JPH06347846A - 有機非線形光学材料及びそれを用いた光機能性素子 - Google Patents

有機非線形光学材料及びそれを用いた光機能性素子

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JPH06347846A
JPH06347846A JP5140736A JP14073693A JPH06347846A JP H06347846 A JPH06347846 A JP H06347846A JP 5140736 A JP5140736 A JP 5140736A JP 14073693 A JP14073693 A JP 14073693A JP H06347846 A JPH06347846 A JP H06347846A
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JP
Japan
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organic
ring
optical
nonlinear optical
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Application number
JP5140736A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Kagawa
博之 香川
Masakazu Sagawa
雅一 佐川
Atsushi Tsunoda
角田  敦
Makoto Kaji
誠 鍛冶
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
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  • Nitrogen- Or Sulfur-Containing Heterocyclic Ring Compounds With Rings Of Six Or More Members (AREA)
  • Hydrogenated Pyridines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】非線形光学特性が大きい有機非線形光学材料及
びそれを用いた光機能性素子の提供。 【構成】 式〔1〕 【化11】 X−Ar−A …〔1〕 〔但し、Arは置換されていてもよいπ電子共役構造を
有する原子団、Aは電子吸引性を有する有機基、XはN
を含む6員環以上の飽和複素環(但し、スピロ化合物を
除く)を示す。〕で表される化合物からなる有機非線形
光学材料とそれを用いた光機能性素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有機非線形光学材料及び
それを用いた光機能性素子に関する。
【0002】
【従来の技術】非線形光学材料は、レーザー光などの強
い電磁場との相互作用により2次、3次の非線形応答を
示す材料であり、高調波発生、光混合、光パラメトリッ
ク発振、光変調、光スイッチなどの多くの素子機能を有
することから、レーザーの波長変換素子や光コンピュー
ティング用素子として、光通信の分野で重要な役割を占
めるものと注目を浴びている。
【0003】従来、非線形光学材料は、ニオブ酸リチウ
ム(LiNbO3)、リン酸2水素カリウム(KD
P)、砒素化ガリウム(GaAs)などの無機材料およ
び半導体材料が主に検討されてきた。しかし、これらの
材料はその非線形光学定数が小さいこと、低い対レーザ
ー光破壊しきい値、潮解性、応答速度などの点において
問題が多い。
【0004】これに対し有機化合物は非線形光学定数が
大きく、応答速度の速い材料が得られる可能性があるこ
とから、近年では有機化合物系の非線形光学材料の研
究、開発が各方面で盛んに進められている。有機系の非
線形光学材料としては、メチルパラニトロアニリン(M
NA)、メチルパラニトロ−N−オキサイドピリジン
(POM)などの、非線形光学特性の優れた材料が既に
見出されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、非線形光学素
子に用いる材料として十分な機能を有する材料は見出さ
れておらず、より高特性な有機非線形光学材料の開発が
強く望まれている。
【0006】本発明の目的は、非線形光学特性が大きい
有機非線形光学材料及びそれを用いた光機能性素子を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、含窒素飽和複素環系化合物を設計、合成し、その非
線形光学特性の評価を行った。その結果、該複素環系化
合物は大きな非線形光学特性を有していることを見出
し、本発明に到達した。本発明の要旨は次の通りであ
る。
【0008】(1) 式〔1〕
【0009】
【化7】 X−Ar−A …〔1〕 〔但し、Arは置換されていてもよいπ電子共役構造を
有する原子団、Aは電子吸引性を有する有機基、XはN
を含む6員環以上の飽和複素環(但し、スピロ化合物を
除く)を示す。〕で表される化合物からなることを特徴
とする有機非線形光学材料。
【0010】前記式〔1〕において、Arがベンゼン
環、ナフタレン環、アントラセン環から選ばれる炭化水
素系芳香族、ベンゾキノン環、ナフトキノン環、アント
ラキノン環、ピロール環、イミダゾール環、インドール
環、キノリン環、フェナジン環に代表される複素環、も
しくはシンナミル基から選ばれるπ共役原子団で示され
る化合物である。
【0011】またArが、電子吸引性を有する置換基A
以外に、ニトロ基、シアノ基、イソシアネート基、カル
ボキシ基、アルキルスルホニル基、アリルスルホニル
基、アルキルスルフィニル基、アリルスルフィニル基、
アシルアミノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、
アシルオキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アリル
オキシカルボニル基、アルキル基、アリル基、アルコキ
シ基、アリルオキシ基、アルキルオキシスルホニル基、
アリルオキシスルホニル基、アルキルチオ基、アリルチ
オ基、ヒドロキシ基、チオール基、ハロゲン原子から選
ばれる置換基により置換されている化合物である。
【0012】(2) 式〔2〕
【0013】
【化8】
【0014】〔但し、Aは電子吸引性を有する有機基、
Rはニトロ基、シアノ基、イソシアネート基、カルボキ
シ基、アルキルスルホニル基、アリルスルホニル基、ア
ルキルスルフィニル基、アリルスルフィニル基、アシル
アミノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、アシル
オキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アリルオキシ
カルボニル基、アルキル基、アリル基、アルコキシ基、
アリルオキシ基、アルキルオキシスルホニル基、アリル
オキシスルホニル基、アルキルチオ基、アリルチオ基、
ヒドロキシ基、チオール基、ハロゲン原子から選ばれる
有機基、XはNを含む6員環以上の飽和複素環(但し、
スピロ化合物を除く)を示す。〕で表される化合物から
なることを特徴とする有機非線形光学材料。
【0015】前記式〔2〕において、Aがニトロ基、シ
アノ基、イソシアネート基、カルボキシ基、アルキルス
ルホニル基、アリルスルホニル基、アシル基、ホルミル
基、ハロゲン原子から選ばれる置換基である化合物であ
る。
【0016】また、前記式〔2〕において、Xがスピロ
化合物以外のピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チ
オモルホリン誘導体である化合物である。
【0017】(3) 式〔3〕
【0018】
【化9】
【0019】〔但し、Aは電子吸引性を有する有機基、
Rはニトロ基、シアノ基、イソシアネート基、カルボキ
シ基、アルキルスルホニル基、アリルスルホニル基、ア
ルキルスルフィニル基、アリルスルフィニル基、アシル
アミノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、アシル
オキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アリルオキシ
カルボニル基、アルキル基、アリル基、アルコキシ基、
アリルオキシ基、アルキルオキシスルホニル基、アリル
オキシスルホニル基、アルキルチオ基、アリルチオ基、
ヒドロキシ基、チオール基、ハロゲン原子から選ばれる
有機性置換基、XはNを含む6員環以上の飽和複素環
(但し、スピロ化合物を除く)を示す。〕で表される化
合物からなることを特徴とする有機非線形光学材料。
【0020】前記式〔3〕において、Aがニトロ基、シ
アノ基、イソシアネート基、カルボキシ基、アルキルス
ルホニル基、アリルスルホニル基、アシル基、ホルミル
基、ハロゲン原子から選ばれる置換基である化合物であ
る。
【0021】また、前記式〔3〕において、Xがスピロ
化合物以外のピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チ
オモルホリン誘導体である化合物である。
【0022】本発明の非線形光学材料は、1mm以上の
単結晶、高分子分散体、もしくは高分子重合体中に分散
させ強電解中で配向させたものを用いることができる。
【0023】前記有機非線形光学材料を分散させる高分
子重合体としては、アクリル酸、メチルアクリレート,
エチルアクリレート,ブチルアクリレート,メタクリル
酸,メチルメタクリレート,エチルメタクリレート,シ
クロヘキシルメタクリレート,フェニルメタクリレー
ト,スチレン誘導体などに代表されるモノマーを重合さ
せた高分子重合体が用いられる。
【0024】また、該分散体は、あらかじめモノマー中
に非線形媒体を分散させ、強電界下において非線形材料
を配向させながら前記モノマーを重合させることによっ
ても得ることができる。さらにまた、前記非線形材料を
分散させたモノマーを重合させた後に、該高分子重合体
のガラス転移温度以上に加熱し、強電界下で徐冷するこ
とによって得ることもできる。
【0025】本発明の含窒素飽和複素環系化合物の代表
的な例としては、4−(3,3−ジメチルピペリジノ)
フェニルメチルスルホン、4−(4−ヒドロキシピペリ
ジノ)フェニルメチルスルホン、4−[1−〔2−(2
−ヒドロキシエトキシ)エチル〕ピペラジノ〕フェニル
メチルスルホン、4−(2,6−ジメチルモルホリノ)
フェニルメチルスルホン、4−〔3−ヒドロキシメチ
ル)ピペリジノ〕フェニルメチルスルホン、4−(N−
メチルホモピペラジノ)フェニルメチルスルホン、4−
〔1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジノ〕フェニル
メチルスルホン、4−(1−ベンジルピペラジノ)フェ
ニルメチルスルホン、4−(3,3−ジメチルピペリジ
ノ)アセトフェノン、4−(4−ヒドロキシピペリジ
ノ)アセトフェノン、4−[1−〔2−(2−ヒドロキ
シエトキシ)エチル〕ピペラジノ〕アセトフェノン、4
−(2,6−ジメチルモルホリノ)アセトフェノン、4
−〔3−ヒドロキシメチル)ピペリジノ〕アセトフェノ
ン、4−(N−メチルホモピペラジノ)アセトフェノ
ン、4−〔1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジノ〕
アセトフェノン、4−〔1−(2−メトキシフェニル)
ピペラジノ〕アセトフェノン、4−(1−ベンジルピペ
ラジノ)アセトフェノン、4−〔3−ヒドロキシメチ
ル)ピペリジノ〕ベンゾニトリル、4−(N−メチルホ
モピペラジノ)ベンゾニトリル、4−〔1−(2−ヒド
ロキシエチル)ピペラジノ〕ベンゾニトリル、4−〔1
−(2−メトキシフェニル)ピペラジノ〕ベンゾニトリ
ル、4−(1−ベンジルピペラジノ)ベンゾニトリル、
4−〔3−ヒドロキシメチル)ピペリジノ〕ニトロベン
ゼン、4−〔1−(2−メトキシフェニル)ピペラジ
ノ〕ニトロベンゼン、4−〔3−ヒドロキシメチル)ピ
ペリジノ〕ベンズアルデヒド、4−(N−メチルホモピ
ペラジノ)ベンズアルデヒド、4−〔1−(2−ヒドロ
キシエチル)ピペラジノ〕ベンズアルデヒド、4−〔1
−(2−メトキシフェニル)ピペラジノ〕ベンズアルデ
ヒド、4−(1−ベンジルピペラジノ)ベンズアルデヒ
ド、4−チオモルホリノアセトフェノン、4−モルホリ
ノベンゾニトリル、4−(4−ヒドロキシ−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジノ)ベンゾニトリル、4−
(4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジノ)ニトロベンゼン、3−メチル−4−ピペリジノニ
トロベンゼン、4−(2,6−ジメチルピペリジノ)ニ
トロベンゼン、4−(1−メチルピペラジノ)アセトフ
ェノンなどが挙げられる。
【0026】次に前記含窒素飽和複素環系化合物の合成
方法について説明する。
【0027】該含窒素飽和複素環系化合物は、式〔4〕
に示す反応によって容易に合成することができる。
【0028】
【化10】
【0029】式中、Lはハロゲン原子に代表されるよう
な非常に高い脱離能を有する置換基である。Arは少な
くとも1つのAで表される電子吸引性を有する有機性置
換基により置換されているπ電子共役構造を有する原子
団、XはNを含む6員環以上の飽和複素環(但し、スピ
ロ化合物を除く)である。
【0030】塩基としては、トリエチルアミン,ピリジ
ンなどの有機塩基、n−ブチルリチウム,リチウムジイ
ソプロピルアミドなどの有機金属塩基、水酸化ナトリウ
ム,炭酸カリウムなどの無機塩基が挙げられる。
【0031】また、溶媒としてはジエチルエーテル,
N,N−ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキサイ
ドなどのような高極性溶媒、n−ヘキサンのような低極
性溶媒が用いられる。
【0032】なお、本願の有機非線形光学材料の合成方
法は、上記以外に公知の合成方法によって行ってもよ
い。
【0033】前記有機非線形光学材料を用いて下記に示
すような光機能性素子を得ることができる。
【0034】(4) 前記式〔1〕で表される化合物の
1mm角以上の単結晶または前記化合物が透明な高分子
重合体中に分散され強電界中で配向させた分散体からな
り、前記単結晶または分散体が光の共振器中に保持され
てなる光機能性素子。
【0035】(5) 光源と、該光源からの光を集光す
る集光手段と、該集光手段により集光された光を受けて
第2高調波を発生する高調波発生手段を備えた光機能性
素子であって、前記高調波発生手段の光路内は、前記式
〔1〕で表される化合物の単結晶または該化合物を透明
な高分子重合体中に分散させ強電界中で配向させた分散
体である光機能性素子。
【0036】(6) 前記単結晶または高分子分散体
が、クラッド層で囲まれた光導波路からなる光機能性素
子。
【0037】(7) 前記単結晶または高分子分散体
が、基板上に形成された光導波路からなる光機能性素
子。
【0038】前記有機非線形光学材料を分散する透明な
高分子重合体としては、波長が400nm以上の光に吸
収を持たないものがよい。
【0039】(8) 電気光学効果により光信号のスイ
ッチングや変調を行う電気光学素子であって、該光学素
子の光路内は、前記式〔1〕で表される化合物の単結晶
または該化合物を透明な高分子重合体中に分散させ強電
界中で配向させた分散体を有する電気光学素子。
【0040】図1〜3は、本発明の有機非線形光学材料
を用いた光機能性素子の模式斜視図である。図1,2で
は非線形光学材料2はクラッド層1で囲まれている。図
3では基板3の上に非線形光学材料2が形成されてい
る。
【0041】図4〜6は、本発明の光機能性素子を応用
した光波長変換装置の模式構成図である。図において、
光源5からのレーザー光は本発明の光機能性素子6と半
透過鏡4によって光の波長が変換される。なお、7は偏
光板、8は入射光、9は出射光を示す。更に、10は反
射鏡、11は帰還光、12は他の入射光をそれぞれ示
す。
【0042】図7は、本発明の光機能性素子を応用した
光波長変換装置の構成の一例を示す模式図である。前記
有機非線形材料の単結晶またはその高分子分散体のコア
とそれを囲むクラッド層を備えたSHG素子25に、レ
ーザーダイオード21からのレーザー光26(GaAl
As半導体レーザー光:波長0.88〜0.75μm)を
コリメーター22、アナモルフィックプリズムペア23
および集光レンズ24を介して透過させることにより、
青色光(波長0.44〜0.37μm)の第2次高調波
(SHG)を得ることができる。
【0043】本発明のSHG素子25を用いることによ
り、カットオフ波長が短かく、耐レーザー光性に優れた
光波長変換装置が得られる。
【0044】図8は本発明の有機非線形光学材料を応用
した共振器型波長変換装置の一例である。レンズ27を
介したレ−ザダイオ−ド21からの励起光31によりN
d:YAGロッド28を励起させ、そこから発生した基
本波29を本発明の非線形光学材料2と凹ミラ−30を
介し出射光9に変換する。
【0045】図9は本願の有機非線形光学材料を利用し
た電気光学素子の一例である。基板3上に形成された非
線形光学材料2を組成物とする光導波路に、電極32及
び変調電源33により電圧を印加することにより、入射
光8に変調を行い出射光9を得る。
【0046】本発明の有機非線形材料は、有機溶媒中か
ら結晶を析出させる方法、ブリッジマン法、チョクラル
スキー法、昇華法などを用いて単結晶を作製し、切断、
研磨することにより波長変換素子として用いることがで
きる。また、チェレンコフタイプもしくは擬似位相整合
タイプの非線形デバイスとしても用いることが可能であ
る。
【0047】本発明の有機非線形材料は光整流、光混
合、パラメトリック増幅器等の2次非線形デバイスに応
用できる。
【0048】更に本発明の有機非線形材料は、第3高調
波発生、カーシャッター、光混合、光双安定性を利用し
た光メモリ、光演算素子などの3次非線形デバイスに応
用することができる。
【0049】
【作用】本発明の含窒素飽和複素環系化合物の非線形光
学特性ついて、分子単独の超分極率、最低励起エネルギ
ーおよび分子間相互作用の計算及び理論計算による該有
機非線形光学材料を構成要素とする光機能性素子の素子
特性など種々の検討を行った。
【0050】その結果、本発明の有機非線形光学材料が
優れた非線形特性を示すのは、該化合物中に有する含窒
素飽和複素環が分子単独の非線形光学特性を表す超分極
率に有効に作用しているためであることが判明した。
【0051】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づきその合成法、
評価法も含め詳細に説明する。
【0052】〔実施例 1〕4−フルオロフェニルメチ
ルスルホン(2.16g),3−ジメチルピペリジン
(1.70ml)、炭酸カリウム(1.71g)とジメチ
ルスルホキサイド(4.5ml)とをフラスコに入れ、
約50℃で加熱撹拌した。24時間撹拌後、反応液に酢
酸エチルを加え水洗後、有機層を分離した後溶媒を溜去
し、目的の化合物4−(3,3−ジメチルピペリジノ)
フェニルメチルスルホン(2.80g,84.7%)を得
た。
【0053】融点:67℃、吸収極大:270.5nm
(塩化メチレン中)で、元素分析の結果はC;62.7
%、H;7.75%、N;4.99%、S;12.2%
(計算値C;62.9%、H;7.92%、N;5.24
%、S;12.0%)である。
【0054】〔実施例 2〕4−フルオロフェニルメチ
ルスルホン(2.16g)、4−ヒドロキシピペリジン
(1.25g)、炭酸カリウム(1.71g)とを用い、
実施例1と同様にして目的の4−(4−ヒドロキシピペ
リジノ)フェニルメチルスルホン(2.34g,74.0
%)を得た。
【0055】融点:138℃、吸収極大:285.7n
m(塩化メチレン中)で、元素分析の結果は、C;6
0.4%、H;6.72%、N;5.60%、S;13.3
%(計算値C;60.2%、H;7.16%、N;5.8
5%、S;13.4%)である。
【0056】〔実施例 3〕4−フルオロフェニルメチ
ルスルホン(2.16g)、1−[2−(2−ヒドロキ
シエトキシ)エチル]ピペラジン(2.00ml)、炭
酸カリウム(1.71g)とを用い同様にして目的の4
−{1−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]ピ
ペラジノ}フェニルメチルスルホン(1.276g,3
1.3%)を得た。
【0057】融点:97℃、吸収極大:283.1nm
(塩化メチレン中)で、元素分析の結果は、C;54.
7%、H;7.29%、N;8.71%、S;9.80%
(計算値C;54.9%、H;7.37%、N;8.53
%、S;9.76%)である。
【0058】〔実施例 4〕4−フルオロフェニルメチ
ルスルホン(2.16g)、2,6−ジメチルモルホリン
(1.50ml)、炭酸カリウム(1.71g)とを用
い、実施例1と同様にして目的の4−(2,6−ジメチ
ルモルホリノ)フェニルメチルスルホン(1.53g,
75.7%)を得た。
【0059】融点:110℃、吸収極大:282.5n
m(塩化メチレン中)で、元素分析の結果は、C;5
8.2%、H;7.19%、N;4.99%、S;11.8
%(計算値C;58.0%、H;7.11%、N;5.2
0%、S;11.9%)である。
【0060】〔実施例 5〕4−フルオロフェニルメチ
ルスルホン(2.16g)、3−ピペリジンメタノ−ル
(1.39g)、炭酸カリウム(1.71g)とを用い、
実施例1と同様にして目的の4−[3−ヒドロキシメチ
ル)ピペリジノ]フェニルメチルスルホン(2.22
g,72.3%)を得た。
【0061】融点:76℃、吸収極大:284.4nm
(塩化メチレン中)で、元素分析の結果は、C;57.
9%、H;7.08%、N;5.11%、S;11.7%
(計算値C;58.0%、H;7.11%、N;5.20
%、S;11.9%)である。
【0062】〔実施例 6〕4−フルオロフェニルメチ
ルスルホン(4.30g)、N−メチルホモピペラジン
(3.07g)、炭酸カリウム(3.41g)とを用い、
実施例1と同様にして目的の4−(N−メチルホモピペ
ラジノ)フェニルメチルスルホン(5.37g,81.0
%)を得た。
【0063】融点:95℃、吸収極大:287.6nm
(塩化メチレン中)で、元素分析の結果は、C;58.
1%、H;7.62%、N;10.2%、S;12.1%
(計算値C;58.2%、H;7.51%、N;10.4
%、S;11.9%)である。
【0064】〔実施例 7〕4−フルオロフェニルメチ
ルスルホン(2.15g)、1−(2−ヒドロキシエチ
ル)ピペラジン(4.52ml)、炭酸カリウム(1.7
1g)とを用い、実施例1と同様にして目的の4−[1
−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジノ]フェニルメチ
ルスルホン(1.32g,37.7%)を得た。
【0065】融点:112℃、吸収極大:283.4n
m(塩化メチレン中)で、元素分析の結果は、C;5
5.0%、H;7.15%、N;9.98%、S;11.1
%(計算値C;54.9%、H;7.09%、N;9.8
5%、S;11.3%)である。
【0066】〔実施例 8〕4−フルオロフェニルメチ
ルスルホン(2.15g)、1−ベンジルピペラジン
(2.15mlg)、炭酸カリウム(1.71g)とを用
い、実施例1と同様にして目的の4−(1−ベンジルピ
ペラジノ)フェニルメチルスルホン(2.62g,64.
2%)を得た。
【0067】融点:124℃、吸収極大:284.4n
m(塩化メチレン中)で、元素分析の結果は、C;6
5.5%、H;6.79%、N;8.71%、S;9.61
%(計算値C;65.4%、H;6.71%、N;8.4
8%、S;9.70%)である。
【0068】〔実施例 9〕4−フルオロアセトフェノ
ン(1.50ml)、3,3−ジメチルピペリジン(1.
70ml)、炭酸カリウム(1.71g)とを用い、実
施例1と同様にして目的の4−(3,3−ジメチルピペ
リジノ)アセトフェノン(1.64g,65.2%)を得
た。
【0069】元素分析の結果は、C;78.0%、H;
9.06%、N;6.21%(計算値C;77.9%、
H;9.15%、N;6.05%)である。
【0070】〔実施例 10〕4−フルオロアセトフェ
ノン(1.50ml)、4−ヒドロキシピペリジン(1.
25g)、炭酸カリウム(1.71g)とを用い、実施
例1と同様にして目的の4−(4−ヒドロキシピペリジ
ノ)アセトフェノン(1.60g,58.7%)を得た。
【0071】融点:129℃、吸収極大:326.0n
m(塩化メチレン中)で、元素分析の結果は、C;7
1.1%、H;7.79%、N;6.51%(計算値C;
71.2%、H;7.81%、N;6.39%)である。
【0072】〔実施例 11〕4−フルオロアセトフェ
ノン(1.50g)、1−[2−(2−ヒドロキシエト
キシ)エチル]ピペラジン(2.00ml)、炭酸カリ
ウム(1.71g)とを用い、実施例1と同様にして目
的の4−{1−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチ
ル]ピペラジノ}アセトフェノン(1.03g,28.4
%)を得た。
【0073】融点:94℃、吸収極大:322.2nm
(塩化メチレン中)で、元素分析の結果は、C;65.
5%、H;8.31%、N;9.79%(計算値C;6
5.7%、H;8.27%、N;9.58%)である。
【0074】〔実施例 12〕4−フルオロアセトフェ
ノン(1.50ml)、2,6−ジメチルモルホリン
(1.53ml)、炭酸カリウム(1.71g)とを用
い、実施例1と同様にして目的の4−(2,6−ジメチ
ルモルホリノ)アセトフェノン(1.93g,68.5
%)を得た。
【0075】元素分析の結果は、C;72.3%、H;
8.10%、N;5.81%(計算値C;72.1%、
H;8.21%、N;6.00%)である。
【0076】〔実施例 13〕4−フルオロアセトフェ
ノン(3.00g)、3−ピペリジンメタノ−ル(2.8
4g)、炭酸カリウム(3.41g)とを用い、実施例
1と同様にして目的の4−[3−ヒドロキシメチル)ピ
ペリジノ]アセトフェノン(3.95g,68.5%)を
得た。
【0077】吸収極大:329.8nm(塩化メチレン
中)で、元素分析の結果は、C;71.9%、H;8.4
3%、N;6.19%(計算値C;72.1%、H;8.
21%、N;6.00%)である。
【0078】〔実施例 14〕4−フルオロアセトフェ
ノン(3.00ml)、N−メチルホモピペラジン(3.
07ml)、炭酸カリウム(3.41g)とを用い、実
施例1と同様にして目的の4−(N−メチルホモピペラ
ジノ)アセトフェノン(0.900g,11.6%)を得
た。
【0079】融点:73℃、吸収極大:335.3nm
(塩化メチレン中)で、元素分析の結果は、C;71.
9%、H;8.78%、N;11.8%(計算値C;7
2.1%、H;8.65%、N;12.0%)である。
【0080】〔実施例 15〕4−フルオロアセトフェ
ノン(4.30g)、1−(2−ヒドロキシエチル)ピ
ペラジン(2.84g)、炭酸カリウム(3.41g)と
を用い、実施例1と同様にして目的の4−[1−(2−
ヒドロキシエチル)ピペラジノ]アセトフェノン(5.
40g,81.0%)を得た。
【0081】融点:129℃、吸収極大:321.5n
m(塩化メチレン中)で、元素分析の結果は、C;6
7.5%、H;8.38%、N;11.1%(計算値C;
67.7%、H;8.12%、N;11.3%)である。
【0082】〔実施例 16〕4−フルオロアセトフェ
ノン(3.00ml)、1−(2−メトキシフェニル)
ピペラジン(4.76g)、炭酸カリウム(3.41g)
とを用い、実施例1と同様にして目的の4−[1−(2
−メトキシフェニル)ピペラジノ]アセトフェノン
(3.08g,40.0%)を得た。
【0083】融点:158℃、吸収極大:322.2n
m(塩化メチレン中)で、元素分析の結果は、C;7
6.8%、H;7.31%、N;9.81%(計算値C;
77.1%、H;7.19%、N;9.99%)である。
【0084】〔実施例 17〕4−フルオロアセトフェ
ノン(3.50ml)、1−ベンジルピペラジン(5m
l)、炭酸カリウム(3.98g)とを用い、実施例1
と同様にして目的の4−(1−ベンジルピペラジノ)ア
セトフェノン(2.30g,27.6%)を得た。
【0085】融点:98℃、吸収極大:323.1nm
(塩化メチレン中)で、元素分析の結果は、C;76.
4%、H;7.97%、N;9.81%(計算値C;7
6.6%、H;7.85%、N;9.92%)である。
【0086】〔実施例 18〕4−フルオロベンゾニト
リル(2.99g)、3−ピペリジンメタノ−ル(2.8
4g)、炭酸カリウム(3.41g)とを用い、実施例
1と同様にして目的の4−[3−ヒドロキシメチル)ピ
ペリジノ]ベンゾニトリル(4.52g,86.3%)を
得た。
【0087】元素分析の結果は、C;71.9%、H;
7.67%、N;12.8%(計算値C;72.2%、
H;7.46%、N;13.0%)である。
【0088】〔実施例 19〕4−フルオロベンゾニト
リル(2.99g)、N−メチルホモピペラジン(3.0
7g)、炭酸カリウム(3.41g)とを用い、実施例
1と同様にして目的の4−(N−メチルホモピペラジ
ノ)ベンゾニトリル(4.62g,86.9%)を得た。
【0089】融点:90℃、吸収極大:300nm(塩
化メチレン中)で、元素分析の結果は、C;72.3
%、H;8.01%、N;19.4%(計算値C;72.
5%、H;7.93%、N;19.5%)である。
【0090】〔実施例 20〕4−フルオロベンゾニト
リル(1.50g)、1−(2−ヒドロキシエチル)ピ
ペラジン(1.52ml)、炭酸カリウム(1.71g)
とを用い、実施例1と同様にして目的の4−[1−(2
−ヒドロキシエチル)ピペラジノ]ベンゾニトリル
(1.93g,67.6%)を得た。
【0091】融点:132℃、吸収極大:293.4n
m(塩化メチレン中)で、元素分析の結果は、C;6
7.4%、H;7.59%、N;18.1%(計算値C;
67.5%、H;7.41%、N;18.2%)である。
【0092】〔実施例 21〕4−フルオロベンゾニト
リル(3.00g)、1−(2−メトキシフェニル)ピ
ペラジン(4.76g)、炭酸カリウム(3.40g)と
を用い、実施例1と同様にして目的の4−[1−(2−
メトキシフェニル)ピペラジノ]ベンゾニトリル(5.
59g,77.1%)を得た。
【0093】融点:136℃、吸収極大:292.9n
m(塩化メチレン中)で、元素分析の結果は、C;7
3.5%、H;6.79%、N;9.50%(計算値C;
73.7%、H;6.53%、N;9.55%)である。
【0094】〔実施例 22〕4−フルオロベンゾニト
リル(3.49g)、1−ベンジルピペラジン(5m
l)、炭酸カリウム(3.98g)とを用い、実施例1
と同様にして目的の4−(1−ベンジルピペラジノ)ベ
ンゾニトリル(4.32g,54.1%)を得た。
【0095】融点:108℃、吸収極大:294.6n
m(塩化メチレン中)で、元素分析の結果は、C;7
7.8%、H;6.79%、N;15.4%(計算値C;
77.9%、H;6.90%、N;15.1%)である。
【0096】〔実施例 23〕4−フルオロニトロベン
ゼン(2.62g)、3−ピペリジンメタノ−ル(2.8
4g)、炭酸カリウム(3.41g)とを用い、実施例
1と同様にして目的の4−[3−ヒドロキシメチル)ピ
ペリジノ]ニトロベンゼン(5.05g,86.5%)を
得た。
【0097】融点:102℃、吸収極大:395.8n
m(塩化メチレン中)で、元素分析の結果は、C;6
0.8%、H;6.79%、N;12.1%(計算値C;
61.0%、H;6.83%、N;11.9%)である。
【0098】〔実施例 24〕4−フルオロニトロベン
ゼン(1.31g)、1−(2−メトキシフェニル)ピ
ペラジン(2.38g)、炭酸カリウム(1.71g)と
を用い、実施例1と同様にして目的の4−[1−(2−
メトキシフェニル)ピペラジノ]ニトロベンゼン(3.
39g,87.2%)を得た。
【0099】融点:158℃、吸収極大:387.1n
m(塩化メチレン中)で、元素分析の結果は、C;6
5.5%、H;6.02%、N;13.6%(計算値C;
65.2%、H;6.11%、N;13.4%)である。
【0100】〔実施例 25〕4−フルオロベンズアル
デヒド(2.65ml)、3−ピペリジンメタノ−ル
(2.84g)、炭酸カリウム(2.41g)とを用い、
実施例1と同様にして目的の4−[3−ヒドロキシメチ
ル)ピペリジノ]ベンズアルデヒド(4.03g,76.
6%)を得た。
【0101】元素分析の結果は、C;71.0%、H;
7.98%、N;6.38%(計算値C;71.2%、
H;7.81%、N;6.39%)である。
【0102】〔実施例 26〕4−フルオロベンズアル
デヒド(2.65ml)、N−メチルホモピペラジン
(3.07ml)、炭酸カリウム(3.41g)とを用
い、実施例1と同様にして目的の4−(N−メチルホモ
ピペラジノ)ベンズアルデヒド(1.71g,31.7
%)を得た。
【0103】融点:52℃、吸収極大:342.2nm
(塩化メチレン中)で、元素分析の結果は、C;71.
4%、H;8.59%、N;12.7%(計算値C;7
1.5%、H;8.31%、N;12.8%)である。
【0104】〔実施例 27〕4−フルオロベンズアル
デヒド(1.33ml)、1−(2−ヒドロキシエチ
ル)ピペラジン(1.52ml)、炭酸カリウム(1.7
1g)とを用い、実施例1と同様にして目的の4−[1
−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジノ]ベンズアルデ
ヒド(2.10g,74.1%)を得た。
【0105】元素分析の結果は、C;66.4%、H;
7.83%、N;11.8%(計算値C;66.6%、
H;7.74%、N;12.0%)である。
【0106】〔実施例 28〕4−フルオロベンズアル
デヒド(1.33ml)、1−(2−メトキシフェニ
ル)ピペラジン(2.38g)、炭酸カリウム(1.71
g)とを用い、実施例1と同様にして目的の4−[1−
(2−メトキシフェニル)ピペラジノ]ベンズアルデヒ
ド(2.23g,65.8%)を得た。
【0107】融点:129℃、吸収極大:332.6n
m(塩化メチレン中)で、元素分析の結果は、C;7
2.6%、H;6.96%、N;9.56%(計算値C;
72.9%、H;6.80%、N;9.45%)である。
【0108】〔実施例 29〕4−フルオロベンズアル
デヒド(3.09ml)、1−ベンジルピペラジン(5
ml)、炭酸カリウム(3.98g)とを用い、実施例
1と同様にして目的の4−(1−ベンジルピペラジノ)
ベンズアルデヒド(4.60g,57.0%)を得た。
【0109】融点:131℃で、元素分析の結果は、
C;76.9%、H;7.38%、N;9.86%(計算
値C;77.1%、H;7.19%、N;9.99%)で
ある。
【0110】〔実施例 30〕4−フルオロアセトフェ
ノン(1.50g)、チオモルホリン(1.00g)、炭
酸カリウム(2.00g)とを用い、実施例1と同様に
して目的の4−チオモルホリノアセトフェノンを得た。
【0111】元素分析の結果は、C;65.2%、H;
6.79%、N;6.21%、S;14.2%(計算値
C;65.1%、H;6.83%、N;6.33%、S;
14.5%)である。
【0112】〔実施例 31〕3−フルオロベンゾニト
リル(1.00g)、モルホリン(0.80g)、炭酸カ
リウム(1.80g)とを用い、実施例1と同様にして
目的の4−モルホリノベンゾニトリルを得た。
【0113】元素分析の結果は、C;69.9%、H;
6.71%、N;14.8%(計算値C;70.2%、
H;6.43%、N;14.9%)である。
【0114】〔実施例 32〕実施例5、11、13、
15、16、17、20、21、23、24、26、2
8で得られた化合物の、それぞれの粉末の第2高調波
(SHG)発生を観測した。実験はS.K.Kurtz、
T.T.Perryの方法(J.Appl.Phys.,
,3798(1968))に準じて行った。測定には
QスイッチYAGレーザー(波長1064nm)を光源
として用いた。該レーザー光を粉末のサンプルに照射し
たところ、波長532nmの緑色光が観測された。
【0115】さらに実施例5で得られた化合物の単結晶
を用い、レ−ザの波長変換素子を作製したところ、該波
長変換素子は有効に動作し、SHGが得られた。
【0116】〔実施例 33〕実施例1〜31で得られ
た化合物の、第3高調波(THG)の発生を観測した。
実験には、QスイッチYAGレ−ザ(波長1064n
m)と、そのSHG(波長532nm)を励起光源とし
た色素レーザー(波長681nm)とを用い、この10
64nmと681nmの光を差周波発生装置に導入し、
1900nmの赤外光に変換した。この1900nmの
光を実施例1〜31で得られた試料に照射したところ、
633nmのTHGが観測された。
【0117】〔実施例 34〕実施例1で得られた化合
物を用いて波長変換用素子を作製した。波長変換素子の
作製には、まず化合物を溶媒からの再結晶法により高純
度化した。
【0118】次に、高純度化された化合物を融解状態に
保ち、その中に中空のガラスキャピラリーを一端から侵
入させると、毛細管現象によりガラスキャピラリーの中
空部分に化合物が充填される。これを該化合物の融点よ
り低い温度雰囲気中へゆっくり引き出すことにより、ガ
ラスキャピラリーの中空部分に化合物の単結晶もしくは
多結晶が充填される。
【0119】充填した化合物が多結晶状態の場合は、該
ガラスキャピラリーを再度化合物の融点以上に加熱し、
次いで該融点より低い温度中に引き出すことにより化合
物を単結晶化させる。
【0120】上記のようにして作製した波長変換素子内
にレーザー光を入射したところ、該レーザー光の2分の
1波長の光の出射を確認した。
【0121】
【発明の効果】本発明の有機非線形材料は優れた非線形
特性を有しており、該有機非線形光学材料を用いること
により、半導体レーザー波長変換装置、光スイッチなど
に代表される光機能素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機非線形光学材料を用いた光機能性
素子の模式図である。
【図2】本発明の有機非線形光学材料を用いた他の光機
能性素子の模式図である。
【図3】本発明の有機非線形光学材料を用いた他の光機
能性素子の模式図である。
【図4】本発明の光機能性素子を応用した光波長変換装
置の模式構成図である。
【図5】本発明の光機能性素子を応用した他の光波長変
換装置の模式構成図である。
【図6】本発明の光機能性素子を応用した他の光波長変
換装置の模式構成図である。
【図7】本発明の非線形光学素子を応用した他の光波長
変換装置の模式構成図である。
【図8】本発明の有機非線形光学材料を応用した共振器
型光波長変換装置の模式構成図である。
【図9】本発明の有機非線形光学材料を用いた電気光学
素子の模式構成斜視図図である。
【符号の説明】
1…クラッド層、2…非線形光学材料、3…基板、4…
半透過鏡、5…光源、6…光機能性素子、7…偏光板、
8…入射光、9…出射光、10…反射鏡、11…帰還
光、12…他の入射光、21…レーザーダイオード、2
2…コリメーター、23…アナモルフィックプリズムペ
ア、24…集光レンズ、25…SHG素子、26…レー
ザー光、27…レンズ、28…Nd:YAGロッド、2
9…基本波、30…凹ミラ−、31…励起光、32…電
極、33…変調電源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 211/46 279/12 295/14 A Z G02F 1/035 1/313 8707−2K 1/37 9316−2K (72)発明者 角田 敦 茨城県日立市大みか町七丁目一番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 鍛冶 誠 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式〔1〕 【化1】 X−Ar−A …〔1〕 〔但し、Arは置換されていてもよいπ電子共役構造を
    有する原子団、Aは電子吸引性を有する有機基、XはN
    を含む6員環以上の飽和複素環(但し、スピロ化合物を
    除く)を示す。〕で表される化合物からなることを特徴
    とする有機非線形光学材料。
  2. 【請求項2】 前記式〔1〕において、Arがベンゼン
    環、ナフタレン環、アントラセン環から選ばれる芳香族
    環、ベンゾキノン環、ナフトキノン環、アントラキノン
    環、ピロール環、イミダゾール環、インドール環、キノ
    リン環、フェナジン環に代表される複素環、もしくはシ
    ンナミル基から選ばれるπ共役原子団である請求項1に
    記載の有機非線形光学材料。
  3. 【請求項3】 前記式〔1〕において、Arはニトロ
    基、シアノ基、イソシアネート基、カルボキシ基、アル
    キルスルホニル基、アリルスルホニル基、アルキルスル
    フィニル基、アリルスルフィニル基、アシルアミノ基、
    カルバモイル基、スルファモイル基、アシルオキシ基、
    アルキルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル
    基、アルキル基、アリル基、アルコキシ基、アリルオキ
    シ基、アルキルオキシスルホニル基、アリルオキシスル
    ホニル基、アルキルチオ基、アリルチオ基、ヒドロキシ
    基、チオール基、ハロゲン原子から選ばれる有機基によ
    り置換された請求項1または2に記載の有機非線形光学
    材料。
  4. 【請求項4】 式〔2〕 【化2】 〔但し、Aは電子吸引性を有する有機基、Rはニトロ
    基、シアノ基、イソシアネート基、カルボキシ基、アル
    キルスルホニル基、アリルスルホニル基、アルキルスル
    フィニル基、アリルスルフィニル基、アシルアミノ基、
    カルバモイル基、スルファモイル基、アシルオキシ基、
    アルキルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル
    基、アルキル基、アリル基、アルコキシ基、アリルオキ
    シ基、アルキルオキシスルホニル基、アリルオキシスル
    ホニル基、アルキルチオ基、アリルチオ基、ヒドロキシ
    基、チオール基、ハロゲン原子から選ばれる有機基、X
    はNを含む6員環以上の飽和複素環(但し、スピロ化合
    物を除く)を示す。〕で表される化合物からなることを
    特徴とする有機非線形光学材料。
  5. 【請求項5】 前記式〔2〕において、Aがニトロ基、
    シアノ基、イソシアネート基、カルボキシ基、アルキル
    スルホニル基、アリルスルホニル基、アシル基、ホルミ
    ル基、ハロゲン原子から選ばれる置換基である請求項4
    記載の有機非線形光学材料。
  6. 【請求項6】 前記式〔2〕において、Xがピペリジ
    ン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン誘導体で
    ある請求項4または5に記載の有機非線形光学材料。
  7. 【請求項7】 式〔3〕 【化3】 〔但し、Aは電子吸引性を有する有機基、Rはニトロ
    基、シアノ基、イソシアネート基、カルボキシ基、アル
    キルスルホニル基、アリルスルホニル基、アルキルスル
    フィニル基、アリルスルフィニル基、アシルアミノ基、
    カルバモイル基、スルファモイル基、アシルオキシ基、
    アルキルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル
    基、アルキル基、アリル基、アルコキシ基、アリルオキ
    シ基、アルキルオキシスルホニル基、アリルオキシスル
    ホニル基、アルキルチオ基、アリルチオ基、ヒドロキシ
    基、チオール基、ハロゲン原子から選ばれる有機性置換
    基、XはNを含む6員環以上の飽和複素環(但し、スピ
    ロ化合物を除く)を示す。〕で表される化合物からなる
    ことを特徴とする有機非線形光学材料。
  8. 【請求項8】 前記式〔3〕において、Aがニトロ基、
    シアノ基、イソシアネート基、カルボキシ基、アルキル
    スルホニル基、アリルスルホニル基、アシル基、ホルミ
    ル基、ハロゲン原子から選ばれる置換基である請求項7
    に記載の有機非線形光学材料。
  9. 【請求項9】 前記式〔3〕において、Xがピペリジ
    ン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン誘導体で
    ある請求項7または8に記載の有機非線形光学材料。
  10. 【請求項10】 式〔1〕 【化4】 X−Ar−A …〔1〕 〔但し、Arは置換されていてもよいπ電子共役構造を
    有する原子団、Aは電子吸引性を有する有機基、XはN
    を含む6員環以上の飽和複素環(但し、スピロ化合物を
    除く)を示す。〕で表される化合物の1mm角以上の単
    結晶または該化合物を透明な高分子重合体中に分散させ
    強電界中で配向させた分散体が光の共振器中に保持され
    てなることを特徴とする光機能性素子。
  11. 【請求項11】 光源と、該光源からの光を集光する集
    光手段と、該集光手段により集光された光を受けて第2
    高調波を発生する高調波発生手段を備えた光機能性素子
    であって、前記高調波発生手段の光路内は、式〔1〕 【化5】 X−Ar−A …〔1〕 〔但し、Arは置換されていてもよいπ電子共役構造を
    有する原子団、Aは電子吸引性を有する有機基、XはN
    を含む6員環以上の飽和複素環(但し、スピロ化合物を
    除く)を示す。〕で表される化合物の単結晶または該化
    合物を透明な高分子重合体中に分散させ強電界中で配向
    させた分散体であることを特徴とする光機能性素子。
  12. 【請求項12】 前記単結晶または高分子分散体が、ク
    ラッド層で囲まれた光導波路からなる請求項10または
    11に記載の光機能性素子。
  13. 【請求項13】 前記単結晶または高分子分散体が、基
    板上に形成された光導波路からなる請求項10または1
    1に記載の光機能性素子。
  14. 【請求項14】 前記有機非線形光学材料を分散する透
    明な高分子重合体が、波長が400nm以上の光に吸収
    を持たない重合体である請求項10〜12のいずれかに
    記載の光機能性素子。
  15. 【請求項15】 電気光学効果により光信号のスイッチ
    ングや変調を行う電気光学素子であって、該光学素子の
    光路内は、式〔1〕 【化6】 X−Ar−A …〔1〕 〔但し、Arは置換されていてもよいπ電子共役構造を
    有する原子団、Aは電子吸引性を有する有機基、XはN
    を含む6員環以上の飽和複素環(但し、スピロ化合物を
    除く)を示す。〕で表される化合物の単結晶または該化
    合物を透明な高分子重合体中に分散させ強電界中で配向
    させた分散体であることを特徴とする電気光学素子。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005118543A1 (ja) * 2004-06-03 2005-12-15 Ono Pharmaceutical Co., Ltd. キナーゼ阻害薬およびその用途
JP2007106746A (ja) * 2005-09-13 2007-04-26 Tosoh Corp 新規アリールホモピペラジン類、またはその塩と製造方法

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