JPH06340588A - 新規なβ−ケトエステル類およびその製造法 - Google Patents

新規なβ−ケトエステル類およびその製造法

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JPH06340588A
JPH06340588A JP14838593A JP14838593A JPH06340588A JP H06340588 A JPH06340588 A JP H06340588A JP 14838593 A JP14838593 A JP 14838593A JP 14838593 A JP14838593 A JP 14838593A JP H06340588 A JPH06340588 A JP H06340588A
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JP
Japan
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formula
butyl
tert
alkyl group
base
Prior art date
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Pending
Application number
JP14838593A
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English (en)
Inventor
Eiji Taniyama
英二 谷山
Kazuya Okano
一哉 岡野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 式 【化1】 (式中、Xは低級アルキル基またはハロゲン原子を示
し、nは0または1であり、R2は第3級アルキル基を
示す)で表わされるエステル類と式 【化2】R1CO22 (式中、R1は低級アルキル基を示し、R2は上記と同義
である)で表されるエステル類を塩基の存在下で反応せ
しめることにより式 【化3】 (式中、X、n、R1およびR2は上記と同義である)で
表されるβ−ケトエステル類を製造する方法。 【効果】 上記β−ケトエステル類は1,3−オキサジ
ン−4−オン誘導体系除草剤の製造中間体として有用で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬、農薬等の製造中
間体、特に本願出願人が先に提案した1,3−オキサジ
ン−4−オン誘導体系除草剤(特願平4−40108号
明細書参照)の製造中間体として有用なβ−ケトエステ
ル類およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】低級アシル基を持つβ−ケトエステルの
製造方法として、従来より、塩基に対し活性なプロトン
を持つエステル類に対し塩基の存在下にアシル化剤とし
てエチルまたはメチルエステルを作用させる、いわゆる
クライゼン縮合反応が知られている。
【0003】例えば、Journal of Chem
ical Society(ジャーナル・オブ・ケミカ
ル・ソサイエティー)第123巻1762頁には、フェ
ニル酢酸エチルにナトリウムの存在下で酢酸エチルを作
用させることにより、高収率でα−アセチルフェニル酢
酸エチルを得たことが報告されている。
【0004】しかしながら、目的のケトエステルのエス
テル部分のアルキル基が第3級アルキル基である場合、
アシル化剤としてエチルまたはメチルエステルを用いる
と、エステル交換が進行し、目的のα−アセチルフェニ
ル酢酸tert−ブチルを良い収率で得ることができな
い。過去の文献等を調査してもα−アセチルフェニル酢
酸tert−ブチルは合成例が知られていない。
【0005】このような問題を回避するために、エステ
ル交換を起こすアルコキシ基に替えて、イミダゾリル
基、チアゾリジル基などの脱離基を持つアシル化剤を用
いる方法が報告されている。例えば、Tetrahed
ron Letters(テトラヘドロン・レターズ)
1976年第32号2757頁には、あらかじめ塩基に
よりカルバニオンとしたtert−ブチルエステルに対
し、アシルイミダゾール類を作用させることにより高収
率でβ−ケトエステルを得たことが報告されている。
【0006】しかしながら、これらの活性化されたアシ
ル化剤は高価であり、また使用に際してはあらかじめ原
料のtert−ブチルエステルからカルバニオンを調製
する必要があり、このため特殊な設備を必要とする等の
欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、工業
的に実施容易な方法で、第3級アルキル基をエステル部
に持つβ−ケトエステル類を低廉に製造することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記式(2)
【0009】
【化5】
【0010】(式中、Xは低級アルキル基またはハロゲ
ン原子を示し、nは0または1であり、R2は第3級ア
ルキル基を示す)で表わされるエステル類と下記式
(3)
【0011】
【化6】R1CO22 (3) (式中、R1は低級アルキル基を示し、R2は上記と同義
である)で表されるエステル類を塩基の存在下で反応せ
しめることを特徴とする下記式(1)
【0012】
【化7】
【0013】(式中、X、n、R1およびR2は上記と同
義である)で表されるβ−ケトエステル類の製造法を提
供するものである。
【0014】ここで「低級アルキル基」は直鎖状または
分岐鎖状であり、例えば、メチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、te
rt−ブチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル等の炭素数
1〜6のアルキル基を挙げることができ、また、「ハロ
ゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、沃素原子等を挙げることができる。
【0015】一方、「第3級アルキル基」としては、例
えば、tert−ブチル、tert−アミル、クミル、
アダマンチル等の如き炭素数4〜10の第3級アルキル
基を挙げることができる。
【0016】式(1)のβ−ケトエステル類は従来の刊
行物に未載の新規な化合物であり、その代表例として
は、α−アセチルフェニル酢酸tert−ブチル、α−
アセチル(2−フルオロ)フェニル酢酸tert−ブチ
ル、α−アセチル(4−クロロ)フェニル酢酸tert
−ブチル、α−アセチル(2−メチル)フェニル酢酸t
ert−ブチル等を挙げることができる。
【0017】また、式(2)の化合物の好適具体例とし
ては、フェニル酢酸tert−ブチル、2−フルオロフ
ェニル酢酸tert−ブチル、4−クロロフェニル酢酸
tert−ブチル、2−メチルフェニル酢酸tert−
ブチル等を例示することができ、式(3)の化合物の好
適具体例としては、酢酸tert−ブチル、プロピオン
酸tert−ブチル等を例示することができる。
【0018】式(2)の化合物と式(3)の化合物の反
応は、塩基の存在下で行うことができ、その際用いるこ
とのできる塩基としては、原料及び生成物を分解せず、
式(3)の化合物のα位のプロトンを引き抜くに足る塩
基性を持ち合わせているものであれば特に制限はなく、
例えば、金属ナトリウム、水素化ナトリウム、カリウム
tert−ブトキシ等を挙げることができる。反応は、
一般に室温ないし約150℃、好ましくは約40〜約1
00℃の範囲内の温度で通常1〜24時間、好ましくは
1〜5時間程度行うのが適当である。
【0019】式(2)の化合物に対する式(3)の化合
物の使用割合に特に制限はなく広い範囲にわたり変える
ことができるが、一般には、式(3)の化合物は式
(2)の化合物1モル当たり1〜100モル、特に1〜
10モルの範囲内で用いるのが好ましい。塩基の使用割
合もまた特に制限はないが、一般には、塩基は式(2)
の化合物1モル当たり1〜10モル、特に1〜2モルの
範囲内で用いるのが好ましい。
【0020】式(2)の化合物と式(3)の化合物の反
応は、溶媒の存在下もしくは不存在下で実施することが
でき、使用し得る溶媒としては、上記塩基を溶解し得る
溶媒であれば特に制限はなく、例えば、エチルエーテ
ル、プロピルエーテル、ブチルエーテル、テトラヒドロ
フラン等のエーテル系溶媒が好適である。また、反応に
際して式(2)の化合物を過剰に用いる場合は、この化
合物を反応溶媒として機能させうることもできる。
【0021】かくして得られる式(1)の化合物は、そ
れ自体既知の方法、例えば、抽出、再結晶、カラムクロ
マトグラフィー等の手段により反応混合物から分離し又
は精製することができる。
【0022】本発明により提供される式(1)の化合物
は、例えば、下記反応式に示す工程により、除草剤とし
て有用な下記式(4)の1,3−オキサジン−4−オン
誘導体に導くことができる。
【0023】
【化8】
【0024】(式中、X、Y、n、R1およびR2は前記
と同義である)。
【0025】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに具体的に説
明する。
【0026】実施例1 α−アセチルフェニル酢酸te
rt−ブチルの製造 フェニル酢酸tert−ブチル1.94g(9.38m
M)に室温において酢酸tert−ブチル3.52g
(30.3mM)、金属ナトリウム0.46g(20m
M)、イソプロピルエーテル20mlを加え、還流温度
(69℃)にて3時間反応させた。反応終了後室温まで
冷却し、2.7規定塩酸7.4mlで中和した後、エチ
ルエーテル30mlを加えて抽出した。有機層を濃縮
し、2.13gのオイル状生成物を得た。これをシリカ
ゲルクロマトグラフィーで精製することにより、α−ア
セチルフェニル酢酸tert−ブチルを32%の収率で
得た。 融点 38〜40℃ NMR 1.47 ppm(CH3, 9H,s) 1.85 ppm(CH3, 1.2H, s) 2.18 ppm(CH3, 1.8H, s) 4.60 ppm(CH, 0.6H, s) 7.1〜7.4 ppm(ArH, 5H, m) 13.25 ppm(OH, 4H, s) IR 1703 cm-1 1730 cm-1 実施例2 α−フェニル酢酸tert−ブチルの製造 フェニル酢酸tert−ブチル4.85g(25.2m
M)に室温において酢酸tert−ブチル21.1g
(181mM)、カリウムtert−ブトキシド3.1
1g(27.7mM)を加え、還流温度(95℃)にて
2.5時間反応させた。反応液を室温まで冷却し、2.
7規定塩酸11mlで中和した後、有機層を分液し、飽
和食塩水5mlで洗った。これを減圧留去することによ
り、α−フェニル酢酸tert−ブチル64%を含む粗
生成物6.44g(収率70%)を得た。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1) 【化1】 (式中、Xは低級アルキル基またはハロゲン原子を示
    し、nは0または1であり、R1は低級アルキル基を示
    し、R2は第3級アルキル基を示す)で表わされるβ−
    ケトエステル類。
  2. 【請求項2】 下記式(2) 【化2】 (式中、Xは低級アルキル基またはハロゲン原子を示
    し、nは0または1であり、R2は第3級アルキル基を
    示す)で表わされるエステルと下記式(3) 【化3】R1CO22 (3) (式中、R1は低級アルキル基を示し、R2は上記と同義
    である)で表されるエステル類を塩基の存在下で反応せ
    しめることを特徴とする下記式(1) 【化4】 (式中、X、n、R1およびR2は上記と同義である)で
    表されるβ−ケトエステル類の製造法。
  3. 【請求項3】 塩基が、ナトリウム、水素化ナトリウム
    およびカリウムtert−ブトキシドより選ばれる少な
    くとも1種の塩基であることを特徴とする請求項2記載
    の方法。
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