JPH0636005Y2 - 移動式簡易縦収納棚 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、移動式簡易縦収納棚に係り、より詳細には、
小スペースで、かつ、アルミニウムアングル枠材等の短
尺物の収納・取り出しを容易に行えるようにした移動式
簡易縦収納棚に関する。

〔従来の技術〕

アルミニウムアングル枠材等を用いてアルミサッシを加
工・製造した場合、多くのアルミの切れ端が生じる。

そして、該切れ端等の短尺物は、通常、工場の隅の方に
積み重ねて保管したり、あるいは倉庫に保管するように
している。この場合、該短尺物のサイズ、長さ等によっ
て仕訳して保管するようにされている。

しかし、上述したような保管の場合、次のような問題が
指摘される。すなわち、 保管に大きなスペースを要する。

短尺物を簡単に移動できない。

短尺物の長さ、大きさ等が、視覚的に判別し難い。

そこで、近年では、『載置台上に背当部を設けると共
に、該載置台の底部にキャスターを設け、該背当部が、
側面視、載置台より上方に向かって狭まり、三角形状も
しくは台形状に形成されていて、該背当部に上記短尺物
を立て掛け収納できる収納棚を有する短尺物の簡易縦収
納棚』が使用されている（実開昭61−110611号、特公昭
46−16076号、実公昭55−29631号、実開昭50−53219
号、同51−56218号、同49−61257号公報参照）。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、上述した簡易縦収納棚の場合、次のような課題
がある。すなわち、 一つの収納棚に、長さの異なる短尺物を立て掛ける構
成となるので、該短尺物の管理・収納が十分にし行えな
い。

収納棚を複数段有する場合、上下の収納棚の高さが同
じであるため、収納棚自体が嵩張り、その設置箇所に制
限がある。

上下の収納棚の傾斜角度が同じであるので、上側の収
納棚から収納する短尺物が落下する危険性がある。

等の課題がある。

本考案は、上述した点に対処して創案したものであっ
て、その目的とする処は、小スペースで、かつ、アルミ
ニウムアングル枠材、バー等の短尺物の収納・取り出し
を容易に行えるようにした移動式簡易縦収納棚を提供す
ることにある。

〔課題を解決するための手段〕

そして、上記課題を解決するための手段としての本考案
の移動式簡易縦収納棚は、載置台上に背当部を設けると
共に、該載置台の底部にキャスターを設け、該背当部
が、側面視、載置台より上方に向かって狭まり、三角形
状もしくは台形状に形成されていて、該背当部に上記短
尺物を立て掛け収納できる収納棚を有する短尺物の移動
式簡易縦収納棚であって、該収納棚を上下方向に複数段
設け、該収納棚を形成する側枠をアングル材によって形
成し、かつ背当部を区分バーによって区画し、また上側
の収納棚の高さを下側の収納棚の高さに対して短くし、
かつ上側の収納棚の背当部の傾斜角度を下側に収納棚の
背当部の傾斜角度より緩やかな勾配としてなる構成とし
ている。

〔作用〕

そして、上記構成に基づく、本考案の移動式簡易縦収納
棚は、収納棚を複数段構成とし、かつ背当部を区分バー
によって区画し、また上側の収納棚の高さを下側の収納
棚の高さに対して短くし、かつ上側の収納棚の背当部の
傾斜角度を下側の収納棚の背当部の傾斜角度より緩やか
な勾配としてなるので、収納棚の嵩張りを少なくし、ま
た長さの異なる短尺物の保管、収納を容易に行えるよう
にし、更に、より短い短尺物の落下を防止できる。

〔実施例〕 以下、図面を参照しながら、本考案を具体化した実施例
について説明する。

ここに、第１〜第４図は、本考案の実施例を示し、第１
図は斜視図、第２図は平面図、第３図は正面図、第４図
は側面図である。

本実施例の移動式簡易縦収納棚は、短尺物ａを収納する
ための二段状の収納棚１であって、概略すると、載置台
２上に背当部３を設け、また載置台２の底部にキャスタ
ー４を設け、背当部３を、側面視、載置台２より上方に
向かって狭まる三角形状もしくは台形状に形成した構成
よりなる。

載置台２は、短尺物ａを載せるための台であって、矩形
状の平板によって形成され、四隅に縦枠５、５・・がそ
れぞれ立設されている。そして、縦枠５、５・・は、そ
れぞれ対応する縦枠５、５同士を複数箇所、連結枠６、
６・・でもって連結し、側周枠７、７を形成している。
また、その中間部に天井兼用載置台８が設置され、二段
の収納棚1a、1bを構成している。そして、それぞれの収
納棚1a、1bには、その載置台２、天井兼用載置台８上に
背当部３、３を備えている。

背当部３、３は、短尺物ａを立て掛け収納できるように
するための部分であって、側面視、それぞれ載置台２、
天井兼用載置台８より上方に向かって狭まる三角形状も
しくは台形状に枠組みされた懸架枠3a、3a、懸架枠3b、
3bによって形成されている。すなわち、上側周枠7a、7
a、下側周枠7b、7bのそれぞれに、二本のアングル材
８、８によって三角形状もしくは台形状に枠組みし、か
つ上側周枠7a、7a間、下側周枠7b、7b間に、それぞれ、
背当枠9a、9a、背当枠9b、9bを上下二箇所で懸架して形
成している。そして、背当枠9a、9a間、背当枠9b、9b間
に複数個の区分バー10、・・・が適宜間隔で取り付けら
れている。

そして、載置台２の底部には、ストッパー付きキャスタ
ー４を設け、全体としての収納棚１を移動できるように
している。なお、11、・・は、短尺物ａが落下するのを
防止するための落下防止柵である。また、側周枠7a、7
a、7b、7bは、通常、アルミその他、金属製アングル材
で形成し、また、区分バー10、・・・は、通常、木材で
形成している。

そして、本実施例の移動式簡易縦収納棚は、載置台２、
天井兼用載置台８上にアルミ切れ端等の短尺物ａを載せ
ると共に、それぞれの背当部３の背当枠9a、9a、背当枠
9b、9bに立て掛けることにより、短尺物ａを安定した状
態で、収納棚１に保持・保管でき、また、該保持・保管
した状態で自由に移動できる。また、収納棚１の前後方
向より、短尺物ａを保持・保管できる。

なお、本考案は上述した実施例に限定されるものでな
く、本考案の要旨を変更しない範囲内で変形実施できる
ものを含む。因に、上述した実施例においては、収納棚
を二段式のもので説明したが一段、あるいは三段以上の
ものでよいことは当然である。また、側周枠等をアング
ル材でなく、通常の棒材で形成してもよい。

また、上述した実施例では、背当部を三角形状あるいは
台形状に側周枠に枠組みした左右の背当枠間に懸架枠を
配設して形成する構成で説明したが、それぞれの側周枠
に水平補強枠を適宜箇所に配設し、該水平補強間に背当
枠を懸架するようにした構成としてもよい。すなわち、
短尺物が、傾斜状態で懸架でいるようにすることができ
ればよい。また、該背当枠による背当部の拡開度は自由
に調整できるようにしてもよい。この場合、種々の短尺
物に対応できる。

〔考案の効果〕

以上の説明より明らかなように、本考案の移動式簡易縦
収納棚によれば、そして、上記構成に基づく、本考案の
移動式簡易縦収納棚は、収納棚を複数段構成とし、かつ
背当部を区分バーによって区画し、また上側の収納棚の
高さを下側の収納棚の高さに対して短くし、かつ上側の
収納棚の背当部の傾斜角度を下側の収納棚の背当部の傾
斜角度より緩やかな勾配としてなるので、収納棚の嵩張
りを少なくし、また長さの異なる短尺物の保管、収納を
容易に行えるようにし、更に、より短い短尺物の落下を
防止できるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１〜４図は、本考案の実施例を示し、第１図は斜視
図、第２図は平面図、第３図は正面図、第４図は側面図
である。 １……収納棚、２……載置台、３……背当部、４……キ
ャスター、５……縦枠、６……連結枠、７……側周枠、
８……天井兼用載置台、９……背当枠、10……区分バ
ー、11……落下防止柵

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】載置台上に背当部を設けると共に、該載置
   台の底部にキャスターを設け、該背当部が、側面視、載
   置台より上方に向かって狭まり、三角形状もしくは台形
   状に形成されていて、該背当部に上記短尺物を立て掛け
   収納できる収納棚を有する短尺物の移動式簡易縦収納棚
   であって、該収納棚を上下方向に複数段設け、該収納棚
   を形成する側枠をアングル材によって形成し、かつ背当
   部を区分バーによって区画し、また上側の収納棚の高さ
   を下側の収納棚の高さに対して短くし、かつ上側の収納
   棚の背当部の傾斜角度を下側の収納棚の背当部の傾斜角
   度より緩やかな勾配としてなることを特徴とする移動式
   簡易縦収納棚。