JPH06329535A - シグマ受容体拮抗薬 - Google Patents

シグマ受容体拮抗薬

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JPH06329535A
JPH06329535A JP6052370A JP5237094A JPH06329535A JP H06329535 A JPH06329535 A JP H06329535A JP 6052370 A JP6052370 A JP 6052370A JP 5237094 A JP5237094 A JP 5237094A JP H06329535 A JPH06329535 A JP H06329535A
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phenylethoxy
phenyl
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methoxy
solvent
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篤郎 中里
Yoshiisa Sekiguchi
喜功 関口
Takaaki Ota
孝明 太田
Yutaka Kawashima
豊 川島
Katsuo Hatayama
勝男 畑山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 親和性および特異性がともに優れたシグマ受
容体拮抗薬を提供すること。 【構成】 式 【化1】 (式中、X1はハロゲン原子、水酸基または炭素原子数
1〜5のアルコキシ基を示し、X2は水素原子、ハロゲ
ン原子または炭素原子数1〜5のアルコキシ基を示し、
1またはR2は同一または異なって炭素原子数1〜7の
アルキル基を示し、mおよびnは同一または異なって2
〜5の整数を示す。)で表わされるフェニルアルキルア
ミン誘導体またはその製薬学的に許容される塩を有効成
分とするシグマ受容体拮抗薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフェニルアルキルアミン
誘導体を有効成分とするシグマ受容体拮抗薬に関する。
【0002】
【従来の技術】抗精神病薬は精神分裂病治療だけでな
く、脳血管障害・老年期痴呆における問題行動(攻撃的
行為、精神興奮、徘徊、せん妄など)の治療にも用いら
れている。しかしながら、従来の抗精神病薬は副作用で
ある錐体外路障害が強く、大きな問題となっている。こ
の問題を解決するため、近年の抗精神病薬の開発は従来
の薬物の作用機作とは全く異なった側面からのアプロー
チがなされている。その一つがシグマ受容体拮抗薬であ
る。シグマ受容体は、幻覚・妄想症状などの精神異常に
関与した受容体と考えられ、この受容体に特異的親和性
を有する化合物は錐体外路障害を生ずることなく抗精神
分裂病作用を示す。
【0003】シグマ受容体拮抗薬はシグマ受容体の生物
学的研究から精神分裂病治療、脳血管障害・老年期痴呆
における問題行動の治療、神経変性疾患であるハンチン
トン病、パーキンソン病、ジルデラツーレット病などに
見られる筋緊張異変、晩発性ジスキネイジアなどの運動
障害に有効なことが示唆されている(Walker,
J.M.et al,Pharmacological
Reviews,第42巻,第355頁,1990
年)。この種の化合物として、たとえばリムカゾール
(Rimcazole)が知られているが、シグマ受容
体に対する親和性および特異性は十分ではないものの、
臨床試験においてそれなりの効果を示し(Snyde
r,S.H.et al,J.Neuropsychi
atry,第1巻,第7頁,1989年)、動物試験に
おいて幻覚症状あるいは認知機能障害を改善することも
明かとなっている(PCT.WO91/03243)。
この様にシグマ受容体は精神異常、認知障害およびこれ
の伴う運動機能に関与していると考えられ、この受容体
に特異的親和性を有する化合物は錐体外路障害を生ずる
ことなく精神疾患治療作用を示す。
【0004】更に、動物実験によりシグマ受容体拮抗薬
は記憶障害に有効なこと(Early et al.,
Brain Research,第546巻,第281
頁,1991年)、アセチルコリン神経系に影響を及ぼ
すこと(Matsuno et al.,Brain
Research,第575巻,第315頁,1992
年;Junien et al.,Eur.J.Pha
rm.,第200巻,第343頁,1991年)が示さ
れており、アルツハイマー病や脳血管障害・老年期痴呆
などの疾患に有効な薬剤となりうる可能性は極めて高
い。また、抗不安薬あるいは抗うつ薬としても有用なこ
とも示唆されている(PCT.WO90/1406
7)。
【0005】一方、シグマ受容体拮抗薬は、動物試験に
おいて間接的に脳内のNMDA受容体の機能を修飾させ
ること、脳虚血時の神経細胞死を保護する作用を有して
いること(Rao,T.S.et al,Molecu
lar Pharmacilogy,第37巻,第97
8頁,1990年)などから脳血管障害の治療薬として
も有用である。
【0006】このように、シグマ受容体拮抗薬は、精神
分裂病、脳血管障害・老年期痴呆における問題行動、不
安症、うつ症、神経変性疾患の認知機能障害および運動
機能障害、脳血管障害時の神経細胞死等の治療効果が期
待される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、親和
性および特異性がともに優れたシグマ受容体拮抗薬を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的に
鑑み鋭意検討した結果、新たに合成したフェニルアルキ
ルアミン誘導体が優れたシグマ受容体拮抗作用を有する
ことを見出し、本発明を完成した。
【0009】本発明は、式[I]
【0010】
【化2】
【0011】(式中、X1はハロゲン原子、水酸基また
は炭素原子数1〜5のアルコキシ基を示し、X2は水素
原子、ハロゲン原子または炭素原子数1〜5のアルコキ
シ基を示し、R1またはR2は同一または異なって炭素原
子数1〜7のアルキル基を示し、mおよびnは同一また
は異なって2〜5の整数を示す。)で表わされるフェニ
ルアルキルアミン誘導体またはその製薬学的に許容され
る塩を有効成分とするシグマ受容体拮抗薬である。
【0012】本発明において、ハロゲン原子とはフッ素
原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子である。ア
ルコキシ基とは炭素原子数1〜5の鎖状または分枝鎖状
のアルコキシ基であり、たとえばメトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イ
ソブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペントキシ基、
イソペントキシ基などである。このうち好ましくは、メ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基またはイソプロポ
キシ基であり、さらに好ましくはメトキシ基である。ア
ルキル基とは炭素原子数1〜7の鎖状または分枝鎖状の
アルキル基であり、たとえばメチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペ
ンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル
基、ヘプチル基、イソヘプチル基などである。このうち
好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基またはブチル基であり、さらに好ましくはプロ
ピル基である。
【0013】また、式[I]の化合物における製薬学的
に許容される塩とは、たとえば硫酸、塩酸、燐酸などの
鉱酸との塩、酢酸、シュウ酸、乳酸、酒石酸、フマール
酸、マレイン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸
などの有機酸との塩であり、好ましくは塩酸またはシュ
ウ酸との塩である。
【0014】本発明に係る好ましい化合物は、式[I]
においてX1が炭素原子数1〜3のアルコキシ基であ
り、X2が水素原子であり、R1およびR2が炭素原子数
1〜4のアルキル基であり、mおよびnが2または3で
ある請求項1記載のフェニルアルキルアミン誘導体また
はその製薬学的に許容される塩であり、これらの具体例
を列記すれば下記のとおりである。
【0015】N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メ
トキシ−3−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチ
ルアミン・シュウ酸塩 N,N−ジ−n−プロピル−3−[4−メトキシ−3−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]プロピルアミン・
シュウ酸塩 N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メトキシ−3−
(3−フェニルプロポキシ)フェニル]エチルアミン・
シュウ酸塩 N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−ヒドロキシ−3
−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・
塩酸塩 N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メトキシ−3−
[2−(4−フルオロフェニル)エトキシ]フェニル]
エチルアミン・塩酸塩 N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メトキシ−3−
[2−(3−クロロフェニル)エトキシ]フェニル]エ
チルアミン・シュウ酸塩 N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メトキシ−3−
[2−(4−メトキシフェニル)エトキシ]フェニル]
エチルアミン・シュウ酸塩 N,N−ジ−n−プロピル−2−[3−メトキシ−4−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・シ
ュウ酸塩 N,N−ジ−n−プロピル−2−[3−メトキシ−2−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・シ
ュウ酸塩 N,N−ジ−n−プロピル−3−[3−メトキシ−2−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]プロピルアミン・
シュウ酸塩 N,N−ジ−n−プロピル−2−[3−メトキシ−2−
(3−フェニルプロポキシ)フェニル]エチルアミン・
シュウ酸塩 N,N−ジ−n−プロピル−2−[5−メトキシ−2−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・塩
酸塩 N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メトキシ−2−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・シ
ュウ酸塩 N,N−ジ−n−プロピル−2−[2−メトキシ−4−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・シ
ュウ酸塩。
【0016】式[I]の化合物は、以下に示す方法によ
って製造することができる(以下の反応式中、R3は炭
素原子数1〜5のアルキル基であり、R4は炭素原子数
1〜7の直鎖または分岐鎖状のアルキル基であり、X3
は任意のハロゲン原子であり、Yは水素原子または炭素
原子数1〜5のアルコキシ基であり、R1、R2、X1
2、mおよびnは前記と同意義である。)。
【0017】[ルート1]
【0018】
【化3】
【0019】工程a:式(1)のヒドロキシベンズアル
デヒドまたはヒドロキシ安息香酸エステルと式(2)の
ハライドを相関移動触媒の存在または非存在下、および
塩基の存在下、反応に不活性な溶媒中で反応させること
により、式(3)の化合物を得る。本反応で用いられる
相関移動触媒とは、ベンジルトリエチルアンモニウムク
ロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、トリ
オクチルメチルアンモニウムクロライドなどの4級アン
モニウム塩である。塩基とは炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、フッ化カリ
ウム、水素化ナトリウムなどの無機塩基またはトリエチ
ルアミン、ピリジンなどの有機塩基である。反応に不活
性な溶媒とはN,N−ジメチルホルムアルデヒド、アセ
トニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒ
ドロフラン、ベンゼン、トルエン、メタノール、エタノ
ールなどの有機溶媒またはこれら有機溶媒と水との混合
溶媒である。反応は、室温〜150℃で3〜48時間撹
拌して行われ、好ましくは室温〜70℃で5〜24時間
撹拌して行われる。
【0020】工程b:(3)のアルデヒドまたはエステ
ルを反応に不活性な溶媒中、還元剤にて還元し、次いで
ハロゲン化剤にてハロゲン化して式(4)の化合物を得
る。還元時に用いることのできる溶媒は、テトラヒドロ
フラン、ジエチルエーテル、ベンゼン、トルエン、メタ
ノール、エタノールなどであり、還元剤とは、水素化リ
チウムアルミニウムなどのアルミニウム系還元剤、水素
化ホウ素ナトリウムなどのホウ素系還元剤などが用いら
れる。この反応は0〜100℃で1〜10時間撹拌して
行われ、好ましくは0℃〜室温で1〜5時間撹拌して行
われる。
【0021】ハロゲン化におけるハロゲン化剤として
は、塩化チオニル、オキシ塩化リン、オキシ臭化リン、
五塩化リン、濃塩酸、臭化水素酢酸溶液、ヨウ化水素酸
などが用いられ、溶媒としては無溶媒であるか、または
ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トル
エン、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホ
スホリックトリアミドなどの単独または混合溶媒が用い
られる。この反応は0〜130℃で1〜24時間撹拌し
て行われ、好ましくは室温〜100℃で2〜10時間撹
拌して行われる。
【0022】工程c:式(4)のハライドはシアノ化
し、次いで加水分解することによって、式(5)のカル
ボン酸とすることができる。本工程のシアノ化におい
て、シアノ化剤としてシアン化カリウム、シアン化ナト
リウムまたはシアン化銅が無触媒または触媒の存在下で
用いられる。ここで触媒とは18−クラウン−6などの
クラウンエーテル類、テトラブチルアンモニウムブロマ
イド、トリオクチルメチルアンモニウムクロライド、ベ
ンジルトリエチルアンモニウムクロライドなどの相関移
触媒である。溶媒としてはアセトニトリル、ベンゼン、
トルエン、クロロホルム、ジクロロメタン、テトラヒド
ロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド、アセトン、メチルエチルケトンなどを単独
または水との混合溶媒として用いられる。反応は、室温
〜150℃で3〜24時間撹拌して行われる。
【0023】加水分解は、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化カルシウムなどの塩基、または塩酸、硫
酸、酢酸などの酸によって行われる。ここで用いられる
溶媒はエタノールなどのアルコール類、ジオキサン、
1、2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、N,N−
ジメチルホルムアミドなどの有機溶媒と水の混合物であ
る。反応は、還流下5〜24時間撹拌して行われる。
【0024】工程d:次いで、式(5)のカルボン酸を
混合酸無水物とするか酸ハライドにしてそのカルボキシ
ル基を活性化した後、式(6)のアミンを反応させてア
ミド化し、更に還元して式(7)の本発明に係る化合物
を得ることができる。
【0025】上記において式(5)の化合物を混合酸無
水物とするには、塩基(トリエチルアミン、N−メチル
モルホリンなど)の存在下、式(5)の化合物とクロル
炭酸エチル、クロル炭酸イソブチル、無水酢酸、酢酸ク
ロライドなどとを溶媒中反応させる。ここで用いられる
溶媒は、テトラヒドロフラン、ジクロルメタン、N,N
−ジメチルホルムアミド、トルエン、ベンゼンなどであ
る。また、式(5)を酸ハライドとするには、式(5)
の化合物を塩化チオニル、臭化チオニルなどをベンゼ
ン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N
−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中または無溶媒で反
応させる。
【0026】還元は、還元剤として水素化リチウムアル
ミニウム、ナトリウム ビス(メトキシエトキシ)アル
ミニウムヒドリド、ボラン・テトラヒドロフラン錯体な
どが用いられ、溶媒としてテトラヒドロフラン、1,2
−ジメトキシエタン、トルエンなどが用いられる。反応
は、0〜150℃で1〜24時間撹拌して行われ、好ま
しくは室温〜80℃で2〜10時間撹拌して行われる。
【0027】[ルート2]
【0028】
【化4】
【0029】工程e:ルート1で得られた式(5)のカ
ルボン酸は、還元剤にて還元後、工程bのハロゲン化と
同様にして式(8)のハライドを得ることができる。こ
こで還元剤とは水素化リチウムアルミニウム、ナトリウ
ム ビス(メトキシエトキシ)アルミニウムヒドリド、
ボラン・テトラヒドロフラン錯体などであり、溶媒はテ
トラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、エーテ
ル、トルエン、ベンゼンなどが用いられる。反応は、0
〜70℃で1〜8時間撹拌して行われる。
【0030】工程f:式(8)のハライドは式(6)の
アミンと塩基の存在下反応させることにより、式(7)
の本発明に係る化合物を得ることができる。この反応に
おける塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムな
どの無機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチ
ルアミン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルア
ニリンなどの3級アミン、式(6)のアミンなどが用い
られ、溶媒としてはアセトニトリル、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、トルエン、ベンゼン、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルム
アミドなどが用いられる。反応は50〜150℃で5〜
48時間、好ましくは50〜100℃で8〜48時間撹
拌して行われる。
【0031】以下、式(8)のハライドを、工程cのシ
アノ化および加水分解、工程eの還元およびハロゲン化
を繰り返し、得られたハライドを工程fと同様にしてア
ミンと反応させることによって、順次炭素数(式[I]
におけるnの数)が延ばされた式[I]の本発明に係る
化合物を得ることができる。
【0032】[ルート3]
【0033】
【化5】
【0034】工程g:ルート1で得られた式(3)のア
ルデヒド(Y=H)をリンイリドと反応することによ
り、式(9)のケイ皮酸エステル化合物を得ることがで
きる。ここで用いられるリンイリドは、ジエチルホスホ
ノ酢酸エチルアニオン、トリフェニルホスホルアニリデ
ン酢酸メチルなどである。反応溶媒はテトラヒドロフラ
ン、1,2−ジメトキシエタン、ジクロロメタン、クロ
ロホルム、ベンゼン、トルエン、N,N−ジメチルホル
ムアミドなどが用いられる。反応は−78〜100℃で
1〜24時間撹拌して行われ、好ましくは−30〜50
℃で2〜15時間撹拌して行われる。
【0035】工程h:式(9)のケイ皮酸エステル化合
物は二重結合を還元し、エステルを加水分解し、式(1
0)のカルボン酸に導かれる。ここで還元とは水素添加
であり、触媒としてはパラジウム/カーボン、白金など
が用いられ、溶媒は酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、
メタノール、エタノール、ジクロロメタンなどである。
反応は0〜60℃で1〜24時間撹拌して行われ、好ま
しくは室温で1〜10時間撹拌して行われる。
【0036】加水分解は水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、塩酸、硫
酸、酢酸などを用い、メタノール、エタノール、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサンなどの有機溶媒中またはこれ
ら有機溶媒と水の混合溶媒中、1〜36時間室温〜10
0℃で撹拌し、好ましくは2〜12時間室温で撹拌して
行われる。
【0037】次いで、式(10)のカルボン酸は、工程
dと同様な操作、または工程eおよび工程fと同様な操
作により式(11)の本発明に係る化合物に導くことが
できる。
【0038】以下、式(10)のカルボン酸から、順
次、工程e、工程c、工程dおよび工程fを用い、式
[I]の化合物におけるnが任意の整数である化合物を
合成することができる。
【0039】[ルート4]
【0040】
【化6】
【0041】工程i:式(12)ベンジルオキシ化合物
を還元によりベンジル基を除去し、式(13)の化合物
を得ることができる。ここで還元とはパラジウム/カー
ボン、水酸化パラジウム/カーボンを触媒とし、エタノ
ール、メタノール、酢酸エチル、ベンゼンなどの溶媒を
用いた水素添加、ナトリウム/液体アンモニアなどを用
いたバーチ還元などである。
【0042】次いで、式(13)のフェノール化合物
は、式(2)の化合物と工程aと同様に反応することに
より式[I]の本発明に係る化合物に導くことができ
る。
【0043】[ルート5]
【0044】
【化7】
【0045】工程j:工程cの方法によって得られる式
(14)のニトリルは、還元により、式(15)で示さ
れる1級アミン誘導体に導かれる。ここでの還元は、パ
ラジウム/カーボン、二酸化白金などを触媒として、エ
タノール、酢酸エチル、ベンゼンなどを溶媒に用いた水
素添加か、または還元剤として水素化リチウムアルミニ
ウム、ナトリウム ビス(メトキシエトキシ)アルミニ
ウムヒドリド、ボラン・テトラヒドロフラン、水素化ト
リフルオロアセチルオキシほう素ナトリウムなどを用
い、溶媒にテトラヒドロフラン、エーテル、1,2−ジ
メトキシエタン、トルエン、ベンゼンなどが用いられる
還元である。反応は、0〜150℃で1〜24時間、好
ましくは室温〜80℃で2〜10時間撹拌して行われ
る。
【0046】工程k:続いて式(15)で示される1級
アミン誘導体を、塩基の存在下、式R5−X3で示される
ハライドと反応することにより式(16)で示される本
発明に係る化合物に導かれる。ここで塩基とは、ピリジ
ン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリンなどの有
機塩基、または炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水
素カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化ナトリウム、などの無機塩基などであり、溶媒はジ
クロロメタン、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラ
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、エタノールなどの
溶媒中、0〜100℃で2時間〜4日間、好ましくは室
温で1〜2日間撹拌して行われる。
【0047】
【発明の効果】本発明に係る式[I]の化合物は、シグ
マ受容体拮抗作用が優れ、精神分裂病、うつ症、不安症
および脳血管障害・老年期問題行動の治療、神経変性疾
患であるアルツハイマ−病,パ−キンソン病,ハンチン
トン病等の認知機能障害および運動機能障害に有効であ
る。
【0048】式[I]の化合物の投与方法としては非経
口投与、経口投与が挙げられる。その投与剤形である
が、非経口投与の場合は注射剤であり、経口投与の場合
には錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、シロップ剤、懸
濁剤から選ばれるいずれか一つの剤形である。これらの
投与剤形は、患者の症状、年齢および治療の目的に応じ
て適宜選択することができる。各種剤形の製剤の製造に
おいては、常用の賦形剤(例えば、結晶セルロース、デ
ンプン、乳糖、マンニトールなど)、結合剤(例えば、
ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン
など)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、
タルクなど)、崩壊剤(例えば、カルボキシメチルセル
ロースカルシウムなど)などを用いることができ、通常
の製造法(例えば、第12改正日本薬局方に規定する方
法)を用いることができる。
【0049】フェニルアルキルアミン誘導体の投与量
は、成人を治療する場合で0.01〜100mg(経口
投与、非経口投与のとき)であり、これを1日2〜3回
に分けて投与する。この投与量は、患者の年齢、体重お
よび症状によって適宜増減することができる。
【0050】以下、試験例を挙げて式[I]の化合物の
シグマ受容体拮抗作用を説明する。 試験例1 [レセプター結合実験]動物はウィスター系雄性ラット
を用いた。[3H]標識リガンドとしてシグマレセプタ
ーには(+)[3H]3−PPP[3−(3−ヒドロキ
シフェニル)−N−n−プロピルピペリジン]、D2
セプターには(−)[3H]スルピリドをそれぞれ用い
た。[3H]標識リガンドを用いた結合反応は、それぞ
れMolecular Pharmacology 、
第32巻、第772頁(1987年)、 Journa
l of Pharmacy and Pharmac
ology、第32巻、第820頁(1987年)に記
載された以下(1)〜(2)の方法で行った。
【0051】(1)(+)[3H]3−PPP結合:ラ
ット全脳より得た膜標品、(+)[3H]3−PPPお
よび被験薬を、50mMトリス塩酸緩衝液(pH8.
0)中、21℃で90分間反応させた。
【0052】(2)(−)[3H]スルピリド結合:ラ
ット線条体より得た膜標品、(−)[3H]スルピリド
および被験薬を、50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.
7)中、37℃で10分間反応させた。各々反応終了
後、ガラスフィルター(GF/B)に吸引濾過し、濾紙
の放射能を液体シンチレーションスペクトロメーターに
て測定した。10μM(+)3−PPP、10μM
(−)チアプリド存在下で反応させたときの結合を、そ
れぞれ(+)[3H]3−PPP、(−)[3H]スルピ
リドの非特異的結合とし、総結合と非特異的結合との差
を特異的結合とした。一定濃度の[3H]標識リガンド
と濃度を変えた被験薬を上記(1)〜(2)の条件で反
応させることで抑制曲線を得、この抑制曲線からそれぞ
れの結合を50%抑制する被験薬の濃度(IC50)求
め、結果を表1に示した。
【0053】
【表1】
【0054】(注1) A;N,N−ジ−n−プロピル−2−[5−クロロ−2
−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・
シュウ酸塩 B;N,N−ジ−n−プロピル−3−[5−クロロ−2
−(2−フェニルエトキシ)フェニル]プロピルアミン
・シュウ酸塩 C;N,N−ジ−n−プロピル−4−[5−クロロ−2
−(2−フェニルエトキシ)フェニル]ブチルアミン・
シュウ酸塩 D;N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−クロロ−2
−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・
塩酸塩 E;N,N−ジ−n−プロピル−2−[5−ブロモ−2
−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・
シュウ酸塩 F;N,N−ジ−n−プロピル−3−[5−ブロモ−2
−(2−フェニルエトキシ)フェニル]プロピルアミン
・シュウ酸塩 G;N,N−ジ−n−プロピル−2−[5−フルオロ−
2−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン
・塩酸塩 H;N,N−ジ−n−プロピル−2−[3−フルオロ−
2−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン
・シュウ酸塩 I;N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メトキシ−
3−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン
・シュウ酸塩 J;N,N−ジ−n−プロピル−3−[4−メトキシ−
3−(2−フェニルエトキシ)フェニル]プロピルアミ
ン・シュウ酸塩 K;N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メトキシ−
3−(3−フェニルプロポキシ)フェニル]エチルアミ
ン・シュウ酸塩 L;N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−ヒドロキシ
−3−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミ
ン・塩酸塩 M;N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メトキシ−
3−[2−(4−フルオロフェニル)エトキシ]フェニ
ル]エチルアミン・塩酸塩 N;N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メトキシ−
3−[2−(3−クロロフェニル)エトキシ]フェニ
ル]エチルアミン・シュウ酸塩 O;N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メトキシ−
3−[2−(4−メトキシフェニル)エトキシ]フェニ
ル]エチルアミン・シュウ酸塩 P;N,N−ジ−n−プロピル−2−[3−メトキシ−
4−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン
・シュウ酸塩 Q;N,N−ジ−n−プロピル−2−[3−メトキシ−
2−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン
・シュウ酸塩 R;N,N−ジ−n−プロピル−3−[3−メトキシ−
2−(2−フェニルエトキシ)フェニル]プロピルアミ
ン・シュウ酸塩 S;N,N−ジ−n−プロピル−2−[3−メトキシ−
2−(3−フェニルプロポキシ)フェニル]エチルアミ
ン・シュウ酸塩 T;N,N−ジ−n−プロピル−2−[5−メトキシ−
2−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン
・塩酸塩 U;N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メトキシ−
2−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン
・シュウ酸塩 V;N,N−ジ−n−プロピル−2−[2−メトキシ−
4−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン
・シュウ酸塩。
【0055】(注2)リムカゾールの値は、Europ
ean Journal of Pharmacolog
y,第155巻,第345頁(1988年)に記載され
た値を引用した。また、D2レセプターの値は、[3H]
スペピロン結合に対する値で示されている。
【0056】試験例2 [(+)SKF10047誘発異常行動に対する拮抗作
用の検討] (1)薬物用量 本発明に係る化合物I、JおよびQは、それぞれ0.0
01、0.01、0.1mg/kgを経口投与した。調
製は10mgの各被験薬を1mlのジメチルスルホキシ
ドに溶解し、生理食塩水で希釈し0.1mg/kgに
し、この溶液を用い更に0.01および0.001mg
/kgに生理食塩水で希釈し、調製物とした(マウス1
0gあたり0.1mlを投与)。本発明に係る化合物A
およびリムカゾールは、それぞれ0.03、0.1、
0.3、1.0、3.0、10.0mg/kgを経口投
与した。調製は5%アラビアゴム溶液に懸濁した。
(+)SKF10047は30mg/kgを経口投与し
た。調製は生理食塩水に溶解した。
【0057】(2)実験方法 動物はICR系雄性マウス(日本チャールズリバー)の
4〜5週齢のものを使用した。動物は1群10匹とし
た。動物を1匹ずつ透明のアクリル製ケージ(縦×横×
高さ:24×17.5×12cm)に入れ、充分環境馴
化させた。被験薬の調製物を投与し、35分後に(+)
SKF10047を投与し、その10分後から5分毎に
40分間常同行動のスコア(表2に記載)を評価し、E
25値(mg/kg)を求め、結果を表3に示した。
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】(注1) A;N,N−ジ−n−プロピル−2−[5−クロロ−2
−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・
シュウ酸塩 I;N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メトキシ−
3−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン
・シュウ酸塩 J;N,N−ジ−n−プロピル−3−[4−メトキシ−
3−(2−フェニルエトキシ)フェニル]プロピルアミ
ン・シュウ酸塩 Q;N,N−ジ−n−プロピル−2−[3−メトキシ−
2−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン
・シュウ酸塩 (注2)リムカゾールはアルドリッチ社製を使用した。
【0061】
【実施例】以下、製造例および実施例を挙げて本発明を
詳細に説明する。 製造例1 5−ブロモ−2−(2−フェニルエトキシ)ベンズアル
デヒドの製造 5−ブロモサリチルアルデヒド66.02gをN,N−
ジメチルホルムアミド260mlに溶解し、無水炭酸カ
リウム113.35gと(2−ブロモエチル)ベンゼン
111.71mlを加え、室温下38時間攪拌した。溶
媒を減圧留去後、残渣に酢酸エチルと水を加え分液し、
有機層を分取した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
し溶媒を減圧留去した後イソプロパノールから再結晶
し、5−ブロモ−2−(2−フェニルエトキシ)ベンズ
アルデヒド82.62gを得た。 m.p. 79〜80℃。
【0062】対応する出発物質を用い、上記と同様にし
て、以下の化合物を得た。 3−フルオロ−2−(2−フェニルエトキシ)ベンズア
ルデヒド NMR(CDCl3) δ(ppm);3.13(2
H,t,J=6.8Hz),4.50(2H,dt,J
=1.9,6.8Hz),7.06(1H,m),7.
21〜7.37(6H,m),7.57(1H,m),
10.12(1H,d,J=0.9Hz) MS m/e;(M+)224。
【0063】3−メトキシ−2−(2−フェニルエトキ
シ)ベンズアルデヒド NMR(DMSO) δ(ppm);3.05(2H,
t,J=7.5Hz),3.87(3H,s),4.3
8(2H,t,J=7.5Hz) 7.12〜7.39(8H,m),9.99(1H,
s) MS m/e;256(M+)。
【0064】5−メトキシ−2−(2−フェニルエトキ
シ)ベンズアルデヒド NMR(CDCl3) δ(ppm);3.13(2
H,t,J=6.7Hz),3.79(3H,s),
4.26(2H,t,J=6.7Hz),6.91(1
H,d,J=9.2Hz),7.10(1H,dd,J
=3.3,9.2Hz),7.20〜7.38(6H,
m),10.39(1H,s) MS m/e;256(M+)。 4−メトキシ−2−(2−フェニルエトキシ)ベンズア
ルデヒド NMR(CDCl3) δ(ppm);3.15(2
H,t,J=6.7Hz),3.84(3H,s),
4.26(2H,t,J=6.7Hz),6.41(1
H,d,J=2.2Hz),6.53(1H,dd,J
=2.2,8.7Hz),7.21〜7.38(5H,
m),7.80(1H,d,J=8.7Hz),10.
28(1H,s) MS m/e;256(M+)。
【0065】2−メトキシ−4−(2−フェニルエトキ
シ)ベンズアルデヒド NMR(CDCl3) δ(ppm);3.12(2
H,t,J=7.0Hz),3.88(3H,s),
4.24(2H,t,J=7.0Hz),6.43(1
H,d,J=2.2Hz),6.53(1H,dd,J
=2.2,8.7Hz) 7.22〜7.39(5H,m),7.79(1H,
d,J=8.7Hz),10.28(1H,s) MS m/e;256(M+)。
【0066】4−メトキシ−3−(2−フェニルエトキ
シ)ベンズアルデヒド NMR(CDCl3) δ(ppm);3.18(2
H,t,J=7.5Hz),3.95(3H,s),
4.28(2H,t,J=7.5Hz),6.96(1
H,d,J=8.5Hz),7.18〜7.35(5
H,m),7.40(1H,d,J=1.5Hz),
7.45(1H,dd,J=1.5,8.5Hz),
9.83(1H,s) MS m/e;256(M+)。
【0067】3−メトキシ−4−(2−フェニルエトキ
シ)ベンズアルデヒド NMR(CDCl3) δ(ppm);3.20(2
H,t,J=7.5Hz),3.94(3H,s),
4.30(2H,t,J=7.5Hz),6.96(1
H,d,J=8.7Hz),7.21〜7.38(5
H,m),7.40〜7.45(2H,m),9.86
(1H,s) MS m/e;256(M+) 4−ベンジルオキシ−3−(2−フェニルエトキシ)ベ
ンズアルデヒド m.p. 71〜72.5℃(イソプロピルエーテルよ
り再結晶)。
【0068】製造例2 5−クロロ−2−(2−フェニルエトキシ)ベンズアル
デヒドの製造 5−クロロサリチルアルデヒド5gをアセトニトリル3
00mlに溶解し、フッ化カリウム/アルミナ(中性)
(2:3)41.48gと(2−ブロモエチル)ベンゼ
ン17.45mlを加え、室温下63時間攪拌した。フ
ッ化カリウム/アルミナを吸引濾過にて除き、溶媒を減
圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクラマトグラフィ
ー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1)
により精製後、イソプロピルエーテルから再結晶し、5
−クロロ−2−(2−フェニルエトキシ)ベンズアルデ
ヒド5.58gを得た。 m.p. 73〜74℃。
【0069】製造例3 5−フルオロ−2−(2−フェニルエトキシ)ベンジル
アルコールの製造 5−フルオロサリチル酸4.99gのメタノール30m
l溶液に濃硫酸2mlを加え、18時間加熱還流した。
反応液を氷冷後、析出した結晶を濾取し、冷メタノール
で充分洗浄した。結晶を乾燥後、N,N−ジメチルホル
ムアミド50mlに溶解し、(2−ブロモエチル)ベン
ゼン16.54ml、無水炭酸カリウム16.73gを
加え、室温で1日間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、
水に注ぎ、酢酸エチル抽出し、有機層は水、飽和食塩水
で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム乾燥、濾過、溶媒
を減圧下留去した。残渣をテトラヒドロフラン50ml
に溶解し、氷冷下水素化リチウムアルミニウム1.15
gを少量ずつ加えた。更に氷冷下1時間撹拌後、水素の
発生がなくなるまで飽和硫酸ナトリウム水溶液を滴下し
た。析出した固形物を濾別後濾液を減圧留去し、残渣を
シリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサ
ン−アセトン=20:1〜10:1)に付し、5−フル
オロ−2−(2−フェニルエトキシ)ベンジルアルコー
ル7.07gを得た。
【0070】NMR(CDCl3) δ(ppm);
2.20(1H,t,J=6.3Hz,exchangeable w
ith D2O),3.08(2H,t,J=6.8Hz),
4.18(2H,t,J=6.8Hz),4.53(2
H,d,J=6.3Hz),6.75(1H,dd,J
=5.0,10.0Hz),6.83〜7.00(2
H,m),7.19〜7.38(5H,m) MS m/e;246(M+)。
【0071】対応する出発物質を用い、上記と同様にし
て、以下の化合物を得た。 4−クロロ−2−(2−フェニルエトキシ)ベンジルア
ルコール NMR(CDCl3) δ(ppm);2.03(1
H,t,J=7.0Hz,exchangeable with D2O),
3.11(2H,t,J=7.0Hz),4.21(2
H,t,J=7.0Hz),4.53(2H,d,J=
7.0Hz),6.83(1H,d,J=1.5H
z),6.89(1H,dd,J=1.5,9.5H
z),7.15(1H,d,J=9.5Hz),7.2
0〜7.40(5H,m) MS m/e;264(M++2),262(M+)。
【0072】製造例4 5−ブロモ−2−(2−フェニルエトキシ)フェニル酢
酸の製造 水素化リチウムアルミニウム0.249gのテトラヒド
ロフランの懸濁溶液に、氷冷下攪拌しながら上記で得た
5−ブロモ−2−(2−フェニルエトキシ)ベンズアル
デヒド1.67gのテトラヒドロフラン溶液20mlを
ゆっくり加え、更に2時間攪拌した。反応混合物に飽和
硫酸ナトリウム溶液を攪拌しながら加え、ガスの発生の
終了後反応混合液を硫酸マグネシウムで乾燥し、吸引濾
過後、濾液を減圧留去した。残渣をテトラヒドロフラン
10mlおよびヘキサメチルホスホリックトリアミド2
mlに溶解し、塩化チオニル0.48mlを加え、室温
で20時間攪拌した。溶媒を減圧留去後、残渣を酢酸エ
チルに溶解し、水、飽和重ソウ水で順次洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をア
セトニトリル15mlに溶解し、シアン化カリウム0.
582gと18−クラウン−6−エーテル0.123g
を加え、室温で18時間撹拌した。反応液に酢酸エチル
を加え、水、飽和重ソウ水で順次洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後減圧留去した。残渣にエタノール30m
lと6規定水酸化ナトリウム水溶液10mlを加え、5
時間加熱還流した後、溶媒を減圧留去した。残渣を水に
溶解し、エーテルで洗浄後、濃塩酸で酸性にし酢酸エチ
ルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を留去
し、5−ブロモ−2−(2−フェニルエトキシ)フェニ
ル酢酸1.47gを得た。
【0073】NMR(DMSO) δ(ppm);2.
99(2H,t,J=7.5Hz),3.47(2H,
s),4.25(2H,t,J=7.5Hz),6.9
3(1H,d,J=10.0Hz),7.13〜7.4
1(7H,m),12.20(1H,brs,exchange
able with D2O) MS m/e;336(M++2),274(M+)。
【0074】製造例1〜2で得られた化合物を製造例4
と同様に処理して、下記の化合物を得た。 5−クロル−2−(2−フェニルエトキシ)フェニル酢
酸 NMR(DMSO) δ(ppm);2.99(2H,
t,J=7.0Hz),3.48(2H,s),4.1
5(2H,t,J=7.0Hz),6.99(1H,
d,J=10.0Hz),7.15〜7.40(7H,
m),10.30(1H,brs,exchangeable with
D2O) MS m/e;292(M++2),290(M+)。
【0075】3−フルオロ−2−(2−フェニルエトキ
シ)フェニル酢酸 m.p. 74〜75℃ (水酸化ナトリウム水溶液を塩酸酸性にすることにより
晶析) 3−メトキシ−2−(2−フェニルエトキシ)フェニル
酢酸 m.p. 88〜89℃ (水酸化ナトリウム水溶液を塩酸酸性にすることにより
晶析) 5−メトキシ−2−(2−フェニルエトキシ)フェニル
酢酸 m.p. 56.5〜57.5℃ (水酸化ナトリウム水溶液を塩酸酸性にすることにより
晶析) 4−メトキシ−2−(2−フェニルエトキシ)フェニル
酢酸 m.p. 107〜108℃ (水酸化ナトリウム水溶液を塩酸酸性にすることにより
晶析) 2−メトキシ−4−(2−フェニルエトキシ)フェニル
酢酸 NMR(CDCl3) δ(ppm);3.10(2
H,t,J=6.8Hz),3.59(2H,s),
3.79(3H,s),4.17(2H,t,J=6.
8Hz),6.42〜6.47(2H,m),7.06
(1H,d,J=9.5Hz),7.18〜7.37
(5H,m), MS m/e;286(M+) 4−メトキシ−3−(2−フェニルエトキシ)フェニル
酢酸 m.p. 88〜89℃ (水酸化ナトリウム水溶液を塩酸酸性にすることにより
晶析) 3−メトキシ−4−(2−フェニルエトキシ)フェニル
酢酸 m.p. 97〜100℃ (水酸化ナトリウム水溶液を塩酸酸性にすることにより
晶析) 4−ベンジルオキシ−3−(2−フェニルエトキシ)フ
ェニル酢酸 m.p. 110〜112℃ (水酸化ナトリウム水溶液を塩酸酸性にすることにより
晶析)。
【0076】以下、ベンジルアルコール(製造例3に記
載)を原料にして、クロル化から同様に行い、下記の化
合物を得た。 5−フルオロ−2−(2−フェニルエトキシ)フェニル
酢酸 m.p. 99〜101℃ (水酸化ナトリウム水溶液を塩酸酸性にすることにより
晶析) 4−クロロ−2−(2−フェニルエトキシ)フェニル酢
酸 m.p. 102.5〜104.5℃ (水酸化ナトリウム水溶液を塩酸酸性にすることにより
晶析)。
【0077】製造例5 3−[5−ブロモ−2−(2−フェニルエトキシ)フェ
ニル]プロピオン酸の製造 窒素気流下、ジエチルホスホノ酢酸エチル9.1mlを
テトラヒドロフラン60mlに溶解し、氷冷下テトラヒ
ドロフラン30mlに溶解したカリウム−t−ブトキシ
ド3.875gを加え、40分間撹拌した。反応混合物
に5−ブロモ−2−(2−フェニルエトキシ)ベンズア
ルデヒド7gのテトラヒドロフラン20ml溶液を加
え、室温にもどしながら18時間撹拌した。反応混合物
に飽和重ソウ水を加え減圧留去後、残渣を酢酸エチルに
溶解し、飽和重ソウ水、水で順次洗浄後、有機層を無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。生成物
は精製せずに次の反応に使用した。上記生成物を酢酸エ
チル30mlに溶解し、二酸化白金0.55gを加え、
水素気流下室温で36時間撹拌した。二酸化白金をセラ
イト濾過後、濾液を減圧留去した。残渣に6規定水酸化
ナトリウム水溶液40ml、メタノール50mlおよび
ジオキサン50mlを加え、3時間撹拌した。溶媒を減
圧留去後、残渣を水に溶解し、濃塩酸で酸性にし、酢酸
エチルで抽出することにより、油状の3−[5−ブロモ
−2−(2−フェニルエトキシ)フェニル]プロピオン
酸2.88gを得た。
【0078】NMR(DMSO) δ(ppm);2.
35(2H,t,J=7.5Hz),2.70(2H,
t,J=7.5Hz),3.03(2H,t,J=6.
3Hz),4.18(2H,t,J=6.3Hz),
6.88〜7.38(8H,m),12.09(1H,
brs,exchangeable with D2O) MS m/e;350(M++2),348(M+)。
【0079】5−ブロモ−2−(2−フェニルエトキ
シ)ベンズアルデヒドの代わりに3−メトキシ−2−
(2−フェニルエトキシ)ベンズアルデヒドまたは4−
メトキシ−3−(2−フェニルエトキシ)ベンズアルデ
ヒドを用い、上記と同様にして、以下の化合物を得た。 3−[3−メトキシ−2−(2−フェニルエトキシ)フ
ェニル]プロピオン酸 NMR(DMSO) δ(ppm);2.35(2H,
t,J=7.5Hz),2.67(2H,t,J=7.
5Hz),3.00(2H,t,J=6.3Hz),
3.75(3H,s) 4.13(2H,t,J=6.3Hz),6.71〜
6.98(3H,m),7.17〜7.25(5H,
m),12.04(1H,brs,exchangeable with
2O) MS m/e;300(M+) 3−[4−メトキシ−3−(2−フェニルエトキシ)フ
ェニル]プロピオン酸m.p. 77.5〜78.5℃
(n−ヘキサン−トルエンより再結晶)。
【0080】製造例6 N,N−ジ−n−プロピル−2−[3−メトキシ−2−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・塩
酸塩の製造 3−メトキシ−2−(2−フェニルエトキシ)フェニル
酢酸1.53gのトルエン7.5ml中に塩化チオニル
0.8mlを加え、90℃で3時間撹拌した。反応液を
減圧下濃縮し、再びトルエン10mlを加え、氷冷下撹
拌しながらジ−n−プロピルアミン1.70gを滴下
し、更に室温で一夜撹拌した。反応液は水、希塩酸、飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄
後、無水硫酸マグネシウム乾燥、濾過、溶媒を減圧下留
去した。水素化リチウムアルミニウム0.42gのテト
ラヒドロフラン10mlの懸濁溶液に、上記残渣のテト
ラヒドロフラン3ml溶液を、室温撹拌下滴下した。更
に撹拌下3時間加熱還流後、氷冷下、水素の発生がなく
なるまで飽和硫酸ナトリウム水溶液を滴下した。析出し
た固形物を濾別後濾液を減圧留去し、残渣はシリカゲル
クロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン−酢酸エ
チル=3:1)に付した。目的のフラクションは減圧下
溶媒を留去し、残渣をエタノールに溶解し、4N塩化水
素/酢酸エチル溶液を加え、減圧下溶媒を留去後、酢酸
エチル−イソプロピルエーテルにて再結晶し、N,N−
ジ−n−プロピル−2−[3−メトキシ−2−(2−フ
ェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・塩酸塩1.
15gを得た。 m.p. 105〜107℃。
【0081】対応する出発物質を用い、上記と同様にし
て、以下の化合物を得た(シュウ酸塩の場合は、4N塩
化水素/酢酸エチル溶液に代えてシュウ酸を用い
た。)。 N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メトキシ−3−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・シ
ュウ酸塩の製造 m.p. 80〜81℃(エーテルより再結晶) N,N−ジ−n−プロピル−2−[3−メトキシ−2−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・シ
ュウ酸塩の製造 m.p. 135〜137℃(エタノールより再結晶) N,N−ジ−n−プロピル−2−[5−メトキシ−2−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・塩
酸塩 m.p. 92〜93℃(酢酸エチルより再結晶) N,N−ジ−n−プロピル−2−[3−メトキシ−4−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・シ
ュウ酸塩 m.p. 108〜110℃(イソプロパノールより再
結晶) N,N−ジ−n−プロピル−2−[2−メトキシ−4−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・シ
ュウ酸塩 m.p. 132〜133℃(酢酸エチルより再結晶) N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メトキシ−2−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・シ
ュウ酸塩 m.p. 137〜138℃(イソプロパノールより再
結晶) N,N−ジ−n−プロピル−3−[4−メトキシ−3−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]プロピルアミン・
塩酸塩 m.p. 83〜84℃(酢酸エチルより再結晶) N,N−ジ−n−プロピル−3−[4−メトキシ−3−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]プロピルアミン・
シュウ酸塩 m.p. 104〜105℃(酢酸エチルより再結晶) N,N−ジ−n−プロピル−3−[3−メトキシ−2−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]プロピルアミン・
シュウ酸塩 m.p. 114〜115℃(酢酸エチルより再結晶) N,N−ジ−n−プロピル−2−[3−ベンジルオキシ
−4−メトキシフェニル]エチルアミン・シュウ酸塩 m.p. 126〜127℃(エタノールより再結晶) N,N−ジ−n−プロピル−2−[2−ベンジルオキシ
−3−メトキシフェニル]エチルアミン・シュウ酸塩 m.p. 124〜126℃(エタノールより再結晶) N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−ベンジルオキシ
−3−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミ
ン・塩酸塩 m.p. 96〜98℃(酢酸エチルより再結晶)。
【0082】製造例7 N,N−ジ−n−プロピル−2−[5−ブロモ−2−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・シ
ュウ酸塩の製造 水素化リチウムアルミニウム0.184gにテトラヒド
ロフラン10mlを加え、氷冷下5−ブロモ−2−(2
−フェニルエトキシ)フェニル酢酸1.47gを含むテ
トラヒドロフラン溶液15mlを加え、2時間撹拌し
た。反応混合物に飽和硫酸ナトリウム水を撹拌しながら
加え、ガスの発生の終了後反応混合液を硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、吸引濾過後、濾液を減圧留去した。残渣を
テトラヒドロフラン10mlとヘキサメチルホスホリッ
クトリアミド2mlに溶解し、塩化チオニル0.48m
lを加え、室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧留去後酢
酸エチルに溶解し、水、飽和重ソウ水で順次洗浄後硫酸
ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣にジ−
n−プロピルアミン11.3mlを加え、26時間加熱
還流した。溶媒を減圧留去し、残渣を酢酸エチルに溶解
し、1規定水酸化ナトリウム水溶液、水で順次洗浄後硫
酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘ
キサン−酢酸エチル=5:1)により精製後、得られた
油状物質にシュウ酸0.045gを加え、イソプロパノ
ールから再結晶し、N,N−ジ−プロピル−2−[5−
ブロモ−2−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチ
ルアミン・シュウ酸塩200mgを得た。 m.p. 160〜161℃。
【0083】対応する出発物質を用い、上記と同様にし
て、以下の化合物を得た。 N,N−ジ−プロピル−2−(2−ベンジルオキシ−5
−クロロフェニル)エチルアミン・シュウ酸塩 m.p. 161.5〜163℃(エタノールより再結
晶)。
【0084】製造例8 N,N−ジ−n−プロピル−3−[5−ブロモ−2−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]プロピルアミン・
シュウ酸塩の製造 3−[5−ブロモ−2−(2−フェニルエトキシ)フェ
ニル]プロピオン酸1.216gをベンゼン20mlに
溶解し、塩化チオニル1.2mlを加え20分加熱還流
した。溶媒を減圧留去後、残渣をベンゼン10mlに溶
解し、ジ−n−プロピルアミン3mlを加え、2時間撹
拌した。溶媒を減圧留去後、残渣を1規定塩酸、1規定
水酸化ナトリウム水溶液、水で順次洗浄し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥後溶媒を減圧留去した。上記残渣をテトラヒ
ドロフラン20mlに溶解し、ボラン・テトラヒドロフ
ラン錯塩1Mテトラヒドロフラン溶液9.2mlを加
え、3時間加熱還流した。冷却後メタノール10mlを
加え、溶媒を減圧留去し、残渣に濃塩酸40mlを加
え、1時間加熱還流した。反応液を6規定水酸化ナトリ
ウム水溶液で中和し、酢酸エチル抽出し、硫酸ナトリウ
ムで乾燥後溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン−酢酸
エチル=10:1)によって精製後、シュウ酸118m
gを加え、酢酸エチルから再結晶し、N,N−ジ−n−
プロピル−3−[5−ブロモ−2−(2−フェニルエト
キシ)フェニル]プロピルアミン・シュウ酸塩516m
gを得た。 m.p. 104〜105℃。
【0085】3−[5−ブロモ−2−(2−フェニルエ
トキシ)フェニル]プロピオン酸の代わりに対応する出
発物質を用い、上記と同様にして、以下の化合物を得た
(塩酸塩の場合は、シュウ酸に代えて4N塩化水素/酢
酸エチル溶液または濃塩酸を用いた。)。
【0086】N,N−ジ−n−プロピル−2−[5−フ
ルオロ−2−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチ
ルアミン・塩酸塩 m.p. 85〜86℃(トルエンより再結晶) N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−クロロ−2−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・塩
酸塩 m.p. 93〜94℃(酢酸エチルより再結晶) N,N−ジ−n−プロピル−2−[3−フルオロ−2−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・シ
ュウ酸塩 m.p. 137〜138℃(エタノールより再結
晶)。
【0087】製造例9 N,N−ジ−n−プロピル−3−[5−クロロ−2−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]プロピルアミン・
シュウ酸塩の製造 (1)3−[5−クロロ−2−(2−フェニルエトキ
シ)フェニル]プロパノールの製造 アルゴン気流中、ジエチルホスホノ酢酸エチル8.36
gのテトラヒドロフラン100ml溶液に、氷冷下でカ
リウム t−ブトキシド3.49gを加え、同温で1時
間撹拌した。次いで反応溶液に氷冷下5−クロロ−2−
(2−フェニルエトキシ)ベンズアルデヒド5.40g
のテトラヒドロフラン30ml溶液を滴下し、同温で1
時間撹拌した後、室温で19時間撹拌した。飽和重ソウ
水30mlを加えた後、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒留去し、粗5−クロ
ロ−2−(2−フェニルエトキシ)ケイ皮酸エチル1
1.56gを得た。この化合物はこれ以上精製せずに次
の反応に使用した。粗5−クロロ−2−(2−フェニル
エトキシ)ケイ皮酸エチル11.39gの酢酸エチル8
0ml溶液に二酸化白金570mgを懸濁させ、水素気
流中室温で4.5時間撹拌した。セライト濾過後、減圧
下留去し、粗3−[5−クロロ−2−(2−フェニルエ
トキシ)フェニル]プロピオン酸エチル10.76gを
得た。この化合物はこれ以上精製せずに次の反応に使用
した。
【0088】粗3−[5−クロロ−2−(2−フェニル
エトキシ)フェニル]プロピオン酸エチル10.76g
のテトラヒドロフラン100ml溶液に水素化リチウム
アルミニウム1.84gを氷冷下で加え、同温で1時間
撹拌した。水素が発生しなくなるまで25%アンモニア
水を加え、セライトおよび無水硫酸マグネシウム濾過
後、減圧下溶媒留去し、得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル−n−ヘ
キサン=1:9)に付し、3−[5−クロロ−2−(2
−フェニルエトキシ)フェニル]プロパノール3.31
gを得た。
【0089】NMR(CDCl3) δ(ppm);
1.59〜1.82(2H,m) 1.67(1H,brs,exchangeable with D2O),
2.60(2H,t,J=7.5Hz),3.09(2
H,t,J=6.5Hz),3.55(2H,t,J=
6.0Hz),4.17(2H,t,J=6.5H
z),6.74(1H,d,J=10.0Hz),7.
02〜7.15(2H,m),7.20〜7.40(5
H,m) MS m/e;292(M++2),290(M+)。
【0090】(2)N,N−ジ−n−プロピル−3−
[5−クロロ−2−(2−フェニルエトキシ)フェニ
ル]プロピルアミン・シュウ酸塩の製造 3−[5−クロロ−2−(2−フェニルエトキシ)フェ
ニル]プロパノール3.24gおよびヘキサメチルホス
ホリックトリアミド5mlのテトラヒドロフラン25m
l溶液に、氷冷下塩化チオニル1.22mlを加え、室
温で2時間撹拌した。反応溶液を水(100ml)にあ
け、酢酸エチルで抽出後、水で2回、飽和重ソウ水で4
回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶
媒留去後、粗4−クロロ−2−(3−クロロプロピル)
−1−(2−フェニルエトキシ)ベンゼン3.21gを
得た。この化合物はこれ以上精製せずに次の反応に使用
した。
【0091】粗4−クロロ−2−(3−クロロプロピ
ル)−1−(2−フェニルエトキシ)ベンゼン604m
gにジプロピルアミン5mlを加え、120℃で39時
間撹拌した。塩化メチレンで希釈後、飽和重ソウ水、飽
和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。減圧下溶媒留去後、得られた残渣をシルカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル−n−ヘ
キサン=1:5)に付し、N,N−ジ−n−プロピル−
3−[5−クロロ−2−(2−フェニルエトキシ)フェ
ニル]プロピルアミン0.50gを得た。
【0092】N,N−ジ−n−プロピル−3−[5−ク
ロロ−2−(2−フェニルエトキシ)フェニル]プロピ
ルアミン0.50gのエタノール10ml溶液にシュウ
酸120mgのエタノール5ml溶液を加え、減圧下溶
媒留去し、得られた結晶を酢酸エチルを用いて再結晶
し、N,N−ジ−n−プロピル−3−[5−クロロ−2
−(2−フェニルエトキシ)フェニル]プロピルアミン
・シュウ酸塩380mgを得た。 m.p. 100〜102℃。
【0093】製造例10 N,N−ジ−n−プロピル−4−[5−クロロ−2−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]ブチルアミン・シ
ュウ酸塩の製造 (1)4−[5−クロロ−2−(2−フェニルエトキ
シ)フェニル]ブタノールの製造 粗4−クロロ−2−(3−クロロプロピル)−1−(2
−フェニルエトキシ)ベンゼン1.62gのアセトニト
リル20ml溶液にシアン化カリウム681mgおよび
18−クラウン−6 138mgを加え、11時間加熱
還流した。冷後、減圧下溶媒留去し、得られた残留物に
酢酸エチルおよび水を加え、酢酸エチル層を分取した。
水および飽和重ソウ水で3回洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、減圧下溶媒留去し、粗4−[5−クロロ
−2−(2−フェニルエトキシ)フェニル]ブチロニト
リル1.55gを得た。この化合物はこれ以上精製せず
に次の反応に使用した。
【0094】粗4−[5−クロロ−2−(2−フェニル
エトキシ)フェニル]ブチロニトリル1.53gのエタ
ノール15ml溶液に20%(w/v)水酸化カリウム
水溶液15mlを加え、17時間加熱還流した。減圧下
エタノールを留去後、濃塩酸を反応液が酸性になるまで
滴下し、酢酸エチルで抽出した。無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、減圧下溶媒留去し、粗4−[5−クロロ−2
−(2−フェニルエトキシ)フェニル]酪酸1.41g
を得た。この化合物は、これ以上精製せずに次の反応に
使用した。
【0095】粗4−[5−クロロ−2−(2−フェニル
エトキシ)フェニル]酪酸1.38gのテトラヒドロフ
ラン20ml溶液に氷冷下水素化リチウムアルミニウム
246mgを加え、同温で30分間撹拌した。水素が発
生しなくなるまで25%アンモニア水を加え、セライト
および無水硫酸マグネシウム濾過後、減圧下溶媒留去し
た。得られた残渣をシルカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒;酢酸エチル−n−ヘキサン=1:8)に
付し、4−[5−クロロ−2−(2−フェニルエトキ
シ)フェニル]ブタノール0.86gを得た。
【0096】NMR(CDCl3) δ(ppm);
1.40(1H,s,exchangeable with D2O),
1.47〜1.68(4H,m),2.54(2H,
m),3.10(2H,t,J=6.5Hz),3.5
9(2H,m),4.15(2H,t,J=6.5H
z),6.71(1H,d,J=10.0Hz),7.
01〜7.15(2H,m),7.18〜7.40(5
H,m) MS m/e;306(M++2),304(M+)。
【0097】(2)N,N−ジ−n−プロピル−4−
[5−クロロ−2−(2−フェニルエトキシ)フェニ
ル]ブチルアミン・シュウ酸塩の製造 4−[5−クロロ−2−(2−フェニルエトキシ)フェ
ニル]ブタノール0.86gおよびヘキサメチルホスホ
リックトリアミド4mlのテトラヒドロフラン20ml
溶液に氷冷下塩化チオニル0.31mlを加え、室温で
2時間撹拌した。反応溶液を水(100ml)にあけ、
酢酸エチルで抽出後、水で2回、飽和重ソウ水で4回洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒留
去後、粗4−クロロ−2−(4−クロロブチル)−1−
(2−フェニルエトキシ)ベンゼン0.91gを得た。
この化合物はこれ以上精製せずに次の反応に使用した。
【0098】粗4−クロロ−2−(4−クロロブチル)
−1−(2−フェニルエトキシ)ベンゼン0.91gに
ジ−n−プロピルアミン10mlを加え、120℃で3
8時間撹拌した。塩化メチレンで希釈後、飽和重ソウ水
および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した。減圧下溶媒留去後、得られる残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチ
ル−n−ヘキサン=1:6)に付し、N,N−ジ−n−
プロピル−4−[5−クロロ−2−(2−フェニルエト
キシ)フェニル]ブチルアミン1.07gを得た。N,
N−ジ−n−プロピル−4−[5−クロロ−2−(2−
フェニルエトキシ)フェニル]ブチルアミン1.07g
のエタノール10ml溶液にシュウ酸123mgのエタ
ノール5ml溶液を加え、減圧下溶媒留去し、得られた
結晶を酢酸エチルを用いて再結晶し、N,N−ジ−n−
プロピル−4−[5−クロロ−2−(2−フェニルエト
キシ)フェニル]ブチルアミン・シュウ酸塩421mg
を得た。 m.p. 80〜82℃。
【0099】製造例11 N,N−ジ−n−プロピル−2−[5−クロロ−2−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・シ
ュウ酸塩の製造 N,N−ジ−n−プロピル−2−(2−ベンジルオキシ
−5−クロロフェニル)エチルアミン・シュウ酸塩2.
00gを酢酸エチルに懸濁し、10%水酸化カリウム溶
液で十分しんとう後、有機層を分取し、水、飽和食塩水
で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム乾燥、濾過、減圧
下溶媒を留去した。上記で得られた残渣をエタノール2
0mlに溶解し、濃塩酸0.48mlおよび5%パラジ
ウム/カーボン200mgを加え、撹拌下水素添加を1
0時間行った。触媒を濾別し、減圧下溶媒を留去した。
この残渣をN,N−ジメチルホルムアミド20mlに溶
解し、2−ブロモエチルベンゼン3.00gおよび炭酸
カリウム2gを加え、室温で1日撹拌した。反応液は減
圧濃縮後、水を加え、酢酸エチル抽出した。有機層は
水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウム乾
燥、濾過、減圧下溶媒留去し、残渣をシリカゲルクロマ
トグラフィー(展開溶媒;ジクロロメタン:アセトン=
20:1〜5:1)に付した。目的フラクションは濃縮
し、エタノールに溶解後、シュウ酸100mgを加え、
溶媒を減圧留去し固形物を得た。この固形物をエタノー
ルより再結晶し、N,N−ジ−n−プロピル−2−[5
−クロロ−2−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エ
チルアミン・シュウ酸塩0.24gを得た。 m.p. 166〜167℃。
【0100】対応する出発物質を用い、実質的に上記と
同様にして、以下の化合物を得た(塩酸塩の場合は、シ
ュウ酸に代えて4N塩化水素/酢酸エチル溶液または濃
塩酸を用いた。)。
【0101】N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メ
トキシ−3−[2−(4−フルオロフェニル)エトキ
シ]フェニル]エチル・アミン塩酸塩 m.p. 114〜116℃(酢酸エチルより再結晶) N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メトキシ−3−
[2−(3−クロロフェニル)エトキシ]フェニル]エ
チルアミン・塩酸塩 m.p. 79〜80℃(イソプロピルエーテルより再
結晶) N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メトキシ−3−
[2−(4−メトキシフェニル)エトキシ]フェニル]
エチルアミン・シュウ酸塩 m.p. 110〜111℃(酢酸エチルより再結晶) N,N−ジ−n−プロピル−2−[3−メトキシ−2−
(3−フェニルプロポキシ)フェニル]エチルアミン・
シュウ酸塩 m.p. 113〜114℃(酢酸エチルより再結晶) N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メトキシ−3−
(3−フェニルプロポキシ)フェニル]エチルアミン・
シュウ酸塩 m.p. 82〜83℃(イソプロパノールより再結
晶)。
【0102】製造例12 N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メトキシ−3−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・塩
酸塩の製造 (1)2−[4−メトキシ−3−(2−フェニルエトキ
シ)フェニル]エチルアミン・塩酸塩の製造 製造例4と同様の操作によって得られた粗4−メトキシ
−3−(2−フェニルエトキシ)フェニルアセトニトリ
ル3.60gと水素化ほう素ナトリウム1.00gのテ
ラヒドロフラン15ml懸濁溶液中に、トリフルオロ酢
酸2.04mlを撹拌下滴下し、更に1時間加熱還流し
た。反応液を室温まで冷却後、水1.00mlと濃塩酸
4.00mlを順次滴下し、再び1時間加熱還流した。
反応液を室温まで冷却し、10N水酸化ナトリウム水溶
液でアルカリ性とし、ジクロロメタン抽出、無水硫酸ナ
トリウム乾燥、濾過し、濾過液に濃塩酸1.65mlを
加え減圧下溶媒を留去した。残った結晶をイソプロパノ
ールより再結晶し、2−[4−メトキシ−3−(2−フ
ェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・塩酸塩2.
61gを得た。 m.p. 114〜115℃。
【0103】(2)N,N−ジ−n−プロピル−2−
[4−メトキシ−3−(2−フェニルエトキシ)フェニ
ル]エチルアミン・塩酸塩の製造 2−[4−メトキシ−3−(2−フェニルエトキシ)フ
ェニル]エチルアミン・塩酸塩2.52g、無水炭酸カ
リウム2.85gおよびn−臭化プロピル1.73gを
N,N−ジメチルホルムアミド10ml中約40℃で1
0時間撹拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチル抽出し、
有機層は水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリ
ウム乾燥、濾過、減圧下溶媒を留去した。残渣を酢酸エ
チルに溶解し、4N塩化水素/酢酸エチル溶液を加え
た。この溶媒を減圧留去後、酢酸エチルより再結晶し、
N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メトキシ−3−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・塩
酸塩2.41gを得た。 m.p. 99〜100℃。
【0104】製造例13 N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−ヒドロキシ−3
−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・
塩酸塩の製造 N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−ベンジルオキシ
−3−(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミ
ン・塩酸塩6.50gを酢酸エチル65mlと1N水酸
化ナトリウム水溶液21mlの混液中に加え20分間撹
拌後、有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナ
トリウム乾燥、濾過、減圧下溶媒を留去した。残渣をメ
タノール60mlに溶解し、5%水酸化パラジウム/カ
−ボン200mgを加え、撹拌下水素添加を3時間行っ
た。触媒を濾別し、減圧下溶媒を留去した。残渣を酢酸
エチル60mlに溶解し、4N塩化水素/酢酸エチル溶
液5.20mlを加え、減圧下溶媒留去により析出した
結晶を酢酸エチルより再結晶し、N,N−ジ−n−プロ
ピル−2−[4−ヒドロキシ−3−(2−フェニルエト
キシ)フェニル]エチルアミン・塩酸塩4.77gを得
た。 m.p. 124〜125℃。
【0105】実施例1 N,N−ジ−n−プロピル−2−[4−メトキシ−3−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・塩
酸塩10g、乳糖550g、トウモロコシデンプン30
0g,カルボキシメチルセルロースカルシウム100g
およびポリビニルピロリドン30g、をよく混合し、常
法によりエタノールで造粒、乾燥後整粒した。これにス
テアリン酸マグネシウム10gを加えて混合後、常法に
より1錠100mgの錠剤とした。
【0106】実施例2 N,N−ジ−n−プロピル−2−[3−メトキシ−2−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]エチルアミン・塩
酸塩10g、マンニトール590gおよびトウモロコシ
デンプン380gをよく混合し、これに10%のヒドロ
キシプロピルセルロース水溶液200gを加え、造粒、
乾燥後32号ふるいにかけて、1%含有の散剤とした。
【0107】実施例3 N,N−ジ−n−プロピル−3−[4−メトキシ−3−
(2−フェニルエトキシ)フェニル]プロピルアミン・
塩酸塩0.5mg、緩衝剤25mgおよび塩化ナトリウ
ム11mgを注射用蒸留水2mlに溶解した後、濾過
し、濾液を2mlアンプルに分注、封入した後、滅菌し
て注射剤とした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/135 AED 9454−4C // C07C 217/56 7457−4H (72)発明者 川島 豊 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内 (72)発明者 畑山 勝男 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 (式中、X1はハロゲン原子、水酸基または炭素原子数
    1〜5のアルコキシ基を示し、X2は水素原子、ハロゲ
    ン原子または炭素原子数1〜5のアルコキシ基を示し、
    1またはR2は同一または異なって炭素原子数1〜7の
    アルキル基を示し、mおよびnは同一または異なって2
    〜5の整数を示す。)で表わされるフェニルアルキルア
    ミン誘導体またはその製薬学的に許容される塩を有効成
    分とするシグマ受容体拮抗薬。
  2. 【請求項2】 X1が炭素原子数1〜3のアルコキシ基
    であり、X2が水素原子であり、R1およびR2が炭素原
    子数1〜4のアルキル基であり、mおよびnが2または
    3である請求項1記載のフェニルアルキルアミン誘導体
    またはその製薬学的に許容される塩を有効成分とするシ
    グマ受容体拮抗薬。
  3. 【請求項3】 塩酸塩またはシュウ酸塩である請求項1
    記載のフェニルアルキルアミン誘導体を有効成分とする
    シグマ受容体拮抗薬。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006523718A (ja) * 2003-04-18 2006-10-19 ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア チロナミン誘導体およびチロナミンアナログならびにこれらを使用する方法
US7378425B2 (en) 2002-03-29 2008-05-27 Eisai R & D Management Co., Ltd. (1-Indanone)-(1,2,3,6-tetrahydropyridine) compounds
JP2015145392A (ja) * 2008-10-22 2015-08-13 アキュセラ インコーポレイテッド 眼の疾患及び障害を治療する化合物
KR20190112673A (ko) * 2018-03-26 2019-10-07 주식회사 프로텍바이오 신규한 화합물 및 이를 포함하는 비만 또는 대사증후군의 예방 또는 치료용 약학적 조성물

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