JPH06331406A - 振動式測定装置 - Google Patents

振動式測定装置

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JPH06331406A
JPH06331406A JP11882493A JP11882493A JPH06331406A JP H06331406 A JPH06331406 A JP H06331406A JP 11882493 A JP11882493 A JP 11882493A JP 11882493 A JP11882493 A JP 11882493A JP H06331406 A JPH06331406 A JP H06331406A
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JP
Japan
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pressure
sensor
storage case
fluid
tubes
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Application number
JP11882493A
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English (en)
Inventor
Yukio Otani
行雄 大谷
Yuji Fujinuma
勇二 藤沼
Mikihiro Hori
幹宏 堀
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はセンサチューブの肉厚を厚くするこ
となく加圧された被測流体を計測できるよう構成した振
動式測定装置を提供することを目的とする。 【構成】 質量流量計1は、被測流体が通過するセンサ
チューブ2,3と、センサチューブ2,3を加振する加
振器5,6と、加振器5,6の駆動コイルに接続された
制御装置14とよりなる。センサチューブ3には流入側
直管3aの流入側端部近傍に、センサチューブ2,3内
の圧力と収納ケース1A内の圧力とが平衡状態を保つよ
うに収納ケース1A内を加圧する圧力供給孔17が設け
られている。圧力供給孔17から収納ケース1A内に被
測流体が供給されることにより、センサチューブ2,3
の内部と外部の圧力がバランスすることになり、センサ
チューブ2,3の耐圧強度を高めなくても高圧流体を計
測することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は振動式測定装置に係り、
特に加圧された被測流体を計測するのに適した振動式測
定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】被測流体を直接計測する振動式測定装置
としては、例えば振動するセンサチューブ内に流体を流
したときに生ずるコリオリの力を利用して質量流量を計
測するコリオリ式質量流量計と、被測流体が流れるセン
サチューブの振動数を計測して密度を計測する振動式密
度計とがある。
【0003】例えばコリオリ式質量流量計の場合、一対
のセンサチューブに流体を流し、加振器(駆動コイル)
の駆動力により一対のセンサチューブを互いに近接、離
間する方向に振動させる構成とされている。コリオリの
力はセンサチューブの振動方向に働き、かつ入口側と出
口側とで逆向きであるのでセンサチューブに捩れが生
じ、この捩れ角が質量流量に比例する。従って、一対の
センサチューブの入口側及び出口側夫々の捩れる位置に
振動を検出するピックアップ(振動センサ)を設け、両
センサの出力検出信号の時間差を計測して上記センサチ
ューブの捩れ、つまり質量流量を計測している。1又、
上記構成とされた質量流量計においては、センサチュー
ブ、ピックアップ及び加振器等が箱状の収納ケース内に
収納されており、これらの流量計測部分を保護する構成
となっている。そして、収納ケース内には、不活性ガス
(例えばアルゴンガス等)が大気圧に充填されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】例えば自動車の燃料と
して使用されるCNG(Compressed Naturel Gas)等の
圧縮性天然ガスを給送する系路に上記質量流量計を設け
て流量を計測する場合、高圧に加圧された被測流体が流
れるセンサチューブの寿命を延ばすため、センサチュー
ブの耐圧強度を高める必要がある。ところが、センサチ
ューブの耐圧強度を高めるため、肉厚を厚くすると、セ
ンサチューブの剛性が高まり加工が難しくなる。さら
に、センサチューブを振動させる加振器の駆動力を大き
くしなければならず、加振器の駆動コイルに流れる電流
値が大きくなって制御回路を本質安全防爆構造にするこ
とが難しくなる。しかも、センサチューブの剛性が高く
なった分、計測時の共振振幅が小さくなって外乱の影響
を受けやすくなったり、流量計測時、流入側及び流出側
の振動センサの位相差(ねじれ角)が小さくなったりし
て、計測精度が低下するといった課題がある。
【0005】そこで、本発明は上記課題を解決した振動
式測定装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記請求項1の発明は、
被測流体が通過するセンサチューブと、該センサチュー
ブを収納するよう密閉された収納ケースと、該センサチ
ューブを加振する加振器と、該センサチューブの振動部
分に設けられ該センサチューブの振動による変位を検出
する振動センサと、よりなる振動式測定器において、前
記センサチューブ内の圧力と前記収納ケース内の圧力と
が平衡状態を保つように前記収納ケース内を加圧する圧
力平衡手段を備えてなることを特徴とする。
【0007】又、請求項2の発明は、前記圧力平衡手段
が、前記センサチューブ内と前記収納ケース内とを連通
することを特徴とする。
【0008】又、請求項3の発明は、前記圧力平衡手段
が、前記被測流体の供給圧力を検出する圧力検出手段
と、該圧力検出手段からの圧力検出信号により前記収納
ケース内に圧縮気体を供給し、前記被測流体の供給圧力
と前記収納ケース内の圧力とが平衡状態を保つように該
圧縮気体の圧力を調整する圧縮気体供給手段と、を有す
ることを特徴とする。
【0009】又、請求項4の発明は、前記圧力平衡手段
が、前記センサチューブを保持するとともに前記収納ケ
ース内を二室に画成する壁部と、前記センサチューブの
流入側開口と前記壁部に画成された上流側の室とを連通
するとともに前記センサチューブの流入側開口と上流側
に配される流入管とを離間させる流入側の隙間と、前記
センサチューブの流出側開口と前記壁部に画成された下
流側の室とを連通するとともに前記センサチューブの流
出側開口と下流側に配される流出管とを離間させる流出
側の隙間と、よりなることを特徴とする。
【0010】
【作用】請求項1によれば、センサチューブ内の圧力と
収納ケース内の圧力とが平衡状態を保つように収納ケー
ス内を加圧することにより、センサチューブの耐圧強度
を上げる必要がなく、センサチューブの肉厚を厚くしな
くても高圧流体を計測することができる。
【0011】請求項2によれば、センサチューブ内と収
納ケース内とを連通することにより簡単な構成でセンサ
チューブ内の圧力と収納ケース内の圧力とが平衡状態を
保つように収納ケース内を加圧することができる。
【0012】請求項3によれば、被測流体の供給圧力を
検出して収納ケース内の圧力が同圧となるように圧力制
御を行うため、被測流体の圧力変動に対して応答性が高
く、しかも収納ケース内に被測流体を供給しないので、
腐食性流体を計測したり爆発性流体を安全に計測するこ
とも可能になる。
【0013】請求項4によれば、センサチューブと流入
管,流出管との間に隙間を設けて収納ケース内の圧力が
センサチューブ内の圧力と同圧にできるため、被測流体
の圧力変動が大きい場合でも、上記隙間が充分に大きい
ので常に収納ケース内の圧力とセンサチューブ内の圧力
とを同圧に保つことができ、圧力変動による影響が少な
い。
【0014】
【実施例】図1乃至図3に本発明になる振動式測定装置
の第1実施例を示す。尚、本実施例では、振動式測定装
置を質量流量計に適用した場合を一例として説明する。
【0015】両図中、質量流量計1は、円筒状の密閉構
造とされた収納ケース(筺体)1A内に被測流体が流れ
る一対のセンサチューブ2,3を収納してなる。
【0016】この質量流量計1は共振状態で振動する一
対のセンサチューブ2,3に流体を流したときに生ずる
コリオリ力によるセンサチューブ2,3の変位を検出し
て流量を計測するコリオリ式の流量計である。そのた
め、センサチューブ2,3は収納ケース1Aにより結
露、塵埃あるいは外力等から保護されている。
【0017】センサチューブ2,3は、側面図上はU字
状に、平面図上はJ字状に屈曲されて、流出管4に対し
て対称に取り付けてある。
【0018】5,6は加振器であり、夫々センサチュー
ブ2,3の流入側、流出側の直管部分間に介在し、夫々
センサチューブ2,3をX方向に振動させる。加振器
5,6は実質電磁ソレノイドと同様な構成であり、駆動
コイル5a,6aと磁石5b,6bとを組み合わせたも
のである(但し、図3中加振器6は隠れて見えない)。
即ち、駆動コイル5a,6aが励磁されると駆動コイル
5a,6aと磁石5b,6bとの反発力によりセンサチ
ューブ2,3の流入側、流出側の直管2a,2b,3
a,3bが離間方向に変位し、駆動コイル5a,6aが
消磁されるとセンサチューブ2,3が近接方向に復帰す
る。
【0019】尚、加振器5と6とは夫々180度の位相
差で交互に励磁され、例えば一方のセンサチューブ2の
流入側、流出側の直管2a,2bが離間方向に変位した
とき、他方のセンサチューブ3の流入側、流出側の直管
3a,3bが近接方向に変位する。
【0020】8,9はピックアップであり、夫々センサ
チューブ2,3の流入側、流出側の直管2a,3a間及
び、2b,3b間に介在し、センサチューブ2,3のX
方向の振動を検出する振動センサである。ピックアップ
8,9はセンサチューブ2,3の流入側、流出側の直管
部分の相対変位(位相差)を検出し易い位置、即ち上記
加振器5,6とセンサチューブ2,3が接続されたマニ
ホールド10との間に設けられ、且つ一方のピックアッ
プ8がセンサチューブ2,3の流入側直管2a,3a間
に介在し、他方のピックアップ9がセンサチューブ2,
3の流出側直管2b,3b間に介在している。
【0021】ピックアップ8,9は上記加振器5,6と
同様センサコイルと磁石(共に図示せず)とが対向する
ようにセンサチューブ2,3の流入側、流出側の直管2
a,2b,3a,3bに取り付けられている。即ち、一
対のセンサチューブ2,3が加振器5,6により交互に
加振されると、一方のピックアップ8はセンサチューブ
2,3の流入側直管2a,3a間の相対変位量を検出
し、他方のピックアップ9はセンサチューブ2,3の流
出側直管2b,3b間の相対変位量を検出する。
【0022】又、一方のセンサチューブ3は流入側直管
3aの流入側端部近傍に、センサチューブ2,3内の圧
力と収納ケース1A内の圧力とが平衡状態を保つように
収納ケース1A内を加圧する圧力平衡手段としての圧力
供給孔17が設けられている。従って、密閉構造とされ
た収納ケース1A内には、この圧力供給孔17から流出
した被測流体が充満している。尚、圧力供給孔17はセ
ンサチューブ3の直管3aを支持する支持板18とセン
サチューブ2,3の端部が接続固定されたマニホールド
10との間に穿設されている。即ち、流量計測時はセン
サチューブ2,3が固着された支持板18を支点にして
振動するため、圧力供給孔17はセンサチューブ3の振
動特性に影響を与えない位置に設けられている。
【0023】従って、流量計測時、上流側配管(図示せ
ず)を通って供給された流体は、流入管11よりマニホ
ールド10に流入し、マニホールド10内で矢印で示
すように分岐して夫々センサチューブ2,3の流入側直
管部2a,3a内を矢印で示すように流れるととも
に、その一部が上記圧力供給孔17から収納ケース1A
内に流入する。そして、直管部2a,3a内を流れた流
体は、流出側直管2b,3b内を矢印で示すように流
れてマニホールド10内で合流されて流出管4内に入
り、流出管4内を矢印で示すように流れて下流側配管
(図示せず)に到る。
【0024】このように、流量計測時、被測流体がセン
サチューブ2,3を流れるとき、センサチューブ3内の
圧力が圧力供給孔17より収納ケース1A内に供給され
て収納ケース1A内の圧力が瞬時にセンサチューブ2,
3内の圧力と同圧となってセンサチューブ2,3の内部
と外部との圧力差がなくなる。そのため、センサチュー
ブ2,3の内部と外部の圧力がバランスすることにな
り、センサチューブ2,3の耐圧強度を高めなくても高
圧流体を計測することができる。例えば、CNG等の圧
縮性天然ガスを給送する系路に上記質量流量計が設けら
れても、センサチューブ2,3の肉厚を厚くする必要が
ない。
【0025】よって、センサチューブ2,3の肉厚を従
来と同様あるいはそれよりも薄くすることが可能にな
り、その分センサチューブ2,3の加工が容易に行え
る。さらに、センサチューブ2,3を振動させる加振器
5,6の駆動力を小さくすることが可能になり、加振器
5,6の駆動コイル5a,6aに流れる電流値を小さく
して消費電力を節約することができる。しかも、センサ
チューブ2,3の肉厚を従来よりも薄くしてセンサチュ
ーブ2,3の剛性が小さくなった分、コリオリ力が大き
く働くことになり、ピックアップ8,9より大きな出力
が得られ、SN比を改善することができる。又、流量計
測時、流入側及び流出側の位相差が大きくなり、計測精
度が向上する。
【0026】又、センサチューブ2,3の振動が上記の
ようにピックアップ8,9により検出され、上記センサ
チューブ2,3の振動の位相差が制御装置14により質
量流量に変換される。制御装置14はマニホールド10
のコネクタ15から引き出されたケーブル16を介して
ピックアップ8,9のセンサコイル(図示せず)、加振
器5,6の駆動コイル5a,6aと接続されている。
【0027】制御装置14は、本質安全防爆バリア回
路,励振・時間差検出回路,ヤング率・V/F変換回
路,出力回路,電源回路,減衰率検出回路,判別回路,
制御回路(夫々図示せず)等を有する。
【0028】通常の流量計測動作は、上記励振回路から
加振器5,6に一定周期のパルスが出力され、センサチ
ューブ2,3が共振状態で振動する。このように、振動
しているセンサチューブ2,3内を流体が流れるときコ
リオリの力が生じ、センサチューブ2,3の流入側の直
管部2a,3aと流出側の直管部2b,3bとでは逆方
向のコリオリ力が作用する。これにより、流入側の直管
部2a,3aと流出側の直管部2b,3bとで振動に位
相差を生じる。
【0029】このセンサチューブ2,3の位相差は上記
ピックアップ8,9により検出されて上記時間差検出回
路により時間差Δtの信号に変換され、さらに上記V/
F変換回路,係数補正回路,分周回路,パルス出力回路
を介して流量パルスとなる。
【0030】即ち、制御装置14は、次式の演算を行っ
て質量流量Qmを算出する。 Qm=AΔt … (1) 但し、Aは質量流量計固有の定数である。
【0031】尚、上記第1実施例では、センサチューブ
3に圧力供給孔17を設けたが、これに限らず、例えば
マニホールド10に設けても良い。
【0032】又、上記実施例では、一方のセンサチュー
ブ3に圧力供給孔17を設けたが、他方のセンサチュー
ブ2に圧力供給孔17を設けても良いし、あるいはセン
サチューブ2,3の両方に圧力供給孔17を設ける構成
としても良いのは勿論である。
【0033】図4に本発明の第2実施例を示す。
【0034】同図中、上記質量流量計1において、上記
圧力供給孔17の代わりにセンサチューブ3を切断して
隙間19を形成する構成としてなる。
【0035】従って、センサチューブ3は流入側端部近
傍で隙間19を介して対向する上流側の開口20aと下
流側の開口20bとを有し、この開口20a,20bが
センサチューブ2,3内の圧力と収納ケース1A内の圧
力とが平衡状態を保つように収納ケース1A内を加圧す
る圧力平衡手段として機能する。センサチューブ3を流
れる被測流体は、開口20a,20bが近接して対向し
ているため、その殆どが上流側の開口20aから下流側
の開口20bに流入するが、一部の流体は隙間19から
収納ケース1A内に流出して収納ケース1A内を流体圧
力に加圧する。
【0036】よって、流量計測時、被測流体がセンサチ
ューブ2,3を流れるとき、センサチューブ3内の圧力
が上記隙間19より収納ケース1A内に供給されて収納
ケース1A内の圧力が瞬時にセンサチューブ2,3内の
圧力と同圧となってセンサチューブ2,3の内部と外部
との圧力差がなくなる。そのため、センサチューブ2,
3の内部と外部の圧力がバランスすることになり、セン
サチューブ2,3の耐圧強度を高めなくても高圧流体を
計測することができる。
【0037】図5に本発明の第3実施例を示す。
【0038】同図中、質量流量計21は密閉された収納
ケース22内に被測流体が通過する管路23が設けら
れ、管路23の途中には後述の一対のセンサチューブ2
7,28を軸方向に変位可能に保持するベローズ24
A,24Bが設けられている。管路23は流入口25a
を有する流入管25と、前記ベローズ24Aと、流入側
マニホールド26と、直管を平行に配された一対のセン
サチューブ27,28と、流出側マニホールド29と、
前記ベローズ24Bと、流出口30aを有する流出管3
0とより形成されている。
【0039】一対のセンサチューブ27,28の流入側
端部近傍には、センサチューブ27,28内の圧力と収
納ケース22内の圧力とが平衡状態を保つように収納ケ
ース22内を加圧する圧力平衡手段としての圧力供給孔
27a,28bが設けられている。従って、密閉構造と
された収納ケース22内には、この圧力供給孔27a,
28bから流出した被測流体が充満している。尚、圧力
供給孔27a,28bはセンサチューブ27,28を支
持する上流側の支持板31Aとセンサチューブ27,2
8の上流側端部が接続固定された流入側マニホールド2
6との間に穿設されている。即ち、流量計測時はセンサ
チューブ27,28が固着された支持板31A,31B
を支点にして振動するため、圧力供給孔27a,28b
はセンサチューブ27,28の振動特性に影響を与えな
い位置に設けられている。
【0040】従って、流量計測時、被測流体がセンサチ
ューブ27,28を流れるとき、センサチューブ27,
28内の圧力が圧力供給孔27a,28bより収納ケー
ス22内に供給されて収納ケース22内の圧力がセンサ
チューブ27,28内の圧力と同圧になる。そのため、
センサチューブ27,28の内部と外部の圧力がバラン
スすることになり、センサチューブ27,28の耐圧強
度を高めなくても高圧流体を計測することができる。例
えばCNG等の圧縮性天然ガスを給送する系路に上記質
量流量計が設けられても、センサチューブ27,28の
肉厚を厚くする必要がない。
【0041】又、流入側マニホールド26は、上流側の
ベローズ24Aが接続固定される上流側接続口26a
と、センサチューブ27,28の上流側端部が接続固定
される下流側接続口26b,26cとを有する。上流側
接続口26aと下流側接続口26b,26cとは分流路
26d,26eを介して連通されている。
【0042】流出側マニホールド29は、センサチュー
ブ27,28の下流側端部が接続固定される一対の接続
口29a,29bと、下流側のベローズ24Bの上流側
端部が接続される接続口29cとを有する。又、流出側
マニホールド29内には一対の接続口29a,29bと
接続口29cとを連通する流路29d,29eが穿設さ
れている。
【0043】一対のセンサチューブ27,28は流体の
流れ方向(X方向)に直線状に延在する直管よりなり、
上記流入側マニホールド26と流出側マニホールド29
との間で平行に設けられている。直管よりなるセンサチ
ューブ27,28は被測流体が通過する際の圧力損失が
少ないばかりか複雑な形状に加工する必要もないので製
作が容易である。
【0044】又、センサチューブ27,28は支持板3
1A,31Bを貫通し、且つ溶接されており、平行とな
るように支持されている。そして、センサチューブ2
7,28の両端部は夫々円筒状のスリーブ32を介して
流入側、流出側マニホールド26,29に接続されてい
る。
【0045】流出管30は上流側端部が上流側のベロー
ズ24Bに接続固定され、下流側端部がケーシング22
の側壁22cを貫通して下流側(X方向)へ突出してい
る。尚、流出管30の下流側端部には流出口30aが開
口し、その外周には下流側配管(図示せず)に連結され
るフランジ30bが設けられている。
【0046】上流側のベローズ24Aは流入管25と流
入側マニホールド26との間に介在するよう管路23途
中に設けられている。即ち、ベローズ24Aの上流側端
部が流入管25の端部25cの内周に溶接等により固着
され、下流側端部が流入側マニホールド26の接続口2
6aの内周に溶接等により固着されている。
【0047】ベローズ24Aは例えばステンレス製パイ
プを蛇腹状に形成したものであり、円弧状の複数の谷部
と山部とが交互に連続形成されてなる。この谷部及び山
部は例えばセンサチューブ27,28の熱膨張による軸
方向の力が作用すると軸方向に伸縮して、熱膨張による
応力を吸収し、軸方向の配管振動が伝達された場合もこ
れを吸収する。
【0048】尚、下流側のベローズ4Bは上記ベローズ
4Aと同様な構成であるので、その説明は省略する。
【0049】33は加振器で、実質電磁ソレノイドと同
様な構成であり、一対のセンサチューブ27,28の略
中央部の間に設けられている。
【0050】34は上流側のピックアップで、加振器3
3より上流側のセンサチューブ27,28間に設けられ
ている。
【0051】35は下流側のピックアップで、加振器3
3より下流側のセンサチューブ27,28間に設けられ
ている。ピックアップ14,15は夫々電磁ソレノイド
と同様な構成であり、加振器33により加振されたセン
サチューブ27,28の変位を検出する。
【0052】加振器33、ピックアップ34,35は、
制御装置37に接続されており、この制御装置37は、
センサチューブ27,28を共振周波数で振動するよう
に加振器33を駆動するとともに、ピックアップ34,
35の検出信号に基づいて質量流量を演算する。
【0053】流量計測時、一対のセンサチューブ27,
28は加振器33により近接、離間する方向(Y方向)
に加振される。上流側配管(図示せず)から供給された
被測流体は流入口25aよりベローズ24Aを通ってマ
ニホールド26に至り、さらにマニホールド26の流路
26d,26eを通過して振動するセンサチューブ2
7,28内に流入する。そして、センサチューブ27,
28を通過した流体はマニホールド29の流路29d,
29eより下流側のベローズ24Bを通って流出口30
aより下流側配管(図示せず)に流出する。
【0054】このように、振動するセンサチューブ2
7,28に流体が流れると、その流量に応じたコリオリ
力が発生する。そのため、直管状のセンサチューブ2
7,28の流入側と流出側で動作遅れが生じ、これによ
りピックアップ24と25との出力信号に位相差があら
われる。この位相差が質量流量に比例するため、ピック
アップ24,25からの出力信号の位相差に基づいて質
量流量が求まる。
【0055】尚、上記第3実施例では、センサチューブ
27,28に圧力供給孔27a,28bを設けたが、こ
れに限らず、例えばマニホールド26又はベローズ24
Aに設けても良い。
【0056】図6,図7に本発明の第4実施例を示す。
【0057】両図中、質量流量計40は密閉された収納
ケース41内に被測流体が通過するセンサチューブ4
2,43が設けられ、収納ケース41は質量流量計40
の本体44の上部に取り付け固定されている。本体44
は両端部にフランジ44a,44bを有し、一方のフラ
ンジ44aは上流側配管(図示せず)に接続され、他方
のフランジ44bは下流側配管(図示せず)に接続され
ている。
【0058】又、本体44の両端部には、流入路45と
流出路46とが設けられており、流入路45及び流出路
46は本体44の上面44cに開口するようにL字状に
形成されている。上記センサチューブ42,43は夫々
U字状に形成され、一端が流入路45に連通し、他端が
流出路46に連通するように本体44の上面44cに接
続されている。
【0059】一対のセンサチューブ42,43には、セ
ンサチューブ42,43内の圧力と収納ケース41内の
圧力とが平衡状態を保つように収納ケース41内を加圧
する圧力平衡手段としての圧力供給孔42a,43aが
設けられている。従って、密閉構造とされた収納ケース
41内には、この圧力供給孔42a,43aから流出し
た被測流体が充満している。尚、圧力供給孔42a,4
3aはセンサチューブ42,43を支持する上流側の支
持板47aとセンサチューブ42,43の端部が接続固
定された本体44との間に穿設されている。即ち、流量
計測時はセンサチューブ42,43が固着された支持板
47a,47bを支点にして振動するため、圧力供給孔
42a,43aはセンサチューブ42,43の振動特性
に影響を与えない位置に設けられている。
【0060】従って、流量計測時、被測流体がセンサチ
ューブ42,43を流れるとき、センサチューブ42,
43内の圧力が圧力供給孔42a,4abより収納ケー
ス41内に供給されて収納ケース41内の圧力がセンサ
チューブ42,43内の圧力と同圧になる。そのため、
センサチューブ42,43の内部と外部の圧力がバラン
スすることになり、センサチューブ42,43の耐圧強
度を高めなくても高圧流体を計測することができる。
【0061】又、センサチューブ42,43間のU字状
湾曲部の両端位置の横架されたブラケット48a,48
bの中央には、センサチューブ42,43をY方向に加
振するための加振器49が取り付けられている。加振器
49の駆動コイル(図示せず)は一方のブラケット48
aに支持され、磁石(図示せず)は他方のブラケット4
8bに支持されている。又、ブラケット48a,48b
の両端位置にはピックアップ50,51が設けられてい
る。このピックアップ50,51も上記加振器49と同
様にセンサコイル(図示せず)は一方のブラケット48
aに支持され、磁石(図示せず)は他方のブラケット4
8bに支持されている。
【0062】制御装置52は、センサチューブ42,4
3を共振周波数で振動するように加振器49を駆動する
とともに、ピックアップ50,51の検出信号に基づい
て質量流量を演算する。
【0063】流量計測時、一対のセンサチューブ42,
43は加振器49により近接、離間する方向(Y方向)
に加振される。上流側配管(図示せず)から供給された
被測流体は流入路45より一対のセンサチューブ42,
43を通って流出路46より下流側配管(図示せず)に
流出する。
【0064】このように、振動するセンサチューブ4
2,43に流体が流れると、その流量に応じたコリオリ
力が発生する。そのため、U字状のセンサチューブ4
2,43の流入側と流出側で動作遅れが生じ、これによ
りピックアップ50と51との出力信号に位相差があら
われる。この位相差が質量流量に比例するため、ピック
アップ50,51からの出力信号の位相差に基づいて質
量流量が求まる。
【0065】尚、上記第4実施例では、センサチューブ
42,43に圧力供給孔42a,43bを設けたが、こ
れに限らず、例えば圧力供給孔を流入路45に連通する
ように本体44に設けても良い。
【0066】図8に本発明の第5実施例を示す。
【0067】同図中、質量流量計61は、前述した第2
実施例の質量流量計21(図5参照)の収納ケース22
内をX方向に摺動するピストン62と、収納ケース22
内に圧縮気体(アルゴンガスなどの不活性ガス)を充填
してなる加圧室63と、ピストン62が摺動する予圧室
66とを設けてなる。このピストン62,加圧室63,
予圧室66は、前述した圧力供給孔27a,28aとと
もに圧力平衡手段を構成する。
【0068】ピストン62は外周が収納ケース22の内
壁に摺接するとともに、センサチューブ27,28が貫
通する貫通孔62a,62bを有する。又、ピストン6
2外周には収納ケース22の内壁との間をシールするO
リング69が設けられ、貫通孔62a,62bに内壁に
はセンサチューブ27,28外周との間をシールするO
リング64が設けられている。
【0069】65は環状に形成されたストッパで、ピス
トン62が圧力供給孔27a,28aを塞がないように
ピストン62の上流側への摺動位置を規制している。
又、支持板31Aは、センサチューブ27,28を支持
するとともに収納ケース22内をピストン62が摺動す
る予圧室66と、センサチューブ27,28の振動部分
が収納される加圧室63とに画成している。さらに、支
持板31Aは、ピストン62の下流側への摺動位置を規
制するストッパとしても機能している。
【0070】又、支持板31Aには予圧室66と加圧室
63とを連通する連通孔67が穿設されており、ピスト
ン62は予圧室66の圧力と加圧室63の圧力とがバラ
ンスする位置で停止する。
【0071】加圧室63を形成する収納ケース22の壁
部には、吸排気口68が設けられており、この吸排気口
68は通常閉塞されている。そして、組立時に吸排気口
68から加圧室63内に圧縮気体が充填される。従っ
て、センサチューブ27,28の振動部分が収納される
加圧室63内は圧縮気体により所定圧力に保たれてい
る。
【0072】流量計測時、被測流体がセンサチューブ2
7,28を流れるとき、センサチューブ27,28内の
圧力が圧力供給孔27a,28bより収納ケース22の
予圧室66に導入される。そのため、ピストン62は予
圧室66の圧力と加圧室63の圧力とがバランスする方
向に摺動する。これにより、加圧室63の圧力はピスト
ン62の摺動動作とともに加圧され、ピストン62は予
圧室66の圧力と加圧室63の圧力とが同圧になった位
置で停止する。
【0073】従って、加圧室63の圧力はセンサチュー
ブ27,28の内部圧力(流体圧力)と同圧となる。そ
のため、センサチューブ27,28の内部と外部の圧力
がバランスすることになり、センサチューブ27,28
の耐圧強度を高めなくても高圧流体を計測することがで
きる。例えばCNG等の圧縮性天然ガスを給送する系路
に上記質量流量計が設けられても、センサチューブ2
7,28の肉厚を厚くする必要がない。
【0074】又、加振器33,ピックアップ34,35
のコイル部分が被測流体にさらされることがないため、
腐食性流体(例えば硫酸等の化学薬品等)や爆発性流体
(例えばガソリン等に引火性の高い燃料等)も安全に測
定することができる。
【0075】図9乃至図11に本発明の第6実施例を示
す。
【0076】各図中、質量流量計71は、前述した第1
実施例の質量流量計1(図1参照)に被測流体の圧力を
検出する圧力センサ(圧力検出手段)72と、収納ケー
ス1A内がこの圧力センサ72により測定された圧力と
同圧となるように収納ケース1A内に不活性ガスを供給
する圧力供給ユニット(圧縮気体供給手段)73とを設
けてなる。この圧力センサ72及び圧力供給ユニット7
3は、前述した圧力供給孔27a,28aに変わって圧
力平衡手段を構成する。
【0077】圧力センサ72は取付パイプ72aを介し
て流入管11に接続され、流入管11内を流れる被測流
体の圧力を検出する。
【0078】図11に示すように、圧力供給ユニット7
3は、圧力センサ72からの検出信号がケーブル74a
を介して供給されるコントローラ75と、コントローラ
75からの信号を増幅するアンプ76と、高圧ガスを発
生させるガス供給源77と、収納ケース1Aとガス供給
源77とを接続する配管78に配設され所定圧力を調整
するレギュレータ79とよりなる。
【0079】レギュレータ79は配管78の圧力を検出
する圧力センサ部79aと、ガス供給源77から供給さ
れた不活性ガスの圧力を目標圧力値(被測流体の圧力)
に制御するレギュレーション部79bとよりなる。
【0080】コントローラ75は、ケーブル74bを介
して圧力センサ部79aから出力された被測流体の圧力
信号が入力されると、配管78を介して収納ケース1A
に供給されるガス圧力が圧力センサ72により検出され
た圧力と同圧になるようレギュレーション部79bを作
動させる。従って、コントローラ75は、ケーブル74
cを介して接続されたアンプ76より圧力制御信号をレ
ギュレーション部79bに出力する。
【0081】このように、収納ケース1A内には、レギ
ュレータ79により常にセンサチューブ2,3内を流れ
る流体圧力と同圧に制御された不活性ガスが配管78を
介して収納ケース1Aに充填されている。本実施例で
は、圧力センサ72により検出された被測流体の圧力に
基づいてレギュレータ79が収納ケース1Aへの供給圧
力を調整するため、被測流体の圧力変動が生じたとき収
納ケース1A内の圧力を応答性良く被測流体の圧力に調
整することが可能になる。
【0082】そのため、センサチューブ2,3の内部と
外部の圧力がバランスすることになり、センサチューブ
2,3の耐圧強度を高めなくても高圧流体を計測するこ
とができる。さらに、本実施例では、収納ケース1A内
に被測流体を充填させずに不活性ガスを充填させる構成
であるので、例えば腐食性流体を計測する場合、腐食性
流体が収納ケース1A内に充填されずに済み、質量流量
計1の耐蝕性を向上して寿命を延ばすことが可能にな
る。
【0083】図12は上記圧力供給ユニット73の変形
例である。
【0084】同図中、上記収納ケース1Aとガス供給源
77とを接続する配管78には、エアセパレート形のレ
ギュレータ80が配設されている。このレギュレータ8
0は配管81を介して質量流量計1より被測流体の圧力
が導入されており、収納ケース1Aへ供給される不活性
ガスの圧力が被測流体の流体圧力と同圧になるように圧
力制御を行う。
【0085】図13に本発明の第7実施例を示す。
【0086】同図中、質量流量計82は、前述した第2
実施例の質量流量計21(図5参照)に上記第6実施例
の質量流量計71(図9乃至図11参照)で説明した圧
力センサ72と、収納ケース22内がこの圧力センサ7
2により測定された圧力と同圧となるように収納ケース
22内に不活性ガスを供給する圧力供給ユニット73と
を設けてなる。
【0087】従って、本実施例の質量流量計82におい
ても、センサチューブ27,28の内部と外部の圧力が
バランスすることになり、センサチューブ27,28の
耐圧強度を高めなくても高圧流体を計測することができ
る。さらに、収納ケース22内に被測流体を充填させず
に不活性ガスを充填させる構成であるので、例えば腐食
性流体を計測する場合、腐食性流体が収納ケース22内
に充填されずに済み、質量流量計82の耐蝕性を向上し
て寿命を延ばすことが可能になる。
【0088】又、図11に示す上記圧力供給ユニット7
3の代わりに図12に示すエアオペレート形のレギュレ
ータ80を設ける構成としても良い。
【0089】図14,図15に本発明の第8実施例を示
す。
【0090】両図中、質量流量計91は、密閉された収
納ケース92内に被測流体が通過する一対のセンサチュ
ーブ93,94が設けられている。収納ケース92は右
側面92aに流入管95が接続され、左側面92bに流
出管96が接続されている。尚、流入管95のフランジ
95aは上流配管(図示せず)に接続され、流出管96
のフランジ96aは下流配管(図示せず)に接続されて
いる。
【0091】又、収納ケース92の内部中央には、一対
のセンサチューブ93,94が貫通する貫通孔98a,
98bを有する仕切壁(壁部)98が設けられている。
この仕切壁98は一対のセンサチューブ93,94を保
持するとともに、収納ケース92の内部を流入室99
と、流出室100とに画成する。
【0092】直管を平行に配された一対のセンサチュー
ブ93,94は、上記仕切壁98の貫通孔98a,98
bに嵌合固定されており、後述するように仕切壁98を
支点にして両端部分が振動して計測が行われる。又、一
対のセンサチューブ93,94の両端は隙間101,1
02を介して流入管95の流入路95b,流出管96の
流出路96bに対向している。従って、センサチューブ
93,94の流入側開口93a,94aは流入路95b
及び流入室99に連通しており、流出側開口93b,9
4bは流出路96b及び流出室100に連通している。
【0093】図15に示すように、被測流体は流入管9
5の流入路95bから収納ケース92の流入室99内に
流入する。このように、流入室99内に流入した被測流
体は、直接センサチューブ93,94の流入側開口93
a,94aに流入する流れAと、センサチューブ93,
94に流入せずに流入室99の奥部である仕切壁98に
向かう流れBとに分かれる。
【0094】この仕切壁98に向かう流れBは、矢印C
で示すように仕切壁98により流れ方向を反転させてセ
ンサチューブ93,94の流入側開口93a,94aに
向かう流れとなる。従って、仕切壁98に画成された流
入室99内では、一部の被測流体が流入側開口93a,
94aに流入する流れDとなり、他の被測流体が上記流
れBに戻り流入室99内を循環する流れとなる。
【0095】又、センサチューブ93,94に流入した
被測流体は、流出側開口93b,94bより流出管96
の流出路96bに向かって流出する流れEとなる。さら
に、流出室100内に充填された被測流体は、流出管9
6の流出路96bに向かって流出する流れEに合流する
流れFと、流出室100内に戻る流れGとに分かれる。
尚、流れGは仕切壁98により流出路96bに向かう流
れHとなって流出室100内を循環する。
【0096】このように、被測流体は上記隙間101,
102を通過する際にセンサチューブ93,94を流れ
るだけでなく収納ケース92内の流入室99,流出室1
00にも流入するため、センサチューブ93,94の内
部の圧力と外部(流入室99,流出室100)の圧力と
が同圧となる。従って、収納ケース92の内部を流入室
99と、流出室100とに画成する仕切壁98、及びセ
ンサチューブ93,94の両端と流入管95,流出管9
6との間に介在する隙間101,102は、センサチュ
ーブ93,94内の圧力と収納ケース92内の圧力とが
平衡状態を保つように収納ケース92内を加圧する圧力
平衡手段として機能する。
【0097】従って、流量計測時、被測流体の圧力が上
記隙間101,102より収納ケース92内に供給され
て収納ケース92内の圧力がセンサチューブ93,94
内の圧力と同圧になるため、センサチューブ93,94
の内部と外部の圧力がバランスすることになり、センサ
チューブ93,94の耐圧強度を高めなくても高圧流体
を計測することができる。例えばCNG等の圧縮性天然
ガスを給送する系路に上記質量流量計が設けられても、
センサチューブ93,94の肉厚を厚くする必要がな
い。
【0098】103は上流側の加振器で、流入側開口9
3a,94a近傍のセンサチューブ93,94間に設け
られている。
【0099】104は上流側のピックアップで、加振器
103より上流側のセンサチューブ93,94間に設け
られている。
【0100】105は下流側の加振器で、流出側開口9
3b,94b近傍のセンサチューブ93,94間に設け
られている。
【0101】106は下流側のピックアップで、加振器
105より下流側のセンサチューブ27,28間に設け
られている。
【0102】上記加振器103,105及びピックアッ
プ104,106は、実質電磁ソレノイドと同様な構成
であり、夫々コイル103a〜106aと磁石103b
〜106bとよりなる。従って、加振器103,105
はコイル103a,105aに通電されると、磁石10
3b,105bに対して吸引力又は反発力を発生させて
センサチューブ93,94の両端部をY方向に振動させ
る。
【0103】そして、ピックアップ104,106はセ
ンサチューブ93,94の両端部がY方向に振動するこ
とにより、磁石104b,106bに対して相対変位す
るコイル104a,106aに起電力が発生し、その変
位に応じた電圧を出力する。
【0104】上記加振器103,105及びピックアッ
プ104,106は、制御装置107に接続されてお
り、この制御装置107は、センサチューブ93,94
を共振周波数で振動するように加振器103,105を
駆動するとともに、ピックアップ104,106の検出
信号に基づいて質量流量を演算する。
【0105】流量計測時、一対のセンサチューブ93,
94は加振器103,105により近接、離間する方向
(Y方向)に加振される。流入管95の流入路95bか
ら流入した被測流体は、前述したようにセンサチューブ
93,94を流れて流出管96の流出路96bより流出
する。
【0106】このように、振動するセンサチューブ9
3,94に流体が流れると、その流量に応じたコリオリ
力が発生する。そのため、直管状のセンサチューブ9
3,94の流入側と流出側で動作遅れが生じ、これによ
りピックアップ104と106との出力信号に位相差が
あらわれる。この位相差が質量流量に比例するため、ピ
ックアップ104,106からの出力信号の位相差に基
づいて質量流量が求まる。
【0107】又、被測流体の圧力変動が大きい場合で
も、上記隙間101,102が充分に大きいので常に収
納ケース92内の圧力とセンサチューブ93,94内の
圧力とを同圧に保つことができ、圧力変動による計測誤
差を大幅に低減することができる。特に密度を計測する
場合、センサチューブ93,94に共振周波数が圧力変
動による影響を受けにくくなり、被測流体の密度を高精
度に計測することができる。
【0108】又、センサチューブ93,94が上記隙間
101,102を介して流入管95,流出管96と離間
しているので、高温流体を計測する場合に熱膨張に影響
を受けることなく計測することが可能になり、前述した
第3実施例のベローズが不要になる。本実施例では、流
入側と流出側とが対称な構成であるので、流体の流れ方
向が上記実施例と逆になる場合でも、支障なく計測する
ことができる。
【0109】図16に本発明の第9実施例を示す。
【0110】同図中、質量流量計111は、上記第8実
施例の変形例であり、一対のセンサチューブ93,94
が貫通する貫通孔98a,98bを有する仕切壁(壁
部)98は、センサチューブ93,94の下流側端部を
支持するように収納ケース92の左端近傍に設けられて
いる。この仕切壁98は一対のセンサチューブ93,9
4を保持するとともに、収納ケース92の内部を流入室
99と、流出室100とに画成する。本実施例では、セ
ンサチューブ93,94を囲む仕切壁98より上流側の
空間が流入室99を形成し、センサチューブ93,94
の下流側端部と流出管96との間の隙間102の空間が
流出室100を形成する。
【0111】直管を平行に配された一対のセンサチュー
ブ93,94は、下流側端部が上記仕切壁98の貫通孔
98a,98bに嵌合固定されており、上流側端部が支
持板112により支持されている。尚、支持板112に
は、センサチューブ93,94が貫通する貫通孔112
a,112b及び上記流入室99に流体を流入させるた
めの孔112cが複数個穿設されている。
【0112】本実施例では、センサチューブ93,94
の両端部分が仕切壁98,支持板112により支持され
ているので、前述した第3実施例(図5参照)のように
加振器113はセンサチューブ93,94の長手方向の
中間位置に配設され、ピックアップ114,115は加
振器より所定距離離間した上流,下流位置に配設されて
いる。
【0113】従って、流量計測時、センサチューブ9
3,94は中間位置が加振されて両端部分を支持する仕
切壁98,支持板112を支点にして振動して計測が行
われる。
【0114】被測流体は流入管95の流入路95bから
収納ケース92の流入室99内に流入する。このよう
に、流入室99内に流入した被測流体は、直接センサチ
ューブ93,94の流入側開口93a,94aに流入す
る流れAと、センサチューブ93,94に流入せずに支
持板112の孔112cを通過して流入室99の奥部で
ある仕切壁98に向かう流れBとに分かれる。
【0115】この仕切壁98に向かう流れBは、矢印C
で示すように仕切壁98により流れ方向を反転させてセ
ンサチューブ93,94の流入側開口93a,94aに
向かう流れとなる。従って、仕切壁98に画成された流
入室99内では、流体が支持板112に戻る流れDとな
り、そして上記流れBとなって流入室99内を循環する
流れとなる。
【0116】又、センサチューブ93,94に流入した
被測流体は、流出側開口93b,94bより流出管96
の流出路96bに向かって流出する流れEとなる。
【0117】このように、被測流体は上記隙間101を
通過する際にセンサチューブ93,94を流れるだけで
なく収納ケース92内の流入室99にも流入するため、
センサチューブ93,94の内部の圧力と外部(流入室
99)の圧力とが同圧となる。従って、収納ケース92
の内部に流入室99を形成する仕切壁98、及びセンサ
チューブ93,94の上流側端部と流入管95との間に
介在する隙間101は、センサチューブ93,94内の
圧力と流入室99内の圧力とが平衡状態を保つように収
納ケース92内を加圧する圧力平衡手段として機能す
る。
【0118】従って、流量計測時、被測流体の圧力が上
記隙間101,支持板112の孔112cより流入室9
9内に供給されて流入室99内の圧力がセンサチューブ
93,94内の圧力と同圧になるため、センサチューブ
93,94の内部と外部の圧力がバランスすることにな
り、センサチューブ93,94の耐圧強度を高めなくて
も高圧流体を計測することができる。例えばCNG等の
圧縮性天然ガスを給送する系路に上記質量流量計が設け
られても、センサチューブ93,94の肉厚を厚くする
必要がない。
【0119】尚、上記実施例では、質量流量計を例に挙
げて説明したが、これに限らず、例えば振動式の密度計
にも適用できるのは勿論である。
【0120】
【発明の効果】上述の如く、本発明の請求項1によれ
ば、センサチューブ内の圧力と収納ケース内の圧力とが
平衡状態を保つように収納ケース内を加圧することがで
きるので、センサチューブの耐圧強度を上げる必要がな
く、センサチューブの肉厚を厚くしなくても高圧流体を
計測することができる。さらに、センサチューブの肉厚
を従来よりも薄くすることが可能になり、その分センサ
チューブの加工が容易に行えるとともに、センサチュー
ブを振動させる加振器の駆動力を小さくすることが可能
になり、加振器の駆動コイルに流れる電流値を小さくし
て消費電力を節約することができる。しかも、センサチ
ューブの肉厚を従来よりも薄くしてセンサチューブの剛
性が小さくなった分、コリオリ力が大きく働くことにな
り、ピックアップより大きな出力が得られ、SN比を改
善することができる。又、流量計測時、流入側及び流出
側の位相差が大きくなり、計測精度を向上させることが
できる。
【0121】又、請求項2によれば、センサチューブ内
と収納ケース内とを連通することにより簡単な構成でセ
ンサチューブ内の圧力と収納ケース内の圧力とが平衡状
態を保つように収納ケース内を加圧することができる。
【0122】又、請求項3によれば、被測流体の供給圧
力を検出して収納ケース内の圧力が同圧となるように圧
力制御を行うため、被測流体の圧力変動に対して応答性
が高く、しかも収納ケース内に被測流体を供給しないの
で、腐食性流体を計測することができる。
【0123】請求項4によれば、センサチューブと流入
管,流出管との間に隙間を設けて収納ケース内の圧力が
センサチューブ内の圧力と同圧にできるため、被測流体
の圧力変動が大きい場合でも、上記隙間が充分に大きい
ので常に収納ケース内の圧力とセンサチューブ内の圧力
とを同圧に保つことができ、圧力変動による計測誤差を
大幅に低減することができる。特に密度を計測する場
合、センサチューブに共振周波数が圧力変動による影響
を受けにくくなり、被測流体の密度を高精度に計測する
ことができる。又、センサチューブが上記隙間を介して
流入管,流出管と離間しているので、高温流体を計測す
る場合に熱膨張に影響を受けることなく計測することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる振動式測定装置の第1実施例の斜
視図である。
【図2】振動式測定装置の上方から見た横断面図であ
る。
【図3】振動式測定装置の一部断面とした底面図であ
る。
【図4】本発明の第2実施例の底面図である。
【図5】本発明の第3実施例の縦断面図である。
【図6】本発明の第4実施例の縦断面図である。
【図7】第4実施例のセンサチューブの側面図である。
【図8】本発明の第5実施例の縦断面図である。
【図9】本発明の第6実施例の斜視図である。
【図10】第6実施例の装置を上方から見た横断面図で
ある。
【図11】第6実施例のガス供給ユニットの回路図であ
る。
【図12】ガス供給ユニットの変形例の回路図である。
【図13】本発明の第7実施例の縦断面図である。
【図14】本発明の第8実施例の縦断面図である。
【図15】第8実施例の横断面図である。
【図16】第9実施例の横断面図である。
【符号の説明】
1,21,40,61,71,82 質量流量計 1A,22,41 収納ケース 2,3,27,28,42,43,93,94 センサ
チューブ 5,6,33,49,103,105 加振器 8,9,34,3550,51,104,106 ピッ
クアップ 14,37,52,107 制御装置 17,27a,28a,42a,43a 圧力供給孔 72 圧力センサ 73 圧力供給ユニット 77 ガス供給源 79,80 レギュレータ 99 流入室 100 流出室 101,102 隙間

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測流体が通過するセンサチューブと、
    該センサチューブを収納するよう密閉された収納ケース
    と、該センサチューブを加振する加振器と、該センサチ
    ューブの振動部分に設けられ該センサチューブの振動に
    よる変位を検出する振動センサと、よりなる振動式測定
    器において、 前記センサチューブ内の圧力と前記収納ケース内の圧力
    とが平衡状態を保つように前記収納ケース内を加圧する
    圧力平衡手段を備えてなることを特徴とする振動式測定
    装置。
  2. 【請求項2】 前記圧力平衡手段は、前記センサチュー
    ブ内と前記収納ケース内とを連通することを特徴とする
    請求項1の振動式測定装置。
  3. 【請求項3】 前記圧力平衡手段は、前記被測流体の供
    給圧力を検出する圧力検出手段と、 該圧力検出手段からの圧力検出信号により前記収納ケー
    ス内に圧縮気体を供給し、前記被測流体の供給圧力と前
    記収納ケース内の圧力とが平衡状態を保つように該圧縮
    気体の圧力を調整する圧縮気体供給手段と、 を有することを特徴とする請求項1の振動式測定装置。
  4. 【請求項4】 前記圧力平衡手段は、前記センサチュー
    ブを保持するとともに前記収納ケース内を二室に画成す
    る壁部と、 前記センサチューブの流入側開口と前記壁部に画成され
    た上流側の室とを連通するとともに前記センサチューブ
    の流入側開口と上流側に配される流入管とを離間させる
    流入側の隙間と、 前記センサチューブの流出側開口と前記壁部に画成され
    た下流側の室とを連通するとともに前記センサチューブ
    の流出側開口と下流側に配される流出管とを離間させる
    流出側の隙間と、 よりなることを特徴とする請求項1の振動式測定装置。
JP11882493A 1993-05-20 1993-05-20 振動式測定装置 Pending JPH06331406A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012522252A (ja) * 2009-04-15 2012-09-20 シュルンベルジェ ホールディングス リミテッド 掘削孔に適用されるマイクロ流体振動管密度計

Cited By (3)

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JP2012522252A (ja) * 2009-04-15 2012-09-20 シュルンベルジェ ホールディングス リミテッド 掘削孔に適用されるマイクロ流体振動管密度計
US9341059B2 (en) 2009-04-15 2016-05-17 Schlumberger Technology Corporation Microfluidic oscillating tube densitometer for downhole applications
US10301938B2 (en) 2009-04-15 2019-05-28 Schlumberger Technology Corporation Microfluidic oscillating tube densitometer for downhole applications

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