JPH06330844A - 遊星歯車機構による推力発生機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、遊星歯車機構により物体を不等速
度回転運動させることで推力を発生するために必要な構
造を与えるものである。 【構成】 遊星歯車により、３個以上の物体を不等速度
回転運動させる機構と、回転機構に物体を連結する部品
に弾性体を使用することで、装置全体の重心が振動せず
推力を得ることが出来る推力発生機である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、物体を遊星歯車機構に
よって動かすことにより推力を発生する装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】棒の片端に物体を付け、もう１方を中心
として回転させたときの遠心力を推力として使用するに
は、次の３つの条件が必要である。

【０００３】（１） 回転運動の一部の速度を上げる。

【０００４】（２） おもりと回転機構の連結に、エネ
ルギーの吸収放出をする弾性体を使用する。

【０００５】（３） 推力発生装置全体の重心が不等速
度回転運動による移動をしない。

【０００６】従来は、不等速度回転運動による推力発生
の条件として（１）は必要条件といわれてきたが、
（２）と（３）の条件が抜け落ちていたため、数々の試
みに於て、確実に推力を得ることが出来なかった。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】物体を機械的に不等速
度回転運動させることにより、推力を得るための効果的
な方法を明示することである。

【０００８】

【問題を解決するための手段】本発明は、物体を遊星歯
車機構による不等速度回転運動を利用して推力を得るた
めに、物体と回転駆動機構を弾性体で連結し、また装置
を動作させたとき推力発生装置全体の重心が振動しない
様な構成にすることにより、確実に効率良く推力を発生
することを可能にした。

【０００９】

【作用】本発明の方式を使用すれば、物体の回転運動か
ら高い効率で推力を得ることが出来る。

【００１０】

【実施例】図１は、本発明装置の一実施例の側面図であ
る。図２は、図１に示した装置の平面図である。図面上
の記号により、各部の名称と構成について説明する。Ａ
は固定歯車であって、固定軸Ｊ、固定支持板Ｌを介して
台Ｉに固定されている。Ｂは遊星歯車であり、駆動腕Ｅ
と支持腕Ｋに支持された遊星軸Ｃに固定されて、固定歯
車Ａに噛み合いながら回転する。遊星軸Ｃに固定された
連結棒Ｄに、重量のある物体Ｇが固定されて居り、遊星
歯車Ｂの回転に伴って物体Ｇも動く。但し、遊星軸Ｃ或
は連結棒Ｄは、物体Ｇにかかる力を損失なく吸収放出す
る機能を持つ。駆動腕Ｅは中心部分を駆動軸Ｆに固定さ
れ、駆動軸Ｆは台Ｉに固定された軸支持板Ｈを軸受けと
して、また支持腕Ｋは固定軸Ｊを軸として回転する。

【００１１】駆動軸Ｆを一定の角速度で回転させること
により、物体Ｇは不等速度運動をし、またその時に遊星
軸Ｃ或は連結棒Ｄによるエネルギーの吸収放出機能によ
り、この装置は、図１の上方向へ推力を発生する。物体
が対称な位置に３個存在するので、駆動軸Ｆの回転角に
拘らず、装置全体の重心の振動は少なく抑えられる。

【００１２】

【発明の効果】本発明の装置は、確実な推力発生の条件
を示せないでいた方式について、すぐれた具体例を与え
たもので、この装置自体の応用と共に、同様の考え方に
よる推力発生機の出現を促進するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例の側面図である。

【図２】図１に示した実施例の平面図である。

【符号の説明】

各部名称と記号の関係を以下に示す。 Ａ ：固定歯車 Ｂ ：遊星歯車 Ｃ ：遊星軸 Ｄ ：連結棒 Ｅ ：駆動腕 Ｆ ：駆動軸 Ｇ ：物体 Ｈ ：軸支持板 Ｉ ：台 Ｊ ：固定軸 Ｋ ：支持腕 Ｌ ：固定支持板

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ３個以上の遊星歯車で構成した機構によ
   って物体を動かすことにより推力を得る推力発生機。
2. 【請求項２】 「請求項１」の装置の遊星歯車と物体の
   連結にエネルギー損失の少ない弾性体を用いた推力発生
   機。
3. 【請求項３】 「請求項１」の装置の動作時に、装置の
   重心が、推力発生を妨げるような振動等を抑える構造の
   推力発生機。