JPH06330839A - 内燃機関の逆転防止装置 - Google Patents

内燃機関の逆転防止装置

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JPH06330839A
JPH06330839A JP5142554A JP14255493A JPH06330839A JP H06330839 A JPH06330839 A JP H06330839A JP 5142554 A JP5142554 A JP 5142554A JP 14255493 A JP14255493 A JP 14255493A JP H06330839 A JPH06330839 A JP H06330839A
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reluctor
edge
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combustion engine
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B77/00Component parts, details or accessories, not otherwise provided for
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
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    • F02D2250/06Reverse rotation of engine

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特殊形状のリラクタを採用することなく、か
つ唯一のパルサのみで内燃機関の逆転を確実に検出でき
るようにする。 【構成】 内燃機関のクランクシャフトと同期して回転
するフライホイールに設けられるリラクタR1およびR
2の長さを異ならせると共に、リラクタR2の各エッジ
e4 、e3 とリラクタR1の各エッジe1 、e2 との対
向する距離が相互に異なるようにし、リラクタR2とこ
の直前に通過したリラクタR1との距離D1 、およびリ
ラクタR2とこの直後に通過したリラクタR1との距離
D2 が、D1 >D2 [同図(a) ]であれば正転と判断
し、D2 >D1 [同図(b) ]であれば逆転と判断して点
火を禁止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の逆転防止装置
に係り、特に、2サイクルエンジンの逆転防止を図るよ
うにした内燃機関の逆転防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の点火時期を制御するシステム
においては、最適な点火時期を得るために、回転誘導子
型信号発生器が広く用いられている。図7は、従来の信
号発生器の概略構成を示した図である、図において、内
燃機関のクランクシャフトに同期して回転するロータ1
の外周には、磁化された突起あるいは磁性体で構成され
た突起(リラクタ)Rが突設されている。このリラクタ
Rがパルサ3の近傍を通過すると、パルサ3からは図8
に示したような極性の異なる一対の信号が出力され、こ
れによって内燃機関の点火タイミングがとられる。
【0003】ところで、内燃機関の始動は例えばセルモ
―タを回転させることにより行なわれるが、内燃機関が
始動しないとクランクシャフトはある角度逆転してから
停止する場合がある。また、エンスト時においてもクラ
ンクシャフトが一旦逆転してから停止する場合がある。
【0004】このクランクシャフトの逆転(ゆり戻し)
時に点火プラグを点火させると、当該内燃機関が逆回転
したり、あるいは、クランクシャフトの角度位置と、各
気筒に配置される点火プラグの点火タイミングとの対応
関係がずれるために、各気筒に対する点火位置が極端に
ずれ、異音発生等商品上好ましくない事態が生ずるおそ
れがあった。
【0005】この欠点を解決するために、従来ではロー
タ1の外周に複数のリラクタRを設けて各リラクタRが
パルサ3の近傍を通過する際に出力されるパルス信号の
間隔や形状(波高値)に基づいて内燃機関の逆転を検知
し、逆転が検知されると点火プラグが点火しないように
したり、点火時期が逆転不可角度領域に入るようにして
いる。
【0006】逆転を検知する方法は各種提案されている
が、例えば特開昭62−70646号公報、特開昭62
−82275号公報、特公平3−46670号公報等に
記載された従来技術では、リラクタRを検出するための
パルサ3を複数必要としていた。また、実開昭58−2
5676号公報、実公平2−41349号公報等に記載
された従来技術では、ロータ1の周方向に極めて長いリ
ラクタを必要としていた。さらに、特開昭57−908
50号公報、特公平1−21330号公報では、逆転時
のパルス高と正転時のパルス高とが異なるように、くさ
び型のリラクタを必要としていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術は、
それぞれ次のような問題点を有していた。
【0008】すなわち、前記複数のパルサを必要とする
従来技術では、パルサと共に配線やコネクタ等も複数必
要となるためにコストダウンが難しいという問題があっ
た。しかも、各パルサを設置するための空間を確保する
必要があるため、レイアウト設計が難しいという問題も
あった。
【0009】また、前記極めて長いリラクタを必要とす
る従来技術では、その加工が難しいという問題のみなら
ず、エンジン振動やクランク振れによりノイズが発生し
やすいという問題があった。また、始動時のようにエン
ジン回転が不安定な場合でも所望のタイミングで確実に
点火させるためには、エッジの検出タイミングを点火タ
イミングとすることが望ましい。一方、一般的に低回転
時には上死点を点火タイミングとする場合が多い。した
がって、上死点においてリラクタのエッジが検出される
ように、リラクタとパルサとの相対的な位置関係を規定
することが望ましい。
【0010】ところが、当該方式では、原理的に上死点
付近にリラクタのエッジを位置させることができないた
め、かなり進角した位置を始動開始点としなければなら
ず、最適な点火タイミングを取りにくいという問題があ
った。また、くさび型のリラクタを必要とする従来技術
では、その加工が難しいという問題があった。
【0011】本発明の目的は、上記した従来技術の問題
点を解決し、特殊形状のリラクタを採用することなく、
かつ唯一のパルサのみで機関の逆転を確実に検出できる
ようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明では、内燃機関のクランクシャフトと同
期して回転するロータの一部に設けられた基準マーク
と、ロータの回転方向における長さが前記基準マークと
異なり、かつ基準マークの各エッジと自身の各エッジと
の対向する距離が相互に異なるようにロータに設けられ
た少なくとも1つの補助マークと、各マークのエッジを
検出する手段と、各エッジの検出タイミングに基づい
て、基準マークとこの直前に位置する補助マークとの距
離を検出する手段と、各エッジの検出タイミングに基づ
いて、基準マークとこの直後に位置する補助マークとの
距離を検出する手段と、前記各距離の大小関係に基づい
て逆転検知を行う手段とを具備した。
【0013】
【作用】上記した構成において、基準マークと補助マー
クとの長さが異なるので、各エッジの検出タイミングか
ら算出される各マークの通過時間の大小関係に基づい
て、検出されたエッジがいずれのマークに関するもので
あるかを認識できるようになる。
【0014】また、基準マークの各エッジと補助マーク
の各エッジとの対向する距離が相互に異なるようにした
ので、基準マークとこの直前に通過した補助マークとの
距離(D1 )および基準マークとこの直後に通過した補
助マークとの距離(D2 )の大小関係が機関の回転方向
によって異なることから、正転時にD1 >D2 となるよ
うに各マークを配置したならば、逆転時にはD2 >D1
となるので、当該機関の逆転を検出できるようになる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。図1は、本発明の一実施例の構成を示したブロック
図であり、図3は図1のフライホイールの詳細を示した
図である。
【0016】図3に示したように、クランクシャフトと
同期して回転するフライホイール(ロータ)1の周囲に
は、リラクタR1および回転方向に対して当該リラクタ
R1より長いリラクタR2が、相互の両端間の間隔が異
なるように配置されている。すなわち、リラクタR1の
一方のエッジe1 とリラクタR2の他方のエッジe4
の対向する距離D1 [第2図参照]が、リラクタR1の
他方のエッジe2 とリラクタR2の一方のエッジe3
の対向する距離D2 よりも十分に大きくなるように配置
されている。
【0017】パルサ3は、各リラクタR1、R2の通過
を検知するためのセンサであり、前記フライホイール1
の外周に設置されている。本実施例のパルサ3は、ピス
トンが上死点に到達したときにリラクタR2の一方のエ
ッジe3 を検出する位置に配置されている。なお、以下
の説明では、このように上死点において検出されるエッ
ジを基準エッジ、またいずれか一方のエッジを基準エッ
ジとする突起を基準リラクタ(基準突起)と表現する場
合もある。
【0018】パルサ3によって検出されたパルサ信号
は、点火ユニット内の+パルサ信号波形整形回路10a
および−パルサ信号波形整形回路10bに入力される。
+パルサ信号波形整形回路10aは、パルサ信号が
(+)のときに出力を“1”とする一方でパルサ信号が
(−)あるいは“0”のときには出力を“0”とする回
路であり、その出力はORゲート11の一方の入力端子
およびワンチップマイコン20の外部割り込み端子IN
T1に入力される。
【0019】また、−パルサ信号波形整形回路10b
は、パルサ信号が(−)のときに出力を“1”とする一
方でパルサ信号が(+)あるいは“0”のときには出力
を“0”とする回路であり、その出力はORゲート11
の他方の入力端子およびワンチップマイコン10の外部
割り込み端子INT2に入力される。前記ワンチップマ
イコン10は通常のデジタルCDIが有する機能を全て
有すると共に、計時手段としてのフリーランニングカウ
ンタ21およびインプットキャプチャ(レジスタ)22
を具備している。
【0020】また、当該点火ユニットは、直流電流によ
り充電され、点火コイル30の一次側巻線と直列接続さ
れたコンデンサCと、コンデンサCの充電電荷を前記一
次側巻線に放電させて点火コイルの二次側に接続された
点火プラグSPに火花を発生させるサイリスタSCRと
を具備している。
【0021】ここで、図2を参照して本発明の概要につ
いて簡単に説明する。図2(a),(b)は、それぞれ正転時
および逆転時におけるリラクタ(上側)とパルサ信号
(下側)との関係を示したタイミングチャートである。
【0022】上記したように、リラクタR1およびR2
の長さを予め異ならせておけば、パルサによるエッジの
検出タイミングから算出される各リラクタの通過時間t
1 、t3 の大小関係に基づいて、検出されたエッジがい
ずれのリラクタに関するものであるかを認識できるよう
になる。
【0023】また、リラクタR2の各エッジe4 、e3
とリラクタR1の各エッジe1 、e2 との対向する距離
が相互に異なるようにしたので、リラクタR2(基準リ
ラクタ)とこの直前に通過したリラクタR1との距離D
1 (経過時間t4 )、およびリラクタR2(基準リラク
タ)とこの直後に通過したリラクタR1との距離D2
(経過時間t2 )としたとき、両者の大小関係に基づい
て逆転を検出できるようになる。すなわち、正転時には
図2(a) に示したように、D1 >D2 となり、逆転時に
は、同図(b) に示したように、D2 >D1 となることか
ら、当該機関の逆転を容易かつ確実に検出できるように
なる。
【0024】以下、本実施例の具体的な動作を、図5、
6のフローチャートおよび図4のタイミングチャートを
参照して詳細に説明する。
【0025】まず、イグニッションスイッチが投入され
ると、図示されないスタ―タが回動して当該内燃機関の
クランクシャフトが回転し、これに同期してフライホイ
ール1が矢印A方向に回転する。そして、図5に示され
た処理がスタ―トする。
【0026】ステップS2では、点火許可フラグに
“0”がセットされて点火が禁止される。ステップS3
では、カウンタNSに“0”がセットされる。ステップ
S4では、+パルサ信号が入力されたか否かが判断され
る。
【0027】ここで、図4(a) に示したように、短い方
のリラクタR1の一方のエッジe1に対応した+パルサ
信号が検出される(すなわち、エッジe1 がパルサ3を
通過してパルサ3から+パルサ信号が出力され、この結
果、+パルサ信号波形整形回路10aの出力が“1”に
なる)と、この時のフリーランカウンタ21のカウント
値がインプットキャプチャ22に登録される。ステップ
S5では、インプットキャプチャ22に登録されたカウ
ント値を+パルサ信号の検出時間とみなし、変数t(N
S)すなわち変数t(0)として登録する。
【0028】ステップS6では、改めてパルサ信号(+
パルサ信号あるいは−パルサ信号のいずれであっても良
い)が検出されたか否かが判断され、図4(a) に示した
ように、リラクタR1の他方のエッジe2 に対応した−
パルサ信号が検出される(すなわち、エッジe2 がパル
サ3を通過してパルサ3から−パルサ信号が出力され、
この結果、−パルサ信号波形整形回路10bの出力が
“1”になる)と、ステップS7では、カウンタNSが
1だけインクリメントされてNS=“1”になる。ステ
ップS8では、変数t(NS)すなわちt(1)に、前
記リラクタR1の他方のエッジe2 に対応したパルサ信
号の検出時間(インプットキャプチャ22に登録され
た、フリーランカウンタ21のカウント値)が登録され
る。
【0029】ステップS9では、カウンタNSが“3”
であるか否かが判断され、ここではNS=1なので当該
処理はステップS6へ戻る。以下同様に、次のパルサ信
号の検出時間、すなわちリラクタR2の一方のエッジe
3 に対応した+パルサ信号の検出時間がt(2)とし
て、更にその次のパルサ信号の検出時間、すなわちリラ
クタR2の他方のエッジe4 に対応した−パルサ信号の
検出時間がt(3)としてそれぞれ登録され、前記ステ
ップS9の判断が肯定になると当該処理はステップS1
0へ進む。
【0030】ステップS10では、[t(3)−t
(2)]すなわちパルサR2の幅と、[t(1)−t
(0)]すなわちパルサR1の幅とが比較され、[t
(3)−t(2)]>[t(1)−t(0)]である
と、当該処理は図6のステップS13へ進む。
【0031】一方、前記ステップS4において、初めに
長い方のリラクタR2の一方のエッジe3 に対応した+
パルサ信号が検出されてしまうと、図4(b) に示したよ
うに、変数t(0)にはリラクタR2の一方のエッジe
3 の検出時間、変数t(1)にはリラクタR2の他方の
エッジe4 の検出時間、変数t(2)にはリラクタR1
の一方のエッジe1 の検出時間、変数t(3)にはリラ
クタR1の他方のエッジe2 の検出時間がそれぞれ登録
され、前記ステップS10の判断が否定となるので当該
処理はステップS11へ進む。
【0032】ステップS11では、前記t(2)の値が
t(0)へ、またt(3)の値がt(1)へ代入され、
ステップS12においてカウンタNSに“1”をセット
した後に前記ステップS6〜S9の処理を繰り返す。こ
の結果、図4(b) の右側に示したように、変数t(0)
にはリラクタR1の一方のエッジe1 の検出時間、変数
t(1)にはリラクタR1の他方のエッジe2 の検出時
間、変数t(2)にはリラクタR2の一方のエッジe3
の検出時間、変数t(3)にはリラクタR2の他方のエ
ッジe4 の検出時間がそれぞれ登録されたことになり、
結局、図4(a)のように、初めにステップS4において
リラクタR1の一方のエッジe1 が検出された場合と同
様に扱えるようになる。
【0033】また、クランクシャフトが逆転している場
合には、図4(c) に示したように、初め(ステップS
4)にリラクタR2の一方のエッジe3 あるいはリラク
タR1の一方のエッジe1 のいずれが検出された場合で
も、前記正転時と同様に、t(0)にはリラクタR1の
一方のエッジe1 の検出時間、変数t(1)にはリラク
タR1の他方のエッジe2 の検出時間、変数t(2)に
はリラクタR2の一方のエッジe3 の検出時間、変数t
(3)にはリラクタR2の他方のエッジe4 の検出時間
がそれぞれ登録されるようになる。以上のように、正転
あるいは逆転にかかわらずステップS10の判定が肯定
になると、当該処理は図6のステップS13へ進む。
【0034】ステップS13では、改めてパルサ信号が
検出されたか否かが判断される。このとき、図4(a) に
示したように、その直前に変数t(3)として登録され
た検出時間がリラクタR2の他方のエッジe4 に関する
ものであった場合には、当該ステップS13では、リラ
クタR1の一方のエッジe1 に対応した+パルサ信号が
検出され、ステップS14では、カウンタNSが1だけ
インクリメントされる、すなわちカウンタNSには
“4”がセットされる。この結果、ステップS15の判
断が肯定となってステップS16へ進む。ステップS1
6では、カウンタNSに“0”がセットされ、ステップ
S17では、既登録の変数t(0)の値が変数t(4)
に登録される。
【0035】ステップS18では、前記ステップS13
においてリラクタR1の一方のエッジe1 に対応した+
パルサ信号を検出した時間がt(NS)すなわちt
(0)に登録される。このとき、ステップS19の判断
は肯定となるので当該処理はステップS20へ進む。
【0036】ステップS20では、[t(3)−t
(2)]すなわちパルサR2の幅と、[t(1)−t
(4)]すなわちパルサR1の幅とが比較され、[t
(3)−t(2)]>[t(1)−t(4)]であると
ステップS21へ進む。
【0037】ステップS21では、[t(0)−t
(3)]すなわちリラクタ2とこの直後に位置するリラ
クタ1との幅D1 と、[t(2)−t(1)]すなわち
リラクタ2とこの直前に位置するリラクタ1との幅D2
とが比較される。図4(a) の場合には、D1 >D2 すな
わち正転であると判断され、ステップS22において点
火許可フラグに“1”がセットされる。
【0038】ステップS23では、エンジン回転数が高
いか否かが判断され、高い場合には、ステップS24に
おいて演算点火処理が実行される。ステップS25で
は、点火許可フラグに“0”がセットされる。なお、前
記ステップS24の演算点火処理とは、エンジン回転数
に応じて予定量だけ点火タイミングを進角あるいは遅角
するための演算を実行する処理であり、後述するステッ
プS28で実行される、リラクタのエッジ検出タイミン
グで直ちに点火させる固定点火処理と各回転ごとに択一
的に実行される処理である。
【0039】その後、当該処理はステップS13へ戻
り、ここで次のパルサ信号、すなわちリラクタR1の他
一方のエッジe2 に対応した−パルサ信号が検出される
と、当該処理はステップS13、S14、S15、S1
8と進み、当該リラクタR1の他方のエッジe2 の検出
時間が変数t(1)に登録される。その後、ステップS
19、S26の判断が否定となるので上記処理を繰り返
し、続くリラクタR2の一方のエッジe3 の検出時間が
変数t(2)に登録され、リラクタR2の他方のエッジ
4 の検出時間が変数t(3)にそれぞれ登録される。
【0040】このようにして変数t(3)の登録が完了
してステップS26の判断が肯定になると、ステップS
27では、点火許可フラグが“1”であるか否かが判断
される。このとき、前記ステップS23において“高回
転”と判断されてステップS24の演算点火処理が実行
された場合には、ステップS25において点火許可フラ
グに“0”がセットされているので当該処理はステップ
S13へ戻るが、“高回転”と判断されて演算点火処理
が実行されていなかった場合には、ステップS28にお
いて固定点火処理が実行される。すなわち、本実施例で
はリラクタR2の一方のエッジe3 の検出タイミングで
固定点火処理が実行される。ステップS29では、点火
許可フラグに“0”がセットされる。
【0041】一方、図4(c) に示したように機関が逆転
している場合には、常に前記D1 >D2 が成立しないの
で当該処理はステップS21からステップS2へ戻り、
点火処理は実行されない。
【0042】このように、本実施例によれば、唯一のパ
ルサのみで内燃機関の逆転を検出できるようになるの
で、コストダウンを容易に実現できるようになる。ま
た、構成が単純化されることからレイアウト上の制約が
減ってレイアウト設計が容易になると共に、生産性や信
頼性の向上が同時に達成される。
【0043】さらに、本実施例によれば、上死点におい
てパルサがリラクタのエッジを検出できるように各部を
配置することができるので、特に始動時や低回転時に最
良の点火時期が得られるようになり、始動性や低回転時
の安定性が向上する。
【0044】なお、上記した実施例ではリラクタが2つ
であり、その一方(基準リラクタRref )の長さを他方
より長くするものとして説明したが、これとは逆に、基
準リラクタRref の長さを他方より短くするようにして
も良い。さらに、リラクタは2つに限定されず、図9
(a) 〜(f) に示したように、3つ以上のリラクタを設け
た場合であっても、その内の1つのリラクタ(基準リラ
クタRref )の長さを他のいずれのリラクタよりも長い
あるいは短くすると共に、基準リラクタRref と隣接す
る他のリラクタとの距離(前記D1 、D2 に相当)を異
ならせれば、前記と同様の処理手順で、機関の逆転を唯
一のパルサにより確実に検出できるようになる。
【0045】また、リラクタの形状は図9(a) 〜(c) に
示したような突設されたものに限定されず、フライホイ
ール(ロータ)全体を磁性体で形成して図9(d) 〜(f)
に示した如く凹状に窪ませた形状としても良い。この場
合には、凹部の最長または最短部分が基準リラクタRre
f となる。
【0046】さらに、本実施例ではパルサによるマーク
検出を例にして説明したが、スリットを設けたロータと
光センサとにより検出部(光エンコーダ)を構成した
り、ロータ側に磁石を組み込んだもの(マグネスケー
ル)等を利用しても良い。なお、これらの場合でも、基
準リラクタRref の一方のエッジを基準エッジとするこ
とが望ましい。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば以
下のような効果が達成される。 (1) 唯一のパルサのみで内燃機関の逆転を検出できるよ
うになるので、コストダウンを容易に実現できるように
なる。また、構成が単純化されることからレイアウト上
の制約が減ってレイアウト設計が容易になると共に、生
産性や信頼性の向上が同時に達成される。 (2) 上死点においてパルサがリラクタのエッジを検出で
きるように各部を配置することができるので、特に始動
時や低回転時に最良の点火時期が得られるようになり、
始動性や低回転時の安定性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の構成を示したブロック図
である。
【図2】 本発明の概要を説明するためのタイミングチ
ャートである。
【図3】 本発明のフライホイールの構成を示した図で
ある。
【図4】 本発明の動作の説明するためのタイミングチ
ャートである。
【図5】 本発明の一実施例の動作を示したフローチャ
ートである。
【図6】 本発明の一実施例の動作を示したフローチャ
ートである。
【図7】 従来のパルサ信号発生器の構成を示した概略
図である。
【図8】 図7の構成により得られるパルス波形を示し
た図である。
【図9】 本発明が適用されるリラクタの他の形状例を
示した図である。
【符号の説明】
1…フライホイール、3…パルサ、10…ワンチップマ
イコン、10a…+パルサ信号波形整形回路、10b…
−パルサ信号波形整形回路、11…ORゲート、21…
フリーランニングカウンタ、22…インプットキャプチ
ャ、30…点火コイル、R1、R2…リラクタ、Rref
…基準リラクタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のクランクシャフトと同期して
    回転するロータと、 ロータの一部に設けられた基準マークと、 ロータの回転方向における長さが前記基準マークと異な
    り、かつ基準マークの各エッジと自身の各エッジとの対
    向する距離が相互に異なるようにロータに設けられた少
    なくとも1つの補助マークと、 各マークのエッジを検出する手段と、 各エッジの検出タイミングに基づいて、基準マークとこ
    の直前に位置する補助マークとの距離を検出する手段
    と、 各エッジの検出タイミングに基づいて、基準マークとこ
    の直後に位置する補助マークとの距離を検出する手段
    と、 前記各距離の大小関係に基づいて逆転検知を行う手段と
    を具備したことを特徴とする内燃機関の逆転防止装置。
  2. 【請求項2】 前記エッジを検出する手段は、上死点に
    おいて前記基準マークの一方のエッジを検出できるよう
    に配置されたことを特徴とする請求項1記載の内燃機関
    の逆転防止装置。
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