JPH0636141A - 商品販売データ処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャッシャの負担になることなく、しかも不
正が行なわれることもなく、商品の買上げに宝くじ的な
要素を持たせて販売の促進を図る。 【構成】 スキャナ等から入力された単品コードに所定
の演算を施して特典点数を算出し、その特典点数を特典
点数合計器１３ｅで合計する。そして、その特典点数合
計値と例えば本日の日付とを比較し、両者が一致した場
合には客の合計金額を値引する等の特典を処理する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子式キャッシュレジ
スタやＰＯＳ（販売時点情報管理）ターミナル等と称さ
れる商品販売データ処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、スーパーマーケット等の小売店
で利用されるＰＯＳターミナルにはバーコードを光学的
に読取るためのスキャナが設けられており、各商品には
商品を個々に識別するための単品コードがバーコード化
されて印刷または貼付されている。

【０００３】そして、ＰＯＳターミナルを操作するキャ
ッシャはスキャナで客が買い上げる商品のバーコードを
読取って１品ずつ登録操作する。そうすると、ＰＯＳタ
ーミナルではバーコードが単品コードに変換され、その
単品コードに基づいて商品販売データが取得されて記憶
部に売上登録処理される。

【０００４】こうして、１人の客が買い上げた全商品の
登録を完了すると、キャッシャはキーボードに設けられ
た小計キーをキー入力する。そうすると、ＰＯＳターミ
ナルでは表示器にその客が買い上げた全商品の合計金額
が表示されるので、キャッシャは客から合計金額に見合
った支払いを受けることになる。

【０００５】ところで、小売店では予め数種類の商品を
特定商品に設定しておき、その特典商品を買い上げた客
には当選とし、値引き等のサービスを行なう等して販売
の促進を図ることが考えられている。この場合、キャッ
シャは客が買い上げる商品を登録操作する毎に特典商品
か否かを判断し、特典商品の場合には小計キーをキー操
作後、所定の割引率をキー入力する等して対処すること
になる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如く商品の買上げに宝くじ的な要素を持たせて販売の促
進を図ろうとする場合、キャッシャの負担が大きくなる
上、客が不正に特典商品を知り得る状況にあるため実用
的ではなかった。

【０００７】そこで本発明は、キャッシャの負担になる
ことなく、しかも不正が行なわれることもなく、商品の
買上げに宝くじ的な要素を持たせて販売の促進を図るこ
とができる商品販売データ処理装置を提供しようとする
ものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、単品コードの
入力手段により単品コードが入力されるとその入力単品
コードに基づいて該当商品の販売データを取得し、その
商品販売データを記憶部に登録処理する商品販売データ
処理装置において、単品コード入力手段により入力され
た単品コードに所定の演算を施して特典データを算出す
る特典データ演算手段と、この演算手段により算出され
た特典データと予め設定されたデータとを比較するデー
タ比較手段と、この比較手段により特典データが設定デ
ータに一致すると特典処理する特典処理手段とを備えた
ものである。

【０００９】

【作用】このような構成の本発明であれば、単品コード
入力手段により客が買い上げる商品の単品コードを入力
すると、その入力単品コードに所定の演算が施されて特
典データが算出される。そして、その特典データと予め
設定されたデータとが比較され、両者が一致した場合に
は値引等の特典処理が自動的に行なわれる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明をＰＯＳターミナルに適用した
一実施例について図面を参照しながら説明する。

【００１１】図１は本実施例のＰＯＳターミナルの構成
を示すブロック図で、ターミナルは制御部本体としてＣ
ＰＵ（中央処理装置）１１を有する。

【００１２】また、上記ＣＰＵ１１が各部を制御するた
めのプログラムデータ等が予め格納されたＲＯＭ（リー
ド・オンリ・メモリ）１２、上記ＣＰＵ１１が処理する
データを格納するための各種メモリエリアが形成される
ＲＡＭ（ランダム・アクセス・メモリ）１３、日時を計
時する時計回路１４を備える。

【００１３】さらに、通信回線を介して接続されるホス
トコンピュータとの間で行なわれるデータ通信を制御す
る通信インタフェース１５、キーボード１６を制御して
入力キーに対応するキー信号を取込むキーボードコント
ローラ１７、表示器１８を制御して販売商品の品名や値
段等を表示させる表示器コントローラ１９、プリンタ２
０を制御してレシート用紙及びジャーナル用紙への印字
を行なうプリンタコントローラ２１、バーコードを光学
的に読取るスキャナ２２のバーコード読取り操作を制御
するスキャナコントローラ２３、「登録」「点検」「精
算」「設定」等の各種業務モードを選択するためのモー
ドスイッチ２４から信号が入力されるとともに、現金等
を収容するためのドロワを開放動作させるドロワ開放装
置２５に駆動信号を出力するＩ／Ｏポート２６等の各信
号入出力部を備えている。

【００１４】前記ＣＰＵ１１と、ＲＯＭ１２，ＲＡＭ１
３，時計回路１４及び各信号入出力部とは、アドレスバ
ス，データバス，制御バス等のバスライン２７を介して
相互に接続されている。

【００１５】図２は前記キーボード１６に設けられる主
要なキー配置を示しており、図示するように本実施例の
ＰＯＳターミナルは、キーボード１６に、数値データを
入力するための置数キーＫ１、各商品に付されるＰＬＵ
（プライス・ルック・アップ）コードの入力を指示する
ＰＬＵキーＫ２、金額データの入力を指示する金額キー
Ｋ３、個数データの入力を指示する×キーＫ４、合計金
額の出力を指示する小計キーＫ５、現金による代金支払
いを宣言する預／現計キーＫ６、エラー解除等に用いら
れるクリアキーＫ７等を配設している。

【００１６】図３は前記ＲＡＭ１３に形成される主要な
メモリエリアを示しており、図示するように本実施例の
ＰＯＳターミナルは、ＲＡＭ１３に、販売登録された商
品の販売データを取引別に登録処理する取引別メモリ１
３ａ、「設定」モードにおいて予め設定される割引率を
記憶する割引率メモリ１３ｂ、前記時計回路１４で計時
される日付データを記憶する日付メモリ１３ｃ、１客が
買上げる商品の販売金額を合計する金額合計器１３ｄ、
後述する特典点数演算処理によって算出される特典点数
を客毎に合計する特典点数合計器１３ｅ、登録中フラグ
Ｆ１，特典実行フラグＦ２等がセットされるフラグメモ
リ１３ｆ等を形成している。

【００１７】因みに、上記登録中フラグＦ１は、１客の
買上げ商品の最初の登録に応動してセットされ、その客
に対する締めキー（預／現計キーＫ６）操作に応動して
リセットされる。上記特典実行フラグＦ２は、「設定」
モードにおいて所定のキー処理によりセットまたはリセ
ットされる。

【００１８】しかして、前記ＣＰＵ１１は、モードスイ
ッチ２４により「登録」モードが選択された状態で、商
品を個々に識別する単品コードが入力されると、図４
（ａ）に示す処理を実行するようにプログラム制御され
ている。

【００１９】なお、単品コードを入力する方法として
は、各商品に印刷または貼付されたバーコードを前記ス
キャナ２２で読取り操作する方法、あるいはキーボード
１６の置数キーＫ１でＰＬＵキーを置数し、続いてＰＬ
ＵキーＫ２を入力操作する方法とがある。

【００２０】上述したいずれかの方法で単品コードが入
力されると、ＣＰＵ１１は、１客が買上げる商品の最初
の登録か否かをフラグメモリ１３ｆの登録中フラグＦ１
で判断する。そして、登録中フラグＦ１がリセットされ
ており最初の登録と判断した場合には、フラグメモリ１
３ｆに登録中フラグＦ１をセットする。また、金額合計
器１３ｄと特典点数合計器１３ｅとを“０”にクリアす
る。これに対し、登録中フラグＦ１がすでにセットされ
ており２点目以降の登録と判断した場合には、上記処理
は行なわない。

【００２１】次に、ＣＰＵ１１は、入力単品コードに基
づいて商品販売データを取得し、その商品販売データを
取引別メモリ１３ａに売上登録処理する。また、商品販
売データの売上金額を金額合計器１３ｄに加算する。さ
らに、商品販売データの売上金額等を表示器１８に表示
させるとともに、プリンタ２０によりレシート用紙及び
ジャーナル用紙に印字出力する。

【００２２】次に、フラグメモリ１３ｆの特典実行フラ
グＦ２を調べる。そして、同フラグＦ２がリセットされ
ている場合にはこの処理を終了する。

【００２３】特典実行フラグＦ２がセットされている場
合には、入力単品コードをもとに後述する特典点数演算
処理を行なって特典点数を算出する。そして、その算出
された特典点数を特典点数合計器１３ｅに加算して、こ
の処理を終了する。（特典データ演算手段）図５は上記
特典点数演算処理の一手順を示す流れ図であり、予めタ
ーミナルが持つバーコードのチェックデジットの計算手
順を変更したものである。なお、説明の便宜上、単品コ
ードは１３桁のＪＡＮコードとする。

【００２４】特典点数演算処理に入ると、先ず、ステッ
プＳＴ１として入力単品コード（ＪＡＮコード）の全て
の偶数番キャラクタ（２，４，６，８，１０，１２桁目
の数値）の総和を演算し、その結果を“Ａ”とする。次
に、ＳＴ２としてＳＴ１で求めた結果“Ａ”を２倍し、
その結果を“Ｂ”とする。

【００２５】次に、ＳＴ３として入力単品コードの３桁
目以降の奇数番キャラクタ（３，５，７，９，１１，１
３桁目の数値）の総和を演算し、その結果を“Ｃ”とす
る。次に、ＳＴ４としてＳＴ２で求めた結果“Ｂ”と、
ＳＴ３で求めた結果“Ｃ”との和を取り、その結果を
“Ｄ”とする。

【００２６】次に、ＳＴ５としてＳＴ４で求めた結果
“Ｄ”よりも大きく、かつ最も近い１０の倍数を求め、
その結果を“Ｅ”とする。最後に、ＳＴ５で求めた結果
“Ｅ”とＳＴ４で求めた結果“Ｄ”との差を取り、その
結果“Ｆ”を特典点数として特典点数合計器１３ｅに加
算する。

【００２７】また、前記ＣＰＵ１１は、モードスイッチ
２４により「登録」モードが選択された状態で、キーボ
ード１６の小計キーＫ５がキー入力されると、図４
（ｂ）に示す処理を実行するようにプログラム制御され
ている。

【００２８】すなわち、先ず、フラグメモリ１３ｆの登
録中フラグＦ１を調べる。そして、同フラグＦ１がリセ
ットされている場合には、販売商品の登録が行われるこ
となく小計キーＫ５がキー入力されたので、このキー入
力をエラーとする。

【００２９】登録中フラグＦ１がセットされている場合
には、特典点数合計器１３ｅで計算された特典点数の合
計値と日付メモリ１３ｅに記憶された日付データとを比
較する。（比較手段） そして、両者が一致した場合には、金額合計器１３ｄで
計算された１取引の合計金額を割引率メモリ１３ｂに予
め設定された割引率で割引処理する。（特典処理手段） 次いで、プリンタ２０により上記割引処理によって得ら
れた割引額をレシート用紙及びジャーナル用紙に印字出
力する。その後、割引後の合計金額を表示器１８に表示
させるとともに、プリンタ２０によりレシート用紙及び
ジャーナル用紙に印字出力して、この処理を終了する。

【００３０】なお、特典点数合計器１３ｅで計算された
特典点数の合計値と日付メモリ１３ｅに記憶された日付
データとを比較した結果、両者が一致しない場合には、
金額合計器１３ｄで計算された１取引の合計金額を表示
器１８に表示させるとともに、プリンタ２０によりレシ
ート用紙及びジャーナル用紙に印字出力して、この処理
を終了する。

【００３１】このように構成された本実施例のＰＯＳタ
ーミナルを使用する店では、商品の買上げに宝くじ的な
要素を持たせて販売の促進を図ろうとする場合、マネー
ジャまたはキャッシャは開店前にモードスイッチ２４を
「設定」モードに切換え、キーボード１６を所定の手順
でキー操作してフラグメモリ１３ｆに特典実行フラグＦ
２をセットするとともに、割引率メモリ１３ｂに任意の
割引率（この実施例では１０％とする）を設定する。

【００３２】その後、キャッシャはモードスイッチ１６
を「登録」モードに切換え、客が買上げる商品の単品コ
ードをスキャナ２２又はキーボード１６を用いて入力す
ることになる。

【００３３】こうして、客が買上げる商品の単品コード
（１３桁のＪＡＮコード）を入力すると、ＰＯＳターミ
ナルでは単品コードに基づいて商品販売データが取得さ
れ、取引別メモリ１３ａに売上登録処理される。また、
金額合計器１３ａに販売商品の値段が加算される。さら
に、入力単品コードをもとに図５に示す手順で特典点数
が自動的に算出され、その特典点数が特典点数合計器１
３ｅに加算される。

【００３４】例えば今、入力単品コードを「４９７６２
２１３５７４６２」とする。そうすると、先ず、“Ａ”
として３３（＝６＋７＋３＋２＋６＋９）が求められ、
“Ｂ”は６６（＝３３×２）になる。次に、“Ｃ”とし
て２３（＝４＋５＋１＋２＋７＋４）が求められ、
“Ｄ”は８９（＝６６＋２３）になる。その結果、
“Ｅ”が９０になるので、特典点数“Ｆ”は１（＝９０
−８９）になる。この特典点数Ｆ＝１が特典点数合計器
１３ｅに加算される。

【００３５】ここで、上記金額合計器１３ｄ及び特典点
数合計器１３ｅは、１客の最初の商品登録に応動して
“０”にクリアされる。従って、１客が買上げる全商品
の登録を完了すると、上記金額合計器１３ｄにはその全
商品の合計金額が記憶され、上記特典点数合計器１３ｅ
にはその全商品の単品コードから算出された特典点数の
合計値が記憶される。

【００３６】この状態で、キャッシャが小計キーＫ５を
キー入力すると、上記特典点数合計器１３ｅの内容と日
付メモリ１３ｃの内容、すなわち本日の日付とが比較さ
れる。そして両者が一致した場合には、金額合計器１３
ｄの内容すなわち合計金額が割引率メモリ１３ｂに予め
設定された割引率で割引処理される。

【００３７】このように本実施例によれば、客が買上げ
る商品の単品コードを入力操作することにより特典点数
が自動的に算出されて客毎に合計され、小計キー操作時
に特典点数の合計値が本日の日付と一致するとその客の
合計金額に対して割引が行われるので、客は買上げ商品
の内容により偶発的に割引の特典を受けられるようにな
る。従って、商品の買上げに宝くじ的な要素が含まれる
ので客の興味を引き、販売の促進を図ることができる。

【００３８】この場合において、キャッシャは従来通り
の商品登録操作を行えばよく、しかも格別に商品の種類
等を意識しなくてよいので、キャッシャの負担が増加す
ることはない。また、どの商品を買上げれば特典が付与
されるのかを客もまたキャッシャも知る術がないので、
不正を防止できる。

【００３９】なお、前記実施例では特典点数の演算方法
として図５に示す手順を示したが、これに限定されるも
のではなく、また、数種類の計算方法を予めプログラム
しておき、適宜選択できるようにしてもよい。

【００４０】また、前記実施例では特典処理として合計
金額に対する割引を示したが、これに限定されるもので
はなく、例えば特典点数合計値と日付データとが一致し
た場合にその旨をキャッシャに報知するだけであって
も、キャッシャは報知を受けると特典品等を客に提供で
きるので本発明の効果を奏し得る。

【００４１】さらに、前記実施例では小計キー操作時に
特典点数と日付とを比較し一致した場合に特典処理した
が、登録途中で両者が一致した場合に特典処理する場合
も本発明は含むものとする。また、特典点数との比較値
は日付データに限定されるものではなく任意に設定した
数値でもよい。

【００４２】この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々変形実施可能であるのは勿論である。

【００４３】

【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、キ
ャッシャの負担になることなく、しかも不正が行なわれ
ることもなく、商品の買上げに宝くじ的な要素を持たせ
て販売の促進を図ることができる商品販売データ処理装
置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施例であるＰＯＳターミナルの
ブロック構成図。

【図２】 同実施例におけるキーボードの主要キー配置
を示す平面図。

【図３】 同実施例におけるＲＡＭの主要メモリエリア
を示す模式図。

【図４】 同実施例におけるＣＰＵの主要プログラム処
理を示す流れ図。

【図５】 同実施例における特典点数演算の処理手順を
示す流れ図。

【符号の説明】

１１…ＣＰＵ（中央処理装置）、 １３…ＲＡＭ（ランダム・アクセス・メモリ） １３ｄ…金額合計器、 １３ｅ…特典点数合計器、 １４…時計回路、 １６…キーボード、 ２２…スキャナ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 単品コードの入力手段により単品コード
   が入力されるとその入力単品コードに基づいて該当商品
   の販売データを取得し、その商品販売データを記憶部に
   登録処理する商品販売データ処理装置において、 前記単品コード入力手段により入力された単品コードに
   所定の演算を施して特典データを算出する特典データ演
   算手段と、 この演算手段により算出された特典データと予め設定さ
   れたデータとを比較するデータ比較手段と、 この比較手段により前記特典データが前記設定データに
   一致すると特典処理する特典処理手段と、を具備したこ
   とを特徴とする商品販売データ処理装置。