JPH0634847Y2

JPH0634847Y2 - エアゾール容器

Info

Publication number: JPH0634847Y2
Application number: JP3133889U
Authority: JP
Inventors: 信太郎室
Original assignee: Takeuchi Press Industries Co Ltd
Current assignee: Takeuchi Press Industries Co Ltd
Priority date: 1989-03-17
Filing date: 1989-03-17
Publication date: 1994-09-14
Anticipated expiration: 2004-03-17
Also published as: JPH02121158U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案はエアゾール容器に関する。さらに詳しくは、可
撓性の内袋に内容物を充填し、外筒内に噴射ガスを封入
した二重容器のエアゾール容器に関する。

本考案のエアゾール容器は、化粧品やコーキング剤など
の容器として用いられるが、これら以外にも種々の産業
分野で用いられる。

［従来の技術］従来の二重容器のエアゾール容器を４〜５図に基づき説
明する。

第４図には組立完了前のエアゾール容器が示されてい
る。（51）は金属製の外筒で、比較的口径の大きい口部
（52）が設けられている。（53）は後でカーリングされ
るべき縁部である。（54）は可撓性材料のフィルムで作
られた内袋で、その内袋（54）の上端開口縁は、鍔状の
縁部（55）となっている。（56）はトップドームで、下
端周縁部には縁部（57）が形成されている。なおトップ
ドーム（56）の上端開口部にはマウンティングキャップ
（58）でバルブアッセンブリ（59）が取りつけられる。

トップドーム（56）と外筒（51）との固着は第５図に示
されているように、トップドーム（56）の縁部（57）と
外筒（51）の縁部（53）との間に内袋（54）の縁部（5
5）を挾んで、各縁部を巻き込む巻締法によっている。

［考案が解決しようとする課題］ところで前記従来のエアゾール容器はリークが発生しや
すいという問題がある。

内袋（54）の材料は必らずしもパッキンとして適切な弾
性力を有していないし、巻締加工の段階で内袋（54）の
縁部（55）が傷んだり、また部分的に密着が充分でない
ところができることがあるからである。

そこで本考案は、内袋や外筒からリークが発生しないエ
アゾール容器を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］本考案のエアゾール容器は、（ａ）中央部にバルブアッ
センブリが固定され、外周部に外筒の口部を結合するた
めの断面Ｕ溝状のかしめ部を有するマウンティングキャ
ップと、（ｂ）外筒内部へ収納される可撓性材料からな
る内袋と、（ｃ）合成樹脂製の筒状部材であって、上端
部に鍔状のパッキン部が形成され、下端部に内袋の上端
内周面を接合するための接合部を有するアダプタとを備
え、（ｄ）前記マウンティングキャップのかしめ部に、
ガスケット、前記アダプタのパッキン部およびガスケッ
トをその順で挿入し、さらに外筒の口部を挿入して、前
記かし部の外周下端部を内側へ突出するようにかしめ
て、マウンティングキャップ、アダプタおよび外筒を結
合し、（ｅ）前記アダプタの接合部に内袋の上端開口部
を接合したことを特徴とする。

［作用］本考案では、マウンティングキャップのかしめ部で外筒
とアダプタとを固定したばあい、外筒の口部先端が、ガ
スケットの表面に食い込むので、シール部分が線接触と
なり、密封性が向上する。

したがって、リーク防止効果が高い。

［実施例］つぎに本考案の実施例を説明する。

第１図は本考案の実施例１にかかわるエアゾール容器の
要部断面正面図、第２図はマウンティングキャップとア
ダプタを示す分解斜視図、第３図はマウンティングキャ
ップとアダプタと外筒との接合状態を示す拡大断面図で
ある。

まず第１図に基づき概略の構成を説明する。（１）はバ
ルブアッセンブリ、（２）はマウンティングキャップ、
（３）は外筒、（４）は内袋、（５）はアダプタであ
る。

バルブアッセンブリ（１）は公知のエアゾールバルブ
で、バルブハウジング（11）、ステム（12）および押し
ボタン（13）から構成されている。なおバルブハウジン
グ（11）の下端にチューブ（14）が取りつけられること
もある。マウンティングキャップ（２）は中央部でバル
ブハウジング（11）を固定しており、外周部にかしめ部
（21）を有している。外筒（３）も公知の耐圧容器であ
り、アルミニウムや綱などの金属製のの有底筒状容器で
ある。この外筒（３）の上端開口部は通常はカーリング
加工されるのであるが、本考案ではカーリング加工を施
すことなく、エッジを概ね上方に向けたままにしておか
れる。なお、外筒（３）の底部には、噴射ガスを封入し
たり放出するための口が設けられており、その口は適宜
の栓で密閉できるようになっている。

内袋（４）は可撓性材料のフィルムを貼り合わせ、両側
縁（18）および底縁をヒートシールなどで接着した袋で
ある。用いられる可撓性材料としてはたとえば合成樹脂
およびアルミ積層体ラミネートなどがあるが、これらに
限定されない。

アダプタ（５）は概ね筒状の部材であって、バルブハウ
ジング（11）やチューブ（14）を収容しうる空洞（15）
を有している。このアダプタ（５）は、合成樹脂の一体
成形品であり、材料としては弾力性および強度のある合
成樹脂、たとえばLDPE、LLDPE、HDPEなどが用いられ
る。

つぎに、第２〜３図に基づき本考案の要部を説明する。

マウンティングキャップ（２）は、外周部に断面Ｕ溝状
のかしめ部（21）が形成されている。このかしめ部（2
1）の内部は、後述するアダプタ（５）のパッキン部（2
2）やガスケット（23）、（24）が入る幅と深さをもっ
ている。

アダプタ（５）は筒状部（25）の上端に鍔状のパッキン
部（21）が形成されており、筒状部（25）の下端には接
合部（26）が形成されている。この接合部（26）は前記
筒状部（25）よりやや直径の小さい円筒状部である。こ
の接合部（26）に内袋（４）の上端縁（27）が接合せら
れるが、この接合部（26）は接触面積が大きく、２枚の
フィルムを貼り合せやすい形状であるため、内径（４）
を接着あるいはヒートシールしたとき、内袋（４）の上
端縁（27）内周面が接合部（26）の外表面に完全に密着
し、しかも接合面積が広くとれる。そのためアダプタ
（５）と内袋（４）との接合を強力にすることができ
る。これにより内袋（４）内外のリークは生じることが
ない。

つぎに、本考案の組み立て手順を説明する。

叙上のごとく内袋（４）とアダプタ（５）を接合したの
ち、内径（４）を外筒（３）の上端開口部から押し込
み、外筒（３）の底部の口からエアーを抜きつつ、内袋
（４）内部にエアーを供給する。こうすることにより、
内袋（４）は外筒（３）内で脹らみ、外筒（３）の内壁
に密着する。

つぎに内袋（４）に内容物を充填する。

さらにつぎに、マウンティングキャップ（２）のかしめ
部（21）内にガスケット（23）、アダプタ（５）のパッ
キン部（27）、ガスケット（24）および、外筒（３）の
口部（3a）をその順で挿入し、かしめ部（21）の外周面
下端部（28a）を内側に突出するようにかしめる。な
お、かしめ加工で形成された部分を内側突出部（28）と
いう。外筒（３）の口部の上端縁（29）は、前記内側突
出部（28）により、下側から支えられるように、断面視
でくの字状に湾曲させ、環状突起（29）を形成しておく
のが好ましい。

以上のかしめ加工により、マウンティングキャップ
（２）、アダプタ（５）および外筒（３）は一体に固着
されるが、外筒（３）の上端縁（29）はカーリング加工
されておらず、そのエッジが直接にガスケット（24）に
食い込むので、密封性が高く、外筒（３）の内部からリ
ークが生ずるおそれはない。

なお最後に外筒の底部の口から噴射ガスを入れ、栓で密
封して噴射ガスを封入しておかれる。

つぎに、本考案の使用方法を説明する。

押ボタン（13）を押せば、バルブ（１）が開弁するの
で、内袋（４）内は大気に連通する。そこで、外筒
（３）内の噴射ガスが内袋（４）を押しつぶし、内袋
（４）の内容物を押ボタン（13）から外部にい噴出す
る。押ボタン（13）を押さないときは、バルブ（１）が
閉止されているので、内容物が吐出することはない。

［考案の効果］本考案によれば、アダプタの接合部と内袋の上端開口部
とは接合面積が広くとれるため、アダプタと内袋との接
合を強力にすることができる。しかもかしめ部の外周下
端部を内側へ突出するようにかしめられ、外筒の口部先
端のエッジが直接にガスケットの表面に食い込んでいる
ので、ガスケットを押圧する力が集中して、密封性を高
くすることができる。したがって、内袋や外筒の内部か
らリークが生ずるおそれがないエアゾール容器をうるこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例にかかわるエアゾール容器の
要部断面正面図、第２図はマウンティングキャップとア
ダプタを示す分解斜視図、第３図はマウンティングキャ
ップとアダプタと外筒の接合状態を示す拡大断面図、第
４図は従来のエアゾール容器の分解断面図、第５図は第
４図のエアゾール容器を組み立てた状態の一部拡大断面
図である。（図面の主要符号）（１）：バルブアッセンブリ（２）：マウンティングキャップ（３）：外筒（４）：内袋（５）：アダプタ（21）：かしめ部（22）：パッキング部（23）、（24）：ガスケット（28）：内側突出部（29）：環状突起

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】（ａ）中央部にバルブアッセンブリが固定
され、外周部に外筒の口部を結合するための断面Ｕ溝状
のかしめ部を有するマウンティングキャップと、（ｂ）外筒内部へ収納される可撓性材料からなる内袋
と、（ｃ）合成樹脂製の筒状部材であって、上端部に鍔状の
パッキン部が形成され、下端部に内袋の上端内周面を接
合するための接合部を有するアダプタとを備え、（ｄ）前記マウンティングキャップのかしめ部に、ガス
ケット、前記アダプタのパッキン部およびガスケットを
その順で挿入し、さらに外筒の口部を挿入して、前記か
しめ部の外周下端部を内側へ突出するようにかしめて、
マウンティングキャップ、アダプタおよび外筒を結合
し、（ｅ）前記アダプタの接合部に内袋の上端開口部を接合
したことを特徴とするエアゾール容器。