JPH0635075B2 - チタン材溶接歪除去方法 - Google Patents
チタン材溶接歪除去方法Info
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- JPH0635075B2 JPH0635075B2 JP17767586A JP17767586A JPH0635075B2 JP H0635075 B2 JPH0635075 B2 JP H0635075B2 JP 17767586 A JP17767586 A JP 17767586A JP 17767586 A JP17767586 A JP 17767586A JP H0635075 B2 JPH0635075 B2 JP H0635075B2
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- welding distortion
- welding
- inert gas
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はチタン板やチタン型材に形成された溶接部の溶
接歪除去方法に関する。殊に肉厚なチタン板やチタン型
材の溶接加工部の溶接歪の除去に好適である。
接歪除去方法に関する。殊に肉厚なチタン板やチタン型
材の溶接加工部の溶接歪の除去に好適である。
<従来の技術> 従来例えば深海潜水船等の外殻構造の肉厚なチタン板あ
るいはチタン型材を用いた構造物の製作工程における溶
接加工部で溶接歪を発生する。このためこれの除去が問
題となった。これは溶接した部分が凝固する際溶接加工
部分に溶接歪を発生するためである。従来は小さい溶接
加工部であれば水圧プレスで押したり、大きいものであ
ればガスバーナで加熱軟化しジャッキで押したりしてい
てこのような溶接歪を除去していた。
るいはチタン型材を用いた構造物の製作工程における溶
接加工部で溶接歪を発生する。このためこれの除去が問
題となった。これは溶接した部分が凝固する際溶接加工
部分に溶接歪を発生するためである。従来は小さい溶接
加工部であれば水圧プレスで押したり、大きいものであ
ればガスバーナで加熱軟化しジャッキで押したりしてい
てこのような溶接歪を除去していた。
<発明が解決しようとする問題点> しかし水圧プレスで押して溶接歪を無理に矯正しようと
する場合、チタン材はヤング率が小さく屡々割れること
が起った。またガスバーナで加熱軟化して溶接歪を除去
しようとするとガスバーナによる加熱部に酸化物あるい
は窒化物が生じ一層脆くなることが避けられなかった。
従って、このような溶接加工部での溶接歪を取り除くた
めに種々の方法を試みたが好適な方法がなく、新しい歪
取り方法の改善が望まれていた。
する場合、チタン材はヤング率が小さく屡々割れること
が起った。またガスバーナで加熱軟化して溶接歪を除去
しようとするとガスバーナによる加熱部に酸化物あるい
は窒化物が生じ一層脆くなることが避けられなかった。
従って、このような溶接加工部での溶接歪を取り除くた
めに種々の方法を試みたが好適な方法がなく、新しい歪
取り方法の改善が望まれていた。
本発明はかかる従来技術の問題に鑑みてなされたもの
で、厚肉チタン材の溶接加工部分の溶接歪の除去が容易
でしかも確実に行えるチタン材溶接歪除去方法を提供す
ることを目的とする。
で、厚肉チタン材の溶接加工部分の溶接歪の除去が容易
でしかも確実に行えるチタン材溶接歪除去方法を提供す
ることを目的とする。
<問題点を解決するための手段> 本発明によるチタン材溶接歪除去方法の構成は、チタン
部材の溶接歪を持った溶接部の裏側部分を不活性ガス雰
囲気中で加熱溶融させ、次いで加熱を停止し不活性ガス
雰囲気を保ったまま上記溶融部を凝固収縮させて上記溶
接歪を除去することを特徴とするものである。
部材の溶接歪を持った溶接部の裏側部分を不活性ガス雰
囲気中で加熱溶融させ、次いで加熱を停止し不活性ガス
雰囲気を保ったまま上記溶融部を凝固収縮させて上記溶
接歪を除去することを特徴とするものである。
<作用> チタン部材の溶接加工部裏側を不活性ガス雰囲気中で加
熱し部分的に溶融させ次いで加熱を停止し、不活性ガス
雰囲気を保ったまま上記溶融部を凝固させ凝固するとき
の内部収縮応力を利用して溶接歪を除去している。
熱し部分的に溶融させ次いで加熱を停止し、不活性ガス
雰囲気を保ったまま上記溶融部を凝固させ凝固するとき
の内部収縮応力を利用して溶接歪を除去している。
<実施例> 本発明によるチタン材溶接歪除去方法の一実施例を図面
に従って説明する。第1図,第2図,第3図,第4図は
本発明の一実施例の工程説明図である。
に従って説明する。第1図,第2図,第3図,第4図は
本発明の一実施例の工程説明図である。
第1図に溶接された厚肉チタン材の構造物を示す。第1
図に示すようにチタン型材1とチタン板のブラケット2
は接合角部A,Bにそって溶接されている。第1図に示
すような厚肉のチタン部材の接合部A,Bにそってすみ
肉溶接部3a,3bが施されると、チタン部材の場合は
溶接部の溶融したチタンが凝固する時に収縮して内部応
力を生じ、これによって溶接歪を発生し、第2図中、点
線で示すチタン部材2が実線で示されるように変形す
る。
図に示すようにチタン型材1とチタン板のブラケット2
は接合角部A,Bにそって溶接されている。第1図に示
すような厚肉のチタン部材の接合部A,Bにそってすみ
肉溶接部3a,3bが施されると、チタン部材の場合は
溶接部の溶融したチタンが凝固する時に収縮して内部応
力を生じ、これによって溶接歪を発生し、第2図中、点
線で示すチタン部材2が実線で示されるように変形す
る。
本発明ではこのような厚肉のチタン部材の溶接部分に発
生した溶接歪を除去する方法を提供するもので、第3図
並びに第4図にその一実施例の説明図を示す。
生した溶接歪を除去する方法を提供するもので、第3図
並びに第4図にその一実施例の説明図を示す。
第3図に示すものは、肉厚のチタンブラケット2とチタ
ン型材1との接合角部Bにそってすみ肉溶接3bが施さ
れていて接合角部Bにそう溶接歪によってブラケット2
の点線部分が実線で示すように変形している。本発明で
はブラケット2のすみ肉溶接部3bの裏側表層部4にそ
ってTIGアーク5の約6000℃のアーク6で加熱す
る。加熱部分はアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気で空
気の影響遮断し、アーク6の直下の表層部4を溶接させ
る。次いでTIGアーク5を切り不活性ガス雰囲気はそ
のまま保ち溶融部分を冷却し凝固させる。ブラケット2
の表層部4が冷却凝固する際凝固部が発生する内部収縮
応力を利用してブラケット2の溶接歪を除去し実線で示
すように変形したブラケット2を点線で示す元の位置に
修正することができる。尚溶接歪を除去するに際して加
熱溶融部を不活性ガスで保護するのはチタン材でも40
0℃以上では大気にさらされると酸化物や窒化物を生じ
脆性が増すのを防止するためである。
ン型材1との接合角部Bにそってすみ肉溶接3bが施さ
れていて接合角部Bにそう溶接歪によってブラケット2
の点線部分が実線で示すように変形している。本発明で
はブラケット2のすみ肉溶接部3bの裏側表層部4にそ
ってTIGアーク5の約6000℃のアーク6で加熱す
る。加熱部分はアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気で空
気の影響遮断し、アーク6の直下の表層部4を溶接させ
る。次いでTIGアーク5を切り不活性ガス雰囲気はそ
のまま保ち溶融部分を冷却し凝固させる。ブラケット2
の表層部4が冷却凝固する際凝固部が発生する内部収縮
応力を利用してブラケット2の溶接歪を除去し実線で示
すように変形したブラケット2を点線で示す元の位置に
修正することができる。尚溶接歪を除去するに際して加
熱溶融部を不活性ガスで保護するのはチタン材でも40
0℃以上では大気にさらされると酸化物や窒化物を生じ
脆性が増すのを防止するためである。
次に第4図は第1図に示す接合角部Aに沿って溶接され
たチタン型材1のすみ肉溶接部3aに伴う溶接歪による
実線で示す変形を除去して点線で示す元の位置に戻す本
発明による溶接歪除去方法を説明する説明図である。
たチタン型材1のすみ肉溶接部3aに伴う溶接歪による
実線で示す変形を除去して点線で示す元の位置に戻す本
発明による溶接歪除去方法を説明する説明図である。
第4図に示すようにチタン型材1のすみ肉溶接部3aの
裏側の表層部8にそってTIGアーク5のアーク6で加
熱する。加熱部分はアルコンガス等の不活性ガス雰囲気
で空気の影響を遮断し、アーク6の直下の表層部8を溶
融させる。次いでTIGアーク5を切り、不活性ガス雰
囲気はそのままとし、溶融部分を冷却凝固させる。チタ
ン型材1の表層部8が冷却凝固する際、凝固部が凝固に
際して発生する内部収縮応力を利用して溶接歪を除去
し、実線で示すように変形したチタン型材1を点線で示
す元の位置に修正することができる。
裏側の表層部8にそってTIGアーク5のアーク6で加
熱する。加熱部分はアルコンガス等の不活性ガス雰囲気
で空気の影響を遮断し、アーク6の直下の表層部8を溶
融させる。次いでTIGアーク5を切り、不活性ガス雰
囲気はそのままとし、溶融部分を冷却凝固させる。チタ
ン型材1の表層部8が冷却凝固する際、凝固部が凝固に
際して発生する内部収縮応力を利用して溶接歪を除去
し、実線で示すように変形したチタン型材1を点線で示
す元の位置に修正することができる。
<発明の効果> 本発明によるチタン材溶接歪除去方法によれば溶接部分
の溶接歪を残す部分の裏側の表層部分を不活性ガス雰囲
気中で加熱溶融し、次いで不活性ガス雰囲気を保った溶
融部分を冷却凝固させて溶接歪を容易に除去することが
できるようになった。特にチタンは熱伝導度が小さく局
部加熱の熱が伝わり難く表裏面の温度差を大きくとるこ
とができるため歪取りの効果が大きい。従って、従来の
ようなプレス押しやガスバーナ加熱で歪を除去する際起
った材料割れといった問題は起らなくなった。従って加
工精度の高いチタン材料の溶接加工を施すことができる
ようになった。
の溶接歪を残す部分の裏側の表層部分を不活性ガス雰囲
気中で加熱溶融し、次いで不活性ガス雰囲気を保った溶
融部分を冷却凝固させて溶接歪を容易に除去することが
できるようになった。特にチタンは熱伝導度が小さく局
部加熱の熱が伝わり難く表裏面の温度差を大きくとるこ
とができるため歪取りの効果が大きい。従って、従来の
ようなプレス押しやガスバーナ加熱で歪を除去する際起
った材料割れといった問題は起らなくなった。従って加
工精度の高いチタン材料の溶接加工を施すことができる
ようになった。
第1図は溶接されたチタン部材構造物の斜視図、第2図
は第1図に示すものの溶接歪による変形を示す側面図、
第3図は第2図に示す一部分の本発明の一実施例の説明
図、第4図は第2図に示すものの他の部分の本発明の一
実施例の説明図である。 図面中、1はチタン型材、2はブラケット、3a,3b
はすみ肉溶接部、4,8は表層部、5はTIGアーク、
6はアーク、7は不活性ガス雰囲気である。
は第1図に示すものの溶接歪による変形を示す側面図、
第3図は第2図に示す一部分の本発明の一実施例の説明
図、第4図は第2図に示すものの他の部分の本発明の一
実施例の説明図である。 図面中、1はチタン型材、2はブラケット、3a,3b
はすみ肉溶接部、4,8は表層部、5はTIGアーク、
6はアーク、7は不活性ガス雰囲気である。
Claims (1)
- 【請求項1】チタン部材の溶接歪を持った溶接部の裏側
部分を不活性ガス雰囲気中で加熱溶融させ、次いで加熱
を停止し不活性ガス雰囲気を保ったまま上記溶融部を凝
固収縮させて上記溶接歪を除去することを特徴とするチ
タン材溶接歪除去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17767586A JPH0635075B2 (ja) | 1986-07-30 | 1986-07-30 | チタン材溶接歪除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17767586A JPH0635075B2 (ja) | 1986-07-30 | 1986-07-30 | チタン材溶接歪除去方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6336994A JPS6336994A (ja) | 1988-02-17 |
JPH0635075B2 true JPH0635075B2 (ja) | 1994-05-11 |
Family
ID=16035140
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17767586A Expired - Fee Related JPH0635075B2 (ja) | 1986-07-30 | 1986-07-30 | チタン材溶接歪除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0635075B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104056873A (zh) * | 2014-06-11 | 2014-09-24 | 中船黄埔文冲船舶有限公司 | 应用手工钨极氩弧焊机对铝合金板进行热矫正的方法 |
CN106623497B (zh) * | 2016-12-27 | 2018-08-28 | 英辉南方造船(广州番禺)有限公司 | 一种利用钨极氩弧焊加热去除局部形变的工艺方法 |
CN109332425B (zh) * | 2018-09-17 | 2020-04-07 | 中车大连机车车辆有限公司 | 变形矫正方法 |
CN118543937A (zh) * | 2024-07-24 | 2024-08-27 | 中船黄埔文冲船舶有限公司 | 一种ta3钛板对接缝焊接变形控制方法 |
-
1986
- 1986-07-30 JP JP17767586A patent/JPH0635075B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6336994A (ja) | 1988-02-17 |
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