要求されるこれら回路
の初段部分に好適である。上記種々の実施例では圧縮応
力が0となる短辺端を基準位置としてL1 −L3等を設
定したが、逆に、最大となる位置を基準位置にして考え
るようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示す断面図、
【図2】実施例1を示す断面図、
【図3】実施例1を示す断面図、
【図4】実施例1の抵抗器の拡大断面図、
【図5】実施例1の一部回路図、
【図6】回路基板の反りを示す模式図、
【図7】回路基板への曲げ力と抵抗器の抵抗値変化率と
の関係を試験するための試験装置を示す模式図、
【図8】図6の試験装置による試験結果を示す特性図、
【図9】回路基板の変位量と抵抗器の抵抗値変化量との
関係を示す特性図、
【図10】回路基板の湾曲に伴い抵抗器に加わる応力の
回路基板の長手方向への変化を示す特性図、
【図11】実施例1の変形態様を示す平面図、
【図12】実施例1の変形態様を示す平面図、
【図13】実施例1の変形態様を示す平面図、
【図14】実施例2を示す断面図、
【図15】実施例3を示す平面図、
【図16】実施例4を示す平面図、
【図17】実施例5を示す正面図、
【図18】実施例6を示す断面図、
【図19】実施例7を示す正面図、
【図20】実施例8を示す正面図、
【図21】実施例9の回路図、
【図22】実施例9を示す平面図、
【図23】実施例10を示す平面図。
【符号の簡単な説明】
1はケース、2は回路基板、3はモールド樹脂部、4は
リード、R1、R2は抵抗器、
フロントページの続き (72)発明者 岡 賢吾 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 大谷 祐司 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回路基板と、前記回路基板に固定されそれ
    ぞれ1個以上の抵抗器からなる第1、第2抵抗器群を含
    み前記回路基板に配設された回路と、前記回路基板表面
    に固着され前記回路を被覆するモールド樹脂部と、一端
    が前記回路基板に固定され他端が前記モールド樹脂部を
    貫通して外部に突出するリードとを備える電子回路装置
    において、 応力に起因する前記両抵抗器群の抵抗値変化による前記
    回路の出力変化が互いに相殺し合う位置に、前記両抵抗
    器群が配設されることを特徴とする電子回路装置。
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