JPH06330989A - 歯車伝達装置 - Google Patents
歯車伝達装置Info
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- JPH06330989A JPH06330989A JP26403292A JP26403292A JPH06330989A JP H06330989 A JPH06330989 A JP H06330989A JP 26403292 A JP26403292 A JP 26403292A JP 26403292 A JP26403292 A JP 26403292A JP H06330989 A JPH06330989 A JP H06330989A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 平行した軸相互間で効率的に、確実に動力、
運動を伝達し、伝達に際し音を静かにし、逆方向での伝
達は阻止する制動性能が得られるようにする。 【構成】 駆動源M側に連繋した原動軸2に、連続した
螺旋歯状の原動ウォーム1を形成する一方、原動軸2に
対し平行に配置し、被作動物A側に連繋した従動軸3
に、原動ウォーム1に噛み合う逆向きの連続した螺旋歯
状の従動ウォーム4を形成する。原動ウォーム1のリー
ド角は小さくし、従動ウォーム4のリード角は大きく
し、また、原動ウォーム1、従動ウォーム4夫々は、原
動軸2、従動軸3夫々の軸線方向に沿って相互に逆向き
の一対状の螺旋歯状にして形成する。
運動を伝達し、伝達に際し音を静かにし、逆方向での伝
達は阻止する制動性能が得られるようにする。 【構成】 駆動源M側に連繋した原動軸2に、連続した
螺旋歯状の原動ウォーム1を形成する一方、原動軸2に
対し平行に配置し、被作動物A側に連繋した従動軸3
に、原動ウォーム1に噛み合う逆向きの連続した螺旋歯
状の従動ウォーム4を形成する。原動ウォーム1のリー
ド角は小さくし、従動ウォーム4のリード角は大きく
し、また、原動ウォーム1、従動ウォーム4夫々は、原
動軸2、従動軸3夫々の軸線方向に沿って相互に逆向き
の一対状の螺旋歯状にして形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平行した軸相互間の動
力、運動伝達を極めて効率的に実現でき、しかも、伝達
に際し音が静かであるばかりでなく、逆方向での伝達は
阻止して制動性能が得られる歯車伝達装置に関する。
力、運動伝達を極めて効率的に実現でき、しかも、伝達
に際し音が静かであるばかりでなく、逆方向での伝達は
阻止して制動性能が得られる歯車伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から各種の歯車伝達装置が提案され
ており、例えば平行軸間での動力、運動を伝達させるた
めには、これを直接的に行なう平歯車構造のものがあ
る。この平歯車構造のものは、所定径の円盤の外周縁面
上で周方向に多数の溝を切り込み、溝の谷部分と溝以外
の山部分とを交互に配設形成して成り、平行軸関係にあ
る軸夫々における歯車相互の谷部分と山部分とを噛み合
せ、双方向で伝達するものである。
ており、例えば平行軸間での動力、運動を伝達させるた
めには、これを直接的に行なう平歯車構造のものがあ
る。この平歯車構造のものは、所定径の円盤の外周縁面
上で周方向に多数の溝を切り込み、溝の谷部分と溝以外
の山部分とを交互に配設形成して成り、平行軸関係にあ
る軸夫々における歯車相互の谷部分と山部分とを噛み合
せ、双方向で伝達するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のこの
種の平行軸間の歯車伝達機構は、歯同士の噛み合いに伴
なう擦過音、衝撃音が生じ、これが騒音となるから、こ
れの設置、使用場所の環境によっては歯車音の低減、軽
減処置、防止処置等を特別に行なわなければならないこ
ともあった。
種の平行軸間の歯車伝達機構は、歯同士の噛み合いに伴
なう擦過音、衝撃音が生じ、これが騒音となるから、こ
れの設置、使用場所の環境によっては歯車音の低減、軽
減処置、防止処置等を特別に行なわなければならないこ
ともあった。
【0004】更には、この平歯車構造のものは、本来的
に双方向の伝達機能を備えているから、歯数、径等が異
なるものの種々な組合せによって動力、運動の伝達に際
する増減を極めて容易に得られる利点がある反面、逆方
向へ伝達させずに一方向のみの伝達とする場合には、特
別な逆転阻止手段の組み込みが必要であった。この逆転
阻止手段は、歯車による一方向への連続回転を可能にさ
せたままとする必要があるから、歯車相互の噛み合い自
体をそのままにしておいて、別に組み込まなければなら
ず、必然的に装置全体が大型化するものとなった。
に双方向の伝達機能を備えているから、歯数、径等が異
なるものの種々な組合せによって動力、運動の伝達に際
する増減を極めて容易に得られる利点がある反面、逆方
向へ伝達させずに一方向のみの伝達とする場合には、特
別な逆転阻止手段の組み込みが必要であった。この逆転
阻止手段は、歯車による一方向への連続回転を可能にさ
せたままとする必要があるから、歯車相互の噛み合い自
体をそのままにしておいて、別に組み込まなければなら
ず、必然的に装置全体が大型化するものとなった。
【0005】特に、逆方向の回転があると機器の操作の
安全性が損なわれるような、例えばチェーンブロックの
如き巻き上げ装置にあっては、支持させた被懸吊物の荷
重によって装置自体の伝達機構が逆転することがある
と、被懸吊物が落下する危険性があるものである。
安全性が損なわれるような、例えばチェーンブロックの
如き巻き上げ装置にあっては、支持させた被懸吊物の荷
重によって装置自体の伝達機構が逆転することがある
と、被懸吊物が落下する危険性があるものである。
【0006】そこで、本発明は、叙上のような従来存し
た諸事情に鑑み創出されたもので、動力、運動伝達時の
衝撃音、擦過音等が発生せず、極めて静かな状態で伝達
でき、また、その伝達方向を一方向のみとでき、逆方向
へは伝達しない制動機能を備えているものとし、しか
も、これの特性を活用して例えば遊星歯車構造の減速装
置、巻き上げ装置その他の各種機器における伝達手段と
しての利用の汎用性が大きい歯車伝達装置の提供を目的
とするものである。
た諸事情に鑑み創出されたもので、動力、運動伝達時の
衝撃音、擦過音等が発生せず、極めて静かな状態で伝達
でき、また、その伝達方向を一方向のみとでき、逆方向
へは伝達しない制動機能を備えているものとし、しか
も、これの特性を活用して例えば遊星歯車構造の減速装
置、巻き上げ装置その他の各種機器における伝達手段と
しての利用の汎用性が大きい歯車伝達装置の提供を目的
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明にあっては、駆動源M側に連繋された原動
軸2に、この原動軸2の軸線に沿った連続した螺旋歯状
にした原動ウォーム1を形成する一方、原動軸2に対し
平行に配置され、所定の被作動物A側に連繋された従動
軸3に、原動ウォーム1に噛み合うよう逆向きにして、
従動軸3の軸線に沿った連続した螺旋歯状にした従動ウ
ォーム4を形成したことを特徴とする。
ため、本発明にあっては、駆動源M側に連繋された原動
軸2に、この原動軸2の軸線に沿った連続した螺旋歯状
にした原動ウォーム1を形成する一方、原動軸2に対し
平行に配置され、所定の被作動物A側に連繋された従動
軸3に、原動ウォーム1に噛み合うよう逆向きにして、
従動軸3の軸線に沿った連続した螺旋歯状にした従動ウ
ォーム4を形成したことを特徴とする。
【0008】また、原動ウォーム1のリード角は小さ
く、従動ウォーム4のリード角は大きくして構成するこ
とができる。
く、従動ウォーム4のリード角は大きくして構成するこ
とができる。
【0009】原動ウォーム1、従動ウォーム4夫々は、
原動軸2、従動軸3夫々の軸線方向に沿って相互に逆向
きの一対状の螺旋歯状にして形成することができる。
原動軸2、従動軸3夫々の軸線方向に沿って相互に逆向
きの一対状の螺旋歯状にして形成することができる。
【0010】
【作用】本発明に係る歯車伝達装置にあっては、互いに
平行状に配された原動軸2、従動軸3夫々に形成された
原動ウォーム1、従動ウォーム4が噛み合っていると
き、原動ウォーム1の回転は、従動ウォーム4を従動回
転させ、原動ウォーム1の回転を従動ウォーム4に伝達
させる。このとき、原動ウォーム1と従動ウォーム4と
の間には滑り伝動作用が生じるのみで、互いに衝撃させ
ない。
平行状に配された原動軸2、従動軸3夫々に形成された
原動ウォーム1、従動ウォーム4が噛み合っていると
き、原動ウォーム1の回転は、従動ウォーム4を従動回
転させ、原動ウォーム1の回転を従動ウォーム4に伝達
させる。このとき、原動ウォーム1と従動ウォーム4と
の間には滑り伝動作用が生じるのみで、互いに衝撃させ
ない。
【0011】また、回転する原動ウォーム1の噛み合い
面における従動ウォーム4への噛み合い長さに対応して
従動ウォーム4の回転が、従動軸3を増速あるいは減速
回転させ、所定の回転伝達比を設定させる。
面における従動ウォーム4への噛み合い長さに対応して
従動ウォーム4の回転が、従動軸3を増速あるいは減速
回転させ、所定の回転伝達比を設定させる。
【0012】相互に噛み合うときの原動ウォーム1のリ
ード角を小さく、従動ウォーム4のリード角を大きく
し、原動ウォーム1側からの従動ウォーム4への伝達時
では、ネジ作用における弛緩時と同様なすべり状態とな
して回転を伝達させる。逆に、従動ウォーム4側から原
動ウォーム1側への伝達時では、ネジ作用における締結
時と同様なしまり状態となして自然な制動力を発生させ
る。
ード角を小さく、従動ウォーム4のリード角を大きく
し、原動ウォーム1側からの従動ウォーム4への伝達時
では、ネジ作用における弛緩時と同様なすべり状態とな
して回転を伝達させる。逆に、従動ウォーム4側から原
動ウォーム1側への伝達時では、ネジ作用における締結
時と同様なしまり状態となして自然な制動力を発生させ
る。
【0013】また、原動軸2、従動軸3夫々の軸線方向
に沿って相互に逆向きの一対状の螺旋歯状にして形成し
た原動ウォーム1、従動ウォーム4夫々は、噛み合いを
安定化させ、回転伝達を確実にさせる。
に沿って相互に逆向きの一対状の螺旋歯状にして形成し
た原動ウォーム1、従動ウォーム4夫々は、噛み合いを
安定化させ、回転伝達を確実にさせる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明するに、図において示される符号1は、例えばモータ
の如き駆動源M側に連繋された原動軸2に形成された原
動ウォームであり、この原動ウォーム1は、原動軸2の
軸線に沿った連続した螺旋歯状にして原動軸2の外周面
に形成されている。同様にして、原動軸2に対し平行に
配置され、所定の被作動物A側に連繋された従動軸3に
は、原動ウォーム1に噛み合うよう、逆向きにした従動
ウォーム4が形成されており、この従動ウォーム4は、
従動軸3の軸線に沿った連続した螺旋歯状にして従動軸
3の外周面に形成されている。
明するに、図において示される符号1は、例えばモータ
の如き駆動源M側に連繋された原動軸2に形成された原
動ウォームであり、この原動ウォーム1は、原動軸2の
軸線に沿った連続した螺旋歯状にして原動軸2の外周面
に形成されている。同様にして、原動軸2に対し平行に
配置され、所定の被作動物A側に連繋された従動軸3に
は、原動ウォーム1に噛み合うよう、逆向きにした従動
ウォーム4が形成されており、この従動ウォーム4は、
従動軸3の軸線に沿った連続した螺旋歯状にして従動軸
3の外周面に形成されている。
【0015】原動ウォーム1及び従動ウォーム4は、原
動軸2、従動軸3夫々の軸線方向に沿うピッチが同一の
ものとして形成され、また、原動ウォーム1側から従動
軸3側への一方向伝達とするときは、原動ウォーム1の
リード角を小さく、従動ウォーム4のリード角を大きく
して形成する(図2参照)。そして、夫々の螺旋歯形
は、断面で見て基本的にはほぼ矩形状を呈するものとさ
れ、場合によっては、螺旋歯形の基部が上部に比し狭幅
となっている蟻溝形状その他の形状とすることができ
る。
動軸2、従動軸3夫々の軸線方向に沿うピッチが同一の
ものとして形成され、また、原動ウォーム1側から従動
軸3側への一方向伝達とするときは、原動ウォーム1の
リード角を小さく、従動ウォーム4のリード角を大きく
して形成する(図2参照)。そして、夫々の螺旋歯形
は、断面で見て基本的にはほぼ矩形状を呈するものとさ
れ、場合によっては、螺旋歯形の基部が上部に比し狭幅
となっている蟻溝形状その他の形状とすることができ
る。
【0016】原動ウォーム1、従動ウォーム4夫々が噛
み合っているとき、原動ウォーム1のリード角は小さ
く、従動ウォーム4のリード角は大きくしてあること
で、ネジ作用における弛緩時と同様なすべり状態となっ
て、原動ウォーム1の回転は従動ウォーム4に伝達され
る。逆に、リード角が大きい従動ウォーム4側から原動
ウォーム1側への伝達回転は、ネジ作用における締結時
と同様なしまり状態となって制動され、従動ウォーム4
側から原動ウォーム1を回転できないものとなってい
る。
み合っているとき、原動ウォーム1のリード角は小さ
く、従動ウォーム4のリード角は大きくしてあること
で、ネジ作用における弛緩時と同様なすべり状態となっ
て、原動ウォーム1の回転は従動ウォーム4に伝達され
る。逆に、リード角が大きい従動ウォーム4側から原動
ウォーム1側への伝達回転は、ネジ作用における締結時
と同様なしまり状態となって制動され、従動ウォーム4
側から原動ウォーム1を回転できないものとなってい
る。
【0017】また、伝達回転比は、原動ウォーム1、従
動ウォーム4夫々における噛み合い伝達距離に比例し、
従動ウォーム4に対して噛み合う原動ウォーム1におい
て、回転する原動ウォーム1の噛み合い面における従動
ウォーム4への噛み合い長さ(Dπ)に対応して従動ウ
ォーム4が回転される。このとき、原動ウォーム1の径
に対し、従動ウォーム4が小さい場合には従動ウォーム
4が増速回転され、逆に、従動ウォーム4が大きい場合
には従動ウォーム4が減速回転される。
動ウォーム4夫々における噛み合い伝達距離に比例し、
従動ウォーム4に対して噛み合う原動ウォーム1におい
て、回転する原動ウォーム1の噛み合い面における従動
ウォーム4への噛み合い長さ(Dπ)に対応して従動ウ
ォーム4が回転される。このとき、原動ウォーム1の径
に対し、従動ウォーム4が小さい場合には従動ウォーム
4が増速回転され、逆に、従動ウォーム4が大きい場合
には従動ウォーム4が減速回転される。
【0018】図1にあって、原動ウォーム1、従動ウォ
ーム4夫々は、原動軸2、従動軸3外周面夫々に、夫々
の軸線方向に沿って相互に逆向きの一対状の螺旋歯状に
して形成したものであり、また、図3に示すように、い
ずれか一方向きの1個の螺旋歯状にして形成することも
でき、必要があれば、3個以上にして形成することもで
きる。また、1本歯状に限らず、複数歯状にして形成す
ることもでき、いずれも任意に選択できる。
ーム4夫々は、原動軸2、従動軸3外周面夫々に、夫々
の軸線方向に沿って相互に逆向きの一対状の螺旋歯状に
して形成したものであり、また、図3に示すように、い
ずれか一方向きの1個の螺旋歯状にして形成することも
でき、必要があれば、3個以上にして形成することもで
きる。また、1本歯状に限らず、複数歯状にして形成す
ることもでき、いずれも任意に選択できる。
【0019】次に、図3、図4を参照して遊星歯車構造
の減速装置10とした場合を例に説明するに、中心位置
の原動側の入力軸12に形成した入力歯車を、外周に螺
旋歯状を形成して成る原動ウォーム11とし、この原動
ウォーム11の外周とは適宜な間隔を隔てて配装する筒
状の内歯歯車を、内周に螺旋歯状を形成して成る内歯ウ
ォーム16とする。原動ウォーム11と内歯ウォーム1
6との間では、これら11,16に噛み合うように、外
周に螺旋歯状を形成して成る遊星ウォーム13を原動ウ
ォーム11周囲に配列する。また、中心位置の従動側の
出力軸18を、入力軸12と同軸上にして配置し、出力
軸18に一体状にした出力板17と、入力軸12にフリ
ーに回転可能にして嵌め合せた遊星板14との相互間で
軸ピン材15によって前記遊星ウォーム13を、計3個
にしてフリーに回転可能にして支承してあるものであ
る。
の減速装置10とした場合を例に説明するに、中心位置
の原動側の入力軸12に形成した入力歯車を、外周に螺
旋歯状を形成して成る原動ウォーム11とし、この原動
ウォーム11の外周とは適宜な間隔を隔てて配装する筒
状の内歯歯車を、内周に螺旋歯状を形成して成る内歯ウ
ォーム16とする。原動ウォーム11と内歯ウォーム1
6との間では、これら11,16に噛み合うように、外
周に螺旋歯状を形成して成る遊星ウォーム13を原動ウ
ォーム11周囲に配列する。また、中心位置の従動側の
出力軸18を、入力軸12と同軸上にして配置し、出力
軸18に一体状にした出力板17と、入力軸12にフリ
ーに回転可能にして嵌め合せた遊星板14との相互間で
軸ピン材15によって前記遊星ウォーム13を、計3個
にしてフリーに回転可能にして支承してあるものであ
る。
【0020】ここで、入力軸12の回転は、これに伴な
い回転する原動ウォーム11、回転しない内歯ウォーム
16によって、原動ウォーム11の周囲で旋回しながら
回転する遊星ウォーム13を介在させて出力板17と一
体状の出力軸18を減速回転させるものである。
い回転する原動ウォーム11、回転しない内歯ウォーム
16によって、原動ウォーム11の周囲で旋回しながら
回転する遊星ウォーム13を介在させて出力板17と一
体状の出力軸18を減速回転させるものである。
【0021】また、図5、図6を参照してチエーンブロ
ックの如き巻き上げ装置20における伝達機構とした場
合を例に説明するに、ブロックフレーム21に固定した
モータ22のモータ軸に連繋した原動ウォーム23の左
右に、原動ウォーム23に噛み合う第1中間ウォーム2
4を配設し、この第1中間ウォーム24と同軸上にして
同様に左右の第2中間ウォーム25を配設する。そし
て、モータ軸外周でフリーに回転可能にして配装したス
プロケット状のチェーン歯車26と一体の従動ウォーム
27の左右で第2中間ウォーム25夫々を噛み合せ、チ
ェーン歯車26には、ブロックフレーム21内外で循環
する懸吊用のチェーン28を掛巡してあるものである。
なお、この巻き上げ装置20における伝達機構の場合に
は、夫々の螺旋歯状は、夫々の軸線方向に沿って相互に
逆向きの一対状にして形成あるも、これに限定されない
ことは勿論である。図中符号29は、この巻き上げ装置
20自体を所定位置に懸吊支持するためのフックであ
る。
ックの如き巻き上げ装置20における伝達機構とした場
合を例に説明するに、ブロックフレーム21に固定した
モータ22のモータ軸に連繋した原動ウォーム23の左
右に、原動ウォーム23に噛み合う第1中間ウォーム2
4を配設し、この第1中間ウォーム24と同軸上にして
同様に左右の第2中間ウォーム25を配設する。そし
て、モータ軸外周でフリーに回転可能にして配装したス
プロケット状のチェーン歯車26と一体の従動ウォーム
27の左右で第2中間ウォーム25夫々を噛み合せ、チ
ェーン歯車26には、ブロックフレーム21内外で循環
する懸吊用のチェーン28を掛巡してあるものである。
なお、この巻き上げ装置20における伝達機構の場合に
は、夫々の螺旋歯状は、夫々の軸線方向に沿って相互に
逆向きの一対状にして形成あるも、これに限定されない
ことは勿論である。図中符号29は、この巻き上げ装置
20自体を所定位置に懸吊支持するためのフックであ
る。
【0022】ここで、モータ軸による原動ウォーム23
の回転は、第1中間ウォーム24、第2中間ウォーム2
5を介してチェーン歯車26を回転させ、ブロックフレ
ーム21内外でチェーン28を循環させるもので、例え
ばその正回転はチェーン28を巻き上げることで被懸吊
物を揚げ、逆回転はチェーン28を巻き戻すことで被懸
吊物を下げる。このとき、被懸吊物からの荷重は、チェ
ーン28、チェーン歯車26、第2中間ウォーム25、
第1中間ウォーム24を介して原動ウォーム23を回転
させるよう伝達されるも、第1中間ウォーム24と原動
ウォーム23との間には制動作用が働いていて、原動ウ
ォーム23を逆転させることがない。
の回転は、第1中間ウォーム24、第2中間ウォーム2
5を介してチェーン歯車26を回転させ、ブロックフレ
ーム21内外でチェーン28を循環させるもので、例え
ばその正回転はチェーン28を巻き上げることで被懸吊
物を揚げ、逆回転はチェーン28を巻き戻すことで被懸
吊物を下げる。このとき、被懸吊物からの荷重は、チェ
ーン28、チェーン歯車26、第2中間ウォーム25、
第1中間ウォーム24を介して原動ウォーム23を回転
させるよう伝達されるも、第1中間ウォーム24と原動
ウォーム23との間には制動作用が働いていて、原動ウ
ォーム23を逆転させることがない。
【0023】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
これがため、原動軸2と従動軸3との間における動力、
運動の伝達に際し、夫々の原動ウォーム1、従動ウォー
ム4が噛み合い状態にあっても、その間には滑り伝動作
用が生じるのみであるから、衝撃音、擦過音等が発生せ
ず、極めて静かな状態で伝達できるものである。また、
その伝達方向は、原動ウォーム1、従動ウォーム4夫々
におけるリード角の小さい方から大きい方への一方向の
みとでき、逆方向へは伝達しない制動機能を備えたもの
とできるから、特別な制動手段、逆転防止手段を設ける
必要がないのである。
これがため、原動軸2と従動軸3との間における動力、
運動の伝達に際し、夫々の原動ウォーム1、従動ウォー
ム4が噛み合い状態にあっても、その間には滑り伝動作
用が生じるのみであるから、衝撃音、擦過音等が発生せ
ず、極めて静かな状態で伝達できるものである。また、
その伝達方向は、原動ウォーム1、従動ウォーム4夫々
におけるリード角の小さい方から大きい方への一方向の
みとでき、逆方向へは伝達しない制動機能を備えたもの
とできるから、特別な制動手段、逆転防止手段を設ける
必要がないのである。
【0024】すなわち、これは、本発明において、原動
軸2の軸線に沿った連続した螺旋歯状にした原動ウォー
ム1と、原動ウォーム1に噛み合うよう逆向きにして、
従動軸3の軸線に沿った連続した螺旋歯状にした従動ウ
ォーム4とを噛み合せたものとしたからであり、これに
よって、平行した原動軸2、従動軸3相互間の動力、運
動伝達を極めて効率的に実現できたものであり、しか
も、伝達に際し音が静かであるばかりでなく、逆方向で
の伝達は阻止して制動性能が得られるものとしたからで
ある。
軸2の軸線に沿った連続した螺旋歯状にした原動ウォー
ム1と、原動ウォーム1に噛み合うよう逆向きにして、
従動軸3の軸線に沿った連続した螺旋歯状にした従動ウ
ォーム4とを噛み合せたものとしたからであり、これに
よって、平行した原動軸2、従動軸3相互間の動力、運
動伝達を極めて効率的に実現できたものであり、しか
も、伝達に際し音が静かであるばかりでなく、逆方向で
の伝達は阻止して制動性能が得られるものとしたからで
ある。
【0025】また、互いに平行状に配された原動軸2、
従動軸3夫々に形成された原動ウォーム1、従動ウォー
ム4が噛み合うから、原動ウォーム1の回転は、従動ウ
ォーム4を確実、効率的に従動回転させることができ、
しかも、その噛み合い部位はウォーム構造のものである
から、伝達に際し、滑り伝動作用が生じるのみで、互い
に衝撃されないから、極めて静かな稼働状態を実現す
る。
従動軸3夫々に形成された原動ウォーム1、従動ウォー
ム4が噛み合うから、原動ウォーム1の回転は、従動ウ
ォーム4を確実、効率的に従動回転させることができ、
しかも、その噛み合い部位はウォーム構造のものである
から、伝達に際し、滑り伝動作用が生じるのみで、互い
に衝撃されないから、極めて静かな稼働状態を実現す
る。
【0026】そしてまた、回転伝達比は、回転する原動
ウォーム1の噛み合い面における従動ウォーム4への噛
み合い長さに対応して設定できるから、原動ウォーム
1、従動ウォーム4の径の大小の組合せによって容易に
得ることができ、所定の増速比あるいは減速比とするこ
とができる。
ウォーム1の噛み合い面における従動ウォーム4への噛
み合い長さに対応して設定できるから、原動ウォーム
1、従動ウォーム4の径の大小の組合せによって容易に
得ることができ、所定の増速比あるいは減速比とするこ
とができる。
【0027】そればかりでなく、相互に噛み合っている
原動ウォーム1のリード角を小さくする一方、従動ウォ
ーム4のリード角を大きくしてあるから、原動ウォーム
1側からの従動ウォーム4への伝達時では、すべり状態
となして回転を伝達させることができる。その反面、逆
に、従動ウォーム4側から原動ウォーム1側への伝達時
では、ネジ作用における締結時と同様なしまり状態とな
っているから、これ自体で制動作用を得ることができ、
従来のように、伝達部分とは別に制動手段、逆転防止手
段を設ける必要がなく、装置全体の小型化、軽量化を実
現することができる。
原動ウォーム1のリード角を小さくする一方、従動ウォ
ーム4のリード角を大きくしてあるから、原動ウォーム
1側からの従動ウォーム4への伝達時では、すべり状態
となして回転を伝達させることができる。その反面、逆
に、従動ウォーム4側から原動ウォーム1側への伝達時
では、ネジ作用における締結時と同様なしまり状態とな
っているから、これ自体で制動作用を得ることができ、
従来のように、伝達部分とは別に制動手段、逆転防止手
段を設ける必要がなく、装置全体の小型化、軽量化を実
現することができる。
【0028】更には、原動ウォーム1、従動ウォーム4
として、夫々の原動軸2、従動軸3の軸線方向に沿って
相互に逆向きの一対状の螺旋歯状にして形成してあるか
ら、噛み合い状態を一層安定化させており、しかも、原
動軸2、従動軸3共にそれらを軸方向にスライドさせる
ことなく、回転伝達を確実にすることができるばかりで
なく、ウォームの形成、製作を極めて容易にしているも
のである。
として、夫々の原動軸2、従動軸3の軸線方向に沿って
相互に逆向きの一対状の螺旋歯状にして形成してあるか
ら、噛み合い状態を一層安定化させており、しかも、原
動軸2、従動軸3共にそれらを軸方向にスライドさせる
ことなく、回転伝達を確実にすることができるばかりで
なく、ウォームの形成、製作を極めて容易にしているも
のである。
【0029】したがって、回転作動時の音が静かである
こと、逆方向への制動特性があること等を活用して、例
えば遊星歯車構造の減速装置、巻き上げ装置その他の各
種機器における伝達手段として大きな汎用性を備えてい
る等の優れた効果を奏するものである。
こと、逆方向への制動特性があること等を活用して、例
えば遊星歯車構造の減速装置、巻き上げ装置その他の各
種機器における伝達手段として大きな汎用性を備えてい
る等の優れた効果を奏するものである。
【図1】側面図である。
【図2】原動ウォーム、従動ウォーム夫々におけるピッ
チとリード角との関係を説明する図である。
チとリード角との関係を説明する図である。
【図3】遊星歯車構造の減速装置に実施した場合の側断
面図である。
面図である。
【図4】同じく正断面図である。
【図5】巻き上げ装置に実施した場合の平断面図であ
る。
る。
【図6】同じく正断面図である。
A 被作動物 M 駆動源 1 原動ウォーム 2 原動軸 3 従動軸 4 従動ウォー
ム 10 減速装置 11 原動ウォ
ーム 12 入力軸 13 遊星ウォ
ーム 14 遊星板 15 軸ピン材 16 内歯ウォーム 17 出力板 18 出力軸 20 巻き上げ装置 21 ブロック
フレーム 22 モータ 23 原動ウォ
ーム 24 第1中間ウォーム 25 第2中間
ウォーム 26 チェーン歯車 27 従動ウォ
ーム 28 チェーン 29 フック
ム 10 減速装置 11 原動ウォ
ーム 12 入力軸 13 遊星ウォ
ーム 14 遊星板 15 軸ピン材 16 内歯ウォーム 17 出力板 18 出力軸 20 巻き上げ装置 21 ブロック
フレーム 22 モータ 23 原動ウォ
ーム 24 第1中間ウォーム 25 第2中間
ウォーム 26 チェーン歯車 27 従動ウォ
ーム 28 チェーン 29 フック
Claims (3)
- 【請求項1】 駆動源側に連繋された原動軸に、この原
動軸の軸線に沿った連続した螺旋歯状にした原動ウォー
ムを形成する一方、原動軸に対し平行に配置され、所定
の被作動物側に連繋された従動軸に、原動ウォームに噛
み合うよう逆向きにして、従動軸の軸線に沿った連続し
た螺旋歯状にした従動ウォームを形成したことを特徴と
する歯車伝達装置。 - 【請求項2】 原動ウォームのリード角は小さく、従動
ウォームのリード角は大きくしてある請求項1記載の歯
車伝達装置。 - 【請求項3】 原動ウォーム、従動ウォーム夫々は、原
動軸、従動軸夫々の軸線方向に沿って相互に逆向きの一
対状の螺旋歯状にして形成してある請求項1または2記
載の歯車伝達装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4264032A JP2566508B2 (ja) | 1992-08-19 | 1992-08-19 | 歯車伝達装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4264032A JP2566508B2 (ja) | 1992-08-19 | 1992-08-19 | 歯車伝達装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06330989A true JPH06330989A (ja) | 1994-11-29 |
JP2566508B2 JP2566508B2 (ja) | 1996-12-25 |
Family
ID=17397605
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4264032A Expired - Lifetime JP2566508B2 (ja) | 1992-08-19 | 1992-08-19 | 歯車伝達装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2566508B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005195070A (ja) * | 2004-01-06 | 2005-07-21 | Kanzaki Kokyukoki Mfg Co Ltd | 減速ギヤ装置 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4878369A (ja) * | 1972-12-13 | 1973-10-20 |
-
1992
- 1992-08-19 JP JP4264032A patent/JP2566508B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4878369A (ja) * | 1972-12-13 | 1973-10-20 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005195070A (ja) * | 2004-01-06 | 2005-07-21 | Kanzaki Kokyukoki Mfg Co Ltd | 減速ギヤ装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2566508B2 (ja) | 1996-12-25 |
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