JPH06345827A - 熱可塑性セルローズエーテルエステルグラフト共重合体およびその製造方法 - Google Patents

熱可塑性セルローズエーテルエステルグラフト共重合体およびその製造方法

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JPH06345827A
JPH06345827A JP6128018A JP12801894A JPH06345827A JP H06345827 A JPH06345827 A JP H06345827A JP 6128018 A JP6128018 A JP 6128018A JP 12801894 A JP12801894 A JP 12801894A JP H06345827 A JPH06345827 A JP H06345827A
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JP
Japan
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cellulose
water
hydroxycarboxylic acid
hydroxyalkyl
lactone
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JP6128018A
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Jochen Kalbe
ヨヘン・カルベ
Hanns P Mueller
ハンス・ペーター・ミユラー
Reinhard Dr Koch
ラインハルト・コツホ
Juergen Dipl Chem D Engelhardt
ユルゲン・エンゲルハルト
Wolfgang Koch
ボルフガング・コツホ
Klaus Szablikowski
クラウス・スツアブリコウスキ
Gunter Weber
グンター・ベバー
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Dow Produktions und Vertriebs GmbH and Co oHG
Original Assignee
Wolff Walsrode AG
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B15/00Preparation of other cellulose derivatives or modified cellulose, e.g. complexes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B13/00Preparation of cellulose ether-esters
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/66Polyesters containing oxygen in the form of ether groups
    • C08G63/664Polyesters containing oxygen in the form of ether groups derived from hydroxy carboxylic acids

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、そのCell−Oが重合体セルロ
ーズ単位の置換OH基であり、Rが線形脂肪族のエーテ
ル基および/またはエステル基である一般式: Cell−O−R の熱可塑性水不溶性セルローズヒドロキシアルキルヒド
ロキシカルボン酸エステル共重合体、アルカリ活性化セ
ルローズをエポキシドと、続いてラクトンと反応させる
ことを特徴とするその製造方法およびこれらのセルロー
ズ誘導体の成形品製造用の使用に関するものである。 【効果】 本件方法により製造されるセルローズ誘導体
は驚くほど広い範囲で分子量を調節することができ、水
には不溶性であるが有機溶媒には可溶であり、生物分解
性の成形品の原料として使用し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、新規な熱可塑性セルローズエー
テルエステル、およびエポキシドとラクトンとを用いる
非溶解セルローズのセルローズグラフト共重合体の製造
に関するものである。
【0002】セルローズエーテル、たとえばヒドロキシ
エチルセルローズまたはヒドロキシプロピルセルローズ
は、エポキシド、たとえば酸化エチレンまたは酸化プロ
ピレンを用いるアルカリセルローズのエーテル化により
製造し得る水溶性セルローズ誘導体である。この場合に
おける製造は、一般にはセルローズを水酸化ナトリウム
溶液でアルカリ化し、続いて不活性懸濁剤中で酸化アル
キレンと反応させる(たとえばEP0093368;重
合体科学技術事典(Encyclopediaof P
olymer Science and Techno
logy),3巻、1985を参照)。
【0003】セルローズエステル、たとえば三酢酸セル
ローズは、一般には溶媒として酢酸を用いる溶液法で、
セルローズをカルボン酸無水物と反応させて合成する
(重合体科学技術事典、3巻、1985を参照)。ここ
では、酢酸中での膨潤工程が同時にセルローズの活性化
の役割も果たす。2.5より大きな置換度においては、
上記のようにして得られたセルローズエステルは熱可塑
性であり、成形品に押出しすることができる。
【0004】文献に記載されているセルローズエーテル
エステルは、カルボン酸無水物を用いる、または酸塩化
物をも用いるセルローズエーテルの後エステル化により
合成される(JP142938;高分子(Macrom
olecules)、18/9、1985、1746−
52を参照)。
【0005】したがって、これらのエーテルエステルグ
ラフト共重合体を製造するためには最初にセルローズエ
ステルを通常の合成法により合成し、単離しなければな
らない。続いて、同様なエステル合成によりセルローズ
エーテルエステルの製造が行われる。
【0006】セルローズは、これまで公刊されていない
方法(P42283760.0を参照)によりラクトン
と反応させてセルローズヒドロキシカルボン酸エステル
を得ることができる。この方法においてはセルローズを
アルカリ液で活性化し、続いてセルローズ特定溶媒を使
用することなく懸濁液中でラクトンと反応させる。この
方法によりセルローズ側鎖としての重合体エステルが生
成する。このようにして合成したセルローズヒドロキシ
カルボン酸は熱可塑性であり、生物分解性である。
【0007】本発明の目的は、酸化アルキレン、たとえ
ば酸化エチレンまたは酸化プロピレンとアルカリ活性化
セルローズとの反応、および、中間体生成物を単離する
ことなく続くラクトンを用いるセルローズエーテルのグ
ラフト反応による新規なセルローズエステルの合成であ
る。
【0008】エーテルとエステルとの組合わせ、および
いずれかの置換度の選択により、性質様相の範囲の拡大
が達成されるはずである。
【0009】したがって本発明の目標は、請求項1記載
の酸化アルキレとラクトンとをグラフトしたセルローズ
の熱可塑性セルローズ誘導体である。
【0010】本発明の目標はさらに、セルローズをアル
カリ液で活性化し、ついで懸濁液中で、または懸濁剤も
しくは溶媒を全く使用することなくエポキシドと反応さ
せ、続いて同一の反応混合物中でラクトンと反応させる
ことを特徴とする、この種の水不溶性の熱可塑性セルロ
ーズヒドロキシアルキルヒドロキシカルボン酸エステル
の製造方法でもある。
【0011】本件方法により製造されるセルローズヒド
ロキシアルキルエーテルヒドロキシカルボン酸エステル
は、一般的な構造式: Cell−O−R 式中、Cell−Oは重合体セルローズ単位の置換OH
基を表し、Rは構造X: X=−A−B− この式において、Aは以下の構造: A=(−D−O−)n ここで、Dは2ないし11個のC原子を有する線形脂肪
族の枝分かれ鎖または非枝分かれ鎖を意味し、nは1ま
たは2以上の整数であるの線形ポリエーテル鎖であり、
Bは以下の構造: ここで、Eは2ないし5個のC原子を有する線形脂肪族
の枝分かれ鎖または非枝分かれ鎖を意味し、mは1また
は2以上の整数であるの線形ポリエステル鎖であるか、
またはRがその組合わせがいかなる比率であってもよい
AもしくはBもしくはXに等しいか、または、Rが無水
グルコース単位あたりのA、BもしくはXによる置換度
(最大3)に従ってH(水素)に等しいの単量体および
/または重合体ヒドロキシアルキルエーテルヒドロキシ
カルボン酸エステルのいずれかであるにより記述するこ
とができる。
【0012】上記の合成にはパルプまたはコットンリン
ターをアルカリ液で活性化する。この活性化は、アルカ
リセルローズの合成と単離とを通じて、または、これに
替えて、水濡れアルカリセルローズもしくは水混和性の
溶媒中のセルローズの懸濁液を製造し、続いてアルカリ
水溶液を添加して行わせることができる。
【0013】たとえば液体アンモニアまたは超音波を用
いる活性化処理を付加的に使用することもできる。
【0014】エーテル化反応およびエステル化反応の開
始前に、水濡れおよび/または溶媒濡れしたアルカリセ
ルローズを溶媒洗浄にかけ、これにより所定のNaOH
含有量を達成することができる。
【0015】この活性化はまた、NaOH水溶液上への
スプレーによっても実施することができる。この方法で
活性化したセルローズにエポキシドをグラフトさせ、反
応混合物中に存在する水はラクトンとの反応の前に蒸留
除去する。エポキシドおよびラクトンとの反応は懸濁液
中でも懸濁剤なしでも実施することができる。
【0016】この目的には、最初にエポキシドをアルカ
リセルローズと反応させ、続いて、生成したアルカリ性
のヒドロキシアルキルセルローズをラクトンと反応させ
る。ここで、アルカリ金属との関連での複雑な性質のた
めにポリエチレングリコールを開環重合させ得ないこと
が知られている(ヘッカー(H.Hoecker),ヨ
ーロッパ重合体雑誌(Eur.Polym.J.)27
巻、12号、1323−1330、1991を参照)の
で、さらに労力を要することなくラクトンがヒドロキシ
アルキルセルローズにグラフトし得ることが全く驚くべ
き事実である。懸濁剤、たとえばDMSO、DMAcま
たはDMFを使用する場合には、生成物は溶液中に侵入
し、反応混合物の粘性が増加する。
【0017】セルローズ粉末の十分な混合を保証する適
当な撹拌オートクレーブ中では、懸濁剤を使用すること
なく合成を実施することができる。この場合に生成する
生成物は、さらに処理することなく技術的な加工、たと
えば射出成形に使用することができる。
【0018】懸濁剤系中での反応が完了したところで水
を添加して生成した水不溶性の重合体を沈澱させ、濾過
し、乾燥して直接に加工する、たとえば射出成形により
成形品に転化させることができる。
【0019】溶媒を使用することなく合成したセルロー
ズ誘導体は、存在する全ての単量体およびオリゴマー、
またはカルボン酸塩を水または溶媒、たとえば塩化メチ
レンまたはアセトニトリルを用いる抽出により除去する
ことができる。
【0020】上記のようにして合成した重合体は射出成
形可能であり、かつ熱可塑性であって、置換度および酸
化アルキレンとラクトンとの比率に応じて80℃−25
0℃の範囲で変化する融点を有している。純粋なセルロ
ーズ−ラクトングラフト共重合体は180ないし250
℃の融点範囲を示し、純粋なヒドロキシアルキルセルロ
ーズは高い置換度(MS、4.0を超える)においての
み熱可塑性であって、180ないし200℃の融点をし
めすのであるから、この広い範囲で調節し得る融点は驚
くべきものであり、当業者にとっても予期し得るもので
はなかった。
【0021】技術的に受容し得るセルローズ、たとえば
いずれかの分子量の木質パルプおよびコットンリンタ
ー、または、たとえばおが屑のようなその他のセルロー
ズ含有生成物が本件合成に好適である。分子量を調節す
るためには、アルカリ水酸化物を用いる処理中に、大気
中の酸素による公知の方法での酸化性の連鎖分解を実行
することが可能である。いかなる長さの繊維も使用する
ことができるが、好ましくは2000μm以下、特に好
ましくは1000μm以下である。
【0022】合成を懸濁剤中で実施するならば、水混和
性の化合物、たとえばDMSO、DMF、DMAc、ジ
オキサン、THF、ピリジン、NMP、メチルモルホリ
ン等、またはその混合物が好適であり、アルコール類は
劣る。
【0023】ラクトンとして好適なものには、たとえば
β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、β−ブチ
ロラクトン、δ−バレロラクトン、グリコリド、ラクチ
ド、特に好ましくはε−カプロラクトンがある。
【0024】エポキシドとして好適なものには、好まし
くはモノエポキシド、たとえば酸化エチレン、酸化プロ
ピレン、1,2−エポキシブタン、1,2−エポキシヘキ
サン、1,2−エポキシオクタン、1,2−エポキシデカ
ン、1,2−エポキシドデカン、1,2−エポキシヘキサ
デカン、1,2−エポキシオクタデカン、ステアリン酸
グリシジルエーテル、ステアリン酸エポキシブチル、ラ
ウリルグリシジルエーテル、グリシジルメチルエーテ
ル、グリシジルエチルエーテル、グリシジルプロピルエ
ーテル、グリシジルブチルエーテル、グリシジル第3ブ
チルエーテル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グ
リシジル、アリルグリシジルエーテル、一酸化ブタジエ
ン、グリシドール、3−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシ
ラン、ジ−N−ブチルアミノ−2,3−エポキシプロパ
ン、リン酸ジエチル−β,γ−エポキシプロピル、4−
(2,3−エポキシプロピル)−モルフィリンおよび酸
化スチレンがある。
【0025】セルローズの活性化はアルカリ液を用いて
行う。ここでは種々の方法を使用することができる。
【0026】一方、アルカリセルローズはセルローズを
水性アルカリ液で処理(マッシュアルカリ化)し、続い
て濾過し、乾燥して製造することができる。この場合に
は、水酸化ナトリウム溶液の濃度は5−50重量/重量
%、好ましくは10−25重量/重量%である。上記の
ようにして製造したアルカリセルローズのアルカリ含有
量は1−30重量/重量%、好ましくは5−15%重量
/重量%である。
【0027】これに替えて、水性アルカリ液を用いるセ
ルローズの処理を、セルローズの有機懸濁剤、たとえば
アルコール類中の懸濁液で実施することもできる(スラ
リー法)。
【0028】マッシュアルカリ化により製造したアルカ
リセルローズおよびスラリー法により製造したものの双
方とも、EP0093368に記載されているような溶
媒/混合物を用いて抽出することができる。この方法に
おいては、未結合のアルカリおよび過剰の水はアルカリ
セルローズから除去することができる。
【0029】活性化のその他の変法は、撹拌オートクレ
ーブ中で水性アルカリを用いてセルローズを処理し、直
後にエポキシドとの反応を実施するものである。続い
て、反応混合物中に存在する水を蒸留により除去し、な
おアルカリ性のセルローズエーテルにラクトンをグラフ
トさせる。
【0030】エポキシドとの反応用の反応温度は20−
130℃、好ましくは50−80℃である。反応時間は
0.5−2時間、好ましくは0.5−1時間である。
【0031】アルカリ性セルローズエーテルとラクトン
との反応温度は60−170℃、好ましくは90−14
0℃、特に好ましくは110−130℃である。反応時
間は0.5−4時間、好ましくは1−2時間である。
【0032】本発明記載の方法により製造したセルロー
ズヒドロキシアルキルヒドロキシカルボン酸エステルは
水不溶性であるが、有機溶媒、たとえばDMSO、DM
F、DMAc、ジオキサン、THFまたはn−ブタノー
ルには可溶である。
【0033】さらに、これらの化合物は熱可塑性であ
り、通常の加工技術によりたとえば成形品またはフィル
ムに転化させることが可能である。
【0034】本発明記載のセルローズ誘導体は(生物分
解性の)フィルム、ポット、ビン等の成形品の製造に好
適である。これらは、他の(生物分解性の)成分、たと
えば澱粉または非誘導セルローズとのいずれかの組成で
の混合物の製造により、その性質を変化させることがで
きる。可塑剤との組合わせも可能である。
【0035】本発明の目標は、以下の実施例によりさら
に詳細に説明される。
【0036】
【実施例】実施例1 1kgのコットンリンターを20kgの20%NaOH
中、25℃で30分間撹拌し、続いてこのNaOH水溶
液を遠心機中で遠心分離する。続いて9.6lのメタノ
ール/水(比率85:15)中でフィルターケーキを撹
拌し、遠心し、8kgのメタノール中で再度撹拌し、再
度遠心する。最後に、このアルカリセルローズを7kg
のDMSO中で撹拌し、遠心すると、約2.6kgのD
MSOで濡れたアルカリセルローズが約7重量/重量%
のアルカリ含有量を持って残留する。
【0037】上記のようにして製造したDMSOで濡れ
たアルカリセルローズ52.4gを700gのDMSO
中で、62gのε−カプロラクトンおよび23.9gの
酸化エチレンとともに、5バールの窒素雰囲気中、14
0℃で1.5時間撹拌する。続いて、この反応溶液を5
lの水中に注入し、得られる生成物を濾別する。このよ
うにして得られるセルローズヒドロキシアルキルヒドロ
キシカルボン酸エステルを水で洗浄してDMSOを除去
し、続いて乾燥する。元素分析とNMRとを用いて置換
度を測定するには、生成物からアセトニトリルを用いる
抽出によりオリゴマーを除去する。収量は80g(理論
値の77%)、軟化点は165℃である。
【0038】実施例2 水酸化ナトリウム溶液を用いるセルローズの活性化を実
施例1と同様にして行う。
【0039】15.8gの酸化プロピレンを350ml
のDMSOに入れたものを26.2gの上記のようにし
て得られたアルカリセルローズに、窒素雰囲気下、60
℃で撹拌しながら滴下する。0.5時間後、この反応混
合物を120℃に加熱し、ε−カプロラクトン30.1
gを滴々添加し、1時間撹拌する。この反応溶液を2l
の水に添加し、沈澱した生成物を濾別し、水で洗浄す
る。オリゴマーを分離するために、このセルローズ誘導
体を塩化メチレンで抽出する。収量は40g(理論値の
72%)、軟化点は200℃である。
【0040】実施例3 アルカリセルローズの活性化を実施例1と同様にして行
う。
【0041】撹拌オートクレーブ中、環境温度で、5−
10バールの窒素雰囲気下で10gの酸化エチレンを5
0.8gのアルカリセルローズ中に計量導入し、この反
応混合物を撹拌しながら0.5時間以内に130℃に加
熱する。ついで99gのε−カプロラクトンを添加し、
130℃で1時間撹拌する。塩化メチレンを用いて抽出
したのちに80g(理論値の64%)の生成物が残留
し、その融点は200℃である。
【0042】実施例4 1084gのコットンリンターを22.5lのイソプロ
パノールおよび2.5lの水、ならびに0.63kgのN
aOHペレットの中で、25℃で90分間アルカリ化す
る。続いてこれを10lのイソプロパノール/水(80
/20)で洗浄し、遠心し、10lのイソプロパノール
とともに再度撹拌し、再度遠心する。このようにして製
造したアルカリセルローズは6.8%のアルカリ含有量
を有する。
【0043】上記のようにして得られる250gのアル
カリセルローズに93.6gの酸化エチレンを撹拌オー
トクレーブ中、窒素雰囲気下で計量導入する。この反応
混合物を0.5時間以内に130℃に加熱し、続いて9
70gのε−カプロラクトンを添加し、130℃で1時
間撹拌する。アセトニトリルで抽出したのちに758g
(理論値の69%)の生成物が残留し、その軟化点は1
80℃である。
【0044】実施例5 55.6gの18%NaOHを撹拌オートクレーブ中の
85gのコットンリンターに添加し、25℃で1時間混
合する。窒素雰囲気下で44gの酸化エチレンを添加
し、反応混合物を50℃で1時間撹拌する。オートクレ
ーブ中に存在する水を蒸留により除去し、130℃で4
57gのε−カプロラクトンを添加する。エステル化反
応を130℃で1時間実行する。アセトニトリルで抽出
したのちに398g(理論値の68%)の生成物が残留
する。軟化点は230℃である。
【0045】本発明の主なる特徴および態様は以下のと
おりである。
【0046】1.一般式: Cell−O−R 式中、Cell−Oは重合体セルローズ単位の置換OH
基であり、Rは構造X: X=−A−B− この式において、Aは: A=(−D−O−)n ここで、Dは2ないし11個のC原子を有する線形脂肪
族の枝分かれ鎖または非枝分かれ鎖を意味し、nは1ま
たは2以上の整数であるの線形ポリエーテル鎖であり、
Bは: ここで、Eは2ないし5個のC原子を有する線形脂肪族
の枝分かれ鎖または非枝分かれ鎖を意味し、mは1また
は2以上の整数であるの線形ポリエステル鎖であるか、
またはRがAもしくはBもしくはXに等しく、その組合
わせはいかなる比率であってもよいか、または、Rが無
水グルコーース単位あたりのA、BもしくはXによる置
換度(最大3)に従ってH(水素)に等しいの単量体お
よび/または重合体ヒドロキシアルキルエーテルヒドロ
キシカルボン酸エステルのいずれかであるの熱可塑性、
水不溶性セルローズヒドロキシアルキルヒドロキシカル
ボン酸エステル。
【0047】2.セルローズをアルカリ液で活性化し、
続いて懸濁剤の存在下に、または不存在でエポキシドを
反応させ、続いてこの反応混合物をラクトンと反応させ
る手順による、セルローズを非溶解状態でエポキシドお
よびラクトンと反応させることを特徴とする1記載の水
不溶性、かつ熱可塑性のセルローズ誘導体の製造方法。
【0048】3.セルローズを水性NaOHまたは水性
NaOHと水溶性有機溶媒との混合物で処理して予備活
性化することを特徴とする2記載の方法。
【0049】4.アルカリセルローズを択一的に乾燥に
より、または有機溶媒で抽出して水を除去することを特
徴とする2または3記載の方法。
【0050】5.水濡れアルカリセルローズをエポキシ
ドと反応させ、続いて水を蒸留により実質的に除去し、
なおアルカリ性のヒドロキシエチルセルローズをラクト
ンと反応させることを特徴とする2ないし4記載の方
法。
【0051】6.少なくとも10%の1記載のセルロー
ズヒドロキシアルキルヒドロキシカルボン酸エステルを
含有するものであることを特徴とする成形品、フィル
ム、繊維および混合物。
フロントページの続き (72)発明者 ハンス・ペーター・ミユラー ドイツ51519オーデンタール・ホルベーク 20 (72)発明者 ラインハルト・コツホ ドイツ51065ケルン・リブニカーシユトラ ーセ12 (72)発明者 ユルゲン・エンゲルハルト ドイツ29699ボムリツツ・アンデルバルナ ウ14 (72)発明者 ボルフガング・コツホ ドイツ29699ボムリツツ・アンデルバルナ ウ40 (72)発明者 クラウス・スツアブリコウスキ ドイツ29664ヴアルスロデ・クラウデイウ スシユトラーセ5 (72)発明者 グンター・ベバー ドイツ29683フアリングボステル・アムハ ング1

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式: Cell−O−R 式中、 Cell−Oは重合体セルローズ単位の置換OH基であ
    り、Rは構造X: X=−A−B− この式において、Aは: A=(−D−O−)n ここで、Dは2ないし11個のC原子を有する線形脂肪
    族の枝分かれ鎖または非枝分かれ鎖を意味し、nは1ま
    たは2以上の整数であるの線形ポリエーテル鎖であり、
    Bは: ここで、Eは2ないし5個のC原子を有する線形脂肪族
    の枝分かれ鎖または非枝分かれ鎖を意味し、mは1また
    は2以上の整数であるの線形ポリエステル鎖であるか、
    またはRがAもしくはBもしくはXに等しく、その組合
    わせはいかなる比率であってもよいか、または、Rが無
    水グルコース単位あたりのA、BもしくはXによる置換
    度(最大3)に従ってH(水素)に等しいの単量体およ
    び/または重合体ヒドロキシアルキルエーテルヒドロキ
    シカルボン酸エステルのいずれかであるの熱可塑性、水
    不溶性セルローズヒドロキシアルキルヒドロキシカルボ
    ン酸エステル。
  2. 【請求項2】 セルローズをアルカリ液で活性化し、続
    いて懸濁剤の存在下に、または不存在でエポキシドを反
    応させ、続いてこの反応混合物をラクトンと反応させる
    手順による、セルローズを非溶解状態でエポキシドおよ
    びラクトンと反応させることを特徴とする請求項1記載
    の水不溶性、かつ熱可塑性のセルローズ誘導体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 少なくとも10%の請求項1記載のセル
    ローズヒドロキシアルキルヒドロキシカルボン酸エステ
    ルを含有するものであることを特徴とする成形品、フィ
    ルム、繊維および混合物。
JP6128018A 1993-05-24 1994-05-19 熱可塑性セルローズエーテルエステルグラフト共重合体およびその製造方法 Pending JPH06345827A (ja)

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DE4317231.8 1993-05-24
DE4317231A DE4317231A1 (de) 1993-05-24 1993-05-24 Thermoplastische Celluloseetherester-Mischpfropfpolymerisate und Verfahren zu ihrer Herstellung

Publications (1)

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JPH06345827A true JPH06345827A (ja) 1994-12-20

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ID=6488780

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