JPH06343833A - 有機物水溶液の処理方法 - Google Patents

有機物水溶液の処理方法

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JPH06343833A
JPH06343833A JP15792493A JP15792493A JPH06343833A JP H06343833 A JPH06343833 A JP H06343833A JP 15792493 A JP15792493 A JP 15792493A JP 15792493 A JP15792493 A JP 15792493A JP H06343833 A JPH06343833 A JP H06343833A
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JP
Japan
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reverse osmosis
aqueous solution
osmosis membrane
membrane module
solute
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Pending
Application number
JP15792493A
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English (en)
Inventor
Takeshi Sasaki
武 佐々木
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】逆浸透膜モジュ−ルを使用し、糖類水溶液から
目的とする糖類を低廉な設備コストで充分に高濃度、高
分離能で分離できる処理方法を提供する。 【構成】被処理液のPH値に応じ溶質の阻止率が変化する
逆浸透膜モジュ−ルを使用し、逆浸透膜モジュ−ルの溶
質に対する阻止率を高くするように有機物水溶液のPH値
を設定して有機物水溶液を処理する濃縮工程と、逆浸透
膜モジュ−ルの溶質に対する阻止率を溶質ごとに相違さ
せるように有機物水溶液のPH値を設定して有機物水溶液
を処理する分離工程とで有機物水溶液を処理する。糖類
水溶液の処理に好適であり、この糖類水溶液の処理にお
いては、逆浸透膜モジュ−ルに、0.15%NaCl水溶液
に対する阻止率が80%〜20%であるものが使用され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機物水溶液、特に食
品、薬品分野において、糖類水溶液を逆浸透膜モジュ−
ルを使用して粗分離する場合に使用する有機物水溶液の
処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】単糖、少糖もしくは多糖においては、分
子量及び特性が非常に近接しているため、その分離精製
には、液体クロマトグラフィ−が使用されている。しか
し、液体クロマトグラフィ−においては、高分離能とす
るにつれ、設備コストが高価となり、また、運転圧力の
高圧化並びに処理速度の低速化が避けられないために製
品の劣化が発生し易い。従って、予め粗分離したうえ
で、最終的に液体クロマトグラフィ−で処理することが
有利である。
【0003】近来、液体の分離処理技術として膜分離が
注目されているが、糖類においては、分子量が近接して
いるために、精密濾過膜、限外濾過膜による分離は困難
である。 而るに、本発明者においては、種々検討を行
った結果、糖類水溶液を低阻止率の逆浸透膜モジュ−ル
で処理すれば、充分な分離能で分離できることを見出
し、糖類水溶液を低阻止率の逆浸透膜モジュ−ルにより
低圧力で処理して二糖類以下と三糖類以上とに粗分離す
る方法を既に提案した(特願平4−322746号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では、逆浸透膜モジュ−ルの糖類に対する阻止率が低
いために、分離した溶質の濃度が低く、高濃度とするた
めには、再度、高阻止率の逆浸透膜モジュ−ルで処理す
る必要があり、従って、低阻止率逆浸透膜モジュ−ルと
高阻止率逆浸透膜モジュ−ルとの2種類の逆浸透膜モジ
ュ−ルが必要となり、設備的に不利である。
【0005】そこで、本発明者においては、かかる不利
を解消すべく鋭意検討を行い、逆浸透膜モジュ−ルの場
合、被処理液のPH値によって溶質に対する阻止率が異な
り、あるPH値の範囲では濃縮が効果的に促進され、他の
あるPH値範囲では溶質の分離が効果的に促進されること
に着目し、同一の逆浸透膜モジュ−ルで糖類水溶液を充
分に高濃度で、かつ充分な分離能で精製することを可能
にした。
【0006】本発明の目的は、逆浸透膜モジュ−ルを使
用し、糖類水溶液から目的とする糖類を低廉な設備コス
トで充分に高濃度、高分離能で分離できる処理方法を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の有機物水溶液の
処理方法は、被処理液のPH値に応じ溶質の阻止率が変化
する逆浸透膜モジュ−ルにより、有機物水溶液を、その
水溶液のPH値の制御のもとで処理することを特徴とする
構成、または、被処理液のPH値に応じ溶質の阻止率が変
化する逆浸透膜モジュ−ルを使用し、逆浸透膜モジュ−
ルの溶質に対する阻止率を高くするように有機物水溶液
のPH値を設定して有機物水溶液を処理する濃縮工程と、
逆浸透膜モジュ−ルの溶質に対する阻止率を溶質ごとに
相違させるように有機物水溶液のPH値を設定して有機物
水溶液を処理する分離工程とで有機物水溶液を処理する
ことを特徴とする構成であり、糖類水溶液の処理に好適
であり、この糖類水溶液の処理においては、逆浸透膜モ
ジュ−ルに、0.15%NaCl水溶液に対する阻止率が8
0%〜20%であるものが使用される。
【0008】
【作用】膜物質の荷電性がPH値によって可逆的に変化
し、従って、水と溶質との間、異なる溶質間において、
膜に対する吸着性が相違することになる結果、あるPH値
範囲では膜の溶質に対する阻止率が高阻止率となり、他
のあるPH値範囲では各溶質の膜への透過速度に充分な差
ができ、特定の溶質を他の溶質から充分に高精製度で精
製可能となると推定できる。
【0009】
【実施例】本発明は、逆浸透膜モジュ−ルの溶質に対す
る阻止率、分離能がPH値に応じて変わる有機物水溶液の
分離に使用されるが、特に、アルド−ス、ケト−ス、ス
クロ−ス、ラクト−ス、ラフィノ−ス、グルコ−ス、マ
ンノ−ス、マルト−スの何れか、少なくとも一つを含む
糖類水溶液から当該糖を、液体クロマトグラフィ−処理
の前処理として、粗分離するのに好適である。
【0010】本発明において使用する逆浸透膜モジュ−
ルは、通常の逆浸透膜モジュ−ルに較べて低阻止率であ
り、上記の糖類水溶液に対しては、0.15%NaCl水溶
液に対する阻止率が20〜80%のものが使用される。
また、通常の逆浸透膜モジュ−ルに較べ低圧で処理さ
れ、20kg/cm2以下とされる。本発明において、被処理
液のPH値の変化範囲は2〜13とされる。
【0011】本発明は、分離しようとする溶質の透過
速度に充分な差を生じさせ、充分な分離能でその溶質を
分離できるように被処理液のPH値を設定し、かかるPH値
のもとで被処理液を逆浸透膜モジュ−ルで処理する分離
工程、分離しようとする溶質の阻止率を充分に高くし
て、高濃縮を可能とするように被処理液のPH値を設定
し、かかるPH値のもとで被処理液を逆浸透膜モジュ−ル
で処理する濃縮工程により実施され、その工程の前後は
特に制限されない。また、逆浸透膜モジュ−ルの操作
は、回分法、連続法の何れによってもよいが、回分法に
よれば、上記の両工程を同一の一台の逆浸透膜モジュ−
ルで行うことが可能となり、設備コスト上、有利であ
る。
【0012】実施例 実施例において使用した逆浸透膜モジュ−ルは、0.1
5NaCl水溶液に対する阻止率が50%である日東電工
(株)製逆浸透膜モジュ−ル,商品名NTR-7450-S2であ
る。使用した被処理液は、スクロ−スを1重量%、ラフ
ィノ−スを1重量%含有する糖類水溶液である。
【0013】この糖類水溶液のPH値を9に設定し、当該
逆浸透膜モジュ−ルにより回分法で、処理圧力10kg/c
m2、モジュ−ル非透過側出口の流量を10リットル/分
として所定時間処理(前工程処理)した。この時の透過
液のスクロ−ス濃度は1.33重量%、ラフィノ−ス濃
度は0.44重量%であり、充分な有為差で分離されて
いたが、低濃度である。
【0014】なお、非透過側液のスクロ−ス濃度は0.
82重量%、ラフィノ−ス濃度は1.20重量%であ
り、見かけの阻止率から真の阻止率を求めたところ、ス
クロ−スの阻止率は29.7%、ラフィノ−スの阻止率
は60.4%であった。
【0015】更に、上記前工程処理で得た透過液をその
PH値を4に設定し、他は上記前工程処理と同様の条件で
所定時間処理した。この時の非透過側液のスクロ−ス濃
度は1.80重量%、ラフィノ−ス濃度は0.60重量
%であり、充分に高濃度にできた。なお、濃縮処理にお
いて、透過側液のスクロ−ス濃度は0.016重量%、
ラフィノ−ス濃度は0.05重量%であり、見かけの阻
止率から真の阻止率を求めたところ、スクロ−スの阻止
率は98.8%、ラフィノ−スの阻止率は99.6%で
あった。
【0016】また、上記前工程処理で得た非透過側液を
そのPH値を4に設定し、他は上記前工程処理と同様の条
件で所定時間処理した。この時の非透過側液のスクロ−
ス濃度は1.48重量%、ラフィノ−ス濃度は1.63
重量%、透過液のスクロ−ス濃度は0.013重量%、
ラフィノ−ス濃度は0.014重量%であり、見かけの
阻止率から真の阻止率を求めたところ、スクロ−スの阻
止率は99.2%、ラフィノ−スの阻止率は99.5%
であり、上記とほぼ一致していた。
【0017】比較例 実施例で使用した糖類水溶液をそのPH値を6.5に設定
し、実施例と同一の逆浸透膜モジュ−ルを使用し、実施
例と同様、回分法で、処理圧力10kg/cm2、モジュ−ル
非透過側出口の流量を10リットル/分として所定時間
処理した。この場合のスクロ−スの阻止率は、30.5
%、ラフィノ−スの阻止率は54.2%であり、分離能
並びに濃縮度とも実施例よりも劣っていた。
【0018】
【発明の効果】本発明の有機物水溶液の処理方法によれ
ば、分子量及び特性が非常に近接している糖類を充分な
分離能、濃度で分離できる。また、濃縮処理と分離処理
を、被処理液のPH値を制御することにより同一の逆浸透
膜モジュ−ルで行うことができ、更に、逆浸透膜モジュ
−ルを通常の場合に較べ低圧で運転できるから、設備コ
ストの低廉化を図ることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被処理液のPH値に応じ溶質の阻止率が変化
    する逆浸透膜モジュ−ルにより、有機物水溶液を、その
    水溶液のPH値の制御のもとで処理することを特徴とする
    有機物水溶液の処理方法。
  2. 【請求項2】被処理液のPH値に応じ溶質の阻止率が変化
    する逆浸透膜モジュ−ルを使用し、逆浸透膜モジュ−ル
    の溶質に対する阻止率を高くするように有機物水溶液の
    PH値を設定して有機物水溶液を処理する濃縮工程と、逆
    浸透膜モジュ−ルの溶質に対する阻止率を溶質ごとに相
    違させるように有機物水溶液のPH値を設定して有機物水
    溶液を処理する分離工程とで有機物水溶液を処理するこ
    とを特徴とする有機物水溶液の処理方法。
  3. 【請求項3】有機物水溶液が糖類水溶液である請求項1
    又は2記載の有機物水溶液の処理方法。
  4. 【請求項4】逆浸透膜モジュ−ルに、0.15%NaCl水
    溶液に対する阻止率が80%〜20%であるものを使用
    する請求項3記載の有機物水溶液の処理方法。
JP15792493A 1993-06-03 1993-06-03 有機物水溶液の処理方法 Pending JPH06343833A (ja)

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JP (1) JPH06343833A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4756232B2 (ja) * 2000-12-28 2011-08-24 ダニスコ スイートナーズ オイ 分離プロセス
JP5782674B2 (ja) * 2008-03-12 2015-09-24 東レ株式会社 ジアミンおよびポリアミドの製造方法

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