JPH0428442Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、主として扁平な物品、例えば風呂ク
ツシヨンなどを、立てて効果的に展示するための
物品展示装置に関する。

［従来の技術］ 風呂クツシヨンを始めとする扁平な物品の展示
においては、その平面部分が重視される。従来、
このような物品の展示は、ほとんどの場合、展示
台に平積みするか、上部が開口したかご状の箱の
中にまとめて立て詰めにしていた。

［考案が解決しようとする課題］ 平積みの場合は、例えばデザイン別に積むとす
れば、必要な展示スペースが広くなりすぎ、各種
デザインのものをまとめて積めば、購買者等がデ
ザインを確認するのに多大な手間を要していた。

一方、上部開口のかご状箱の中に立て詰めする
場合、購買者等は、１つずつ吊り上げて平面部の
デザインを確認しなければならず、相当な手間を
要していた。また、かご状箱への展示物品の出し
入れも、上部開口のみから行なわなければならな
いものであるため、特に風呂クツシヨンのように
剛性に欠けるものにおいては、円滑に行なわれ難
いものであつた。

本考案は、比較的平面的な物品を、見易く、効
果的に展示することができ、而も展示物品の載
置・取り出しが円滑に行ない得る物品展示装置を
提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本考案物品展示装
置は、水平面内に配設された長方形の下段枠体１
における一方の短辺の両端部から、２本の前部垂
直杆２，２を立設し、該下段枠体１の他方の短辺
の両端部から、前部垂直杆２，２よりも長尺の２
本の後部垂直杆３，３を立設して、前部垂直杆
２，２の高さを越えない高さを隔てて、下段枠体
１とほぼ同一サイズの長方形の上段枠体４を該下
段枠体１の上方に平行に配設して前部垂直杆２，
２及び後部垂直杆３，３に連結し、平行な２本の
斜杆５，５により前部垂直杆２，２の上端部と後
部垂直杆３，３の上端部をそれぞれ連結すると共
に下段枠体１囲繞部に受支手段６を施して成る複
数の展示部材Ａ……Ａを、下段枠体１の長辺方向
に互いに重ならず、支持体７に対し下段枠体１の
長辺が斜め方向となるように背部にて並列連結し
ている。

［作用］ 本考案物品展示装置により扁平な展示物品８を
展示する場合、展示物品８の厚さ方向を展示部材
Ａの短手方向に一致させて下段枠体１の受支手段
６上に載置する。

展示物品８の展示部材Ａ前後方向への脱落は、
上段枠体４の前後短辺により防がれる。展示物品
８の側方への倒れ、折れ及び脱落は、両斜杆５，
５及び上段枠体４の両長辺により防がれる。特に
斜杆５，５は後ろ上がりで上下に渉つているの
で、展示物品８が風呂クツシヨンのように剛性に
欠けるものである場合でも、側方への倒れ、折れ
を有効に防ぎ得る。

本考案物品展示装置における展示部材Ａの上端
を区切るのは前下がりの斜杆５，５であるため、
前方からも上方からも載置し、取り出すことがで
きる。

下段枠体１の長辺が支持体７に対し斜め方向と
なつているので、支持体７の正面方向から、載置
された展示物品８の平面部が見える。

展示部材Ａは、その下段枠体１の長辺を支持体
７に対し斜め方向として支持体７に複数並列連結
されているので、例えば長辺を支持体７と平行に
するような場合に比し、多少の奥行を要するもの
の、幅の狭い展示スペースで多数の展示部材Ａ…
…Ａを利用して多種類の展示物品８……８を展示
し得る。

［実施例］ 本考案の１実施例を説明する。云うまでもな
く、本考案はこれに限定されるものではない。

展示部材Ａは、金属製の杆体より成つている。

後部垂直杆３，３の高さは、前部垂直杆２，２
の高さの５倍程度であり、前部垂直杆２，２の高
さは下段枠体１からの上段枠体４の高さとほぼ同
じである。斜杆５，５が水平面に対しなす角度は
30°である。

下段枠体１からの上段枠体４の高さは、後部垂
直杆３，３の高さの1/10〜1/3程度とすることが
望ましい。低過ぎると展示物品が前方に脱落し易
くなり、高過ぎると展示物品の載置・取り出しの
円滑性が損なわれるからである。

受支手段６は、下段枠体１の短辺に平行な２本
の受支横杆を両短辺の中間に横架して成るもので
ある。

展示部材Ａは後部垂直杆３，３の上端において
支持体７に連結されている。９は、展示部材Ａに
溶接された連結部材である。下段枠体１の長辺が
支持体７の全面に対しなす角度は、45°である。

支持体７は、壁面でもよく、支持台に横架され
た金属板などでもよい。

展示物品８は、扁平な直方体の風呂クツシヨン
であり、２点鎖線で描かれている。

本考案展示器具による扁平な展示物品８の展示
は作用の項において述べたとおりであるが、通常
の展示態様であるところの同一種の展示物品８…
…８を一つの展示部材Ａに複数載置する場合にお
いては、展示部材Ａの短手方向に展示物品８……
８を並べるようにする。この場合、支持体７より
最も遠い展示物品８、すなわち最も前方に位置す
る展示物品８の前方側の平面部が最も看者の目を
惹くこととなる。

［考案の効果］ 展示物品の厚さ方向を展示部材の短手方向に一
致させて各展示部材に載置した場合、展示物品の
側方、すなわち厚さ方向は、斜杆により有効に支
持されて、倒れ、折れが防がれ、また斜杆による
側方支持は展示物品の平面部分の見え易さにも貢
献している。而も、展示部材は、この前下がりの
斜杆により上端が区切られていることから、上部
開口のかご状箱のように上からのみ出し入れでき
るものに比し、展示物品の展示部材に対する載置
及び展示部材からの取り出しが非常に円滑であ
る。

また、複数の展示部材が、その下段枠体の長辺
を支持体に対し斜め方向として支持体に並列連結
されているので、載置された展示物品の平面部分
の、支持体正面方向に対する展示効果が高く、而
も、展示スペースを効率的に利用して複数種の展
示物品を有効に展示し得る。更に、展示部材が複
数並列されると、上方のみからの出し入れでは隣
接展示部材が邪魔になつて出し入れに支障を来す
おそれがあるが、本考案物品展示装置の展示部材
は、下段枠体の長辺方向に互いに重ならず、而も
上方からも展示物品の載置・取り出しが可能なの
で、このような不都合は防がれる。

【図面の簡単な説明】

図面は何れも本考案の実施例を示すものであ
り、第１図は正面図、第２図は平面図、第３図は
展示部材の斜視図である。 １は下段枠体、２，２は前部垂直杆、３，３は
後部垂直杆、４は上段枠体、５，５は斜杆、６は
受支手段、Ａ……Ａは展示部材、７は支持体、８
……８は展示物品、９は連結部材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水平面内に配設された長方形の下段枠体１にお
   ける一方の短辺の両端部から、２本の前部垂直杆
   ２，２を立設し、該下段枠体１の他方の短辺の両
   端部から、前部垂直杆２，２よりも長尺の２本の
   後部垂直杆３，３を立設して、前部垂直杆２，２
   の高さを越えない高さを隔てて、下段枠体１とほ
   ぼ同一サイズの長方形の上段枠体４を該下段枠体
   １の上方に平行に配設して前部垂直杆２，２及び
   後部垂直杆３，３に連結し、平行な２本の斜杆
   ５，５により前部垂直杆２，２の上端部と後部垂
   直杆３，３の上端部をそれぞれ連結すると共に下
   段枠体１囲繞部に受支手段６を施して成る複数の
   展示部材Ａ……Ａを、下段枠体１の長辺方向に互
   いに重ならず、支持体７に対し下段枠体１の長辺
   が斜め方向となるように、背部にて並列連結した
   ことを特徴とする、物品展示装置。