JPH06346080A - 電気粘性流体 - Google Patents

電気粘性流体

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JPH06346080A
JPH06346080A JP16330893A JP16330893A JPH06346080A JP H06346080 A JPH06346080 A JP H06346080A JP 16330893 A JP16330893 A JP 16330893A JP 16330893 A JP16330893 A JP 16330893A JP H06346080 A JPH06346080 A JP H06346080A
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JP
Japan
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poly
solvent
amino acid
electrorheological fluid
electrorheological
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Pending
Application number
JP16330893A
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English (en)
Inventor
Makoto Sasaki
眞 佐々木
Takafumi Ishii
隆文 石井
Katsuhiko Haji
勝彦 土師
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
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Publication date
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Priority to EP94107814A priority patent/EP0625565B1/en
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水分の存在下でも性能が低下しない耐久性に
優れた電気粘性流体であって、特に均一な電気粘性流体
を開発する。 【構成】 一般式(I)で表されるポリ(α−アミノ
酸)0.1〜60重量%と溶媒40〜99.9重量%と
を含むことを特徴とする電気粘性流体により目的を達成
できる。 (ここでRは炭素数1〜30のアルキル基、アラルキル
基、アリール基、シクロアルキル基あるいはこれらの2
つ以上の混合基である。mは重合度を表し、5以上1万
以下である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気粘性流体に関するも
のであり、さらに詳しくは電界を印加することにより粘
性を制御できる電気粘性流体、特に均一な電気粘性流体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気粘性流体とは、一般に無機あるいは
高分子の粒子を電気絶縁性液体に分散させた懸濁液とし
て知られている。該流体は電界を印加することにより液
体状態から可塑的状態または固体状態へと急速かつ可逆
的に粘性が変化する。この現象はウインズロー効果と呼
ばれている。
【0003】一般に分散粒子は電界により表面が分極し
易いものが用いられており、例えば、無機系分散粒子と
しては、米国特許第3,047,507号、英国特許第
1,076,754号および特開昭61−44998号
公報にシリカが、特開昭62−95397号公報にゼオ
ライトが記載されている。また、高分子系粒子として
は、特開昭51−33783号公報にアルギン酸、カル
ボキシル基を有するグルコース、スルホン基を有するグ
ルコースが、特開昭53−93186号公報にジビニル
ベンゼンで架橋されたポリアクリル酸が、特開昭58−
179259号公報にレゾール型フェール樹脂が記載さ
れている。また、電気絶縁性液体としては、炭化水素系
オイル、シリコーンオイル、エステル系オイル、フッ素
系オイルなどが知られている。電気粘性流体の用途とし
ては、エンジンマウント、ショックアブソーバー、クラ
ッチなどへの応用が期待されている。
【0004】しかしながら、上記技術の電気粘性流体は
いずれも分散系であるため、粒子が沈降分離するという
問題があり、これが電気粘性流体の実用化を妨げている
主要な要因になっている。このため、均一系電気粘性流
体を開発する試みがなされている。メトキシベンジリデ
ンブチルアニリンなどの低分子液晶を用いた電気粘性流
体[Japanese Journal of Applied Physics 17, P1525
(1978) ]が研究されているが、電気粘性効果は非常に
低く実用に供するものではない。
【0005】これ以外にも、高分子液晶を含む均一溶液
が電気粘性効果を発現することが特公昭42−1131
5号公報に記載されている。さらに、ライオトロピック
高分子液晶として知られているポリ(γ−ベンジルL−
グルタメート)をジオキサン、テトラヒドロフラン、ク
レゾールのような低沸点極性溶媒あるいは塩化メチレ
ン、クロロホルムのような低沸点塩素系溶媒に溶解させ
た溶液が大きな電気粘性効果を発現することが、特開平
4−191511号公報、特開平4−266997号公
報、第16回液晶討論会予稿集P82(1990)に記
載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ポリ(γ−ベ
ンジル L−グルタメート)を用いた上記電気粘性流体
は、均一系であるため粒子の沈降という問題を回避で
き、かつ大きな電気粘性効果を発現するものであるが、
ポリ(γ−ベンジル L−グルタメート)は微量の水分
の影響で側鎖のエステル基が加水分解されて酸となり、
これが引き金となってポリマーの主鎖が容易に分解し性
能が低下するという問題点を生じるため、耐久性に乏し
く実用化は困難である。本発明は、水分の存在下でも性
能が低下しない耐久性に優れた電気粘性流体、特に均一
な電気粘性流体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題を
解決するために鋭意研究した結果、特定の液晶性高分子
成分を溶媒に混合することにより問題を解決できること
を見い出した。すなわち、本発明は下記の一般式(I)
(化2)で表されるポリ(α−アミノ酸)0.1〜60
重量%と溶媒40〜99.9重量%とを含むことを特徴
とする電気粘性流体に関する。
【0008】
【化2】
【0009】本発明で言う上記一般式(I)で表される
ポリ(α−アミノ酸)のRとしては、具体的には、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル
基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オ
レイル基などのアルキル基、フェニル基、ブチルフェニ
ル基などのアリール基、ベンジル基、ブチルベンジル基
などアラルキル基、シクロヘキシル基、ブチルシクロヘ
キシル基などのシクロアルキル基などが挙げられる。
【0010】これらの中では、特にRが炭素数の6〜1
6アルキル基、アラルキル基、アリール基、シクロアル
キル基、さらに特にRがオクチル基、デシル基、ドデシ
ル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基が、電気粘性流
体の溶媒として好ましく用いられる炭化水素系オイルあ
るいはエステル系オイルへの溶解性に優れるので、好ま
しい。また、ポリマー中のRは必ずしも同一でなくても
よい。
【0011】一般式(I)で表されるポリ(α−アミノ
酸)の重合度mとしては、5〜1万、好ましくは10〜
5000であり、5未満であると発現する電気粘性効果
が不十分であり、1万を超えると溶媒への溶解性が低下
する。一般式(I)で表されるポリ(α−アミノ酸)
は、対応するα−アミノ酸のホスゲンを用いたN−カル
ボキシアンハイドライドを経由する重合(NCA重合
法)で製造することができる。
【0012】本発明で言う溶媒とは、一般式(I)で表
されるポリ(α−アミノ酸)を溶解する溶媒が好まし
く、具体的には、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ク
レゾールなどの極性溶媒、塩化メチレン、クロロホル
ム、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼンなどの塩素
系溶媒、鉱油、アルキルベンゼン、アルキルナフタレ
ン、ポリアルファーオレフィンなどの炭化水素系オイ
ル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、セバチン
酸ジブチルなどのエステル系オイルなどが挙げられる。
また、これらを混合して用いてもよい。これらの中で
は、毒性、電流が流れにくいなどの観点から炭化水素系
オイルとエステル系オイルなどの電気絶縁性液体が好ま
しい。溶媒の沸点としては150℃以上あることが好ま
しく、150℃未満であると液体が蒸発し易く好ましく
ない。
【0013】本発明の電気粘性流体中の一般式(I)で
表されるポリ(α−アミノ酸)と溶媒の割合は、ポリ
(α−アミノ酸)が0.1〜60重量%、好ましくは
0.5〜40重量%であり、溶媒が99.9〜40重量
%、好ましくは99.5〜60重量%である。ポリ(α
−アミノ酸)の量が0.1重量%未満では十分な電気粘
性効果が得られず、60重量%を越えると溶解しにくく
なる。また、溶解しても電場が無いときの初期粘度が著
しく大きくなり実用上好ましくない。また、本発明の電
気粘性流体は、一般式(I)で表されるポリ(α−アミ
ノ酸)が均一に溶媒に溶解していることが特に好まし
く、また、この際必ずしも液晶相を呈していなくてもよ
く、液晶相を呈さない濃度でも大きな電気粘性効果を発
現する。
【0014】本発明の電気粘性流体は、特に均一な電気
粘性流体は優れた電気粘性効果を示すものであり、エン
ジンマウント、ショックアブソーバーなどの減衰装置、
クラッチ、トルクコンバーター、ブレーキシステム、バ
ルブ、ダンパー、サスペンション、アクチュエーター、
バイブレーター、インクジェットプリンター等の用途に
用いることができる。
【0015】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はそれらに限定されるものではない。 (実施例1)L−α−アミノミリスチン酸のホスゲンを
用いたNCA重合により合成した重合度1800のポリ
(L−α−アミノミリチリン酸)0.5gをα−メチル
ナフタレン9.5gに溶解させ、電気粘性流体(1)を
調製した。なお、重合度1800のポリ(L−α−アミ
ノミリチリン酸)はα−メチルナフタレンに完全に溶解
した。
【0016】次に、内筒の直径が16mm、外筒の直径
が18mmの電界印加装置付き二重円筒型回転粘度計を
用いて、印加電圧2kV/mm、せん断速度400s-1
での25℃における電気粘性流体(1)のトルク値を測
定した。また、その際の電流値も測定した。さらに、電
気粘性流体(1)に1重量%の水を添加し、攪拌下で5
0℃で300時間保持した後のトルクを同様にして測定
し、耐久性を調べた。さらに耐久性試験後、流体のGP
C分析を行い、ポリマーの分解の程度を調べた。結果を
表1に示した。なお、トルク値は、電界印加前と印加後
のトルクの差として求めた。
【0017】(実施例2)L−α−アミノラウリン酸の
ホスゲンを用いたNCA重合により合成した重合度20
00のポリ(L−α−アミノラウリン酸)0.5gをα
−メチルナフタレン9.5gに溶解させ電気粘性流体
(2)を調製した。なお、重合度2000のポリ(L−
α−アミノラウリン酸)はα−メチルナフタレンに完全
に溶解した。
【0018】次に、実施例1と同様な方法で電気粘性流
体(2)のトルク値と電流値および耐久性を測定した。
結果を表1に示した。
【0019】(比較例1)シグマケミカルカンパニー製
試薬の重合度が1600のポリ(γ−ベンジルL−グル
タメート)0.5gをo−ジクロルベンゼン9.5gに
溶解させ、電気粘性流体(3)を調製した。なお、重合
度1600のポリ(γ−ベンジル L−グルタメート)
はo−クロルベンゼンに完全に溶解した。次に、実施例
1と同様な方法で電気粘性流体(3)のトルク値と電流
値および耐久性を測定した。結果を表1に示した。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】実施例および比較例で明らかのように、
本発明のポリ(α−アミノ酸)は側鎖エステル基を有す
るポリ(γ−ベンジル L−グルタメート)に比べ水分
存在下での耐久性に優れ、トルク値の低下が認められな
い。また、GPCの分析よりポリマーの分解も起きてお
らず、耐加水分解性に優れていることが分かる。このよ
うに本発明の電気粘性流体は、均一系で優れた電気粘性
効果を示すものであり、エンジンマウント、ショックア
ブソーバー、クラッチ、トルクコンバーター、ブレーキ
システム、パワーステアリング、バルブ、ダンパー、サ
スペンション、アクチュエーター、パイプレーター、イ
ンキジェットプリンターなどの用途に用いることができ
るので、産業上の利用価値が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 30:02 40:14

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)(化1)で表されるポリ
    (α−アミノ酸)0.1〜60重量%と溶媒40〜9
    9.9重量%とを含むことを特徴とする電気粘性流体。 【化1】
JP16330893A 1993-05-21 1993-06-08 電気粘性流体 Pending JPH06346080A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16330893A JPH06346080A (ja) 1993-06-08 1993-06-08 電気粘性流体
EP97103393A EP0785248A1 (en) 1993-05-21 1994-05-20 Electro rheological fluid
EP94107814A EP0625565B1 (en) 1993-05-21 1994-05-20 Electro rheological fluid
DE69407476T DE69407476T2 (de) 1993-05-21 1994-05-20 Elektrorheologische Flüssigkeit
US08/570,198 US5679280A (en) 1993-05-21 1995-12-11 Electro rheological fluid

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