JPH06355A - 微小セルロース系凝固粒子の連続製造方法 - Google Patents

微小セルロース系凝固粒子の連続製造方法

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JPH06355A
JPH06355A JP4184444A JP18444492A JPH06355A JP H06355 A JPH06355 A JP H06355A JP 4184444 A JP4184444 A JP 4184444A JP 18444492 A JP18444492 A JP 18444492A JP H06355 A JPH06355 A JP H06355A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 微粉末を含有し粒径の安定した微小セルロー
ス系凝固粒子を連続して効率よく製造する方法を提供す
る。 【構成】 セルロース系水溶性高分子化合物とアニオン
性高分子化合物とが供給され撹拌混合する混合槽(1)
と、混合槽(1)から送られてきた分散液を撹拌する撹
拌槽(2)と、加熱手段(6)を有し撹拌槽(2)から
送られてきた未凝固粒子を凝固せしめる細管(3)とか
らなる製造装置を使用する。前記セルロース系水溶性高
分子化合物(11)には微粉末が含有し、また前記アニ
オン性高分子化合物(12)1重量部には炭酸カルシウ
ム0.5〜2重量部が含有する。更に、前記混合槽
(1)には、セルロース系水溶性高分子化合物1重量部
に対しアニオン性高分子化合物を3〜5重量部の割合で
供給され混合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微小セルロース系凝固
粒子の製造方法に係り、更に詳しくは、微粉末(例え
ば、着色料、研磨砥粒、抗菌剤等)を含有するセルロー
ス系高分子化合物の微小液滴の分散液を生成させたの
ち、凝集のない凝固粒子を連続して製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、球状をした微小セルロース系凝固
粒子を得る方法としては、特開昭61−241337号
公報に記載の方法が知られている。この方法は高粘度の
液体であるセルロース系溶液から球状のセルロース系微
粒子を生成させる方法であって、ビスコース(セルロー
ス系溶液)とアニオン性高分子化合物を混合し撹拌して
ビスコースの微粒子分散液となし、続いて凝固剤を加え
るか加熱するかして凝集のない微小セルロース系凝固粒
子を得る方法である。
【0003】また、特開平2−300243号には、上
述の方法を応用して有機顔料を含有したセルロース系微
粒子を得る方法が開示され、更に特開平2−30024
4号には研磨砥粒を含有したセルロース複合粒子の製造
方法が開示されている。
【0004】しかしながら、上記公報に記載された方法
はいずれも連続法ではなく、バッチ式による製造方法で
あり、また工業的な大規模スケールでは、粒径及び粒径
分布の調整が難しく、更にバッチ間で変動しやすいとい
った問題点があった。
【0005】一方、球状をしたセルロース微粒子を連続
して得る方法としては、特開昭62−191033号公
報に記載の方法が知られている。この方法は、セルロー
ス系溶液に振動を直接加えながら該溶液をノズルから噴
出させることで均一液滴を形成する方法であり、これを
凝固することでセルロース系凝固粒子を得るものであ
る。
【0006】しかしながらこの方法は、凝固粒子を連続
的に得ることができるものの、セルロース系溶液をノズ
ルから噴出させる必要があり、このため粘度の低い(例
えば50〜2000cP)溶液しか使用できず、粘度の
高い溶液には適用できないものであった。このため、こ
の方法で得られるセルロース系凝固粒子は、均一な構造
ではなく、表層部が密で内部が粗となった構造のものと
なり、機械的強度の弱いものしか得られないという問題
点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、上述の
事情に鑑み鋭意研究した結果本発明を完成したものであ
って、その目的とするところは、微粉末を含有し且つ粒
径の安定した微小セルロース凝固粒子を効率よく連続し
て製造する方法を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、セルロ
ース系水溶性高分子化合物及びアニオン性高分子化合物
が所定量供給されこれを撹拌混合する混合槽と、該混合
槽から微小セルロース系液滴の分散液が連続的に供給さ
れると共にこれを撹拌する撹拌槽と、該撹拌槽から微小
セルロース系未凝固粒子の分散液が連続的に供給される
細管と、該細管を加熱する手段とからなる製造装置で微
粉末を含有する微小セルロース系凝固粒子を連続して製
造する方法であって、前記混合槽には前記セルロース系
水溶性化合物と共に前記微粉末を供給し且つ前記アニオ
ン性高分子化合物1重量部と共に炭酸カルシウム0.5
〜2重量部を供給し、更に前記セルロース系水溶性化合
物1重量部に対するアニオン性高分子化合物の混合割合
が3〜5重量部であることを特徴とする微粉末を含有す
る微小セルロース系凝固粒子の連続製造方法によって達
成される。
【0009】本発明の装置及び方法で製造しようとする
微小セルロース系凝固粒子とは、セルロース系液滴粒子
を凝固せしめた平均粒径500μm以下の球状ないし長
球状の凝固粒子である。
【0010】本発明に用いる微粉末とは、微小セルロー
ス系凝固粒子に新たな性質や作用効果等を付与するもの
である。このようなものとしては、例えば顔料等の着色
料のほか、研磨砥粒、抗菌剤、防黴剤等を挙げることが
できる。また、本発明に用いる微粉末の粒子径は、通常
100μm以下、好ましくは50μm以下、更に好まし
くは20μm以下である。
【0011】まず、本発明の製造方法に用いられる装置
を図面に基づいて説明する。図1は本発明に用いる装置
の一例を示す概略図である。混合槽(1)は、所定量の
セルロース系水溶性高分子化合物及びアニオン性高分子
化合物が間歇的、好ましくは連続的に供給されると共
に、混合液を撹拌するための撹拌手段(4)を備えてい
る。本発明においては、セルロース系水溶性高分子化合
物には上記微粉末が、アニオン性高分子化合物には炭酸
カルシウムがそれぞれ分散含有している。
【0012】本発明においてセルロース系水溶性高分子
化合物としては、具体的にはビスコースのほかセルロー
スを銅アンモニア液で溶解した溶液等も挙げることがで
きるが、特にビスコースが好適である。また、本発明に
おいてアニオン性高分子化合物としては、水溶性のもの
であって、具体的にはポリスチレンスルホン酸ナトリウ
ム,ポリアクリル酸ナトリウム等を挙げることができ
る。
【0013】混合槽(1)で得られた前記微粉末を含有
する微小セルロース系液滴(以下、「微粉末含有微小液
滴」と略記する)の分散液は移液ポンプ(7)で連続的
に撹拌槽(2)に送液される。撹拌槽(2)には撹拌手
段(5)が備えられている。撹拌手段(4),(5)と
しては、例えば回転羽根によるものやスタティックミキ
サー等を使用することができる。
【0014】撹拌槽(2)で得られた微粉末を含有する
微小セルロース系未凝固粒子(以下、「微粉末含有未凝
固粒子」と略記する)の分散液は、移液ポンプ(8)で
連続的に細管(3)に送液される。細管(3)には、細
管(3)を加熱する手段が備えられている。加熱する手
段は、細管(3)を加熱し必要とする温度に保つもので
あればよく、例えば、細管(3)を恒温槽(6)の中に
浸漬する方法が一定の温度に調節しやすい点で好適であ
る。
【0015】細管に供給された未凝固粒子は、細管内で
加熱されることにより、徐々に凝固粒子となる。細管に
よる加熱は、細管出口付近の分散液の温度が70℃以上
となるよう設定することが好ましい。
【0016】上記細管は、温度分布が少なく、中を通過
する微小セルロース系粒子の分散液が滞留することのな
い構造であって、例えば内径5〜20mm,長さ50〜
100mのパイプを挙げることができる。細管の内径が
大き過ぎるものは分散液の中に温度分布が生じ凝固速度
が均一とならない。長さは、微粉末含有未凝固粒子が凝
固するに必要な通過時間を確保できる長さであればよ
い。細管の材料は通過する分散液に腐食されないもので
ある必要があり、例えばガラス,ステンレス,テフロ
ン,ナイロン等を挙げることができ、中でもテフロン,
ナイロンが好ましいものである。
【0017】尚、上述の装置に適用される移液ポンプ
(7),(8)は、均一な粒径の微粉末含有微小液滴あ
るいは微粉末含有未凝固粒子が細分割されない構造のも
のが好ましく、プランジャーポンプ式あるいはモノポン
プ式の構造のポンプが好適である。
【0018】本発明の製造方法は、混合槽(1)で大ま
かに粒径が調整された微粉末含有微小液滴を撹拌槽
(2)で粒径の微調整し、凝集のない粒径のより均一な
微粉末含有未凝固粒子となすものである。尚、この微粉
末含有未凝固粒子は、粒径がより均一である点を除けば
その内容は微粉末含有微小液滴と同じものである。
【0019】本発明の方法は、まずセルロース系水溶性
高分子化合物と前記微粉末との混合液を準備する。セル
ロース系水溶性高分子化合物と微粉末との混合割合は、
微粉末の種類と所望する効果等によって適宜設定すれば
よいが、セルロース系水溶性高分子化合物1重量部に対
し微粉末を、好ましくは0.1〜10重量部、更に好ま
しくは0.5〜5重量部の割合である。混合は、通常、
攪拌翼例えばニーダー等の高粘度用攪拌装置によって行
われる。
【0020】次いで、混合槽(1)で微粉末を含有する
セルロース系水溶性高分子化合物と炭酸カルシウムを含
有するアニオン性高分子化合物とを撹拌混合し、微粉末
含有微小液滴の分散液となす。この分散液中の平均粒径
は通常600μm以下であるが、粒径分布としては極め
て微細なものを多く含むものである。
【0021】ここで使用するアニオン性高分子化合物
は、通常は水溶液として、好ましくは濃度5〜15重量
%の水溶液として用いられる。この水溶液には、微粉末
状の炭酸カルシウムがアニオン性高分子化合物1重量部
に対して0.5〜2重量部の割合で混合される。炭酸カ
ルシウムが0.5重量部未満の場合は、良好な微小液滴
が得られない。炭酸カルシウムが2重量部を超えた場合
は、後述するところの細管(3)の中を通過する際に、
細管を閉塞させる虞がある。
【0022】続いて、撹拌槽(2)で上記微粉末含有微
小液滴は更に撹拌され、分割と凝集を繰り返すが、この
工程においては極めて微細な液滴が他の液滴と凝集する
傾向が強く、微細な液滴は少なくなり、粒径はより均一
化される。その結果、次工程の細管(3)に移液される
微粉末含有未凝固粒子の平均粒径は、混合槽(1)から
移液される微粉末含有微小液滴の平均粒径よりも若干大
きいものとなるが、その粒径分布は狭く均一性のよいも
のである。
【0023】上述の混合槽(1)と撹拌槽(2)の容量
及び撹拌条件は、目的とする粒径のものが得られるよう
適宜設定すればよいが、本発明においては混合槽(1)
と撹拌槽(2)の容量及び撹拌条件を同一とすること
が、安定した粒径のものが得られる点で好ましい。ま
た、混合槽(1)と撹拌槽(2)の温度は、好ましくは
30℃以下、更に好ましくは25℃以下であって、通常
室温である。温度が高過ぎると液滴が凝固しやすくなり
好ましくない。
【0024】従来、微粉末含有未凝固粒子を加熱により
凝固させるに際しては、粒径を揃える必要性から、撹拌
しながら加熱をしていたが、本発明においては凝固のた
めの加熱を細管(3)内で施し、特に撹拌することなく
凝固せしめるのが本発明の特長のひとつでもある。即
ち、撹拌槽(2)から送液された微粉末含有未凝固粒子
は、細管(3)内を通過しながら加熱され、撹拌と静置
の中間的な状態において凝固していくのである。
【0025】本発明者等は、微粉末含有未凝固粒子を撹
拌と静置の中間的な状態(即ち、細管を通過する状態)
で加熱し凝固せしめた場合においても、安定した粒径の
凝固粒子が得られる条件のあることを見出し、本発明の
方法を完成したものである。即ち、本発明者等は混合槽
(1)で混合されるセルロース系水溶性高分子化合物と
アニオン性高分子化合物との混合割合及びアニオン性高
分子化合物と炭酸カルシウムとの混合割合が、加熱凝固
する際の粒径に与える影響について、撹拌した場合と静
置状態の場合とについて数多くの実験を繰り返し、極め
て興味深い結果を得たのである。
【0026】図2は、セルロース系水溶性高分子化合物
としてのビスコースと、アニオン性高分子化合物として
の分子量5万のポリアクリル酸ナトリウム水溶液とを混
合し撹拌して得た微小セルロース系凝固粒子の分散液
を、一方は撹拌しながら加熱した場合、他方は静置状態
で加熱した場合に得られる凝固粒子の平均粒径の大きさ
を表わしたグラフである。横軸は、セルロース系高分子
化合物とポリアクリル酸ナトリウムとのポリマーの混合
割合を表わす。なお、上記ポリアクリル酸ナトリウム水
溶液には炭酸カルシウム微粉末1重量部を添加混合し
た。
【0027】図2のグラフより極めて特徴的な傾向が明
らかとなった。即ち、撹拌しながら加熱した場合には、
ポリアクリル酸ナトリウムの割合が増えるに従って平均
粒径も大きくなるが、静置状態で加熱した場合には、ポ
リアクリル酸ナトリウムの割合が増えるに従って平均粒
径は逆に小さくなっていくのである。そして、セルロー
ス系高分子化合物1重量部に対しポリアクリル酸ナトリ
ウムが約4重量部の割合で混合された場合に、撹拌しな
がら加熱したときと静置状態で加熱したときに得られる
凝固粒子の粒径がほぼ同じ大きさとなるのである。この
傾向はポリアクリル酸ナトリウムの分子量が異なる場合
でも同様であった。
【0028】本発明の製造方法において、細管(3)の
中を通過する微粉末含有未凝固粒子の分散液は、撹拌と
静置の中間の状態と考えられ、上記実験結果より安定し
た粒径の凝固粒子を得るには、炭酸カルシウムを混合し
たアニオン性高分子化合物とセルロース系水溶性高分子
化合物の水溶液とを混合するに際し、混合槽(1)で混
合されるセルロース系水溶性高分子化合物を1重量部に
対しアニオン性高分子化合物を好ましくは3〜5重量
部、更に好ましくは3.5〜4.5重量部の割合で混合
すればよいのである。尚、得られる凝固粒子の粒径を決
定する大きな要因はアニオン性高分子化合物の種類であ
って、例えばポリアクリル酸ナトリウムではその分子量
を挙げることができ、分子量が大きいもの程凝固粒子の
平均粒径が小さいものとなるのである。
【0029】尚、上述の製造方法において、炭酸カルシ
ウムを添加混合しない場合は、安定した粒径の未凝固粒
子を得ることができなかった。
【0030】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。尚、以下の実施例に用いた製造装置は図1に示す様
な概略図のものであった。混合槽(1)と撹拌槽(2)
は容量50 lのタンクであって、それぞれのタンクには
撹拌手段(4),(5)として、7cmの回転羽根を有
する撹拌機(ヤマト科学社製,MODEL LR−51
B)が取りつけられていた。
【0031】細管(3)は、内径10mm,長さ100
mのテフロン製のパイプであって、細管(3)は95℃
に温調された熱水よりなる恒温槽(6)に浸漬させた。
【0032】実施例1 セルロース系水溶性高分子化合物として、セルロースザ
ンテートを水酸化ナトリウム溶液で溶解し、これに微粉
末状の顔料を添加し分散せしめて、セルロース濃度1
0.5重量%,顔料濃度0.2重量%,水酸化ナトリウ
ム濃度6.4重量%に調整したビスコースを用意した。
また、アニオン性高分子化合物として、炭酸カルシウム
微粉末を1重量%分散したポリアクリル酸ナトリウム水
溶液(高分子濃度10.5重量%,分子量5万)を用意
した。
【0033】混合槽(1)に上記ビスコースを0.2k
g/分,上記ポリアクリル酸ナトリウム水溶液を0.8
kg/分で供給した。混合槽(1)の液量は50.4k
gで、撹拌機で撹拌混合して、顔料を含有する微小液滴
の分散液となした。撹拌条件は25℃,300rpmで
あった。得られた顔料を含有する微小液滴の分散液は移
液ポンプ(7)により1.0kg/分で撹拌槽(2)に
連続的に送液し、混合槽(1)の液量は常に50.4k
gに保持した。
【0034】撹拌槽(2)は、液量を50.4kgに保
持し、送液された顔料を含有する微小液滴の分散液を撹
拌機によって25℃,300rpmで撹拌し、顔料を含
有し凝集のない未凝固粒子の分散液となした。得られた
顔料を含有する未凝固粒子の分散液は、撹拌槽(2)に
供給したのと同量を、移液ポンプ(8)によって細管
(3)へ連続的に送液した。
【0035】細管(3)に供給した顔料を含有する未凝
固粒子の分散液は、細管中で加熱され細管出口付近では
約80℃であった。加熱されることにより顔料を含有す
る未凝固粒子は徐々に凝固し、細管出口付近では完全に
凝固し、平均粒径120μmの球状の顔料を含有した凝
固粒子が得られた。得られた凝固粒子は、凝集もなく粒
径の均一性の良いものであった。この凝固粒子を希酸で
中和したところ、発色性に優れた着色セルロース粒子が
得られた。
【0036】実施例2 実施例1で用いた分子量5万のポリアクリル酸ナトリウ
ムに代えて、分子量50万のポリアクリル酸ナトリウム
を用いた以外は実施例1と同様にして顔料を含有する凝
固粒子を得た。得られた凝固粒子は、凝集もなく、これ
を希酸で中和したところ、平均粒径10μmの着色セル
ロース球状体が得られた。
【0037】実施例3 実施例1で用いた顔料に代えて、平均粒径3μmの砥粒
(酸化セリウム)をビスコース中の濃度が3重量%にな
るように添加し分散せしめた。それ以外は、実施例1と
同様にして凝固粒子を得た。これを希酸で中和したとこ
ろ、砥粒を30重量%含有し、平均粒径120μmのセ
ルロース球状体が得られた。
【0038】
【発明の効果】本発明の方法は上述のような製造装置を
用いたため、微粉末を含有するセルロース系溶液から凝
固粒子を効率よく連続して製造することができる。ま
た、高粘度のセルロース系溶液を使用することが可能な
ため、均一な内部構造の微小セルロース系凝固粒子を得
ることができる。
【0039】更に本発明の方法によれば、原料を特定の
配合割合で混合するため、微粉末を含有する凝固粒子
を、安定した粒子径で凝集することなく、容易に得るこ
とができる。従って、従来のバッチ式の製造方法で生じ
ていたロット間のバラツキやスケールアップの困難さを
解消することができ、産業上極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に使用する製造装置の一例を示す
概略図である。
【図2】セルロース系水溶性高分子化合物とポリアクリ
ル酸ナトリウムの混合割合と凝固粒子の平均粒径との関
係を表わすグラフである。
【符号の説明】
1 混合槽 2 撹拌槽 3 細管 4,5 撹拌手段 6 恒温槽 7,8,9,10 移液ポンプ 11 微粉末を含有したセルロース系水溶性高分子化合
物溶液 12 炭酸カルシウムを含有したアニオン性高分子化合
物溶液

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース系水溶性高分子化合物及びア
    ニオン性高分子化合物が所定量供給されこれを撹拌混合
    する混合槽と、該混合槽から微小セルロース系液滴の分
    散液が連続的に供給されると共にこれを撹拌する撹拌槽
    と、該撹拌槽から微小セルロース系未凝固粒子の分散液
    が連続的に供給される細管と、該細管を加熱する手段と
    からなる製造装置で微粉末を含有する微小セルロース系
    凝固粒子を連続して製造する方法であって、前記混合槽
    には前記セルロース系水溶性化合物と共に前記微粉末を
    供給し且つ前記アニオン性高分子化合物1重量部と共に
    炭酸カルシウム0.5〜2重量部を供給し、更に前記セ
    ルロース系水溶性化合物1重量部に対するアニオン性高
    分子化合物の混合割合が3〜5重量部であることを特徴
    とする微粉末を含有する微小セルロース系凝固粒子の連
    続製造方法。
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