JPH0635328B2 - 安定性に優れた塩基性硫酸アルミニウム水溶液 - Google Patents

安定性に優れた塩基性硫酸アルミニウム水溶液

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JPH0635328B2
JPH0635328B2 JP2331867A JP33186790A JPH0635328B2 JP H0635328 B2 JPH0635328 B2 JP H0635328B2 JP 2331867 A JP2331867 A JP 2331867A JP 33186790 A JP33186790 A JP 33186790A JP H0635328 B2 JPH0635328 B2 JP H0635328B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は塩基性硫酸アルミニウム水溶液に関する。本発
明の塩基性硫酸アルミニウム水溶液は、例えば産業廃水
処理等における懸濁物の凝集処理剤として使用される。
従来技術および課題 産業廃水の処理等において使用される凝集剤として、塩
基性硫酸アルミニウムが知られているが、塩基性硫酸ア
ルミニウムは、本来、不安定であり、その安定性の改良
のため、種々の技術が提案されている(例えば、特公昭
54−24920号公報、特公昭49−40552号公
報)が、さらなる安定性の改良が臨まれている。例え
ば、特公昭54−24920号公報には、アルミン酸ソ
ーダ、塩化アルミニウム、塩化カルシウムおよび硫酸ア
ルミニウムよりなる塩基性塩化アルミニウム水溶液が開
示されている。この処方で塩化アルミニウム、塩化カル
シウムを硫酸アルミニウムに変えた塩基性硫酸アルミニ
ウム水溶液は、冬季低水温には塩基度50%以上で製造
し、夏季は高水温の水に適応させるため、塩基度50%
以下で製造する必要がある。塩基性硫酸アルミニウム
は、一般に塩基度が50%以上では、安定であるが、高
水温(15℃以上の水温)では、加水分解が速くなり、
凝集力がでない問題がある。一方、塩基度を下げると、
不安定であり、結晶が析出しやすい問題があった。
特公昭49−40552号公報には、塩基性硫酸アルミ
ニウムに、その含有するAl23に対して、20重量%
以下のAlCl3、Al(OH)Cl2、Al(OH)2
Cl等を含むものが開示されている。しかし、合成時に
生成するNa2SO4が、pH3.0以上で塩基性硫酸ア
ルミニウムに触媒として作用し、Al2(OH)4SO3
以上、Al2(OH)4SO4以上の高塩基性の不溶性物
を生成し、安定性に欠ける問題があった。
発明が解決しようとする課題 本発明は上記事情に鑑み為されたものであり、安定で、
環境汚染等の原因とならない塩基性硫酸アルミニウム水
溶液を提供することを目的とする 課題を解決するための手段 すなわち、チタン、アルミン酸アルミニウムおよび硫酸
アルミニウムからなる塩基性硫酸アルミニウム水溶液に
関する。
チタン分は硫酸チタンの形で添加され、その量は、最終
的に得られる塩基性硫酸アルミニウム水溶液中の0.0
1〜0.43重量%、好ましくは0.02〜0.37重
量%含有されるように添加される。0.01重量%より
少ないと、安定性が劣り、0.43重量%より多いと、
得られる塩基性硫酸アルミニウムが白濁し好ましくな
い。
アルミン酸アルミニウムは、アルミン酸ソーダと硫酸ア
ルミニウムを中和することにより得られる。アルミン酸
ソーダとしては例えばアルミン酸ソーダ#2318(A
23分換算:23重量%、Na2O分換算:18重量
%;浅田化学工業社製等を使用することができる。
硫酸アルミニウムは汎用品を種々使用することができ、
例えばAl23分換算で8重量%含有のJIS規格品を
容易に入手可能である。硫酸チタンは硫酸法酸化チタン
製造工程で得られる硫酸チタン等を使用することがで
き、例えば硫酸チタン液(ゲルベスト;TiO2分換算
4.5重量%;浅田化学工業社製)等が入手可能であ
る。
アルミン酸アルミニウムは、安定性が極めて悪く、酸化
アルミニウムまたは水酸化アルミニウムに分解されやす
い。上記チタン成分を、アルミン酸アルミニウム合成段
階あるいはアルミン酸アルミニウム合成後に含有させる
と、アルミン酸アルミニウム溶液は安定化され、取り扱
いに便利となる。
好ましくは、アルミン酸アルミニウム溶液を合成する際
にチタン成分を含有させ、チタン含有アルミン酸アルミ
ニウムとすることが好ましく、このようなチタン含有ア
ルミン酸アルミニウムは、アルミン酸ソーダ中に硫酸チ
タンと硫酸アルミニウムとの混合物を、20℃以下、p
H8.0以上で混合して得られる。
アルミン酸ソーダと硫酸アルミニウムは、目的とするア
ルミン酸アルミニウム複合体スラリーのpHが8.5〜
9.5となり限り、任意の割合で添加可能である。本発
明においては、まず硫酸チタンと硫酸アルミニウムを混
合した溶液を調製し、その混合溶液を、20℃以下に冷
却しながら攪拌されているアルミン酸ソーダ水溶液に徐
々に添加し、熟成する。該液のpHを8.0以上、好ま
しくは8.5以上に維持する。硫酸チタンと硫酸アルミ
ニウムは別々に添加してもよい。反応時のpHが8より
小さいと、析出して生成する粒子が大きくなるので、好
ましくない。反応時の温度が、20℃より高い場合も同
様であるが、この場合、さらに後の工程で硫酸アルミニ
ウム水溶液に生成アルミン酸アルミニウムスラリーを溶
かしにくくなる問題が生じる。より小さい粒子を得るた
めには、反応温度を低く、硫酸チタン分を多くすること
が好ましい。
得られたアルミン酸アルミニウム複合体スラリーは、そ
のまま使用することができる。
本発明はさらに硫酸アルミニウム溶液を添加し、チタン
成分、アルミン酸アルミニウム成分が溶解した状態と
し、最終的に得られる硫酸アルミニウムの溶液が、塩基
度40〜60%、好ましくは約43%、チタン分0.0
1〜0.43重量%(TiO2換算)、アルミニウム分
7.0〜8.0重量%、好ましくは約7.39重量%と
なるように調整する。
得られた塩基性硫酸アルミニウム水溶液は極めて安定で
ある。これは、ルイス酸性を有する水酸化チタンと硫酸
アルミニウムの複合体が、Na2SO4と塩基性硫酸アル
ミニウムによるAl2(OH)4SO3以上、Al2(O
H)4SO4以上の高塩基性の不溶性物の生成を防止して
いるためと考えられている。
また、本発明のチタン含有硫酸アルミニウム水溶液は、
塩基分を含有しないので、水処理後生成する汚泥を焼却
しても、環境汚染の原因となる有機塩素化物等が発生し
ない。
実施例I (1)アルカリベース アルミン酸ソーダ(#2318)100gおよび氷水220g
を混合し、アルカリベースを調製した。
(2)酸ベース 液体硫酸アルミニウム(JIS規格)を(138−X)
g(但し、X=ゲルベストの量(g)×1.2を表す)お
よびゲルベストを5gまたは60gを混合し、酸ベース
を調製した。
上記アルカリベースに酸ベースを徐々に加えてチタン成
分を含むアルミン酸アルミニウムを製造し、さらに溶解
用硫酸アルミニウム(JIS規格品)500g、600
g、700gまたは800gを添加し、チタン含有量の
異なる塩基性硫酸アルミニウム水溶液(Hタイプ(硫酸
アルミニウム500g添加したもの)、Mタイプ(硫酸
アルミニウム600gを添加したもの)、Lタイプ(硫
酸アルミニウム700g添加したもの)、LLタイプ
(硫酸アルミニウム800g添加したもの))を調製し
た。
得られた塩基性硫酸アルミニウム水溶液のチタン含有量
は; ゲルベスト5gのLLタイプ: 0.016〜0.02重量%、 ゲルベスト60gのHタイプ: 0.25〜0.3重量% であった。
凝集力 実施例Iで得られた塩基性硫酸アルミニウム水溶液を注
入し凝集力を評価した。
カオリン濁質:100ppm、注入量:25ppm、攪
拌:120rpm1分、50rpm5分の条件で「生成
フロックの大きさ」をみることにより凝集性を評価し
た。同一のTiO2含有量では、塩基度のみが有意に働
き、TiO2含有量が凝集力に与える効果は認められな
かった。
加水分解性 実施例Iで得られた塩基性硫酸アルミニウム水溶液5g
と25℃水道水95gを混合し、30℃の室内で、白濁
不透明に成るまでの時間を測定した。
(同一TiO2量で塩基度を変化させた場合) Hタイプ:1分以内 Mタイプ:1〜5分以内 Lタイプ:5〜8分以内 LLタイプ:8〜20分以内 であった。
TiO2を入れないものの加水分解性は上記タイプより
分解性は遅かった。
(同一塩基度で含有チタン量を変化させた場合) ゲルベスト60g:1分以内 ゲルベスト50g:1〜3分以内 ゲルベスト40g:3〜5分以内 ゲルベスト30g:5〜7分以内 ゲルベスト20g:7〜8分以内 加水分解性が速いことは、低水温での凝集効果がよいこ
とを示し、加水分解性が遅いことは高水温(15℃以
上)で凝集効果がよいことを示している。
従って、夏季等の高水温時はTiO2分が少なく、塩基
度の低いLLタイプのものを使用することが好ましく、
冬季等の低水温時はTiO2分が多く、塩基度の高いH
タイプのものを使用することが好ましいことがわかる。
貯蔵安定性 日射時間9時から17時、気温26℃から45℃の屋外
に、実施例Iで得られた塩基性硫酸アルミニウム水溶液
をポリエチレンビンに入れ、キャップを閉め、1990
年7月10日より同8月末まで放置した。
TiO2を含まない塩基性硫酸アルミニウム水溶液は僅
かに乳濁し、沈澱物を生じたが、TiO2を含む塩基性
硫酸アルミニウム水溶液は沈澱を生じなかった。またT
iO2分3重量%以上含むものは塩基度のいかんを問わ
ず、乳濁半透明となったが、沈澱は生じなかった。
発明の効果 本発明のチタン含有硫酸アルミニウム水溶液は、安定
性、環境防止性に優れている。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チタン、アルミン酸アルミニウムおよび硫
    酸アルミニウムからなる塩基性硫酸アルミニウム水溶
    液。
  2. 【請求項2】チタン分(TiO2換算)を0.01重量
    %〜0.43重量%含む請求項1記載の塩基性硫酸アル
    ミニウム水溶液。
  3. 【請求項3】チタン含有アルミン酸アルミニウム複合体
    を含む塩基性硫酸アルミニウム水溶液。
  4. 【請求項4】チタン分(TiO2換算)を0.01重量
    %〜0.43重量%含む請求項3記載の塩基性硫酸アル
    ミニウム水溶液。
  5. 【請求項5】アルミン酸ソーダ溶液、硫酸チタン溶液お
    よび硫酸アルミニウム溶液を、pH8.0以上、温度2
    0℃以下に維持しながら混合して調製したチタン含有ア
    ルミン酸アルミニウム複合体を含有する請求項3記載の
    塩基性硫酸アルミニウム。
  6. 【請求項6】アルミン酸ソーダ溶液へ、硫酸チタンと硫
    酸アルミニウムとの混合溶液を、pH8.0以上、温度
    20℃以下に維持しながら混合して調製したチタン含有
    アルミン酸アルミニウム複合体を含む請求項3記載の塩
    基性硫酸アルミニウム水溶液。
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