JPH063662A - 液晶表示装置 - Google Patents
液晶表示装置Info
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- JPH063662A JPH063662A JP4182880A JP18288092A JPH063662A JP H063662 A JPH063662 A JP H063662A JP 4182880 A JP4182880 A JP 4182880A JP 18288092 A JP18288092 A JP 18288092A JP H063662 A JPH063662 A JP H063662A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 液晶表示装置において、多階調中間調表示の
際の明るさの逆転現象を防止し、正しい階調表示を安定
的に実施可能とする。 【構成】 液晶分子が光の進行方向に向かってほぼ９０
°でツイスト配向されてΔｎｄの値が３００〜６００ｎ
ｍの範囲のＴＮ型の液晶セル１の入射側に偏光子２を配
置するとともに、液晶セル１の出射側に検光子３を配置
し、液晶セル１と検光子３との間に、分子が液晶分子の
ツイスト方向と逆方向に９０°ツイストして配列され、
かつΔｎｄの値が１００〜６００ｎｍの範囲の捩れ位相
板４を配置したので、この捩れ位相板４によって液晶セ
ル１を垂直に透過する光と斜めに透過する光の各Δｎｄ
の差が補償される。
際の明るさの逆転現象を防止し、正しい階調表示を安定
的に実施可能とする。 【構成】 液晶分子が光の進行方向に向かってほぼ９０
°でツイスト配向されてΔｎｄの値が３００〜６００ｎ
ｍの範囲のＴＮ型の液晶セル１の入射側に偏光子２を配
置するとともに、液晶セル１の出射側に検光子３を配置
し、液晶セル１と検光子３との間に、分子が液晶分子の
ツイスト方向と逆方向に９０°ツイストして配列され、
かつΔｎｄの値が１００〜６００ｎｍの範囲の捩れ位相
板４を配置したので、この捩れ位相板４によって液晶セ
ル１を垂直に透過する光と斜めに透過する光の各Δｎｄ
の差が補償される。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明はツイステッドネマティ
ック型の液晶表示装置に関する。
ック型の液晶表示装置に関する。
【０００２】
【従来技術】ワードプロセッサやパーソナルコンピュー
タ等のディスプレイとして用いられる液晶表示装置に
は、ＴＦＴ−ＴＮ型の液晶表示装置が用いられている。
この液晶表示装置は、各画素ごとに駆動用の薄膜トラン
ジスタ（ＴＦＴ）が配設されたツイステッドネマティッ
ク（ＴＮ）型の液晶セルを有し、この液晶セルの入射光
側に偏光子がその透過軸を液晶セルの入射光側基板の配
向処理方向に直交させて配設され、液晶セルの出射光側
に検光子がその透過軸を前記偏光子の透過軸とほぼ直交
させて配設されている。この従来の液晶表示装置は各画
素にスタティック的な電圧を印加して駆動することがで
きるので、単純マトリックス型の液晶表示装置に比べて
コントラストが高く、視野角も比較的広い。
タ等のディスプレイとして用いられる液晶表示装置に
は、ＴＦＴ−ＴＮ型の液晶表示装置が用いられている。
この液晶表示装置は、各画素ごとに駆動用の薄膜トラン
ジスタ（ＴＦＴ）が配設されたツイステッドネマティッ
ク（ＴＮ）型の液晶セルを有し、この液晶セルの入射光
側に偏光子がその透過軸を液晶セルの入射光側基板の配
向処理方向に直交させて配設され、液晶セルの出射光側
に検光子がその透過軸を前記偏光子の透過軸とほぼ直交
させて配設されている。この従来の液晶表示装置は各画
素にスタティック的な電圧を印加して駆動することがで
きるので、単純マトリックス型の液晶表示装置に比べて
コントラストが高く、視野角も比較的広い。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のＴＮ型の液晶表示装置では、多階調中間調を
表示する際に視角によって明るさの逆転現象が表れ、階
調表示が乱れるという欠点がある。
うな従来のＴＮ型の液晶表示装置では、多階調中間調を
表示する際に視角によって明るさの逆転現象が表れ、階
調表示が乱れるという欠点がある。
【０００４】図５（ａ）〜図５（ｄ）に従来の典型的な
液晶表示装置において４段階の階調ごとの等Ｙ値（透過
率値）曲線を示した。この液晶表示装置の液晶セルは、
液晶分子が光の進行方向に沿って左回りに９０°ツイス
ト配向され、屈折率異方性Δｎとギャップｄとの積Δｎ
ｄの値が４０３ｎｍで、ギャップｄとナチュラルピッチ
ｐとの比ｄ／ｐが０．０５で、プレチルト角が３°とな
っている。また、４階調を実現する各電圧は、明状態電
圧を１．５Ｖ、暗状態電圧を６．０Ｖとし、２つの中間
調電圧は１．５Ｖを印加したときのＹ値を３等分して得
られる２つの中間Ｙ値に対応する電圧とし、電圧の低い
方から順に第１階調電圧Ｖ1＝1.50[V]、第２階調電圧Ｖ
2＝2.06[V]、第３階調電圧Ｖ3＝2.43[V]、第４階調電圧
Ｖ4＝6.0[V]とする。これらの図で、同心円は内側から
それぞれ液晶表示装置の基板の法線方向に対して１０
°、２０°、３０°、４０°、および５０°傾けた視角
を表わし、黒四角（■）はＹ値が１０、白四角（□）は
Ｙ値が２０、黒三角（▲）はＹ値が３０をそれぞれ表し
ている。これらの図から明らかなように、どの電圧にお
いても、上方向近辺が明るく、下方向近辺が暗いことが
わかる。
液晶表示装置において４段階の階調ごとの等Ｙ値（透過
率値）曲線を示した。この液晶表示装置の液晶セルは、
液晶分子が光の進行方向に沿って左回りに９０°ツイス
ト配向され、屈折率異方性Δｎとギャップｄとの積Δｎ
ｄの値が４０３ｎｍで、ギャップｄとナチュラルピッチ
ｐとの比ｄ／ｐが０．０５で、プレチルト角が３°とな
っている。また、４階調を実現する各電圧は、明状態電
圧を１．５Ｖ、暗状態電圧を６．０Ｖとし、２つの中間
調電圧は１．５Ｖを印加したときのＹ値を３等分して得
られる２つの中間Ｙ値に対応する電圧とし、電圧の低い
方から順に第１階調電圧Ｖ1＝1.50[V]、第２階調電圧Ｖ
2＝2.06[V]、第３階調電圧Ｖ3＝2.43[V]、第４階調電圧
Ｖ4＝6.0[V]とする。これらの図で、同心円は内側から
それぞれ液晶表示装置の基板の法線方向に対して１０
°、２０°、３０°、４０°、および５０°傾けた視角
を表わし、黒四角（■）はＹ値が１０、白四角（□）は
Ｙ値が２０、黒三角（▲）はＹ値が３０をそれぞれ表し
ている。これらの図から明らかなように、どの電圧にお
いても、上方向近辺が明るく、下方向近辺が暗いことが
わかる。
【０００５】図６（ａ）〜図６（ｃ）に、それぞれ隣接
する階調間のＹ値の比で求められる等コントラスト曲線
（Ｙ1／Ｙ2、Ｙ2／Ｙ3、Ｙ3／Ｙ4）を示した。これらの
図で、同心円は内側からそれぞれ液晶表示装置の基板の
法線方向に対して１０°、２０°、３０°、４０°、お
よび５０°傾けた視角を表わし、黒丸（●）はコントラ
ストが１以下、黒四角（■）はコントラストが１０、白
四角（□）はコントラストが２０、黒三角（▲）はコン
トラストが５０、白三角（△）はコントラストが１００
をそれぞれ表している。これらの図から明らかなよう
に、コントラストが１以下の領域（図中斜線で示す部分
であり、以下、中間調反転領域と呼ぶ）は、第２階調と
第３階調との間および第３階調と第４階調との間で生じ
ていることがわかる。図６（ｂ）に示す上方向近辺の中
間調反転領域は、第２階調よりも第３階調の方が明るい
ために生じ、また図６（ｃ）に示す右下および左下方向
の中間調反転領域は、第４階調電圧で光漏れがあるため
に生じる。このような多階調中間調表示の際の明るさの
反転は、正しい階調表示を乱すから液晶表示装置にとっ
て大きな問題である。
する階調間のＹ値の比で求められる等コントラスト曲線
（Ｙ1／Ｙ2、Ｙ2／Ｙ3、Ｙ3／Ｙ4）を示した。これらの
図で、同心円は内側からそれぞれ液晶表示装置の基板の
法線方向に対して１０°、２０°、３０°、４０°、お
よび５０°傾けた視角を表わし、黒丸（●）はコントラ
ストが１以下、黒四角（■）はコントラストが１０、白
四角（□）はコントラストが２０、黒三角（▲）はコン
トラストが５０、白三角（△）はコントラストが１００
をそれぞれ表している。これらの図から明らかなよう
に、コントラストが１以下の領域（図中斜線で示す部分
であり、以下、中間調反転領域と呼ぶ）は、第２階調と
第３階調との間および第３階調と第４階調との間で生じ
ていることがわかる。図６（ｂ）に示す上方向近辺の中
間調反転領域は、第２階調よりも第３階調の方が明るい
ために生じ、また図６（ｃ）に示す右下および左下方向
の中間調反転領域は、第４階調電圧で光漏れがあるため
に生じる。このような多階調中間調表示の際の明るさの
反転は、正しい階調表示を乱すから液晶表示装置にとっ
て大きな問題である。
【０００６】この発明は、上述した実情に鑑みてなされ
たものであり、多階調中間調表示の際の明るさの逆転現
象を防止し、正しい階調表示を安定して実施できる液晶
表示装置を提供することを目的とするものである。
たものであり、多階調中間調表示の際の明るさの逆転現
象を防止し、正しい階調表示を安定して実施できる液晶
表示装置を提供することを目的とするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、液晶
分子がほぼ９０°でツイスト配向された液晶セルと、こ
の液晶セルの外側にこの液晶セルを挟むように配置され
た一対の偏光板と、この一対の偏光板の一方の偏光板と
液晶セルとの間に配置され、分子が０〜±３６０°の範
囲でツイスト配向された有機高分子フィルムからなる少
なくとも１枚の捩れ位相板とを有し、液晶セルのΔｎｄ
の値を３００〜６００ｎｍの範囲、捩れ位相板のΔｎｄ
の値を５０〜６００ｎｍの範囲に設定したものである。
請求項２の発明は、一方の偏光板と液晶セルとの間に２
枚の捩れ位相板を配置し、各捩れ位相板の分子のツイス
ト方向を互いに逆向きにしたものである。請求項３の発
明は、分子が０〜±３６０°の範囲でツイスト配向され
た高分子液晶フィルムを保護膜で挾んで捩れ位相板を構
成したものである。
分子がほぼ９０°でツイスト配向された液晶セルと、こ
の液晶セルの外側にこの液晶セルを挟むように配置され
た一対の偏光板と、この一対の偏光板の一方の偏光板と
液晶セルとの間に配置され、分子が０〜±３６０°の範
囲でツイスト配向された有機高分子フィルムからなる少
なくとも１枚の捩れ位相板とを有し、液晶セルのΔｎｄ
の値を３００〜６００ｎｍの範囲、捩れ位相板のΔｎｄ
の値を５０〜６００ｎｍの範囲に設定したものである。
請求項２の発明は、一方の偏光板と液晶セルとの間に２
枚の捩れ位相板を配置し、各捩れ位相板の分子のツイス
ト方向を互いに逆向きにしたものである。請求項３の発
明は、分子が０〜±３６０°の範囲でツイスト配向され
た高分子液晶フィルムを保護膜で挾んで捩れ位相板を構
成したものである。
【０００８】
【作用】この発明によれば、液晶分子が光の進行方向に
向かってほぼ９０°でツイスト配向されてΔｎｄの値が
３００〜６００ｎｍの範囲のＴＮ型の液晶セルの外側に
これを挾むように一対の偏光板を配置するとともに、一
方の偏光板と液晶セルとの間に、分子が０〜±３６０°
の範囲でツイスト配向されてΔｎｄの値が５０〜６００
ｎｍの範囲の捩れ位相板を配置したので、この捩れ位相
板によって液晶セルを垂直に透過する光と斜めに透過す
る光の各Δｎｄの差が補償され、多階調中間調表示の際
の明るさの逆転現象を抑制でき、多階調中間調表示にお
ける視野角特性が改善される。この場合、請求項２に記
載の如く、一方の偏光板と液晶セルとの間に２枚の捩れ
位相板を配置し、これらの捩れ位相板の分子をそれぞれ
０〜±３６０°の範囲でツイスト配向させるとともに、
各捩れ位相板の分子のツイスト方向を互いに逆向きにし
ても、同様に、多階調中間調表示における明るさの逆転
現象を抑制でき、多階調中間調表示における正しい階調
を視角によらず安定して表示できる。また、請求項３に
記載の如く、分子が０〜±３６０°の範囲でツイスト配
向された高分子液晶フィルムを保護膜で挾んだ捩れ位相
板を用いれば、捩れ位相板の製造が容易で、薄く形成す
ることができ、これにより液晶表示装置の小型化が図れ
る。
向かってほぼ９０°でツイスト配向されてΔｎｄの値が
３００〜６００ｎｍの範囲のＴＮ型の液晶セルの外側に
これを挾むように一対の偏光板を配置するとともに、一
方の偏光板と液晶セルとの間に、分子が０〜±３６０°
の範囲でツイスト配向されてΔｎｄの値が５０〜６００
ｎｍの範囲の捩れ位相板を配置したので、この捩れ位相
板によって液晶セルを垂直に透過する光と斜めに透過す
る光の各Δｎｄの差が補償され、多階調中間調表示の際
の明るさの逆転現象を抑制でき、多階調中間調表示にお
ける視野角特性が改善される。この場合、請求項２に記
載の如く、一方の偏光板と液晶セルとの間に２枚の捩れ
位相板を配置し、これらの捩れ位相板の分子をそれぞれ
０〜±３６０°の範囲でツイスト配向させるとともに、
各捩れ位相板の分子のツイスト方向を互いに逆向きにし
ても、同様に、多階調中間調表示における明るさの逆転
現象を抑制でき、多階調中間調表示における正しい階調
を視角によらず安定して表示できる。また、請求項３に
記載の如く、分子が０〜±３６０°の範囲でツイスト配
向された高分子液晶フィルムを保護膜で挾んだ捩れ位相
板を用いれば、捩れ位相板の製造が容易で、薄く形成す
ることができ、これにより液晶表示装置の小型化が図れ
る。
【０００９】
【実施例】以下、この発明の第１実施例について、図１
および図２を参照して詳細に説明する。図１および図２
に液晶表示装置の断面図および分解斜視図を示した。こ
の液晶表示装置では、ツイステッドネマティック型の液
晶セル１の入射側に偏光子２が設けられ、液晶セル１の
出射側に検光子３が設けられ、液晶セル１と検光子３と
の間に捩れ位相板４が設けられている。
および図２を参照して詳細に説明する。図１および図２
に液晶表示装置の断面図および分解斜視図を示した。こ
の液晶表示装置では、ツイステッドネマティック型の液
晶セル１の入射側に偏光子２が設けられ、液晶セル１の
出射側に検光子３が設けられ、液晶セル１と検光子３と
の間に捩れ位相板４が設けられている。
【００１０】液晶セル１は、一方の電極５およびこの電
極５の各画素ごとに配設された駆動用の薄膜トランジス
タ（ＴＦＴ）６並びにこれらを覆う配向膜７が形成され
た下基板８と、前記一方の電極５と交差して対向する他
方の電極９およびこの他方の電極９を覆う配向膜１０が
形成された上基板１１と、上下の各基板８、１１を所定
の間隔を隔てて接合するシール材１２と、これらの基板
８、１１とシール材１２とに囲われた領域内に封入さ
れ、ギャップｄとナチュラルピッチｐの比ｄ／ｐの値が
０．０５の液晶材料１３とからなっている。なお、この
液晶セル１は図面上で下方から光が入射されるものであ
り、以下では下基板を入射側基板８、上基板を出射側基
板１１という。
極５の各画素ごとに配設された駆動用の薄膜トランジス
タ（ＴＦＴ）６並びにこれらを覆う配向膜７が形成され
た下基板８と、前記一方の電極５と交差して対向する他
方の電極９およびこの他方の電極９を覆う配向膜１０が
形成された上基板１１と、上下の各基板８、１１を所定
の間隔を隔てて接合するシール材１２と、これらの基板
８、１１とシール材１２とに囲われた領域内に封入さ
れ、ギャップｄとナチュラルピッチｐの比ｄ／ｐの値が
０．０５の液晶材料１３とからなっている。なお、この
液晶セル１は図面上で下方から光が入射されるものであ
り、以下では下基板を入射側基板８、上基板を出射側基
板１１という。
【００１１】入射側基板８と出射側基板１１の対向する
それぞれの面に形成された配向膜７、１０は、それぞれ
ラビング等の配向処理が施されている。入射側基板８の
配向膜７は、図２に示したように液晶セル１を正面から
観察したとき水平な線に対して左上から右下方向に約４
５°の傾きをもった方向７ａに配向処理が施されてい
る。入射側基板８に対向する出射側基板１１の配向膜１
０は、入射側基板８の配向処理方向７ａ（以下、入射側
配向処理方向という）に対して出射側から見て左回りに
ほぼ９０°回転した方向１０ａに配向処理が施されてい
る。このような配向処理により、液晶材料１３の液晶分
子は出射側から見て右回りにほぼ９０°（φ）ツイスト
して配列し、液晶分子は約３°のプレチルト角を有して
いる。そして、この液晶セル１のギャップｄと屈折率異
方性△ｎとの積△ｎｄの値は３００〜６００ｎｍ（測定
波長：５８９ｎｍ）の範囲に設定する。
それぞれの面に形成された配向膜７、１０は、それぞれ
ラビング等の配向処理が施されている。入射側基板８の
配向膜７は、図２に示したように液晶セル１を正面から
観察したとき水平な線に対して左上から右下方向に約４
５°の傾きをもった方向７ａに配向処理が施されてい
る。入射側基板８に対向する出射側基板１１の配向膜１
０は、入射側基板８の配向処理方向７ａ（以下、入射側
配向処理方向という）に対して出射側から見て左回りに
ほぼ９０°回転した方向１０ａに配向処理が施されてい
る。このような配向処理により、液晶材料１３の液晶分
子は出射側から見て右回りにほぼ９０°（φ）ツイスト
して配列し、液晶分子は約３°のプレチルト角を有して
いる。そして、この液晶セル１のギャップｄと屈折率異
方性△ｎとの積△ｎｄの値は３００〜６００ｎｍ（測定
波長：５８９ｎｍ）の範囲に設定する。
【００１２】偏光子２は、その透過軸２ａが液晶セル１
の入射側配向処理方向７ａとほぼ直交するように配置さ
れている。また、検光子３は、その透過軸３ａが偏光子
３ａの透過軸２ａとほぼ直交するように配置されてい
る。捩れ位相板４は、その分子が液晶材料１３の液晶分
子のツイスト方向と逆方向に９０°（φ1＝φ＝−９０
°）ツイストして配列された有機高分子フィルムからな
っており、例えば高分子液晶フィルム（液晶ポリマ）を
例えば三酢酸セルロース（ＴＡＣ）等からなる保護膜で
挾んだ構造になっている。また、捩れ位相板４は、屈折
率異方性△ｎとギャップｄとの積△ｎｄの値が５０〜６
００ｎｍの範囲で、好ましくは１００〜６００ｎｍ（測
定波長：５８９ｎｍ）の範囲になっている。
の入射側配向処理方向７ａとほぼ直交するように配置さ
れている。また、検光子３は、その透過軸３ａが偏光子
３ａの透過軸２ａとほぼ直交するように配置されてい
る。捩れ位相板４は、その分子が液晶材料１３の液晶分
子のツイスト方向と逆方向に９０°（φ1＝φ＝−９０
°）ツイストして配列された有機高分子フィルムからな
っており、例えば高分子液晶フィルム（液晶ポリマ）を
例えば三酢酸セルロース（ＴＡＣ）等からなる保護膜で
挾んだ構造になっている。また、捩れ位相板４は、屈折
率異方性△ｎとギャップｄとの積△ｎｄの値が５０〜６
００ｎｍの範囲で、好ましくは１００〜６００ｎｍ（測
定波長：５８９ｎｍ）の範囲になっている。
【００１３】このようなＴＮ型の液晶表示装置では、液
晶セル１と検光子３との間に、分子が液晶材料１３の液
晶分子のツイスト方向と逆方向に９０°ツイストして配
列された捩れ位相板４を配置したので、この捩れ位相板
４によって液晶セル１を垂直に透過する光と斜めに透過
する光の各△ｎｄの差が補償され、多階調中間調表示の
際の明るさの逆転現象を抑制でき、多階調中間調表示に
おける視野角特性を改善することができる。また、捩れ
位相板４は分子を０〜±３６０°の範囲でツイスト配向
した高分子液晶フィルムを保護膜で挾んだ構造であるか
ら、製造が容易で、薄く形成することができ、これによ
り液晶表示装置の小型化を図ることができる。
晶セル１と検光子３との間に、分子が液晶材料１３の液
晶分子のツイスト方向と逆方向に９０°ツイストして配
列された捩れ位相板４を配置したので、この捩れ位相板
４によって液晶セル１を垂直に透過する光と斜めに透過
する光の各△ｎｄの差が補償され、多階調中間調表示の
際の明るさの逆転現象を抑制でき、多階調中間調表示に
おける視野角特性を改善することができる。また、捩れ
位相板４は分子を０〜±３６０°の範囲でツイスト配向
した高分子液晶フィルムを保護膜で挾んだ構造であるか
ら、製造が容易で、薄く形成することができ、これによ
り液晶表示装置の小型化を図ることができる。
【００１４】つぎに、第２実施例について、図３および
図４を参照して説明する。なお、図１および図２に示し
た第１実施例と同一部分には同一符号を付し、その説明
は適宜省略する。この液晶表示装置では、第１実施例と
同様に、液晶セル１の入射側に偏光子２が設けられ、液
晶セル１の出射側に検光子３が設けられている。しかし
て、液晶セル１と検光子３との間に、２枚の捩れ位相板
２０、２１がその順で設けられている。液晶セル１に隣
接する第１の捩れ位相板２０は、図４に示すように、そ
の分子が液晶材料１３の液晶分子のツイスト方向と逆方
向に９０°（φ2＝−φ＝−９０°）程度ツイストして
配列された有機高分子フィルムからなっており、例えば
高分子液晶フィルム（液晶ポリマ）を例えば三酢酸セル
ロース（ＴＡＣ）等からなる保護膜で挾んだ構造になっ
ている。そして、この両捩れ位相板２０、２１の△ｎｄ
の値は、１００〜６００ｎｍ（測定波長：５８９ｎｍ）
の範囲に設定されている。また、第２の捩れ位相板２１
は、その分子が第１の捩れ位相板２０の分子のツイスト
方向と逆方向つまり液晶分子のツイスト方向と同じ方向
に９０°（φ3＝−φ2＝９０°）程度ツイストして配列
された有機高分子フィルムからなっており、これ以外は
第１の捩れ位相板２０と同じ構造になっている。この場
合、第１の捩れ位相板２０の出射側表面の分子の長軸方
向２０ａと第２の捩れ位相板２１の入射側表面の分子の
長軸方向２１ａとは、互いにほぼ直角に交差している。
図４を参照して説明する。なお、図１および図２に示し
た第１実施例と同一部分には同一符号を付し、その説明
は適宜省略する。この液晶表示装置では、第１実施例と
同様に、液晶セル１の入射側に偏光子２が設けられ、液
晶セル１の出射側に検光子３が設けられている。しかし
て、液晶セル１と検光子３との間に、２枚の捩れ位相板
２０、２１がその順で設けられている。液晶セル１に隣
接する第１の捩れ位相板２０は、図４に示すように、そ
の分子が液晶材料１３の液晶分子のツイスト方向と逆方
向に９０°（φ2＝−φ＝−９０°）程度ツイストして
配列された有機高分子フィルムからなっており、例えば
高分子液晶フィルム（液晶ポリマ）を例えば三酢酸セル
ロース（ＴＡＣ）等からなる保護膜で挾んだ構造になっ
ている。そして、この両捩れ位相板２０、２１の△ｎｄ
の値は、１００〜６００ｎｍ（測定波長：５８９ｎｍ）
の範囲に設定されている。また、第２の捩れ位相板２１
は、その分子が第１の捩れ位相板２０の分子のツイスト
方向と逆方向つまり液晶分子のツイスト方向と同じ方向
に９０°（φ3＝−φ2＝９０°）程度ツイストして配列
された有機高分子フィルムからなっており、これ以外は
第１の捩れ位相板２０と同じ構造になっている。この場
合、第１の捩れ位相板２０の出射側表面の分子の長軸方
向２０ａと第２の捩れ位相板２１の入射側表面の分子の
長軸方向２１ａとは、互いにほぼ直角に交差している。
【００１５】このような液晶表示装置では、第１実施例
と同様、液晶セル１と検光子３との間に配置された第
１、第２の捩れ位相板２０、２１によって、液晶セル１
を垂直に透過する光と斜めに透過する光の各Δｎｄの差
が補償され、多階調中間調表示の際の明るさの逆転現象
を抑制でき、多階調中間調表示において視角が変化して
も正しい階調を安定して表示できる。
と同様、液晶セル１と検光子３との間に配置された第
１、第２の捩れ位相板２０、２１によって、液晶セル１
を垂直に透過する光と斜めに透過する光の各Δｎｄの差
が補償され、多階調中間調表示の際の明るさの逆転現象
を抑制でき、多階調中間調表示において視角が変化して
も正しい階調を安定して表示できる。
【００１６】なお、上述した第２実施例では、第１の捩
れ位相板２０と第２の捩れ位相板２１との分子のツイス
ト方向が互いに逆向きで、かつツイスト角が同じである
が、必ずしもツイスト角は同じである必要はなく、互い
に異なっていてもよい。
れ位相板２０と第２の捩れ位相板２１との分子のツイス
ト方向が互いに逆向きで、かつツイスト角が同じである
が、必ずしもツイスト角は同じである必要はなく、互い
に異なっていてもよい。
【００１７】また、上述した各実施例では、液晶セル１
と検光子３との間に捩れ位相板４、または２枚の捩れ位
相板２０、２１を配置したが、これに限らず、液晶セル
１と偏光子２との間に配置してもよい。
と検光子３との間に捩れ位相板４、または２枚の捩れ位
相板２０、２１を配置したが、これに限らず、液晶セル
１と偏光子２との間に配置してもよい。
【００１８】さらに、上述した各実施例では、偏光子２
の透過軸２ａを入射側配向処理方向７ａに直交させた
が、これに限らず、透過軸２ａを入射側配向処理方向７
ａに対し平行させてもよい。
の透過軸２ａを入射側配向処理方向７ａに直交させた
が、これに限らず、透過軸２ａを入射側配向処理方向７
ａに対し平行させてもよい。
【００１９】
【発明の効果】この発明によれば、液晶分子が光の進行
方向に向かってほぼ９０°でツイスト配向されてΔｎｄ
の値が３００〜６００ｎｍの範囲のＴＮ型の液晶セルの
外側にこれを挾むように一対の偏光板を配置するととも
に、一方の偏光板と液晶セルとの間に、分子が液晶分子
のツイスト方向に対して０〜±３６０°の範囲でツイス
ト配向されてΔｎｄの値が５０〜６００ｎｍの範囲の捩
れ位相板を少なくとも１枚配置したので、この捩れ位相
板によって液晶セルを垂直に透過する光と斜めに透過す
る光の各Δｎｄの差を補償でき、これにより多階調中間
調表示の際の明るさの逆転現象を抑制でき、多階調中間
調表示における視野角特性を改善することができる。そ
して、一方の偏光板と液晶セルとの間に２枚の捩れ位相
板を配置する場合は、それぞれ分子が０〜±３６０°の
範囲でツイスト配向され、かつツイスト方向が互いに逆
向きに配置すれば、同様の効果が得られる。また、分子
が０〜±３６０°の範囲でツイスト配向された高分子液
晶フィルムを保護膜で挾んだ捩れ位相板を用いることに
より、捩れ位相板の製造が容易で、薄く形成することが
でき、これにより液晶表示装置の小型化を図ることがで
きる。
方向に向かってほぼ９０°でツイスト配向されてΔｎｄ
の値が３００〜６００ｎｍの範囲のＴＮ型の液晶セルの
外側にこれを挾むように一対の偏光板を配置するととも
に、一方の偏光板と液晶セルとの間に、分子が液晶分子
のツイスト方向に対して０〜±３６０°の範囲でツイス
ト配向されてΔｎｄの値が５０〜６００ｎｍの範囲の捩
れ位相板を少なくとも１枚配置したので、この捩れ位相
板によって液晶セルを垂直に透過する光と斜めに透過す
る光の各Δｎｄの差を補償でき、これにより多階調中間
調表示の際の明るさの逆転現象を抑制でき、多階調中間
調表示における視野角特性を改善することができる。そ
して、一方の偏光板と液晶セルとの間に２枚の捩れ位相
板を配置する場合は、それぞれ分子が０〜±３６０°の
範囲でツイスト配向され、かつツイスト方向が互いに逆
向きに配置すれば、同様の効果が得られる。また、分子
が０〜±３６０°の範囲でツイスト配向された高分子液
晶フィルムを保護膜で挾んだ捩れ位相板を用いることに
より、捩れ位相板の製造が容易で、薄く形成することが
でき、これにより液晶表示装置の小型化を図ることがで
きる。
【図１】この発明の第１実施例のＴＮ型の液晶表示装置
の断面図。
の断面図。
【図２】図１の概略構成を示す分解斜視図。
【図３】この発明の第２実施例のＴＮ型の液晶表示装置
の断面図。
の断面図。
【図４】図３の概略構成を示す分解斜視図。
【図５】従来の液晶表示装置を４つの階調で動作させた
ときの各階調における等Ｙ値（透過率値）曲線を示し、
（ａ）は電圧Ｖ1を印加する第１階調の等Ｙ値曲線図、
（ｂ）は電圧Ｖ2を印加する第２階調の等Ｙ値曲線図、
（ｃ）は電圧Ｖ3を印加する第３階調の等Ｙ値曲線図、
（ｄ）は電圧Ｖ4を印加する第４階調の等Ｙ値曲線図。
ときの各階調における等Ｙ値（透過率値）曲線を示し、
（ａ）は電圧Ｖ1を印加する第１階調の等Ｙ値曲線図、
（ｂ）は電圧Ｖ2を印加する第２階調の等Ｙ値曲線図、
（ｃ）は電圧Ｖ3を印加する第３階調の等Ｙ値曲線図、
（ｄ）は電圧Ｖ4を印加する第４階調の等Ｙ値曲線図。
【図６】図５において隣接する階調間の等コントラスト
曲線を示し、（ａ）はＹ1／Ｙ2の等コントラスト曲線
図、（ｂ）はＹ2／Ｙ3の等コントラスト曲線図、（ｃ）
はＹ3／Ｙ4の等コントラスト曲線図。
曲線を示し、（ａ）はＹ1／Ｙ2の等コントラスト曲線
図、（ｂ）はＹ2／Ｙ3の等コントラスト曲線図、（ｃ）
はＹ3／Ｙ4の等コントラスト曲線図。
１ 液晶セル ２ 偏光子 ３ 検光子 ４、２０、２１ 捩れ位相板 ５、９ 電極 ７、１０ 配向膜 ８ 入射側基板 １１ 出射側基板 １２ シール材 １３ 液晶材料 ７ａ 入射側配向処理方向
Claims (3)
- 【請求項１】 液晶分子がほぼ９０°でツイスト配向さ
れた液晶セルと、この液晶セルの外側にこの液晶セルを
挟むように配置された一対の偏光板と、この一対の偏光
板の一方の偏光板と前記液晶セルとの間に配置され、分
子が０〜±３６０°の範囲でツイスト配向された有機高
分子フィルムからなる少なくとも１枚の捩れ位相板とを
有し、 前記液晶セルのΔｎｄの値が３００〜６００ｎｍの範囲
で、前記捩れ位相板のΔｎｄの値が５０〜６００ｎｍの
範囲に設定されていることを特徴とする液晶表示装置。 - 【請求項２】 前記一方の偏光板と前記液晶セルとの間
には２枚の捩れ位相板が配置され、各捩れ位相板の分子
のツイスト方向は互いに逆向きであることを特徴とする
請求項１記載の液晶表示装置。 - 【請求項３】 前記捩れ位相板は分子が０〜±３６０°
の範囲でツイスト配向された高分子液晶フィルムを保護
膜で挾んだ構造であることを特徴とする請求項１および
請求項２記載の液晶表示装置。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18288092A JP3309283B2 (ja) | 1992-06-18 | 1992-06-18 | 液晶表示装置 |
| TW082104711A TW229279B (ja) | 1992-06-18 | 1993-06-14 | |
| KR1019930010925A KR0181980B1 (ko) | 1992-06-18 | 1993-06-15 | 액정표시장치 |
| US08/078,395 US5548426A (en) | 1992-06-18 | 1993-06-16 | Liquid crystal display device |
| DE69328051T DE69328051T2 (de) | 1992-06-18 | 1993-06-17 | Flüssigkristallanzeigevorrichtung |
| EP93109704A EP0576931B1 (en) | 1992-06-18 | 1993-06-17 | Liquid crystal display device |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18288092A JP3309283B2 (ja) | 1992-06-18 | 1992-06-18 | 液晶表示装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH063662A true JPH063662A (ja) | 1994-01-14 |
| JP3309283B2 JP3309283B2 (ja) | 2002-07-29 |
Family
ID=16126032
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18288092A Expired - Fee Related JP3309283B2 (ja) | 1992-06-18 | 1992-06-18 | 液晶表示装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3309283B2 (ja) |
-
1992
- 1992-06-18 JP JP18288092A patent/JP3309283B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3309283B2 (ja) | 2002-07-29 |
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