JPH0634798A - X線反射鏡製作方法 - Google Patents

X線反射鏡製作方法

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JPH0634798A
JPH0634798A JP19506492A JP19506492A JPH0634798A JP H0634798 A JPH0634798 A JP H0634798A JP 19506492 A JP19506492 A JP 19506492A JP 19506492 A JP19506492 A JP 19506492A JP H0634798 A JPH0634798 A JP H0634798A
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JP
Japan
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mold
replica
manufacturing
reflecting mirror
ray reflecting
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Application number
JP19506492A
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English (en)
Inventor
Masaki Hasegawa
正樹 長谷川
Takeshi Ninomiya
健 二宮
Hideki Taira
秀樹 平
Tatsuo Harada
達男 原田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】反射面の面粗さが少ない、かつ高い形状精度,
反射率を有するX線反射鏡を製作する方法を提供する。 【構成】加熱圧着法などにより製作された、金型の形状
を転写したレプリカ1と金型2との間に、樹脂3を流し
込む。樹脂3の硬化後、金型2を外すことにより反射鏡
レプリカを製作する。 【効果】反射面の面粗さが少ない、かつ高い形状精度,
反射率を有するX線反射鏡を容易に製作することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は面粗さが少なく形状精度
の良いX線反射鏡の製作方法に関する。
【0002】
【従来の技術】X線顕微鏡の開発や、X線,軟X線を用
いる微小領域表面分析技術の確立のため、拡大用あるい
は集光用光学素子の開発が精力的に進められている。な
かでも、全反射を利用した反射鏡は、色収差がなく集光
効率も高いため、特に注目されている。
【0003】X線,軟X線用反射鏡では、面粗さ,形状
に対し高い製作精度(面粗さ<50nm,形状精度<1
0μm)が要求される。この様な反射鏡の製作方法は、
超精密加工技術を用いて直接加工により反射鏡を製作す
る方法と、超精密加工技術により反射鏡金型を製作し、
次いでこの金型をもとに反射鏡レプリカを製作する方法
(レプリカ法)とがある。
【0004】パイプ状物体の内面を反射面とする小型の
軸対称反射鏡(たとえば、ウォルター型反射鏡,タンデ
ム型反射鏡など)の製作では、直接加工は非常に困難で
あり、レプリカ法が採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】レプリカ法では、一端
を封止したガラスパイプ等の中に反射鏡金型を設置した
後、真空排気をしながら、このガラスパイプおよび金型
を加熱する。この加熱によってガラスを軟化させ、大気
圧によりガラスを金型に圧着し金型形状をガラスに転写
することにより、反射鏡レプリカを製作する。
【0006】このレプリカ法には、以下に述べる問題点
があった。すなわち、 (1)レプリカ製作プロセスが高温下(約700度)で
行われるため、金型からの脱ガスにより、反射面となる
ガラス内面の面荒れが起こる。反射面の面荒れは集光特
性の劣化を招くので、レプリカ製作後反射面の研磨工程
が必要となる。この研磨には経験に基づいた高度な技術
を要するため、製作コストの上昇が避けられない。
【0007】(2)レプリカ成型後、金型からレプリカ
を外すには、ガラスと金型材料の熱膨張率の差を利用
し、ガラスと金型との間に間隙を生じさせなければなら
ない。従来、この間隙量の制御が不可能であるため、金
型の形状精度を向上させても、反射鏡の形状精度が向上
するとは限らない。
【0008】(3)X線反射率を向上させるためには、
反射率の高い金や白金をレプリカ内面に蒸着しなければ
ならない。従来のレプリカ製作法では、この反射膜形成
のプロセスを付加する必要があり、反射鏡の製作プロセ
スが複雑になる。さらに、ウォルター型,タンデム型の
ような軸対称ミラーの場合、ミラーが小型になると、レ
プリカ内面への薄膜形成は困難である。
【0009】本発明の目的は、反射面の面粗さを低減
し、その形状精度を向上させることができ、かつ、高反
射率を有する反射面の形成が容易にできるX線反射鏡製
作方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明はX線反射鏡製作プロセスを2段階に分け
る。第1の金型から全体形状を転写したレプリカを作成
し、次に、第2の金型とレプリカの間に樹脂などを充填
することによりX線反射面の形成を行う。
【0011】
【作用】第2の金型と、第1の金型により製作されたレ
プリカとの間に樹脂を充填し硬化させる。樹脂の硬化
後、第2の金型から、レプリカを剥離すると、樹脂がレ
プリカに付着して第2の金型から剥離される。この樹脂
の内面形状は、第2の金型の形状とほぼ一致しているた
め、本方法によりX線反射面を新たに形成することがで
きる。
【0012】このX線反射鏡製作方法では、樹脂の種類
を必要に応じて選択できる。たとえば、室温で硬化する
エポキシ樹脂を用いると、先に述べたような高温下での
脱ガスの影響は少なく、反射面の面荒れを防止すること
ができる。また、室温で反射面形成が行えるため、温度
変化により生じる樹脂と第2の金型との間隙を最小限に
抑えることができ、反射鏡の形状精度が向上する。さら
に、第1の金型により製作されたレプリカは、反射鏡最
終形状にほぼ近いので、充填する樹脂の層を薄くでき
る。従って、樹脂の硬化後の体積減少による反射面最終
形状の変化を少なくすることができる。また、第2の金
型の形状精度を第1の金型の形状精度よりも高くしてお
けば、反射鏡の製作精度を向上させることができる。
【0013】樹脂の硬化後、第2の金型からの剥離が困
難な場合は、樹脂の充填前に、第2の金型上に離型膜を
形成しておく。たとえばシリコンオイル等の蒸着が適当
である。さらに、この離型膜上にX線反射膜となる薄膜
を(たとえば、金などの材料を蒸着することにより)形
成しておけば、樹脂の硬化後薄膜は樹脂上に転写され、
X線反射膜が形成された反射鏡レプリカを容易に製作す
ることもできる。上記薄膜として、第2の金型への接着
性の低い材料を用いる場合、離型膜形成プロセスを省
き、直接金型上へ薄膜を形成してもよい。
【0014】このように、反射面の形成とレプリカ製作
とを分離することにより、X線反射面の形状精度向上,
反射面面粗さの低減を同時に、かつ容易に実現できる。
【0015】
【実施例】
<実施例1>図1に本発明の基本的実施例を示した。こ
の図では、X線反射面形成時のレプリカおよび金型の配
置が断面図で示されている。レプリカ1はパイレックス
ガラスなどを材料とし、たとえば、先に述べた加熱圧着
等により製作されたレプリカである。レプリカ1は、上
に述べたようにレプリカ法で製作されたものでも良い
し、直接加工して製作されたものでもよい。金型2とレ
プリカ1との間隙には樹脂3が充填されている。レプリ
カ1は金型2の形状をある程度再現しているので、充填
される樹脂3の層は薄く抑えられている。樹脂3はたと
えば室温で硬化するエポキシ樹脂などが適しているが、
その他の高分子化合物でも良い。樹脂3が硬化した後、
レプリカ1を金型2から剥離すると、樹脂3がレプリカ
と共に金型2から剥離して、X線反射面が形成される。
本実施例によれば、X線反射面を室温程度の低い温度で
形成できるため、面粗さの少ないX線反射鏡を製作でき
る。さらに、樹脂3の内面の形状は金型2の形状とほぼ
一致しており、また、樹脂3の層は薄くできるので硬化
後の体積減少に起因する反射面の形状変化は少ない。従
って、形状精度のよいX線反射鏡を容易に製作すること
ができる。
【0016】<実施例2>図2は、金型2上に離型膜4
を形成した実施例である。離型膜4としては、たとえ
ば、シリコンオイルを金型2上に蒸着したものでよい。
他は実施例1と同様である。
【0017】本実施例によれば、離型膜を使用している
ため、金型2からレプリカ1および樹脂3をより容易に
剥離できる。この結果、剥離時における樹脂3表面の損
傷が少なく、より良好な反射鏡の製作が可能である。
【0018】<実施例3>図3は、離型膜4上に、薄膜
5を形成した実施例である。薄膜5は、たとえば、金、
あるいは白金などを蒸着したものでよい。図3では、離
型膜4の上から薄膜5が形成されているが、薄膜5の材
料と金型2との接着性が弱い場合は、離型膜4を省き直
接金型2に薄膜5を形成してもよい。樹脂3の硬化後薄
膜5は樹脂3に転写され、X線反射面が形成される。他
は実施例1と同様である。
【0019】本実施例によれば、薄膜5によりX線反射
面を形成するため、より高い反射率を有する反射鏡の製
作が可能である。
【0020】<実施例4>以上の実施例でも、樹脂3の
硬化による体積変化による形状精度の劣化は抑えられる
が、さらに樹脂3の層の厚みを薄くする方がより高い形
状精度を得られる。ウォルター型反射鏡のように、内径
が一様に変化する形状を持つ反射鏡を製作する場合に
は、図4、および図5に示すような方法を用いて、樹脂
層の厚みを薄くすることができる。図4では、樹脂3の
硬化時に金型2およびレプリカ1を、支持台6を用いて
内径の細い方を上にして鉛直に保持し、加圧装置7によ
りレプリカ1を図中矢印の方向に押し下げる圧力を加え
る。あるいは、図5に示されたように、レプリカ1を内
径の細い方を下にして支持台8を用いて鉛直に支持し、
金型2を設置する。このようにすれば、金型2の自重に
よりレプリカ1に金型2が押しつけられ、樹脂層の厚み
をさらに薄くすることができる。
【0021】以上、本発明のいくつかの実施例を述べ
た。ここに述べた実施例の組み合わせも本発明に含まれ
るものとする。
【0022】
【発明の効果】本発明により、反射面の面粗さが少な
い、かつ高い形状精度,反射率を有するX線反射鏡を容
易に製作することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な断面図。
【図2】離型膜を付加した場合の本発明の一実施例の断
面図。
【図3】X線反射率を向上させる薄膜を付加した場合の
本発明の一実施例の断面図。
【図4】充填する樹脂の層をさらに薄くするための一方
法を示す説明図。
【図5】充填する樹脂の層をさらに薄くするための一方
法を示す説明図。
【符号の説明】
1…レプリカ、2…金型、3…樹脂。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 達男 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の金型からレプリカを製作し、前記レ
    プリカ上に第2の金型を用いて新たにX線反射面を形成
    することを特徴とするX線反射鏡製作方法。
  2. 【請求項2】第1の金型からレプリカを製作し、前記レ
    プリカ上に、第1の金型に比べ高い製作精度を有する第
    2の金型を用いて新たにX線反射面を形成することを特
    徴とするX線反射鏡製作方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、前記第1の金
    型により製作するレプリカ材料がガラスであるX線反射
    鏡製作方法。
  4. 【請求項4】請求項1または2において、前記第1の金
    型により製作するレプリカ材料が金属であるX線反射鏡
    製作方法。
  5. 【請求項5】請求項1または2において、前記第1の金
    型により製作するレプリカ材料が高分子化合物であるX
    線反射鏡製作方法。
  6. 【請求項6】請求項3,4または5において、前記第1
    の金型により製作されたレプリカと第2の金型との間に
    樹脂を充填してX線反射面を形成するX線反射鏡製作方
    法。
  7. 【請求項7】請求項6において、前記充填材料としてエ
    ポキシ樹脂を用いるX線反射鏡製作方法。
  8. 【請求項8】請求項1ないし7のいずれかにおいて、前
    記第2の金型上に離型膜を形成することにより、前記X
    線反射面と前記第2の金型との剥離を容易にしたX線反
    射鏡製作方法。
  9. 【請求項9】請求項8において、前記離型膜がシリコン
    オイルであるX線反射鏡製作方法。
  10. 【請求項10】請求項8または9において、前記離型膜
    の上に薄膜を形成し、この薄膜を樹脂に転写してX線反
    射面形成を行うX線反射鏡製作方法。
  11. 【請求項11】請求項10において、前記離型膜上に金
    属を蒸着することにより薄膜形成を行うX線反射鏡製作
    方法。
  12. 【請求項12】請求項10または11において、前記薄
    膜材料が金であるX線反射鏡製作方法。
  13. 【請求項13】請求項10または11において、前記薄
    膜材料が白金であるX線反射鏡製作方法。
  14. 【請求項14】請求項1ないし13のいずれかの製作方
    法により製作されたX線反射鏡。
JP19506492A 1992-07-22 1992-07-22 X線反射鏡製作方法 Pending JPH0634798A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007123294A1 (en) * 2006-04-24 2007-11-01 Wonkwang University Center For Industry-Academy Cooperation Master mandrel used for fabricating x-ray mirrors and replication mehtod using the master mandrel

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007123294A1 (en) * 2006-04-24 2007-11-01 Wonkwang University Center For Industry-Academy Cooperation Master mandrel used for fabricating x-ray mirrors and replication mehtod using the master mandrel
KR100781309B1 (ko) * 2006-04-24 2007-12-03 원광대학교산학협력단 엑스선 미러복제코어 및 그 미러복제코어를 이용한 엑스선미러 복제 방법

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