JPH063607Y2 - セパレーター付口腔内包帯 - Google Patents

セパレーター付口腔内包帯

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JPH063607Y2
JPH063607Y2 JP1987179404U JP17940487U JPH063607Y2 JP H063607 Y2 JPH063607 Y2 JP H063607Y2 JP 1987179404 U JP1987179404 U JP 1987179404U JP 17940487 U JP17940487 U JP 17940487U JP H063607 Y2 JPH063607 Y2 JP H063607Y2
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健二 長谷川
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、口腔内の湿潤粘膜に貼付され、口腔内粘膜
に投与された薬剤の流出防止や口腔内粘膜の損傷部の被
覆保護等を行う口腔内包帯であって、特に口腔内包帯両
面に保護用セパレーターが付いているセパレーター付口
腔内包帯に関するものである。
〔従来の技術〕
従来より、歯槽膿漏や炎症などの口腔内の疾患に対し
て、種々の薬剤が軟膏剤や液剤として投与されている。
また、これらの局所性治療薬のみならず、粘膜面が外皮
などに比べて薬剤を比較的よく吸収することに着目し
て、経口投与では吸収されにくいホルモン剤などの全身
性の薬剤も口腔内粘膜からの投与が試みられている。こ
のような、口腔内粘膜を通しての薬剤の投与に際して最
大の障害となるのは、唾液の分泌や飲食により、短時間
のうちに薬剤が流去されてしまい充分な薬効の発現が困
難なことである。
また、口腔内の損傷部を被覆保護することは有効な口腔
内包帯が存在していないことから殆ど行われていない
が、口腔内には上記のように常時唾液が分泌されまた飲
食物も入るため、その被覆保護の実現には大きな障害が
ある。
最近、これらの障害を克服し口腔内の疾患に対して薬剤
を効果的に投与しようとして各種の口腔内包帯が提案さ
れ実用化されつつある。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかしながら、一般に、これらの口腔内包帯は、柔軟か
つ湿潤な口腔面に貼着する必要から、柔軟なフィルム状
付着体によって構成されており、保存時の保形性を確保
すると同時に、衛生的観点から、保存時における汚損防
止ならびに口腔内包帯貼着時に口腔内包帯の貼着面に手
指が触れないで貼着できることを配慮する必要がある。
このような観点から、皮膚用貼着テープのように保護用
セパレーターを付けたもの(例えば、バンドエイド,ジ
ョンソンエンドジョンソン社製)が口腔内包帯において
も望まれている。
しかし、口腔内包帯は、薄く柔軟なフィルム状付着体か
ら構成されているものであり、その両面に保護用セパレ
ーターを設けると、使用に際して上記セパレーターをフ
ィルム状付着体の端部側から剥離除去してフィルム状付
着体のみの状態にしようとしても、上記フィルム状付着
体が柔軟なため、セパレーターがフィルム状付着体と一
体的になってフィルム状付着体とともに変形して両者を
うまく剥離除去できないという大きな問題が生じており
その解決が望まれている。
この考案は、このような事情に鑑みなされたもので、保
形性,衛生性に富み、しかも使用に際してセパレーター
の剥離除去の容易なセパレーター付口腔内包帯の提供を
その目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、水分を吸収して接着性を示
すフィルム状付着体単独もしくはこのフィルム状付着体
と柔軟なフィルム状支持体との一体化物からなり厚みが
30〜150μmに設定されたシート状の口腔内包帯本
体と、上記口腔内包帯本体の表面側の全面に密着し、か
つその長さ方向の一端側もしくは両端側が上記口腔内包
帯本体端面から外側に向かって突出しているシート状の
第1のセパレーターと、上記口腔内包帯本体の裏面側の
全面に密着し、かつその長さ方向の一端側もしくは両端
側が上記口腔内包帯本体端面から外側に向かって突出し
ているシート状の第2のセパレーターとで構成され、上
記積層体の幅方向の両端面が、切断によって形成された
切断面であるという構成をとる。
〔作用〕
すなわち、この考案のセパレーター付口腔内包帯は上記
のように構成されているため、第1のセパレーターを、
その突出部を利用して長さ方向に剥がすことにより、口
腔内包帯本体の表面側貼着面を露出させたのちその状態
で口腔内患部に貼着し、ついで第2のセパレーターを、
その突出部を利用して口腔内包帯本体の裏面側を剥がす
ことにより、口腔内包帯本体のみを口腔内患部に貼着残
留させることができる。この一連の貼着動作において、
手指は全く口腔内包帯本体の貼着面および裏面に触れる
ことがなく、極めて衛生的かつ簡易な貼着を実現するこ
とができる。これが、この考案の大きな特徴である。し
かも、上記セパレーター付口腔内包帯は、幅方向の両端
面が、切断によって形成された切断面になっているた
め、切断時の押圧によって口腔内包帯本体の両端縁部
が、他の部分よりも圧縮され緻密になっている。したが
って、第1のセパレーターを剥がして口腔内に貼着した
口腔内包帯本体では、口腔貼着面における吸水・膨潤が
即座に始まるが、上記緻密な両端縁部では吸水の進行が
遅れる。このため、第2のセパレーターを剥がす際、本
体の両端縁部では、吸水による貼着性の増大が抑制され
ており、第2のセパレーターと本体両端縁部とが剥がれ
やすく、本体の両端縁部を崩形させることなく、きれい
な形で本体のみを口腔内に残留貼着させることができる
という利点を有する。
さらに、上記口腔内包帯本体は第1のセパレーターおよ
び第2のセパレーターに挟持された形で保持されるた
め、保管中において、口腔内包帯の汚損が生じず、かつ
柔軟なフィルム状体である口腔内包帯本体の崩形も生じ
ない。
つぎに、この考案を詳細に説明する。
第1図はこの考案のセパレーター付口腔内包帯の一例を
示す斜視図であり、第2図はその正面図、第3図はその
平面図である。これらの図において、1はフィルム状付
着体単独もしくはフィルム状付着体と柔軟なフィルム状
支持体とからなる長方形状の口腔内包帯本体(以下「本
体」と略す)であり、2は第1のセパレーターであり、
3は第2のセパレーターである。そして、第1のセパレ
ーター2は、本体1の表面全面に密着しているのみなら
ず、その一端側が本体1の端面に対応する部分から外側
に向かって突出して突出部2aを形成している。また、
第2のセパレーター3は、本体1の裏面全面に密着して
いるのみならず、その一端側(第1のセパレーター2の
突出部2aに対して反対側)が本体1の端面に対応する
部分から外側に向かって突出して突出部3aを形成して
いる。
この口腔内包帯を患部に貼着するときは、まず、第4図
に示すように、第1のセパレーター2の突出部2aを手
指でつまんで矢印のように引っ張り、第1のセパレータ
ー2を本体1から剥離する。ついで、上記本体1の露出
した貼着面を患部4に押圧するようにして、患部4に本
体1を充分密着させる(第5図)。そして、今度は第2
のセパレーター3の突出部3aを手指でつまんで矢印の
ように引っ張り、第6図に示すように第2のセパレータ
ー3の全体を本体1から剥がす。このようにして、患部
4には本体1のみが貼着残留するようになる(第7
図)。
なお、第2のセパレーター3を本体1から剥離する操作
において、セパレーター3と本体1とを剥離するのに必
要な力が、患部4と本体1との接着力を上回っていてそ
の剥離が容易でない場合には、第1のセパレーター2を
本体1から剥離する前に、第8図に示すように第2のセ
パレーター3を予め部分的に本体1から剥離しておく
と、本体1を患部4に貼着したあとのセパレーター3の
剥離を容易に行うことができる。
この考案のセパレーター付口腔内包帯に用いられる本体
1は、フィルム状付着体単独もしくはフィルム状付着体
と柔軟なフィルム状支持体との一体物からなる。
上記フィルム状付着体は、水分を吸収して接着性を示す
物質をフィルム状に成形したものが用いられる。このよ
うな物質としては水溶性高分子物質およびその混合物が
ある。上記水溶性高分子物質としては、アルギン酸ナト
リウム,トラガカントガム,アミロース等の多糖類、カ
ルボキシメチルセルロースナトリウム,ヒドロキシプロ
ピルセルロース等のセルロース誘導体,ポリアクリル
酸,メタクリル酸ナトリウム等のアクリル酸系水溶性高
分子、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等
があげられる。また、混合物としては、上記の水溶性高
分子物質に、柔軟化剤や耐水性付与剤を添加したものが
あげられる。上記柔軟化剤としてはグリセリン,ポリエ
チレングリコール等の多価アルコール等の可塑剤が用い
られ、耐水性付与剤としては非水溶性高分子が用いられ
る。
特に、水溶性高分子物質であるポリアクリル酸等のポリ
カルボン酸類と非水溶性高分子物質である酢酸ビニル樹
脂が相溶状態になっているフィルム状体は付着性、耐水
性ともに優れており、付着体として用いるのに好適であ
る。
一方、上記柔軟なフィルム状支持体としては、水不透過
性のものを用いることが好ましい。その代表的なものを
例示すると、ポリエチレン,酢酸ビニル樹脂,エチレン
−酢酸ビニル共重合体,ポリ塩化ビニル,ポリウレタン
等のプラスチックフィルム、アルミ箔、すず箔等の金属
箔、布や紙とプラスチックフィルムとのラミネートフィ
ルム等があげられる。なかでも、安全性,使用感の点
で、ポリエチレン,酢酸ビニル樹脂,エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体等のプラスチックフィルムを用いることが
好ましい。
本体1の厚みは、本体1がフィルム状付着体のみからな
る場合には30〜150μmの範囲に規制することが必
要である。厚みが30μm未満では取扱い性が悪くな
り、150μmを超えると使用に際して口中で異物感を
与えるからである。このうち、特に60μmにすること
が好適である。
また、本体1が上記柔軟なフィルム状支持体とフィルム
状付着体とからなる場合には、フィルム状付着体の厚み
を5〜140μmの範囲に、柔軟なフィルム状支持体の
厚みを10〜145μmの範囲に設定して、全体として
30〜150μmの範囲に規制することが必要である。
フィルム状付着体の厚みが5μm未満になると充分な付
着機能を発現することが困難となり、全体の厚みが30
μm未満になると取り扱い性が悪くなり、150μmを
超えると使用に際して口中で異物感を与えるからであ
る。このうち、特に全体の厚みを60μmにすることが
好適である。
なお、本体1は、通常の皮膚用貼着テープとは異なり、
乾燥面に対する貼着性は有していず、口腔内等の湿潤粘
膜にのみ接着することを特徴とする。
上記本体1とともにこの考案のセパレーター付口腔内包
帯を構成する第1のセパレーター2および第2のセパレ
ーター3は、プラスチックフィルム,アルミ箔,紙等、
どのような素材から得られたものを用いてもよい。な
お、従来の皮膚用貼着テープに用いられるセパレーター
(保護シート)においては、上記粘着テープの粘着面か
らの剥離を容易にするため、粘着面へのセパレーターの
接着面は、シリコーン処理等が必要であるが、この考案
のセパレーター2,3においては、先に述べたように、
フィルム状付着体面が貼着面でないため、このようなシ
リコーン処理は必要でない。
なお、上記セパレーター2,3が本体1から突出した突
出部の長さ(第1図においてxで示す)は、5〜15mm
に設定することが使用時の扱いを容易にする上で好まし
い。
つぎに、この考案のセパレーター付口腔内包帯の製造に
ついて説明する。
前述のように、この考案のセパレーター付口腔内包帯の
本体1は粘着性を示さないので、予め所定形状に裁断し
た本体1とセパレーター2,3を密着させることは不可
能ではないにしても、実際的な生産には適しない。した
がって、その製造は、まずセパレーター2,3と本体1
とが密着した積層体をつくり、つぎに上記積層体を所定
形状に裁断することにより行うことが好適である。
まず、セパレーター2,3と本体1とを密着一体化する
方法を説明する。この方法はいろいろ考えられるが、例
えばセパレーター2,3の間に本体1を挟んだ状態で熱
圧着する方法や、1枚のセパレーター(2または3)上
に本体1を構成する成分を溶解あるいは分散した液を塗
布乾燥したのちもう1枚のセパレーター(3または2)
を圧着する方法が好適である。
なお、本体1がフィルム状付着体とフィルム状支持体と
からなる場合には、1枚のセパレーター(2または3)
上にフィルム状付着体の成分を溶解あるいは分散した液
を塗布乾燥してセパレーターが密着したフィルム状付着
体をつくるとともに、他の1枚のセパレーター(3また
は2)上にフィルム状支持体の成分を溶解あるいは分散
した液を塗布乾燥してセパレーターが密着したフィルム
状支持体をつくる。そして、上記フィルム状付着体の露
出面とフィルム状支持体の露出面とを熱圧着することに
よって製造することができる。
つぎに、上記のようにして得られた積層体を、第1図に
示すような特殊形状に裁断する方法を説明する。この方
法としては、例えば第1のセパレーター2の突出2aに
相当する部分を残して本体1と第2のセパレーター3を
裁断し、つぎに第2のセパレーター3の突出部3aに相
当する部分を残して本体1と第1のセパレーター2を裁
断する方法が、製造効率に優れ好適である。特に、長尺
のロール状に巻き取った未裁断の積層体から連続的にこ
の考案のセパレーター付口腔内包帯を製造することがで
き、好適である。上記連続的な裁断を図にもとづいて説
明する。まず、適当な幅に成形(あるいは裁断)された
積層体(セパレーター2+本体1+セパレーター3)か
らなるロールから、第9図(《a》は正面図,《b》は
平面図)に示すように、帯状の積層体8を引き出しなが
ら、その上方および下方からそれぞれ第1のカッター1
0と第2のカッター11による切れ込みを入れていく。
このとき、第1のカッター10の切れ込み深さは、第1
のセパレーター2と本体1のみを切断するような深さと
する。また、第2のカッター11の切れ込み深さは、第
2のセパレーター3と本体1のみを切断するような深さ
とする。そして、上記切れ込みによって形成された切れ
込み端部12,13は、それぞれ上方および下方に一定
の圧力で引っ張ることにより除去することができる。そ
こで、切れ込み端部12,13が除去された部分を、カ
ッター14を用いて所定間隔で切断していくことによ
り、第1図に示すようなセパレーター付口腔内包帯が得
られる。
なお、上述の切れ込みおよび裁断を、第9図に示すよう
な直線ではなく、曲線あるいは折れ線状にすることによ
り、本体1の形状を任意に調製することができ、使用部
位や目的に応じた最適の形状にすることができる。しか
しながら、この考案のセパレーター付口腔内包帯の本体
1は、フィルム状付着体単独もしくはフィルム状付着体
と柔軟なフィルム状支持体とからなっており、どのよう
な部位に対しても柔軟に接着するため、特に形状を調製
する必要はなく、通常は第9図に示すような直線的な裁
断で充分である。また、どうしても特殊な形状が必要で
あれば、医師や患者が、矩形の口腔内包帯を適宜に裁断
して用いれば足りるのであり、矩形以外の特殊な形状に
製造することにそれほどの利点はない。
このようにして得られたセパレーター付口腔内包帯は、
先に述べたように、吸水時に強力な付着力を発現する柔
軟なフィルム状付着体を必須成分とする本体1によって
構成されているため、患部の状態に左右されることな
く、どのような条件を有する部位に対しても貼着できる
ものである。しかも、上記本体1の両面には、第1図に
示すように、第1のセパレーター2と第2のセパレータ
ー3とが密着しており、その各一端側が、それぞれ本体
1から突出しているため、先に述べたように上記セパレ
ーター2,3を、手指の本体1への接触なくして本体1
から剥離し、本体1のみを患部に貼着して残留させるこ
とができる。そして、このセパレーター付口腔内包帯
は、幅方向の両端面が、上記切断時の押圧によって、本
体1の両端縁部が、他の部分よりも圧縮され緻密になっ
ている。したがって、第1のセパレーター2を剥がして
口腔内に貼着した本体1では、口腔貼着面における吸水
・膨潤が即座に始まるが、上記緻密な両端縁部では吸水
の進行が遅れる。このため、第2のセパレーター3を剥
がす際、本体1の両端縁部では、吸水による貼着性の増
大が抑制されており、第2のセパレーター3と本体1両
端縁部とが剥がれやすく、本体1の両端縁部を崩形させ
ることなく、きれいな形で本体1のみを口腔内に残留貼
着させることができるという利点を有する。
なお、第1図のものの変形例として、第10図、あるい
は第11図に示すようなものがある。第10図のもの
は、セパレーター付口腔内包帯全体の形状が楕円形にな
ったものであり、また第11図のものは、全体としては
矩形であるが、本体の両端部が曲線になっているもので
ある。
また、この考案のセパレーター付口腔内包帯は、第12
図に示すように、各セパレーター2,3の突出部が両側
に形成されたものであってもよい。
なお、これらの実施例において、フィルム状付着体また
はフィルム状支持体に、その付着性を妨げない範囲で着
色料,香味料,軟化剤等を配合することは自由である。
例えば、上記付着体,支持体の一方に着色料を配合する
と、包帯の表裏が明確になり使いやすいという利点が得
られるようになる。同様の趣旨で、第1のセパレーター
2および第2のセパレーター3を色分けするようにして
もよい。
つぎに、実施例について説明する。
〔実施例1〕 ポリアクリル酸ナトリウム3重量部(以下「部」と略
す),カルボキシメチルセルロース3部,グリセリン4
部をニーダーで練り、この混合物をプレスして厚み15
0μmの口腔内包帯本体を得た。これを厚み75μmの
ポリエステルフィルムに挟んで圧着し、両面にセパレー
ターが密着した大サイズの口腔内包帯を得た。そして、
長径3cm,短径1cmの楕円形に切断したのち両端部に切
れ目(切れ目間の距離は2cm)を入れ、表面側のセパレ
ーターと本体を切れ目から除去するとともに裏面側のセ
パレーターと本体を切れ目から除去して、第10図に示
すような楕円径のセパレーター付口腔内包帯を得た。
これを前述の方法に従って、上歯肉前面に貼着したとこ
ろ、本体に手指を触れることなく容易に貼着することが
できた。そして、セパレーターを剥がす際に、本体の幅
方向の縁部が崩形するようなこともなかった。
〔実施例2〕 カルボキシビニルポリマー4.7部,酢酸ビニル樹脂4.7
部,ジイソプロパノールアミン0.6部をメタノール90
部に溶解した液をポリエチレンラミネート紙のポリエチ
レン面に塗布乾燥して、セパレーターが密着した厚み4
0μmのフィルム状付着体を得た。一方、酢酸ビニル樹
脂のメタノール溶液をポリエチレンラミネート紙のポリ
エチレン面に塗布乾燥して、セパレーターが密着した厚
み50μmのフィルム状支持体を得た。このセパレータ
ー付フィルム状付着体とセパレーター付フィルム状支持
体を、付着体と支持体とが接するように重ね合わせて熱
圧着して両面にセパレーターが密着した口腔内包帯を得
た。これを4cm幅のテープ状に裁断したのち、表面側か
らカッターを当て、片端から5mmの位置に本体に達する
切れ目を連続して直線状に入れた。また、裏面側からカ
ッターを当て、同じく片端から5mmの位置に本体に達す
る切れ目を連続して直線状に入れた。そして、切れ目の
部分から両端のセパレーターと本体を取り除いたのち、
全体を1.5cmの幅に裁断して本体が1.5cm×3cmの矩形
で、両側のセパレーター突出部が1.5cm×5mmの矩形で
あるセパレーター付口腔内包帯を連続して多数得た。
このセパレーター付口腔内包帯を、前述の使用方法に従
って上顎部粘膜に貼着したところ、本体に手指を触れる
ことなく容易に貼着することができた。そして、セパレ
ーターを剥がす際に、本体の幅方向の縁部が崩形するよ
うなこともなかった。
〔考案の効果〕 この考案のセパレーター付口腔内包帯は、以上のように
構成されているため、保形性が大であって保管時に形崩
れせず、また口腔内包帯本体が塵埃等で汚損されること
がない。そのうえ、手指を貼着面に触れることなく患部
に貼着でき、その際セパレーターの剥離除去を容易にな
し得るという優れた効果を奏する。しかも、上記セパレ
ーター付口腔内包帯は、幅方向の両端面が、切断によっ
て形成された切断面になっているため、切断時の押圧に
よって口腔内包帯本体の両端縁部が、他の部分よりも圧
縮され緻密になっている。したがって、第1のセパレー
ターを剥がして口腔内に貼着した口腔内包帯本体では、
口腔貼着面における吸水・膨潤が即座に始まるが、上記
緻密な両端縁部では吸水の進行が遅れる。このため、第
2のセパレーターを剥がす際、本体の両端縁部では、吸
水による粘着性の増大が抑制されており、第2のセパレ
ーターと本体両端縁部とが剥がれやすく、本体の両端縁
部を崩形させることなく、きれいな形で本体のみを口腔
内に残留貼着させることができるという利点を有する。
また、この考案のセパレーター付口腔内包帯は、容易か
つ連続的に製造することができ、低コストで得ることが
できるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例を示す斜視図、第2図はそ
の正面図、第3図はその平面図、第4図,第5図,第6
図,第7図および第8図はその使用態様を説明する説明
図、第9図(a)は、この考案の一実施例を製造する工
程を説明する正面図、第9図(b)はその平面図、第1
0図および第11図は他の実施例を示す平面図、第12
図はさらに他の実施例を示す斜視図である。 1…口腔内包帯本体、2…第1のセパレーター 3…第2のセパレーター、2a,3a…突出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 長谷川 健二 大阪府高槻市朝日町3番1号 サンスター 株式会社内 (72)考案者 森川 千代 大阪府高槻市朝日町3番1号 サンスター 株式会社内 (56)参考文献 実開 昭62−87624(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】水分を吸収して接着性を示すフィルム状付
    着体単独もしくはこのフィルム状付着体と柔軟なフィル
    ム状支持体との一体化物からなり厚みが30〜150μ
    mに設定されたシート状の口腔内包帯本体と、上記口腔
    内包帯本体の表面側の全面に密着し、かつその長さ方向
    の一端側もしくは両端側が上記口腔内包帯本体端面から
    外側に向かって突出しているシート状の第1のセパレー
    ターと、上記口腔内包帯本体の裏面側の全面に密着し、
    かつその長さ方向の一端側もしくは両端側が上記口腔内
    包帯本体端面から外側に向かって突出しているシート状
    の第2のセパレーターとで構成され、上記積層体の幅方
    向の両端面が、切断によって形成された切断面であるこ
    とを特徴とするセパレーター付口腔内包帯。
JP1987179404U 1987-11-25 1987-11-25 セパレーター付口腔内包帯 Expired - Lifetime JPH063607Y2 (ja)

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