JPH063567B2 - 電力調整方法 - Google Patents

電力調整方法

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JPH063567B2
JPH063567B2 JP10694387A JP10694387A JPH063567B2 JP H063567 B2 JPH063567 B2 JP H063567B2 JP 10694387 A JP10694387 A JP 10694387A JP 10694387 A JP10694387 A JP 10694387A JP H063567 B2 JPH063567 B2 JP H063567B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、三相交流回路における電圧フリツカの防止、
力率改善、高調波成分低減のための電力調整方法に関す
るものである。
〔従来の技術〕
フリツカ防止及び/又は力率改善のために三相交流電源
線の各線間にコンデンサ、又はコンデンサとリアクトル
との並列回路から成る進み電流供給回路を接続すること
は良く知られている。また、特開昭56−159936
号(特願昭55−61600)公報に、瞬時有効電流、
及び瞬時無効電流を求め、これに基づいて電力障害補償
回路を制制することが開示されている。更に、特願昭6
0−137499号において、本件出願人は、三相不平
衡負荷の力率改善を線電流検出に基づいて容易に達成す
る方法を提案した。また、トランジスタで構成した三相
PWM変換器を使用して無効分を制御する方法も既に提
案されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、上記の特願昭60−137499号には高調波
成分を除去する方法が開示されていない。また、上記の
トランジスタ三相PWM変換器を使用する方法は、大容
量化が困難であるという欠点を有する。
そこで、本発明の目的は、中又は大容量の無効及び有効
電力調整を容易に達成することができる方法を提供する
ことにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点を解決し、上記目的を達成するための本発明
は、実施例を示す図面の符号を参照して説明すると、三
相交流電源線に接続されているほぼ三相平衡負荷(2)の
第1相、第2相及び第3相の線電流I、I、I
検出すること、前記第1、第2及び第3の線電流I
、Iに基づいて三相一括の瞬時無効電流Iqを求め
ること、前記三相一括の瞬時無効電流Iqの平均値Iqa
前記三相交流電源線の交流電圧の1周期に対応する区間
ごとに求めること、前記電源線に接続されている無効電
流の基本波成分供給回路(3a)(3b)を前記平均値Iqaを低
減させるように制御すること、前前記三相一括の瞬時無
効電流Iqの変動分△Iqを求めること、前記変動分△Iq
三相の線電流の形式の瞬時無効電流変動分△IUq、△I
Vq、△IWqに変換すること、前記第1、第2及び第3相
の線電流I、I、Iに基づいて三相一括の瞬時有
効電流Ipを求めること、前記三相一括の瞬時有効電流Ip
の平均値Ipaを前記三相交流電源線の交流電圧の1周期
に対応する区間ごとに求めること、前記三相一括の瞬時
有効電流Ipと前記平均値Ipaとの差に基づいて前記三相
一括の瞬時有効電流Ipの変動分△Ipを求めること、前記
三相一括の瞬時有効電流Ipの前記変動分△Ipを三相の線
電流の形式の瞬時有効電流変動分△IUp、△IVp、△I
Wpに変換すること、前記瞬時無効電流変動分△IUq、△
Vq、△IWqと前記瞬時有効電流変動分△IUp、△
Vp、△IWpとの加算信号IUh、IVh、IWhを得るこ
と、前記瞬時無効電流変動分△IUq、△IVq、△IWq
び前記瞬時有効電流変動分△IUp、△IVp、△IWpを低
減させるように前記加算信号IUh、IVh、IWhに基づい
てパルス幅変調(PWM)制御信号を形成し、前記三相
交流電源線に接続されている三相パルス幅変調回路(11)
を前記制御信号で制御することから成る電力調整方法に
係わるものである。
〔作用〕
上記発明において、負荷(2)はほぼ平衡三相負荷であ
り、零相電流は流れない。従って三相一括の瞬時無効電
流Iq(以下瞬時虚電流と呼ぶ)で無効電力を補償するこ
とができる。また、三相一括の瞬時有効電流Ip(以下瞬
時実電流と呼ぶ)を容易に算出することができる。瞬時
虚電流Iqは直流で得られるので、これを使用して無効電
流の基本波成分供給回路(3)を制御する信号を容易に形
成することができる。PWM変換回路(11)は無効電流の
基本波成分は勿論のこと、高調波成分も除去する機能を
有する。しかし、基本波成分の全部を補償するために
は、トランジスタ、GTOのような自己消去形の大きな
スイッチング素子が必要になり、入手不可能又は高価に
なる。従って、本発明では、PWM変換回路(11)では主
として高調波成分を補償し、基本波成分補償は、別に設
けた基本波成分供給回路(3)で行う。但し、基本波成分
供給回路(3)での補償不足又は過補償の基本波成分を、
必要に応じてPWM変換回路(11)で補償する。これによ
り、高調波電流の抑制、フリツカ防止及び力率改善を容
易且つ良好に達成することができる。本発明では、瞬時
実電流Ipの変動分(△Ip)も同時に補償するので、良質
の電力供給が可能になる。
〔実施例〕
次に、図面を参照して本発明の実施例に係わる三相交流
回路の電力調整方式について述べる。
〔第1図の説明〕 第1図において、第1相(U相)、第2相(V相)、及
び第3相(W相)の電源線(1u、1v、1w)には、三相平
衡負荷(2)が接続されている。(3)は力率調整のための進
み無効電流の基本波成分供給回路であり、複数段の回路
(3a)(3b)から成り、三相の電源線(1u)(1v)(1w)に接続さ
れている。この無効電流の基本波成分供給回路(3)は各
線間に複数個のコンデンサC16を交流スイッチとして
のサイリスタS1〜S6を介して選択的に接続するように構
成されている。無効電流の基本波成分供給回路(3)で供
給する進み電流を負荷(2)の変動に対応させて調整すれ
ば、三相交流回路の力率が補償され、且つ電圧変動(フ
リツカ)も防止される。
(4a)(4b)(4c)は電流検出器であり、線電流IU、IV、IW
検出するために、各電源線(1u)(1v)(1w)に接続されてい
る。
(5)は瞬時虚電流成分を求める第1の演算回路であり、
各相の線電流IU、IV、IWに対応する瞬時虚電流Iqを直流
で出力する。この演算回路(5)の具体的構成は後で説明
する。
(6)は瞬時虚電流Iqの商用周波数1周期の平均値Iqaを求
める平均値回路であり、第1の演算回路(5)に接続され
ている。ここから得られる平均値Iqaは無効電流の基本
波成分に比例する直流である。この平均値回路(6)の具
体的構成は後で説明する。
(7)はコンデンサ段数決定回路であり、平均値回路(6)に
接続されている。ここでは平均値Iqaを補償するために
最適なコンデンサC1〜C6の接続段数、即ち基本波成分供
給回路(3a)(3b)の内で投入すべきものを決定する。も
し、第1の基本波成分供給回路(3a)を選択する場合に
は、サイリスタS1〜S3のオン指令信号を発生させる。
(8)はゲート制御回路であり、コンデンサ段数決定回路
(7)に接続されている。このゲート制御回路(8)は、コン
デンサ段数決定に応答して、サイリスタS1〜S3又はS4
S6又はこれ等の両方のオン制御信号を発生する。なお、
サイリスタS1〜S3は同時に制御され、且つS4〜S6も位相
差を考慮して同時に制御される。ゲート制御回路(8)と
サイリスタS1〜S6との間の接続線は第1図で省略されて
いる。
(9)は変動分抽出回路であって、第1の演算回路(5)と基
本波補償量信号発生回路(10)とに接続されている。この
変動分抽出回路(9)が出力する変動分△Iqは、瞬時虚電
流Iqの中に含まれる高調波成分に対応するものであり、
基本的には、第1の演算回路(5)から得られる瞬時虚電
流Iqと平均値回路(6)から得られる平均値Iqaとの差に対
応する。もし、基本波成分供給回路(3)によって基本波
成分のほぼ全部を補償することができる場合は、平均値
回路(6)から得られる平均値信号Iqaを変動分抽出回路
(9)に直接に入力させることができる。しかし、この実
施例では、基本波成分が階段的に補償され、補償の不足
又は過剰が生じるので、この不足又は過剰分をPWM変
換回路(11)で補償している。この補償を可能にするため
に、コンデンサ段数決定回路(7)と変動分抽出回路(9)と
の間に基本波補償量信号発生回路(10)が設けられてい
る。この基本波補償量信号発生回路(10)にはコンデンサ
段数決定回路(7)で決定されたコンデンサ接続段数で供
給することができる基本波補償量を示す信号Iqcを出力
する。コンデンサC1〜C6の容量は既知であるので、補償
することができる基本波成分を容易に決定することがで
きる。コンデンサ段数決定回路(7)から基本波補償信号I
qcと同一の形式の出力を得ることができる場合には、基
本波補償量信号発生回路(10)を省いてコンデンサ段数決
定回路(7)の出力を直接に変動分抽出回路(9)に入力させ
る。瞬時虚電流の変動分抽出回路(9)は、Iq−Iqcの演算
を行う減算回路であり、瞬時虚電流の変動分(高調波成
分)△Iqを出力する。
(12)は瞬時実電流Ipを求める第2の演算回路であり、電
流検出器(4a)(4b)(4c)に接続されている。この第2の演
算回路(12)の具体的構成は後で詳しく説明する。
(13)は瞬時実電流の商用(電源)周波数の1周期の平均
値回路であり、第2の演算回路(12)に接続されている。
ここから得られる平均値Ipaは有効電流の基本波成分に
比例する直流である。
(14)は瞬時実電流の変動分抽出回路であり、第2の演算
回路(12)と平均値回路(13)とに接続されている。この変
動分抽出回路(14)は、Ip−Ipaの演算を行う減算回路で
あり、瞬時実電流の変動分△Ip即ち高調波成分を示す直
流信号を出力する。
(15)は無効及び有効の変動分を求めるための第3の演算
回路であり、第1及び第2の線電流変換回路(16)(17)と
加算回路(18)とから成る。第1の線電流変換回路(16)は
瞬時虚電流の変動分△Iqを三相の瞬時無効電流の変動分
の線電流△IUq、△IVq、△IWqに変換するために瞬時虚
電流の変動分抽出回路(9)に接続されている。第2の線
電流変換回路(17)は瞬時実電流の変動分△Ipを三相の瞬
時有効電流の変動分の線電流△IUp、△IVp、△IWpに変
換するために、瞬時実電流の変動分抽出回路(14)に接続
されている。加算回路(18)は第1及び第2の線電流変換
回路(16)(17)に接続され、各相の加算信号IUh=△IUq
△IUp、IVh=△IVq+△IVp、IWh=△IWq+△IWpを出力
する。第3の演算回路(15)の具体的構成は後で説明す
る。
(19)は制御信号形成回路であって、第3の演算回路(15)
と高調波成分補償用PWM変換回路(11)で供給する電流
を検出するための電流検出器(20a)(20b)(20c)とに接続
され、PWM変換回路(11)のトランジスタQ1〜Q6をオン
・オフ制御する信号を発生する。この制御信号形成回路
(19)の具体的構成は後で説明する。
高調波補償電流供給用PWM変換回路(11)は、ブリッジ
接続された自己消弧形半導体スイッチ素子としてのトラ
ンジスタQ1〜Q6を含み、各対のトランジスタQ1〜Q6の接
続点に交流電源線(1u、1v、1w)が接続され、各対のトラン
ジスタQ1〜Q6の負荷としてリアクトルLが接続されてい
る。各トランジスタQ1〜Q6のベースは制御信号形成回路
(19)に接続され、各トランジスタQ1〜Q6はパルス幅変調
(PWM)駆動され、所望の高調波補償電流を供給す
る。なお、PWM変換回路(11)の入力ライン間にコンデ
ンサC11、C12、C13が接続されている。
〔Iq,第2図〕 瞬時無効電流は、前述した特開昭56−159936号
公報で説明されている。
三相交流電源電圧VU、VV、VWは、最大値Vm、角周波数ω
の平衡三相交流電圧であるとすれば次式で表わされる。
いま、三相負荷電流IU、IV、IWをωで回転する変換マト
リクスで座標変換した電流をIp、Iqで表わすと、零相電
流が存在しない場合は、一般に次式が成立する。
ここで、瞬時無効電流Iqのみを算出するため、(2)式に
おいてIp=0とすると、次式が得られる。
本発明では上記(4)式の三相一括の瞬時無効電流成分Iq
を瞬時虚電流と定義する。
第2図は第1図の第1の演算回路(5)を詳しく示す。第
1図の電流検出器(4a)(4b)(4c)に接続されるライン(21)
(22)(23)は乗算器(24)(25)(26)の一方の入力端子にそれ
ぞれ接続されている。乗算器(24)(25)(26)の他方の入力
端子にはsinωt発生回路(27)、sin(ωt-2π/3)発生回路
(28)、sin(ωt-4π/3)発生回路(29)がそれぞれ接続され
ている。各乗算器(24)(25)(26)の出力は加算器(30)に接
続されている。加算器(30)の出力ラインには係数器(31)
が設けられている。この係数器(31)は、加算器(30)の出
力に係数 を乗算するものであり、(4)式の瞬時虚電流Iqを出力す
る。
〔平均値回路,第3図〕 第1図の平均値回路(6)は、第3図に示す如く、積分回
路(32)とサンプルホールド回路(33)とで構成されてい
る。積分回路(32)は第1の演算回路(5)に接続され、電
源線(1u、1v、1w)の商用交流電圧の1周期の開始を示
す電源零点パルスに応答してリセットされ、商用周波数
の1周期の瞬時虚電流Iqを積分する。サンプルホールド
回路(33)は1周期の積分値を電源零点パルスに応答して
サンプリングし、ホールドし、これを平均値Iqaとして
出力する。この平均値Iqaは、瞬時無効電流の基本波成
分に対応している。
第1図の瞬時実電流の平均値回路(13)も第3図と同一に
構成されている。瞬時実電流の場合には、第3図の積分
回路(32)に瞬時実電流Ipを入力させ、サンプルホールド
回路(33)から平均値Ipaを得る。
〔瞬時実電流Ip,第4図〕 瞬時実電流Ipを求める第2の演算回路(12)は第4図に示
す如く構成されている。瞬時実電流Ipは(2)式においてI
q=0とすることによって求めることができる。即ち瞬
時実電流Ipは次式の演算で得られる。
(5)式の演算を行うために第4図の演算回路(12)は電流
検出器(4a)(4b)(4c)に接続される入力ライン(41)(42)(4
3)と、三相のcos波発生回路(44)(45)(46)と、乗算器(4
7)(48)(49)と、加算器(50)と、係数器(51)とを有する。
なお係数器(51)の係数Kは である。
〔線電流変換回路,第5図〕 PWM変換回路(11)を制御するためには、瞬時虚電流の
変動分△Iq及び瞬時実電流の変動分△Ipを三相の線電流
に戻すことが必要である。瞬時虚電流の変動分△Iqとこ
れに対応する線電流△IUq、△IVq、△IWqとの関係を次式
で示すことができる。
この(6)式の演算を行うために第5図の第1の線電流変
換回路(16)は、△Iqの入力ライン(61)、係数器(62)、三
相の正弦波発生回路(63)(64)(65)、及び乗算器(66)(67)
(68)を有する。
一方、瞬時実電流Ipの変動分△Ipとこれに対応する線電
流△IUp、△IVp、△IWpとの関係を次式で示すことができ
る。
この(7)式の演算を行うために第2の線電流変換回路(1
7)は、△Pp入力ライン(69)、係数器(70)、三相のcos波
発生回路(71)(72)(73)、乗算器(74)(75)(76)を有する。
なお、係数器(62)(70)の係数Kは である。また正弦波発生回路(63)(64)(65)は第2図のも
のを兼用し、cos波発生回路(71)(72)(73)は第4図のも
のを兼用してもい。
加算回路(18)は3つの加算器(77)(78)(79)から成り、変
動分線電流IUh、IVh、IWhを出力する。
〔PWM制御信号形成回路,第6図、第7図〕 PWM制御信号形成回路(19)は、第6図に示す如く位相
反転回路(80)と、ヒステリシスコンパレータ(81)と論理
回路(82)とを含む。ヒステリシスコンパレータ(81)の一
方の入力端子には位相反転回路(80)を介して第3の演算
回路(15)が接続され、ここに第7図(A)で説明的に示す
変動分U相線電流IUhbが入力する。コンパレータ(81)の
他方の入力端子には第1図の電流検出器(20a)が接続さ
れ、第7図(A)に示す電流検出値ICTが入力する。コンパ
レータ(81)では線電流IUhbに基づいて2つのヒステリシ
スレベルVL、VHが得られ、これ等と電流検出値ICTとが
比較され、ICTがVL、VHに達する毎に出力が反転し、第
7図(B)に示す比較出力が得られる。即ち、ICTがレベル
VHからレベルVLに向うt2〜t3区間では比較出力が低レベ
ル、ICTがレベルVLからVHに向うt3〜t4期間では高レベ
ルになる。
論理回路(82)は、比較出力に基づいてトランジスタQ1、Q
2のPWM制御信号を形成する回路である。第7図(C)に
示すトランジスタQ1の制御信号は、線電流△IUhbの前半
サイクルのt1〜t5において第7図(B)の比較出力をその
まま選択し、後半サイクルのt5〜t6において第7図(B)
の比較出力を反転することによって形成されている。第
7図(D)のトランジスタQ2の制御信号は第7図(C)の制御
パルスを反転したものである。第6図には1相分のみの
回路が示されているが、第2相及び第3相のトランジス
タQ3〜Q6の制御信号を形成する回路も第1相と全く同様
に構成されている。
〔動作〕
第1図の負荷(2)に高調波成分及び無効分を含む線電流I
U、IV、IWが流れている場合には、電流検出器(4a)(4b)
(4c)で検出され、第1及び第2の演算回路(5)(12)に送
られる。第1の演算回路(5)は各線電流IU、IV、IWの三
相一括の瞬時無効電流即ち瞬時虚電流Iqを出力する。平
均値回路(6)は三相一括の瞬時無効電流の基本波成分の
実効値に対応する平均値△Iqaを出力する。コンデンサ
段数決定回路(7)及び制御回路(8)は、平均値△Iqaを補
償するための電流即ち打ち消す電流を流すようにサイリ
スタS1〜S6を制御する。基本波成分供給回路(3)は複数
段の回路(3a)(3b)を含むので、選択された1つ又は選択
された組み合せによって要求される補償電流(基本波進
み電流)を供給する。
一方、高調波補償用のPWM変換回路(11)は、無効電流
の基本波成分供給回路(3)で補償することができない変
動分及び有効電流の高調波成分(変動分)を補償する。
即ち、無効電流の基本波成分供給回路(3)は無効電流の
基本波成分を補償するものであり、高調波成分を補償す
ることができないので、変動分抽出回路(9)で高調波成
分の情報を含む変動分△Iqを抽出し、これを補償するよ
うにトランジスタQ1〜Q6から成るPWM変換回路(11)を
駆動する。これと同時に有効電流の変動分△Ipも抽出
し、これを除去するようにPWM変換回路(11)を駆動す
る。トランジスタQ1〜Q6は自己消弧形半導体スイッチで
あるから、このオン・オフを商用周波数以上の周波数で
行うことが可能であり、高調波成分を補償することがで
きる。従って、第1図の方式によれば、フリツカ防止、
力率改善、及び高調波電流の抑制が達成される。
〔変形例〕
本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、例え
ば次の変形例が可能なものである。
(1) 第1図の基本波成分供給回路(3)の各段の単位回路
(3a)(3b)を第8図のような回路構成にすることができ
る。第8図ではコンデンサC1、C2、C3の三角結線回路
と、リアクトルL1、L2、L3の三角結線回路と、リアクトル
L1、L2、L3の三角結線回路とが並列に接続され、サイリス
タS1〜S3がリアクトルに直列に接続されている。この回
路ではサイリスタS1〜S3を位相制御(導通角制御)し、
等価的にコンデンサ容量を連続制御することができる。
この場合には、基本波補償量信号発生回路(6a)が不要に
なり、Iqaを直接に変動分抽出回路(9)に入力させる。
(2) PWM変換回路(11)のリアクトルLの代りにコン
デンサを接続してもよい。この場合には、コンデンサC
11、C12、C13の代りにリアクトルをPWM変換回路(11)
の入力ラインに直列に接続する。
(3) トランジスタQ1〜Q6の代りにFET又はGTO等
の高速スイッチング素子を使用してもよい。
(4) サイリスタS1〜S6をトライアックとせずにSCR
を逆並列接続したものとしてもよい。
(5) 演算回路(5)(12)(15)をマイクロコンピュータで構
成してもよい。
〔発明の効果〕
上述から明らかな如く、本発明では無効電流の基本波成
分と高調波成分とを分けて補償するので、大きな無効分
を最適に制御し、高調波電流の抑制、フリツカ防止及び
力率改善を行うことができる。また、有効電流の高調波
成分も補償するので、良質な電力を供給することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係わる三相電力調整装置を示
すブロック図、 第2図は第1図の第1の演算回路を示すブロック図、 第3図は第1図の平均値回路を示すブロック図、 第4図は第1図の第2の演算回路を示すブロック図、 第5図は第1図の第3の演算回路を示すブロック図、 第6図は第1図の制御信号形成回路の一部を示すブロッ
ク図、 第7図は第6図の各部の状態を示す波形図、 第8図は基本波成分供給回路の変形を示す回路図であ
る。 (1u)(1v)(1w)…電源線、(2)…負荷、(3)…無効電流の基
本波成分供給回路、(4a)(4b)(4c)…電流検出器、(5)…
第1の演算回路、(6)…平均値回路、(8)…ゲート制御回
路、(9)…瞬時虚電流の変動分抽出回路、(11)…PWM
変換回路、(14)…瞬時実電流の変動分抽出回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】三相交流電源線に接続されているほぼ三相
    平衡負荷(2)の第1相、第2相及び第3相の線電流
    (I、I、I)を検出すること、 前記第1、第2及び第3相の線電流(I、I
    )に基づいて三相一括の瞬時無効電流(I)を求
    めること、 前記三相一括の瞬時無効電流(I)の平均値(Iqa
    を前記三相交流電源線の交流電圧の1周期に対応する区
    間ごとに求めること、 前記電源線に接続され且つコンデンサ又はリアクトルと
    制御可能なスイッチング素子から構成された無効電流の
    基本波成分供給回路(3a)(3b)を前記平均値(I
    qa)を低減させるように制御すること、 前記三相一括の瞬時無効電流(Iq)の変動分(△
    )を求めること、 前記変動分(△I)を三相の線電流の形式の瞬時無効
    電流変動分(△IUq、△IVq、△IWq)に変換するこ
    と、 前記第1、第2及び第3相の線電流(I、I
    )に基づいて三相一括の瞬時無効電流(I)を求
    めること、 前記三相一括の瞬時有効電流(I)の平均値(Ipa
    を前記三相交流電源線の交流電圧の1周期に対応する区
    間ごとに求めること、 前記三相一括の瞬時有効電流(I)と前記平均値(I
    pa)との差に基づいて前記三相一括の瞬時有効電流(I
    )の変動分(△I)を求めること、 前記三相一括の瞬時有効電流(I)の前記変動分(△
    )を三相の線電流の形式の瞬時有効電流変動分(△
    UP、△IVP、△IWP)に変換すること、 前記瞬時無効電流変動分(△IUq、△IVq、△IWq)と
    前記瞬時有効電流変動分(△IUP、△IVP、△IWP)と
    の加算信号(IUh、IVh、IWh)を得ること、 前記瞬時無効電流変動分(△IUq、△IVq、△IWq)及
    び前記瞬時有効電流変動分(△IUP、△IVP、△IWP
    を低減させるように前記加算信号(IUh、IVh、IWh
    に基づいてパルス幅変調(PWM)制御信号を形成し、
    前記三相交流電源線に接続され且つリアクトル又はコン
    デンサと制御可能なスイッチング素子から構成された三
    相パルス幅変調回路(11)を前記制御信号で制御する
    こと から成る電力調整方法。
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