JPH0633990Y2 - 模型用レートジャイロ - Google Patents

模型用レートジャイロ

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JPH0633990Y2
JPH0633990Y2 JP10448290U JP10448290U JPH0633990Y2 JP H0633990 Y2 JPH0633990 Y2 JP H0633990Y2 JP 10448290 U JP10448290 U JP 10448290U JP 10448290 U JP10448290 U JP 10448290U JP H0633990 Y2 JPH0633990 Y2 JP H0633990Y2
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惠唯 田屋
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、模型航空機等の運動軸の一軸を安定させるた
めに用いられるレートジャイロに係り、特に、無線操縦
される模型ヘリコプタの安定増強装置として使用するの
に適した模型用レートジャイロに関する。
〔従来の技術〕
無線による模型ヘリコプタの操縦は固定翼機に比べて難
しく、特に、ホバリング時におけるヨー軸まわりの操縦
技術の習得は、初心者にとっては極めて困難なものとさ
れている。
これは、ホバリング中のヘリコプタがヨー軸まわりの安
定性を備えていないことによる。
そのため、エンジンの出力変化に伴うロータのトルク変
動や突風等の外乱によって機首が左右に振られると、そ
の揺れが減衰されずに、機体がヨー軸まわりに回転して
しまう。
そこで、このような特性を有するヘリコプタに、ヨー軸
まわりの安定性を与え、その安定した飛行を助けるため
のシステムとして、レートジャイロを利用した安定増強
装置が用いられている。
この安定増強装置は、レートジャイロによって検出した
ヘリコプタのヨー軸まわりの揺れの角速度をテールロー
タのピッチ制御用サーボモータにフィードバックし、そ
の揺れを止める方向にテールロータのピッチを自動制御
することにより、機首の左右への揺れを防止するように
したものである。
第7図は上記安定増強装置に用いられる従来の模型用レ
ートジャイロの一例の概略構造の説明図で、(a)は平
面図、(b)は背面図である。
同図において、フレーム01には一対のブラケット02,02
が固着されており、これらのブラケット02,02にベアリ
ングを介してジンバル03のジンバル軸04,04が回転自在
に支持されている。
このジンバル03には、ジンバル軸04の軸線に直交するシ
ャフト05(回転軸)を有するモータ06が取り付けられて
いる。
シャフト05は、その両端にそれぞれフライホイール07,0
7が固着されている。
そして、ジンバル軸04の一端部には、該一端部に中点に
固定したセンタリング用のスプリング09が装着されてい
る。
スプリング09の両端はフレーム01に対して水平方向に自
由移動するように挟持され、このスプリングによりジン
バル軸04はセンタリング位置(ニュートラル位置)に付
勢されるようになっている。
なお,スプリング09として、両端をフレーム01に固定
し、ジンバル軸から下方に延在させて設け担持体アーム
に中点を固着したコイルバネを用いているものもある。
また、ジンバル軸04には、回転角度検知器010が配設さ
れ、ジンバル03の回転角度が検出されるようになってい
る。
この回転角度検知器としては、機体の軽量化と構造の簡
易化およびコストの面から、所謂ホール素子を用いた磁
気検知器(以下、ホールセンサと称する)を採用してい
る。
上記のような構成のレートジャイロをヘリコプタのヨー
軸まわりの安定増強装置として用いる場合には、ジンバ
ル03のジンバル軸04とモータ06のシャフト05とが共に水
平となるようにして機体に搭載し、モータ06によってフ
ライホイール07,07を、例えば矢印A方向に高速で回転
駆動させる。
この状態で、飛行中の機体が角速度ωで機首を矢印B方
向に振ったとすると、ジャイロプリセッションによって
その角速度ωに比例した回転モーメントがジンバル03に
作用し、ジンバル軸04が矢印C方向に回転する。
これにしたがって、弾性変形するスプリング09は同図
(b)の鎖線で示した如く弾性変形し、そのばね力とジ
ンバル03に作用する回転モーメントとが釣り合った位置
において、ジンバル03の回転が停止する。
このとき、ジンバル03の回転角度は前記機体の角速度ω
に追従した大きさのものとなる。
したがって、ジンバル03の回転角度を検出するホールセ
ンサ010からは、その角速度ωに応じた電気信号が出力
される。
そして、この電気信号はサーボモータにフィードバック
され、サーボモータはテールロータのピッチを調整して
機首を矢印B′方向に復元させるように制御する。
こうして、ヘリコプタにヨー軸まわりの安定性が付与さ
れる。
第8図はホール素子を用いた従来の回転角度センサ部分
の説明図である。
同図において、03はジンバル、04はジンバル軸、05はフ
ライホイール、06はモータ、07はフライホイール、09は
センタリングスプリング、010はセンサ部、014はマグネ
ットホルダー、015はマグネット、016はホールセンサ、
017はセンサ基板、13はネジ、21−1はモータ給電線、2
1−2はホールセンサの入出力線である。
同図において、ジンバル軸04の端部には、その下面に切
り欠き部04aが形成されており、この切り欠き部04aにネ
ジ13で固定されたマグネットホルダー014を介してマグ
ネット015(例えば、コバルトマグネット)が固着され
ている。
そして、マグネット015に近接した位置にホールセンサ0
16を搭載したセンサ基板017がフレーム側に設置されて
いる。
ホールセンサ016は、InSb,GaAsなどの半導体からなり、
マグネット015から磁束受容面(ホールセンサの上面)
に垂直に到来する磁束をB、ホールセンサ016に流す動
作電流をIc、出力電圧(出力信号:回転角度検出信号)
をVとしたとき、 V=B×Icの検出信号を出力する。
このような構成により、ジンバル軸04がセンタリング位
置にある(a)に示した状態での該ホールセンサ016を
水平に通過する磁束をBcとすると、その出力信号Vcは、 Vc=Bc×Ic となり、このときの磁束Bcのホールセンサ016に鎖交す
る垂直成分は0であるから、Vc=0である。
一方、ジンバル軸04が角度θだけ回転したとき、その回
転によりマグネット015はホールセンサ016に対してその
位置が移動し、マグネット015からホールセンサ016に鎖
交する垂直磁束成分は、Bc・sinθとなって、そのとき
のホールセンサ016の出力信号Vrは、 Vr=Bc・sinθ×Ic となる。
この出力信号Vrをサーボモータにフィードバックし、テ
ールロータのピッチを調整して機首方向を復元するもの
である。
このようなレートジャイロを駆動するモータ06は、模型
としての価格上の制約から、通常の軸回転ブラシモータ
を使用している。そのため、その給電線はジンバル軸の
回転と共に動く。
また、このモータ06に駆動電流を供給するための給電線
21−1は、駆動電流そのものは100mA前後、高々数100mA
程度であるため、電流容量の大きいものを必要としない
けれども、ジンバル軸の回転や搭載機の振動に対する制
振効果,組み立て時の作業性の点から、厚い絶縁被覆を
持つ被覆電線を用いている。
そのため、給電線21−1の弾性力は大きなものとなり、
ジンバル軸の回転トルクに無視できない影響を及ぼす。
従来は、第8図にも示したように、ジンバル軸04に溝04
bを設け、この溝04bからモータ06の給電線21−1を引き
出しすようにして、ジンバル軸04の回転に対する上記影
響を低減するようにしている。
[考案が解決しようとする課題] しかし、上記したように、レートジャイロのモータの給
電線がジンバル軸の回転に伴つて動き、その弾性力がセ
ンタリングスプリングの弾性作用に影響を与えて、ジン
バル軸の回転角度に与える影響は大きく、ジンバル軸の
回転角度を乱し、正確な角度検知信号をホールセンサか
ら得ることができないという問題があった。
前記第8図に示したような、ジンバル軸04に設けた溝04
bからモータ06の給電線21−1を引き出し、これを電源
に接続するものによって、モータ側の給電線接続部近傍
の給電線の破損や断線への影響低減効果を得ることがで
きるが、ジンバル軸04の溝04bから引き出した給電線21
−1の、その後の引き回し部分によるジンバル軸04の回
転に対する影響は解消されない。
この種の模型用レートジャイロは、小型軽量であること
が必要条件であり、フレームであるケーシングは可及的
に小さな容積となるように設計されているため、モータ
の給電線の引き回しにおいて、通常2本以上で行われる
配線のジンバル軸に対する弾性抵抗の対称性を維持する
(左右の回転に等しい弾性力を設定する)ことは不可能
に近いことである。
すなわち、従来技術のレートジャイロでは、センタリン
グスプリング09によって保っているジンバル軸04の機械
的中立(ニュートラル)や、ジンバル軸04の左右回転に
対するセンタリングスプリング09の対称性に影響を及ぼ
し、ジンバル03の角速度検出精度を損なうという問題が
あった。
また、この給電線21−1の、上記引き回し部分は、ジン
バル軸04の回転動作および搭載機の振動によって常に振
り回されるため、溝04bの開口端部分での被覆の損傷の
発生により絶縁不良や給電線21−1自体の破断を招き、
ジンバル03が作動不良となり、搭載機の破壊に至る重大
な故障を引き起こすという問題があった。
上記給電線21−1の弾性力の影響は、ジンバル軸04のセ
ンタリングをとるセンタリングスプリング09の弾性力を
大きくすることで低減できるが、センタリングスプリン
グ09の弾性力を大きくすると、回転角度センサ,すなわ
ちホールセンサ016のダイナミクレンジを狭めてしまい
ジンバル03の動作が不安定となる。
本考案の目的は、上記従来技術の諸問題を解消し、ジン
バルを作動させるモータの給電線の弾性力によるジンバ
ル軸の回転角度への影響をなくし、また該給電線の損傷
を防止して、検出感度が安定かつ正確で、ダイナミック
レンジの広い、さらに、組み立ての容易な優れた機能の
模型用レートジャイロを提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本考案は、 ジンバル軸を有し、フレームによりそのジンバル軸の軸
線のまわりに回転自在に支持されるジンバルと、 上記ジンバルにより前記ジンバル軸に直交する軸線のま
わりに回転自在に支持され、モータによって回転駆動さ
れるフライホイールと、 前記フレームと前記ジンバルとの間に設けられて、前記
ジンバルを中立位置に付勢するセンタリングスプリング
と、 を備えた模型用レートジャイロにおいて、 前記ジンバル軸に直径方向一端を固定し、この一端と対
向する直径方向他端を前記フレームに固定すると共に、
少なくとも前記モータの給電線のを配線した略々円筒状
のフレキシブルプリント基板を設けたことを特徴とす
る。
また、フレキシブルプリント基板を、 前記ジンバル軸に固定される固定部と、少なくとも前記
モータに駆動電流を供給するために該モータから引き出
される給電線との接続部を近傍に有する第1部分と、 前記フレームに固定される固定部と、前記モータに駆動
電流を供給するために電源側から延びる供給線との接続
部とを近傍に有する第2部分と、 上記第1部分と第2部分とを対称に連結すると共に、少
なくとも前記モータから引き出される給電線と前記電源
側から延びる供給線とを連結する導体をプリント配線し
たフレキシブルな連結部分と、 から構成したことを特徴とする。
さらに、前記フレキシブルプリント基板を、 前記ジンバル軸に固定される固定部と、前記モータに駆
動電流を供給するために該モータから引き出される給電
線との接続部と、前記ジンバル軸の回転角度を検出する
回転角度検知器の搭載部と、上記回転角度検知器の入出
力線接続部とを近傍に有する第1部分と、 前記フレームに固定される固定部と、前記モータに駆動
電流を供給するために電源側から延びる供給線との接続
部と、上記回転角度検知器の制御回路からの入出力線を
接続する接続部とを近傍に有する第2部分と、 上記第1部分と第2部分とを、これら第1部分と第2部
分の中点を結ぶ直線に対して対称に連結すると共に、前
記モータから引き出される給電線と前記電源側から延び
る供給線とを連絡する導体と、上記回転角度検知器と制
御回路からの入出力線を連絡する導体とをプリント配線
したフレキシブルな連結部分と、 から構成したことを特徴とする [作用] ジンバルを構成するモータに駆動電流を供給するための
給電線を、前記ジンバル軸に直径方向一端を固定し、こ
の一端と対向する直径方向他端を前記フレームに固定す
ると共に、必要により上記一端近傍にジンバル軸の回転
角度を検知する回転角度検知器(ホールセンサ等)を搭
載し、前記モータの給電線と、必要により回転角度検知
器の入出力線(電流入力線および信号取り出し線)を制
御回路と回転角度検知器との間で連絡する導体をプリン
ト配線した略々円筒状のフレキシブル基板としたことに
より、ケーシング内での配線を容易にすると共に、モー
タ給電線がセンタリングスプリングの弾性作用に影響を
与えてジンバル軸の回転に影響を及ぼすことを回避し、
また該給電線がジンバル軸の回転運動や搭載機の振動に
よって損傷されることが防止される。
すなわち、前記円筒状のフレキシブル基板を、前記ジン
バル軸に固定される固定部と回転角度検知器を搭載する
回転角度検知器搭載部とからなる第1部分と、前記フレ
ームに固定される固定部を有する第2部分と、上記第1
部分と第2部分とを対称に連結すると共に、前記モータ
の給電線と前記ホールセンサの入出力線をプリント配線
したフレキシブルな連結部分と、から構成したことによ
り、給電線と回転角度検知器の入出力線の引き回しを不
要として、前記従来技術におけるようなジンバル軸の回
転角度への影響や、ジンバル軸の回転,搭載機の振動に
よる給電線の振り回しを皆無とすることができ、また、
モータの給電線と回転角度検知器の入出力線を予めプリ
ント基板に配線しておくことで、組立て作業の簡素化、
品質の均一化を達成できる。
このような構造のジンバルを用いたレートジャイロを模
型用航空機のヨー軸まわりの安定増強装置として用いる
ことで、極めて安定な操縦制御ができる。
[実施例] 以下、本考案の実施例につき、図面を参照して詳細に説
明する。
第1図は本考案による模型用レートジャイロの一実施例
の構成を説明する分解斜視図、第2図はジンバルユニッ
トの要部斜視図、第3図は回転角度センサ部の詳細な説
明図であって、1は上部ケーシング、2は下部ケーシン
グ、3はジンバル、4はジンバル軸、5はシャフト、6
はモータ、7はフライホイール、9はセンタリングスプ
リング、10はベアリング、13はネジ、16は回転角度検知
器としてのホールセンサ、18はフレキシブルプリント基
板、20はマグネットホルダー、21は電源および制御回路
に接続するコードである。
第1図に示したように、このレートジャイロは、中央か
ら上下に分割されるフレームとしての上部ケーシング1
と下部ケーシング2を備え、これら上部,下部ケーシン
グ1,2を組み合わせたケーシングの内部にジンバルユニ
ット30が収容されるようになっている。
このケーシングは前室11aと後室11bを持ち、前室11aに
回転角度検知部(以下、センサ部という)が収容され、
後室11bにジンバル3,モータ6,フライホイール7からな
るジンバル部が収容される。
ジンバル部はモータ6とこのモータ6に装着するジンバ
ルリング40、およびモータ6の回転軸であるシャフト5
に取り付けたフライホイール7,7を有している。
ジンバルリング40からは、モータ6のシャフト5と直交
するごとく両方向に突出したジンバル軸4を持ち、これ
らジンバル軸4をベアリング10,10を介してケーシング
のベアリング受け2a,2aに支持している。
ジンバル軸4の一方の端部には、切り欠き4aが形成さ
れ、この切り欠き4aにセンタリングスプリング9とホー
ルセンサ16を搭載したフレキシブル基板18がネジ13で固
定されている。
このフレキシブル基板18を取り囲むように、上記ホール
センサ16の両側に配置された2個のマグネット15−1,15
−2を持つマグネットホルダー20が配置されている。
マグネットホルダー20は環状をなし、その外周に凸状20
aを有しており、この凸状20aがケーシングのホルダー受
け20aの凹部20bに嵌合固定されている。
また、上記センタリングスプリング9は端縁に凸部9aが
形成されており、この突部9aがケーシングの凹部9bにお
いて上部ケーシング1と下部ケーシング2により挟持さ
れるようになっている。
上記ホールセンサ16を搭載したフレキシブルプリント基
板18とマグネット15−1,15−2を持つマグネットホルダ
ー20からなるセンサ部は、ケーシングの前室11aに収容
される。
センサ部を構成するフレキシブルプリント基板18は環状
をなし、その上部にホールセンサ16を搭載すると共に、
その円周にホールセンサ16への動作電流印加とその検知
信号取り出し用配線、およびモータ6への駆動電流給電
用配線とが形成されており、その下部には外部回路(電
源、制御回路)に接続するコードが接続され、ジンバル
軸4の回転に応じて自由に変形することにより、ジンバ
ル軸の回転に対して配線の拘束力がバランスするように
作用する。
そして、上記コード21によりモータ6への給電とホール
センサ16の作動電流供給および回転角度検知信号の取り
出しを行なう。
第2図において、ジンバル3は円筒状のジンバルリング
40とこのジンバルリング40か外方に延出した一対のジン
バル軸4,4を持ち、これらジンバル軸4,4はジンバルリン
グ40の一本の直径上に位置するものとされる。
そして、ジンバル軸4,4は、各ケーシング1,2のベアリン
グ受け2a,2aに装着されるベアリング10,10でフレームを
なすケーシングに回転自在に支持されるようになってい
る。
ジンバルリング40には、モータ6が嵌合固定され、その
シャフト5,5にそれぞれフライホイール7,7が固着されて
いる。
シャフト5の軸線とジンバル軸4の軸線とは互いに直交
するものとされている。
第3図において、(a)はセンサ部の正面図、(b)は
側面図である。
同図において、ジンバル軸4の切り欠き4aには、センタ
リングスプリング9とフレキシブルプリント基板18の一
端がネジ13で固定され、フレキシブルプリント基板18と
モータ6とは給電線21−1で接続されている。
このフレキシブルプリント基板18には、モータ6の給電
線とホールセンサ16の入出力線とがプリント技術等によ
り配線されている。
このフレキシブルプリント基板18の下端はネジ14で下部
ケーシング2に固定されており、ジンバル軸4が回転す
ると、このフレキシブルプリント基板18はその可撓性に
よって、上下の固定点を結ぶ線に関して左右バランスし
て変形する。
ジンバル軸4に固定されたフレキシブルプリント基板18
上に搭載したホールセンサ16を挟んで、2つのマグネッ
ト15−1,15−2が配置される。
これらのマグネット15−1,15−2は、マグネットホルダ
ー20の内周に固定され、ホールセンサ16に対して齊一磁
界を与える。
この磁界中において、ジンバル軸4の回転によりホール
センサ16が回転すると、その回転に応じた量の磁束がホ
ールセンサ16に鎖交する。
このような配置により、ジンバル軸4が回転してもマグ
ネットからホールセンサを通過する磁界の強さは変化し
ないため、ホールセンサの出力信号はジンバル軸の回転
角度に線形に比例したものとなる。
第4図は上記実施例の構成におけるジンバル軸回転角度
検出動作の説明図であり、マグネット15−1,15−2で形
成される齊一磁界に対するホールセンサ16の位置は、ジ
ンバル軸4が中立位置にある(a)の場合と、ジンバル
軸4がθだけ回転した(b)の場合の何れにおいても変
わらず、ジンバル軸4の回転角度に応じてホールセンサ
16の鎖交磁束が変化するのみである。
すなわち、ホールセンサ16に鎖交する磁束は、ジンバル
軸4の回転角度θのcosθ倍となり、ホールセンサ16の
作動電流をIc,磁束をB,検出電圧をVとすると、 V=Ic×Bcosθ となり、検出信号はジンバル軸の回転角度にのみ依存す
る。
このように、ジンバル軸の回転角度が増しても、ホール
センサとマグネットとの間の磁界の強さに変化がないた
め、ホールセンサの磁気検出可能範囲の制限が緩和さ
れ、すなわちダイナミックレンジが広くなり、センタリ
ングスプリングの弾性力を小さくして小さな角速度の検
出感度を上げることができる。
また、左右に配置したマグネットによって、ホールセン
サに齊一磁界を作用させるものであるため、マグネット
とホールセンサの間の距離,相互の傾き,使用するマグ
ネットとホールセンサの性能ばらつき,組み立て精度の
ばらつきによる検出感度に差が生ぜず、さらに使用環境
での温度,湿度、あるいは振動によりその検出信号が影
響されることが少なくなる。
そのため、検出感度は安定かつ正確で、ダイナミックレ
ンジの広い優れた機能の模型用レートジャイロを提供で
きる。
また、ジンバル軸4に一端を固定したフレキシブルプリ
ント基板18にホールセンサ16を搭載し、質量の大きなマ
グネットをケーシング側に設置したことによって、ジン
バルの回転レスポンスが良好となり、またマグネットの
みを着脱交換することが容易であるために、センサーの
感度設定,調整が極めて簡単となり、後段に使用する制
御回路の設計に対する負担を軽減できる、などの優れた
機能を有している。
第5図はフレキシブルプリント基板を展開して示す平面
図であって、18はフレキシブルプリント基板、18−1は
ホールセンサ16を搭載してジンバル軸に固定するための
第1部分、18−2はフレームに固定するための第2部
分、18−3,18−3は第1部分18−1と第2部分18−2と
を連結する可撓性に富んだプリント基板材料からなる連
結部分である。
第1部分18−1と第2部分18−2にはそれぞれ固定用の
ネジ穴26,27が設けられ、連結部分18−3,18−3にはモ
ータの給電線21−1,21−1とホールセンサ16の入出力線
21−2,21−2がプリント配線技術等で形成されている。
なお、図中に○で示した部分は配線パッドである。
モータからの給電線引き出しとホールセンサの配線は、
第1部分18−1の配線パッドに接続され、また、電源お
よび制御回路からの給電線と入出力線は、第2部分の配
線パッドに接続される。この接続は半田溶着等の既知の
固着手段により行なわれる。
なお、第2部分18−2と連結部分18−3の接続は、接着
剤,半田あるいは適当な機械的接続手段で行なわれる
が、第2部分を連結部分それぞれに形成しておき、それ
らを重ね合わせてフレームに同時に固定する方法を採っ
てもよい。
さらに、第1部分,第2部分,連結部分を一体成形する
ことも可能である。
第6図はフレキシブルプリント基板のジンバル軸への固
定状態の説明図であって、(a)はジンバル軸がセンタ
リング状態にあるときを、(b)はジンバル軸が角度θ
だけ回転したときを示す。
同図(a)に示したように、ジンバル軸4がセンタリン
グ状態にあるときは、このフレキシブルプリント基板18
はジンバル軸4との固定点とフレームとの固定点を結ぶ
線に関して左右対称な形状にある。
そして、ジンバル軸4が角度θだけ回転したとき、同図
(b)に示したように、フレキシブルプリント基板18
は、その可撓性により、ジンバル軸のセンタリングスプ
リングの弾性作用に歪みを及ぼすことなく撓む。
これにより、フレキシブルプリント基板に形成されたモ
ータの給電線とホールセンサの入出力線はジンバル軸の
回転を乱すことなく、またその回転に振り回されること
がなく、絶縁被覆の破損や断線の発生は生じない。
このように、フレキシブルプリント基板を予め一部品と
して製作しておくことにより、組立てが極めて容易とな
り、また均一な品質のレートジャイロを得ることができ
る。
上記実施例では、フレキシブルプリント基板にはホール
センサのみを搭載するものとして説明したが、ホールセ
ンサの他、該ホールセンサの出力信号を処理する回路チ
ップなどを搭載することも可能である。
なお、センサ部において、ホールセンサに与える齊一磁
界は、少なくともホールセンサの回転領域において強度
変化がなく、好ましくは均一な磁束密度の磁界分布をも
つ磁界を意味し、実施例に示したように2個のマグネッ
トを用いるものに限らず、1個または3個以上、あるい
はホールセンサを囲むリング状マグネットを用いて形成
し、もしくは電磁コイルにより形成することも可能であ
る。
また、マグネットの支持も、環状のマグネットホルダー
に限らず、矩形枠あるいはたの形状の部材を用いてもよ
く、ケーシングに直接固定する構造としてもよい。
[考案の効果] 以上説明したように、本考案によれば、モータの給電線
とホールセンサの入出力線をフレキシブルプリント基板
を介して、ジンバル軸に直接配線できるので、センタリ
ングスプリングの弾性作用に歪みを与えずにジンバル軸
をバランスよく回転させ、またジンバル軸の回転や搭載
機の振動による上記各配線の損傷や断線を防止できると
共に、配線部分を一つの部品として扱えるため、組立て
が容易で、かつ均一な品質のレートジャイロを得ること
ができる。
また、ジンバル軸の軸線近傍に磁気検知器を固定し、こ
の磁気検知器に対して齊一磁界を与える磁束発生装置を
ケーシング側に設置したことで、ジンバル軸の回転角度
の大きさに係わらずに、磁気検知器から該ジンバル軸の
回転角度に比例した回転角度検出信号を得ることができ
る。
そして、磁気検知器が常に磁束発生装置からの齊一磁界
中で、該磁束発生装置から等距離の位置で上記ジンバル
軸の回転に伴って回転するものであるため、その回転角
度検出信号は、磁気検知器に鎖交する磁束の量にのみ依
存する。したがって、ジンバル軸の回転角度の小さい領
域から大きい領域に至る広い範囲において正確な検知信
号が得られ、所謂ダイナミックレンジの広い回転角度の
検出が可能とななる。
このような構造としたジンバルを用いたレートジャイロ
を模型用航空機のヨー軸まわりの安定増強装置として用
いることで、極めて安定な操縦制御を可能とすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による模型用レートジャイロの一実施例
の構成を説明する分解斜視図、第2図はジンバルユニッ
トの要部斜視図、第3図は回転角度センサ部の詳細な説
明図、第4図はジンバル軸回転角度検出作用の説明図、
第5図はフレキシブル基板を展開して示す平面図、第6
図はフレキシブル基板のジンバル軸への固定状態の説明
図、第7図は模型航空機の安定増強装置に用いられる従
来の模型用レートジャイロの一例の概略構造の説明図、
第8図はホールセンサを用いた従来の回転角度センサの
動作説明図である。 1……上部ケーシング、2……下部ケーシング、3……
ジンバル、4……ジンバル軸、5……モータのシャフ
ト、6……モータ、7……フライホイール、9……セン
タリングスプリング、10……ベアリング、13……ネジ、
16……磁気検知器としてのホールセンサ、18……フレキ
シブルプリント基板、20……マグネットホルダー、21…
…モータ給電およびホールセンサの入出力線の引出しコ
ード。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジンバル軸を有し、フレームによりそのジ
    ンバル軸の軸線のまわりに回転自在に支持されるジンバ
    ルと、 上記ジンバルにより前記ジンバル軸に直交する軸線のま
    わりに回転自在に支持され、モータによって回転駆動さ
    れるフライホイールと、 前記フレームと前記ジンバルとの間に設けられて、前記
    ジンバルを中立位置に付勢するセンタリングスプリング
    と、 を備えた模型用レートジャイロにおいて、 前記ジンバル軸に直径方向一端を固定し、この一端と対
    向する直径方向他端を前記フレームに固定すると共に、
    導体をプリント配線した略々円筒状のフレキシブルプリ
    ント基板を設けたことを特徴とする模型用レートジャイ
    ロ。
  2. 【請求項2】請求項(1)において、 前記フレキシブルプリント基板を、 前記ジンバル軸に固定される固定部と、前記モータに駆
    動電流を供給するために該モータから引き出される給電
    線との接続部を近傍に有する第1部分と、 前記フレームに固定される固定部と、前記モータに駆動
    電流を供給するために電源側から延びる供給線との接続
    部とを近傍に有する第2部分と、 上記第1部分と第2部分とを対称に連結すると共に、前
    記モータから引き出される給電線と前記電源側から延び
    る供給線とを連絡する導体をプリント配線したフレキシ
    ブルな連結部分と、 から構成したことを特徴とする模型用レートジャイロ。
  3. 【請求項3】請求項(1)において、 前記フレキシブルプリント基板を、 前記ジンバル軸に固定される固定部と、前記モータに駆
    動電流を供給するために該モータから引き出される給電
    線との接続部と、前記ジンバル軸の回転角度を検出する
    回転角度検知器の搭載部と、上記回転角度検知器の入出
    力線接続部とを近傍に有する第1部分と、 前記フレームに固定される固定部と、前記モータに駆動
    電流を供給するために電源側から延びる供給線との接続
    部と、上記回転角度検知器の制御回路からの入出力線を
    接続する接続部とを近傍に有する第2部分と、 上記第1部分と第2部分とを、これら第1部分と第2部
    分の中点を結ぶ直線に対して対称に連結すると共に、前
    記モータから引き出される給電線と前記電源側から延び
    る供給線とを連絡する導体と、上記回転角度検知器と制
    御回路からの入出力線を連絡する導体とをプリント配線
    したフレキシブルな連結部分と、 から構成したことを特徴とする模型用レートジャイロ。
JP10448290U 1990-10-05 1990-10-05 模型用レートジャイロ Expired - Lifetime JPH0633990Y2 (ja)

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