JPH06345904A - 水性インキのポリオレフィンへの印刷性を改善する方法 - Google Patents

水性インキのポリオレフィンへの印刷性を改善する方法

Info

Publication number
JPH06345904A
JPH06345904A JP5132029A JP13202993A JPH06345904A JP H06345904 A JPH06345904 A JP H06345904A JP 5132029 A JP5132029 A JP 5132029A JP 13202993 A JP13202993 A JP 13202993A JP H06345904 A JPH06345904 A JP H06345904A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyolefin
ethanol
adhesion
polymer
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5132029A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3337269B2 (ja
Inventor
Chen Bin-Lin
ビン−リン・チェン
A Barker James
ジェームズ・エイ・バーカー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Witco Corp
Original Assignee
Witco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US07/831,955 external-priority patent/US5232966A/en
Priority to US07/831,955 priority Critical patent/US5232966A/en
Priority to US08/059,011 priority patent/US5286525A/en
Priority to EP93303852A priority patent/EP0625540B1/en
Priority to DE69319581T priority patent/DE69319581T2/de
Priority to ES93303852T priority patent/ES2121055T3/es
Application filed by Witco Corp filed Critical Witco Corp
Priority to JP13202993A priority patent/JP3337269B2/ja
Publication of JPH06345904A publication Critical patent/JPH06345904A/ja
Publication of JP3337269B2 publication Critical patent/JP3337269B2/ja
Application granted granted Critical
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/16Nitrogen-containing compounds
    • C08K5/20Carboxylic acid amides

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Printing Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水性インキのポリオレフィンポリマーに対す
る付着性、とくに印刷性を改良する方法を提供する。 【構成】 ポリオレフィンに効果的な量のN−エタノー
ルエルカアミドまたはN−エタノールオレオアミドを含
有させることによってポリオレフィンに対する水性イン
キの印刷性を改善する方法。場合により、N−エタノー
ルエルカアミドまたはN−エタノールオレオアミドとと
もに微粉末無機物質を添加することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性インキのポリオレ
フィンポリマーに対する付着性の改良に関する。とく
に、本発明は、水性インキのポリオレフィンフィルムへ
の印刷性の改良に関する。本発明の重要な態様はN−エ
タノールエルカアミドおよび/またはN−エタノールオ
レオアミドを含有するポリオレフィンフィルムに対する
水性インキのすぐれた付着性である。
【0002】
【従来の技術】オレフィン系ホモポリマーおよびコポリ
マーは、フィルムや他の商品のような多くの物品の製造
業者にとっては商業的に重要なものである。多くのこれ
らの役割を有効にするためには、ポリオレフィン組成物
が良好なスリップ性をもつことが望ましい。これは、ポ
リオレフィンの摩擦係数を測ることによって確めること
ができる。ポリオレフィン組成物が水性インキに対して
すぐれた付着性を有することは重要性を増しつつある。
【0003】十分に低い摩擦係数を得るために、ポリオ
レフィンにスリップ剤を添加して、その摩擦係数を約
0.5未満、好ましくは0.3未満に低下させることが
多い。ポリオレフィン用の多数のスリップ剤や他の添加
剤が文献に開示されている。これらの添加剤は、ポリオ
レフィンの摩擦係数を所望のレベルに下げて、ポリオレ
フィン材料で調製した造形品やフィルムの迅速な処理を
可能にする。スリップ性の劣るポリオレフィンポリマー
は、大型ロールのような通常の方法でポリマーを製造す
る場合には処理が困難である。貯蔵中および次に加工す
る間に、スリップ性の劣るフィルムは層と層とが付着し
やすい。また、該フィルムは、とくに薄いフィルムを用
いる場合に、加工設備内で、屡々変形や引裂さえも生じ
る大きな摩擦力に遭遇する場合がある。
【0004】Rowlandらの米国特許第2,95
6,979号明細書は、生成物中に、少量の下記構造式
のアルキロールアミドを加えることによるポリエチレン
のブロッキング傾向の防止を開示している。
【0005】 (式中、Rは炭素原子が約18〜約30個の飽和脂肪族
アシル基で、R′は炭素原子が1〜6個のアルキル基で
ある。)Toyらの米国特許第3,028,355号明
細書は、ポリエチレンのブロッキング傾向を低減させる
ためにけいそう土の使用を開示している。Haeske
らの米国特許第3,266,924号明細書は、ポリエ
チレンに、微粉末のシリカ質物質および脂肪酸アミドス
リップ剤の混合物を配合してスリップ性および耐ブロッ
キング性を高めることを開示している。Rossらの米
国特許第3,326,840号明細書は、エチレンと脂
肪族エチレン性不飽和カルボン酸エステルとのコポリマ
ーへの、少量の、下式のモノ−N−置換飽和カルボン酸
アミドの添加による耐ブロッキング性の改善およびスリ
ップ性の向上を開示している。
【0006】 (式中、Rは炭素原子が12〜30個の脂肪族アシル基
で、R′は炭素原子が1ないし6個の脂肪族基、とくに
アルキロール基である。)Fosterの米国特許第
3,647,738号明細書は、アルファオレフィンポ
リマー組成物と下式のアミドを配合して、ブロッキング
性およびブルーム性がなくかつスリップ性の大きい組成
物の得られることを開示している。
【0007】 (式中、Rは炭素原子が18〜約22個のアルケニル基
で、R′は炭素原子が3〜15個の二価の炭化水素基で
ある。)Whartonの米国特許第3,396,13
7号明細書は、エチレンポリマー及びN−置換不飽和カ
ルボン酸アミドからなり、ポリマー表面に対する溶剤系
印刷インキの摩擦係数および付着性の点ですぐれた性質
を有する組成物を開示している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記特許明細書や他の
文献は、ポリオレフィンのスリップ性および/またはブ
ロッキング性を改善する多くの添加剤を開示しているけ
れども、該ポリオレフィンに対する水性インキの付着性
改善については言及していない。スリップ剤およびブロ
ッキング防止剤を含有するポリオレフィン組成物が、該
ポリマーで作った成形品、フィルムや他の物品がうまく
印刷できるように、とくに水性インキに対するすぐれた
インキ付着性および良好な印刷適性を有することは必要
なことである。最近、揮発性有機化合物の排出を低減さ
せるというような、環境的理由から、ポリエチレン組成
物に印刷するのに用いるインキが水性インキであること
が極めて望ましいことになってきた。
【0009】よって、本発明の目的は、ポリオレフィン
組成物のスリップ性を向上させ、同時に、インキの付着
性、とくに水性インキの付着性を改善することにある。
【0010】本発明の別の目的は、ポリオレフィン組成
物、とくに包装材料として用いられるフィルムやバッグ
に対する水性インキの印刷適性を改善することにある。
【0011】本発明の他の目的は、ポリオレフィンの光
学的性質に悪影響を及ぼさずに、ポリオレフィン組成物
に所望のスリップ性、水性インキの印刷適性および付着
性を付与することにある。
【0012】本発明の他の諸目的は以下の記述から明ら
かとなろう。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の方法は、イン
キ、とくに水性インキのすぐれた付着性を有するポリオ
レフィン組成物を構成するポリオレフィンポリマーに効
果的な量の特定N−エタノール酸アミドを添加すること
を含んでなる。
【0014】本発明にとくに有用なエタノールアミドは
N−エタノールエルカアミドおよび/またはN−エタノ
ールオレオアミドである。場合により、N−エタノール
のアミドまたはN−エタノールオレオアミドとともに、
効果的な量の微粉末無機物質を加えることもできる。
【0015】本発明は、インキ、とくに水性インキに対
する付着性のすぐれたポリオレフィンを与える。ポリオ
レフィンはホモポリマーおよびコポリマーならびに両者
の混合物であることができる。
【0016】ここで記述するポリオレフィンの中には、
エチレンならびにプロピレンのホモポリマーおよびコポ
リマーがある。ポリエチレンは低密度および高密度の高
分子物質であることができる。線状低密度ポリエチレン
は一般に、エチレンと最高約10重量%の他のオレフィ
ン、たとえばプロピレン、ブテン、ヘキセンまたはオク
テンとのコポリマーである。高密度ポリエチレンは通常
ホモポリマーである。
【0017】高分子量オレフィンポリマーおよびコポリ
マーを調製するのに、基本的に二種類のオレフィン重合
法がある。最も古い工業的な方法は、高圧、高温、およ
び過酸化物のような遊離基開始剤の使用を伴うものであ
って、この種のポリマーは一般に低密度ポリエチレン
(LDPE)と呼ばれる。該LDPEポリマーは、ポリ
マー「主鎖」から枝分れした重合モノマー単位の側鎖を
含み、通常約0.910〜0.935gms/ccの範
囲の密度を有している。
【0018】もう一つの工業的に用いられる方法は「チ
ーグラー」型または「フィリップス」型の配位触媒を必
要とし、さらにナッタ型のようなチーグラー型の変形を
も含む。これらの触媒は極めて高い圧力で用いることが
できるが、通常は極く低圧または中圧で用いられる。こ
れらの配位触媒を用いて使った生成物は、ポリマー「主
鎖」から枝分れした重合モノマー単位の側鎖が実質的に
存在しないので、通常「線状」ポリマーと呼ばれ、また
一般に高密度ポリエチレン(HDPE)とも呼ばれる。
線状ポリエチレン(HDPE)は概ね0.941〜0.
965gms/ccの範囲の密度を有する。
【0019】「線状」タイプのエチレンポリマーも本発
明において使用されるが、該ポリマーはエチレンを、少
量の、アルケン1分子当り炭素が3〜12個、好ましく
は4〜8個のアルファ、ベータエチレン性不飽和アルケ
ンとともに重合したものである。アルケンコモノマーの
量は、ポリマーは依然として「線状」の分類に入ってい
るけれども、ポリマー分子のアルキル側鎖によって、お
おむね、ポリマーの密度をLDPEと実質的に同じ密度
範囲内にあるようにするだけの量であって、該ポリマー
は便宜的に「線状」低密度ポリエチレン(LLDPE)
と呼ばれる。該ポリマーはエチレンのHDPEホモポリ
マーに通常見られる強度、結晶化度および靱性を大分保
持しているが、もっともすぐれたアルケンコモノマー
は、押出注型フィルムに、すぐれた「耐ブロッキング」
特性を付与し、HDPEに本質的に見られる高「スリッ
プ」特性(すなわち、低摩擦係数)は低下する。
【0020】使用可能な他のホモポリマーには、ポリプ
ロピレン、ポリブテン−1、ポリ(4−メチルペンテン
−1)等がある。
【0021】好ましいオレフィン性不飽和脂肪族炭化水
素の典型的コポリマーは、全コポリマーに対して、共重
合されるプロピレンを約1ないし約99重量%含有する
エチレン−プロピレンコポリマー、全コポリマーに対し
て、共重合されるブテン−1を約1ないし約99重量%
含有するエチレン−ブテン−1コポリマー、全コポリマ
ーに対して、共重合されるヘキセン−1を約1ないし約
99重量%含有するエチレン−ヘキセン−1コポリマー
等である。
【0022】前記オレフィン性不飽和脂肪族炭化水素の
ホモポリマーおよびコポリマーは、技術的に公知で、1
965年NYCのInterscience Publ
ishers発行、R.A.V.RaffとK.W.D
oakとの共著の「Crystalline Olef
in Polymers」Part Iに記載されてい
る(当該文献を本明細書に含める。)遊離基触媒高圧法
かまたはアニオン触媒低圧法によって作ることができ
る。
【0023】本発明のエチレン−アクリル酸インターポ
リマー、エチレンメタクリル酸インターポリマー、エチ
レン−酢酸ビニルインターポリマーおよびエチレン−ア
ルキルアクリレートメタクリレートインターポリマー
は、バッチ式または連続式の塊状法、溶液法、水性懸濁
法、非水分散法および乳化法を含む業界で周知の方法を
用い、エチレンと類似のコモノマーとの遊離基、ランダ
ム共重合(interpolymerization)
によって作ることができる。
【0024】本発明に有用な多数のポリオレフィン樹脂
がある。たとえば、高温高圧で遊離基開始剤を用いるエ
チレンの重合により作ったRexeneTM高分子量低密
度ポリエチレン樹脂を実施例1−5に示す実験作業に使
用した。該ポリエチレン樹脂は次の性状を有している。
【0025】 密度 0.921グラム/cc メルトインデックス 1.0グラム/10分 降伏点引張強さ 1500psi 破断点引張強さ 2100psi 極限伸び 500% 割線モジュラス 50,000psi 硬度(ショアーD) 48 軟化点(ビカー) 200°F
【0026】本発明に有用な他のポリオレフィンの中に
は、密度が0.924グラム/cc;メルトインデック
スが2.0グラム/10分および酢酸ビニル含量が3.
3%のRexeneTMPE1335のようなエチレン−
酢酸ビニルコポリマー樹脂;密度が0.917グラム/
ccおよびメルトインデックスが2.3グラム/10分
のDow Chemical Co.製 Dowlex
4047のような線状低密度ポリエチレン樹脂ならびに
密度が約0.89〜0.91グラム/ccおよびメルト
インデックスが5.0グラム/10分のQuantum
ChemicalCo.製 PetrotheneTM
PP8000−GKのようなポリプロピレンがある。こ
れらの材料は、単に、数多くあり、かつ最終組成物の所
望の性状によって選択することができる本発明に有用な
ポリオレフィンの代表にすぎない。
【0027】ポリオレフィンに種々の添加剤が添加され
ることが多い。そのような添加剤群の一つはヒンダード
フェノール、フェノールホスフィット、第二級アリール
アミン等のような酸化防止剤である。これら酸化防止剤
はポリマーの約0.01〜約1重量%の量で使用され
る。着色剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤および潤
滑剤のような他の添加剤が通常使用される。ポリマーの
加工性を改善するために、ポリオレフィン組成物、とく
にポリプロピレンおよび高密度ポリエチレンには潤滑剤
も屡々添加される。
【0028】前述のように、フィルムのスリップ性およ
びブロッキング性を改善するのに公知の多くの物質があ
る。近年、有機溶剤の使用についての環境的関心が高ま
っている。したがって、水性インキを使用するのが望ま
しくなっている。従来用いて来た溶剤系インキは屡々環
境的に望ましくないと考えられている。長鎖脂肪酸の無
置換アミド、とくにエルカアミドのような従来スリップ
剤およびブロッキング防止剤として用いられた物質は水
性インキに対する所望の付着性をポリオレフィン系ポリ
マーに与えない。この性質は本発明の方法によって与え
られる。
【0029】一般に、ポリオレフィン組成物に約0.0
5ないし約0.3重量%の特定のN−エタノール酸アミ
ドを添加すると水性インキの付着が良好になる。多くの
場合に、該組成物の水性インキ付着性に著しい変化を及
ぼすことなく、N−エターノル酸アミドをさらに多く用
いることができる。ある場合には、約0.05〜約0.
2重量%のN−エタノール酸アミドを用いるのが好まし
い。
【0030】場合により、本発明の方法は、N−エタノ
ール酸アミドのほかに、ポリオレフィンポリマーへの水
性インキの付着性をさらに向上させる他の成分を加える
ことができる。たとえば、微粉末無機物質の添加は本発
明のポリオレフィン組成物の水性インキに対する付着性
を高めることができる。概して、ポリオレフィン組成物
中の約0.05ないし約1.0重量%、好ましくは約
0.1ないし約0.5重量%の微粉末無機物質の存在は
ポリオレフィンポリマーの水性インキ付着性を改善する
のに役立つ。これら微粉化物質の例はシリカ、マイカ、
タルク、けいそう土および炭酸カルシウムである。
【0031】本発明の方法は、種々の方法で、ポリオレ
フィンポリマーとN−エタノール酸アミドとを混合する
ことにより行うことができる。
【0032】一つの方法は、N−エタノール酸アミドを
含有するポリオレフィンポリマーのマスターバッチと他
の添加剤とを混合することである。これはミルの中でポ
リオレフィンペレットを磨細して、粗粒子とすることに
よって行うことができる。N−エタノール酸アミドや他
の添加剤を、加熱灯を用いてポリオレフィン粗粒子の表
面に溶融させる。次いで、粗粒子を混合し、混合物をキ
ャピラリーダイから押出して、ストランドを形成させ、
それをペレットにする。所望の場合には、諸成分の十分
な混合を確実に得るようにできるだけ何度もペレット化
操作を繰返すことができる。
【0033】次に、マスターバッチおよびポリオレフィ
ンペレットを振盪し、タンブリングさせて、マスターバ
ッチをバージンポリオレフィンポリマーに加えることが
できる。さらに、押出成形、ブロー成形、ブロー押出
し、圧縮成形または他の工業的方法によって混合物を所
望の製品に変えることができる。
【0034】押出成形を望む場合には、圧縮比が3:1
で、長さ対直径比が20:1の二段式混合スクリューか
ら混合物を押出すことができるが、他の装置も使用可能
である。バレルとダイの温度を調節する。溶融したプラ
スチックチューブがダイから出て来ると、空気を吹込ん
で所定の直径にし、さらに空気で冷却することができ
る。
【0035】また、本発明の方法は、前記の二段式混合
スクリューのように、特性を有する単一スクリュー押出
機を用いてスロットダイから押出して、フィルムをキャ
ストさせることにより行うこともできる。キャストフィ
ルムからも、吹込みフィルムの場合と同様な試験結果が
得られる。
【0036】本発明のこのN−エタノールエルカアミド
は、エルカ酸またはオレイン酸のような脂肪酸のメチル
エステルとエタノールアミンとを反応させて調製するこ
とができる。アミドのこの一般的な調製法は文献に記載
されている。
【0037】
【実施例】水性インキの付着性改善に関する本発明の有
用性を実証するために、一連の実験を行った。
【0038】2.625インチの電界効果電極を備えた
高周波数コロナ処理機(Electro Techni
c Products,Inc.製 BD−20C型)
を用いて、合計50秒の二回通しでポリオレフィンポリ
マー試料(10″×5″)をコロナ処理した。電界電極
はコロナ処理中、フィルムの表面から約1.5センチメ
ートルのところに保持する。印刷適性試験はコロナ処理
の一週間後のフィルムについて行う。印刷幅が2.75
インチのばね荷重式手動校正刷機を用いて、水性インキ
(Sun Chemical Co.製 Hydrop
oly RedInk.S89−4710B)でフィル
ムに線条をつける。印刷したフィルムを160°Fのオ
ーブンで20秒乾燥する。インキ被覆の平滑性および目
に見えるピンホールの存在に関して、印刷外観を良
(G)、可(F)、または不可(P)に評価する。
【0039】インキの付着性は、スコッチ600テープ
片で印刷面を引剥して、どれだけのインキが印刷面に残
るかを調べることによって評価する。インキの付着性は
0ないし10の尺度で定め、ゼロはインキの付着がゼロ
で、10は印刷面に100%のインキが付着したことを
示す。インキ付着性の測定は異なる二つの生成物片で行
い、表にはその平均値を記した。
【0040】摩擦係数(COF)は、Instron
1130 Universal Testing In
strumentを用い、ASTM D1894−75
可動そり/固定板試験法(moving sled/s
tationary plate test meth
od)によって測定した。スリップ性の測定は押出の一
週間後に異なる五つのフィルム片で行い、表に平均値を
記録した。0.5よりも大きいCOFは不可、0.3な
いし0.5は可で、0.3以下は良と考えられる。所望
の良好なスリップ性を有するポリオレフィンに対する水
性インキの良好な付着性は業界が求めているものであ
り、下記実施例に示すように本発明によって見出され
た。
【0041】実 施 例 1 低密度ポリエチレン樹脂組成物中に包含させた本発明の
N−エタノールエルカアミドを含有する組成物を押出吹
込成形して、フィルムとし、その性質を添加剤を含まな
いかまたは比較添加剤を含む低密度ポリエチレンフィル
ムと比較した。試験結果は次に示すように、N−エタノ
ールエルカアミドを含有するポリオレフィンフィルムに
対する水性インキの付着性の改善を実証する。
【0042】 実 施 例 2 低密度ポリエチレン樹脂組成物中に、それぞれ1500
ppmのCaCO3 、Microken 801、マイ
カ、シリカまたはタルクとともに2000ppmのN−
エタノールエルカアミドを添加して実施例1の方法を繰
返し、次の結果を得た。
【0043】 実 施 例 3 N−エタノールエルカアミドまたはエルカアミド(比
較)を含有し、各試料にそれぞれ異なるコロナ処理を行
った低密度ポリエチレンフィルムに実施例1の方法を繰
返して、次の結果を得た。
【0044】 実 施 例 4 実施例1の方法に従い、さらに実験を行って、次の結果
を得た。
【0045】 実 施 例 5 本発明に従いN−エタノールオレオアミドを含有する低
密度ポリエチレンポリマーを用いて、実施例1の方法を
繰返して、次の結果を得た。
【0046】 実 施 例 6 線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレ
ン(PP)およびエチレン−酢酸ビニルコポリマー(E
VA)を用いて実施例1の方法を繰返して、次の結果を
得た。
【0047】 実 施 例 7 低密度ポリエチレン樹脂ならびに下記のように菜種油の
組成に類似した重量パーセント組成を有するN−エタノ
ール酸アミド混合物を用いて実施例1の方法を繰返し
た。
【0048】 この実験の結果は次の通りであった。
【0049】 実 施 例 8 低密度ポリエチレン中に、N−エルシルラクトアミドと
N−エタノールエルコアミドとの50/50混合物を用
いて実施例1の方法を繰返して、次の結果を得た。
【0050】 実 施 例 9 本発明のN−エタノール酸アミドの選択有利性を実証す
るために、本発明の範囲外の他のN−アルキロール酸ア
ミドを用いて、実施例1の方法を繰返し、次の結果を得
た。
【0051】 さきの試験データから、ポリオレフィンフィルム、とく
に低密度ポリエチレン中に本発明のN−エタノールエル
カアミドおよびN−エタノールオレオアミドを添加する
と良好なスリップ性を保持しながら、水性インキのポリ
オレフィンに対する付着性が改善されることを認めるこ
とができる。さらに、N−エタノール酸アミドを、微粉
末無機物質とともに用いると一層すぐれた結果を得るこ
とができる。両成分のこの組合せは、ポリオレフィン組
成物のスリップ性および水性インキ付着性の改善を増
す。本発明に有用な微粉末無機物質の中には、概ね粒径
が0.1ないし約100ミクロンのシリカ、マイカ、タ
ルク、けいそう土および炭酸カルシウムが含まれる。微
粉末無機物質は一般に、ポリオレフィンポリマーの重量
の、約0.05ないし約1.0重量%、好ましくは約
0.1ないし約0.5重量%の量で用いられる。また、
データから長時間のコロナ放電処理は、本発明の添加剤
を含有するポリオレフィンに対する水性インキの付着性
をさらに改善する。本発明の方法および組成物には他の
同様な処理を行うこともできる。
【0052】記述した本発明の態様は、本発明の原理の
二三の適用を例示したにすぎないことを理解する必要が
ある。本発明の精神および範囲を逸脱することなく当業
者は多数の変更態様を行うことができる。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィンポリマーに対する水性イ
    ンキの付着性を改善する方法であって、ポリオレフィン
    ポリマー中に、N−エタノールエルカアミドおよびN−
    エタノールオレオアミドより成る群から選ばれる、効果
    的な量のN−エタノール酸アミドを含有させることを特
    徴とする方法。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィンポリマーに、さらに効果
    的な量の微粉末無機物質を添加することを特徴とする請
    求項1の方法。
  3. 【請求項3】 微粉末無機物質が、シリカ、マイカ、タ
    ルク、けいそう土および炭酸カルシウムより成る群から
    選ばれることを特徴とする請求項2の方法。
  4. 【請求項4】 ポリオレフィンポリマーが、エチレンの
    ホモポリマーもしくはコポリマーまたはプロピレンのホ
    モポリマーもしくはコポリマーであることを特徴とする
    請求項1の方法。
  5. 【請求項5】 ポリオレフィンポリマーが低密度ポリエ
    チレンであることを特徴とする請求項4の方法。
  6. 【請求項6】 ポリオレフィンポリマーがポリプロピレ
    ンであることを特徴とする請求項4の方法。
  7. 【請求項7】 N−エタノール酸アミドがN−エタノー
    ルエルカアミドであることを特徴とする請求項1の方
    法。
  8. 【請求項8】 N−エタノール酸アミドがN−エタノー
    ルオレオアミドであることを特徴とする請求項1の方
    法。
  9. 【請求項9】 N−エタノール酸アミドがポリオレフィ
    ンポリマーの0.05〜約0.20重量パーセントであ
    ることを特徴とする請求項1の方法。
  10. 【請求項10】 ポリオレフィンフィルムに印刷する方
    法であって、ポリオレフィンフィルム中に、N−エタノ
    ールエルカアミドおよびN−エタノールオレオアミドよ
    り成る群から選ばれる、効果的な量のN−エタノール酸
    アミドを含有させて、該フィルムに水性インキを印刷す
    ることを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 ポリオレフィンフィルムに、さらに、
    効果的な量の微粉末無機物質を添加することを特徴とす
    る請求項10の方法。
  12. 【請求項12】 微粉末無機物質がシリカ、マイカ、タ
    ルク、けいそう土および炭酸カルシウムより成る群から
    選ばれることを特徴とする請求項11の方法。
  13. 【請求項13】 ポリオレフィンフィルムがエチレンま
    たはプロピレンのホモポリマーもしくはコポリマーであ
    ることを特徴とする請求項10の方法。
  14. 【請求項14】 ポリオレフィンフィルムが低密度ポリ
    エチレンであることを特徴とする請求項13の方法。
  15. 【請求項15】 ポリオレフィンフィルムがポリプロピ
    レンであることを特徴とする請求項13の方法。
  16. 【請求項16】 N−エタノール酸アミドがN−エタノ
    ールエルカアミドであることを特徴とする請求項10の
    方法。
  17. 【請求項17】 N−エタノール酸アミドがN−エタノ
    ールオレオアミドであることを特徴とする請求項10の
    方法。
JP13202993A 1992-02-06 1993-06-02 水性インキのポリオレフィンへの印刷性を改善する方法 Expired - Fee Related JP3337269B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/831,955 US5232966A (en) 1992-02-06 1992-02-06 Method of improving the printing of polyolefins with water-based inks
US08/059,011 US5286525A (en) 1992-02-06 1993-05-05 Method of improving the printing of polyolefins with water-based inks
DE69319581T DE69319581T2 (de) 1992-02-06 1993-05-18 Verfahren zur Verbesserung des Bedruckens von Polyolefine mit wässrigen Druckfarbe
ES93303852T ES2121055T3 (es) 1992-02-06 1993-05-18 Procedimiento para mejorar la impresion de poliolefinas con tintas de base acuosa.
EP93303852A EP0625540B1 (en) 1992-02-06 1993-05-18 Method of improving the printing of polyolefins with water-based inks
JP13202993A JP3337269B2 (ja) 1992-02-06 1993-06-02 水性インキのポリオレフィンへの印刷性を改善する方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/831,955 US5232966A (en) 1992-02-06 1992-02-06 Method of improving the printing of polyolefins with water-based inks
US08/059,011 US5286525A (en) 1992-02-06 1993-05-05 Method of improving the printing of polyolefins with water-based inks
EP93303852A EP0625540B1 (en) 1992-02-06 1993-05-18 Method of improving the printing of polyolefins with water-based inks
JP13202993A JP3337269B2 (ja) 1992-02-06 1993-06-02 水性インキのポリオレフィンへの印刷性を改善する方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06345904A true JPH06345904A (ja) 1994-12-20
JP3337269B2 JP3337269B2 (ja) 2002-10-21

Family

ID=27442663

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13202993A Expired - Fee Related JP3337269B2 (ja) 1992-02-06 1993-06-02 水性インキのポリオレフィンへの印刷性を改善する方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5286525A (ja)
EP (1) EP0625540B1 (ja)
JP (1) JP3337269B2 (ja)
DE (1) DE69319581T2 (ja)
ES (1) ES2121055T3 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4413058A1 (de) * 1994-04-15 1995-10-19 Basf Ag Polypropylenformmassen
DE19536961A1 (de) * 1995-10-04 1997-04-10 Henkel Kgaa Polyolefin-basierte Formteile und Folien mit permanent verbesserten Oberflächeneigenschaften
US6136439A (en) * 1996-10-23 2000-10-24 Coburn; Theodore R. Monolayer polymeric film and method of fabrication
DE19851691A1 (de) * 1998-11-10 2000-05-11 Cognis Deutschland Gmbh Verwendung von Amiden aromatischer Carbonsäuren zur dauerhaften Verbesserung der Klebstoff- und/oder Beschichtungs-Kompatibilität von Polyolefin-basierten Formkörpern, Fasern und Folien
JP5079325B2 (ja) * 2003-07-07 2012-11-21 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 薄い発泡ポリエチレンシート

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1047619A (en) * 1963-08-22 1966-11-09 Nat Distillers Chem Corp Method for printing on polyolefin extrusion coated substrates
US3647738A (en) * 1970-11-03 1972-03-07 Union Carbide Corp Alpha-olefin polymer compositions

Also Published As

Publication number Publication date
ES2121055T3 (es) 1998-11-16
US5286525A (en) 1994-02-15
EP0625540A1 (en) 1994-11-23
JP3337269B2 (ja) 2002-10-21
DE69319581D1 (de) 1998-08-13
EP0625540B1 (en) 1998-07-08
DE69319581T2 (de) 1998-12-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4500681A (en) Thermoplastic blend of polyolefin, isobutylene-backbone elastomer and ethylene copolymer
EP0115940A1 (en) Film-forming propylene copolymer, film thereof and process for production of the film
US6015857A (en) Propylene resin compositions
US4322503A (en) Fatty acid amide nucleating agents for butene-1 polymer compositions
US3222314A (en) Polyethylene resin containing a solid polyethylene glycol
JP3338053B2 (ja) ポリオレフィンのスリップ性とポリオレフィンへの水性インキの接着性を改良する為の組成物と方法
JP3337269B2 (ja) 水性インキのポリオレフィンへの印刷性を改善する方法
US5286786A (en) Process for producing stabilized ethylene carbon monoxide interpolymers
US5393814A (en) Polyolefin composition
EP0297693A2 (en) Ethylene-acrylic acid type interpolymer compositions and films and coatings thereof
US5232966A (en) Method of improving the printing of polyolefins with water-based inks
US5498652A (en) Omega-acetoxy N-substituted amides and their use in polyolefins
US5237078A (en) N-erucyl lactamide
US5187215A (en) Compositions and method for reducing the blocking properties of polyolefins
WO1997020889A1 (en) Polyolefin compositions and blown films obtained therefrom
JP3493075B2 (ja) ポリエチレン系樹脂組成物およびそれを用いたフィルム
JP2859356B2 (ja) 多孔性フイルム
JP3367585B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物
JPH05320376A (ja) 艶消しポリプロピレンフィルム
JP2003026884A (ja) 溶融成形用ポリビニルアルコール系樹脂組成物
JP2859346B2 (ja) 多孔性フイルム
JP3300997B2 (ja) 高速成形性にすぐれた自動充填包装用ポリエチレンフィルム
JPS6069105A (ja) 結晶性ポリプロピレンの変性方法
JP3399680B2 (ja) ポリオレフィン樹脂の溶融押出成形方法
JP3391531B2 (ja) ポリエチレン系樹脂組成物及び該組成物からなるフィルム

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080809

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees