JPH06331769A - 原子炉燃料集合体 - Google Patents
原子炉燃料集合体Info
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- JPH06331769A JPH06331769A JP5118147A JP11814793A JPH06331769A JP H06331769 A JPH06331769 A JP H06331769A JP 5118147 A JP5118147 A JP 5118147A JP 11814793 A JP11814793 A JP 11814793A JP H06331769 A JPH06331769 A JP H06331769A
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- Japan
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- fuel
- fuel rods
- rods
- fuel assembly
- reactor
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Landscapes
- Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】沸騰水型原子炉において、燃料集合体の限界出
力を向上し、かつ出力分布を平坦化するとともに燃焼度
を高めた高経済性の燃料集合体を提供する。 【構成】燃料集合体のチャンネルボックス1内には燃料
棒2が格子状に配置され、燃料棒2は上部タイプレート
3及び下部タイプレート4とにより支持される。四隅の
燃料棒2a及び外周部の燃料棒2bに接する空隙を除い
た燃料棒間の空隙に軸方向にわたってウォータロッド6
を設け、集合体の横断面中央部の冷却水の流路面積を四
隅及び外周部の間隙より小さくする。
力を向上し、かつ出力分布を平坦化するとともに燃焼度
を高めた高経済性の燃料集合体を提供する。 【構成】燃料集合体のチャンネルボックス1内には燃料
棒2が格子状に配置され、燃料棒2は上部タイプレート
3及び下部タイプレート4とにより支持される。四隅の
燃料棒2a及び外周部の燃料棒2bに接する空隙を除い
た燃料棒間の空隙に軸方向にわたってウォータロッド6
を設け、集合体の横断面中央部の冷却水の流路面積を四
隅及び外周部の間隙より小さくする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、沸騰水型原子炉の燃料
集合体に係り、特に、燃料の熱的余裕を高めて燃料集合
体の熱出力を向上し、かつ燃料集合体の出力分布を平坦
化するとともに燃料の燃焼度を高めて燃料経済性を向上
するのに好適な原子炉燃料集合体に関する。
集合体に係り、特に、燃料の熱的余裕を高めて燃料集合
体の熱出力を向上し、かつ燃料集合体の出力分布を平坦
化するとともに燃料の燃焼度を高めて燃料経済性を向上
するのに好適な原子炉燃料集合体に関する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉で使用される燃料集合体
は、燃料集合体チャンネルボックス内に複数の燃料棒を
有し、その燃料棒を上部タイプレート及び下部タイプレ
ートで支持するとともに、約0.5m 間隔に配置された
スペーサによって燃料棒を固定し燃料棒間隔を保持して
いる。
は、燃料集合体チャンネルボックス内に複数の燃料棒を
有し、その燃料棒を上部タイプレート及び下部タイプレ
ートで支持するとともに、約0.5m 間隔に配置された
スペーサによって燃料棒を固定し燃料棒間隔を保持して
いる。
【0003】この原子燃料集合体では一般に、集合体の
四隅及び外周部の燃料棒の熱出力が高くなる傾向があ
り、沸騰遷移が生じる限界出力を高めるためには、燃料
集合体の四隅の燃料棒及び外周部の燃料棒に接する空隙
を流れる冷却水流量を増加する必要がある。しかし、高
出力の燃料棒では多くの蒸気が発生するため、燃料集合
体の四隅の燃料棒及び外周部の燃料棒に接する空隙のボ
イド率が高くなり、燃料集合体中央付近の燃料棒に接す
る空隙と比較して二相圧力損失が増加するため、四隅の
燃料棒及び外周部の燃料棒に接する空隙の冷却水流量が
低くなり熱出力を増加させることが困難であった。
四隅及び外周部の燃料棒の熱出力が高くなる傾向があ
り、沸騰遷移が生じる限界出力を高めるためには、燃料
集合体の四隅の燃料棒及び外周部の燃料棒に接する空隙
を流れる冷却水流量を増加する必要がある。しかし、高
出力の燃料棒では多くの蒸気が発生するため、燃料集合
体の四隅の燃料棒及び外周部の燃料棒に接する空隙のボ
イド率が高くなり、燃料集合体中央付近の燃料棒に接す
る空隙と比較して二相圧力損失が増加するため、四隅の
燃料棒及び外周部の燃料棒に接する空隙の冷却水流量が
低くなり熱出力を増加させることが困難であった。
【0004】この原子炉燃料集合体において限界出力を
高めるための従来の装置は、特開昭62−121390号公報に
記載のように、スペーサ最外周部の下部にチャンネルボ
ックス内表面に対向する外向き突起を形成し、突起部分
を上昇する冷却水液膜を引き剥がして最外周の燃料棒に
付着させて沸騰遷移に対する熱的余裕を向上させてい
た。
高めるための従来の装置は、特開昭62−121390号公報に
記載のように、スペーサ最外周部の下部にチャンネルボ
ックス内表面に対向する外向き突起を形成し、突起部分
を上昇する冷却水液膜を引き剥がして最外周の燃料棒に
付着させて沸騰遷移に対する熱的余裕を向上させてい
た。
【0005】一方、燃料棒間の出力分布を平坦化し、か
つ燃料棒の燃焼度を向上するためには、燃料集合体内に
存在し減速材となる水の量を増加するとともに、燃料集
合体横断面の中央付近の水量を増加する必要がある。
つ燃料棒の燃焼度を向上するためには、燃料集合体内に
存在し減速材となる水の量を増加するとともに、燃料集
合体横断面の中央付近の水量を増加する必要がある。
【0006】燃料集合体断面の中央付近の水量を増加す
る従来の装置は、特開昭63−311195号公報に記載
のように、燃料集合体の中央部に太径のウォータロッド
を設けて出力分布を平坦化し、かつ燃焼度を高めて燃料
の経済性を向上させていた。
る従来の装置は、特開昭63−311195号公報に記載
のように、燃料集合体の中央部に太径のウォータロッド
を設けて出力分布を平坦化し、かつ燃焼度を高めて燃料
の経済性を向上させていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】特開昭62−121390号
公報に記載の従来の装置では、最外周の燃料棒への冷却
水の付着はスペーサ付近のみで生じるため、軸方向に関
して燃料棒全体にわたる冷却水の供給は困難である。し
たがって、限界出力を十分に増加できず、燃料集合体の
総出力を増大できないため燃料の経済性を向上できない
問題がある。
公報に記載の従来の装置では、最外周の燃料棒への冷却
水の付着はスペーサ付近のみで生じるため、軸方向に関
して燃料棒全体にわたる冷却水の供給は困難である。し
たがって、限界出力を十分に増加できず、燃料集合体の
総出力を増大できないため燃料の経済性を向上できない
問題がある。
【0008】一方、特開昭63−311195号公報に記載の従
来の装置では、太径のウォータロッドを配置する空間の
燃料棒を取り除く必要があり、燃料集合体の総出力が減
少するため、燃料の経済性を向上できない問題がある。
来の装置では、太径のウォータロッドを配置する空間の
燃料棒を取り除く必要があり、燃料集合体の総出力が減
少するため、燃料の経済性を向上できない問題がある。
【0009】本発明の目的は、沸騰水型原子炉における
燃料の熱的余裕を高めて燃料集合体の総出力を向上し、
かつ燃料集合体の出力分布を平坦化するとともに燃料の
燃焼度を高めて燃料経済性を向上させた沸騰水型原子炉
の燃料集合体を提供することである。
燃料の熱的余裕を高めて燃料集合体の総出力を向上し、
かつ燃料集合体の出力分布を平坦化するとともに燃料の
燃焼度を高めて燃料経済性を向上させた沸騰水型原子炉
の燃料集合体を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は複数本の燃料棒と、燃料棒を内包するチャ
ンネルボックスと、燃料棒を支持する上部タイプレート
及び下部タイプレートと、燃料棒間の間隔を一定に保つ
複数のスペーサからなる原子炉燃料集合体において、原
子炉燃料集合体の四隅の燃料棒及び最外周の燃料棒に接
する空隙に燃料棒の軸方向にわたる障害物を設け、四隅
の燃料棒及び外周部の燃料棒を除いた燃料棒に接する空
隙の冷却水流路面積を四隅の燃料棒及び外周部の燃料棒
に接する空隙より小さくする。
め、本発明は複数本の燃料棒と、燃料棒を内包するチャ
ンネルボックスと、燃料棒を支持する上部タイプレート
及び下部タイプレートと、燃料棒間の間隔を一定に保つ
複数のスペーサからなる原子炉燃料集合体において、原
子炉燃料集合体の四隅の燃料棒及び最外周の燃料棒に接
する空隙に燃料棒の軸方向にわたる障害物を設け、四隅
の燃料棒及び外周部の燃料棒を除いた燃料棒に接する空
隙の冷却水流路面積を四隅の燃料棒及び外周部の燃料棒
に接する空隙より小さくする。
【0011】また、上記目的は、流路障害物を内部に冷
却水を保有するウォータロッドとすることによって達成
される。
却水を保有するウォータロッドとすることによって達成
される。
【0012】
【作用】原子炉燃料集合体内には複数本の燃料棒が格子
状に配置され、燃料棒は上部タイプレート及び下部タイ
プレートとにより支持される。また、燃料集合体軸方向
の数個所に、燃料棒間の間隔を一定に保つスペーサが設
けられる。
状に配置され、燃料棒は上部タイプレート及び下部タイ
プレートとにより支持される。また、燃料集合体軸方向
の数個所に、燃料棒間の間隔を一定に保つスペーサが設
けられる。
【0013】この燃料集合体の四隅の燃料棒及び外周部
の燃料棒に接する空隙を除いた燃料棒間の空隙に燃料棒
の軸方向にわたる障害物を設け、燃料集合体の四隅の燃
料棒及び外周部の燃料棒を除いた燃料棒に接する空隙の
冷却水流路面積を四隅の燃料棒及び外周部の燃料棒に接
する空隙の流路面積より小さくする。これにより、燃料
集合体内を流れる冷却水は、燃料集合体の横断面中央部
では障害物によって流路面積が減少するため、圧力損失
が増加して流量が減少し蒸気発生に対応してボイド率が
増加し二相圧力損失も増加する。
の燃料棒に接する空隙を除いた燃料棒間の空隙に燃料棒
の軸方向にわたる障害物を設け、燃料集合体の四隅の燃
料棒及び外周部の燃料棒を除いた燃料棒に接する空隙の
冷却水流路面積を四隅の燃料棒及び外周部の燃料棒に接
する空隙の流路面積より小さくする。これにより、燃料
集合体内を流れる冷却水は、燃料集合体の横断面中央部
では障害物によって流路面積が減少するため、圧力損失
が増加して流量が減少し蒸気発生に対応してボイド率が
増加し二相圧力損失も増加する。
【0014】その結果、燃料集合体の横断面中央部を流
れる冷却水流量が減少し、流路面積の大きい燃料集合体
の四隅の燃料棒及び外周部の燃料棒に接する空隙に冷却
水が移動する。この四隅の燃料棒及び外周部の燃料棒に
接する空隙へ流れる冷却水量の増加によって、四隅及び
外周部の燃料棒の沸騰遷移に対する熱的余裕が高まり、
限界出力が増加する。その結果、燃料集合体全体として
の熱出力を増加できるため、熱効率が高くなり燃料の経
済性が向上する。
れる冷却水流量が減少し、流路面積の大きい燃料集合体
の四隅の燃料棒及び外周部の燃料棒に接する空隙に冷却
水が移動する。この四隅の燃料棒及び外周部の燃料棒に
接する空隙へ流れる冷却水量の増加によって、四隅及び
外周部の燃料棒の沸騰遷移に対する熱的余裕が高まり、
限界出力が増加する。その結果、燃料集合体全体として
の熱出力を増加できるため、熱効率が高くなり燃料の経
済性が向上する。
【0015】また、流路障害物を内部に冷却水を保有す
るウォータロッドとすることによって、燃料集合体の横
断面中央部の燃料棒の核反応が促進され、中央部の燃料
棒の燃焼度が増加し、燃料集合体全体の燃焼度が向上す
る。さらに、もともと出力の高い四隅及び外周部の燃料
棒に対する中央部の燃料棒の出力の比を高めることがで
きるので、燃料集合体の横断面の出力分布が平坦化され
る。出力分布の平坦化によって燃料集合体の出力を全燃
料にわたって平均的に増加することができるので、燃料
集合体の出力が増加して熱効率が高くなり、燃料の経済
性が向上する。
るウォータロッドとすることによって、燃料集合体の横
断面中央部の燃料棒の核反応が促進され、中央部の燃料
棒の燃焼度が増加し、燃料集合体全体の燃焼度が向上す
る。さらに、もともと出力の高い四隅及び外周部の燃料
棒に対する中央部の燃料棒の出力の比を高めることがで
きるので、燃料集合体の横断面の出力分布が平坦化され
る。出力分布の平坦化によって燃料集合体の出力を全燃
料にわたって平均的に増加することができるので、燃料
集合体の出力が増加して熱効率が高くなり、燃料の経済
性が向上する。
【0016】
【実施例】本発明の第1の実施例を図1,図2により説
明する。図1は、原子炉燃料集合体の縦断面図を示し、
図2は図1のAA断面で切った燃料集合体の横断面図を
示す。図2では、燃料集合体に丸セル型のスペーサを適
用した場合を示す。
明する。図1は、原子炉燃料集合体の縦断面図を示し、
図2は図1のAA断面で切った燃料集合体の横断面図を
示す。図2では、燃料集合体に丸セル型のスペーサを適
用した場合を示す。
【0017】燃料集合体のチャンネルボックス1内には
複数本の燃料棒2が格子状に配置され、燃料棒2は上部
タイプレート3及び下部タイプレート4とにより支持さ
れる。また、燃料集合体軸方向の数個所に、燃料棒2の
間隔を一定に保つスペーサ5が設けられる。図2に示し
た例では、スペーサ5は、燃料棒2を環状に囲む丸セル
状のスペーサ部材5aで構成される。
複数本の燃料棒2が格子状に配置され、燃料棒2は上部
タイプレート3及び下部タイプレート4とにより支持さ
れる。また、燃料集合体軸方向の数個所に、燃料棒2の
間隔を一定に保つスペーサ5が設けられる。図2に示し
た例では、スペーサ5は、燃料棒2を環状に囲む丸セル
状のスペーサ部材5aで構成される。
【0018】この燃料集合体の四隅の燃料棒2a及び外
周部の燃料棒2bに接する空隙を除いた燃料棒間の空隙
に軸方向にわたってウォータロッド6を設け、燃料集合
体の横断面中央部の燃料棒2cに接する間隙における冷
却水の流路面積を四隅の燃料棒2a及び外周部の燃料棒
2bに接する間隙の流路面積より小さくする。なお、図
1の例では、ウォータロッド6の下端には小孔9が設け
られており、極少量の冷却水が小孔9を流れることによ
り、ウォータロッド6内への塵等の蓄積を防止できる構
造となっている。
周部の燃料棒2bに接する空隙を除いた燃料棒間の空隙
に軸方向にわたってウォータロッド6を設け、燃料集合
体の横断面中央部の燃料棒2cに接する間隙における冷
却水の流路面積を四隅の燃料棒2a及び外周部の燃料棒
2bに接する間隙の流路面積より小さくする。なお、図
1の例では、ウォータロッド6の下端には小孔9が設け
られており、極少量の冷却水が小孔9を流れることによ
り、ウォータロッド6内への塵等の蓄積を防止できる構
造となっている。
【0019】燃料集合体内を流れる冷却水は、燃料集合
体の横断面中央部ではウォータロッド6によって流路面
積が減少するために、圧力損失が増加して流量が減少す
るとともに蒸気発生に対応してボイド率が増加し二相圧
力損失も増加する。圧力損失の増加によって、燃料棒2
cに接する間隙を流れる冷却水流量が減少し、流路面積
の大きい四隅の燃料棒2a及び外周部の燃料棒2bに接
する間隙に冷却水が移動する。四隅の燃料棒2a及び外
周部の燃料棒2bに接する間隙に流れる冷却水量が増加
するため、四隅の燃料棒2a及び外周部の燃料棒2bの
沸騰遷移に対する熱的余裕が高まり、限界出力が増加す
る。その結果、燃料集合体全体としての熱出力を増加で
きるため、熱効率が高くなり燃料の経済性が向上する。
体の横断面中央部ではウォータロッド6によって流路面
積が減少するために、圧力損失が増加して流量が減少す
るとともに蒸気発生に対応してボイド率が増加し二相圧
力損失も増加する。圧力損失の増加によって、燃料棒2
cに接する間隙を流れる冷却水流量が減少し、流路面積
の大きい四隅の燃料棒2a及び外周部の燃料棒2bに接
する間隙に冷却水が移動する。四隅の燃料棒2a及び外
周部の燃料棒2bに接する間隙に流れる冷却水量が増加
するため、四隅の燃料棒2a及び外周部の燃料棒2bの
沸騰遷移に対する熱的余裕が高まり、限界出力が増加す
る。その結果、燃料集合体全体としての熱出力を増加で
きるため、熱効率が高くなり燃料の経済性が向上する。
【0020】また、横断面中央部の燃料棒2cに接する
間隙に、内部に中性子の減速材である水を保有するウォ
ータロッド6が設けられているため、横断面中央部の燃
料棒2cの核反応が促進され燃料棒2cの燃焼度が増加
し、燃料集合体全体の燃焼度が向上する。また、もとも
と出力の高い四隅の燃料棒2a及び外周部の燃料棒2b
に対する横断面中央部の燃料棒2cの出力の比を高める
ことができるので、燃料集合体の横断面にわたる出力分
布も平坦化される。出力分布の平坦化によって燃料集合
体の出力を全燃料棒にわたって平均的に増加できるの
で、燃料集合体の出力が増加して燃焼効率及び熱効率が
高くなり原子炉燃料の経済性が向上する。
間隙に、内部に中性子の減速材である水を保有するウォ
ータロッド6が設けられているため、横断面中央部の燃
料棒2cの核反応が促進され燃料棒2cの燃焼度が増加
し、燃料集合体全体の燃焼度が向上する。また、もとも
と出力の高い四隅の燃料棒2a及び外周部の燃料棒2b
に対する横断面中央部の燃料棒2cの出力の比を高める
ことができるので、燃料集合体の横断面にわたる出力分
布も平坦化される。出力分布の平坦化によって燃料集合
体の出力を全燃料棒にわたって平均的に増加できるの
で、燃料集合体の出力が増加して燃焼効率及び熱効率が
高くなり原子炉燃料の経済性が向上する。
【0021】本実施例によれば、原子炉燃料の経済性向
上効果がある。
上効果がある。
【0022】本発明の第二の実施例を図3により説明す
る。第一の実施例で示した原子炉燃料集合体において、
四隅の燃料棒2a及び外周部の燃料棒2bに接する空隙
を除いた燃料棒間の空隙に軸方向にわたって角型のウォ
ータロッド7を設ける。これにより、第一の実施例と比
較してウォータロッド7内の保有水量が増加できるの
で、燃料集合体の燃焼度向上と出力分布の平坦化がさら
に促進される。これにより、燃料棒の出力がさらに増加
し、原子炉燃料の経済性がさらに向上する。
る。第一の実施例で示した原子炉燃料集合体において、
四隅の燃料棒2a及び外周部の燃料棒2bに接する空隙
を除いた燃料棒間の空隙に軸方向にわたって角型のウォ
ータロッド7を設ける。これにより、第一の実施例と比
較してウォータロッド7内の保有水量が増加できるの
で、燃料集合体の燃焼度向上と出力分布の平坦化がさら
に促進される。これにより、燃料棒の出力がさらに増加
し、原子炉燃料の経済性がさらに向上する。
【0023】本実施例によれば、第一の実施例による効
果に加えて、さらに原子炉燃料の経済性を向上できる。
果に加えて、さらに原子炉燃料の経済性を向上できる。
【0024】本発明の第三の実施例を図4により説明す
る。第一,第二の実施例で示した原子炉燃料集合体にお
いて、四隅の燃料棒2a及び外周部の燃料棒2bに接す
る空隙を除いた燃料棒間の空隙に、軸方向にわたる障害
物8を設ける。障害物8は、丸棒、または角棒であり、
ウォータロッド6,7と比較して構造が簡単であり、製
作が容易である。
る。第一,第二の実施例で示した原子炉燃料集合体にお
いて、四隅の燃料棒2a及び外周部の燃料棒2bに接す
る空隙を除いた燃料棒間の空隙に、軸方向にわたる障害
物8を設ける。障害物8は、丸棒、または角棒であり、
ウォータロッド6,7と比較して構造が簡単であり、製
作が容易である。
【0025】燃料集合体内を流れる冷却水は、燃料集合
体の横断面中央部では障害物8によって流路面積が減少
するために、圧力損失が増加して流量が減少するととも
に蒸気発生に対応してボイド率が増加し二相圧力損失も
増加する。圧力損失の増加によって、燃料棒2cに接す
る間隙を流れる冷却水流量が減少し、流路面積の大きい
四隅の燃料棒2a及び外周部の燃料棒2bに接する間隙
に冷却水が移動する。四隅の燃料棒2a及び外周部の燃
料棒2bに接する間隙に流れる冷却水量が増加するた
め、四隅の燃料棒2a及び外周部の燃料棒2bの沸騰遷
移に対する熱的余裕が高まり、限界出力が増加する。そ
の結果、燃料集合体全体としての熱出力を増加できるた
め、燃焼効率及び熱効率が高くなり原子炉燃料の経済性
が向上する。本実施例では、簡単な構造で、燃料の経済
性を向上できる効果がある。
体の横断面中央部では障害物8によって流路面積が減少
するために、圧力損失が増加して流量が減少するととも
に蒸気発生に対応してボイド率が増加し二相圧力損失も
増加する。圧力損失の増加によって、燃料棒2cに接す
る間隙を流れる冷却水流量が減少し、流路面積の大きい
四隅の燃料棒2a及び外周部の燃料棒2bに接する間隙
に冷却水が移動する。四隅の燃料棒2a及び外周部の燃
料棒2bに接する間隙に流れる冷却水量が増加するた
め、四隅の燃料棒2a及び外周部の燃料棒2bの沸騰遷
移に対する熱的余裕が高まり、限界出力が増加する。そ
の結果、燃料集合体全体としての熱出力を増加できるた
め、燃焼効率及び熱効率が高くなり原子炉燃料の経済性
が向上する。本実施例では、簡単な構造で、燃料の経済
性を向上できる効果がある。
【0026】本発明の第四の実施例を図5により説明す
る。第一,第二,第三の実施例で示した原子炉燃料集合
体において、燃料棒下端より上方の任意の位置から燃料
棒上方にわたるウォータロッド6,7または障害物8を
設ける。図5は、ウォータロッド6,7または障害物8
の下端を上方から二番目のスペーサ5bまで伸ばした例
を示す。
る。第一,第二,第三の実施例で示した原子炉燃料集合
体において、燃料棒下端より上方の任意の位置から燃料
棒上方にわたるウォータロッド6,7または障害物8を
設ける。図5は、ウォータロッド6,7または障害物8
の下端を上方から二番目のスペーサ5bまで伸ばした例
を示す。
【0027】燃料集合体内では、冷却水は下方から上方
に流れるにしたがって、蒸気発生によりボイド率が増加
する。また、四隅の燃料棒2a及び外周部の燃料棒2b
は、一般に上部ほど沸騰遷移が起きやすく、熱的には厳
しい状態であるが、下部では、熱的には余裕がある。ま
た、横断面中央部の燃料棒2cでは、上部ほど冷却水の
ボイド率が高いため反応度が低くなるが、下部はボイド
率が低く反応度は高い。そこで、図2に示すように、燃
料棒2c間の空隙にウォータロッドまたは障害物が必要
な燃料棒上部にのみウォータロッド6,7または障害物
8を設ける。これにより、燃料棒2の下部では、冷却水
流路面積が大きくなり、圧力損失が低減できるので、本
発明による原子炉燃料集合体を採用した原子炉の循環ポ
ンプ動力が節約できる。また、二相流部の圧力損失の低
減により原子炉の炉心安定性も改善され、安定性向上の
ための機器構造が節約できるので、原子炉の経済性を向
上できる。
に流れるにしたがって、蒸気発生によりボイド率が増加
する。また、四隅の燃料棒2a及び外周部の燃料棒2b
は、一般に上部ほど沸騰遷移が起きやすく、熱的には厳
しい状態であるが、下部では、熱的には余裕がある。ま
た、横断面中央部の燃料棒2cでは、上部ほど冷却水の
ボイド率が高いため反応度が低くなるが、下部はボイド
率が低く反応度は高い。そこで、図2に示すように、燃
料棒2c間の空隙にウォータロッドまたは障害物が必要
な燃料棒上部にのみウォータロッド6,7または障害物
8を設ける。これにより、燃料棒2の下部では、冷却水
流路面積が大きくなり、圧力損失が低減できるので、本
発明による原子炉燃料集合体を採用した原子炉の循環ポ
ンプ動力が節約できる。また、二相流部の圧力損失の低
減により原子炉の炉心安定性も改善され、安定性向上の
ための機器構造が節約できるので、原子炉の経済性を向
上できる。
【0028】本実施例におけるウォータロッド6,7ま
たは障害物8の下端10の高さは、燃料集合体ごとの核
設計により最適高さが決定される。また、ウォータロッ
ド6,7または障害物8の下端10を、図5に示すよう
に、先細りの構造とすることにより冷却水が円滑に上方
に分流し、圧力損失をさらに低減することも可能であ
る。さらに、図1に示した小孔9を、下端10にノズル
状に設けても良い。
たは障害物8の下端10の高さは、燃料集合体ごとの核
設計により最適高さが決定される。また、ウォータロッ
ド6,7または障害物8の下端10を、図5に示すよう
に、先細りの構造とすることにより冷却水が円滑に上方
に分流し、圧力損失をさらに低減することも可能であ
る。さらに、図1に示した小孔9を、下端10にノズル
状に設けても良い。
【0029】本実施例では、本発明による原子炉燃料集
合体を採用した原子炉の経済性を向上することができ
る。
合体を採用した原子炉の経済性を向上することができ
る。
【0030】
【発明の効果】本発明の請求項1によれば、原子炉燃料
集合体の限界出力の向上により燃焼効率及び熱効率を向
上できるので、原子炉燃料の経済性を向上できる。
集合体の限界出力の向上により燃焼効率及び熱効率を向
上できるので、原子炉燃料の経済性を向上できる。
【0031】請求項2,3,4,5によれば、原子炉燃
料集合体内の出力平坦化により燃焼効率及び熱効率を向
上できるので、原子炉燃料の経済性をさらに向上でき
る。
料集合体内の出力平坦化により燃焼効率及び熱効率を向
上できるので、原子炉燃料の経済性をさらに向上でき
る。
【図1】本発明の一実施例における原子炉燃料集合体の
縦断面図。
縦断面図。
【図2】本発明の一実施例における原子炉燃料集合体の
横断面図。
横断面図。
【図3】本発明の第二の実施例における原子炉燃料集合
体の横断面図。
体の横断面図。
【図4】本発明の第三の実施例における原子炉燃料集合
体の横断面図。
体の横断面図。
【図5】本発明の第二の実施例における原子炉燃料集合
体の縦断面図。
体の縦断面図。
1…チャンネルボックス、2…燃料棒、3…上部タイプ
レート、4…下部タイプレート、5…スペーサ、6,7
…ウォータロッド、8…障害物、9…小孔、10…下
端。
レート、4…下部タイプレート、5…スペーサ、6,7
…ウォータロッド、8…障害物、9…小孔、10…下
端。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9216−2G G21C 3/32 GDB E
Claims (5)
- 【請求項1】複数本の燃料棒と、前記燃料棒を内包する
チャンネルボックスと、燃料棒を支持する上部タイプレ
ート及び下部タイプレートと、前記燃料棒間の間隔を一
定に保つ複数のスペーサからなる原子炉燃料集合体にお
いて、原子炉燃料集合体の四隅の燃料棒及び外周部の燃
料棒に接する空隙を除いた燃料棒間の空隙に燃料棒の軸
方向にわたる障害物を設け、前記原子炉燃料集合体の前
記四隅の燃料棒及び前記外周部の燃料棒を除いた燃料棒
に接する空隙の冷却水流路面積を前記四隅の燃料棒及び
前記外周部の燃料棒に接する空隙より小さくしたことを
特徴とする原子炉燃料集合体。 - 【請求項2】請求項1において、前記障害物を管路によ
って構成した原子炉燃料集合体。 - 【請求項3】請求項2において、前記管路はその内部に
冷却水を保有するウォータロッドである原子炉燃料集合
体。 - 【請求項4】請求項3において、前記ウォータロッド内
に冷却水を保有する手段はウォータロッド上部を燃料棒
より上方に開放し、ウォータロッド下部にウォータロッ
ド上部の開放口より流路面積の小さい貫通口を設けた原
子炉燃料集合体。 - 【請求項5】請求項4において、前記ウォータロッド下
部の貫通口がノズル構造である原子炉燃料集合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5118147A JPH06331769A (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | 原子炉燃料集合体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5118147A JPH06331769A (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | 原子炉燃料集合体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06331769A true JPH06331769A (ja) | 1994-12-02 |
Family
ID=14729248
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5118147A Pending JPH06331769A (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | 原子炉燃料集合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06331769A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012150699A1 (ja) * | 2011-05-02 | 2012-11-08 | 学校法人早稲田大学 | 燃料集合体、炉心及び水冷却型原子炉 |
KR101494782B1 (ko) * | 2013-06-14 | 2015-02-23 | 한국원자력연구원 | 핵연료집합체 및 이를 구비하는 고속원자로 |
-
1993
- 1993-05-20 JP JP5118147A patent/JPH06331769A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012150699A1 (ja) * | 2011-05-02 | 2012-11-08 | 学校法人早稲田大学 | 燃料集合体、炉心及び水冷却型原子炉 |
KR101494782B1 (ko) * | 2013-06-14 | 2015-02-23 | 한국원자력연구원 | 핵연료집합체 및 이를 구비하는 고속원자로 |
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