JPH06333102A - 情報記録媒体及びその読み取り方法 - Google Patents
情報記録媒体及びその読み取り方法Info
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- JPH06333102A JPH06333102A JP5120018A JP12001893A JPH06333102A JP H06333102 A JPH06333102 A JP H06333102A JP 5120018 A JP5120018 A JP 5120018A JP 12001893 A JP12001893 A JP 12001893A JP H06333102 A JPH06333102 A JP H06333102A
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- Japan
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- diffraction grating
- recording medium
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- information recording
- hologram
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 特定の読み取り機のみにより読み取り可能
で、偽造、改竄等が困難な情報記録媒体。 【構成】 情報記録媒体10は、表面が正反射をする基
材1と、その表面に形成されたバーコード等の光電的に
読み取り可能な情報2と、情報2の上に形成された回折
格子3とからなり、情報記録媒体10に相対的に移動す
る集束光6を照射し、その透過型回折格子3を透過し、
記録情報部2から反射され、透過型回折格子3で回折し
た光を検出することにより、記録情報部2に記録され
た情報を読み取る。
で、偽造、改竄等が困難な情報記録媒体。 【構成】 情報記録媒体10は、表面が正反射をする基
材1と、その表面に形成されたバーコード等の光電的に
読み取り可能な情報2と、情報2の上に形成された回折
格子3とからなり、情報記録媒体10に相対的に移動す
る集束光6を照射し、その透過型回折格子3を透過し、
記録情報部2から反射され、透過型回折格子3で回折し
た光を検出することにより、記録情報部2に記録され
た情報を読み取る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報記録媒体及びその
読み取り方法に関し、特に、バーコード等の形態の情報
を機械で読み取ることができ、偽造、改竄等が困難な情
報記録媒体及びその読み取り方法に関する。
読み取り方法に関し、特に、バーコード等の形態の情報
を機械で読み取ることができ、偽造、改竄等が困難な情
報記録媒体及びその読み取り方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、銀行カード、プリペイド
カード等において、暗証番号、個人情報、金額等の情報
を磁気記録領域に記録しておき、これを磁気読み取りヘ
ッドで走査して読み取る方法が広く採用されている。
カード等において、暗証番号、個人情報、金額等の情報
を磁気記録領域に記録しておき、これを磁気読み取りヘ
ッドで走査して読み取る方法が広く採用されている。
【0003】また、目視可能なバーコード等をカード等
の基材表面に印刷しておき、バーコードリーダー等によ
って光電的に読み取る方法も広く採用されている。
の基材表面に印刷しておき、バーコードリーダー等によ
って光電的に読み取る方法も広く採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、秘匿性
の高い情報を磁気記録領域に記録しておく場合、簡単に
読み取ることができ、偽造、改竄が容易であると言う問
題がある。
の高い情報を磁気記録領域に記録しておく場合、簡単に
読み取ることができ、偽造、改竄が容易であると言う問
題がある。
【0005】また、目視可能なバーコード等は簡単に読
み取ることができ、かつ、偽造、改竄が容易であると言
う問題がある。
み取ることができ、かつ、偽造、改竄が容易であると言
う問題がある。
【0006】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、特定の読み取り機のみにより
読み取り可能で、偽造、改竄等が困難な情報記録媒体及
びその読み取り方法を提供することである。
ものであり、その目的は、特定の読み取り機のみにより
読み取り可能で、偽造、改竄等が困難な情報記録媒体及
びその読み取り方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の情報記録媒体は、正反射部と所定波長域において吸
収性又は散乱性の部分とからなる記録情報部を有する情
報記録媒体において、前記所定波長域の光を回折する透
過型回折格子又はホログラム層が前記記録情報部の表面
側に一体に配置されてなることを特徴とするものであ
る。
明の情報記録媒体は、正反射部と所定波長域において吸
収性又は散乱性の部分とからなる記録情報部を有する情
報記録媒体において、前記所定波長域の光を回折する透
過型回折格子又はホログラム層が前記記録情報部の表面
側に一体に配置されてなることを特徴とするものであ
る。
【0008】この場合、前記記録情報部上に前記所定波
長域の光を透過し可視光を透過させない隠蔽層を設ける
のが望ましい。
長域の光を透過し可視光を透過させない隠蔽層を設ける
のが望ましい。
【0009】また、前記所定波長域が赤外域の少なくと
も一部であることが現実的である。
も一部であることが現実的である。
【0010】なお、前記透過型回折格子又はホログラム
層は、レリーフ型の透過型回折格子又はホログラム、位
相型の透過型回折格子又はホログラム何れでもよい。
層は、レリーフ型の透過型回折格子又はホログラム、位
相型の透過型回折格子又はホログラム何れでもよい。
【0011】また、前記透過型回折格子又はホログラム
層は、単一ピッチの一様な直線回折格子、又は、少なく
とも2種類の格子方向又は格子ピッチ又はその双方が異
なる微小な部分回折格子の集合体から構成することがで
き、後者の場合、前記透過型回折格子又はホログラム層
の各分割領域を構成する前記部分回折格子の種類の組み
合わせが少なくとも隣接する分割領域と異なるようにす
ることができる。
層は、単一ピッチの一様な直線回折格子、又は、少なく
とも2種類の格子方向又は格子ピッチ又はその双方が異
なる微小な部分回折格子の集合体から構成することがで
き、後者の場合、前記透過型回折格子又はホログラム層
の各分割領域を構成する前記部分回折格子の種類の組み
合わせが少なくとも隣接する分割領域と異なるようにす
ることができる。
【0012】さらに、前記透過型回折格子又はホログラ
ム層が一方向に所定間隔をおいて一定幅の部分領域に分
割された並列回折格子又はホログラムから構成すること
もできる。
ム層が一方向に所定間隔をおいて一定幅の部分領域に分
割された並列回折格子又はホログラムから構成すること
もできる。
【0013】さらには、前記透過型回折格子又はホログ
ラム層は、曲線状の格子又は干渉縞からなる1種類の回
折格子又はホログラム、又は、曲線状の格子又は干渉縞
からなる少なくとも2種類の異なる微小な部分回折格子
の集合体から構成することもできる。
ラム層は、曲線状の格子又は干渉縞からなる1種類の回
折格子又はホログラム、又は、曲線状の格子又は干渉縞
からなる少なくとも2種類の異なる微小な部分回折格子
の集合体から構成することもできる。
【0014】本発明の情報記録媒体の読み取り方法は、
所定波長域の光を回折する透過型回折格子又はホログラ
ム層が、正反射部と所定波長域において吸収性又は散乱
性の部分とからなる記録情報部の表面側に一体に配置さ
れてなる情報記録媒体に相対的に移動する集束光を照射
し、前記透過型回折格子又はホログラム層を透過し、前
記記録情報部から反射され、前記透過型回折格子又はホ
ログラム層で回折した光を検出することにより、前記記
録情報部に記録された情報を読み取ることを特徴とする
方法である。
所定波長域の光を回折する透過型回折格子又はホログラ
ム層が、正反射部と所定波長域において吸収性又は散乱
性の部分とからなる記録情報部の表面側に一体に配置さ
れてなる情報記録媒体に相対的に移動する集束光を照射
し、前記透過型回折格子又はホログラム層を透過し、前
記記録情報部から反射され、前記透過型回折格子又はホ
ログラム層で回折した光を検出することにより、前記記
録情報部に記録された情報を読み取ることを特徴とする
方法である。
【0015】この場合、前記情報記録媒体に、前記記録
情報部上に所定波長域の光を透過し可視光を透過させな
い隠蔽層が設けられている時は、前記集束光として前記
所定波長域を含む光を用いて前記記録情報部に記録され
た情報を読み取るようにする。
情報部上に所定波長域の光を透過し可視光を透過させな
い隠蔽層が設けられている時は、前記集束光として前記
所定波長域を含む光を用いて前記記録情報部に記録され
た情報を読み取るようにする。
【0016】
【作用】本発明においては、所定波長域の光を回折する
透過型回折格子又はホログラム層が、正反射部と所定波
長域において吸収性又は散乱性の部分とからなる記録情
報部の表面側に一体に配置されてなる情報記録媒体に相
対的に移動する集束光を照射し、その透過型回折格子又
はホログラム層を透過し、記録情報部から反射され、透
過型回折格子又はホログラム層で回折した光を検出する
ことにより、記録情報部に記録された情報を読み取るの
で、受光装置を回折光の回折方向に合致するように配置
した読み取り装置によってのみ、この情報記録媒体を読
み取ることができ、それ以外の読み取り装置によっては
読み取ることができない。また、この情報記録媒体を偽
造、改竄しても、回折格子を所定の回折角、回折方向の
ものに構成しない限り、上記の読み取り装置によっては
読み取ることができず、偽造、改竄されたものと分か
る。透過型回折格子又はホログラムを偽造し難く、ま
た、特殊のコード情報を有するもので構成することによ
り、偽造、改竄防止作用はより向上する。また、記録情
報部上に所定波長域の光を透過し可視光を透過させない
隠蔽層を設けることにより、その下に機械読み取り可能
な情報が記録されていることが分からなくなり、より偽
造、改竄され難くなる。
透過型回折格子又はホログラム層が、正反射部と所定波
長域において吸収性又は散乱性の部分とからなる記録情
報部の表面側に一体に配置されてなる情報記録媒体に相
対的に移動する集束光を照射し、その透過型回折格子又
はホログラム層を透過し、記録情報部から反射され、透
過型回折格子又はホログラム層で回折した光を検出する
ことにより、記録情報部に記録された情報を読み取るの
で、受光装置を回折光の回折方向に合致するように配置
した読み取り装置によってのみ、この情報記録媒体を読
み取ることができ、それ以外の読み取り装置によっては
読み取ることができない。また、この情報記録媒体を偽
造、改竄しても、回折格子を所定の回折角、回折方向の
ものに構成しない限り、上記の読み取り装置によっては
読み取ることができず、偽造、改竄されたものと分か
る。透過型回折格子又はホログラムを偽造し難く、ま
た、特殊のコード情報を有するもので構成することによ
り、偽造、改竄防止作用はより向上する。また、記録情
報部上に所定波長域の光を透過し可視光を透過させない
隠蔽層を設けることにより、その下に機械読み取り可能
な情報が記録されていることが分からなくなり、より偽
造、改竄され難くなる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照にして本発明の情報記録媒
体及びその読み取り方法の原理と実施例について説明す
る。まず、図1の断面図に本発明の情報記録媒体の構成
の基本と読み取り用の配置を示す。本発明による情報記
録媒体10は、表面が正反射をする基材1と、その表面
に形成されたバーコード等の光電的に読み取り可能な情
報2と、情報2の上に形成された回折格子3とからなる
ものである。
体及びその読み取り方法の原理と実施例について説明す
る。まず、図1の断面図に本発明の情報記録媒体の構成
の基本と読み取り用の配置を示す。本発明による情報記
録媒体10は、表面が正反射をする基材1と、その表面
に形成されたバーコード等の光電的に読み取り可能な情
報2と、情報2の上に形成された回折格子3とからなる
ものである。
【0018】そして、その読み取りは、光源4から出た
光をレンズ等の光学系5により集光させ、その集束光6
で情報記録媒体10の基材1表面を照射すると、一部は
回折格子3で回折され、残りの光7は回折格子3を透過
し、情報2上に入射する。情報2が存在する領域では入
射光7は吸収され反射しないが、情報2が存在しない領
域では基材1表面で反射され、反射光8は入射光7と反
対に進んで回折格子3を経て、回折格子3のピッチと向
きで決まる所定方向へ回折される。その回折光をと
し、その入射位置に受光素子9を配置してこの光を光
電変換する。受光素子9には、回折格子3で回折された
集束光6の一部も入射する。したがって、情報記録媒
体10を例えば二重矢印で示す方向に相対的に移動させ
ると、上記光とが重畳して光電変換され、図2のよ
うな信号が出る。この信号波形の中、の部分は、情報
2の有無に係わらず一定に検出されるものであり、その
信号部分の上に乗ったの部分が情報2を表すもので
あるから、受光素子9からの信号の中の一定部分をカ
ットしてそれを越えた部分を検出することにより、情
報2を読み取ることができる。したがって、この回折光
の回折角、回折方向に合致するように、光源4、光学
系5、受光素子9、及び、図示しない情報記録媒体10
の移動機構を相対的に配置した読み取り装置によっての
み、この情報記録媒体10を読み取ることができ、それ
以外の読み取り装置によっては読み取ることができず、
また、この情報記録媒体10を偽造、改竄しても、回折
格子3を所定の回折角、回折方向のものに構成しない限
り、上記の読み取り装置によっては読み取ることができ
ず、偽造、改竄されたものと分かる。
光をレンズ等の光学系5により集光させ、その集束光6
で情報記録媒体10の基材1表面を照射すると、一部は
回折格子3で回折され、残りの光7は回折格子3を透過
し、情報2上に入射する。情報2が存在する領域では入
射光7は吸収され反射しないが、情報2が存在しない領
域では基材1表面で反射され、反射光8は入射光7と反
対に進んで回折格子3を経て、回折格子3のピッチと向
きで決まる所定方向へ回折される。その回折光をと
し、その入射位置に受光素子9を配置してこの光を光
電変換する。受光素子9には、回折格子3で回折された
集束光6の一部も入射する。したがって、情報記録媒
体10を例えば二重矢印で示す方向に相対的に移動させ
ると、上記光とが重畳して光電変換され、図2のよ
うな信号が出る。この信号波形の中、の部分は、情報
2の有無に係わらず一定に検出されるものであり、その
信号部分の上に乗ったの部分が情報2を表すもので
あるから、受光素子9からの信号の中の一定部分をカ
ットしてそれを越えた部分を検出することにより、情
報2を読み取ることができる。したがって、この回折光
の回折角、回折方向に合致するように、光源4、光学
系5、受光素子9、及び、図示しない情報記録媒体10
の移動機構を相対的に配置した読み取り装置によっての
み、この情報記録媒体10を読み取ることができ、それ
以外の読み取り装置によっては読み取ることができず、
また、この情報記録媒体10を偽造、改竄しても、回折
格子3を所定の回折角、回折方向のものに構成しない限
り、上記の読み取り装置によっては読み取ることができ
ず、偽造、改竄されたものと分かる。
【0019】さて、上記のような原理の情報記録媒体を
カード状に構成した実施例の1つを図3に示す。この実
施例は、カード基材1の表面の所定位置に、バーコード
情報2とその上の回折格子3とからなる情報記録部を設
けたもので、基材1は表面にアルミニウム等の金属反射
層を設けたものか、あるいは、正反射するような光沢面
を有するものを用いる。その上に読み取り光吸収性のバ
ーコード情報2を印刷する。後記するように、読み取り
光が赤外線の場合、バーコード情報2は赤外線吸収イン
キにより印刷する。このバーコード情報2の情報が存在
する部分を金属膜等の反射性のものから構成してもよ
い。その場合は、基材1表面に読み取り光吸収性の層を
設けるか、散乱性のものにする。
カード状に構成した実施例の1つを図3に示す。この実
施例は、カード基材1の表面の所定位置に、バーコード
情報2とその上の回折格子3とからなる情報記録部を設
けたもので、基材1は表面にアルミニウム等の金属反射
層を設けたものか、あるいは、正反射するような光沢面
を有するものを用いる。その上に読み取り光吸収性のバ
ーコード情報2を印刷する。後記するように、読み取り
光が赤外線の場合、バーコード情報2は赤外線吸収イン
キにより印刷する。このバーコード情報2の情報が存在
する部分を金属膜等の反射性のものから構成してもよ
い。その場合は、基材1表面に読み取り光吸収性の層を
設けるか、散乱性のものにする。
【0020】その上に粘着層又は接着層11を介して隠
蔽層12を設ける。隠蔽層12は、可視域の光を透過さ
せないで吸収又は散乱し、読み取り光例えば赤外域の光
を透過する材料からなる層で、その層11の下のバーコ
ード情報2を目視できないようにする層である。そし
て、隠蔽層12の上に回折格子又はホログラム3を設け
る。
蔽層12を設ける。隠蔽層12は、可視域の光を透過さ
せないで吸収又は散乱し、読み取り光例えば赤外域の光
を透過する材料からなる層で、その層11の下のバーコ
ード情報2を目視できないようにする層である。そし
て、隠蔽層12の上に回折格子又はホログラム3を設け
る。
【0021】回折格子又はホログラム3は、格子又は干
渉縞が所定のピッチを有する一様な透過型のものでもよ
く、また、後記するような透過型複合回折格子、レンズ
作用を有する透過型ホログラムであってもよい。ここ
で、透過型回折格子又はホログラムとは、格子又は干渉
縞に対応するレリーフパターン14を回折格子形成層1
5の下表面又は上表面に有するレリーフ型の回折格子又
はホログラムであり、また、そのレリーフ面上に回折格
子形成層15と屈折率の異なる薄層を設けて構成しても
よい。あるいは、回折格子形成層15の下表面にレリー
フパターン14を有する場合、上記屈折率の異なる薄層
を設けない代わりに、回折格子形成層15として隠蔽層
12の屈折率と異なるものを用いてもよい。図示のレリ
ーフ型の回折格子又はホログラム3の代わりに、位相型
で透過型の回折格子又はホログラムを用いてもよい。な
お、回折格子又はホログラム3は、ホログラフィックに
2光束を干渉させて写真的に作成することもできるが、
後記するような複合回折格子、レンズ作用を有するホロ
グラムは、例えば電子線描画、レーザービーム描画によ
り作成するのが望ましく、このようにして所定のレリー
フパターンを有する原版を作成し、それを回折格子形成
層15にエンボスすることにより形成される。
渉縞が所定のピッチを有する一様な透過型のものでもよ
く、また、後記するような透過型複合回折格子、レンズ
作用を有する透過型ホログラムであってもよい。ここ
で、透過型回折格子又はホログラムとは、格子又は干渉
縞に対応するレリーフパターン14を回折格子形成層1
5の下表面又は上表面に有するレリーフ型の回折格子又
はホログラムであり、また、そのレリーフ面上に回折格
子形成層15と屈折率の異なる薄層を設けて構成しても
よい。あるいは、回折格子形成層15の下表面にレリー
フパターン14を有する場合、上記屈折率の異なる薄層
を設けない代わりに、回折格子形成層15として隠蔽層
12の屈折率と異なるものを用いてもよい。図示のレリ
ーフ型の回折格子又はホログラム3の代わりに、位相型
で透過型の回折格子又はホログラムを用いてもよい。な
お、回折格子又はホログラム3は、ホログラフィックに
2光束を干渉させて写真的に作成することもできるが、
後記するような複合回折格子、レンズ作用を有するホロ
グラムは、例えば電子線描画、レーザービーム描画によ
り作成するのが望ましく、このようにして所定のレリー
フパターンを有する原版を作成し、それを回折格子形成
層15にエンボスすることにより形成される。
【0022】そして、回折格子又はホログラム3の上に
透明保護層13を設ける。以上のような構成であるの
で、可視光でこのカード状の情報記録媒体10を見たと
き、回折格子又はホログラム3からの回折光が見えるだ
けで、その意匠効果のみが顕著になり、その下のバーコ
ード情報2は目視できない。したがって、バーコード情
報2は人間の目では認識できない。このカード10に隠
蔽層12を通過する例えば赤外線6を図1のような配置
で光源4から当て、受光素子9で検出することにより、
図1、図2を参照にして説明した原理によって、バーコ
ード情報2を読み取ることができる。なお、図3におい
て、隠蔽層12は、回折格子又はホログラム3の下では
なく、その上に配置してもよく、また、層3自体を隠蔽
層としてもよく、また、記録媒体がクレジットカード等
であれば、磁気ストライプに回折格子又はホログラムを
隣接させて、磁気ストライプと同色又は磁気ストライプ
の保護層と同色の隠蔽層とすることもできる。この場合
は、カード10を見たとき、回折格子又はホログラム3
からの回折光も見えない。
透明保護層13を設ける。以上のような構成であるの
で、可視光でこのカード状の情報記録媒体10を見たと
き、回折格子又はホログラム3からの回折光が見えるだ
けで、その意匠効果のみが顕著になり、その下のバーコ
ード情報2は目視できない。したがって、バーコード情
報2は人間の目では認識できない。このカード10に隠
蔽層12を通過する例えば赤外線6を図1のような配置
で光源4から当て、受光素子9で検出することにより、
図1、図2を参照にして説明した原理によって、バーコ
ード情報2を読み取ることができる。なお、図3におい
て、隠蔽層12は、回折格子又はホログラム3の下では
なく、その上に配置してもよく、また、層3自体を隠蔽
層としてもよく、また、記録媒体がクレジットカード等
であれば、磁気ストライプに回折格子又はホログラムを
隣接させて、磁気ストライプと同色又は磁気ストライプ
の保護層と同色の隠蔽層とすることもできる。この場合
は、カード10を見たとき、回折格子又はホログラム3
からの回折光も見えない。
【0023】ところで、層3の回折格子又はホログラム
の形態について説明する。回折格子又はホログラム3
は、図4(a)に模式的な平面図を示すように、格子又
は干渉縞が所定方向Pに対して角度θをなし、一定のピ
ッチを有する一様な回折格子でもよく、また、図4
(b)に示すように、情報2の線幅に比較して微小面積
の部分回折格子aとbであって、相互に格子又は干渉縞
の方向が所定方向Pに対して異なる角度θ1 、θ2 をな
す部分回折格子aとbを交互に千鳥格子状に配置した複
合回折格子であってもよい。図4(a)の一様な回折格
子の場合、回折光受光用の受光素子9は、その回折光
の方向に一致して配置された単一の受光素子9を用い
ればよいが、図4(b)の場合は、図5に示すように、
複合回折格子3からは部分回折格子a及びbの相互に異
なる2つの回折方向に回折光が出るので、それらの回
折方向に一致するように、2つの受光素子91、92を
配置することが望ましい。この場合、受光素子91から
の信号と受光素子92からの信号が共に検出されたとき
のみ、すなわち、例えば図示のように、この2信号をア
ンド回路16に入力し、それから出力があるときのみ、
情報2から反射光が存在していると判断するようにすれ
ば、読み取り精度が向上すると共に、このような2方向
に正確に回折する複合回折格子3を偽造することは困難
であるので、情報記録媒体10の偽造、改竄を容易に検
出することができ、その偽造、改竄を防止できる。
の形態について説明する。回折格子又はホログラム3
は、図4(a)に模式的な平面図を示すように、格子又
は干渉縞が所定方向Pに対して角度θをなし、一定のピ
ッチを有する一様な回折格子でもよく、また、図4
(b)に示すように、情報2の線幅に比較して微小面積
の部分回折格子aとbであって、相互に格子又は干渉縞
の方向が所定方向Pに対して異なる角度θ1 、θ2 をな
す部分回折格子aとbを交互に千鳥格子状に配置した複
合回折格子であってもよい。図4(a)の一様な回折格
子の場合、回折光受光用の受光素子9は、その回折光
の方向に一致して配置された単一の受光素子9を用い
ればよいが、図4(b)の場合は、図5に示すように、
複合回折格子3からは部分回折格子a及びbの相互に異
なる2つの回折方向に回折光が出るので、それらの回
折方向に一致するように、2つの受光素子91、92を
配置することが望ましい。この場合、受光素子91から
の信号と受光素子92からの信号が共に検出されたとき
のみ、すなわち、例えば図示のように、この2信号をア
ンド回路16に入力し、それから出力があるときのみ、
情報2から反射光が存在していると判断するようにすれ
ば、読み取り精度が向上すると共に、このような2方向
に正確に回折する複合回折格子3を偽造することは困難
であるので、情報記録媒体10の偽造、改竄を容易に検
出することができ、その偽造、改竄を防止できる。
【0024】回折格子又はホログラム3の別の形態とし
て、図6(a)に平面図を示すように、読み取り走査方
向の幅dが情報2の線幅に比較して微小な領域201 、
202 ・・、20i 、・・・20n に分割し、各分割領
域20i を、同図(b)に示すように、情報2の線幅に
比較して微小面積の格子方向、格子ピッチ、又は、その
双方が相互に異なる2種類以上の部分回折格子a、b、
c、d(図の場合、aとcの2種類)を例えば図4
(b)の場合のように交互に配置して構成する。そし
て、図6(c)に示すように、部分回折格子a、b、
c、dにそれぞれ数字、、、を対応させておき
(図6(b)は+が対応する。)、回折格子又はホ
ログラム3の各領域201 、202 ・・、20i 、・・
・20n それぞれにこれらの数字がランダムに対応する
ように、回折格子又はホログラム3を構成する。
て、図6(a)に平面図を示すように、読み取り走査方
向の幅dが情報2の線幅に比較して微小な領域201 、
202 ・・、20i 、・・・20n に分割し、各分割領
域20i を、同図(b)に示すように、情報2の線幅に
比較して微小面積の格子方向、格子ピッチ、又は、その
双方が相互に異なる2種類以上の部分回折格子a、b、
c、d(図の場合、aとcの2種類)を例えば図4
(b)の場合のように交互に配置して構成する。そし
て、図6(c)に示すように、部分回折格子a、b、
c、dにそれぞれ数字、、、を対応させておき
(図6(b)は+が対応する。)、回折格子又はホ
ログラム3の各領域201 、202 ・・、20i 、・・
・20n それぞれにこれらの数字がランダムに対応する
ように、回折格子又はホログラム3を構成する。
【0025】回折格子又はホログラム3が図6のような
構成の情報記録媒体10を読み取るには、図7に示すよ
うに、部分回折格子a、b、c、dからの回折光を何れ
も受光できるラインセンサーあるいはエリアセンサー9
3を用いるか、又は、各回折光を受光できる位置に別々
に配置した複数(図6の実施例では4個)の受光素子を
用いて、各領域20i から回折される光が何れの数字に
対応するか判断する。その様子を図8に示す。ラインセ
ンサー93上の部分回折格子a、b、c、dそれぞれか
らの回折光読み取り位置を、、、で表すと、バ
ーコード2のバー及びスペースの位置に応じて、ライン
センサー93上の位置、、、には、図中央に○
印で示したような読み取り信号が得られる。したがっ
て、位置、、、がビット情報を表現するとする
と、その下に示したようなコードデータが得られる。そ
のコードデータの中、0以外を1に変換すると、図の最
下段に示したように、バーコード2が読み取れる。
構成の情報記録媒体10を読み取るには、図7に示すよ
うに、部分回折格子a、b、c、dからの回折光を何れ
も受光できるラインセンサーあるいはエリアセンサー9
3を用いるか、又は、各回折光を受光できる位置に別々
に配置した複数(図6の実施例では4個)の受光素子を
用いて、各領域20i から回折される光が何れの数字に
対応するか判断する。その様子を図8に示す。ラインセ
ンサー93上の部分回折格子a、b、c、dそれぞれか
らの回折光読み取り位置を、、、で表すと、バ
ーコード2のバー及びスペースの位置に応じて、ライン
センサー93上の位置、、、には、図中央に○
印で示したような読み取り信号が得られる。したがっ
て、位置、、、がビット情報を表現するとする
と、その下に示したようなコードデータが得られる。そ
のコードデータの中、0以外を1に変換すると、図の最
下段に示したように、バーコード2が読み取れる。
【0026】ところで、この場合、コンピュータで乱数
を発生させて領域201 、202 ・・、20i 、・・・
20n にランダムに数字を割り当て、その部分回折格子
を電子線描画で作成した複合回折格子3を含む図3の層
13から11までの層(隠蔽層12は、回折格子又はホ
ログラム3の上に配置してもよい。)を転写箔又はシー
ルとして構成し、バーコード2を表面に印刷したカード
基材1上にこれを転写し、個々のカード10につき、ラ
インセンサー93で読み取られた上記コードデータをそ
のまま、又は、スクランブルして個々の対応するカード
10の例えば磁気記録領域に記録しておくと、このよう
な複合回折格子3が偽造することが困難であるばかりで
なく、個々のカード10の磁気記録領域に記録された情
報が複合回折格子3とバーコード2の相対関係に基づい
て決まるため、カード10の偽造、改竄を極めて困難に
なり、その偽造、改竄が防止できる。なお、上記におい
て、各領域201 、202 ・・、20i 、・・・20n
に割り当てた部分回折格子及び数字は2つであったが、
3つ以上又は3つ以上のものを含むようにしてもよいこ
とは明らかである。また、このようなランダムに数字を
割り当てた複合回折格子3の代わりに、複数の格子方向
及び格子ピッチが異なる部分回折格子を組み合わせて、
模様、パターン等を表す複合回折格子3を用い、図7、
図8同様にして情報2を読み取るようにしても、意匠性
に加えて、上記と同様の偽造、改竄防止効果が得られ
る。
を発生させて領域201 、202 ・・、20i 、・・・
20n にランダムに数字を割り当て、その部分回折格子
を電子線描画で作成した複合回折格子3を含む図3の層
13から11までの層(隠蔽層12は、回折格子又はホ
ログラム3の上に配置してもよい。)を転写箔又はシー
ルとして構成し、バーコード2を表面に印刷したカード
基材1上にこれを転写し、個々のカード10につき、ラ
インセンサー93で読み取られた上記コードデータをそ
のまま、又は、スクランブルして個々の対応するカード
10の例えば磁気記録領域に記録しておくと、このよう
な複合回折格子3が偽造することが困難であるばかりで
なく、個々のカード10の磁気記録領域に記録された情
報が複合回折格子3とバーコード2の相対関係に基づい
て決まるため、カード10の偽造、改竄を極めて困難に
なり、その偽造、改竄が防止できる。なお、上記におい
て、各領域201 、202 ・・、20i 、・・・20n
に割り当てた部分回折格子及び数字は2つであったが、
3つ以上又は3つ以上のものを含むようにしてもよいこ
とは明らかである。また、このようなランダムに数字を
割り当てた複合回折格子3の代わりに、複数の格子方向
及び格子ピッチが異なる部分回折格子を組み合わせて、
模様、パターン等を表す複合回折格子3を用い、図7、
図8同様にして情報2を読み取るようにしても、意匠性
に加えて、上記と同様の偽造、改竄防止効果が得られ
る。
【0027】回折格子又はホログラム3のさらに別の形
態として、図9(a)に示すように、読み取り走査方向
の幅d及び間隔d’がバーコード2の線幅に比較して微
小な飛び飛びの部分領域211 、212 ・・、21i 、
・・・21n に分割し、各分割領域21i に図4
(a)、図4(b)、図6に示したような回折格子又は
複合回折格子を割り当てて、回折格子又はホログラム3
を形成することができる。そして、同図(b)に示すよ
うな黒と白が繰り返すバーコード2がその回折格子又は
ホログラム3の下に記録されている情報記録媒体10を
上記のようにして受光素子9、又は、91、92、又
は、ラインセンサーあるいはエリアセンサー93で読み
取った信号は、同図(c)に示すように、例えば図2の
ような連続読み取り信号を距離d+d’が相当する時間
間隔でサンプリングした信号となる。この場合も、図1
及び図2の関連で説明した理由により、サンプリングさ
れた大きいパルスの波高と小さいパルスの波高の差がバ
ーコード2の読み取り情報になる。このように、回折格
子又はホログラム3を一定間隔で飛び飛びに分割した部
分領域211 、212 ・・、21i 、・・・21n から
構成すると、仮に、情報記録媒体10の読み取りのため
の送り速度にムラがあっても、サンプリングされたパル
ス間の間隔が延びるだけで、そのデジタル信号自身をク
ロック信号として図9(c)の信号をデジタル処理すれ
ば、その送りムラの影響は取り除け、正確な読み取りが
可能となる利点がある。
態として、図9(a)に示すように、読み取り走査方向
の幅d及び間隔d’がバーコード2の線幅に比較して微
小な飛び飛びの部分領域211 、212 ・・、21i 、
・・・21n に分割し、各分割領域21i に図4
(a)、図4(b)、図6に示したような回折格子又は
複合回折格子を割り当てて、回折格子又はホログラム3
を形成することができる。そして、同図(b)に示すよ
うな黒と白が繰り返すバーコード2がその回折格子又は
ホログラム3の下に記録されている情報記録媒体10を
上記のようにして受光素子9、又は、91、92、又
は、ラインセンサーあるいはエリアセンサー93で読み
取った信号は、同図(c)に示すように、例えば図2の
ような連続読み取り信号を距離d+d’が相当する時間
間隔でサンプリングした信号となる。この場合も、図1
及び図2の関連で説明した理由により、サンプリングさ
れた大きいパルスの波高と小さいパルスの波高の差がバ
ーコード2の読み取り情報になる。このように、回折格
子又はホログラム3を一定間隔で飛び飛びに分割した部
分領域211 、212 ・・、21i 、・・・21n から
構成すると、仮に、情報記録媒体10の読み取りのため
の送り速度にムラがあっても、サンプリングされたパル
ス間の間隔が延びるだけで、そのデジタル信号自身をク
ロック信号として図9(c)の信号をデジタル処理すれ
ば、その送りムラの影響は取り除け、正確な読み取りが
可能となる利点がある。
【0028】以上においては、回折格子又はホログラム
3を構成する格子又は干渉縞は、直線格子又はその集合
体であるとしていたが、これを曲線状のものの集まりか
らなる回折格子ないしホログラムで構成することもでき
る。その1例を図10を参照にして説明する。図(a)
は回折格子又はホログラム3として一定ピッチの単一回
折格子を用いる場合、図(b)は負レンズに相当するフ
レネルゾーンプレート又はホログラムを用いる場合であ
り、理解しやすさのため、情報記録媒体10に記録情報
2の全領域をカバーする平行光束6’を照射して読み取
るものとする。情報2を介して基材1表面で反射し、回
折格子3で回折した光束17の媒体10に沿う方向の強
度分布は、何れも信号18のような分布になるが、図か
ら明らかなように、(a)の場合は信号18の空間的分
布は本質的に記録情報2と同様である。これに対して、
(b)の場合は、記録情報2が空間的に拡大されたのと
同様な信号18の分布となる。したがって、図1のよう
に、情報記録媒体10表面を集束光6で照射しながら、
情報記録媒体10を相対的に移動させて情報2を読み取
る場合、図10(b)のように回折格子又はホログラム
3として負レンズに相当するフレネルゾーンプレート又
はホログラムを用いるものは、信号18の波形が時間的
に拡大される。そのため、読み取り精度の向上が期待で
き、逆に言うと、記録情報2としてより微小なものを用
いることができる。回折格子又はホログラム3として、
正レンズに相当するフレネルゾーンプレート又はホログ
ラムを用い、その集光点より離れた位置で読み取ること
により、同様な拡大効果を得ることができる。さらに、
回折格子又はホログラム3にその他の拡大、縮小、歪
像、変形作用等を持たせることもできる。なお、図4、
図6、図9の回折格子又は部分回折格子の直線回折格子
に代えて、上記のようなレンズ作用、拡大、縮小、歪
像、変形作用等を持った回折格子又はホログラムを用い
てもよい。
3を構成する格子又は干渉縞は、直線格子又はその集合
体であるとしていたが、これを曲線状のものの集まりか
らなる回折格子ないしホログラムで構成することもでき
る。その1例を図10を参照にして説明する。図(a)
は回折格子又はホログラム3として一定ピッチの単一回
折格子を用いる場合、図(b)は負レンズに相当するフ
レネルゾーンプレート又はホログラムを用いる場合であ
り、理解しやすさのため、情報記録媒体10に記録情報
2の全領域をカバーする平行光束6’を照射して読み取
るものとする。情報2を介して基材1表面で反射し、回
折格子3で回折した光束17の媒体10に沿う方向の強
度分布は、何れも信号18のような分布になるが、図か
ら明らかなように、(a)の場合は信号18の空間的分
布は本質的に記録情報2と同様である。これに対して、
(b)の場合は、記録情報2が空間的に拡大されたのと
同様な信号18の分布となる。したがって、図1のよう
に、情報記録媒体10表面を集束光6で照射しながら、
情報記録媒体10を相対的に移動させて情報2を読み取
る場合、図10(b)のように回折格子又はホログラム
3として負レンズに相当するフレネルゾーンプレート又
はホログラムを用いるものは、信号18の波形が時間的
に拡大される。そのため、読み取り精度の向上が期待で
き、逆に言うと、記録情報2としてより微小なものを用
いることができる。回折格子又はホログラム3として、
正レンズに相当するフレネルゾーンプレート又はホログ
ラムを用い、その集光点より離れた位置で読み取ること
により、同様な拡大効果を得ることができる。さらに、
回折格子又はホログラム3にその他の拡大、縮小、歪
像、変形作用等を持たせることもできる。なお、図4、
図6、図9の回折格子又は部分回折格子の直線回折格子
に代えて、上記のようなレンズ作用、拡大、縮小、歪
像、変形作用等を持った回折格子又はホログラムを用い
てもよい。
【0029】以上、本発明の情報記録媒体とその読み取
り方法の実施例について説明してきたが、本発明はこれ
ら実施例に限定されず種々の変形が可能である。例え
ば、種類の異なる回折格子又はホログラムを並列させる
のではなく、多重に構成することもできる。
り方法の実施例について説明してきたが、本発明はこれ
ら実施例に限定されず種々の変形が可能である。例え
ば、種類の異なる回折格子又はホログラムを並列させる
のではなく、多重に構成することもできる。
【0030】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の情報記録媒体とその読み取り方法によると、所定波長
域の光を回折する透過型回折格子又はホログラム層が、
正反射部と所定波長域において吸収性又は散乱性の部分
とからなる記録情報部の表面側に一体に配置されてなる
情報記録媒体に相対的に移動する集束光を照射し、その
透過型回折格子又はホログラム層を透過し、記録情報部
から反射され、透過型回折格子又はホログラム層で回折
した光を検出することにより、記録情報部に記録された
情報を読み取るので、受光装置を回折光の回折方向に合
致するように配置した読み取り装置によってのみ、この
情報記録媒体を読み取ることができ、それ以外の読み取
り装置によっては読み取ることができない。また、この
情報記録媒体を偽造、改竄しても、回折格子を所定の回
折角、回折方向のものに構成しない限り、上記の読み取
り装置によっては読み取ることができず、偽造、改竄さ
れたものと分かる。透過型回折格子又はホログラムを偽
造し難く、また、特殊のコード情報を有するもので構成
することにより、偽造、改竄防止作用はより向上する。
また、記録情報部上に所定波長域の光を透過し可視光を
透過させない隠蔽層を設けることにより、その下に機械
読み取り可能な情報が記録されていることが分からなく
なり、より偽造、改竄され難くなる。
の情報記録媒体とその読み取り方法によると、所定波長
域の光を回折する透過型回折格子又はホログラム層が、
正反射部と所定波長域において吸収性又は散乱性の部分
とからなる記録情報部の表面側に一体に配置されてなる
情報記録媒体に相対的に移動する集束光を照射し、その
透過型回折格子又はホログラム層を透過し、記録情報部
から反射され、透過型回折格子又はホログラム層で回折
した光を検出することにより、記録情報部に記録された
情報を読み取るので、受光装置を回折光の回折方向に合
致するように配置した読み取り装置によってのみ、この
情報記録媒体を読み取ることができ、それ以外の読み取
り装置によっては読み取ることができない。また、この
情報記録媒体を偽造、改竄しても、回折格子を所定の回
折角、回折方向のものに構成しない限り、上記の読み取
り装置によっては読み取ることができず、偽造、改竄さ
れたものと分かる。透過型回折格子又はホログラムを偽
造し難く、また、特殊のコード情報を有するもので構成
することにより、偽造、改竄防止作用はより向上する。
また、記録情報部上に所定波長域の光を透過し可視光を
透過させない隠蔽層を設けることにより、その下に機械
読み取り可能な情報が記録されていることが分からなく
なり、より偽造、改竄され難くなる。
【図1】本発明の情報記録媒体の構成の基本と読み取り
用の配置を示す断面図である。
用の配置を示す断面図である。
【図2】読み取り信号を示す波形図である。
【図3】本発明の情報記録媒体をカード状に構成した実
施例の1つの断面図である。
施例の1つの断面図である。
【図4】回折格子又はホログラムの形態について説明す
るための図である。
るための図である。
【図5】図4(b)の回折格子又はホログラムの場合の
読み取り用の配置を示す図である。
読み取り用の配置を示す図である。
【図6】回折格子又はホログラムの別の形態について説
明するための図である。
明するための図である。
【図7】図6の回折格子又はホログラムの場合の読み取
り用の配置を示す図である。
り用の配置を示す図である。
【図8】図6の回折格子又はホログラムの場合の読み取
り信号を説明するための図である。
り信号を説明するための図である。
【図9】さらに別の形態の回折格子又はホログラムとそ
の読み取り信号を示す図である。
の読み取り信号を示す図である。
【図10】回折格子又はホログラムがレンズ作用を有す
る場合の回折光束分布を説明するための図である。
る場合の回折光束分布を説明するための図である。
1…基材 2…記録情報 3…回折格子又はホログラム 4…光源 5…光学系 6…集束光 7…透過光 8…反射光 9…受光素子 10…情報記録媒体 11…粘着層又は接着層 12…隠蔽層 13…透明保護層 14…レリーフパターン 15…回折格子形成層 16…アンド回路 17…回折光束 18…回折光強度分布信号 201 、202 ・・、20i 、・・・20n …分割領域 211 、212 ・・、21i 、・・・21n …部分領域 91、92…受光素子 93…ラインセンサー又はエリアセンサー 6’…平行光束 、…回折光 a、b、c、d…部分回折格子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02B 5/32 9018−2K G03C 5/56 G06K 7/00 C 9191−5L 7/10 P 9191−5L // G09F 3/00 M 7028−5G
Claims (13)
- 【請求項1】 正反射部と所定波長域において吸収性又
は散乱性の部分とからなる記録情報部を有する情報記録
媒体において、前記所定波長域の光を回折する透過型回
折格子又はホログラム層が前記記録情報部の表面側に一
体に配置されてなることを特徴とする情報記録媒体。 - 【請求項2】 前記記録情報部上に前記所定波長域の光
を透過し可視光を透過させない隠蔽層が設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の情報記録媒体。 - 【請求項3】 前記所定波長域が赤外域の少なくとも一
部であることを特徴とする請求項1又は2記載の情報記
録媒体。 - 【請求項4】 前記透過型回折格子又はホログラム層が
レリーフ型の透過型回折格子又はホログラムからなるこ
とを特徴とする請求項1から3の何れか1項記載の情報
記録媒体。 - 【請求項5】 前記透過型回折格子又はホログラム層が
位相型の透過型回折格子又はホログラムからなることを
特徴とする請求項1から3の何れか1項記載の情報記録
媒体。 - 【請求項6】 前記透過型回折格子又はホログラム層が
単一ピッチの一様な直線回折格子からなることを特徴と
する請求項1から5の何れか1項記載の情報記録媒体。 - 【請求項7】 前記透過型回折格子又はホログラム層が
少なくとも2種類の格子方向又は格子ピッチ又はその双
方が異なる微小な部分回折格子の集合体からなることを
特徴とする請求項1から5の何れか1項記載の情報記録
媒体。 - 【請求項8】 前記透過型回折格子又はホログラム層の
各分割領域を構成する前記部分回折格子の種類の組み合
わせが少なくとも隣接する分割領域と異なることを特徴
とする請求項7記載の情報記録媒体。 - 【請求項9】 前記透過型回折格子又はホログラム層が
一方向に所定間隔をおいて一定幅の部分領域に分割され
た並列回折格子又はホログラムからなることを特徴とす
る請求項1から8の何れか1項記載の情報記録媒体。 - 【請求項10】 前記透過型回折格子又はホログラム層
が曲線状の格子又は干渉縞からなる1種類の回折格子又
はホログラムからなることを特徴とする請求項1から5
の何れか1項記載の情報記録媒体。 - 【請求項11】 前記透過型回折格子又はホログラム層
が曲線状の格子又は干渉縞からなる少なくとも2種類の
異なる微小な部分回折格子の集合体からなることことを
特徴とする請求項1から5の何れか1項記載の情報記録
媒体。 - 【請求項12】 所定波長域の光を回折する透過型回折
格子又はホログラム層が、正反射部と所定波長域におい
て吸収性又は散乱性の部分とからなる記録情報部の表面
側に一体に配置されてなる情報記録媒体に相対的に移動
する集束光を照射し、前記透過型回折格子又はホログラ
ム層を透過し、前記記録情報部から反射され、前記透過
型回折格子又はホログラム層で回折した光を検出するこ
とにより、前記記録情報部に記録された情報を読み取る
ことを特徴とする情報記録媒体の読み取り方法。 - 【請求項13】 前記情報記録媒体には、前記記録情報
部上に所定波長域の光を透過し可視光を透過させない隠
蔽層が設けられており、前記集束光として前記所定波長
域を含む光を用いて前記記録情報部に記録された情報を
読み取ることを特徴とする請求項12記載の情報記録媒
体の読み取り方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5120018A JPH06333102A (ja) | 1993-05-21 | 1993-05-21 | 情報記録媒体及びその読み取り方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5120018A JPH06333102A (ja) | 1993-05-21 | 1993-05-21 | 情報記録媒体及びその読み取り方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06333102A true JPH06333102A (ja) | 1994-12-02 |
Family
ID=14775874
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5120018A Pending JPH06333102A (ja) | 1993-05-21 | 1993-05-21 | 情報記録媒体及びその読み取り方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06333102A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003075621A (ja) * | 2001-09-04 | 2003-03-12 | Dainippon Printing Co Ltd | 真正性証明用回折格子、およびそれが設けられた記録体 |
JP2003532246A (ja) * | 2000-05-03 | 2003-10-28 | ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ | 注入装置のカートリッジのコード化 |
JP2007078897A (ja) * | 2005-09-13 | 2007-03-29 | Dainippon Printing Co Ltd | 製品管理ラベル及びそれを用いた真贋判定方法 |
US7830575B2 (en) | 2006-04-10 | 2010-11-09 | Illumina, Inc. | Optical scanner with improved scan time |
US8994382B2 (en) | 2006-04-12 | 2015-03-31 | Novo Nordisk A/S | Absolute position determination of movably mounted member in medication delivery device |
US9268983B2 (en) | 2003-01-22 | 2016-02-23 | Illumina, Inc. | Optical system and method for reading encoded microbeads |
US9522238B2 (en) | 2005-05-10 | 2016-12-20 | Novo Nordisk A/S | Injection device comprising an optical sensor |
US9950117B2 (en) | 2009-02-13 | 2018-04-24 | Novo Nordisk A/S | Medical device and cartridge |
-
1993
- 1993-05-21 JP JP5120018A patent/JPH06333102A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003532246A (ja) * | 2000-05-03 | 2003-10-28 | ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ | 注入装置のカートリッジのコード化 |
JP4718094B2 (ja) * | 2000-05-03 | 2011-07-06 | ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ | 注入装置のカートリッジのコード化 |
JP2003075621A (ja) * | 2001-09-04 | 2003-03-12 | Dainippon Printing Co Ltd | 真正性証明用回折格子、およびそれが設けられた記録体 |
US9268983B2 (en) | 2003-01-22 | 2016-02-23 | Illumina, Inc. | Optical system and method for reading encoded microbeads |
US9522238B2 (en) | 2005-05-10 | 2016-12-20 | Novo Nordisk A/S | Injection device comprising an optical sensor |
JP2007078897A (ja) * | 2005-09-13 | 2007-03-29 | Dainippon Printing Co Ltd | 製品管理ラベル及びそれを用いた真贋判定方法 |
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US8994382B2 (en) | 2006-04-12 | 2015-03-31 | Novo Nordisk A/S | Absolute position determination of movably mounted member in medication delivery device |
US9950117B2 (en) | 2009-02-13 | 2018-04-24 | Novo Nordisk A/S | Medical device and cartridge |
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