JPH0636821Y2 - 足踏式手指消毒器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、容器がなくても消毒器
本体内に消毒液を直接入れて使用でき、しかもカートリ
ッジ式あるいはディスポーザブル式の二種類の容器も使
用できる足踏式手指消毒器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の足踏式手指消毒器は、専用のディ
スポーザブル式容器を消毒器本体内に設けており、ディ
スポーザブル式容器内のアルコールなどの消毒液が空に
なると、消毒液が詰まった新しいディスポーザブル式容
器と取り替えていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記専
用のディスポーザブル式容器を消毒器本体内に設ける従
来の足踏式手指消毒器では、予備の新しいディスポーザ
ブル式容器がないと、消毒器を使用できないという問題
があった。

【０００４】本考案はこのような課題を解決するもの
で、容器がなくても消毒器本体内に消毒液を直接入れて
使用でき、しかもカートリッジ式あるいはディスポーザ
ブル式の二種類の容器も使用可能な足踏式手指消毒器を
提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本考案は、消毒器本体の内部に消毒液を吸い込む消毒
液吸い込み管と消毒液を吐出するノズルを持つポンプを
設け、前記消毒器本体の下方には前記ポンプを作動させ
るべくワイヤーによりポンプと接続させた足踏み式操作
装置を設けた足踏式手指消毒器であって、前記消毒器本
体内部に仕切壁を設け、この仕切壁に仕切られた一方の
空間部を、アルコールなどの殺菌効果のある消毒液を収
納するカートリッジ式あるいはディスポーザブル式の二
種類の容器の何れか１つを選んで挿入可能で且つ前記消
毒液を直接収納可能な空間とし、この空間部の底部に、
カートリッジ式容器に取り付けられているバルブ部を押
し上げるとともに、破り金具を着脱できる突部を設けた
ことを要旨とするものである。

【０００６】

【作用】上記構成により、容器がなくても消毒器本体内
に消毒液を直接入れて使用でき、しかもカートリッジ式
あるいはディスポーザブル式の二種類の容器も使用可能
で構成簡単な足踏式手指消毒器を提供することができ
る。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例について、図面に基づいて説明す
る。 先ず、第１実施例を示す図１〜図５において、１は消毒
器本体で、この消毒器本体１の内部後側の空間部２には
アルコールなどの消毒液が詰まったカートリッジ式容器
３が取り出し自在に収納される。このカートリッジ式容
器３は上端の口部４が下に向くように前記空間部２に収
納され、空間部２の下端に設けられた左右の台部５に肩
部６が受けられる。７は左右の台部５間に形成された上
向きの突部で、前記カートリッジ式容器３が左右の台部
５で受けられたとき、カートリッジ式容器３の口部４に
取り付けられているバルブ部を押し上げ、口部４を開く
ように構成されている。この口部４の開放によりカート
リッジ式容器３内の消毒液が空間部２内にカートリッジ
式容器３の口部４の高さまで満たされることになる。

【０００８】８は前記空間部２内の消毒液を取り出すた
めに前記カートリッジ式容器３に隣り合うように空間部
２内に設けられたポンプで、このポンプ８のヘッド部９
は昇降可能で空間部２より上方に突出している。また、
ポンプ８の下方に延びる消毒液吸い込み管10は空間部２
の下端に位置し、前記ヘッド部９の下降・上昇によりポ
ンプ８内に消毒液を吸い込み、ヘッド部９に繋がるノズ
ル11より消毒液を吐出するようになっている。ノズル11
は消毒器本体１の前端部に位置し、その先端は僅か前方
を向いて傾いている。

【０００９】12は前記ポンプ８のヘッド部９を押し下げ
るためのポンプ押さえ板で、このポンプ押さえ板12の両
端にはねじ止めにて取り付けられたロッド13が前記空間
部２の外側で垂下して設けられ、両ロッド13の下端間は
ワイヤー固定金具14で接続されている。15は前記空間部
２の外側でワイヤー固定金具14と消毒器本体１の底部と
の間に介在されたばねで、前記ポンプ押さえ板12を上方
に付勢し、前記ヘッド部９の上下動に合わせてポンプ押
さえ板12を上下動させるように構成されている。前記ワ
イヤー固定金具14の中央にはワイヤー16の一端が接続さ
れ、前記消毒器本体１の下方においてワイヤー16はチュ
ーブ17で保護されている。18は前記消毒器本体１を受け
て支持するスタンドで、下端の支持ベース19と、この支
持ベース19上にねじ止めにて起立される支柱20とからな
り、前記支柱20の上端に前記消毒器本体１がねじ止めさ
れるものである。ところで、前記チューブ17で保護され
たワイヤー16は前記支柱20の内部に挿通され、足踏み式
操作装置21のペダル22にワイヤー16の他端が連結される
ものである。足踏み式操作装置21は後端部に取り付け金
具23がねじ止めされ、この取り付け金具23を前記支持ベ
ース19のフック24に上方より係合させるようになってい
る。この取り付け金具23とフック24との係合部の範囲は
アジャスター25により前記支持ベース19の高さを調節し
ても係合が外れないように余裕を持たせている。

【００１０】26は前記支柱20の上端と消毒器本体１の下
端との間に挟着されたトレー受け部材で、このトレー受
け部材26には前記ノズル11より吐出されて飛び散ろうと
する消毒液を受けるトレー27がこのトレー27の溝部にト
レー受け部材26を差し込んで支持される。ところで前記
ノズル11およびトレー27の高さは大人の腹の高さ位置に
設定され、ノズル11の下に手を当てがい易いように構成
されている。28は消毒器本体１の上端を閉じる蓋体であ
る。

【００１１】上記構成において、内部にアルコールなど
の消毒液が収納されたカートリッジ式容器３を上端の口
部４が下に向くように前記空間部２に挿入すると、前記
突部７がカートリッジ式容器３の口部４のバルブ部を押
し上げ、口部４が開かれ、カートリッジ式容器３内の消
毒液が空間部２に流出する。そこで、ノズル11の下に手
を当てがった状態で前記足踏み式操作装置21のペダル22
を踏むとワイヤー16が下方に引っ張られてポンプ押さえ
板12が下動し、それによりポンプ８のヘッド部９も下動
し、ペダル22から足を離すとヘッド部９の上方への戻り
によって前記消毒液吸い込み管10より空間部２内の消毒
液がポンプ８内に吸い込まれる。ポンプ８内に吸い込ま
れた消毒液はペダル22を踏むことによって前記ヘッド部
９の下動により押されて前記ノズル11から吐出され手に
当たり、両手同士をこすることにより消毒が完了する。 前記カートリッジ式容器３内の消毒液が無くなると、空
になったカートリッジ式容器３は再度消毒液が詰められ
て使用される。

【００１２】次に第２実施例を図６および図７に基づき
説明すると、前記第１実施例では容器３をカートリッジ
式としたが、第２実施例では容器３をディスポーザブル
式としてある。すなわち容器３の口部４をアルミニウム
箔で閉じておき、口部４を下に向けて容器３を空間部２
に挿入したとき、空間部２の下端の突部７の上端に設け
られた破り金具29によりアルミニウム箔が破られ口部４
が開かれるようになっている。使用時の動作は前記第１
実施例と同じであり、容器３内の消毒液が無くなるとそ
の容器３は捨てられ、消毒液が詰まった新しい容器と取
り替えられる。なお、この第２実施例では前記突部７の
上端に破り金具29を設けるが、前記第１実施例では破り
金具29が不要である。

【００１３】次に第３実施例を図８に基づき説明する
と、前記第１実施例および第２実施例では消毒液の入っ
た容器３を空間部２に挿入したが、第３実施例では容器
を使わず、空間部２に直接消毒液を収納するようにして
ある。30は空間部２に収納された消毒液の飛散を防止す
る内蓋である。使用時の動作は前記第１実施例および第
２実施例と同じである。

【００１４】さらに第４実施例を示す図９および図10に
基づき説明すると、以上３つの実施例では消毒器本体１
をスタンド18に取り付けて移動自在に構成したが、第４
実施例では消毒器本体１および足踏み式操作装置21を建
物内の壁面にねじ止めにより取り付けるようにしてあ
る。すなわち消毒器本体１の下端に壁付けブラケット31
をねじ止めし、この壁付けブラケット31を建物内の壁面
にねじ止めして壁面に消毒器本体１を取り付け、消毒器
本体１内部のポンプ押さえ板12に一端が接続されたワイ
ヤー16の他端に繋がる足踏み式操作装置21は後端部に取
り付け金具32がねじ止めされ、この取り付け金具32を建
物内の床面にねじ止めして床面に足踏み式操作装置21を
取り付けるものである。この実施例ではワイヤー16は壁
面に沿って上下方向に向く。使用時の動作は前記第１実
施例〜第３実施例と同じである。

【００１５】ところで以上の説明では消毒液としてアル
コールを用いているが、アルコール以外に殺菌効果のあ
る成分を含む石鹸液を消毒液として用いても良い。

【００１６】

【考案の効果】以上のように本考案によれば、容器がな
くても消毒器本体内に消毒液を直接入れて使用でき、し
かもカートリッジ式あるいはディスポーザブル式の二種
類の容器も使用可能で、構成簡単な足踏式手指消毒器を
提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例における足踏式手指消毒器
の分解斜視図である。

【図２】同足踏式手指消毒器の消毒器本体内部の構成を
示す中央位置での縦断側面図である。

【図３】同足踏式手指消毒器の消毒器本体内部の構成を
示す中央よりずれた位置での縦断側面図である。

【図４】同足踏式手指消毒器の消毒器本体内部の構成を
示す縦断正面図である。

【図５】同足踏式手指消毒器の外観斜視図である。

【図６】本考案の第２実施例における足踏式手指消毒器
の中央位置での縦断側面図である。

【図７】同実施例に用いる破り金具の斜視図である。

【図８】本考案の第３実施例における足踏式手指消毒器
の中央位置での縦断側面図である。

【図９】本考案の第４実施例における足踏式手指消毒器
の一部分解斜視図である。

【図１０】同足踏式手指消毒器の取り付け状態を示す側
面図である。

【符号の説明】

１ 消毒器本体 ２ 空間部 ３ カートリッジ式容器 ４ 口部 ５ 台部 ６ 肩部 ７ 突部 ８ ポンプ ９ ヘッド部 10 消毒液吸い込み管 11 ノズル 12 ポンプ押さえ板 13 ロッド 14 ワイヤー固定金具 15 ばね 16 ワイヤー 17 チューブ 18 スタンド 19 支持ベース 20 支柱 21 足踏み式操作装置 22 ペダル 23 取り付け金具 24 フック 27 トレー 29 破り金具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 消毒器本体の内部に消毒液を吸い込む消
   毒液吸い込み管と消毒液を吐出するノズルを持つポンプ
   を設け、前記消毒器本体の下方には前記ポンプを作動さ
   せるべくワイヤーによりポンプと接続させた足踏み式操
   作装置を設けた足踏式手指消毒器において、前記消毒器
   本体内部に仕切壁を設け、この仕切壁に仕切られた一方
   の空間部を、アルコールなどの殺菌効果のある消毒液を
   収納するカートリッジ式あるいはディスポーザブル式の
   二種類の容器の何れか１つを選んで挿入可能で且つ前記
   消毒液を直接収納可能な空間とし、この空間部の底部
   に、カートリッジ式容器に取り付けられているバルブ部
   を押し上げるとともに、破り金具を着脱できる突部を設
   けたことを特徴とする足踏式手指消毒器。