JPH06349529A - 空気電池 - Google Patents
空気電池Info
- Publication number
- JPH06349529A JPH06349529A JP13735593A JP13735593A JPH06349529A JP H06349529 A JPH06349529 A JP H06349529A JP 13735593 A JP13735593 A JP 13735593A JP 13735593 A JP13735593 A JP 13735593A JP H06349529 A JPH06349529 A JP H06349529A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- air
- water
- fiber
- battery
- air battery
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Classifications
-
- Y02E60/128—
Abstract
(57)【要約】
【目的】 空気電池は高温多湿下での保存により、正極
ケースの空気孔を通じて漏液しやすいという問題点を解
決するもので、空気孔を通じて漏液しない耐漏液性の優
れた空気電池を提供する。 【構成】 空気拡散紙９の素材として表面層が吸水性繊
維１２、内面層が非吸水性繊維１１とした素材で構成し
たものを使用することで、高温多湿下での放電及び過放
電時においても空気孔からの漏液を防止した空気電池を
提供する。
ケースの空気孔を通じて漏液しやすいという問題点を解
決するもので、空気孔を通じて漏液しない耐漏液性の優
れた空気電池を提供する。 【構成】 空気拡散紙９の素材として表面層が吸水性繊
維１２、内面層が非吸水性繊維１１とした素材で構成し
たものを使用することで、高温多湿下での放電及び過放
電時においても空気孔からの漏液を防止した空気電池を
提供する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は空気電池の空気拡散紙の
改良に関するものである。
改良に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】空気電池は、正極活物質として空気中の
酸素を、負極活物質に亜鉛を用いた電池である。図１に
ボタン形空気電池の構成を示す。図に示すように亜鉛１
を負極ケース２に収納し、ガスケット３を介して正極ケ
ース４を内方に折り曲げて封口している。セパレータ５
は空気極６と負極１を隔離している。空気極６には撥水
膜７が接し、空気拡散紙９を介して空気孔８を設けた正
極ケースに接している。なお、使用するまでは空気孔８
はシール紙１０でシールされている。
酸素を、負極活物質に亜鉛を用いた電池である。図１に
ボタン形空気電池の構成を示す。図に示すように亜鉛１
を負極ケース２に収納し、ガスケット３を介して正極ケ
ース４を内方に折り曲げて封口している。セパレータ５
は空気極６と負極１を隔離している。空気極６には撥水
膜７が接し、空気拡散紙９を介して空気孔８を設けた正
極ケースに接している。なお、使用するまでは空気孔８
はシール紙１０でシールされている。
【０００３】撥水膜７の役目は、空気中の酸素を電池内
部へ供給するのをコントロールするとともに、電解液が
電池外部へ漏出するのを防止することである。
部へ供給するのをコントロールするとともに、電解液が
電池外部へ漏出するのを防止することである。
【０００４】空気拡散紙９の役目は、空気中の酸素の電
池内部への均一な供給である。空気電池は、未使用時に
は空気孔にシール紙が貼られており、電池を使用する時
にシール紙を剥がす。これにより空気孔が開き、酸素が
供給され、起電反応が生じ、初めて使用可能となる。
池内部への均一な供給である。空気電池は、未使用時に
は空気孔にシール紙が貼られており、電池を使用する時
にシール紙を剥がす。これにより空気孔が開き、酸素が
供給され、起電反応が生じ、初めて使用可能となる。
【０００５】従来、電解液の空気孔を通じての電池外部
への漏液防止は、主に上記撥水膜で行われており、空気
極と正極ケースとの間には電解液吸水能のある材料は特
に介在していなかった。
への漏液防止は、主に上記撥水膜で行われており、空気
極と正極ケースとの間には電解液吸水能のある材料は特
に介在していなかった。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の電池では、シール紙を剥がした状態で高温多湿下に
保存、特に高温多湿下で放電及び過放電状態で放置した
ときに、正極ケースの空気孔を通じて漏液しやすいとい
う問題点があった。
来の電池では、シール紙を剥がした状態で高温多湿下に
保存、特に高温多湿下で放電及び過放電状態で放置した
ときに、正極ケースの空気孔を通じて漏液しやすいとい
う問題点があった。
【０００７】本発明は、上記従来の問題点を解決するも
ので、空気孔を通じて漏液しない空気電池を提供するこ
とを目的とする。
ので、空気孔を通じて漏液しない空気電池を提供するこ
とを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の空気電池は、空気極と正極ケースとの間に表
面層が吸水性を有する繊維からなる空気拡散紙を配する
ものである。
に本発明の空気電池は、空気極と正極ケースとの間に表
面層が吸水性を有する繊維からなる空気拡散紙を配する
ものである。
【０００９】
【作用】この構成によれば、高温多湿下での過放電にお
いても、吸水性空気拡散紙の電解液吸水作用により、空
気孔を通じて漏液しない耐漏液性能の優れた空気電池を
得ることが可能となる。
いても、吸水性空気拡散紙の電解液吸水作用により、空
気孔を通じて漏液しない耐漏液性能の優れた空気電池を
得ることが可能となる。
【００１０】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を図面を参照しな
がら説明する。
がら説明する。
【００１１】本実施例におけるボタン形空気電池の断面
図を図１に示した。従来の構成と異なるのは、空気拡散
紙として表面層が吸水性繊維、内面層が非吸水性繊維か
らなる空気拡散紙９を配したものである。
図を図１に示した。従来の構成と異なるのは、空気拡散
紙として表面層が吸水性繊維、内面層が非吸水性繊維か
らなる空気拡散紙９を配したものである。
【００１２】次に、本発明の空気拡散紙９に使用した繊
維の断面図を図２に示す。図２において、１１は非吸水
性の内層、１２は吸水性の外層である。
維の断面図を図２に示す。図２において、１１は非吸水
性の内層、１２は吸水性の外層である。
【００１３】本実施例では、内層に非吸水性のアクリル
繊維を用い、その表面を加水分解して親水基であるカル
ボキシル基を導入し、吸水性としたアクリル繊維の２層
構造としたものを用いた。
繊維を用い、その表面を加水分解して親水基であるカル
ボキシル基を導入し、吸水性としたアクリル繊維の２層
構造としたものを用いた。
【００１４】芯にアクリル繊維を用いたのは、吸水して
吸水性の外層が膨潤しても繊維物性はほとんど低下しな
いという利点があるためである。
吸水性の外層が膨潤しても繊維物性はほとんど低下しな
いという利点があるためである。
【００１５】また、本実施例では繊維の表面層が構成す
る吸水性部分の比率が３０〜７０ｗｔ％である繊維から
なる空気拡散紙を用いるのが効果的であった。３０ｗｔ
％以下であると繊維の表面層を構成する吸水性部分の吸
水力が弱く、電解液を保持できない。７０ｗｔ％以上で
あると、吸水時に繊維の強度が劣化し、空気拡散紙とし
ての初期形状が変化し、電解液の保持に偏在をきたすた
め、逆に電解液が繊維の表面層を構成する吸水性部分か
ら分離し、漏液現象を引き起こす。次にその実効を見る
ため、空気電池ＰＲ２３３０を用い、繊維の表面層を構
成する吸水性部分の比率を０，１０，２０，３０，５
０，７０，９０，１００％と変化した電池を作成し各々
１０個ずつ４５℃７０％Ｒ．Ｈ．雰囲気中で３００Ω負
荷で放電し、電圧が０．７５Ｖに到達以降も放電を継続
しつつ１週毎に空気孔を通じての漏液を目視検査で行っ
た。
る吸水性部分の比率が３０〜７０ｗｔ％である繊維から
なる空気拡散紙を用いるのが効果的であった。３０ｗｔ
％以下であると繊維の表面層を構成する吸水性部分の吸
水力が弱く、電解液を保持できない。７０ｗｔ％以上で
あると、吸水時に繊維の強度が劣化し、空気拡散紙とし
ての初期形状が変化し、電解液の保持に偏在をきたすた
め、逆に電解液が繊維の表面層を構成する吸水性部分か
ら分離し、漏液現象を引き起こす。次にその実効を見る
ため、空気電池ＰＲ２３３０を用い、繊維の表面層を構
成する吸水性部分の比率を０，１０，２０，３０，５
０，７０，９０，１００％と変化した電池を作成し各々
１０個ずつ４５℃７０％Ｒ．Ｈ．雰囲気中で３００Ω負
荷で放電し、電圧が０．７５Ｖに到達以降も放電を継続
しつつ１週毎に空気孔を通じての漏液を目視検査で行っ
た。
【００１６】なお、電池ＰＲ２３３０は直径２３．１m
m、高さ３．０mm、公称電圧１．４Ｖ、公称電気容量７
００ｍＡｈの空気電池である。
m、高さ３．０mm、公称電圧１．４Ｖ、公称電気容量７
００ｍＡｈの空気電池である。
【００１７】その結果を（表１）に示した。
【００１８】
【表１】
【００１９】この（表１）から明らかなように、比較例
である吸水性部分の比率が０％の電池が７Ｗｅｅｋで空
気孔からの漏液が発生しているのに対し、本発明の実施
例である吸水性部分の比率が３０〜７０％のものは、全
く発生していない。
である吸水性部分の比率が０％の電池が７Ｗｅｅｋで空
気孔からの漏液が発生しているのに対し、本発明の実施
例である吸水性部分の比率が３０〜７０％のものは、全
く発生していない。
【００２０】なお繊維の表面層を吸水性とする方法とし
て本実施例では繊維の表面を加水分解して親水基である
カルボキシル基を導入したが、ポリアクリル酸ナトリウ
ム等を導入して吸水性を持たせても同様の効果が得られ
た。
て本実施例では繊維の表面を加水分解して親水基である
カルボキシル基を導入したが、ポリアクリル酸ナトリウ
ム等を導入して吸水性を持たせても同様の効果が得られ
た。
【００２１】
【発明の効果】以上の実施例の説明から明らかなように
本発明によれば、空気電池の空気極と正極ケースとの間
に、吸水性部分の比率が３０〜７０ｗｔ％のアクリル繊
維材を配することにより、高温多湿下で放電及び過放電
しても、空気孔を通じて漏液しない耐漏液性の優れた空
気電池を得ることができる。
本発明によれば、空気電池の空気極と正極ケースとの間
に、吸水性部分の比率が３０〜７０ｗｔ％のアクリル繊
維材を配することにより、高温多湿下で放電及び過放電
しても、空気孔を通じて漏液しない耐漏液性の優れた空
気電池を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係るボタン形電気電池の構成を示す断
面図
面図
【図２】本実施例における吸水性部分を有する繊維の断
面図
面図
１ 亜鉛 ２ 負極ケース ３ ガスケット ４ 正極ケース ５ セパレータ ６ 空気極 ７ 撥水膜 ８ 空気孔 ９ 空気拡散紙 １０ シール紙 １１ 非吸水性の内層 １２ 吸水性の外層
Claims (3)
- 【請求項１】 空気極と空気孔を有した正極ケースとの
間にその表面層が吸水性で内面層が非吸水性の繊維から
なる空気拡散紙を配することを特徴とする空気電池。 - 【請求項２】 繊維の表面層を構成する吸水性部分の比
率が３０〜７０ｗｔ％である請求項１記載の空気電池。 - 【請求項３】 繊維の素材がアクリル繊維である請求項
１記載の空気電池。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13735593A JPH06349529A (ja) | 1993-06-08 | 1993-06-08 | 空気電池 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13735593A JPH06349529A (ja) | 1993-06-08 | 1993-06-08 | 空気電池 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06349529A true JPH06349529A (ja) | 1994-12-22 |
Family
ID=15196725
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13735593A Pending JPH06349529A (ja) | 1993-06-08 | 1993-06-08 | 空気電池 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06349529A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7455929B2 (en) | 2003-11-26 | 2008-11-25 | Eveready Battery Company, Inc. | Air cell with improved leakage resistance |
| AU2005329103B2 (en) * | 2005-03-10 | 2010-04-08 | Eveready Battery Company, Inc. | Air cell with improved leakage resistance |
| WO2013133247A1 (ja) | 2012-03-09 | 2013-09-12 | 日産自動車株式会社 | 空気電池カートリッジ及び空気電池システム |
| JP2016071964A (ja) * | 2014-09-26 | 2016-05-09 | シャープ株式会社 | 空気極及び金属空気電池 |
| JP2018160464A (ja) * | 2018-05-23 | 2018-10-11 | シャープ株式会社 | 空気極及び金属空気電池 |
-
1993
- 1993-06-08 JP JP13735593A patent/JPH06349529A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7455929B2 (en) | 2003-11-26 | 2008-11-25 | Eveready Battery Company, Inc. | Air cell with improved leakage resistance |
| AU2005329103B2 (en) * | 2005-03-10 | 2010-04-08 | Eveready Battery Company, Inc. | Air cell with improved leakage resistance |
| WO2013133247A1 (ja) | 2012-03-09 | 2013-09-12 | 日産自動車株式会社 | 空気電池カートリッジ及び空気電池システム |
| US10297871B2 (en) | 2012-03-09 | 2019-05-21 | Nissan Motor Co., Ltd. | Air cell cartridge and air cell system |
| JP2016071964A (ja) * | 2014-09-26 | 2016-05-09 | シャープ株式会社 | 空気極及び金属空気電池 |
| JP2018160464A (ja) * | 2018-05-23 | 2018-10-11 | シャープ株式会社 | 空気極及び金属空気電池 |
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