JPH0635601Y2 - 相間絶縁装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、キユービクル等箱体内に３相の各電気機器を
収納し、電気機器相互間を相間バリアにより絶縁した相
間絶縁装置に関する。

〔従来の技術〕

従来のこの種相間絶縁装置は、第４図及び第５図に示す
ようになつている。

すなわち、キユービクル等箱体（１）の天井面に短冊状
の取付金具（２）を溶接又はボルト締めして取付け、難
燃性の相間バリア（３）をボルト（４），ナツト（５）
により取付金具（２）に取付けている。

そして、この相間バリア（３）により通常の雷サービス
などの異常電圧に対しては相間絶縁が保持されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

従来の前記相間絶縁装置は、箱体（１）の天井と相間バ
リア（３）の上縁辺との間に空隙（６）があり、万一地
絡が発生すると、高温ガスが空隙（６）を通つて他相へ
放出され、絶縁性能が低下し短絡に至ると云う問題点が
ある。

なお、地絡発生時のアークは上方へ移動する特性があ
り、相間バリア（３）と天井との空隙（６）が特に問題
である。

さらに、相間バリア（３）がボルト（４），ナツト
（５）により締着されているため、箱体（１）内点検等
のときの相間バリア（３）の取外し作業が煩雑であると
いう問題点がある。

本考案は、前記の点に留意し、万一地絡が発生しても短
絡に移行せず、かつ、相間バリアの取外しが極めて簡単
な相間絶縁装置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

前記課題を解決するために本考案の相間絶縁装置は、箱
体内の下部に配設された容器と、 前記箱体内に収納された３相の各電気機器と、 隣接した前記電気機器間の前記箱体の上板，背板及び前
記容器の上面に装着され，コ字状の枠を形成した取付ア
ングルと、 外周部が前記取付アングルの両面に当接して並設され，
前記取付アングルに装着されたコ字状の２枚の挟持板
と、 該両挟持板間に前面側から挿入され，上縁辺，後縁辺，
下縁辺が前記両挟持板間に位置した難燃性の絶縁物から
なる相間バリアと、 前記箱体の前面部に着脱自在に装着された防護板と を備えたものである。

〔作用〕

前記のように構成された本考案の相間絶縁装置は、箱体
の上板，背板，下部の容器の上面にコ字状の枠からなる
取付アングルが装着され、そのアングルの両面にコ字状
の２枚の挟持板が並設され、両挟持板間に前面側から相
間バリアが挿入され、箱体の前面部に防護板が装着され
ているため、箱体の内壁と相間バリアの周縁辺との間に
隙間がなく、地絡が発生した場合でも高温ガスが他相へ
放出されず、短絡への移行が確実に防止される。かつ、
相間バリアを挿し込みにより取り付けるため、取外しが
極めて簡単である。

〔実施例〕

１実施例について、第１図ないし第３図を参照して説明
する。

それらの図面において、（７）はキユービクル等の箱
体、（８）は各相の開閉器を収納した容器、（９）は容
器（８）に立設された各相の碍子、（10）は箱体（７）
の上板（11）に装着された各相のブツシング、（12）は
各相の電力ヒユーズであり、一端がブツシング（10）の
導体に接続され、他端が碍子（９）の導体を介して容器
（８）内の開閉器の一端に接続されている。

（13）は箱体（７）の内壁面に沿い装着された取付アン
グルであり、電力ヒユーズ（12）相互間の箱体（７）の
上板（11）、背板（14）及び容器（８）の上面に装着さ
れ、コ字状の枠を形成している。

（15）は取付アングル（13）の両面に当接して並設され
た２枚の挾持板であり、取付アングル（13）とほぼ同形
のコ字状であり、ボルト（16），ナツト（17）により取
付アングル（13）に装着されている。

（18）は難燃性の絶縁物からなる相間バリアであり、２
枚の挾持板（15）間に前面側から挿入され、相間バリア
（18）の上縁辺，後縁辺，下縁辺と、上板（11），背板
（14），容器（８）の上面間が、取付アングル（13），
挾持板（15）により遮蔽されている。

そして、箱体（７）の前面部は透明な防護板が着脱自在
に装着される。

〔考案の効果〕

本考案は、以下説明したように構成されているので、以
下に記載する効果を奏する。

箱体（７）の上板（11），背板（14），下部の容器
（８）の上面にコ字状の枠からなる取付アングル（13）
が装着され、そのアングル（13）の両面にコ字状の２枚
の挟持板（15）が並設され、両挟持板（15）間に前面側
から相間バリア（18）が挿入され、箱体（７）の前面部
に防護板が装着されているため、箱体（７）の内壁と相
間バリア（18）の周縁辺との間に隙間がなく、地絡が発
生した場合でも高温ガスが他相へ放出されず、短絡への
移行を確実に防止することができる。

さらに、相間バリア（18）を挾持板（15）間に挿入する
のみであるため、点検時等の相間バリア（18）の取外し
が極めて簡単であり、作業能率が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案の相間絶縁装置の１実施例
を示し、第１図は切断正面図、第２図は一部の拡大切断
正面図、第３図は一部の切断右側面図、第４図及び第５
図は従来例を示し、第４図は一部の切断正面図、第５図
は切断右側面図である。 （７）……箱体、（13）……取付アングル、（15）……
挾持板、（18）……相間バリア。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】箱体内の下部に配設された容器と、 前記箱体内に収納された３相の各電気機器と、 隣接した前記電気機器間の前記箱体の上板，背板及び前
   記容器の上面に装着され，コ字状の枠を形成した取付ア
   ングルと、 外周部が前記取付アングルの両面に当接して並設され，
   前記取付アングルに装着されたコ字状の２枚の挟持板
   と、 該両挟持板間に前面側から挿入され，上縁辺，後縁辺，
   下縁辺が前記両挟持板間に位置した難燃性の絶縁物から
   なる相間バリアと、 前記箱体の前面部に着脱自在に装着された防護板と を備えた相間絶縁装置。