JPH06332649A - Ｘウィンドウシステムの文字入力方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポインティング装置(2)によるウィンドウ内
のポインティングにより、フォーカスウィンドウを決定
するＸウィンドウシステムにおいて、ポインティング装
置(2)を用いて手書文字入力ウィンドウ(W4)から文字入
力を行う際、操作者が望むウィンドウ(W3)に文字入力を
行うための文字入力方法を提供することを目的とする。 【構成】 ポインティング装置(2)を用て手書文字入力
を行う手書文字入力ウィンドウ(W4)と、複数のウィンド
ウを表示し、該ウィンドウの一つ(W3)で操作を行ってい
る時に、手書文字入力ウィンドウ(W4)でポインティング
装置(2)により手書文字の入力を行っても、該ウィンド
ウ(W3)からフォーカスは移動せず、この手書文字入力ウ
ィンドウ(W4)で認識された文字データが該ウィンドウ(W
3)に渡される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、Ｘウィンドウシステム
における文字入力方法に関する。特に、マウス，また
は、タブレット等のポインティング装置と、キーボード
からなる文字入力装置を備えたＸウィンドウシステムに
おける文字入力方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】ワークステーションやパソコン等のコン
ピュータの高機能化にともない、より多様なデータを表
示する手段としてＸウィンドウシステムが、利用されて
いる。Ｘウィンドウシステムによれば、種々のデータを
同時に複数個表示できる。Ｘウィンドウシステムを操作
する入力装置としては、文字入力用装置(キーボードな
ど)や、ポインティング装置(マウス、タブレットなど)
が用いられている。

【０００３】Ｘウィンドウシステムでは、複数のウィン
ドウを同時に表示し、それぞれのウィンドウで文字入力
装置による文字入力が可能である。以下、キーボードよ
り、入力された文字が、入力表示されるウィンドウをフ
ォーカスウィンドウと称する。Ｘウィンドウシステムに
おけるフォーカスウィンドウの設定方法を、図1，図2を
参照しつつ、説明する。

【０００４】図1は、ディスプレイ画面を示しており、
(W0)(W1)(W2)(W3)(W4)は、それぞれウィンドウである。
図1のウィンドウ(W3)中に存在する矢印は、マウス(ポイ
ンティング装置)の現在位置を示すカーソルである。
尚、この例では省略したが、ウィンドウマネージャによ
っては、ウィンドウのリサイズ、移動、ＩＣＯＮ化等を
行う為のデコレーションウィンドウが付随している場合
もある。

【０００５】フォーカスウィンドウの決定は、図2の処
理により、行われる。尚、図2の処理が行われるタイミ
ングは、マウス(ポインティング装置)でカーソルを移動
させた時、もしくは、マウス(ポインティング装置)でカ
ーソルを移動させ、その移動先でマウスのボタンをクリ
ックするボタンダウンなどのポイント操作(ポインティ
ング)を行ったときである。尚、これは、一般的な例で
あり、もちろん、これは、ウィンドウシステム及びウィ
ンドウマネージャにより異なる。

【０００６】このようにして、図2の処理の実行が開始
されると、まず、マウス(ポインティング装置)のカーソ
ルの座標を求める。そして、ウィンドウの(W0)から順
に、カーソルが、このウィンドウ(W0)内に存在するかを
調べる。そして、存在しなければ、次の、ウィンドウ(W
1)を調べる。存在しなければ、さらに、次の、ウィンド
ウ(W2)を調べる。

【０００７】そして、カーソルが、ウィンドウ上にあれ
ば、この時の、ウィンドウをフォーカスウィンドウとす
る。このように、従来では、カーソルが位置するウィン
ドウが、フォーカスウィンドウと設定されていた。とこ
ろで、マウスまたはタブレット用のペンで、手書き文字
を手書文字入力用ウィンドウ内に入力して、文字認識を
行い、その後、認識した文字を他のウィンドウに入力す
るＸウィンドウシステムが考えられる。

【０００８】このようなシステムにおいて、従来と同様
に、ポインティング装置で手書文字入力用ウィンドウを
ポインティングすると、この手書文字入力用ウィンドウ
がフォーカスウィンドウに設定されてしまう。また、タ
ブレット用ペン等のポインティング装置でこの手書文字
入力用ウィンドウに手書き文字を書くことにより、この
手書文字入力用ウィンドウがフォーカスウィンドウに設
定されてしまう。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、フォーカス
ウィンドウの選択を、ポインティング装置のカーソルの
位置により行うＸウィンドウシステムの文字入力方法に
おいて、手書文字入力用ウィンドウ等の文字入力不要の
ウィンドウ(ノーフォーカスウィンドウ)へのフォーカス
の移動を制限することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明での文字入力方法
では、フォーカスウィンドウ設定の際、ウィンドウが文
字入力可能か否かを示すウィンドウ識別子を設定し、こ
のウィンドウ識別子が文字入力不可を示すウィンドウ
(ノーフォーカスウィンドウ)は、フォーカスウィンドウ
に設定せず、以前のフォーカスウィンドウを現在のフォ
ーカスウィンドウとする。

【００１１】

【作用】本発明のＸウィンドウの文字入力方法によれ
ば、ノーフォーカスウィンドウ内でポインティング装置
(2)によるポインティング操作を行っても、フォーカス
ウィンドウは、変更されない。

【００１２】

【実施例】図3〜図6を参照しつつ、本発明の一実施例を
説明する。図3は、この実施例におけるマルチウィンド
ウシステムの構成図である。同図において、(1)は、キ
ーボード等からなる文字入力装置である。(2)は、タブ
レット、または、マウス等からなるポインティング装置
である。ポインティング装置(2)は、フォーカスウィン
ドウを決定する際に、このポインティング装置(2)によ
り、フォーカスを移したいウィンドウ内をポインティン
グする。また、ポインティング装置(2)、ポイント位置
を示すカーソルをウィンドウ内に移動させるだけでフォ
ーカスウィンドウを決定してもよい。また、同装置(2)
は、手書文字入力用ウィンドウ(W4)から文字を入力する
ために、このウィンドウ上に手書き文字を書く時にも用
いる。

【００１３】(3)は、入力データメモリである。この入
力データメモリ(3)は、文字入力装置で(1)及びポインテ
ィング装置(2)からの入力データを蓄積格納するもので
あり、ＲＡＭに相当する。(4)は、ウィンドウ管理部で
ある。このウィンドウ管理部(4)は、ウィンドウ属性(ウ
ィンドウサイズ、位置など)を管理する。

【００１４】(5)は、フォーカス制御部である。このフ
ォーカス制御部(5)は、入力データメモリ(3)内に格納さ
れているポインティング装置(2)が示すディスプレイ上
の位置と、ウィンドウ管理部(4)で管理されているウィ
ンドウの位置とから、フォーカスウィンドウを決定す
る。その際、ノーフォーカスウィンドウ記憶部(7)を参
照し、ポインティングされたウィンドウが、文字入力禁
止のノーフォーカスウィンドウであれば、フォーカスウ
ィンドウは、変更しない。

【００１５】(6)は、マルチウィンドウ制御部である。
このマルチウィンドウ制御部(6)は、フォーカス制御部
(5)で決定されたウィンドウに入力データを送出した
り、文字入力ソフトウェア(8)やその他アプリケーショ
ンソフトウェア(9,10)からのウィンドウ情報やウィンド
ウシステムへの各種命令等を受信する。(7)は、ノーフ
ォーカスウィンドウ記憶部である。このノーフォーカス
ウィンドウ記憶部(7)は、フォーカスウィンドウになら
ないウィンドウを示すウィンドウ識別子を記憶する。

【００１６】(8)は、手書文字入力ソフトウェアで、手
書文字入力用ウィンドウ内(11)を制御し、フォーカスが
手書文字入力ウィンドウ(W4)に移されないようにウィン
ドウ識別情報をマルチウィンドウ制御部(6)に送る。マ
ルチウィンドウ制御部(6)は、示されたウィンドウ識別
情報をノーフォーカスウィンドウ記憶部(7)にウィンド
ウ識別子として書き込む。この手書文字入力ソフトウェ
ア(8)は、手書文字入力用ウィンドウ(W4)内に書き込ま
れた筆跡データを文字認識し、この認識した文字データ
を、フォーカスウィンドウに文字データとして出力する
(9)(10)は、ウィンドウアプリケーションソフトウェア
であり、図3のウインドウ(W1、W2、W3、W4)内のデータ(12、
13、14)を管理する。

【００１７】図4は、この実施例におけるフォーカスウ
ィンドウの設定動作を示すフローチャート図である。ま
ず、ポインティング装置のカーソルの座標を調べ、どの
ウィンドウ内にカーソルがあるか調べる。次に、カーソ
ル表示があるウィンドウ(Wi)がノーフォーカスウィンド
ウ記憶部(7)に格納されているウィンドウかどうか調
べ、違っていればウィンドウ(Wi)を新しいフォーカスウ
ィンドウとする。ノーフォーカスウィンドウであればフ
ォーカス移動の処理は行わずフォーカス制御処理を終了
する。

【００１８】図5、図6を参照して、この実施例で、前述
のフォーカスウィンドウの制御を行った場合の表示画面
例を説明する。図5、図6において、ディスプレイ上に複
数のウィンドウ(W1、W2、W3)は、文字入力可能なウィンド
ウであり、このウィンドウ(W1、W2、W3)は、フォーカスウ
ィンドウ(W1、W2、W3)に設定されると、キーボードからの
文字が入力される。また、手書文字入力ウィンドウ(W4)
で認識された文字が転送入力される。

【００１９】図5では現在のフォーカスウィンドウは、
ウィンドウ(W3)となっており、手書文字入力用ウィンド
ウ(W4)から文字を入力するために、手書文字入力用ウィ
ンドウ(W4)をポインティング装置でポイントした際の画
面例である。手書文字入力用ウィンドウ(W4)は、ノーフ
ォーカスウィンドウ記憶部(7)にウィンドウ識別子が格
納されており、フォーカスウィンドウの設定方法ではフ
ォーカスが手書文字入力用ウィンドウ(W4)に移動するこ
となく、ウィンドウ(W3)がフォーカスウィンドウとなっ
たままである。

【００２０】その結果、図5で示すように手書文字入力
用ウィンドウ(W4)で手書き入力された文字データ「ａ」
は、文字入力操作により、この時のフォーカスウィンド
ウであるウィンドウ(W3)に送出される。これにより、図
6で示すように手書文字入力用ウィンドウ(W4)で入力さ
れた文字データが、フォーカスウィンドウであるウィン
ドウ(W3)に表示される。尚、この図5、図6の状態では、
依然として、フォーカスウィンドウはウィンドウ(W3)で
あるので、キーボード(1)により入力された文字列は、
このウィンドウ(W3)に入力される。

【００２１】

【発明の効果】上記のように、本発明によればポインテ
ィングによる文字入力に対応していないウィンドウマネ
ージャ及びアプリケーションソフトウェアに対しても、
ポインティングによる文字入力を行え、簡単な操作方法
による文字入力が可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来のフォーカスウィンドウ決定の画面例であ
る。

【図２】従来のフォーカスウィンドウ決定の動作を示す
フローチャート図である。

【図３】本発明の一実施例のマルチウィンドウシステム
の構成を示す図である。

【図４】この実施例のフォーカスウィンドウを決定する
処理部の動作を示すフローチャート図である。

【図５】この実施例の動作を説明するために画面の表示
例を示す図である。

【図６】この実施例の動作を説明するために画面の表示
例を示す図である。

【符号の説明】

(1)・・・・・キーボード(文字入力装置)、 (2)・・・・・マウス・タブレット(ポインティング装置)、 (3)・・・・・入力データメモリ、 (4)・・・・・ウィンドウ管理部、 (5)・・・・・フォーカス制御部、 (6)・・・・・マルチウィンドウ制御部、 (7)・・・・・ノーフォーカスウィンドウ記憶部、 (8)・・・・・手書文字入力ソフトウェア、 (9)・・・・・アプリケーションソフトウェア、 (10)・・・・・アプリケーションソフトウェア、 (W1)・・・・ウィンドウ、 (W2)・・・・ウィンドウ、 (W3)・・・・ウィンドウ、 (W4)・・・・・手書文字入力用ウィンドウ。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ディスプレイ上に表示された複数のウィ
   ンドウ(W1,W2,W3,W4)のうち、マウス(2)により移動され
   るカーソルが位置するウィンドウ(W1,W2,W3,W4)を、キ
   ーボード(1)からの文字列が入力されるウィンドウに設
   定するＸウィンドウシステムの文字入力方法において、 カーソルが位置するウィンドウが文字列入力可能なウィ
   ンドウか否かを判断し、この判断の結果、このウィンド
   ウが文字列入力不可のウィンドウである場合に、前記文
   字列が入力されるウィンドウの設定を行わないＸウィン
   ドウシステムにおける文字入力方法。
2. 【請求項２】 ディスプレイ上に表示された複数のウィ
   ンドウ(W1,W2,W3,W4)のうち、ポインティング装置によ
   り移動制御されるカーソルが位置するウィンドウ(W1,W
   2,W3,W4)を、キーボード(1)からの文字列が入力される
   ウィンドウに設定するＸウィンドウシステムの文字入力
   方法において、 カーソルが位置するウィンドウが文字列入力可能なウィ
   ンドウか否かを判断し、この判断の結果、このウィンド
   ウが文字列入力不可のウィンドウである場合に、前記文
   字列が入力されるウィンドウの設定を行わず、この判断
   前の文字列が入力されるウィンドウを、判断後も文字列
   が入力されるウィンドウとするＸウィンドウシステムの
   文字入力方法。