JPH06344413A

JPH06344413A - 家具用部材

Info

Publication number: JPH06344413A
Application number: JP5134380A
Authority: JP
Inventors: Takeo Imoto; 武男井本
Original assignee: AARU PII TOUPURA KK
Current assignee: AARU PII TOUPURA KK
Priority date: 1993-06-04
Filing date: 1993-06-04
Publication date: 1994-12-20

Abstract

(57)【要約】【目的】製造が容易で充分な強度を備え、かつ美麗な
外表面を備えており、しかも廃材の使用によりコストの
低減を図りうる家具用部材の提供。【構成】異形押出成形法によって形成され、粉砕され
た熱硬化性樹脂廃材などが混入された熱可塑性樹脂から
なる本体２と、本体２の表面の一部にその軸方向に沿っ
て一体に形成された熱可塑性樹脂からなる表皮層３とか
ら構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は家具用部材に関する。さ
らに詳しくは、建具、各種棚類、パネルなどの枠体、窓
サッシ、カーテンボックス、さらには鴨居や敷居など広
い分野で用いられる家具用部材に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、合成樹脂から異形押出法などによ
って製造された家具用部材が広く用いられている。これ
らのものは、たとえば図３に示されるように、実質的に
コの字状の断面を呈した部材51、図４に示されるように
実質的にＬ字状断面を呈したアングル部材52などとして
知られている。これらの部材51、52から棚やパネルなど
を組み立てるのである。また、図５に示されるような、
発泡性樹脂から形成された襖の枠体53なども知られてい
る。この枠体53は、よく木材に似せて形成されるが、さ
らにその外観を木材に似せるために、この枠体53の外表
面に合成樹脂製フィルムなどを利用した化粧紙を貼り付
けたものも知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記従来の家具用部材
のうち、図３および図４に示される部材51、52では、そ
の形状のままでは剛性が低過ぎるため、背面にベニヤ板
やパーティクルボードなどの補強部材を張設する必要が
ある。また、壁面などにネジで取り付けるばあいは、ネ
ジが貫通する部分が割れ易いため、その部分に木材や合
成樹脂製のブロックを介在させる必要がある。また、剛
性を向上させるための他の対策として、部材51、52の肉
厚を大幅に増加させることも考えられるが、材料費の上
昇、重量の増大などを伴うため、有効な対策ではない。

【０００４】一方、図５の枠体53は、発泡性樹脂から形
成されており、しかも肉厚が厚いため、材料の使用量が
少なくて必要な剛性を備えている。しかしながら、外表
面の色彩、風あいおよび肌ざわりなどを需要者の好みど
おりに製造することが困難であり、省資源の観点から合
成樹脂材料のリサイクルの促進が叫ばれている昨今、こ
のような要求に応えることは一層困難となる。しかも、
かかる問題を解消するために別途製造された前記化粧紙
を貼着する方法をとれば、製造コストが大幅に上昇す
る。

【０００５】本発明はかかる問題を解消するためになさ
れたものであり、製造が容易で強度も必要十分に備えて
おり、しかも美麗な外表面を備えた家具用部材を提供す
ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の家具用部材は、
異形押出成形法により形成される長尺の家具用部材であ
って、合成樹脂成分を有する本体と、該本体の表面の少
なくとも一部にその軸方向に沿って形成された合成樹脂
からなる表皮層とから構成されている。

【０００７】

【作用】本発明の家具用部材では、その美麗な表皮層と
各種廃材が混入された樹脂や発泡合成樹脂製本体とが同
時にかつ一体に押出成形によって形成されるため、製造
がきわめて容易である。しかも、軽量かつ頑丈であり、
表皮層には自在に着色ができ、また透明に近い層の形成
も可能であるため、需要者の好みに応じた外観を形成し
うる。また、このような表皮層を容易に形成しうるた
め、本体用材料として各種の廃材を用いても外観に何ら
影響を与えないので環境保護という全世界的テーマに沿
った商品の製造が可能となる。

【０００８】

【実施例】つぎに、添付の図面を参照しながら、本発明
の家具用部材を説明する。

【０００９】図１は本発明の家具用部材の一実施例を示
す一部切欠斜視図、図２は本発明の家具用部材の他の実
施例を示す断面図である。

【００１０】図１において、１は襖の枠体であり、２が
本体、３が表皮層である。本体２は廃却された熱可塑性
または熱硬化性の合成樹脂からなる製品を微細に粉砕
し、これらを熱可塑性樹脂内に混入してえられた、いわ
ば混合合成樹脂から形成されており、とくに着色などを
施したものではない。表皮層３はＰＭＭＡ樹脂、ＡＥＳ
樹脂、ＡＡＳ樹脂またはＡＢＳなどの熱可塑性樹脂から
構成されている。この表皮層には所望の着色を施せばよ
い。このように構成された枠体１は、本体２に廃材を使
用しようとも、表皮層３が美麗であるため、何ら商品価
値を低下させることがない。しかも表皮層３は押出成形
によっており、発泡させていないため、表面がきわめて
滑らかであって、敷居や鴨居とのあいだでのすべり性が
きわめて良好である。

【００１１】なお、本体の材料としては、前述のごとく
合成樹脂廃材に限定されることはなく、たとえば木材チ
ップ、コンクリートチップもしくはもみがらなどを溶融
熱可塑性合成樹脂に混入したもの、または発泡合成樹脂
などから押出成形してもよい。

【００１２】本発明の家具用部材は、前記枠体１のよう
な断面形状に限られないことはもちろんであり、使用目
的に応じて所望の断面形状を選択すればよい。また、表
皮層の形成範囲も図１の枠体１のように一部分に限定さ
れることはない。

【００１３】たとえば図２に示される家具用部材４のよ
うな断面形状を呈し、表皮層５が本体６の全表面を覆う
ものであってもよい。

【００１４】また、表皮層の厚さはとくに限定されず、
家具用部材の用途や断面の大きさなどに応じて適宜選定
すればよいが、通常0.3 〜2.00mmの範囲から選択され
る。

【００１５】つぎに、本発明の家具用部材を押出成形す
るためには、成形機11におけるダイに、本体用樹脂が押
出される押出口の下流に、表皮層用樹脂が押出される押
出口を設けて、押出された本体用樹脂の表面に表皮用樹
脂が合流、付着するようにすぐればよい。

【００１６】叙上のごとく、軽量な本体と表皮層とは同
時に一体で形成されるため、製造がきわめて容易であ
る。しかも、本体に廃材を使用したり、合成樹脂以外の
材料を混入しても何ら商品価値を低下せしめることがな
い。また、これらの家具用部材をさらに新しい本発明の
家具用部材用材料として使用できる（リサイクル）た
め、いわゆる「環境にやさしい」商品づくりが可能であ
る。

【００１７】

【発明の効果】本発明の家具用部材は、軽量かつ頑丈で
あり、さらに美麗な外観を呈し、製造がきわめて容易で
ある。しかも、商品価値を低下せしめることなく廃材を
使用しうるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の家具用部材の一実施例を示す一部切欠
斜視図である。

【図２】本発明の家具用部材の他の実施例を示す断面図
である。

【図３】従来の家具用部材の一例を示す一部切欠斜視図
である。

【図４】従来の家具用部材の他の例を示す断面図であ
る。

【図５】従来の家具用部材のさらに他の例を示す断面図
である。

【符号の説明】

１枠体２本体３表皮層４家具用部材５表皮層６本体

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】異形押出成形法により形成される長尺の
家具用部材であって、合成樹脂成分を有する本体と、該
本体の表面の少なくとも一部にその軸方向に沿って形成
された合成樹脂からなる表皮層とから構成される家具用
部材。