JPH06348775A - ハイレベルモデル自動生成方法 - Google Patents

ハイレベルモデル自動生成方法

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JPH06348775A
JPH06348775A JP5166135A JP16613593A JPH06348775A JP H06348775 A JPH06348775 A JP H06348775A JP 5166135 A JP5166135 A JP 5166135A JP 16613593 A JP16613593 A JP 16613593A JP H06348775 A JPH06348775 A JP H06348775A
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JP
Japan
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gate
chain
logic
circuit
pmos
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Withdrawn
Application number
JP5166135A
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English (en)
Inventor
Tetsuro Motomura
哲朗 本村
Kimio Oe
公夫 大江
Takao Niiya
隆夫 新舎
Makoto Obata
誠 小畑
Satoshi Kojima
智 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Microcomputer System Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Microcomputer System Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】CMOS系の論理回路デ−タファイル15を入
力し、CMOS系の論理回路の特徴を利用して、トラン
ジスタ回路からゲ−ト回路を抽出し(10)、ゲ−ト回
路からFF回路を抽出し(11)、ゲート・FF回路を
順序回路素子と組合せ回路素子に区分し(12)、RT
レベルモデルに変換し(13)、変換したRTレベルモ
デルをハイレベルモデルデータファイル16に出力す
る。 【効果】モデル生成のための人手指定情報が不要とな
り、人手工数を削減できる。また、順序回路部分のトラ
ンジスタをゲ−ト又はFFにマクロ化してRTレベルモ
デルに変換するため、より高速なRTレベルモデルを生
成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CMOS系(NMOS
とPMOSで相補的に論理を構成する回路系)のゲート
・トランジスタ回路からシミュレーションモデルを自動
生成する方法に関し、特に、詳細で高精度なシミュレー
ションが不要で、高速なシミュレーションが必要な回路
に好適なRTレベルモデルを自動生成する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の方法として、トランジスタ回路か
ら、RTレベルモデルを自動生成する方法が、1989年第
26回Design Automation Conferenceの第179 頁から第18
4 頁、David T.Blaauw他著、「AUTOMATIC GENERATION O
F BEHAVIORAL MODELS FROM SWITCH-LEVEL DESCRIPTION
」において論じられている。RTレベルとは、レジス
タトランスファレベルの略で、ブール式、真理値表、演
算式、およびIF文などの高級言語の記述要素からなる
ハードウェア表現をいう。RTレベルモデルを所定のシ
ミュレータにかけることにより、高速なシミュレーショ
ンを行なうことができる。
【0003】上記文献に記載の方法を要約すると、以下
の(1)〜(3)のようになる。 (1)まず人手でトランジスタ回路を組合せ回路部分と
順序回路部分に分ける。 (2)組合せ回路部分は、真理値表の簡約表現で評価す
るRTレベルモデルに変換する。組合せ回路部分は、そ
の出力が順序回路の入力になり、かつ、順序回路内のト
ランジスタのソ−ス/ドレインに接続されている場合、
そのトランジスタの評価タイミングで評価する。 (3)順序回路部分は、トランジスタをそのままRTレ
ベルモデルに変換する。トランジスタの内、双方向トラ
ンジスタは、この論理値に影響を及ぼす全てのパスを探
索して、論理値を決定する方法を取っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法は、人手情報を補助にした半自動生成方法であり、
順序回路部分のトランジスタ構造を保存してRTレベル
モデルに変換する方法である。また、双方向トランジス
タは、RTレベルモデルへの変換を必須として、オーバ
ヘッドの大きい方法で扱っている。
【0005】すなわち、上記従来技術では、以下のよう
な問題点があった。
【0006】(1)組合せ回路部分と順序回路部分の区
分という人手情報が必要となり、人手工数が大である。 (2)順序回路部分のトランジスタ構造を保存してRT
レベルモデルに変換するため、シミュレーション時間が
大となる。 (3)双方向トランジスタは、RTレベルモデルへの変
換を必須としているため、オーバヘッドの大きい方法で
扱っている。
【0007】本発明は、上述の従来例における問題点に
鑑み、従来、人手で指定されていた組合せ回路部分と順
序回路部分の区分を自動化し、人手工数を減らすことを
目的とする。また、順序回路部分のトランジスタ構造を
保存することなく、トランジスタ回路をゲート又はFF
にマクロ化して、より高速なRTレベルモデルへ変換す
ることを目的とする。さらに、双方向トランジスタをR
Tレベルモデルへ変換することにより生じていたオーバ
ヘッドを無くすことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るハイレベルモデル自動生成方法は、ト
ランジスタ回路からゲートを抽出する第1ステップと、
ゲート回路からFF(フリップフロップ)を抽出する第
2ステップと、ゲ−ト・FF回路を順序回路素子と組合
せ回路素子とに区分する第3ステップと、そのゲ−ト・
FF回路を区分結果に基づいて対象モデル化言語でRT
レベルモデルに変換して出力する第4ステップとを備え
る。
【0009】上記の第1ステップでは、以下の(1)〜
(5)の考え方に基づいて、トランジスタ回路をゲート
に変換する。
【0010】(1)ゲートを構成するトランジスタの、
ゲートの出力を決めるための有効な論理の流れは、出力
を終点として単方向である。従って、ゲートに変換でき
るトランジスタも有効な論理の流れ(回路機能を決める
ために必要な論理の流れ)は単方向であり、単方向のト
ランジスタを探索するためとゲ−トの出力点を決めるた
めの準備として、有効な論理の流れをまず決定しなけれ
ばならない。
【0011】(2)上記(1)で述べた有効な論理の流
れは、論理のソースとなるゲートの出力、電源、GND
(グラウンド)、又は原始入力から、シンクとなるゲー
トの入力、MOSのゲート、又は原始出力まで、トラン
ジスタをトレースすることにより決定できる。
【0012】(3)CMOS系の論理回路では、一般
に、有効な論理の流れは、PMOSのみ又はNMOSの
みのトレースで決まる。また、NMOSが電源と、PM
OSがGNDと、各々接続されることはない。従って、
上記(2)のトレースは、NMOSはソースから電源を
除き、PMOSはソースからGNDを除き、各々NMO
Sのみ、PMOSのみをトレースすればよい。
【0013】(4)CMOS系の論理回路では、ゲート
は、上記(2)の結果から得られたGNDから接続され
るNMOSチェーンと電源から接続されるPMOSチェ
ーンの内、終点(=ゲ−トの出力)を同じくするチェー
ンペアで、構成される。ゲートのタイプには、トライス
テートゲートタイプ、CMOS組合せ回路タイプ、プリ
チャージ組合せ回路タイプの3種がある。従って、チェ
ーンペアを探索して、これらのタイプのいずれかのゲー
トに変換すればよい。
【0014】(5)上記(4)でチェーンペアをなさな
いNMOS/PMOSチェーンは、始点から終点へ論理
を供給するトライステートゲートに変換すればよい。
【0015】上記の考え方に基づき、首記の第1ステッ
プは、トランジスタの有効方向を決定する第1−1ステ
ップと、論理単位の基本要素となるNMOS又はPMO
SのみからなるNMOS/PMOSチェーンを抽出する
第1−2ステップと、該NMOS/PMOSチェーン内
からある一定の条件を満たすNMOSチェーンとPMO
Sチェーンのチェーンペアを抽出する第1−3ステップ
と、該チェーンペアの内から論理単位となるチェーンペ
ア(後述する実施例で、論理単位L1と呼んでいるも
の)を抽出し、該論理単位となるチェーンペアをゲート
に変換する第1−4ステップと、上記第1−3ステップ
のチェーンペアに属さない単一チェーンおよび上記論理
単位に属さないチェーンペアを分割した単一チェーンを
(後述する実施例で、論理単位L2と呼んでいるも
の)、個々にゲートに変換する第1−5ステップとを備
えるようにする。
【0016】首記の第2ステップでは、CMOS系の論
理回路のFFがNAND又はNORのたすき掛け形式を
基本に構成されていることを利用して、FFを抽出する
とよい。そのためには、あらかじめFFの形式を登録し
ておき、それを利用してもよい。
【0017】首記の第3ステップでは、ゲ−トの内、ト
ライステ−トゲ−トを、組合せ回路ゲ−トと順序回路素
子のトライステ−トバッファゲ−トに分割する。これに
より、ゲート・FF回路は、順序回路素子(FFとトラ
イステ−トバッファゲ−ト)と組合せ回路素子(トライ
ステ−トバッファゲ−ト以外のゲ−ト)に区分される。
【0018】
【作用】従来、順序回路部分と組合せ回路部分の区分を
人手に頼っていたのは、トランジスタ構造を保存したま
までは、回路機能(順序回路又は組合せ回路)を自動的
に判別することが不可能であったからであった。回路機
能を判別するには、トランジスタ回路のレベルから、ゲ
−トおよびFFのレベルへと、回路表現のレベルを上げ
なければならない。
【0019】また、順序回路部分をトランジスタ構造を
保存してRTレベルモデルへ変換していたのは、入力が
決まると出力が決まるため回路の入出力信号さえわかれ
ば真理値表表現等へ簡単にマクロ化できる組合せ回路と
異なり、順序回路では、入力の他に内部状態が決まらな
ければ出力が決まらないからであった。そのため順序回
路は、マクロ化が容易ではなく、トランジスタ構造を保
存してRTレベルモデルへ変換せざるを得なかった。
【0020】上述した本発明の構成によれば、CMOS
系の論理回路の特徴を利用して、トランジスタ回路から
ゲートを抽出し(前記第1ステップ)、ゲートからFF
を抽出する(前記第2ステップ)。これにより、従来、
人手指定されていた組合せ回路部分と順序回路部分の区
分を自動化し(前記第3ステップ)、さらに順序回路部
分についても、トランジスタ構造を保存せずに、ゲート
又はFFにマクロ化された回路表現からより高速なRT
レベルモデルへ変換することを可能にした。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて詳細
に説明する。
【0022】図3は、本発明の一実施例に係るハイレベ
ルモデル自動生成方法を実施する処理装置の構成を示
す。本実施例では、CMOS系の論理回路データファイ
ル15を入力し、CPU21上でハイレベルモデル生成
処理を行い、生成したハイレベルモデルをハイレベルモ
デルデータファイル16に出力する。ここで、ハイレベ
ルモデル生成処理の中間結果は、主記憶22に出力す
る。
【0023】1.ハイレベルモデル生成処理の流れ 次に、本実施例におけるハイレベルモデル生成処理の流
れを説明する。
【0024】図1(a)は、本実施例のハイレベルモデ
ル自動生成方法におけるデータの流れを示すデータフロ
ーである。図1(b)〜図1(e)は、図1(a)に示
されている各データの例を示す。図2は、本実施例のハ
イレベルモデル生成処理の手順を示すフローチャートで
ある。図1(a)の付番10〜14の矢印は、図2のス
テップ10〜14に、それぞれ対応している。
【0025】図1(a)および図2を参照して、ハイレ
ベルモデル生成処理は、トランジスタ回路15Aからゲ
ート回路17Aを抽出するステップ10と、ゲート回路
15BからFF(フリップフロップ)回路18を抽出す
るステップ11と、ゲート回路17BとFF回路18を
組合せ回路素子19Aと順序回路素子19Bに区分する
ステップ12と、組合せ回路素子19Aと順序回路素子
19BをRTレベルモデル16Bに変換するステップ1
3と、ステップ10でゲート抽出ができなかったトラン
ジスタ回路をそのままトランジスタレベルモデル16A
に変換するステップ14とからなる。
【0026】ステップ10からステップ12までの処理
結果は、主記憶2に出力し、ステップ13とステップ1
4の処理結果は、ハイレベルモデルデータファイル16
に出力する。
【0027】ハイレベルモデル生成処理の入出力データ
(および中間結果のデータ)について、図1(b)から
図1(e)を参照して説明する。
【0028】図1(b)は、CMOS系の論理回路デー
タファイル15のうちトランジスタ回路15Aの例を示
す。この例の回路は、電源15A−1、2個のPMOS
15A−2、2個のNMOS15A−3、およびグラウ
ンド(GND)15A−4から構成されている。このよ
うなトランジスタ回路を表すデータが、トランジスタ回
路15Aとして格納されている。
【0029】電源15A−1から出力Oにチャージを供
給する(論理的には、論理値1を供給する)のは、電源
15A−1に繋がる2個のPMOS15A−2を通して
行われる。出力OからGND15A−4にチャージを抜
く(論理的には、論理値0を供給する)のは、GND1
5A−4に繋がる2個のNMOS15A−3を通して行
われる。このように、CMOS系の回路では、チャージ
の供給と引き抜きが、PMOSとNMOSによって相補
的に行われる。
【0030】図1(c)は、CMOS系の論理回路デー
タファイル15のうちゲート回路15Bの例を示す。こ
れは、15B−1の例に示すような組合せ回路ゲート、
あるいは15B−2の例に示すようなトライステートゲ
ートなどから構成されている。
【0031】図1(d)は、トランジスタレベルモデル
16Aの例を示す。これは、NMOSを、Verilog HDL
と呼ばれるハ−ドウェア記述言語のtranif1 という記述
要素で表現した例である。
【0032】図1(e)は、RTレベルモデル16Bの
例を示す。これは、if文16B−1とブ−ル式16B−
2の例である。他に、真理値表、演算式などを記述要素
として持つ。
【0033】2.ステップ10:ゲート抽出 次に、トランジスタ回路15Aからゲート回路17Aを
抽出するステップ10について、詳細に説明する。
【0034】ステップ10は、図4に示す各ステップか
ら構成されている。以下の(1)〜(3)で、これらの
ステップを順に説明する。
【0035】(1)ステップ101:トランジスタの有
効方向決定 このステップは、論理回路全体の機能を決めるために有
効な、トランジスタの論理の流れの方向(有効方向)を
決定するステップである。このステップ101は、NM
OSの有効方向を決めるステップとPMOSの有効方向
を決めるステップとからなる。
【0036】図5は、トランジスタの有効方向決定ステ
ップ101を説明するための回路例である。図5(a)
はNMOS33の有効方向を決めるステップの説明図、
図5(b)はPMOS37の有効方向を決めるステップ
の説明図、図5(c)は有効方向が定まらないNMOS
の説明図である。以下の(a)および(b)で、図5を
参照して、これらのステップを説明する。
【0037】(a)NMOSの有効方向決定ステップ まず、図5(a)に示すように、GNDを始点32と
し、ゲートの入力を終点34として、ソースまたはドレ
イン(331または332)同士が接続されているNM
OSを順にトレースする。
【0038】始点32となり得るのは、GNDのほか、
ゲートの出力または原始入力がある。また、終点34と
なり得るのは、ゲートの入力のほか、図5(d)のよう
なMOSのゲート300、図5(e)のようなMOSの
ゲート301、または原始出力がある。そこで、これら
を始点32または終点34としてソースまたはドレイン
同士が接続されているNMOSも、同様に全てトレース
する。
【0039】次に、始点32から終点34までの方向3
1で決まるNMOSのソース−ドレイン間の方向をNM
OSの有効方向と決める。
【0040】上記の手順を全ての始点と終点の組合せに
ついて行う。その結果、例えば図5(c)に示すような
有効方向が定まらないNMOS381については、方向
不定のトランジスタとして記憶する。NMOS381
は、ある始点から終点までの方向39Aで決まる有効方
向と、別の始点から終点までの方向39Bで決まる有効
方向とが、互いに逆方向となっており、方向が定まらな
い。
【0041】(b)PMOSの有効方向決定ステップ 図5(b)に示すように、上記NMOSの有効方向決定
のステップと同様にして、PMOSの有効方向を決定す
る。ただし、始点が、電源、ゲートの出力、または原始
入力である点がNMOSの場合と異なる。
【0042】すなわち、電源、ゲートの出力、または原
始入力を始点36とし、ゲートの入力、MOSのゲート
300,301、または原始出力を終点38として、ソ
ースまたはドレイン(371または372)同士が接続
されているPMOSを順にトレースする。そして、始点
36から終点38までの方向35で決まるPMOSのソ
ース−ドレイン間の方向をPMOSの有効方向と決め
る。有効方向が定まらないPMOSについては、NMO
Sの場合と同様に、方向不定のトランジスタとして記憶
する。
【0043】(2)ステップ102:NMOS/PMO
Sチェーンとチェーンペアの抽出 このステップ102は、論理単位の基本要素となるNM
OS/PMOSチェーンとチェーンペアを抽出するステ
ップである。このステップ102は、NMOS/PMO
Sチェーンを抽出するステップ102Aとチェーンペア
を抽出するステップ102Bとからなる。
【0044】図6はNMOS/PMOSチェーンを抽出
するステップ102Aの説明図、図7はチェーンペアを
抽出するステップ102Bの説明図である。以下、図6
および図7を参照して、これらのステップを説明する。
【0045】(a)ステップ102A:NMOS/PM
OSチェーンの抽出 このステップ102Aでは、図6(a)に示すように、
ステップ101で定めた有効方向に沿って、図6(b)
に示す始点と終点を持つNMOS/PMOSチェーンを
抽出する。図6(c)のNMOSチェーン41,42お
よびPMOSチェーン43,44、並びに図6(d)の
NMOSチェーン45およびPMOSチェーン46は、
抽出されたNMOS/PMOSチェーンの例である。な
お、図6(e)のチェーン47に示すような、チェーン
途中のMOSの並列接続もチェーン内に含めるものとす
る。
【0046】(b)ステップ102B:チェーンペアの
抽出 このステップ102Bでは、ステップ103で抽出する
論理単位L1の候補として、ある一定の条件を満たすチ
ェーンペアを抽出する。
【0047】まず、図7(a)に示すような、以下の条
件〜を満たすチェーンペアを抽出する。
【0048】NMOSチェーン51は始点52がGN
Dであり、PMOSチェーン54は始点55が電源であ
る。 NMOSチェーン51とPMOSチェーン54の終点
53は同一である。 NMOSチェーン51とPMOSチェーン54の中
に、同一信号がMOSのゲートに接続されているNMO
S−PMOSペア56を、少なくとも一つは持つ。これ
は、互いのチェーンが相補的な役割(CMOSの役割)
を果たしていることを示す。
【0049】次に、図7(b)に示すように、チェーン
ペアの再構成を行なう。まず、図7(b)の左段および
中段に示すように、一つのチェーン59で、複数のチェ
ーンペア60Aと60Bに属するものを検出する。チェ
ーンペア60Aはチェーン58Aとチェーン59とがペ
アになっており、チェーンペア60Bはチェーン58B
とチェーン59とがペアになっている。
【0050】この場合、チェーン59とペアをなすチェ
ーン58Aと58Bとは異なる電源またはGNDを始点
にしているが、図7(b)の右段に示すように、これら
を同一の電源またはGNDを始点とする並列接続チェー
ン58Cに再構成する。そして、チェーンペアも、並列
接続のチェーン58Cとチェーン59とのチェーンペア
60Cに再構成する。
【0051】(3)ステップ103:論理単位のゲート
変換 このステップ103は、論理単位を抽出してゲートに変
換するステップである。このステップ103は、チェー
ンぺアの内から論理単位L1を抽出してゲートに変換す
るステップ103Aと論理単位L1に属さないチェーン
(論理単位L2)を単一チェーンとして個々にゲートに
変換するステップ103Bからなる。以下、図8〜図1
5を参照して、これらのステップについて説明する。
【0052】(3−1)ステップ103A このステップ103Aは、チェーンペア内の論理単位L
1の抽出ステップとゲート変換ステップとからなる。
【0053】(i)論理単位L1の抽出 このステップは、図8に示すように三つのタイプの論理
単位L1のチェーンペアを抽出し、抽出過程で得られる
ゲート変換に必要な情報(以下に詳述する0/1供給論
理と導通論理)を記憶する。論理単位L1の三つのタイ
プとは、トライステートゲートタイプ、CMOS組
合せ回路タイプ、およびプリチャージ組合せ回路タイ
プである。それぞれについて、以下の〜で説明す
る。
【0054】トライステートゲートタイプ これは、トライステートゲートを構成するチェーンペア
のタイプである。このチェーンペアが満たす条件は、以
下の条件(a)〜(c)である。論理単位L1の抽出ス
テップでは、チェーンペアがこれらの条件(a)〜
(c)を満たすかどうか検査し、満たす場合は、トライ
ステートゲートタイプの論理単位L1として抽出する。
以下、トライステートゲートタイプのチェーンペアが満
たす条件(a)〜(c)を、図8のNo.1の項目と図
9を参照して、説明する。
【0055】・条件(a) 図9(a)は、トライステートゲートタイプのチェーン
ペアの例である。条件(a)は、この図に示すように、
チェーンペア内の全てのMOS(600A、600B、
601A、601B)が、同一信号をゲートに接続され
ているNMOS−PMOSペア(600A−1と600
B−1、600A−2と600B−2)と反転信号をゲ
ートに接続されているNMOS−PMOSペア(601
A−1と601B−1,601A−2と601B−2)
とから構成されているという条件である。
【0056】以下、チェーンペア600Aと600Bの
ような同一信号がゲートに接続されているNMOS−P
MOSペアをペア1と呼び、チェーンペア601Aと6
01Bのような反転信号がゲートに接続されているNM
OS−PMOSペアをペア2と呼ぶ。
【0057】・条件(b) 図9(b)に示すペア1のNMOSチェーン600Aと
GNDは0を供給するためのものであり、ペア1のPM
OSチェーン600Bと電源は1を供給するためのもの
である。
【0058】条件(b)は、チェーン600AとGND
が0を供給する条件のときに、同じく0を出力するゲー
ト論理(0供給論理)602と、チェーン600Bと電
源が1を供給する条件のときに同じく1を出力するゲー
ト論理(1供給論理)604とが、論理的に等価である
という条件である。この条件により、図9(a)のよう
なトライステートゲートタイプのMOS、GND、およ
び電源回路は、上記ゲート論理(0供給論理と1供給論
理)で表現してもよいことが保証される。
【0059】0供給論理と1供給論理の導出方法は、後
に述べるが、図9(b)の例では、以下のようにして導
出できる。
【0060】まず、0供給論理は、図9(b)から、A
=1かつB=1のときに0が供給されることは明らかで
あるため、A=1かつB=1のときに1になるAND論
理602Aとその反転論理602Bで0供給論理が導出
できる。これを変換してNAND論理602ができる。
次に、1供給論理は、A=0またはB=0のときに1が
供給されることは明らかであるため、A=0またはB=
0のときに1になる論理603が導出できる。これを変
換してNAND論理604ができる。
【0061】・条件(c) 図9(a)および(c)に示すペア2のNMOSチェー
ン601Aが導通状態(論理が流れる状態)になるとき
に、図9(a)のチェーン600AとGNDは0を供給
可能となり、それ以外の状態では、チェーン600Aが
GNDと切り離された状態になる。ペア2のPMOSチ
ェーン601Bが導通状態になるときに、図9(a)の
チェーン600Bと電源は1を供給可能となり、それ以
外の状態では、チェーン600Bが電源と切り離された
状態になる。
【0062】条件(c)は、チェーン601Aが導通状
態の条件のときに1を出力するゲート論理(NMOS導
通論理)605と、チェーン601Bが導通状態の条件
のときに1を出力するゲート論理(PMOS導通論理)
607が、論理的に等価であるという条件である。両者
が等価であれば、この導通論理が1のときに、0/1供
給が行われ、0のときには、GND・電源と切り離され
た状態(ハイインピーダンス状態)となる。
【0063】導通論理の導出方法は、後に述べるが、図
9(c)の例では、以下のようにして導出できる。
【0064】まず、NMOS導通論理については、チェ
ーン601Aが、C1=1かつC2=1のときに導通状
態になることは明らかであるため、C1=1かつC2=
1のときに1になるAND論理605がNMOS導通論
理となる。次に、PMOS導通論理については、チェー
ン601Bが、C1バー=0かつC2バー=0のときに
導通状態になることは明らかであるため、C1バー=0
かつC2バー=0のときに1になる論理606がPMO
S導通論理となる。これを変換してAND論理607が
できる。なお、「バー」は負論理を表す。
【0065】CMOS組合せ回路タイプ これは、CMOSの組合せ回路ゲートを構成するチェー
ンペアのタイプである。このチェーンペアが満たす条件
は、以下の条件(a)および(b)である。論理単位L
1の抽出ステップでは、チェーンペアがこれらの条件
(a)および(b)を満たすかどうか検査し、満たす場
合は、CMOS組合せ回路タイプの論理単位L1として
抽出する。以下、CMOS組合せ回路タイプのチェーン
ペアが満たす条件(a)および(b)を、図8のNo.
2の項目と図10を参照して、説明する。
【0066】・条件(a) 図10(a)は、CMOS組合せ回路タイプのチェーン
ペアの例である。条件(a)は、この図に示すように、
チェーンペア内の全てのMOS700A,700Bが、
ペア1のNMOS−PMOSペア(700A−1と70
0B−1,700A−2と700B−2)から構成され
ているという条件である。
【0067】・条件(b) これは、トライステートゲートタイプの条件(b)と同
様にして、図10(b)のNMOSチェーン700Aと
GNDから抽出される0供給論理701と、PMOSチ
ェーン700Bと電源から抽出される1供給論理702
とが、論理的に等価であるという条件である。この条件
により、図10(a)のようなCMOS組合せ回路タイ
プのMOS、GND、および電源回路は、上記ゲート論
理(0供給論理と1供給論理)で表現してもよいことが
保証される。
【0068】プリチャージ組合せ回路タイプ これは、プリチャージによる組合せ回路ゲートを構成す
るチェーンペアのタイプである。図11は、プリチャー
ジ組合せ回路タイプのチェーンペアの例である。
【0069】ここで、プリチャージによる組合せ回路と
は、論理を決定しなければいけないタイミングに先立っ
て、PMOS81によって、あらかじめ、チャージを出
力D(=終点84)に供給しておき(プリチャージ)、
その後、論理を決定するタイミングで、必要ならば、N
MOSチェーン82を通ってチャージを引き抜く回路で
ある。これにより、チェージを引き抜いたときには、出
力Dの論理は0となり、引き抜かなければ、出力Dは1
のままとなる。すなわち、この回路は、入力A,B,C
がチャージを引き抜く条件のときには0を、その他のと
きには1を供給するため、入力A,B,Cにより、出力
Dが決まる組合せ回路である。
【0070】このチェーンペアが満たす条件は、以下の
条件(a)および(b)である。論理単位L1の抽出ス
テップでは、チェーンペアがこれらの条件(a)および
(b)を満たすかどうか検査し、満たす場合は、プリチ
ャージ組合せ回路タイプの論理単位L1として抽出す
る。以下、プリチャージ組合せ回路タイプのチェーンペ
アが満たす条件(a)および(b)を、図8のNo.3
の項目と図11を参照して、説明する。
【0071】・条件(a) これは、PMOSチェーン80がPMOS81一個で構
成されており、このPMOS81とペア1をなすNMO
S83がGNDに1個直接接続されているという条件で
ある。
【0072】・条件(b) これは、チェーンペアの終点84が、方向不定のトラン
ジスタのソース・ドレイン、ゲートの出力、他のチェー
ンの終点および原始入力信号と直接接続されていないと
いう条件である。
【0073】条件(b)は、これまでの条件がチェーン
ペアの形に関する条件であったのに対して、他のソース
との接続関係に関する条件である。この条件は、プリチ
ャージ組合せ回路の以下のような特徴に起因している。
【0074】プリチャージ組合せ回路では、チャージを
引き抜かない条件(図11では、A=0、B=0または
C=0)のときに、出力Dの論理値は1であるが、この
論理値1は前のタイミングで供給されたチャージを保持
しているだけの弱い論理値(ハイインピーダンス状態と
呼ぶ)である。このときに、他のソースから強い論理値
0を与えられると、出力Dの論理値は0になる。そのた
め、この回路を通常の組合せ回路に変換すると、ハイイ
ンピーダンス状態でも強い論理値1を与えてしまうた
め、正しい論理値が得られない。従って、この回路は、
終点に他のソースが接続されているときには、通常の組
合せ回路とは異なるので、通常の組合せ回路への変換は
行えない。
【0075】(ii)論理単位L1のゲート変換 このステップは、上記(i)の論理単位L1の抽出ステ
ップによって論理単位L1として抽出した三つのタイプ
のチェーンペアを、抽出過程で得た0/1供給論理と導
通論理に基づいて、ゲート回路に変換する。図12を参
照して、論理単位L1のゲート変換ステップについて、
トライステートゲートタイプのチェーンペアのゲート
変換、CMOS組合せ回路タイプのチェーンペアのゲ
ート変換、およびプリチャージ組合せ回路タイプのチ
ェーンペアのゲート変換、に分けて、説明する。
【0076】トライステートゲートタイプのチェーン
ペアのゲート変換 図12(a)は、トライステートゲートタイプのチェー
ンペアのゲート変換ステップの説明図である。このステ
ップでは、トライステートゲートタイプのチェーンペア
90を、0/1供給論理922、トライステートバッフ
ァゲート921、および導通論理924からなるゲート
回路に変換する。
【0077】このゲート回路は、0/1供給論理922
の出力をトライステートバッファゲート921の入力端
子923に接続し、導通論理924の出力をトライステ
ートバッファゲート921の制御端子920に接続し、
トライステートバッファゲート921の出力端子を元の
チェーンペアの終点に接続したものである。
【0078】CMOS組合せ回路タイプのチェーンペ
アのゲート変換 図12(b)は、CMOS組合せ回路タイプのチェーン
ペアのゲート変換ステップの説明図である。このステッ
プでは、CMOS組合せ回路タイプのチェーンペア93
を0/1供給論理94に変換し、その出力をチェーンペ
アの終点に接続する。
【0079】プリチャージ組合せ回路タイプのチェー
ンペアのゲート変換 図12(c)は、プリチャージ組合せ回路タイプのチェ
ーンペアのゲート変換ステップの説明図である。このス
テップでは、プリチャージ組合せ回路タイプのチェーン
ペア95をNMOSチェーンとGNDから抽出される0
供給論理97に変換し、その出力をチェーンペアの終点
Oに接続する。
【0080】(iii) 導通論理、0/1供給論理の抽出:
(i),(ii)内の共通処理 この処理は、上述の(i) と(ii)のステップで用いられる
共通処理である。図13〜図15を参照して、以下に述
べる。
【0081】図13(a)は、導通論理と0/1供給論
理の種類と抽出例を示す。まず、NMOS導通論理の抽
出方法を述べ、次に、その他の抽出方法を述べる。
【0082】NMOS導通論理の抽出方法 この論理は、NMOSチェーンを導通状態にするための
論理である。NMOSチェーンは、NMOSが直列接続
されているならば、各NMOSのゲート接続信号のAN
D条件で導通状態になる。また、並列接続されているな
らば、各NMOSのゲート接続信号のOR条件で導通状
態になる。接続関係がより一般的な場合に拡張した方法
を以下に述べる。
【0083】図13(b)は、NMOSチェーンの例を
示す。このようなNMOSチェーンを、チェーン内のN
MOSの接続関係を表す多分木1011に変換する。図
13(c)は、図13(b)のNMOSチェーンを変換
した多分木1011の例である。このような多分木は、
以下のようにして構成する。
【0084】まず、この多分木は、NMOSの接続関係
(直列接続/並列接続)を表すノ−ドを持つ。例えば、
図の多分木1011では、元のチェーン内のNMOS1
006から1009は直列接続であるため、これらのN
MOS1006〜1009を特定する情報が直列接続ノ
−ド1020内の要素となっている。なお、多分木を表
す図13(c)で、「直」は直列接続を、「並」は並列
接続を、それぞれ示す。
【0085】接続関係の階層があれば、ノードの入力側
に1段深い回路の接続関係を表すノ−ドを接続する。例
えば、図13(b)では、元のチェーン内のNMOS1
000から1003は、NMOS1000と1001、
NMOS1002と1003が、各々直列に接続され、
さらにこれらが並列に接続されており、接続関係の階層
を構成している。そのため、図13(c)の多分木10
11では、並列接続ノ−ド1021の入力側に直列接続
ノ−ド1022と1023が接続されており、ノード1
022,1023の内の要素として、NMOS1000
と1001、およびNMOS1002と1003が、各
々設定されている。
【0086】次に、上記のように得られた多分木を、図
14(a)の変換規則に従って、ゲートに変換する。変
換規則は、No.1のAND変換からNo.4の信号接
続の4つである。
【0087】AND変換は、直列接続をANDゲートに
変換するという内容の規則である。OR変換は、並列接
続をORゲートに変換するという内容の規則である。E
OR変換は、直列接続2個が並列に接続され、互いに相
対するMOSペアのゲートに反転信号が接続されている
場合に、EOR(排他的OR)ゲートに変換するという
内容の規則である。信号接続の規則は、上記の3つの変
換規則で変換されたゲートの入力に、MOSのゲートに
接続されている信号を接続するという内容の規則であ
る。
【0088】図14(b)は、図13(b)のNMOS
チェーンから得た図13(c)の多分木1011を、図
14(a)の変換規則に従ってゲートに変換した例を示
す。
【0089】この例においては、AND変換規則により
ノード1012をAND1015に、OR変換規則によ
りノード1013をOR1017に、それぞれ、変換す
る。また、EOR変換規則により、3つのノードの集ま
りである1014をEOR1018に変換する。この3
つのノードの集まり1014では、直列接続2個が並列
に接続されており、また、1018と1019とが各々
互いに相対するMOSペアで、それらのゲートに反転信
号が接続されている(図13(b)のNMOSチェーン
参照)。その後、信号接続の規則により、多分木内のM
OSのゲートに接続されている信号を、変換されたゲー
トの入力に、接続する。
【0090】PMOS導通論理、0/1供給論理の抽
出方法 上記のNMOS導通論理の抽出と同様にして、PMO
S導通論理の抽出、および0/1供給論理の抽出を行な
う。ただし、これらの論理の抽出方法は、図14(c)
に示すようにNMOS導通論理の抽出方法を変更したも
のである。変更点のみ説明する。
【0091】まず、PMOS導通論理の抽出では、信号
接続の規則を変更する。具体的には、図14(a)のN
o.1からNo.3で変換されたゲートの入力に、PM
OSのゲートに接続されている信号を反転させた信号
(信号+NOT)を、接続するようにする(図13
(a)のPMOS導通論理の項参照)。
【0092】0供給論理の抽出では、ゲートの出力にN
OT(インバータ)を付加する(図13(a)の0供給
論理の項参照)。1供給論理の抽出では、PMOS導通
論理の場合と同様にする(図13(a)の1供給論理の
項参照)。
【0093】(3−2)ステップ103B このステップ103Bでは、チェーンペアに属さない単
一チェーンと論理単位L1に属さないチェーンペアを個
々に分割した単一チェーンから、上記(3−1)の(ii
i) で述べた導通論理の抽出手順に従って導通論理を抽
出し、この導通論理とトライステートバッファゲートを
用いて、ゲート論理を抽出する。なお、チェーンペアに
属さない単一チェーン、および論理単位L1に属さない
チェーンペアを個々に分割した単一チェーンを、合わせ
て論理単位L2と呼ぶものとする。
【0094】図15(a)は、単一チェーン(論理単位
L2)の例を示す。120が単一チェーンとなってい
る。図15(b)は、単一チェーン(論理単位L2)の
変換の仕方を示す。GNDを起点とするNMOSチェー
ン、その他(GND以外)を起点とするNMOSチェー
ン、電源を起点とするPMOSチェーン、およびその他
(電源以外)を起点とするPMOSチェーンについて、
変換前のトランジスタ回路と変換後のゲート論理が示さ
れている。図中、*1で示す論理が、変換前の回路から
抽出した導通論理である。
【0095】3.ステップ11:FF抽出 次に、ゲート回路15B(図1)から、あらかじめ登録
されているNOR/NANDたすき掛け形式のFFを探
索してFFを抽出するステップ11(図1,2)につい
て、詳細に説明する。ステップ11は、図16(a)に
示す各ステップからなる。これらのステップについて、
以下の(1)〜(4)で説明する。
【0096】(1)ステップ130 このステップでは、ゲート回路15B(図1)から、図
17に示すNOR/NANDたすき掛け形式のFFを探
索する。
【0097】(2)ステップ131 このステップでは、モデル化されるFF種の数を減らす
ために、上記(1)で探索されたNANDたすき掛け形
式のFFを、ド・モルガンの定理を用いて、NORたす
き掛け形式のFFに変換する。
【0098】図16(b)は、本ステップ131の処理
例を示す。FF134にド・モルガンの定理を適用する
と、FF135に変換される。134A,134Bの変
換結果が、各々134C,134Dである。その後、余
分なNOTを削除して形を整えると、NORたすき掛け
形式のFF136Aが得られる。
【0099】(3)ステップ132 このステップでは、図17に示すNORたすき掛け形式
のFF形式に従って、FFの制御信号(セット/リセッ
トが行われない通常のサイクルでこの信号が1のとき
に、FFの出力が変化する信号)、デ−タ信号およびセ
ット・リセット信号を決定する。
【0100】(4)ステップ133 このステップでは、ステップ131と同様な目的で、セ
ット・リセット信号が複数本あるときに、これらのOR
演算結果をセット・リセット信号とし、図18に示すN
ORたすき掛け形式のFFに変換する。
【0101】図16(c)は、本ステップ133の処理
例を示す。FF137が複数のリセット信号138を持
つときに、複数のリセット信号のOR演算を行うための
ORゲート138Aを生成し、ゲート138Aの出力1
38Bをリセット信号とするFF139に変換する。
【0102】以上のようにして、ゲート回路15Bから
FFを抽出する。
【0103】4.ステップ12:順序回路素子と組合せ
回路素子の区分 このステップでは、上記のステップ10,11によって
得られたゲート回路およびFF回路内のトライステ−ト
ゲートを、組合せ回路部分と順序回路部分であるトライ
ステ−トバッファゲートとに分ける。
【0104】図19(a)は、ゲート・FF回路内のト
ライステ−トゲート143を、組合せ回路部分143A
と順序回路部分であるトライステ−トバッファゲート1
43Bとに分けた例を示す。このように区分することに
より、全ての素子について、図19(b)に示すよう
に、順序回路素子と組合せ回路素子の区分が決まる。
【0105】5.ステップ13:RTレベルモデル変換 このステップでは、ステップ12で区分されたゲート回
路およびFF回路をRTレベルモデルに変換する。この
ステップは、図20に示す各ステップからなる。これら
のステップについて、以下の(1)〜(8)で説明す
る。
【0106】(1)ステップ150 このステップでは、組合せ回路をファンアウトフリーリ
ージョンに分割する。
【0107】図21(a)は、本ステップ150の処理
結果の例を示す。161Aから164Aが、分割された
ファンアウトフリーリージョンを示す。ここで、ファン
アウトフリーリージョンとは、リージョン内の信号に出
力する全てのゲートのファンアウト数が1のリージョン
のことである。例えば、リージョン161A内のゲート
160はファンアウト数が2であるが、このようなファ
ンアウト数が2以上のゲートは、リージョン外への信号
として出力するゲートのみとなる。
【0108】(2)ステップ151 このステップでは、ファンアウトフリーリージョン内の
ゲートをブール式に変換する。図21(b)に、本ステ
ップ151の処理結果の例を示す。図中、161Bから
164Bが、本ステップ151でブール式に変換した結
果の例である。
【0109】(3)ステップ152 このステップでは、同一制御タイミングの順序回路を統
合する。これは、従来技術では、コントロールギャザリ
ングと呼ばれている。
【0110】図21(b)に、本ステップ152の処理
結果の例を示す。図中、167がコントロールギャザリ
ングの結果である。図21(a)の165と166は、
同一信号IN4で制御される同一制御タイミングの素子
であるため、これらを統合している。
【0111】(4)ステップ153 このステップでは、ステップ152で統合した順序回路
とその入力データに影響を及ぼすファンアウトフリーリ
ージョンを統合し、1ブロック(タイプ1のブロックと
呼ぶ)化する。
【0112】図22(a)は、本ステップ153の処理
結果の例を示す。図21(b)では、167の入力デー
タIN2とIN3に影響を及ぼすファンアウトフリーリ
ージョンは、161B,163Bおよび164Bの3リ
ージョンである。従って、図22(a)に示すように、
リージョンを167+[161B+163B+164
B]と統合したブロックが、タイプ1のブロックとな
る。
【0113】(5)ステップ154 このステップでは、制御タイミング信号、セット・リセ
ット信号、および原始出力信号の各々に影響を及ぼすフ
ァンアウトフリーリージョンを集めて1ブロック(タイ
プ2のブロック)化する.
【0114】図22(a)は、本ステップ154の処理
結果の例を示す。図21(b)では、制御タイミング信
号IN4に影響を及ぼすのは、リージョン162Bだけ
である。従って、図22(c)に示すように、リージョ
ン162Bがタイプ2のブロックとなる。
【0115】(6)ステップ155 このステップでは、タイプ1とタイプ2の両ブロックに
ついて、各ブロックの入力信号が変化したときに呼びだ
されるRT記述を生成する。
【0116】図22(b)のブロック168、および図
22(c)のブロック170は、各々、タイプ1とタイ
プ2のブロックのVerilog HDL というハードウェア記述
言語での、RT記述である。
【0117】(7)ステップ156 このステップでは、タイプ1のブロックの順序回路の出
力を決定するRT記述を生成する。すなわち、タイプ1
のブロックの場合は、制御タイミング信号が1のとき
に、ブロック内の入力側のファンアウトフリーリージョ
ンから順に、ステップ151で変換されたファンアウト
フリーリージョン内のブール式を実行して順序回路の出
力を決定するRT記述を生成する。さらに、FFのセッ
ト/リセット信号が1になったときに、セット/リセッ
ト動作を行なって順序回路の出力を決定するRT記述を
生成する。
【0118】図22(b)のブロック169は、本ステ
ップ156の処理例である。ブロック169は、制御タ
イミング信号IN4が1のときに、タイプ1のブロック
内のファンアウトフリーリージョン161B,163
B,164Bのブール式をこの順に実行して順序回路の
出力を決定する。セット/リセット動作は、この例には
ないので、省略する。セット/リセット動作は、図18
に示すFFのセット/リセット信号が1になったときの
出力結果をブール式で表現することにより得られる。
【0119】(8)ステップ157 このステップでは、タイプ2のブロックの出力を決定す
るRT記述を生成する。すなわち、タイプ2のブロック
の場合は、呼び出されたときに、ブロック内の入力側の
ファンアウトフリーリージョンから順に、ファンアウト
フリーリージョン内のブール式を実行して、出力を決定
するRT記述を生成する。
【0120】図22(c)のブロック171は、本ステ
ップ157の処理例である。この場合は、ファンアウト
フリーリージョンは1つのみなので、呼び出されたとき
に、このブール式171を実行し、出力IN4を決定す
る。
【0121】
【発明の効果】本発明によれば、従来、人手指定されて
いた組合せ回路部分と順序回路部分の区分を自動化でき
るので、RTレベルモデルへの変換のための人手工数を
削除すことができる。また、従来、トランジスタ構造を
保存してRTレベルモデルに変換していた順序回路部分
についても、ゲートまたはFFにマクロ化してRTレベ
ルモデルへ変換することが可能となり、より高速なRT
レベルモデルを生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るハイレベルモデル自動
生成方法の概要を示すデータフロー図および入出力デー
タの説明図
【図2】ハイレベルモデル生成処理の手順を示すフロー
チャート図
【図3】本実施例の処理装置の構成を示す図
【図4】ステップ10のゲート抽出処理のフローチャー
ト図
【図5】ステップ101のトランジスタの有効方向決定
処理の説明図
【図6】ステップ102AのNMOS/PMOSチェー
ンの抽出処理の説明図
【図7】ステップ102Bのチェーンペアの抽出処理の
説明図
【図8】論理単位L1のチェーンペアを定義する表を示
す図
【図9】トライステートゲートタイプのチェーンペアの
説明図
【図10】CMOS組合せ回路タイプのチェーンペアの
説明図
【図11】プリチャージ組合せ回路タイプのチェーンペ
アの説明図
【図12】論理単位L1のゲート変換処理の説明図
【図13】導通論理、0/1供給論理の抽出処理(その
1)の説明図
【図14】導通論理、0/1供給論理の抽出処理(その
2)の説明図
【図15】ステップ103Bの単一チェーンのゲート変
換処理の説明図
【図16】ステップ11のFF抽出処理の説明図
【図17】FF抽出処理での探索対象のFFを示す図
【図18】FF抽出処理で抽出するFFを示す図
【図19】ステップ12の順序回路素子と組合せ回路素
子の区分処理の説明図
【図20】ステップ13のRTレベルモデル変換処理の
フローチャート図
【図21】RTレベルモデル変換例(その1)を示す図
【図22】RTレベルモデル変換例(その2)を示す図
【符号の説明】
10:ゲート抽出処理、11:FF抽出処理、12:順
序回路素子と組合せ回路素子の区分処理、13:RTレ
ベルモデル変換処理、14:トランジスタレベルモデル
変換処理、15:CMOS系の論理回路データファイ
ル、16:ハイレベルモデルデータファイル、15A−
1:電源、15A−2:PMOS、15A−3:NMO
S、15A−4:グラウンド(GND)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新舎 隆夫 神奈川県川崎市麻生区王禅寺1099番地 株 式会社日立製作所システム開発研究所内 (72)発明者 小畑 誠 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体設計開発センタ内 (72)発明者 小島 智 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体設計開発センタ内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】CMOS系のトランジスタ回路デ−タを含
    む論理回路デ−タを入力し、該論理回路デ−タからRT
    レベルモデルデータを生成して出力するハイレベルモデ
    ル自動生成方法であって、 上記トランジスタ回路デ−タ内のゲート変換可能なトラ
    ンジスタ回路をゲートに変換し、変換したゲ−トをゲ−
    ト回路デ−タとして出力する第1ステップと、 上記ゲート回路デ−タ内のFF変換可能なゲ−ト回路を
    FFに変換し、変換したFFと非変換のゲ−ト回路とを
    ゲ−ト・FF回路データとして出力する第2ステップ
    と、 上記ゲ−ト・FF回路デ−タ内のゲ−ト・FF回路を順
    序回路素子と組合せ回路素子に区分し、その結果を素子
    区分デ−タとして出力する第3ステップと、 上記ゲート・FF回路デ−タ内のゲ−ト・FF回路を上
    記素子区分デ−タ内の素子区分に従って対象モデル化言
    語でRTレベルモデルに変換し、RTレベルモデルデー
    タを出力する第4ステップとを備えることを特徴とする
    ハイレベルモデル自動生成方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のハイレベルモデル自動生
    成方法において、さらに、前記トランジスタ回路デ−タ
    内のゲ−ト変換不可能なトランジスタ回路をそのまま前
    記対象モデル化言語でトランジスタレベルモデルに変換
    し、該トランジスタレベルモデルデータを、前記RTレ
    ベルモデルとともに出力する第5ステップを備えること
    を特徴とするハイレベルモデル自動生成方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のハイレベルモデル自動生
    成方法において、前記第1ステップは、 前記トランジスタ回路デ−タ内のトランジスタの有効方
    向を決定する第1−1ステップと、 論理単位の基本要素となるNMOS又はPMOSのみか
    らなるNMOS/PMOSチェーンを抽出する第1−2
    ステップと、 該NMOS/PMOSチェーン内から所定の条件を満た
    すNMOSチェーンとPMOSチェーンのチェーンペア
    を抽出する第1−3ステップと、 抽出したチェーンペアの内から論理単位となるチェーン
    ペアを抽出し、該論理単位となるチェーンペアをゲート
    に変換する第1−4ステップと、 上記チェーンペアに属さない単一チェーン、および上記
    論理単位に属さないチェーンペアを分割した単一チェー
    ンを、個々にゲートに変換する第1−5ステップとを備
    えることを特徴とするハイレベルモデル自動生成方法。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のハイレベルモデル自動生
    成方法において、前記第1−1ステップは、 前記トランジスタ回路デ−タから、グラウンド(以後、
    GNDと略す)、ゲートの出力、又は原始入力を始点と
    し、ゲートの入力、MOSのゲート、又は原始出力を終
    点として、NMOSのソース又はドレイン同士が互いに
    接続されているNMOSを順にトレースし、該始点から
    該終点までの方向で決まる該NMOSのソース−ドレイ
    ン間の方向を該NMOSの有効方向と決定する第1−1
    −1ステップと、 前記トランジスタ回路デ−タから、電源、ゲートの出
    力、又は原始入力を始点とし、ゲートの入力、MOSの
    ゲート、又は原始出力を終点として、PMOSのソース
    又はドレイン同士が互いに接続されているPMOSを順
    にトレースし、該始点から該終点までの方向で決まる該
    PMOSのソース−ドレイン間の方向を該PMOSの有
    効方向と決定する第1−1−2ステップと、 該第1−1−1ステップと該第1−1−2ステップによ
    り、全ての始点と終点の組合せについて該トレースと該
    有効方向の決定を行っても、有効方向が定まらないMO
    Sを方向不定のトランジスタとして決定するステップと
    を備えることを特徴とするハイレベルモデル自動生成方
    法。
  5. 【請求項5】請求項3に記載のハイレベルモデル自動生
    成方法において、前記第1−2ステップは、 GND、ゲートの出力、原始入力、又は方向不定のトラ
    ンジスタのソースもしくはドレインを始点とし、ゲート
    の入力、MOSのゲート、原始出力、又は方向不定のト
    ランジスタのソースもしくはドレインを終点として、N
    MOSの有効方向をトレースし、トレースされたNMO
    SをNMOSチェーンに順次付加するとともに、トレー
    ス途中に並列接続のNMOSがあればこれもNMOSチ
    ェーンに付加することにより、NMOSチェーンを抽出
    する第1−2−1ステップと、 電源、ゲートの出力、原始入力、又は方向不定のトラン
    ジスタのソースもしくはドレインを始点とし、ゲートの
    入力、MOSのゲート、原始出力、又は方向不定のトラ
    ンジスタのソースもしくはドレインを終点として、PM
    OSの有効方向をトレースし、トレースされたPMOS
    をPMOSチェーンに順次付加するとともに、トレース
    途中に並列接続のPMOSがあればこれもPMOSチェ
    ーンに付加することにより、PMOSチェーンを抽出す
    る第1−2−2ステップとを備えることを特徴とするハ
    イレベルモデル自動生成方法。
  6. 【請求項6】請求項3に記載のハイレベルモデル自動生
    成方法において、前記第1−3ステップは、 始点がGNDのNMOSチェーンと始点が電源のPMO
    Sチェーンの内、同一の終点を持ち、同一の信号がMO
    Sのゲートに接続されているNMOS−PMOSのペア
    をチェーン内に少なくとも一つ備えたNMOSチェーン
    とPMOSチェーンのチェーンペアを抽出する第1−3
    −1ステップと、 その同一のチェーンが複数のチェーンペアに属する場合
    には、その同一のチェーンとペアをなす複数のチェーン
    を、同一の電源又は同一のGNDを備えた一つの並列接
    続チェーンに再構成し、該並列接続チェーンと上記同一
    のチェーンとでチェーンペアを再構成する第1−3−2
    ステップとを備えることを特徴とするハイレベルモデル
    自動生成方法。
  7. 【請求項7】請求項3に記載のハイレベルモデル自動生
    成方法において、前記第1−4ステップにおける論理単
    位のチェーンペアを抽出するステップは、 トライステートゲートタイプのチェーンペアを抽出する
    トライステートゲートタイプ抽出ステップと、CMOS
    組合せ回路タイプのチェーンペアを抽出するCMOS組
    合せ回路タイプ抽出ステップと、プリチャージ組合せ回
    路タイプのチェーンペアを抽出するプリチャージ組合せ
    回路タイプ抽出ステップとを備えるとともに、 上記トライステートゲートタイプ抽出ステップは、 (1)チェーンペア内の全てのMOSが、同一信号をゲ
    ートに接続されているNMOS−PMOSペア(以下、
    ペア1と呼ぶ)と反転信号をゲートに接続されているN
    MOS−PMOSペア(以下、ペア2と呼ぶ)とから構
    成されており、 (2)該ペア1内のNMOS群を元のNMOSチェーン
    の順に接続して得られるNMOSチェーンとGNDとか
    ら抽出する0供給論理(GNDから終点に0を供給する
    条件のときに、同じく0を出力するゲート論理)と、該
    ペア1内のPMOS群を元のPMOSチェーンの順に接
    続して得られるPMOSチェーンと電源とから抽出する
    1供給論理(電源から終点に1を供給する条件のとき
    に、同じく1を出力するゲート論理)が論理的に等価で
    あり、かつ、 (3)上記ペア2内のNMOS群を元のNMOSチェー
    ンの順に接続して得られるNMOSチェーンから抽出す
    るNMOS導通論理(NMOSチェーンが導通状態にな
    る条件のときに、1を出力するゲート論理)と、上記ペ
    ア2内のPMOS群を元のPMOSチェーンの順に接続
    して得られるPMOSチェーンから抽出するPMOS導
    通論理(PMOSチェーンが導通状態になる条件のとき
    に、1を出力するゲート論理)が論理的に等価である、 という三つの条件(1)〜(3)を満たすチェーンペア
    をトライステートゲートタイプとして抽出し、該0/1
    供給論理と導通論理とを記憶するステップであり、 上記CMOS組合せ回路タイプ抽出ステップは、 (1)チェーンペア内の全てのMOSがペア1から構成
    されており、かつ (2)NMOSチェーンとGNDとから抽出する0供給
    論理と、PMOSチェーンと電源とから抽出する1供給
    論理が、論理的に等価である、 という二つの条件を満たすチェーンペアをCMOS組合
    せ回路タイプとして抽出し、該0/1供給論理を記憶す
    るステップであり、 上記プリチャージ組合せ回路タイプ抽出ステップは、 (1)PMOSチェーンがPMOS1個から構成されて
    おり、該PMOSとペア1をなすNMOSがGNDに1
    個だけ直接接続されており、かつ、 (2)チェーンペアの終点が、方向不定のトランジスタ
    のソース・ドレイン、ゲートの出力、他のチェーンの終
    点、および原始入力と、直接接続されていない、 という二つの条件を満たすチェーンペアをプリチャージ
    組合せ回路タイプとして抽出するステップであることを
    特徴とするハイレベルモデル自動生成方法。
  8. 【請求項8】請求項3に記載のハイレベルモデル自動生
    成方法において、前記第1−4ステップにおける論理単
    位をゲートに変換するステップは、 トライステートゲートタイプのチェーンペアをゲートに
    変換するトライステートゲートタイプ変換ステップと、
    CMOS組合せ回路タイプのチェーンペアをゲートに変
    換するCMOS組合せ回路タイプ変換ステップと、プリ
    チャージ組合せ回路タイプのチェーンペアをゲートに変
    換するプリチャージ組合せ回路タイプ変換ステップとを
    備えるとともに、 上記トライステートゲートタイプ変換ステップは、前記
    トライステートゲートタイプのチェーンペアを、0/1
    供給論理、導通論理、およびトライステートバッファゲ
    ートからなるゲート回路に変換し、該0/1供給論理の
    出力をトライステートバッファゲートの入力端子に、該
    導通論理の出力をトライステートバッファゲートの制御
    端子に、該トライステートバッファゲートの出力を該チ
    ェーンペアの終点に、各々接続するステップであり、 上記CMOS組合せ回路タイプ変換ステップは、前記C
    MOS組合せ回路タイプのチェーンペアを、0/1供給
    論理に変換し、該0/1供給論理の出力を該チェーンペ
    アの終点に接続するステップであり、 上記プリチャージ組合せ回路タイプ変換ステップは、前
    記プリチャージ組合せ回路タイプのチェーンペアを、N
    MOSチェーンとGNDから抽出する0供給論理に変換
    し、該0供給論理の出力を該チェーンペアの終点に接続
    するステップであることを特徴とするハイレベルモデル
    自動生成方法。
  9. 【請求項9】請求項7に記載のハイレベルモデル自動生
    成方法において、前記導通論理の抽出は、 NMOSチェーン又はPMOSチェーンを、(1)終点
    を出力端とし、(2)チェーン内に直列接続あるいは並
    列接続があればこれらの接続関係を表すノードを持ち、
    (3)これらの接続関係の階層があるときには、該ノ−
    ドの入力側に一段深い階層の接続関係を表すノ−ドを接
    続し、かつ、(4)MOSを入力端とする、という四つ
    の条件を満たす多分木に変換するステップと、 該多分木の直列接続ノードをANDゲートに変換し、並
    列接続ノードをORゲートに変換するステップと、 NMOSチェーンの場合には、変換したゲートの入力端
    に、対応するMOSのゲートに接続されている信号を接
    続し、PMOSチェーンの場合には、変換したゲートの
    入力端に、対応するMOSのゲートに接続されている信
    号の反転論理の出力信号を接続するステップとにより行
    なうことを特徴とするハイレベルモデル自動生成方法。
  10. 【請求項10】請求項7および8に記載のハイレベルモ
    デル自動生成方法において、前記0供給論理の抽出は、
    NMOSチェーンから前記導通論理を抽出して、該導通
    論理の出力にNOTを付加することにより行ない、1供
    給論理の抽出は、PMOSチェーンから前記導通論理を
    抽出することにより行なうことを特徴とするハイレベル
    モデル自動生成方法。
  11. 【請求項11】請求項3に記載のハイレベルモデル自動
    生成方法において、前記第1−5ステップは、 前記チェーンペアに属さない単一チェーン、および前記
    論理単位に属さないチェーンペアを分割した単一チェー
    ンから導通論理を抽出するステップと、 抽出した導通論理およびトライステートバッファゲート
    からなり、該導通論理を該トライステートバッファゲー
    トの制御端子に接続し、該トライステートバッファゲー
    トの出力端子を該単一チェーンの終点に接続するゲート
    論理に変換するステップと、 上記単一チェーンの始点が、GNDである場合、電源で
    ある場合、およびそれ以外の場合の各々について、上記
    トライステートバッファゲートの入力端子に、’
    0’、’1’、および始点を、各々接続するステップと
    を備えることを特徴とするハイレベルモデル自動生成方
    法。
  12. 【請求項12】請求項1に記載のハイレベルモデル自動
    生成方法において、前記第2ステップは、 前記第1のゲート回路デ−タおよび第2のゲ−ト回路デ
    −タから、NOR/NANDたすき掛け形式のFFを探
    索するステップと、 探索されたNANDたすき掛け形式のFFを、NORた
    すき掛け形式のFFに変換するステップと、 該NORたすき掛け形式のFFの制御信号、データ信
    号、およびセット・リセット信号を決定するステップと
    を備えることを特徴とするハイレベルモデル自動生成方
    法。
  13. 【請求項13】請求項1に記載のハイレベルモデル自動
    生成方法において、前記第3ステップは、 前記ゲ−ト・FF回路デ−タ内のトライステ−トゲ−ト
    を、組合せ回路ゲ−トと順序回路素子であるトライステ
    ートバッファゲートとに分割するステップを備えること
    を特徴とするハイレベルモデル自動生成方法。
  14. 【請求項14】請求項2に記載のハイレベルモデル自動
    生成方法において、前記第5ステップのゲ−ト変換不可
    能なトランジスタ回路が、有効方向が定まらない方向不
    定のトランジスタであることを特徴とするハイレベルモ
    デル自動生成方法。
  15. 【請求項15】請求項1に記載のハイレベルモデル自動
    生成方法において、前記論理回路デ−タはCMOS系の
    トランジスタ回路デ−タのほかにゲート回路データを含
    み、前記第2ステップでは、該論理回路デ−タに含まれ
    るゲート回路データからもFF変換を行なうことを特徴
    とするハイレベルモデル自動生成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1999009497A1 (fr) * 1997-08-20 1999-02-25 Hitachi, Ltd. Procede d'extraction de caracteristiques de synchronisation de circuits a transistors, support de stockage stockant une bibliotheque de caracteristiques de synchronisation, procede de conception de lsi et procede d'extraction par grille

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WO1999009497A1 (fr) * 1997-08-20 1999-02-25 Hitachi, Ltd. Procede d'extraction de caracteristiques de synchronisation de circuits a transistors, support de stockage stockant une bibliotheque de caracteristiques de synchronisation, procede de conception de lsi et procede d'extraction par grille
US6557150B1 (en) 1997-08-20 2003-04-29 Hitachi, Ltd. Method of extracting timing characteristics of transistor circuits, storage medium storing timing characteristic library, LSI designing method, and gate extraction method

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