JPH06349564A - 避雷管 - Google Patents

避雷管

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JPH06349564A
JPH06349564A JP5133203A JP13320393A JPH06349564A JP H06349564 A JPH06349564 A JP H06349564A JP 5133203 A JP5133203 A JP 5133203A JP 13320393 A JP13320393 A JP 13320393A JP H06349564 A JPH06349564 A JP H06349564A
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line electrode
leaf spring
arrester
solder
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Masataka Kasahara
正孝 笠原
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T1/00Details of spark gaps
    • H01T1/14Means structurally associated with spark gap for protecting it against overload or for disconnecting it in case of failure

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  • Thermistors And Varistors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フェイルセイフ機構の機能を保証でき、且つ
不測な接触事故等の発生の懸念を解消でき充分な信頼性
を有し得る避雷管を提供する。 【構成】 ライン電極面12及びアース電極面14の各
々が絶縁体11を介して配設された避雷管本体10に、
中央部がアース電極面11に接続され、端部がライン電
極面12上に延びる金属製の板バネ15と、ライン電極
面12上に載置されたポリイミドフィルム片18と板バ
ネ15との間に挿入されたはんだ板16とが装着され、
はんだ板16が避雷管本体10内で発生する連続放電等
の熱によって溶融された際に、板バネ15がライン電極
面12に当接する避雷管であって、はんだ板16の近傍
のライン電極面12上に延出された板バネ15の先端部
20とライン電極面12との間が、板バネ15とライン
電極面12との他の間隙よりも狭間隙に形成されるよう
に、先端部20がライン電極面12方向にL字状に曲折
されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は避雷管に関し、更に詳細
には雷等の外来サージから通信機器等を保護するために
設けられる避雷管に関する。
【0002】
【従来の技術】電話線等の通信線には雷等の外来サージ
から通信機器を保護するため、図7に示す避雷管200
が設置される。この避雷管200には、図8に示す様
に、内部にアルゴン等の不活性ガスが封入され、且つ表
面に絶縁体210、210を介してライン電極面20
6、206及びアース電極面208が配置された避雷管
本体220が多く使用される。ところで、電話線等に商
用電源線(AC100V、200V、6600V)が継
続的に接触(混線)するような事態が発生すると、避雷
管本体220に高電圧が継続的に印加されて避雷管本体
220内での放電が連続的に発生し、避雷管200が過
熱されて火災等の災害を招くおそれがある。
【0003】この様な避雷管200の過熱を防止すべ
く、図8に示す様に、避雷管本体220には、避雷管本
体220の外周面に装着された金属製板バネ202と避
雷管本体220との間に、ポリエステル等の熱可塑性樹
脂から成る絶縁性フィルム片204を挟持した、いわゆ
るフェイルセイフ機構が設けられている。この金属製板
バネ202は、絶縁性フィルム片204に形成された切
抜孔205を介してアース電極面208にスポット溶接
等によって接続されている。かかるフェイルセイフ機構
が設けられた避雷管200によれば、高電圧が継続的に
印加されて避雷管本体220内での放電が連続して発生
して避雷管200が過熱された場合、熱可塑性樹脂から
成る絶縁性フィルム片204が避雷管本体220の熱に
よって溶融され、絶縁性フィルム片204を介してライ
ン電極面206、206を押圧していた金属製板バネ2
02がライン電極面206、206及びアース電極面2
08と電気的に接続される。このため、アース電極面2
08とライン電極面206、206とが金属製板バネ2
02を介して電気的に接続され、避雷管本体220内で
の連続放電が停止して避雷管200の過熱に因る火災等
を防止できる。
【0004】しかし、図7〜図8に示すフェイルセイフ
機構のみを具備する避雷管200は、避雷管本体220
内に封入されたアルゴン等の不活性ガスが何等かの原因
で飛散した場合、外来サージが避雷管200に印加され
ても避雷管本体220内での放電が発生し難く、通信機
器等の装置本体を破損するおそれがある。このため、特
開昭53ー52961号公報において、図5に示すベン
トセイフ機構及びフェイルセイフ機構が設けられた避雷
管が提案されている。この避雷管は、アース電極面20
8と電気的に接続された金属製板バネ202とライン電
極面206、206との間に挟持された絶縁性フィルム
片204a、204bの各々にスリット212、212
が形成されている。かかるスリット212、212によ
って、図6に示す様に、金属製板バネ202とライン電
極面206、206との間に、絶縁性フィルム片204
a、204bの厚さ分の空間を形成することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図5〜図6に示す避雷
管によれば、フェイルセイフ機構とベントセイフ機構と
を兼ね備えることができるつまり、避雷管本体内での連
続放電によって避雷管本体が加熱された際には、熱可塑
性樹脂から成る絶縁性フィルム片が溶融され、金属製板
バネがライン電極面とアース電極面とを短絡して連続放
電を停止させるフェイルセイフ機構が作用し、火災等の
発生を防止できる。また、避雷管本体内に封入されたア
ルゴン等の不活性ガスが飛散し、避雷管本体内での放電
が発生し難くなった場合、外来サージが避雷管に印加さ
れると、ライン電極面の上面に位置するスリット212
(図6)によって形成された空間内において、ライン電
極面と金属製板バネとの間に放電を惹起させるベントセ
イフ機構が作用する。
【0006】しかし、図5〜図6に示す避雷管において
は、連続放電によって避雷管本体が高温となり、絶縁性
フィルム片が溶融して金属製板バネとライン電極面とが
接触してフェイルセイフ機構が作用しても、両者は金属
製板バネのバネ力によって接触しているため、接触抵抗
が高い。この様な避雷管に、−40℃〜+60℃の温度
サイクルテストを金属製板バネとライン電極面とが接触
した避雷管に施すと、金属製板バネとライン電極面との
接触が解消される避雷管が存在し、永久接触が要求され
るフェイルセイフ機構の機能を充分に保証できないこと
が判明した。
【0007】このため、フェイルセイフ機構の機能を充
分に保証すべく、本発明者は、特開昭53ー52960
号公報において提案されている、図4に示す避雷管を試
験してみた。この図4に示す避雷管は、図6の絶縁性フ
ィルム片204a、204bを耐熱性を有する絶縁性フ
ィルム片205a、205b(絶縁性フィルム片205
bは図示せず)に代えると共に、スリット212を覆う
はんだ板211を絶縁性フィルム片205a、205b
の各々と金属製板バネ202との間に挾持したものであ
る。かかる避雷管のフェイルセイフ機構は、避雷管22
0で発生した熱ではんだ板211が溶融され、スリット
212に流れ込んだ溶融はんだがライン電極面206と
金属製板バネ202との間を接続することによって発揮
される。この接続は、溶融はんだによって確実に成され
るため、フェイルセイフ機構の機能を充分に発揮させる
ことができる。
【0008】しかしながら、図4に示す避雷管において
は、柔らかなはんだ板211が金属製板バネ202によ
って常時押圧されているため、はんだ板211のスリッ
ト212を覆う部分が次第にライン電極面206方向に
曲折され、はんだ板211とライン電極面206との不
測の接触事故が発生するおそれがあり、もう一つ信頼性
に欠ける。そこで、本発明の目的は、フェイルセイフ機
構の機能を保証でき、且つ不測な接触事故等の発生の懸
念を解消でき充分な信頼性を有し得る避雷管を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成すべく検討したところ、略中央部がアース電極面に
接続された金属製板バネの端部をライン電極面上に延出
し、金属製板バネの端部とライン電極面上に載置された
絶縁性フィルム片との間に、はんだ板を挿入すると共
に、ライン電極面の露出面まで延出された金属製板バネ
の先端部をライン電極面の方向にL字状に曲折すること
によって、金属製板バネの先端とライン電極面との間の
間隙を調整できることを知った。このため、金属製板バ
ネとライン電極面との間の間隙のうち、金属製板バネの
先端とライン電極面との間の間隙を最狭とすることによ
って、金属製板バネの押圧力によってはんだ板が変形す
るような大きさのスリット等を絶縁性フィルムに形成す
ることを要せず、避雷管の信頼度を向上できることを見
出し、本発明に到達した。
【0010】即ち、本発明は、表面に露出するライン電
極面及びアース電極面の各々が絶縁体を介して配設され
た避雷管本体に、前記アース電極面に一部が接続され、
端部がライン電極面上に延びる金属製板バネと、前記ラ
イン電極面上に載置された絶縁性フィルム片と金属製板
バネとの間に挿入され、ライン電極面と金属製板バネと
の間に所定の間隙を形成する、はんだ又は錫等の低融点
金属から成る低融点金属板とが装着され、前記低融点金
属板が避雷管本体内で発生する連続放電等の熱によって
溶融された際に、金属製板バネがライン電極面に当接す
る避雷管であって、該低融点金属板が配設された近傍で
且つライン電極面の露出面に延出された金属製板バネ先
端部の少なくとも一部とライン電極面との間が、金属製
板バネとライン電極面との他の間隙よりも狭間隙に形成
されるように、前記金属製板バネ先端部がライン電極面
方向に曲折されていることを特徴とする避雷管にある。
【0011】かかる構成の本発明において、略中央部に
形成されたアース電極面と、両端の各々に形成されたラ
イン電極面とが絶縁体を介して配設された円筒状の避雷
管本体に、前記アース電極面に接続された金属製板バネ
の両端部の各々を、前記ライン電極面上に延出すると共
に、前記金属製板バネの各端部と各ライン電極面上に載
置された絶縁性フィルム片との間に、低融点金属板を挿
入することによって、本発明に係る避雷管を容易に製造
することができる。また、絶縁性フィルム片を、ポリイ
ミド樹脂等の耐熱性樹脂から成る耐熱性フィルム片とす
ると共に、多数の小孔を穿設することによって、フェイ
ルセイフ機構とベントセイフ機構とを奏する部分を分割
して付与できる。更に、金属製板バネの先端部を、ライ
ン電極面の方向にL字状に曲折することによって、ライ
ン電極面と金属製板バネの先端との距離を容易に調整で
きる。この様な本発明に係る避雷管において、低融点金
属板が溶融された際に、当接する金属製板バネとライン
電極面との当接部分に、はんだ等の低融点金属めっきを
施すことによって、フェイルセイフ機能が作動した後、
ライン電極面と金属製板バネの先端部との接触を更に一
層強固とすることができる。
【0012】
【作用】本発明によれば、避雷管本体内で連続放電等が
発生した際に、ライン電極面上に載置された絶縁性フィ
ルム片と金属製板バネとの間に挿入された低融点金属板
が溶融し、最狭間隙に形成された金属製板バネ先端部の
少なくとも一部とライン電極面とが接触してフェイルセ
イフ機構が作動する。この金属製板バネ先端部の少なく
とも一部とライン電極面との接触は、金属製板バネの押
圧力に因り押し出された溶融はんだによって強固に固定
され、両者の完全接触を図ることができ、接触抵抗も低
下することができる。このため、本発明に係る避雷管
は、フェイルセイフ機構の機能を保証できるのである。
また、絶縁性フィルム片には、金属製板バネの押圧力に
よって低融点金属板が変形するような大きさのスリット
等を絶縁性フィルム片に形成すること要せず、金属製板
バネの押圧力によって変形した低融点金属板とライン電
極面との接触事故の懸念を解消できる。従って、本発明
に係る避雷管によれば、フェイルセイフ機構の機能を保
証できると共に、不測な接触事故等の発生の懸念を解消
でき充分な信頼性を有し得ることができるのである。
【0013】
【実施例】本発明を図面を用いて更に詳細に説明する。
図1は、本発明に係る避雷管の正面図であり、絶縁体1
1、11を介在させてライン電極面12、12及びアー
ス電極面14が配置された筒状の避雷管本体10には、
アルゴンガスが封入されている。この様な避雷管本体1
0に形成されたライン電極面12、12には、耐熱性樹
脂であるポリイミド樹脂から成る絶縁性フィルム片18
(以下、ポリイミドフィルム片18と称することがあ
る)、及び銀入りはんだから成る低融点金属板16(以
下、はんだ板16と称することがある)が金属性板バネ
15(以、板バネ15と称することがある)の端部によ
って挾持されている。この板バネ15は、リン青銅製又
はステンレス製であり、中央部がアース電極面14にス
ポット溶接され、避雷管本体10に固着されている。ま
た、板バネ15の両端部の各々は、避雷管本体10の両
側面となるライン電極面12、12上に延出されるよう
に曲折されている。
【0014】かかる避雷管本体10の両側面となるライ
ン電極面12上に載置されているポリイミドフィルム片
18、及びはんだ板16から成る積層部分の断面図を図
2に示す。図2に示す様に、ライン電極面12に直接接
触するように載置されたポリイミドフィルム片18と板
バネ15との間に、はんだ板16が挿入されている。こ
のはんだ板16の挿入によって、ライン電極面12と板
バネ15との間に間隙Wを形成する。かかるはんだ板1
6としては、本実施例では、板厚が約0.5mmのはん
だ板を使用した。また、ポリイミドフィルム片18に
は、孔径0.2mmの小孔22、22・・・が多数穿設
されている。
【0015】本実施例において、ライン電極面12上に
延びる板バネ15の先端部20がライン電極面方向にL
字状に曲折され、ライン電極面12と先端部20との間
に間隙Sが形成される。この間隙Sは、ライン電極面1
2と板バネ15との間に形成される間隙Wよりも狭く、
ライン電極面12と板バネ15との間の最狭間隙であっ
て、フェイルセイフ機構のエアーギャップとなる。かか
る間隙Sは、0.2〜0.3mm程度となるように、先
端部20の曲折量及び/又ははんだ板16の厚さによっ
て調整することが好ましい。更に、本実施例では、板バ
ネ15の先端部20とライン電極面12とに、はんだめ
っきが施されている。
【0016】本実施例の避雷管は、避雷管本体10内で
連続放電が発生し過熱された場合、避雷管本体10の熱
はポリイミドフィルム片18を介してはんだ板16に伝
熱され、はんだ板16を溶融する。はんだ板16が溶融
されると、はんだ板16の厚さが減少するため、板バネ
15の先端部20とライン電極面12とが当接し、アー
ス電極面14とライン電極面12とが板バネ15を介し
て短絡される。このため、避雷管本体10内で連続放電
が停止し、避雷管本体10の過熱状態を脱することがで
きる。また、板バネ15の先端部20とライン電極面1
2とに、はんだめっきが施されているため、両者の当接
を確実に確保できる。更に、溶融はんだは、板バネ15
の押圧力によって押し出され、当接した板バネ15の先
端部20とライン電極面12との間隙を埋めるため、両
者間の当接を強固にすると共に、接触抵抗を低下するこ
とができる。尚、当接した板バネ15の先端部20方向
に溶融はんだを誘導すべく、予めライン電極面12には
んだ用フラックスを塗布しておくことによって、両者間
の当接を更に一層強固とすることができる。
【0017】ここで、ポリイミドフィルム片18上に、
板厚が約0.5mmのはんだ板を載置し、板バネ15の
先端部20とライン電極面12との間隙Sを0.2mm
とした避雷管において、10Aの電流を流して避雷管本
体10内で連続放電を発生させたところ、放電開始後4
〜7秒間で板バネ15の先端部20とライン電極面12
とが当接し、アース電極面14とライン電極面12とを
短絡できた。更に、板バネ15の先端部20とライン電
極面12とが当接した後、板バネ15に30Aの大電流
を流せることも判明した。かかる板バネ15とライン電
極面12との当接状態は、連続放電が停止して避雷管本
体10が冷却された後においても、はんだによって強固
に固定されており、−40〜60℃の温度サイクルテス
トを行っても維持される。
【0018】本実施例においては、ポリイミドフィルム
片18に、多数の小孔22、22・・・から成る小孔群
が形成されている。かかる小孔群は、ベントセイフ機構
の機能を奏する部分である。つまり、避雷管本体10内
に封入されたアルゴンガスが何等かの原因で飛散し、避
雷管本体10内で放電が発生に難くなったとき、外来サ
ージが避雷管本体10に印加された場合、直径0.2m
m程度の小孔22、22・・・内の空間において放電を
惹起させることができる。このため、ポリイミドフィル
ム片18の厚さを、放電が発生し得る厚さである50〜
75μmとすることが好適である。更に、本実施例にお
いては、ポリイミドフィルム片18の面積がはんだ板1
6の面積よりも大であるため、はんだ板16の外周縁の
位置をポリイミドフィルム片18の外周縁よりも内側と
することができる。このため、板バネ15と接続されて
いるはんだ板16とライン電極面12との間に放電が発
生し得ない距離を設けることができ、はんだ板16の外
周縁とライン電極面12との間で放電が発生する不安定
な事態を防止できる。
【0019】従って、本実施例の避雷管では、放電は小
孔群を構成する小孔22、22・・・内の空間において
のみ発生するため、放電開始電圧等を一定にでき、確実
に且つ安定してベントセイフ機構の機能を発揮できる。
この様に、本実施例の避雷管は、ベントセイフ機構とフ
ェイルセイフ機構とを奏する部分が分離されており、各
機構の機能を安定して確実に発揮させることができる。
この様な本実施例の避雷管は、予め先端部20がL字状
に曲折された板バネ15の所定の位置に接着剤により貼
着されたはんだ板16に、ポリイミドフィルム片18を
接着剤で貼着した後、板バネ15の略中央部をアース電
極面14にスポット溶接することによって、容易に組み
立てを行うことができる。尚、かかる組み立ての際に、
板バネ15とはんだ板16との電気的導通を保持できる
ように、接着剤の付与部分や厚さ等を調整する。
【0020】図1及び図2に示す避雷管では、板バネ1
5の先端部20をL字状に曲折した例を示したが、図3
に示す様に、板バネの先端部近傍をライン電極面12の
方向にL字状に曲折した後、このL字状の曲折部を残留
しつつ先端部20をライン電極面12と略平行となるよ
うに曲折してもよい。かかる図3に示す避雷管において
は、板バネ15の先端部20を含むライン電極面12と
略平行の平行面がライン電極面12との当接面となる。
このため、図1及び図2に示す避雷管における板バネ1
5の先端のみが当接面となる場合に比較して、図3に示
す板バネ15の当接面積を広くできるため、板バネ15
とライン電極面12との接触を更に確実にでき、更に一
層安定したフェイルセイフ機構の機能を発揮することが
できる。
【0021】本実施例において使用したポリイミドフィ
ルム片18を形成するポリイミド樹脂としては、分解温
度が400℃、熱変形温度が360℃の全芳香族ポリイ
ミド樹脂を好ましく使用できる。かかるポリイミドフィ
ルム片18に変えて、熱変形温度等がはんだ板16を形
成するはんだよりも高温である耐熱性樹脂、例えばポリ
アミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂等から成る
絶縁性フィルム片18も使用できる。更に、耐熱性樹脂
性の絶縁性フィルム片18に変えて、マイカ(雲母)等
の無機性材料の絶縁製フィルム片18も使用できる。こ
の無機性材料から成る絶縁性フィルム片18は極めて高
温でも変質せず好ましい。また、絶縁性フィルム片18
としては、電気絶縁性を有していればポリエステル樹脂
等の熱可塑性樹脂から成る絶縁性フィルム片であっても
よい。かかる熱可塑性の絶縁性フィルム片18を使用し
た場合、絶縁性フィルム片18が溶融した際に、はんだ
板16の少なくとも一部が溶融しているため、未溶融の
はんだ板16の部分とライン電極面12とが当接すると
共に、板バネ15の先端部20もライン電極面12と当
接する。この様に、フェイルセイフ機構の機能を二箇所
で奏することができ、フェイルセイフ機構の機能を確実
に発揮することができる。更に、はんだ板16を形成す
るはんだとしては、融点200〜300℃のものが好ま
しく、銀入りはんだを好適に使用できる。尚、本実施例
では、低融点金属板16として、はんだ板を使用した例
を示したが、はんだと同程度の融点を有する錫から成る
錫板も低融点金属板16として使用できる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、避雷管本体内での連続
放電等が発生した際に、確実にフェイルセイフ機構の機
能を発揮することができ、避雷管の信頼性を向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る避雷管の正面図であ
る。
【図2】図1に示す避雷管の部分断面図である。
【図3】本発明の他の実施例に係る避雷管の部分断面図
である。
【図4】特開昭53ー52960号公報に記載された避
雷管の断面図である。
【図5】特開昭53ー52961号公報に記載された避
雷管の組み立て図である。
【図6】図5で組み立てられた避雷管の断面図である。
【図7】従来の避雷管の斜視図である。
【図8】図7に示す避雷管の組み立て図である。
【符号の説明】
10 避雷管本体 11 絶縁体 12 ライン電極面 14 アース電極面 15 金属製板バネ 16 低融点金属板(はんだ板) 18 絶縁性フィルム片(ポリイミドフィルム片) 20 金属製板バネ15の先端部 22 小孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に露出するライン電極面及びアース
    電極面の各々が絶縁体を介して配設された避雷管本体
    に、 前記アース電極面に一部が接続され、端部がライン電極
    面上に延びる金属製板バネと、 前記ライン電極面上に載置された絶縁性フィルム片と金
    属製板バネとの間に挿入され、ライン電極面と金属製板
    バネとの間に所定の間隙を形成する、はんだ又は錫等の
    低融点金属から成る低融点金属板とが装着され、 前記低融点金属板が避雷管本体内で発生する連続放電等
    の熱によって溶融された際に、金属製板バネがライン電
    極面に当接する避雷管であって、 該低融点金属板が配設された近傍で且つライン電極面の
    露出面に延出された金属製板バネ先端部の少なくとも一
    部とライン電極面との間が、金属製板バネとライン電極
    面との他の間隙よりも狭間隙に形成されるように、前記
    金属製板バネ先端部がライン電極面方向に曲折されてい
    ることを特徴とする避雷管。
  2. 【請求項2】 略中央部に形成されたアース電極面と、
    両端の各々に形成されたライン電極面とが絶縁体を介し
    て配設された円筒状の避雷管本体に、前記アース電極面
    に接続された金属製板バネの両端部の各々が、前記ライ
    ン電極面上に延出されていると共に、前記金属製板バネ
    の各端部と各ライン電極面上に載置された絶縁性フィル
    ム片との間に、低融点金属板が挿入されている請求項1
    記載の避雷管。
  3. 【請求項3】 絶縁性フィルム片が、ポリイミド樹脂等
    の耐熱性樹脂によって形成された耐熱性フィルム片であ
    って、多数の小孔が穿設されている請求項1又は請求項
    2記載の避雷管。
  4. 【請求項4】 金属製板バネの先端部が、ライン電極面
    の方向にL字状に曲折されている請求項1又は請求項2
    記載の避雷管。
  5. 【請求項5】 低融点金属板が溶融された際に、当接す
    る金属製板バネとライン電極面との当接部分に、はんだ
    等の低融点金属めっきが施されている請求項1又は請求
    項2記載の避雷管。
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