JPH06345350A - エレベータ制御装置 - Google Patents

エレベータ制御装置

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JPH06345350A
JPH06345350A JP5136197A JP13619793A JPH06345350A JP H06345350 A JPH06345350 A JP H06345350A JP 5136197 A JP5136197 A JP 5136197A JP 13619793 A JP13619793 A JP 13619793A JP H06345350 A JPH06345350 A JP H06345350A
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voltage
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Michiyoshi Sonoda
道吉 園田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回生制御用の半導体スイッチング素子を省略
して回路の小型化、低コスト化を可能とする。 【構成】 この発明のエレベータ制御装置は、力行モー
ドで停電時救出運転を行なう時には、主回路直流接触器
を投入して蓄電池から主制御装置に直流電力を供給して
誘導電動機を駆動し、エレベータの救出運転を行なう。
一方、回生モードで停電時救出運転を行なう時には、制
御手段によって主制御装置側のコンバータ装置の半導体
スイッチング素子を導通させ、誘導電動機の回生電力を
この半導体スイッチング素子を介して回生抵抗に導き、
消費させるようにする。こうして、通常運転時に使用さ
れる主制御装置のコンバータ装置の半導体スイッチング
素子を停電時救出運転時にもスイッチング手段として利
用し、誘導電動機からの回生電力を回生抵抗に導くよう
にし、特別なスイッチング手段を別途に設けることな
く、回生モードでの停電時救出運転を可能にし、回路素
子の増加を防ぎ、小型化を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、停電時救出運転を行
なうエレベータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、停電時救出運転機能を備えたエレ
ベータ制御装置は、図4および図5に示す構成のものが
知られている。
【0003】図4(a),(b)に示すエレベータ制御
装置は、主制御装置Aと停電時救出運転制御を行なう停
電時救出運転装置Bから構成され、主制御装置A側で停
電時救出運転を行なうようにしたエレベータ制御装置で
ある。この従来のエレベータ制御装置では、主制御装置
A側が三相交流電源1と、ノーフューズ遮断器2と、電
源側コンバータ装置の制御に必要な交流リアクトル3
と、通常運転時にエレベータに起動条件が確立した時に
投入される主回路交流接触器4と、通常運転時に昇圧制
御及び電源回生制御を行なう電源側コンバータ装置5
と、この電源側コンバータ装置5の出力電圧を平滑する
ために直流主回路に設けられた直流平滑コンデンサ6
と、直流主回路の電圧を検出する直流電圧検出器7と、
直流主回路の直流電力を所望の交流電力に再変換して出
力するインバータ装置8と、このインバータ装置8の出
力によって駆動される誘導電動機9によって構成されて
いる。
【0004】また停電時救出運転装置B側は、停電時に
主制御装置Aに電力を供給する蓄電池10と、この蓄電
池10へ過電圧が印加されることを防止するための整流
器11と、停電時救出運転が開始される時に投入され、
蓄電池10の電力を主制御装置A側へ供給するための直
流主回路接触器12によって駆動される主接点12a
と、停電時救出運転開始時に平滑コンデンサ6への突入
電流を防止するために設けられた予備充電用制限抵抗1
3と、この予備充電用制限抵抗13によって予備充電を
行なう時に閉成する予備充電用継電器14の常開接点1
4aと、停電時救出運転時に回生エネルギを消費する回
生抵抗15と、この回生抵抗15で回生エネルギを消費
させる回生制御を行なう半導体スイッチ16によって構
成されている。そして停電時救出運転は、蓄電池10の
放電を極力押さえることを目的として、回生モードで運
転するのが一般的である。
【0005】このような構成の従来のエレベータ制御装
置は、通常の運転モードでは、エレベータ起動条件が成
立すると交流接触器4が投入され、コンバータ装置5に
よって直流電圧検出器7の出力電圧を監視しながら昇
圧、一定電圧制御を行ない、力行運転時には電源1側よ
りインバータ装置8を介して誘導電動機9へ電力を供給
し、回生運転時には誘導電動機9側よりコンバータ装置
5を介して電源1側へ電力を返還するようにしている。
【0006】そして停電時救出運転時には、救出運転指
令接点17がオンして予備充電用継電器14が励磁され
ることによって、その常開接点14aが閉じ、制限抵抗
13を通して平滑コンデンサ6に蓄電池10の電圧が充
電されるようになる。その後、予備充電時間を経過した
後、限時継電器18がオンすることによって直流主回路
接触器12が励磁され、主接点12aが投入される。
【0007】そこで、エレベータかごが救出可能領域の
ドアゾーン内に存在する場合、力行モード時であっても
そのまま着床レベルまで救出運転を行なう。しかしなが
ら、停電時にエレベータかごがドアゾーン外に停止して
いれば、回生モードとなる運転方向で救出運転すること
になる。そしてこの回生モードによる救出運転の場合、
回生エネルギが平滑コンデンサ6に充電されて直流電圧
が上昇するが、この時、直流電圧検出器7の出力があら
かじめ蓄電池10の電圧より高い電圧に設定された基準
電圧信号より高くなれば回生制御用半導体スイッチ16
がオンし、回生抵抗15によって回生エネルギが消費さ
れるようになる。
【0008】また図5に示す従来のエレベータ制御装置
は主制御装置Aとは別の停電時救出運転装置B側で停電
時救出運転制御を行なうもので、主制御装置A側の構成
は図4(a)に示した従来例とほぼ同じ構成であるが、
さらに主制御装置Aと停電時救出運転装置Bとの間で運
転を切り替えるためにインバータ装置8の出力側に通常
運転用負荷側三相交流接触器接点20が設けられてい
る。
【0009】また停電時救出運転装置B側は、独自の救
出運転用インバータ装置21を備え、停電時にこのイン
バータ装置21に電力を供給する蓄電池10と、蓄電池
10からの直流電力の平滑コンデンサ22と、停電時救
出運転装置B側の直流主回路の直流電圧を検出する直流
電圧検出器23と、インバータ装置21の出力を誘導電
動機9に与えるために停電時救出運転時に切り替える三
相交流接触器24を備え、さらには図4の従来例と同じ
ように、停電時救出運転時に回生エネルギを消費する回
生抵抗15と、この回生抵抗15で回生エネルギを消費
させる回生制御を行なう半導体スイッチ16によって構
成されている。そして停電時救出運転は、蓄電池10の
放電を極力押さえることを目的として、回生モードで運
転するのが一般的である。
【0010】このような構成の従来のエレベータ制御装
置でも、通常の運転モードでは通常運転時負荷側三相交
流接触器接点20が投入され、エレベータ起動条件が成
立すると電源側交流接触器4が投入され、コンバータ装
置5によって直流電圧検出器7の出力電圧を監視しなが
ら昇圧、一定電圧制御を行ない、力行運転時には電源1
側よりインバータ装置8を介して誘導電動機9へ電力を
供給し、回生運転時には誘導電動機9側よりコンバータ
装置5を介して電源1側へ電力を返還するようにしてい
る。
【0011】そして停電時救出運転時には、停電時救出
運転用負荷側三相交流接触器接点24が通常運転用負荷
側交流接触器接点20から切り替わって投入され、停電
時救出運転用インバータ装置21が起動し、蓄電池10
からの電力によってエレベータの停電時救出運転が行な
われる。そして回生モードで救出運転を行なう場合に
は、回生エネルギが平滑コンデンサ22に充電されて直
流電圧が上昇するが、この時、直流電圧検出器23の出
力があらかじめ蓄電池10の電圧より高い電圧に設定さ
れた基準電圧信号より高くなれば回生制御用半導体スイ
ッチ16がオンし、回生抵抗15によって回生エネルギ
が消費されるようになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のエレベータ制御装置では次のような問題点があっ
た。すなわち、いずれの従来例のエレベータ制御装置で
も停電時救出運転装置B側に回生エネルギを吸収する回
生抵抗に回生電流を導くために回生制御用半導体スイッ
チを備えているが、回生エネルギが大きくなると半導体
スイッチも大型のものを使用しなければならず、また半
導体スイッチドライブ回路を別途に設ける必要があり、
装置の大型化が避けられず、コストも高くなる問題点が
あった。
【0013】この発明はこのような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、装置が大型化せず、コストも高くな
らないエレベータ制御装置を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、電源
回生および直流電圧一定制御を行なうコンバータ装置を
有する主制御装置により停電時救出運転を行なうエレベ
ータ制御装置において、力行モードで停電時救出運転を
行なう時に主制御装置が救出運転を行なうために必要な
電力を供給する蓄電池と、回生モードで停電時救出運転
を行なう時にコンバータ装置内の半導体スイッチング素
子の少なくとも1つを導通させる制御手段と、制御手段
によって半導体スイッチング素子を導通させた時に、当
該半導体スイッチング素子を通して誘導電動機の回生電
力を導入し、消費する回生抵抗と、蓄電池と主制御装置
の直流主回路との間および蓄電池と回生抵抗との間に設
けられ、停電時救出運転を開始する時に投入する少なく
とも2接点構成の直流接触器とを備えたものである。
【0015】請求項2の発明は、請求項1のエレベータ
制御装置においてさらに、蓄電池と回生抵抗との間に設
けられ、停電時救出運転開始前、主制御装置側の直流平
滑コンデンサを回生抵抗を通して予備充電する時に投入
する予備充電用継電器と、予備充電用継電器を投入して
一定時間が経過した後に直流接触器を投入する制御を行
なう限時継電器とを備えたものである。
【0016】請求項3の発明は、請求項1または2のエ
レベータ制御装置においてさらに、直流主回路の直流電
圧を検出する直流電圧検出器と、停電時救出運転時に回
生制御を行なう時の回生電圧基準信号を設定する基準信
号設定装置と、基準信号設定装置の回生電圧基準信号と
直流電圧検出器の検出電圧信号とを比較し、直流電圧検
出器の出力電圧信号が回生電圧基準信号よりも高くなっ
たことを検出する比較器と、停電時救出運転時だけ比較
器の出力電圧信号を有効とするAND論理回路を備えた
ものである。
【0017】請求項4の発明は、請求項1または2のエ
レベータ制御装置においてさらに、直流主回路の直流電
圧を検出する直流電圧検出器と、回生制御を行なう時の
回生電圧基準信号を設定する基準信号設定装置とを備
え、停電時救出運転時に基準信号設定装置の回生電圧基
準信号と直流電圧検出器の検出電圧信号とを比較し、直
流電圧検出器の出力電圧信号が回生電圧基準信号よりも
高くなったことを検出してその出力電圧信号を有効と
し、オン信号を出力する処理をソフトウェア的に行なう
ようにしたものである。
【0018】
【作用】請求項1の発明のエレベータ制御装置では、通
常運転時に電源側コンバータ装置で直流電圧一定制御お
よび電源回生制御を行ない、エレベータを駆動する。
【0019】そして力行モードで停電時救出運転を行な
う時には、直流接触器を投入して蓄電池から主制御装置
に直流電力を供給して誘導電動機を駆動し、エレベータ
の救出運転を行なう。一方、回生モードで停電時救出運
転を行なう時には、制御手段によって主制御装置側のコ
ンバータ装置の半導体スイッチング素子を導通させ、誘
導電動機の回生電力をこの半導体スイッチング素子を介
して回生抵抗に導き、消費させるようにする。
【0020】こうして、通常運転時に使用される主制御
装置のコンバータ装置の半導体スイッチング素子を停電
時救出運転時にもスイッチング手段として利用し、誘導
電動機からの回生電力を回生抵抗に導くようにし、特別
なスイッチング手段を別途に設けることなく回生モード
での停電時救出運転を可能にし、回路素子の増加を防
ぎ、小型化を図る。
【0021】請求項2の発明では、請求項1のエレベー
タ制御装置においてさらに、停電時救出運転開始前に、
限時継電器が作動するまでの間、予備充電用継電器を投
入することによって直流平滑コンデンサを回生抵抗を通
して予備充電し、直流平滑コンデンサが十分予備充電さ
れた後に限時継電器によって直流接触器を投入するよう
に制御し、力行モードでの停電時救出運転が確実に実行
できるようにする。
【0022】請求項3の発明では、請求項1または2の
エレベータ制御装置においてさらに、停電時救出運転時
に、比較器によって基準信号設定装置の回生電圧基準信
号と直流電圧検出器により検出される直流主回路の検出
電圧信号とを比較し、直流電圧検出器の出力電圧信号が
回生電圧基準信号よりも高くなったことを検出すると、
AND論理回路がオン信号を出力し、直流接触器を投入
して停電時救出運転を開始させる。こうして、回生制御
が必要な時にだけ回生モードによる停電時救出運転を行
なうようにする。
【0023】請求項4の発明では、請求項3の動作をソ
フトウェア処理によって実行する。
【0024】
【実施例】以下、この発明の実施例を図に基づいて詳説
する。図1(a),(b)は請求項1〜請求項3の発明
のエレベータ制御装置の共通する実施例の回路図であ
り、この実施例のエレベータ制御装置は、図1(a)に
示すように主制御装置Aと停電時救出運転制御を行なう
停電時救出運転装置Bから構成され、主制御装置A側で
停電時救出運転を行なうようにしたエレベータ制御装置
である。この実施例のエレベータ制御装置では、主制御
装置A側が三相交流電源1と、ノーフューズ遮断器2
と、電源側コンバータ装置の制御に必要な交流リアクト
ル3と、通常運転時にエレベータに起動条件が確立した
時に投入される主回路交流接触器4と、通常運転時に昇
圧制御及び電源回生制御を行なう電源側コンバータ装置
5と、この電源側コンバータ装置5の出力電圧を平滑す
るために直流主回路に設けられた直流平滑コンデンサ6
と、直流主回路の電圧を検出する直流電圧検出器7と、
直流主回路の直流電力を所望の交流電力に再変換して出
力するインバータ装置8と、このインバータ装置8の出
力によって駆動される誘導電動機9によって構成されて
いる。そして電源側コンバータ装置5はスイッチング動
作を行なうトランジスタ装置Q1〜Q6で構成されてい
る。
【0025】また停電時救出運転装置B側は、停電時に
主制御装置Aの平滑コンデンサ6の両端に電力を供給す
る蓄電池10と、この蓄電池10へ過電圧が印加される
ことを防止するための整流器11と、この整流器11の
カソード側に一端が並列に接続され、蓄電池10の電力
を主制御装置A側へ供給するために直流主回路接触器1
2によって停電時救出運転時に駆動される2接点構成の
主接点12a,12aが備えられている。
【0026】さらに、停電時救出運転運転装置B側は、
一方の主接点12aに接続され、停電時救出運転開始時
に平滑コンデンサ6への突入電流を防止するために設け
られた予備充電用制限抵抗13と、この予備充電用制限
抵抗13に対して主接点12aの1つと並列になるよう
に接続され、予備充電用制限抵抗13によって予備充電
を行なう時に閉成する予備充電用継電器14の常開接点
14aと、停電時救出運転時に回生エネルギを消費する
回生抵抗15が備えられている。そしてこの回生抵抗1
5は、一端が主接点12aおよび常開接点14aに接続
され、他端は主制御装置A側のコンバータ装置5の1つ
の入力線に接続されている。
【0027】そして図1(b)に示すように、停電時救
出運転装置Bの主接点12a,12a、常開接点14a
を駆動するためのシーケンス回路が備えられており、こ
のシーケンス回路は、客先電源1が停電になったかどう
かを検出する電源喪失検出継電器(図示せず:これは電
源回路に挿入されていて、通常時には励磁し、電源喪失
時に非励磁となる継電器で構成される)によって駆動さ
れる常閉接点19bと、停電を検出し、救出運転の条件
が成立した時に励磁される救出運転指令継電器(図示せ
ず)の常開接点17aと、救出運転開始前に直流主回路
の平滑コンデンサ6を予備充電する時に励磁される予備
充電用継電器14と、この予備充電用継電器14によっ
て駆動される常開接点14aと、予備充電用継電器14
によって予備充電時間を設定する予備充電時間設定用限
時継電器18と、この限時継電器18によって駆動され
る常開接点18aと、予備充電時間終了後に実際の救出
運転を開始する時に励磁される主回路直流接触器12
と、その常閉接点12bから構成されている。
【0028】停電時救出運転のためにコンバータ装置5
のトランジスタ装置を利用して回生制御を行なうための
回路が図2に示してある。通常運転時のコンバータ装置
5の動作制御を行なうコンバータ制御装置25に対し
て、直流電圧検出器7からの直流電圧信号26と比較す
る基準電圧信号を与える基準電圧用ボリューム27と、
抵抗28と、直流電圧信号と基準電圧信号の比較を行な
う比較器29と、この比較器29の出力に対してオン/
オフディレイ時間を持たせるオン/オフディレイ回路3
0と、停電時救出運転指令信号31とオン/オフディレ
イ回路30の出力信号から救出運転時の回生制御タイミ
ングを決定するAND回路32と、コンバータ制御装置
25とこのAND回路32の出力によってトランジスタ
装置Q6のドライブの最終条件を決定するOR回路33
と、トランジスタ装置Q6のスイッチングドライブ回路
34から構成されている。
【0029】次に、上記構成のエレベータ制御装置の動
作について説明する。
【0030】まず図2に示したトランジスタ装置Q6の
駆動制御回路の動作について説明すると、通常運転時に
は停電時救出運転指令信号31が入力されないので、A
ND回路32の出力がなく、コンバータ制御装置25か
ら通常運転時の制御信号がOR回路33を通してドライ
ブ回路34に与えられ、トランジスタ装置Q6は通常の
動作を行なう。
【0031】停電時にはコンバータ制御装置25は運転
されず、停電時救出運転指令系統のAND回路32の出
力によってOR回路33の出力状態が決定される。そこ
で、AND回路32の一方には停電時救出運転指令信号
31が入力され、他方の入力は誘導電動機9からの回生
電力の大小によって決定されることになる。すなわち、
直流電圧検出器7による回生モード時の直流電圧信号2
6がボリューム27で設定される基準電圧よりも高い場
合には比較器29から出力があり、これがオン/オフデ
ィレイ回路30を通して図3に示す信号としてAND回
路32に入力され、オンタイム時にAND回路32から
OR回路33を通してドライブ回路34に動作信号が入
力され、オフタイム時にはその信号がなくなる。そして
ドライブ回路34はこの動作信号を受けてトランジスタ
装置Q6をオン/オフ制御することになる。
【0032】そこで、図1に示したエレベータ制御装置
は通常運転時、停電時救出運転時には、次のように動作
する。
【0033】<<通常運転時>>通常運転時には、エレ
ベータ起動条件が成立すると主回路交流接触器4が投入
され、コンバータ装置5によって直流電圧検出器7の出
力電圧を監視しながら昇圧、一定電圧制御を行ない、力
行運転時には電源1側よりインバータ装置8を介して誘
導電動機9へ電力を供給し、回生運転時には誘導電動機
9側よりコンバータ装置5を介して電源1側へ電力を返
還する。
【0034】そしてこの通常運転時には、客先電源1が
あるので電源喪失継電器(図示せず)は励磁状態とな
り、その常閉接点19bはオフしており、主回路直流接
触器12と予備充電用継電器14は励磁されることがな
く、停電時救出運転装置B側は停止状態におかれる。
【0035】<<停電時救出運転時>>客先電源1が喪
失すれば、図1(b)のシーケンス回路図において、電
源喪失継電器(図示せず)が励磁状態から非励磁とな
り、その常閉接点19bがオンし、その後しばらくして
停電時救出運転の条件が確立すると救出運転指令継電器
(図示せず)が動作し、その常開接点17aがオンとな
る。常閉接点12bは最初、閉じた状態にあるので、こ
の接点17a,19bが共にオンとなることによって予
備充電用継電器14が励磁されるようになる。
【0036】予備充電用継電器14が励磁されると、図
1(a)において常開接点14aがオンすることにな
り、蓄電池10―蓄電池保護用整流器11―予備充電用
継電器常開接点14a―回生抵抗15―コンバータ装置
5内のトランジスタ装置Q3のダイオード―直流主回路
平滑コンデンサ6―蓄電池10の閉回路が成立し、蓄電
池10からの電力によって平滑コンデンサ6の予備充電
が開始される。
【0037】またこれと同時にシーケンス回路における
予備充電用継電器常開接点14aもオンするので、予備
充電時間設定用の限時継電器18が励磁され、タイマ動
作を開始する。この予備充電設定時間が経過すれば限時
継電器18の常開接点18aがオンしてこの限時継電器
18を自己保持するようになる。限時継電器18がタイ
ムアップすれば、この限時継電器18のもう1つの常開
接点18aもオンとなり、主回路直流接触器12を励磁
状態に保持するようになり、一方、この主回路直流接触
器12が励磁することによってその常閉接点12bがオ
フになり、予備充電用継電器14が非励磁になる。
【0038】主回路直流接触器12が励磁状態になるこ
とによって、図1(a)における停電時救出運転装置B
側の接触器常開接点12a,12aがオンとなり、蓄電
池10が直流主回路と直接接続されることになる。他
方、予備充電用継電器14が非励磁となることによって
停電時救出運転装置Bの予備充電用継電器補助接点14
aがオフとなる。
【0039】こうして停電時救出運転状態が確立される
ことになるが、次に、この停電時救出運転中の力行モー
ド、回生モードでの救出運転動作について説明する。
【0040】まず力行モードでは、蓄電池10の電力が
整流器11および直流主回路接触器主接点12aを通し
て直流主回路に供給され、平滑コンデンサ6で平滑さ
れ、インバータ装置8によって所定の交流電力に変換さ
れて誘導電動機9に供給され、救出運転が行なわれる。
【0041】回生モードを選択した場合には、誘導電動
機9の回生エネルギが平滑コンデンサ6に充電され、直
流主回路電圧が上昇していくが、直流主回路電圧検出器
7によって設定された基準電圧より直流主回路電圧が上
昇すると回生制御を開始し、コンバータ装置5内のトラ
ンジスタ装置Q6を上述の制御動作によってオン/オフ
動作させる。そこでトランジスタ装置Q6がオンすれ
ば、直流平滑コンデンサ6―直流主回路接触器主接点1
2a(上側)―直流主回路接触器主接点12a(下側)
―回生抵抗15―トランジスタ装置Q6―平滑コンデン
サ6の閉回路で電流が流れ、回生エネルギは回生抵抗1
5によって消費されることになる。そしてこのトランジ
スタ装置Q6がオンする時には予備充電用継電器14の
常開接点14aはすでにオフとなっているので、回生制
御時にはこの接点14aを使用することがなく、したが
ってその容量を回生エネルギに見合った大きさのものと
する必要がなく、比較的小容量のものを使用することが
できる。
【0042】こうしてこの実施例のエレベータ制御装置
では、停電時救出運転時の回生モード時に回生エネルギ
を停電時救出運転装置B側の回生抵抗15に導くための
スイッチング手段として通常運転時のコンバータ装置5
のトランジスタ装置Q6を併用するようにしているた
め、別途に大容量半導体スイッチング手段を設けなくて
も済み、装置全体の小型化、低コスト化が図れることに
なる。
【0043】なおこの発明は上記実施例に限定されるこ
とはない。上記の実施例では予備充電用制限抵抗を回生
抵抗15と共用するようにしたが、予備充電用制限抵抗
を回生抵抗15と並列に設け、主回路直流接触器主接点
14aがオンした時に回生抵抗15ではなく予備充電用
制限抵抗を通して直流主回路側に蓄電池10から予備充
電電流が流れるようにしてもよい。
【0044】またコンバータ装置5のトランジスタ装置
Q1〜Q6としてIGBTのような高速スイッチング素
子を用いている場合には、図2に示した回生制御回路に
オン/オフディレイ回路30を設けず、比較器29の出
力を直接トランジスタ装置Q6に入力して高速スイッチ
ング動作を行なわせて回生制御を行なうようにしてもよ
い。
【0045】またさらに、上記実施例では回生制御回路
を図2に示すようにアナログディジタルディスクリート
回路によって構成しているが、主制御装置A側がディジ
タル制御されている場合、基準電圧設定用ボリューム2
7、抵抗28、比較器29、オン/オフディレイ回路3
0およびAND回路32の部分はマイクロプロセッサに
よりソフトウェア処理するようにしてもよく、その場合
には回路構成がさらに簡単になる。
【0046】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
通常運転時に電源側コンバータ装置で直流電圧一定制御
および電源回生制御を行なうことによってエレベータを
駆動し、力行モードで停電時救出運転を行なう時には直
流接触器を投入して蓄電池から主制御装置に直流電力を
供給して誘導電動機を駆動し、エレベータの救出運転を
行ない、回生モードで停電時救出運転を行なう時には、
制御手段によって主制御装置側のコンバータ装置の半導
体スイッチング素子を導通させ、誘導電動機の回生電力
をこの半導体スイッチング素子を介して回生抵抗に導
き、消費させるようにしているので、通常運転時に使用
される主制御装置のコンバータ装置の半導体スイッチン
グ素子を停電時救出運転時にもスイッチング手段として
利用することができ、特別なスイッチング手段を別途に
設けることなく回生モードでの停電時救出運転ができ、
回路素子の増加を防ぎ、小型化、低コスト化が図れる。
【0047】請求項2の発明によれば、請求項1のエレ
ベータ制御装置においてさらに、停電時救出運転開始前
に、限時継電器が作動するまでの間、予備充電用継電器
を投入することによって直流平滑コンデンサを回生抵抗
を通して予備充電し、直流平滑コンデンサが十分予備充
電された後に限時継電器によって直流接触器を投入する
ようにしているので、停電時救出運転を力行モードで行
なう場合、停電時救出運転が確実に実行できるようにな
る。
【0048】請求項3の発明によれば、請求項1または
2のエレベータ制御装置においてさらに、停電時救出運
転時に、比較器によって基準信号設定装置の回生電圧基
準信号と直流電圧検出器により検出される直流主回路の
検出電圧信号とを比較し、直流電圧検出器の出力電圧信
号が回生電圧基準信号よりも高くなったことを検出する
と、AND論理回路がオン信号を出力し、直流接触器を
投入して停電時救出運転を開始させるようにしているの
で、回生制御が必要な時にだけ回生モードによる停電時
救出運転を行なうことができる。
【0049】請求項4の発明によれば、請求項3の動作
をソフトウェア的に処理するので、回路要素を少なくし
て回路構成をいっそう簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1〜3の発明の共通する実施例の回路
図。
【図2】上記実施例に用いられる回生制御回路の回路
図。
【図3】上記実施例の停電時救出運転時の回生制御動作
を説明するタイミングチャート。
【図4】従来例の回路図。
【図5】他の従来例の回路図。
【符号の説明】
1 交流電源 2 遮断器 3 交流リアクトル 4 主回路交流接触器 5 コンバータ装置 6 平滑コンデンサ 7 直流電圧検出器 8 インバータ装置 9 誘導電動機 10 蓄電池 11 蓄電池保護用整流器 12 主回路直流接触器 12a 主回路直流接触器主接点 12b 主回路直流接触器常閉接点 14 予備充電用継電器 14a 予備充電用継電器常開接点 15 回生抵抗 17a 救出運転指令継電器常開接点 18 限時継電器 18a 限時継電器常開接点 19b 電源喪失検出継電器常閉接点 26 直流電圧信号 27 基準電圧設定用ボリューム 28 抵抗 29 比較器 30 オン/オフディレイ回路 31 停電時救出運転指令信号 32 AND回路 33 OR回路 34 ドライブ回路 A 主制御装置 B 停電時救出運転装置 Q1〜Q6 トランジスタ装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源回生および直流電圧一定制御を行な
    うコンバータ装置を有する主制御装置により停電時救出
    運転を行なうエレベータ制御装置において、 力行モードで停電時救出運転を行なう時に前記主制御装
    置が救出運転を行なうために必要な電力を供給する蓄電
    池と、 回生モードで停電時救出運転を行なう時に前記コンバー
    タ装置内の半導体スイッチング素子の少なくとも1つを
    導通させる制御手段と、 前記制御手段によって前記半導体スイッチング素子を導
    通させた時に、当該半導体スイッチング素子を通して誘
    導電動機の回生電力を導入し、消費する回生抵抗と、 前記蓄電池と前記主制御装置の直流主回路との間および
    前記蓄電池と前記回生抵抗との間に設けられ、停電時救
    出運転を開始する時に投入する少なくとも2接点構成の
    直流接触器とを備えて成るエレベータ制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のエレベータ制御装置に
    おいてさらに、前記蓄電池と前記回生抵抗との間に設け
    られ、停電時救出運転開始前、主制御装置側の直流平滑
    コンデンサを前記回生抵抗を通して予備充電する時に投
    入する予備充電用継電器と、 前記予備充電用継電器を投入して一定時間が経過した後
    に前記直流接触器を投入する制御を行なう限時継電器と
    を備えて成るエレベータ制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のエレベータ制
    御装置においてさらに、前記直流主回路の直流電圧を検
    出する直流電圧検出器と、 停電時救出運転時に回生制御を行なう時の回生電圧基準
    信号を設定する基準信号設定装置と、 前記基準信号設定装置の回生電圧基準信号と前記直流電
    圧検出器の検出電圧信号とを比較し、前記直流電圧検出
    器の出力電圧信号が前記回生電圧基準信号よりも高くな
    ったことを検出する比較器と、 停電時救出運転時だけ前記比較器の出力電圧信号を有効
    とするAND論理回路と、 通常運転時または停電時救出運転時にオン信号が入力さ
    れるとその信号に応じてオン信号を出力するOR論理回
    路とを備えて成るエレベータ制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載のエレベータ制
    御装置においてさらに、前記直流主回路の直流電圧を検
    出する直流電圧検出器と、 回生制御を行なう時の回生電圧基準信号を設定する基準
    信号設定装置と備え、 停電時救出運転時に前記基準信号設定装置の回生電圧基
    準信号と前記直流電圧検出器の検出電圧信号とを比較
    し、前記直流電圧検出器の出力電圧信号が前記回生電圧
    基準信号よりも高くなったことを検出してその出力電圧
    信号を有効とし、オン信号を出力する処理をソフトウェ
    ア的に行なうようにして成るエレベータ制御装置。
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