JPH06339489A - 人工耳小骨 - Google Patents
人工耳小骨Info
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- JPH06339489A JPH06339489A JP6011044A JP1104494A JPH06339489A JP H06339489 A JPH06339489 A JP H06339489A JP 6011044 A JP6011044 A JP 6011044A JP 1104494 A JP1104494 A JP 1104494A JP H06339489 A JPH06339489 A JP H06339489A
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- Japan
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- artificial
- head
- ossicular bone
- ossicular
- grip
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Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61F—FILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
- A61F2/00—Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
- A61F2/02—Prostheses implantable into the body
- A61F2/18—Internal ear or nose parts, e.g. ear-drums
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61F—FILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
- A61F2/00—Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
- A61F2/02—Prostheses implantable into the body
- A61F2/18—Internal ear or nose parts, e.g. ear-drums
- A61F2002/183—Ear parts
Abstract
(57)【要約】
【目的】 鼓膜と内耳とを連結する耳小骨連鎖に代え
て用いる人工耳小骨において、接着剤を使用せずに固定
でき、併用軟骨片の固定性を改善することができる人工
耳小骨を開発すること。 【構成】 鼓膜上に重ねる軟骨片に沿う平板状頭部と;
該平板状頭部に対して略直角方向に延びる柄部と;この
円板状頭部から柄部と反対方向に延び、上記軟骨片に穿
刺される突起;とを備えたことを特徴とする人工耳小
骨。
て用いる人工耳小骨において、接着剤を使用せずに固定
でき、併用軟骨片の固定性を改善することができる人工
耳小骨を開発すること。 【構成】 鼓膜上に重ねる軟骨片に沿う平板状頭部と;
該平板状頭部に対して略直角方向に延びる柄部と;この
円板状頭部から柄部と反対方向に延び、上記軟骨片に穿
刺される突起;とを備えたことを特徴とする人工耳小
骨。
Description
【0001】
【技術分野】本発明は、疾患や外傷により損傷を受けた
耳小骨連鎖を再建するための人工耳小骨に関する。
耳小骨連鎖を再建するための人工耳小骨に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】慢性中耳炎、外傷などによ
り中耳が損傷を受けた場合、その形態及び伝音機能を回
復する鼓室形成術が行われる。鼓室形成術においては、
損傷した耳小骨連鎖の再建に同種保存骨や軟骨などを使
用することもあるが、人工耳小骨を用いる方法も一般化
している。この人工耳小骨には、耳小骨連鎖の損傷程度
により、アブミ骨が残存している場合に鼓膜とアブミ骨
を連絡する部分置換型と、アブミ骨底板のみが残存して
いる場合に鼓膜とアブミ骨底板を直接連絡する全置換型
とがある。
り中耳が損傷を受けた場合、その形態及び伝音機能を回
復する鼓室形成術が行われる。鼓室形成術においては、
損傷した耳小骨連鎖の再建に同種保存骨や軟骨などを使
用することもあるが、人工耳小骨を用いる方法も一般化
している。この人工耳小骨には、耳小骨連鎖の損傷程度
により、アブミ骨が残存している場合に鼓膜とアブミ骨
を連絡する部分置換型と、アブミ骨底板のみが残存して
いる場合に鼓膜とアブミ骨底板を直接連絡する全置換型
とがある。
【0003】また、人工耳小骨材料としては、初期には
金属やプラスチックが用いられてきたが、近年、生体内
で安定なセラミックスが用いられるようになった。セラ
ミックスの中でもハイドロキシアパタイトは生体適合性
に優れ、かつ術場で比較的容易に加工できるという利点
があるため、すでに製品化され市場の評価を得ている。
金属やプラスチックが用いられてきたが、近年、生体内
で安定なセラミックスが用いられるようになった。セラ
ミックスの中でもハイドロキシアパタイトは生体適合性
に優れ、かつ術場で比較的容易に加工できるという利点
があるため、すでに製品化され市場の評価を得ている。
【0004】鼓室形成術には、鼓膜と人工耳小骨を直接
接触させて固定する方法と、鼓膜と人工耳小骨との間に
軟骨片を介在させる方法があるが、前者の方法では、手
術後に人工耳小骨が排出することがあるため、最近では
軟骨片を介在させる方法が良好な成績をあげている。し
かしながら、軟骨片を使用する場合、設置した軟骨片が
術中あるいは術後に偏位してしまう恐れがある。このよ
うな偏位を防止するために、例えば生体用接着剤を用い
て人工耳小骨と軟骨片を接着する方法が提案されている
が、接着剤は生体用といっても多少の毒性を有するの
で、接着剤の使用は回避すべきである。そこで、現状で
は耳小骨の全長をダイヤモンドディスク等を用いて研削
することにより調整し、欠損部にクリアランスのないよ
うに挿入している。しかしながら、弛みがないように精
度よく調整するためには細かい加工を術者に強いること
になり、時間的にも精神的にも術者に負担をかけるとい
う問題があった。
接触させて固定する方法と、鼓膜と人工耳小骨との間に
軟骨片を介在させる方法があるが、前者の方法では、手
術後に人工耳小骨が排出することがあるため、最近では
軟骨片を介在させる方法が良好な成績をあげている。し
かしながら、軟骨片を使用する場合、設置した軟骨片が
術中あるいは術後に偏位してしまう恐れがある。このよ
うな偏位を防止するために、例えば生体用接着剤を用い
て人工耳小骨と軟骨片を接着する方法が提案されている
が、接着剤は生体用といっても多少の毒性を有するの
で、接着剤の使用は回避すべきである。そこで、現状で
は耳小骨の全長をダイヤモンドディスク等を用いて研削
することにより調整し、欠損部にクリアランスのないよ
うに挿入している。しかしながら、弛みがないように精
度よく調整するためには細かい加工を術者に強いること
になり、時間的にも精神的にも術者に負担をかけるとい
う問題があった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、前記従来技術の問題点を解消
し、接着剤を使用せずに固定でき、併用軟骨片の固定性
を改善することができる人工耳小骨を開発することを目
的とする。
し、接着剤を使用せずに固定でき、併用軟骨片の固定性
を改善することができる人工耳小骨を開発することを目
的とする。
【0006】
【発明の概要】本発明は、鼓膜と内耳とを連結する耳小
骨連鎖に代えて用いる人工耳小骨であって、鼓膜上には
軟骨片を介在させる鼓室形成術に用いる人工耳小骨にお
いて、鼓膜上に重ねる軟骨片に沿う平板状頭部と;該平
板状頭部に対して略直角方向に延びる柄部と;この円板
状頭部から柄部と反対方向に延び、上記軟骨片に穿刺さ
れる突起;とを備えたことを特徴としている。
骨連鎖に代えて用いる人工耳小骨であって、鼓膜上には
軟骨片を介在させる鼓室形成術に用いる人工耳小骨にお
いて、鼓膜上に重ねる軟骨片に沿う平板状頭部と;該平
板状頭部に対して略直角方向に延びる柄部と;この円板
状頭部から柄部と反対方向に延び、上記軟骨片に穿刺さ
れる突起;とを備えたことを特徴としている。
【0007】頭部は、円板状に形成することが望まし
い。突起は、例えば、円板状頭部から徐々に径を拡大す
る柱状の拡径基部と、この拡径基部から径を徐々に減ず
る円錐状尖鋭部とからなるもの、あるいは、定径の定径
柱状基部と、この定径拡径基部から径を徐々に減ずる円
錐状尖鋭部とからなるものを使用することができる。ま
た柄部は、全置換型の場合、中実の円柱状として、内耳
に連結させることが望ましい。部分置換型の場合には、
円筒状とし、その外方開放端にアブミ骨を連結させるこ
とが望ましい。
い。突起は、例えば、円板状頭部から徐々に径を拡大す
る柱状の拡径基部と、この拡径基部から径を徐々に減ず
る円錐状尖鋭部とからなるもの、あるいは、定径の定径
柱状基部と、この定径拡径基部から径を徐々に減ずる円
錐状尖鋭部とからなるものを使用することができる。ま
た柄部は、全置換型の場合、中実の円柱状として、内耳
に連結させることが望ましい。部分置換型の場合には、
円筒状とし、その外方開放端にアブミ骨を連結させるこ
とが望ましい。
【0008】本発明の人工耳小骨の材質は、生体適合性
であれば、特に制限はない。具体的には、チタン、チタ
ン合金、ステンレス鋼等の金属又は合金、高密度ポリエ
チレン、フッ化エチレン樹脂等の高分子材料、アルミ
ナ、ジルコニア、アパタイト、リン酸三カルシウム、生
体用ガラス等のセラミックスを採用することができる。
これらの材料のなかで、セラミックス、特にハイドロキ
シアパタイトは、リン酸カルシウム系化合物であり、人
体中の無機質主成分と同質であることから、生体適合性
に優れた材料であることが医学会で証明されている。さ
らに、リン酸カルシウム系セラミックスは、ダイヤモン
ドバーを用いて容易に研削し、寸法形状を術場で調節で
きるという利点がある。
であれば、特に制限はない。具体的には、チタン、チタ
ン合金、ステンレス鋼等の金属又は合金、高密度ポリエ
チレン、フッ化エチレン樹脂等の高分子材料、アルミ
ナ、ジルコニア、アパタイト、リン酸三カルシウム、生
体用ガラス等のセラミックスを採用することができる。
これらの材料のなかで、セラミックス、特にハイドロキ
シアパタイトは、リン酸カルシウム系化合物であり、人
体中の無機質主成分と同質であることから、生体適合性
に優れた材料であることが医学会で証明されている。さ
らに、リン酸カルシウム系セラミックスは、ダイヤモン
ドバーを用いて容易に研削し、寸法形状を術場で調節で
きるという利点がある。
【0009】また、人工耳小骨には手術時の加工や欠損
部への挿入をする際に破損しないように、ある程度の機
械的強度を有していることが要求される。そのため、リ
ン酸カルシウム系セラミックス等のセラミックス材料
は、高密度であるのが好ましく、緻密質焼結体、例えば
相対密度で95%以上、望ましくは98%以上の焼結体
であるのが好適である。相対密度が95%未満である
と、開気孔を有し、焼結体の強度が低下する。また、緻
密質であることは、伝音機能のうえからも好ましい。
部への挿入をする際に破損しないように、ある程度の機
械的強度を有していることが要求される。そのため、リ
ン酸カルシウム系セラミックス等のセラミックス材料
は、高密度であるのが好ましく、緻密質焼結体、例えば
相対密度で95%以上、望ましくは98%以上の焼結体
であるのが好適である。相対密度が95%未満である
と、開気孔を有し、焼結体の強度が低下する。また、緻
密質であることは、伝音機能のうえからも好ましい。
【0010】本発明の人工耳小骨の製造方法は、特に制
限はなく、様々な方法を採用することができるが、ハイ
ドロキシアパタイトセラミックスを例として以下に説明
する。公知の方法でリン酸塩とカルシウム塩から湿式合
成し、ハイドロキシアパタイトスラリーを得る。得られ
たスラリーを回転ドラム式乾燥機を用いて乾燥し、ハイ
ドロキシアパタイト粉末を得る。この粉末を例えば、乾
式静水圧プレスで本発明の人工耳小骨形状に成形する。
成形体を電気炉内で1000〜1200℃の範囲で焼成
し、人工耳小骨を得る。成形方法は、この他にもスラリ
ーを鋳込む方法、射出成形法、圧粉体を作り、旋盤加工
により成形する方法などを採用することができる。突起
の形成方法は、特に制限はないが、寸法形状が小さいの
で、頭部と一体成形するのが好ましい。
限はなく、様々な方法を採用することができるが、ハイ
ドロキシアパタイトセラミックスを例として以下に説明
する。公知の方法でリン酸塩とカルシウム塩から湿式合
成し、ハイドロキシアパタイトスラリーを得る。得られ
たスラリーを回転ドラム式乾燥機を用いて乾燥し、ハイ
ドロキシアパタイト粉末を得る。この粉末を例えば、乾
式静水圧プレスで本発明の人工耳小骨形状に成形する。
成形体を電気炉内で1000〜1200℃の範囲で焼成
し、人工耳小骨を得る。成形方法は、この他にもスラリ
ーを鋳込む方法、射出成形法、圧粉体を作り、旋盤加工
により成形する方法などを採用することができる。突起
の形成方法は、特に制限はないが、寸法形状が小さいの
で、頭部と一体成形するのが好ましい。
【0011】
【発明の実施例】次に、図示実施例に基づいて本発明を
さらに具体的に説明する。図1は、本発明の一実施例を
示す部分置換型人工耳小骨10Pの側面図である。この
人工耳小骨は、円板状頭部1と、該頭部1の一方の面
に、円板1に対し垂直に設けられた円筒状の柄部2と、
該柄部2とは反対側の面に、同じく円板1に対し垂直に
設けられた突起3とから成る。突起3は、中実で、その
横断面は円形であり、その直径が頭部1側から次第に増
大する拡径基部3aと、この基部3aから徐々に先細と
なる円錐状尖鋭部3bとからなっており、軟骨片の穿刺
性及び固定性に優れた形態となっている。円筒状柄部2
は、その軸心に、外端部が開放された筒状中空部4を備
えており、この中空部4の外方開放端部にアブミ骨が嵌
合・連結される。すなわち、部分置換型人工耳小骨10
Pには、中空部4が形成されている。
さらに具体的に説明する。図1は、本発明の一実施例を
示す部分置換型人工耳小骨10Pの側面図である。この
人工耳小骨は、円板状頭部1と、該頭部1の一方の面
に、円板1に対し垂直に設けられた円筒状の柄部2と、
該柄部2とは反対側の面に、同じく円板1に対し垂直に
設けられた突起3とから成る。突起3は、中実で、その
横断面は円形であり、その直径が頭部1側から次第に増
大する拡径基部3aと、この基部3aから徐々に先細と
なる円錐状尖鋭部3bとからなっており、軟骨片の穿刺
性及び固定性に優れた形態となっている。円筒状柄部2
は、その軸心に、外端部が開放された筒状中空部4を備
えており、この中空部4の外方開放端部にアブミ骨が嵌
合・連結される。すなわち、部分置換型人工耳小骨10
Pには、中空部4が形成されている。
【0012】図2は、本発明を全置換型の人工耳小骨1
0Tに適用した実施例の側面図である。この人工耳小骨
10Tは、円板状の頭部1と、該頭部1の一方の面に垂
直に設けられた円柱状柄部5と、柄部5とは反対側の面
に設けられた突起3とから成る。突起3の形状は第1の
実施例と同一である。この全置換型人工耳小骨10T
は、アブミ骨底板に直接連絡されるので、円柱状柄部5
は中実であり、かつ図1の柄部4より長い。
0Tに適用した実施例の側面図である。この人工耳小骨
10Tは、円板状の頭部1と、該頭部1の一方の面に垂
直に設けられた円柱状柄部5と、柄部5とは反対側の面
に設けられた突起3とから成る。突起3の形状は第1の
実施例と同一である。この全置換型人工耳小骨10T
は、アブミ骨底板に直接連絡されるので、円柱状柄部5
は中実であり、かつ図1の柄部4より長い。
【0013】さらに、図3及び図4は本発明の別の実施
例を示すもので、それぞれ部分置換型人工耳小骨10P
及び全置換型人工耳小骨10Tの側面図である。突起3
は、定径の基部3cと円錐状尖鋭部3bとから構成され
ており、拡径基部3aが設けられていない。これ以外
は、それぞれ図1及び図2に示した人工耳小骨と同じで
ある。図3及び図4に示した形態の人工耳小骨10P及
び10Tによっても充分な偏位防止が達成される。
例を示すもので、それぞれ部分置換型人工耳小骨10P
及び全置換型人工耳小骨10Tの側面図である。突起3
は、定径の基部3cと円錐状尖鋭部3bとから構成され
ており、拡径基部3aが設けられていない。これ以外
は、それぞれ図1及び図2に示した人工耳小骨と同じで
ある。図3及び図4に示した形態の人工耳小骨10P及
び10Tによっても充分な偏位防止が達成される。
【0014】図5は、本発明の人工耳小骨を設置状態で
示す説明図である。図5において、人工耳小骨は部分置
換型10Pであり、その柄部2はアブミ骨8と連結さ
れ、人工耳小骨の突起3は軟骨片9を穿刺し、鼓膜11
に接して固定されている。これにより良好な伝音系が再
建され、術中及び術後の軟骨片9の偏位は良好に防止さ
れる。なお、12は外耳道である。柄部2の長さは、手
術部位の状況に応じ、適宜調節(切削)される。全置換
型人工耳小骨10Tは、アブミ骨8が存在しない場合に
用いられるものであって、柄部5が直接内耳13に接続
される。柄部5の長さが手術部位の状況に応じ、適宜切
削され調節されることは、部分置換型の場合と同じであ
る。
示す説明図である。図5において、人工耳小骨は部分置
換型10Pであり、その柄部2はアブミ骨8と連結さ
れ、人工耳小骨の突起3は軟骨片9を穿刺し、鼓膜11
に接して固定されている。これにより良好な伝音系が再
建され、術中及び術後の軟骨片9の偏位は良好に防止さ
れる。なお、12は外耳道である。柄部2の長さは、手
術部位の状況に応じ、適宜調節(切削)される。全置換
型人工耳小骨10Tは、アブミ骨8が存在しない場合に
用いられるものであって、柄部5が直接内耳13に接続
される。柄部5の長さが手術部位の状況に応じ、適宜切
削され調節されることは、部分置換型の場合と同じであ
る。
【0015】実施例1 公知の方法でハイドロキシアパタイトスラリーを湿式合
成し、このスラリーを(株)西村鉄工所製回転ドラム式
乾燥機で乾燥し、ハイドロキシアパタイト粉末を得た。
得られた粉末を金型プレスし、直径7mm×長さ20m
mの圧粉体を作製した。この圧粉体を焼成収縮分を考慮
してNC旋盤で図1に示した形状に加工し、電気炉内で
1100℃で2時間焼成し、人工耳小骨を得た。得られ
た人工耳小骨を慢性中耳炎および真珠腫性中耳炎の患者
数例に使用し、良好な結果を得た。
成し、このスラリーを(株)西村鉄工所製回転ドラム式
乾燥機で乾燥し、ハイドロキシアパタイト粉末を得た。
得られた粉末を金型プレスし、直径7mm×長さ20m
mの圧粉体を作製した。この圧粉体を焼成収縮分を考慮
してNC旋盤で図1に示した形状に加工し、電気炉内で
1100℃で2時間焼成し、人工耳小骨を得た。得られ
た人工耳小骨を慢性中耳炎および真珠腫性中耳炎の患者
数例に使用し、良好な結果を得た。
【0016】
【発明の効果】本発明の人工耳小骨は、軟骨片を使用す
る鼓室形成術に有用なもので、接着剤を使用することな
く固定でき、術中術後の軟骨片の偏位や脱落が防止さ
れ、長期にわたって聴力回復を安定して維持でき、再手
術を不要とし、術者や患者の負担を著しく軽減すること
ができる。また、材料としてリン酸カルシウム系セラミ
ックスを用いると、個々の患者に適合させるため術場で
寸法形状を容易に加工することが可能となる。
る鼓室形成術に有用なもので、接着剤を使用することな
く固定でき、術中術後の軟骨片の偏位や脱落が防止さ
れ、長期にわたって聴力回復を安定して維持でき、再手
術を不要とし、術者や患者の負担を著しく軽減すること
ができる。また、材料としてリン酸カルシウム系セラミ
ックスを用いると、個々の患者に適合させるため術場で
寸法形状を容易に加工することが可能となる。
【図1】本発明の一実施例を示す部分置換型人工耳小骨
の側面図である。
の側面図である。
【図2】本発明の別の実施例を示す全置換型人工耳小骨
の側面図である。
の側面図である。
【図3】本発明の別の実施例を示す部分置換型人工耳小
骨の側面図である。
骨の側面図である。
【図4】本発明の別の実施例を示す全置換型人工耳小骨
の側面図である。
の側面図である。
【図5】本発明の人工耳小骨の設置状態を示す説明図で
ある。
ある。
10P 部分置換型人工耳小骨 10T 全置換型人工耳小骨 1 円板状頭部 2 5 柄部 3 突起 4 筒状中空部 8 アブミ骨 9 軟骨片 11 鼓膜 12 外耳道 13 内耳
Claims (8)
- 【請求項1】 鼓膜と内耳とを連結する耳小骨連鎖の全
部または一部に代えて用いる人工耳小骨において、 鼓膜上に重ねる軟骨片に沿う平板状頭部と;該平板状頭
部に対して略直角方向に延びる柄部と;この円板状頭部
から柄部と反対方向に延び、上記軟骨片に穿刺される突
起;とを備えたことを特徴とする人工耳小骨。 - 【請求項2】 請求項1において、頭部は円板状である
人工耳小骨。 - 【請求項3】 請求項1において、突起は、円板状頭部
から徐々に径を拡大する柱状の拡径基部と、この拡径基
部から径を徐々に減ずる円錐状尖鋭部とからなっている
人工耳小骨。 - 【請求項4】 請求項1において、突起は、定径の定径
柱状基部と、この定径拡径基部から径を徐々に減ずる円
錐状尖鋭部とからなっている人工耳小骨。 - 【請求項5】 請求項1において、柄部は、中実の円柱
状であり、内耳に連結される人工耳小骨。 - 【請求項6】 請求項1において、柄部は、円筒状であ
り、その外方開放端に、アブミ骨が連結される人工耳小
骨。 - 【請求項7】 請求項1において、緻密質リン酸カルシ
ウム系セラミックスから成る人工耳小骨。 - 【請求項8】 平板状頭部と;該頭部面に垂直な柄部
と;この円板状頭部から柄部と反対方向に延びる突起;
とを備えたことを特徴とする人工耳小骨。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6011044A JPH06339489A (ja) | 1993-02-26 | 1994-02-02 | 人工耳小骨 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-7536 | 1993-01-20 | ||
JP753693 | 1993-02-26 | ||
JP6011044A JPH06339489A (ja) | 1993-02-26 | 1994-02-02 | 人工耳小骨 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06339489A true JPH06339489A (ja) | 1994-12-13 |
Family
ID=26341854
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6011044A Pending JPH06339489A (ja) | 1993-02-26 | 1994-02-02 | 人工耳小骨 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06339489A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011110200A (ja) * | 2009-11-26 | 2011-06-09 | Pilot Corporation | 人工耳小骨 |
JP2012530584A (ja) * | 2009-06-24 | 2012-12-06 | センティエント メディカル リミテッド | 結合装置 |
US9686623B2 (en) | 2007-05-11 | 2017-06-20 | Sentient Medical Limited | Middle ear implant |
CN113385666A (zh) * | 2021-05-19 | 2021-09-14 | 柏为(武汉)医疗科技股份有限公司 | 一种钛制人工听小骨的制备方法 |
-
1994
- 1994-02-02 JP JP6011044A patent/JPH06339489A/ja active Pending
Cited By (4)
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---|---|---|---|---|
US9686623B2 (en) | 2007-05-11 | 2017-06-20 | Sentient Medical Limited | Middle ear implant |
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